JP2003244931A - 永久磁石式渦電流減速装置 - Google Patents

永久磁石式渦電流減速装置

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JP2003244931A JP2002038855A JP2002038855A JP2003244931A JP 2003244931 A JP2003244931 A JP 2003244931A JP 2002038855 A JP2002038855 A JP 2002038855A JP 2002038855 A JP2002038855 A JP 2002038855A JP 2003244931 A JP2003244931 A JP 2003244931A
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magnet
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制動オン時に、小さな回動力で磁石支持筒又
は磁石支持環を回動できる永久磁石式渦電流減速装置を
提供するものである。 【解決手段】 本発明に係る永久磁石式渦電流減速装置
は、回転軸1に結合した制動ドラム7と、その制動ドラ
ム7の内部に設けられ、断面長方形の内空部を有する不
動の案内筒10と、その案内筒10の内空部に軸方向2
列に設けた磁石支持筒14a,14bと、各磁石支持筒
14a,14bの外周面に、周方向等間隔に、かつ、極
性が周方向交互に異なるように固定して設けた多数個の
永久磁石24a,24bと、案内筒10の外周面の、各
永久磁石24a,24bと対向する位置に設けた強磁性
体21とを有する渦電流減速装置であって、上記各強磁
性体21間に、強磁性材からなる周方向に扁平な磁束迂
回部21b,21cを設けたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、永久磁石式渦電流
減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大型車両の摩擦ブレーキを補助する渦電
流減速装置は、磁石支持筒の周面に設けられた磁石(永
久磁石)群を回動させながら、非制動(制動オフ)と制
動(制動オン)との切り換えを行うものであり、ドラム
型のものとディスク型のものが挙げられる。渦電流減速
装置として、2列の磁石支持筒を有する制動ドラム型及
び制動円板型(特願平2−112026号及び特願平2
−201817号参照)のものと、1列の磁石支持筒を
有する制動ドラム型及び制動円板型(特開平1−298
948号公報及び特許登録公報2701390号参照)
のものがある。
【0003】これらの渦電流減速装置の内、2列の磁石
支持筒を有するドラム型の渦電流減速装置は、図1に示
すように、回転軸1に結合した制動ドラム7と、その制
動ドラム7の内部に設けられ、断面長方形の内空部を有
する不動の案内筒10と、その案内筒10の内空部に軸
方向2列に設けた磁石支持筒14a,14bと、各磁石
支持筒14a,14bの外周面に、周方向等間隔に、か
つ、極性が周方向交互に異なるように固定して設けた多
数個の永久磁石24a,24bと、案内筒10の外周面
の、各永久磁石24a,24bと対向する位置に設けた
強磁性体(ポールピース)21とを有している。一方の
磁石支持筒14bは固定で、他方の磁石支持筒14aが
可動となっている。
【0004】ここで、あるポールピース21に対向する
各磁石支持筒14a,14bの永久磁石24a,24b
の組み合わせが異極同士の場合、即ち、図1に示した状
態の場合、磁束は、ポールピース21内を迂回して制動
ドラム7には殆ど入らず、短絡的磁気回路を形成するた
め、制動力がオフ状態となる。制動ドラム7が回転方向
y1で回転している時に、エアシリンダなどのアクチュ
エータを用いて、図19に示すように、可動側の磁石支
持筒14aを永久磁石24aの配列ピッチ分だけ回動さ
せることにより、あるポールピース21に対向する各磁
石支持筒14a,14bの永久磁石24a,24bの組
み合わせが同極同士となり、磁束はポールピース21を
経て制動ドラム7へと達する。回転する制動ドラム7が
この磁界を横切る時、渦電流に基づく制動力(制動トル
ク)Tが生じ、制動力がオン状態となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、制動オフ状
態から制動オン状態へと切り換える際、図20に示すよ
うに、制動ドラム7に発生する渦電流からの反抗磁界H
により、各永久磁石24aの磁束Jが、永久磁石回転方
向y2の後方側のポールピースに流れ、各永久磁石24
aと永久磁石回転方向y2の後方側の各ポールピース2
1との間に大きな吸引力が生じる。また、各永久磁石2
4aと永久磁石回転方向y2の前方側の各ポールピース
21との間には、反抗磁界Hにより反発する力が働く。
このため、制動オフ状態から制動オン状態へと切り換え
る際、反抗磁界Hにより、磁石支持筒14aを回動させ
るために強力な力を必要とする。よって、アクチュエー
タとしてエアシリンダを用いる場合、強力なエアシリン
ダ、即ちサイズの大きなエアシリンダが必要となり、ト
ランスミッションの後部やその他の場所に搭載するのが
困難となると共に、エア消費量が多いという問題があっ
た。
【0006】ここで、制動オフ状態から制動オン状態へ
と切り換える際の磁石支持筒を回動させるのに要する力
