JP2003209966A - 渦電流減速装置 - Google Patents

渦電流減速装置

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JP2003209966A
JP2003209966A JP2002003611A JP2002003611A JP2003209966A JP 2003209966 A JP2003209966 A JP 2003209966A JP 2002003611 A JP2002003611 A JP 2002003611A JP 2002003611 A JP2002003611 A JP 2002003611A JP 2003209966 A JP2003209966 A JP 2003209966A
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braking
ferromagnetic
magnet
eddy current
magnet support
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JP2002003611A
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English (en)
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Toru Kuwabara
徹 桑原
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 磁石支持筒又は磁石支持環を非制動位置から
制動位置へと回動させる際の回動力が小さく、非制動時
に引き摺りトルクが生じることがない渦電流減速装置を
提供する。 【解決手段】 回転軸に結合して設けた制動ドラム7
と、その内部に設けられ、断面略矩形の内空部を有する
不動の案内筒と、その内空部に設けた磁石支持筒14
と、その外周面に周方向等間隔に、かつ、極性が交互に
異なるように設けた多数の磁石24と、それに対応する
位置に設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置
であって、各強磁性部121と連結部122とが一体の
強磁性体15を形成し、上記磁石支持筒14を、極性が
異なる隣接する2つの磁石24が共通の強磁性部121
に部分的に対向する非制動位置から、それぞれ対向する
制動位置まで、周方向に、かつ、制動ドラム7の通常と
同じ方向に回動させるべく、磁石支持筒14に接続して
アクチュエータ20を設けたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、渦電流減速装置に
係り、特に、自動車の摩擦ブレーキを補助するための永
久磁石式渦電流減速装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車の摩擦ブレーキを補助するための
従来の電磁石式渦電流減速装置は、装置構成が大きく、
かつ、重いため、自動車に搭載するのが困難である。ま
た、消費電流が多いので、電源バッテリの容量を増強す
る必要がある。
【0003】そこで、高性能の希土類永久磁石(以下、
単に永久磁石と示す)を渦電流減速装置に適用した永久
磁石式渦電流減速装置が挙げられる。この永久磁石式渦
電流減速装置によれば、装置の小型・軽量化を図ること
ができるため、自動車への搭載が容易であり、また、電
力を消費しないことから、電源バッテリの容量増強が不
要である。
【0004】永久磁石式渦電流減速装置としては、制動
ドラム型のもの(特開平1−298948号公報参照)
と、制動円板型のもの(特許登録公報2701390号
参照)とが挙げられ、磁石を動かすことにより、非制動
と制動との切り換えを行っている。
【0005】制動ドラム型の渦電流減速装置の場合は、
制動ドラム(ロータ)の内部に配設した磁石支持筒の外
周面に、多数の磁石が、周方向等間隔に、かつ、極性が
周方向交互に異なるように(N,S,N,…のように)
設けられる。制動ドラムの内周面と磁石の外面との間
に、各磁石と対向する位置に強磁性体(ポールピース)
を有する案内筒が配設される。制動時、磁石支持筒を回
動させて各強磁性体と各磁石とを重ね合わせる(制動位
置)ことで、各磁石からの磁界が各強磁性体を通って制
動ドラムへと達し、各磁石と制動ドラムとの間に磁気回
路を形成する。この時、回転する制動ドラムに渦電流が
発生し、制動トルクが発生する。また、制動を解除する
時は、磁石支持筒を回動させて各磁石を強磁性体と強磁
性体との間の位置、即ち非磁性体の位置(非制動位置)
に移動させることで、各磁石からの磁界が各強磁性体と