を小さくするための最も簡単な方法は、各ポールピース
の周方向間隔を小さくするという方法が挙げられるが、
この場合、制動オン時に、磁束がポールピース間で流れ
易くなるため、制動力が低下するという問題があった。
【0007】一方、前述した1列の磁石支持筒を有する
制動ドラム型及び制動円板型の渦電流減速装置において
は、制動オフ時に各強磁性体間から磁束漏れが生じ、引
きずりトルクが発生し、燃費の悪化を招くという問題が
あった。また、この渦電流減速装置においても、磁石支
持筒を回動させるのに強力な力を必要とするという問題
があった。
【0008】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、制動オン時に、小さな回動力で磁石支持筒又は
磁石支持環を回動できる永久磁石式渦電流減速装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく第
1の実施の形態に係る永久磁石式渦電流減速装置は、回
転軸に結合した制動ドラムと、その制動ドラムの内部に
設けられ、断面長方形の内空部を有する不動の案内筒
と、その案内筒の内空部に軸方向2列に設けられ、少な
くとも一方が可動の磁石支持筒と、各磁石支持筒の外周
面に、周方向等間隔に、かつ、極性が周方向交互に異な
るように固定して設けた多数個の永久磁石と、案内筒の
外周面の、各永久磁石と対向する位置に設けた強磁性体
とを有する渦電流減速装置において、上記各強磁性体間
に、周方向に扁平な強磁性材からなる磁束迂回部を設け
たものである。
【0010】また、第2の実施の形態に係る永久磁石式
渦電流減速装置は、回転軸に結合した制動円板と、その
制動円板に対向して設けられ、断面長方形の内空部を有
する不動の案内筒と、その案内筒の内空部に径方向2列
に設けられ、少なくとも一方が可動の磁石支持環と、各
磁石支持環の制動円板側端面に、周方向等間隔に、か
つ、極性が周方向交互に異なるように固定して設けた多
数個の永久磁石と、案内筒の制動円板側端面の、各永久
磁石と対向する位置に設けた強磁性体とを有する渦電流
減速装置において、上記各強磁性体間に、周方向に扁平
な強磁性材からなる磁束迂回部を設けたものである。
【0011】上記磁束迂回部を、各強磁性体と一体に形
成してもよい。
【0012】上記磁束迂回部を、各強磁性体と別体に形
成してもよい。
【0013】また、第3の実施の形態に係る永久磁石式
渦電流減速装置は、回転軸に結合した制動ドラムと、そ
の制動ドラムの内部に設けられ、断面長方形の内空部を
有する不動の案内筒と、その案内筒の内空部に設けた磁
石支持筒と、磁石支持筒の外周面に、周方向等間隔に、
かつ、極性が周方向交互に異なるように固定して設けた
多数個の永久磁石と、案内筒の外周面の、各永久磁石と
対向する位置に設けた強磁性体とを有する渦電流減速装
置において、上記各強磁性体の少なくとも一方の周方向
端面に、径方向の一部を周方向に突出させて磁束迂回部
を形成し、各強磁性体の磁束迂回部の周方向長さを上記
各永久磁石の周方向最大長さよりも長く形成したもので
ある。
【0014】また、第4の実施の形態に係る永久磁石式
渦電流減速装置は、回転軸に結合した制動円板と、その
制動円板に対向して設けられ、断面長方形の内空部を有
する不動の案内筒と、その案内筒の内空部に設けた磁石
支持環と、磁石支持環の制動円板側端面に、周方向等間
隔に、かつ、極性が周方向交互に異なるように固定して
設けた多数個の永久磁石と、案内筒の制動円板側端面
の、各永久磁石と対向する位置に設けた強磁性体とを有
する渦電流減速装置において、各強磁性体の少なくとも
一方の周方向端面に、軸方向の一部を周方向に突出させ
て磁束迂回部を形成し、各強磁性体の磁束迂回部の周方
向長さを上記各永久磁石の周方向最大長さよりも長く形
成したものである。
【0015】以上の構成によれば、制動オン時に、小さ
な回動力で磁石支持筒又は磁石支持環を回動できる永久
磁石式渦電流減速装置が得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0017】(第1の実施の形態)第1の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図1に、図1におけ
る渦電流減速装置の制動オフ時の部分正面断面図を図2
に、図1における渦電流減速装置の制動オン時の部分正
面断面図を図3に示す。
【0018】図1〜図3に示すように、第1の実施の形
態に係る渦電流減速装置は、例えば車両用変速機の出力
回転軸1に結合される導体からなる制動ドラム7と、制
動ドラム7の内部に配設されるアルミニウムなどの非磁
性体からなる案内筒10と、案内筒10の断面長方形の
内空部に収容した可動及び不動の磁石支持筒14a,1
4bとを備えている。
【0019】制動ドラム7はボス5のフランジ部5a
を、駐車ブレーキの制動ドラム3の端壁部と一緒に、回
転軸1にスプライン嵌合固定した取付フランジ2に重ね
合され、かつ複数のボルト4とナットにより締結され
る。ボス5から放射状に延びる多数の支持腕(スポー
ク)6に、放熱フィン8を備えた制動ドラム7の基端が
結合される。ここで、制動ドラム7の両端面(図1中で
は左側端面のみ)及び内周面におけるポールピース21
(後述)と対向しない部分に、銅などの良伝導体からな
る環状板9a〜9cを設けてもよい。これによって、制
動ドラム7の内部を流れる渦電流が整流され、制動トル