の間に短絡的磁気回路を形成し、各磁石からの磁界が制
動ドラムに対して殆ど及ばなくなり、制動トルクが消失
する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、磁石支持筒
を回動させて各磁石を非制動位置から制動位置へと移動
させる際、磁石支持筒を回動させるのに強力な力を必要
とするため、強力なアクチュエータが必要となる。この
ため、アクチュエータとしてエアシリンダを用いる場
合、強力なエアシリンダ、即ちサイズの大きなエアシリ
ンダが必要となり、トランスミッションの後部や、その
他の場所に搭載するのが困難であった。
【0007】また、前述した制動ドラム型及び制動円板
型の渦電流減速装置(特開平1−298948号公報及
び特許登録公報2701390号)においては、非制動
時に各磁石が強磁性体と強磁性体との間に位置している
が、各強磁性体間の非磁性部材から磁束が若干漏れてし
まうことがあり、その結果、引き摺りトルクが発生し、
燃費の悪化を招くという問題があった。この引き摺りト
ルクの発生を防ぐべく、各強磁性体を周方向に一体に形
成した渦電流減速装置が提案されている(特開2000
−236655号公報参照)。しかしながら、この渦電
流減速装置においても、磁石支持筒を回動させるのに強
力な力を必要とするという問題があった。
【0008】以上の事情を考慮して創案された本発明の
目的は、磁石支持筒又は磁石支持環を非制動位置から制
動位置へと回動させる際の回動力が小さく、非制動時に
引き摺りトルクが生じることがない渦電流減速装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく本
発明に係る渦電流減速装置は、回転軸に結合して設けた
制動ドラムと、該制動ドラムの内部に設けられ、断面略
矩形の内空部を有する不動の案内筒と、該案内筒の内空
部に設けた磁石支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方
向等間隔に、かつ、極性が周方向交互に異なるように設
けた多数の磁石と、案内筒の外筒部周面の、各磁石と対
応する位置に設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減
速装置において、磁性材からなるリング体で各強磁性部
と連結部とが一体に連結された強磁性体を形成し、ま
た、制動時に、上記磁石支持筒を、極性がお互いに異な
る隣接する2つの磁石が共通の強磁性部に部分的に対向
する非制動位置から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対
向する制動位置まで、周方向に、かつ、制動ドラムの通
常の回転方向と同じ方向に回動させるべく、磁石支持筒
に接続してアクチュエータを設けたものである。
【0010】また、本発明に係る渦電流減速装置は、回
転軸に結合して設けた制動円板と、該制動円板の少なく
とも一方の端面に対向して設けた不動の案内環と、該案
内環の外側方に設けた磁石支持環と、該磁石支持環の制
動円板側端面に周方向等間隔に、かつ、極性が周方向交
互に異なるように設けた多数の磁石と、案内環に固定し
て、かつ、各磁石と対応する位置に設けた多数の強磁性
部とを備えた渦電流減速装置において、磁性材からなる
リング体で各強磁性部と連結部とが一体に連結された強
磁性体を形成し、また、制動時に、上記磁石支持環を、
極性がお互いに異なる隣接する2つの磁石が共通の強磁
性部に部分的に対向する非制動位置から、各磁石が各強
磁性部にそれぞれ対向する制動位置まで、周方向に、か
つ、制動円板の通常の回転方向と同じ方向に回動させる
べく、磁石支持環に接続してアクチュエータを設けたも
のである。
【0011】さらに、本発明に係る渦電流減速装置は、
回転軸に結合して設けた一対の制動円板と、該制動円板
間に設けられ、断面略矩形の内空部を有する不動の案内
筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石支持環と、該磁石
支持環の内周部に周方向等間隔に、かつ、極性が周方向
交互に異なるように設けた多数の磁石と、案内筒に固定
して、かつ、各制動円板と各磁石との間の、各磁石と対
応する位置に設けた一対の多数の強磁性部とを備えた渦
電流減速装置において、磁性材からなるリング体で各強
磁性部と連結部とが一体に連結された強磁性体を形成
し、また、制動時に、上記磁石支持環を、極性がお互い
に異なる隣接する2つの磁石が共通の強磁性部に部分的
に対向する非制動位置から、各磁石が各強磁性部にそれ
ぞれ対向する制動位置まで、周方向に、かつ、制動円板
の通常の回転方向と同じ方向に回動させるべく、磁石支