クを増大させることができる。
【0020】断面長方形の内空部を有する案内筒10
は、非磁性体(又は強磁性体)で構成され、例えば断面
L字形の筒体状を呈しており、径方向のフランジ部10
aと軸方向の内側案内筒10bとを有している。案内筒
10は適当な手段により、例えば変速機の歯車箱(図示
せず)に固定される。また、内側案内筒10bの端部1
0cには、非磁性体からなる環状の端壁板11が複数の
ボルトなどにより結合される。案内筒10は、非磁性材
(例えば、アルミやステンレス鋼など)で鋳造する際
に、後述するポールピース21を、案内筒10の外周面
(図1〜図3中では上面)に鋳包むといった方法等で形
成される。
【0021】ポールピース21は、案内筒10の外周面
に、周方向等間隔に設けられる矩形体であり、本体部2
1aの周方向両端面(図2、図3中では左右面)の内周
部側(図2、図3中では下側)が周方向に突出し、磁束
迂回部21b,21cを形成している。
【0022】ポールピース21を構成する強磁性材とし
ては、電気抵抗の少ない低炭素鋼材や、コスト低減を図
ることが可能な鋳鋼材が挙げられる。また、ポールピー
ス21は、図8に示すように、所望の形状に形成した加
工用薄鋼板(薄板材;例えば、電磁鋼板、一般用リムド
鋼板(SPCC)等)81を積層プレスして形成しても
よい。この場合、ポールピース21における軸方向断面
が同一となるように加工用薄鋼板81が積層される。電
磁鋼板でポールピース21を形成した場合、各鋼板間の
シール性を確保すべく、各鋼板間及び/又はポールピー
ス21の外周部に耐熱性のシール剤や含浸剤を含浸させ
るのが好ましい。
【0023】案内筒10の内空部には、磁性体からなる
可動及び不動の磁石支持筒14a,14bが収容され
る。可動の磁石支持筒14aは軸受12により内側案内
筒10bに対して正逆回動可能に支持され、固定の磁石
支持筒14bは内側案内筒10bに固定して設けられ
る。磁石支持筒14aから軸方向へ延びる腕16は、案
内筒10の端壁に設けた円弧状のスリット18aを経
て、アクチュエータ20のロッドに連結される。磁石支
持筒14a,14bの外周面の、ポールピース21と対
向する位置には、磁石24a,24bが、ポールピース
21に対向する極性が周方向交互に異なるように設けら
れる。各磁石24a,24bの周方向の両端部には段部
24c,24dが形成され、断面T字形の保持金具28
を、隣接する各磁石24a,24bの間に挟むと共に段
部24c,24dに着座させ、ボルト29により、各磁
石24a,24bは磁石支持筒14a,14bに締結・
固定される。
【0024】可動の磁石支持筒14aを正逆回動するた
めのアクチュエータ20は、フランジ部10aと一体に
形成したシリンダ(図示せず)にピストン(図示せず)
を嵌挿して2つの端室を区画形成し、ピストンに結合し
たピストンロッドが一方の端室から外部へ突出される。
磁石支持筒14aからフランジ部10aのスリット18
aを経て外部に突出する腕16がロッド34に連結さ
れ、このロッド34とピストンロッドとが所定の屈曲角
を超えないようにピンにより連結される。
【0025】次に、第1の実施の形態の作用を説明す
る。
【0026】本実施の形態の渦電流減速装置において、
制動オフ時は、図1に示すように、ある共通のポールピ
ース21に対向する磁石支持筒14a,14bにおける
磁石24a,24bの極性は異極同士となっている。よ
って、各磁石24a,24bからの磁界は、各ポールピ
ース21と磁石支持筒14a,14bとの間で短絡的磁
気回路wが生じ、各磁石24a,24bからの磁界は制
動ドラム7に磁界を殆ど及ぼさない。
【0027】一方、制動オン時は、先ず、可動の磁石支
持筒14aを、制動ドラム7の回転方向y1とは反対の
方向y2に回動させる。この回動中、図2に示すよう
に、制動ドラム7に発生する渦電流からの反抗磁界H
が、ポールピース21から磁石24a(外周面側がN極
の磁石)に作用する。この時、要部Aにおいて、反抗磁
界Hに基づく磁束の一部が、隣接する各ポールピース2
1の対向する磁界迂回部21b,21c間を通って流れ
る(迂回する)。これによって、従来例の部分で前述し
た反抗磁界Hに起因する磁石24aに対する吸引力や反
発力が低減する。
【0028】その後、さらに磁石支持筒14aを回動さ
せ、図3に示すように、ある共通のポールピース21に
対向する磁石支持筒14a,14bにおける磁石24
a,24bの極性が同極同士となる。これによって、各
磁石24a,24bからの磁界は、ポールピース21を
経て制動ドラム7に磁界を及ぼし、回転する制動ドラム
7が磁界を横切る時、制動ドラム7に渦電流が流れ、制
動ドラム7に制動トルクTが発生する。この時、制動ド
ラム7と磁石支持筒14a,14bとの間で磁気回路z
が生じる。
【0029】つまり、各ポールピース21間の、径方向
の全体の間隔を詰めるのではなく、各ポールピース21
間に磁束迂回部21b,21cを形成し、各ポールピー
ス21間の、径方向の一部を近接させることで、制動オ
ン時、反抗磁界Hに起因する磁石24aに対する吸引力
や反発力を低減することができるため、磁石支持筒14
aを回動させる回動力を小さくすることができる。その
結果、アクチュエータ20の容量(サイズ)を小さくす
ることができる。また、アクチュエータ20としてエア
シリンダを用いる場合、従来のエアシリンダと比較し
て、空気消費量を節減することができる。
【0030】また、各ポールピース21間に、磁束迂回
部21b,21cを形成することで、制動オン時、隣接
する各ポールピース21間における急激な磁束変化を緩
和することができるため、各磁石24a,24bからの
磁界に基づく磁束が、隣接する各ポールピース21間で
流れ易くなるということもなく、制動力(制動トルク)
も殆ど低下することはない。
【0031】さらに、本実施の形態においては、磁石支
持筒14aを可動、磁石支持筒14bを固定とした場合
について説明を行ったが、磁石支持筒14a,14bを
共に可動とし、磁石支持筒14aをある方向に回転させ
る際に、その回転方向とは逆の方向に磁石支持筒14b
を回転させるようにしてもよい。これによって、磁石支
持筒14a,14bの回動角度をより小さくすることが
できる。
【0032】ポールピース21の磁束迂回部21b,2
1cの形成位置は、図2、図3に示したように、周方向
両端面の径方向内周部側だけに限定するものではなく、
他にも様々なものが考えられる。図2及び図3における
案内筒10のポールピース21の第1〜第4変形例を図
4〜図7に示す。尚、図2及び図3と同様の部材には同
じ符号を付している。
【0033】具体的には、図4に示すように、ポールピ
ース41における本体部41aの周方向両端面(図4中
では左右面)の径方向外周部側(図4中では上側)を、
周方向に突出させて磁束迂回部41b,41cを形成し
た案内筒40であってもよい。また、図5に示すよう
に、ポールピース51における本体部51aの周方向両
端面(図5中では左右面)の径方向中央部(図5中では
中央部)を、周方向に突出させて磁束迂回部51b,5
1cを形成した案内筒50であってもよい。さらに、図
6に示すように、ポールピース61における本体部61
aの周方向一端面(図6中では左端面)の径方向内周部
側(図6中では下側)を、周方向に突出させて磁束迂回
部61bを形成した案内筒60であってもよい。また、
図7に示すように、ポールピース71における本体部7
1aの周方向一端面(図7中では右端面)の径方向外周
部側(図7中では上側)を、周方向に突出させて磁束迂
回部61bを形成した案内筒70であってもよい。
【0034】また、ポールピース21の磁束迂回部21
b,21cは、図2、図3に示したように、本体部21
aと一体に形成したものだけに限定するものではなく、
他にも様々なものが考えられる。図2及び図3における
案内筒10のポールピース21の第5変形例を図9に示
す。
【0035】具体的には、図9に示すように、各ポール
ピース91間に、強磁性材の薄板からなる磁束迂回部9
2を配置した案内筒10であってもよい。この磁束迂回
部92は、各ポールピース91間の非磁性体93に溝9
4を形成し、その溝94に磁束迂回部92を接着又はビ
ス止めにより固定する。磁束迂回部92の固定位置は、
図9に示した案内筒10の、内周部側(図9中では下
側)又は外周部側(図9中では上側)のいずれであって
もよい。
【0036】さらに、図2、図3においては、各ポール
ピース21を別体に形成した場合について説明を行った
が、これに特に限定するものではない。図2及び図3に
おける案内筒10のポールピース21の第6〜第8変形
例を図10〜図12に示す。尚、図9と同様の部材には
同じ符号を付している。
【0037】具体的には、図10に示すように、突起部
102及び連結部103を周方向交互に有するリング体
を、軟磁性材からなる鋳鋼により一体形成し、突起部1
02をポールピース101に形成する。ここで、鋳鋼溶
解時に、連結部103の部分にNiを溶かし込んで連結
部103をオーステナイト化し、非磁性化する。各ポー
ルピース101間における連結部(非磁性部)103の
外周側(図10中では上側)に、磁束迂回部92を接着
(又はビス止め)により固定する。この磁束迂回部92
を固定したリング体を案内筒100としてもよい。リン
グ体における連結部103の形成位置は特に限定するも
のではなく、図11に示すように、各ポールピース10
1の径方向外周部を連結部103で連結した案内筒11
0や、図12に示すように、各ポールピース101の径
方向中央部を連結部103で連結した案内筒120であ
ってもよい。この案内筒120における磁束迂回部92
の固定位置は、連結部103の内周側(図11中では下
側)又は外周側(図12中では上側)のいずれであって
もよい。
【0038】また、図10に示した案内筒100を構成
するリング体の別の形成方法としては、マルテンサイト
系又はフェライト系の強磁性体からなるステンレス鋼に
より、突起部102及び連結部103を周方向交互に有
するリング体を一体形成すると共に、連結部103に熱
処理を施して連結部103を非磁性化(又は弱磁性化)
するようにしてもよい。
【0039】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0040】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図13に、図13に
おけるポールピースの部分斜視図を図14に示す。
【0041】図13、図14に示すように、第2の実施
の形態に係る渦電流減速装置は、回転軸131に結合さ
れる左右1対の導体からなる制動円板132と、制動円
板132の間に配設される非磁性体からなる不動の案内
筒133と、案内筒133の内空部に支持した径方向2
列の磁石支持環134a,134bと、案内筒133の
軸方向両側端面に設けられる強磁性体(ポールピース)