持筒に接続してアクチュエータを設けたものである。
【0012】上記強磁性体は周方向交互に強磁性部と連
結部とを備え、強磁性部の径方向又は軸方向の厚さを、
連結部の径方向又は軸方向の厚さより肉厚に形成しても
よい。
【0013】上記強磁性体を、リング状の薄鋼板を軸方
向に積層して形成してもよい。
【0014】上記強磁性体の連結部に穴部を形成し、そ
の穴部に非磁性部材を挿入配置してもよい。
【0015】制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支持
環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行程
を押し戻すバネを、上記アクチュエータの内部又は上記
案内筒の内空部に収容して設けてもよい。
【0016】制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支持
環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行程
を強い力で、残りの約半分の行程を弱い力で押し戻すバ
ネを、上記アクチュエータの内部又は上記案内筒の内空
部に収容して設けてもよい。
【0017】上記各磁石の制動位置を、各磁石が各強磁
性部にそれぞれ対向する位置から非制動位置側にややオ
フセットした位置としてもよい。
【0018】以上の構成によれば、磁石支持筒又は磁石
支持環を非制動位置から制動位置へと回動させる際の回
動力が小さく、また、非制動時に引き摺りトルクが生じ
ることがない渦電流減速装置を得ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適一実施の形態
を添付図面に基いて説明する。
【0020】本発明では制動時、磁石支持筒(または磁
石支持環)を非制動位置から制動位置へ、制動ドラム
(または制動円板)の通常の回転方向(車両の前方走行
時の回転方向)と同じ方向へ回動させる機構にする。
【0021】(第1の実施の形態)第1の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図1に、図1におけ
る渦電流減速装置の非制動時の正面断面図を図2に、図
1における渦電流減速装置の制動時の正面断面図を図3
に示す。
【0022】図1〜図3に示すように、第1の実施の形
態に係る渦電流減速装置は、例えば車両用変速機の出力
回転軸1に結合される導体からなる制動ドラム7と、制
動ドラム7の内部に配設されるアルミニウムなどの非磁
性体からなる案内筒10と、案内筒10の断面長方形
(断面略矩形)の内空部に収容した可動の磁石支持筒1
4とを備えている。
【0023】制動ドラム7はボス5のフランジ部5a
を、駐車ブレーキの制動ドラム3の端壁部と一緒に、回
転軸1にスプライン嵌合固定した取付フランジ2に重ね
合され、かつ複数のボルト4とナットにより締結され
る。ボス5から放射状に延びる多数の支持腕(スポー
ク)6に、放熱フィン8を備えた制動ドラム7の基端が
結合される。ここで、制動ドラム7の両端面(図1中で
は左側端面のみ)及び内周面におけるポールピース15
の強磁性部121と対向しない部分に、銅などの良伝導
体からなる環状板9a〜9cを設けてもよい。これによ
って、制動ドラム7の内部を流れる渦電流が軸方向(図
1中では左右方向)に広がり、制動トルクを増大させる
ことができる。
【0024】断面長方形の内空部を有する案内筒10
は、非磁性体で構成され、例えば断面L字形の筒体状を
呈しており、径方向のフランジ部10aと軸方向の内側
案内筒10bとを有している。案内筒10は適当な手段
により、例えば変速機の歯車箱(図示せず)に固定され
る。また、内側案内筒10bの端部10cには、非磁性
体からなる環状の端壁板11が複数のボルトなどにより
結合される。
【0025】軟磁性体又は磁性体で構成したリング状の
強磁性体(ポールピース)15は、図14に示すよう
に、鋼材などの軟磁性体で、制動ドラム7の内周面に対
向する磁性板に相当する多数の厚肉部分(強磁性部)1
21と薄肉部分(連結部)122とを、周方向交互に、
かつ、周方向等間隔に一体形成したものである。ここ
で、強磁性部121の周方向長さは、連結部122の周
方向長さよりも長く形成され、即ち、ポールピース15
の最外周部の面積は、内周部の面積よりも狭く形成され
る。また、ポールピース15の軸方向両側縁部は、好ま
しくは径方向内側に折り曲げられ、その折曲部が案内筒
10のフランジ部10aと端壁板11の上端部に嵌合さ
れる。さらに、連結部の外周面に非磁性体からなる補強
板を取付けてもよい。また、連結部122に穴部(図示
せず)を形成し、この穴部に非磁性部材(図示せず;例