140とを備えている。
【0042】制動円板132は、ボス132aから放射
方向に延びる複数の支持腕132bと導風路132cと
を一体に形成され、ボス132aが回転軸131にスプ
ライン嵌合される。
【0043】案内筒133はボス136aから放射方向
に延びる支持腕136bと一体に形成され、ボス136
aが軸受137により回転軸131に支持される。案内
筒133は適当な手段により、例えば変速機の歯車箱に
固定される。案内筒133は、非磁性材(例えば、アル
ミやステンレス鋼など)で鋳造する際に、後述するポー
ルピース140を、案内筒133の軸方向両側端面(図
13中では左右両端面)に鋳包むといった方法等で形成
される。
【0044】ポールピース140は、案内筒133の軸
方向両側端面に、周方向等間隔に設けられる矩形体であ
り、本体部141aの周方向両端面(図14中では左右
端面)の一部(図14中では下側部)が周方向に突出
し、磁束迂回部141b,141cを形成している。ま
た、図14に示すポールピース140において、磁束迂
回部141b,141cを形成した方の面(図14中で
は下面)が、後述する滑り板139と摺接される。さら
に、ポールピース140を構成する強磁性材としては、
電気抵抗の少ない低炭素鋼材や、コスト低減を図ること
が可能な鋳鋼材が挙げられる。
【0045】非磁性体からなる磁石支持環134a,1
34bの内、可動の磁石支持環134aは案内筒133
の断面長方形の内空部に軸受138により回動可能に支
持され、固定の磁石支持環134bは案内筒133に固
定される。磁石支持環134a,134b内部の、ポー
ルピース140と対向する位置に、磁石135a,13
5bが配設される。磁石支持環134a,134bの軸
方向両側端面には、潤滑油を含浸させた薄い滑り板13
9,139が結合され、ポールピース140に摺接可能
とされる。
【0046】磁石支持環134a,134bには扇形の
磁石135a,135bが、ポールピース140に対向
し、かつ、ポールピース140に対向する極性が周方向
交互に異なるように配設される。磁石支持環134a,
134bの外周壁に形成した部分歯車(図示せず)に、
案内筒133に固定したアクチュエータ(図示せず)の
小歯車が噛み合わされており、磁石支持環134aは、
磁石135aの配列ピッチの半分のピッチだけ、正逆回
動可能に設けられる。
【0047】次に、第2の実施の形態の作用を説明す
る。
【0048】本実施の形態の渦電流減速装置において、
制動オフ時は、ある共通のポールピース140に対向す
る磁石支持環134a,134bにおける磁石135
a,135bの極性は異極同士となっている。よって、
各磁石135a,135bからの磁界は、各ポールピー
ス140と磁石支持環134a,134bとの間で短絡
的磁気回路が生じ、各磁石135a,135bからの磁
界は制動円板132に磁界を殆ど及ぼさない。
【0049】一方、制動オン時は、先ず、可動の磁石支
持環134aを、制動円板132の回転方向とは反対の
方向に回動させる。この回動中、制動円板132に発生
する渦電流からの反抗磁界が、ポールピース140から
磁石135a(外周面側がN極の磁石)に作用する。こ
の時、反抗磁界に基づく磁束の一部が、隣接する各ポー
ルピース140の対向する磁界迂回部141b,141
c間を通って流れる(迂回する)。これによって、反抗
磁界に起因する磁石135aに対する吸引力や反発力が
低減する。
【0050】その後、さらに磁石支持環134aを回動
させ、ある共通のポールピース140に対向する磁石支
持環134a,134bにおける磁石135a,135
bの極性が同極同士となる。これによって、各磁石13
5a,135bからの磁界は、ポールピース140を経
て制動円板132に磁界を及ぼし、回転する制動円板1
32が磁界を横切る時、制動円板132に渦電流が流
れ、制動円板132に制動トルクが発生する。この時、
制動円板132と磁石支持環134a,134bとの間
で磁気回路が生じる。
【0051】つまり、各ポールピース140間に、磁束
迂回部141b,141cを形成することで、制動オン
時、反抗磁界に起因する磁石135aに対する吸引力や
反発力を低減することができるため、磁石支持環134
aを回動させる回動力を小さくすることができる。その
結果、アクチュエータの容量(サイズ)を小さくするこ
とができる。また、アクチュエータとしてエアシリンダ
を用いる場合、従来のエアシリンダと比較して、空気消
費量を節減することができる。
【0052】また、各ポールピース140の磁束迂回部
141b,141cの形成位置は、軸方向(図14中で
は上下方向)のいずれの位置であってもよい(図4、図
5参照)。
【0053】さらに、図14に示した各ポールピース1
40においては、磁束迂回部141b,141cを周方
向両端面に形成しているが、周方向の一端面(図14中
では右面又は左面)のみに形成してもよい(図6、図7
参照)。
【0054】また、図14に示した各ポールピース14
0においては、本体部141aと磁束迂回部141b,
141cとを一体に形成しているが、各ポールピース間
の非磁性体の部分に、強磁性薄板からなる磁束迂回部を
配置するようにしてもよい(図9参照)。
【0055】また、図14に示した各ポールピース14
0はそれぞれを別体に形成しているが、鋳鋼などによ
り、連結部を介してリング状に一体に鋳造形成してもよ
い。この場合、連結部の形成位置は軸方向のいずれの位
置でもよく、また、連結部の表面に強磁性薄板からなる
磁束迂回部が配置される(図10〜図12参照)。
【0056】本実施の形態の渦電流減速装置において
も、第1の実施の形態の渦電流減速装置と同様の作用効
果が得られることは言うまでもない。
【0057】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図15に、図15に
おける16A−16A線の部分断面図を図16に示す。
尚、図1と同様の部材には同じ符号を付し、図1と同様
の部材の説明については省略する。
【0058】第1の実施の形態の渦電流減速装置は、案
内筒10の内空部に、軸方向に2列の磁石支持筒14
a,14bを有するものであった。
【0059】これに対して、第3の実施の形態に係る渦
電流減速装置は、図15、図16に示すように、例えば
車両用変速機の出力回転軸1に結合される導体からなる
制動ドラム7と、制動ドラム7の内部に配設されるアル
ミニウムなどの非磁性体からなる案内筒10と、案内筒
10の断面長方形の内空部に収容され、軸方向1列の可
動の磁石支持筒154とを備えている。
【0060】ポールピース151は、案内筒10の外周
面に、周方向等間隔に設けられる矩形体であり、本体部
151aの少なくとも一方の周方向両端面(図16中で
は左右両端面)の径方向内周部側(図16中では下側)
が周方向に突出し、磁束迂回部151b,151cを形
成している。ここで、本体部151aの外周部側(図1
6中では上側)の周方向長さをa、本体部151a及び
磁束迂回部151b,151cを含めた内周部側(図1
6中では下側)の周方向長さをbとすると、a<bとな
るように形成される。
【0061】ポールピース151を構成する強磁性材と
しては、電気抵抗の少ない低炭素鋼材や、コスト低減を
図ることが可能な鋳鋼材が挙げられる。また、ポールピ
ース151は、図8に示したように、所望の形状に形成
した加工用薄鋼板(薄板材;例えば、電磁鋼板、一般用
リムド鋼板(SPCC)等)81を積層プレスして形成
してもよい。この場合、ポールピース151における軸
方向断面が同一となるように加工用薄鋼板81が積層さ
れる。電磁鋼板でポールピース151を形成した場合、
各鋼板間のシール性を確保すべく、各鋼板間及び/又は
ポールピース151の外周部に耐熱性のシール剤や含浸
剤を含浸させるのが好ましい。
【0062】案内筒10の内空部には、磁性体からなる
可動の磁石支持筒154が収容される。可動の磁石支持
筒154は軸受12により内側案内筒10bに対して正
逆回動可能に支持される。磁石支持筒154から軸方向
へ延びる腕16は、案内筒10の端壁に設けた円弧状の
スリット18aを経て、アクチュエータ20のロッドに
連結される。磁石支持筒154の外周面の、ポールピー
ス151と対向する位置には、磁石155が、ポールピ
ース151に対向する極性が周方向交互に異なるように
設けられる。各磁石155の周方向の両端部には段部1
55a,155bが形成され、断面T字形の保持金具2
8を、隣接する各磁石155の間に挟むと共に段部15
5a,155bに着座させ、ボルト29により、各磁石
155は磁石支持筒154に締結・固定される。ここ
で、磁石155aの周方向における最大長さをcとする
と、c<bとなるように形成される。
【0063】本実施の形態に係る渦電流減速装置におい
ては、各ポールピース151に磁束迂回部151b,1
51cを形成し、本体部151a及び磁束迂回部151
b,151cを含めた内周部側の周方向長さbを、磁石
155aの周方向における最大長さcよりも長く形成し
ているため、制動オフ時に、各磁石155から各ポール
ピース151間の非磁性体部を通って制動ドラム7へと
漏れる磁束量の低減を図ることができる。よって、制動
オフ時に引きずりトルクが発生するということはなく、
燃費の向上を図ることができる。
【0064】また、磁束迂回部151b,151cの形
成位置は、図16に示した径方向内周部側のみに限定す
るものではなく、径方向外周部側又は径方向中央部に形
成してもよい(図4、図5参照)。
【0065】さらに、本実施の形態においては、可動の
磁石支持筒を軸方向に1列有する渦電流減速装置を例に
挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではな
く、可動の磁石支持筒を軸方向に複数列有し、磁石支持
筒を回転列数を制御することによって制動力(制動トル
ク)をコントロールする渦電流減速装置にも適用可能で
あることは言うまでもない。
【0066】本実施の形態に係る渦電流減速装置におい
ても、第1の実施の形態に係る渦電流減速装置と同様
に、各ポールピース151の本体部151a間に磁束迂
回部21b,21cを形成しているため、制動オン時、
反抗磁界に起因する磁石155に対する吸引力や反発力
を低減することができ、磁石支持筒154を回動させる
回動力を小さくすることができる。その結果、アクチュ
エータ20の容量(サイズ)を小さくすることができ
る。また、アクチュエータ20としてエアシリンダを用
いる場合、従来のエアシリンダと比較して、空気消費量
を節減することができる。また、各ポールピース151
の本体部151a間に磁束迂回部21b,21cを形成
しているので、制動オン時、隣接する各ポールピース1
51間における急激な磁束変化を緩和することができる
ため、各磁石155からの磁界に基づく磁束が、隣接す