えば、ステンレス鋼など)を挿入配置するようにしても
よい。これによって、ポールピース15の強度向上、水
や埃等の浸入防止、及び制動時における隣接する強磁性
部121への磁束の漏れ防止を図ることができる。
【0026】ポールピース15の製造方法は特に限定す
るものではなく、以下に示す方法などが挙げられる。
【0027】 磁性体で形成したリング部材の外周面
及び/又は内周面に長手方向に沿って周方向等間隔に溝
部を切削形成し、強磁性部121と連結部122とを一
体に形成する。
【0028】 目的とするポールピースと略同形状の
リング部材を鋳鋼で形成し、適宜、連結部の寸法精度向
上のための切削加工を施し、強磁性部121と連結部1
22とを一体に形成する。
【0029】 磁性体で形成したリング部材の外周面
にロール鍛造を施して、その外周面に長手方向に沿って
周方向等間隔に溝部を形成し、更に溝部の仕上げ加工と
して切削加工を施し、強磁性部121と連結部122と
を一体に形成する。
【0030】 図20に示すように、プレス打ち抜き
加工などで作製した断面同一の加工用薄鋼板(薄板材;
例えば、電磁鋼板、一般用リムド鋼板(SPCC)等)
180を軸方向に複数枚積層すると共に圧着して、強磁
性部121と連結部122とを一体に形成する。ここ
で、の製造方法は、ある程度の厚みのある平板をロー
ルしてリング形状(最終的には両端面同士を接続してリ
ング部材とする)に形成した後に、プレス打ち抜き加工
を行い、その後、積層・圧着する又は予め打ち抜き加工
を施したリング部材を積層・圧着することにより、ポー
ルピースを製造可能であるため、製造が容易であり、
〜、特に,の製造方法と比較して製造コストの低
減を図ることができる。また、電磁鋼板でポールピース
を形成した場合、各鋼板間のシール性を確保すべく、各
鋼板間及び/又はポールピースの外周部に耐熱性のシー
ル剤や含浸剤を含浸させるのが好ましい。さらに、の
方法で先ず図21、図22に示すポールピース部材19
1,201を形成し、各ポールピース部材191,20
1の周方向一端部(図21、図22中では左側端部)1
92,193を、隣接するポールピース部材191,2
01の周方向他端部(図21、図22中では右側端部)
193,203に繋ぎ合わせて(又は嵌め込んで)ポー
ルピース15を形成するようにしてもよい。この繋ぎ合
わせ(又は嵌め込み)形状は、特に限定するものではな
く、様々な形状のものが適用可能である。
【0031】案内筒10の内空部には、磁性体からなる
可動の磁石支持筒14が収容される。可動の磁石支持筒
14は軸受12により内側案内筒10bに対して正逆回
動可能に支持される。磁石支持筒14から軸方向へ延び
る腕16は、案内筒10の端壁に設けた円弧状のスリッ
ト18aを経て、アクチュエータ20のロッドに連結さ
れる。磁石支持筒14の外周面における各強磁性部12
1と対向する位置には、磁石24が、強磁性部121に
対向する極性が周方向交互に異なるように設けられる。
【0032】可動の磁石支持筒14を正逆回動するため
のアクチュエータ20は、図2、図3に示すように、フ
ランジ部10a(図1参照)と一体に形成したシリンダ
18にピストン17を嵌挿して両端室31,32を区画
形成し、ピストン17に結合したロッド33が端室31
から外部へ突出される。磁石支持筒14aからフランジ
部10aのスリット18aを経て外部に突出する腕16
がロッド34に連結され、このロッド34とロッド33
とが所定の屈曲角を超えないようにピン36により連結
される。また、端室31内には、ばね(又は非線形のば
ね定数を有するばね)35が配置される。
【0033】本実施の形態の渦電流減速装置において、
非制動時は、図1、図2に示すように、磁石支持筒14
に設けられた周方向に並ぶ極性が互いに異なる2つの磁
石24が、ある共通の強磁性部121に部分的に対向す
る。この時、磁石支持筒14と各強磁性部121との間
に短絡的磁気回路wが生じ、磁石24の磁界は制動ドラ
ム7に磁界を殆ど及ぼさない。
【0034】次に、制動時は、図3に示すように、磁石
支持筒14の各磁石24は各強磁性部121にそれぞれ
に対向する。磁石24は強磁性部121を経て制動ドラ
ム7に磁界を及ぼし、回転する制動ドラム7が磁界を横
切る時、制動ドラム7に渦電流が流れ、制動ドラム7に
制動トルクTが発生する。
【0035】この時、各磁石24は制動ドラム7と磁石
支持筒14との間に磁気回路zが生じる。また、制動ド
ラム7の回転数が3600〜600rpmでは、磁石支
持筒14を非制動位置から制動位置へ回動する場合に、
図7に示すように、磁石支持筒14を制動ドラム7の回
転方向yと同じ方向に回動させる際のアクチュエータ2
0の押力(線73,73aで示す)の方が、磁石支持筒