る各ポールピース151間で流れ易くなるということも
なく、制動力(制動トルク)も殆ど低下することはな
い。
【0067】(第4の実施の形態)第4の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図17に、図17に
おけるポールピースの部分斜視図を図18に示す。尚、
図13、図14と同様の部材には同じ符号を付し、図1
3、図14と同様の部材の説明については省略する。
【0068】第2の実施の形態の渦電流減速装置は、案
内筒133の内空部に、径方向に2列の磁石支持環13
4a,134bを有するものであった。
【0069】これに対して、図17に示すように、第4
の実施の形態に係る渦電流減速装置は、回転軸131に
結合される左右1対の導体からなる制動円板132と、
制動円板132の間に配設される非磁性体からなる不動
の案内筒133と、案内筒133の内空部に支持した径
方向1列の磁石支持環174と、案内筒133の軸方向
両側端面に設けられる強磁性体(ポールピース)170
とを備えている。
【0070】ポールピース170は、案内筒133の軸
方向両側端面に、周方向等間隔に設けられる矩形体であ
り、本体部171aの周方向両端面(図18中では左右
端面)の一部(図18中では下側部)が周方向に突出
し、磁束迂回部171b,171cを形成している。ま
た、図18に示すポールピース170において、磁束迂
回部171b,171cを形成した方の面(図18中で
は下面)が、滑り板139と摺接される。さらに、ポー
ルピース170を構成する強磁性材としては、電気抵抗
の少ない低炭素鋼材や、コスト低減を図ることが可能な
鋳鋼材が挙げられる。ここで、本体部171aの軸方向
制動円板132側(図18中では上側)の周方向長さを
d、本体部171a及び磁束迂回部171b,171c
を含めた軸方向滑り板139側(図18中では下側)の
周方向長さをeとすると、径方向全体においてd<eと
なるように形成される。
【0071】非磁性体からなる可動の磁石支持環174
は、案内筒133の断面長方形の内空部に軸受138に
より回動可能に支持される。磁石支持環174内部の、
ポールピース170と対向する位置に、磁石175が配
設される。磁石支持環174の軸方向両側端面には、潤
滑油を含浸させた薄い滑り板139,139が結合さ
れ、ポールピース170に摺接可能とされる。
【0072】磁石支持環174には扇形の磁石175
が、ポールピース170に対向し、かつ、ポールピース
170に対向する極性が周方向交互に異なるように配設
される。磁石支持環174の外周壁に形成した部分歯車
(図示せず)に、案内筒133に固定したアクチュエー
タ(図示せず)の小歯車が噛み合わされており、磁石支
持環174は、磁石175の配列ピッチの半分のピッチ
だけ、正逆回動可能に設けられる。ここで、径方向全体
における磁石175の周方向長さが、本体部171a及
び磁束迂回部171b,171cを含めた軸方向滑り板
139側(図18中では下側)の周方向長さeよりも短
くなるように形成される。
【0073】本実施の形態に係る渦電流減速装置におい
ては、各ポールピース170に磁束迂回部171b,1
71cを形成し、径方向全体における本体部171a及
び磁束迂回部171b,171cを含めた軸方向滑り板
139側の周方向長さeを、径方向全体における磁石1
75の周方向長さよりも長く形成しているため、制動オ
フ時に、各磁石175から各ポールピース170間の非
磁性体部を通って制動円板132へと漏れる磁束量の低
減を図ることができる。よって、制動オフ時に引きずり
トルクが発生するということはなく、燃費の向上を図る
ことができる。
【0074】また、本実施の形態の渦電流減速装置にお
けるポールピース170の磁束迂回部171b,171
cの形成位置は、図17の軸方向滑り板139側(図1
8中では下側)のみに限定するものではなく、軸方向制
動円板132側(図18中では上側)又は軸方向中央部
(図18中では上下方向中央部)に形成してもよい。
【0075】さらに、本実施の形態においては、可動の
磁石支持筒を軸方向に1列有する渦電流減速装置を例に
挙げて説明を行ったが、特にこれに限定するものではな
く、可動の磁石支持筒を軸方向に複数列有し、磁石支持
筒を回転列数を制御することによって制動力(制動トル
ク)をコントロールする渦電流減速装置にも適用可能で
あることは言うまでもない。
【0076】本実施の形態の渦電流減速装置において
も、第3の実施の形態の渦電流減速装置と同様の作用効
果が得られることは言うまでもない。
【0077】以上、本発明の実施の形態は、上述した実
施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のもの
が想定されることは言うまでもない。
【0078】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、制動オン
時に、小さな回動力で磁石支持筒又は磁石支持環を回動
できる永久磁石式渦電流減速装置を得ることができると
いう優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図2】図1における渦電流減速装置の制動オフ時の部
分正面断面図である。
【図3】図1における渦電流減速装置の制動オン時の部
分正面断面図である。
【図4】図2及び図3における案内筒のポールピースの
第1変形例を示す図である。
【図5】図2及び図3における案内筒のポールピースの
第2変形例を示す図である。
【図6】図2及び図3における案内筒のポールピースの
第3変形例を示す図である。
【図7】図2及び図3における案内筒のポールピースの
第4変形例を示す図である。
【図8】ポールピースの形成方法を説明するための斜視
図である。
【図9】図2及び図3における案内筒のポールピースの
第5変形例を示す図である。
【図10】図2及び図3における案内筒のポールピース
の第6変形例を示す図である。
【図11】図2及び図3における案内筒のポールピース
の第7変形例を示す図である。
【図12】図2及び図3における案内筒のポールピース
の第8変形例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図14】図13におけるポールピースの部分斜視図で
ある。
【図15】第3の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図16】図15における16A−16A線の部分断面
図である。
【図17】第4の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図18】図17におけるポールピースの部分斜視図で
ある。
【図19】従来の渦電流減速装置における制動オン時の
部分正面断面図である。
【図20】従来の渦電流減速装置における制動オン開始
直後の部分正面断面図である。
【符号の説明】
1、131 回転軸 7 制動ドラム 10、133 案内筒 14a,14b 磁石支持筒 21、140 ポールピース(強磁性体) 21a、141a 本体部(ポールピース) 21b,21c、141b,141c 磁束迂回部 24a,24b、135a,135b 永久磁石 132 制動円板 134a,134b 磁石支持環

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に結合した制動ドラムと、その制
    動ドラムの内部に設けられ、断面長方形の内空部を有す
    る不動の案内筒と、その案内筒の内空部に軸方向2列に
    設けられ、少なくとも一方が可動の磁石支持筒と、各磁
    石支持筒の外周面に、周方向等間隔に、かつ、極性が周
    方向交互に異なるように固定して設けた多数個の永久磁
    石と、案内筒の外周面の、各永久磁石と対向する位置に
    設けた強磁性体とを有する渦電流減速装置において、上
    記各強磁性体間に、周方向に扁平な強磁性材からなる磁
    束迂回部を設けたことを特徴とする永久磁石式渦電流減
    速装置。
  2. 【請求項2】 回転軸に結合した制動円板と、その制動
    円板に対向して設けられ、断面長方形の内空部を有する
    不動の案内筒と、その案内筒の内空部に径方向2列に設
    けられ、少なくとも一方が可動の磁石支持環と、各磁石
    支持環の制動円板側端面に、周方向等間隔に、かつ、極
    性が周方向交互に異なるように固定して設けた多数個の
    永久磁石と、案内筒の制動円板側端面の、各永久磁石と
    対向する位置に設けた強磁性体とを有する渦電流減速装
    置において、上記各強磁性体間に、周方向に扁平な強磁
    性材からなる磁束迂回部を設けたことを特徴とする永久
    磁石式渦電流減速装置。
  3. 【請求項3】 上記磁束迂回部を、各強磁性体と一体に
    形成した請求項1又は2記載の永久磁石式渦電流減速装
    置。
  4. 【請求項4】 上記磁束迂回部を、各強磁性体と別体に
    形成した請求項1又は2記載の永久磁石式渦電流減速装
    置。
  5. 【請求項5】 回転軸に結合した制動ドラムと、その制
    動ドラムの内部に設けられ、断面長方形の内空部を有す
    る不動の案内筒と、その案内筒の内空部に設けた磁石支
    持筒と、磁石支持筒の外周面に、周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように固定して設けた多
    数個の永久磁石と、案内筒の外周面の、各永久磁石と対
    向する位置に設けた強磁性体とを有する渦電流減速装置
    において、上記各強磁性体の少なくとも一方の周方向端
    面に、径方向の一部を周方向に突出させて磁束迂回部を
    形成し、各強磁性体の磁束迂回部の周方向長さを上記各
    永久磁石の周方向最大長さよりも長く形成したことを特
    徴とする永久磁石式渦電流減速装置。
  6. 【請求項6】 回転軸に結合した制動円板と、その制動
    円板に対向して設けられ、断面長方形の内空部を有する
    不動の案内筒と、その案内筒の内空部に設けた磁石支持
    環と、磁石支持環の制動円板側端面に、周方向等間隔
    に、かつ、極性が周方向交互に異なるように固定して設
    けた多数個の永久磁石と、案内筒の制動円板側端面の、
    各永久磁石と対向する位置に設けた強磁性体とを有する
    渦電流減速装置において、上記各強磁性体の少なくとも
    一方の周方向端面に、軸方向の一部を周方向に突出させ
    て磁束迂回部を形成し、各強磁性体の磁束迂回部の周方
    向長さを上記各永久磁石の周方向最大長さよりも長く形
    成したことを特徴とする永久磁石式渦電流減速装置。
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