14を制動ドラム7の回転方向yと反対方向に回動させ
る際のアクチュエータ20の押力(線72,72aで示
す)よりも小さくなる。これは、制動ドラム7に発生す
る渦電流に基づく反抗磁界と磁石24からの磁界とが反
発しあい、磁石支持筒14を制動ドラム7の回転方向y
側へ押す力が働くことによるものであり、この現象は、
最近急速に発展したダイナミック電磁界解析技術によ
り、磁石支持筒14を作動させる力も計算できるように
なったことで明らかになった。よって、磁石支持筒14
を制動ドラム7の回転方向yに回動させることで、磁石
支持筒14を回動させる回動力を小さくすることがで
き、延いては、アクチュエータ20の容量(サイズ)を
小さくすることができる。また、アクチュエータ20と
してエアシリンダを用いる場合、従来のエアシリンダと
比較して、空気消費量を節減することができる。
【0036】ここで、本実施の形態では、制動時に磁石
支持筒14を制動ドラム7の回転方向yと同じ方向xに
回動させていることから、磁石支持筒14を制動位置か
ら非制動位置へと戻す際(制動解除時)は、磁石支持筒
14を制動ドラム7の回転方向yと反対方向に回動させ
ることになる。この時、制御装置などの故障・失陥によ
り、アクチュエータ(例えば、エアシリンダ等)20に
よる磁石支持筒14を非制動位置へ戻す力が働かなくな
るおそれがある。特に、制動ドラム7の回転数が比較的
低い(例えば、2000rpm以下)場合、磁石支持筒
14を制動位置から非制動位置へ戻すための復帰力は、
制動位置から非制動位置へ到るまでの全行程の内、前半
の約半分の行程で小さい。つまり、制動ドラム7の高速
回転時以外は、磁石支持筒14が自動復帰しなくなるお
それがあるため、図2、図3に示したように、制動位置
から非制動位置へ戻すためのばね35を、アクチュエー
タ20の端室31(又は案内筒10の内空部)に収容す
るのが好ましい。
【0037】この場合、磁石支持筒14を非制動位置か
ら制動位置へ回動させる時の回動力、特にばね35の抗
力を極力抑えることが特に好ましい。よって、図4に示
すように、制動位置から非制動位置へ到るまでの全行程
の内の前半の約半分の行程(各磁石24と各強磁性部1
21とが一部重ならなくなる位置近傍(正確には、各強
磁性部121や各磁石24の周方向の長さや間隔によっ
て異なる))を押し戻すばね45や、図5に示すよう
に、制動位置から非制動位置へ到るまでの全行程の内の
前半の約半分の行程を過ぎると、急にばね定数が小さく
なる非線形のばね55が、アクチュエータ20の端室3
1(又は案内筒10の内空部)に収容される。
【0038】図4に示したばね45は、ばね巻き径は全
長に亘って等しいが、ばね線径が、シリンダ18(図
2、図3参照)に当接する側(図4中では右側)の端部
47より、ピストン17(図2、図3参照)に当接する
側(図4中では左側)の端部46の方が小さく形成され
る。これによって、図6中において線62で示すよう
に、制動位置から非制動位置に到るまでの全行程の内の
前半の約半分の行程までは、アクチュエータ20のピス
トン17にばね45の戻し力が働く。その後の約半分の
行程では、磁石支持筒14の各磁石24とポールピース
15の各強磁性部121との間に働く反抗磁界に基づい
て、制動ドラム7の回転方向yと反対方向のトルクを、
磁石支持筒14が受けることにより、磁石支持筒14が
非制動位置へと戻る。また、図5に示したばね55は、
ばね線径は全長に亘って等しいが、ばね巻き径が、ピス
トン17(図2、図3参照)に当接する側(図5中では
左側)の端部56から、シリンダ18(図2、図3参
照)に当接する側(図5中では右側)の端部57へと向
かって徐々に大きく形成される。これによって、図6中
において線63で示すように、制動位置から非制動位置
に到るまでの全行程の内の前半の約半分の行程までは、
強い戻し力で戻し、その後の約半分の行程では、徐々に
減少する弱い戻し力で戻る。以上、図4及び図5に示し
たばね45,55のいずれにおいても、制動ドラム7の
低速回転時、端室31に加圧空気を供給しないでも、ば
ね45,55の戻し力と反抗磁界による戻し力とによっ
て、磁石支持筒14を非制動位置に戻すことができる。
【0039】また、制動時における各磁石24の制動位
置を、非制動位置の方へ若干ずらした位置(各磁石24
が各強磁性部121にそれぞれ対向する位置から非制動
位置側にややオフセットした位置)に設定すれば、制動
ドラム7が高速回転している際においても、磁石支持筒
14が非制動位置まで戻り易くなる。
【0040】さらに、ポールピースが、各強磁性部12
1を連結部122で連結した一体構造であるため、各強
磁性部121の周方向間隔が等しく、非制動時に、各強
磁性部121間から制動ドラム7に磁束が漏れるおそれ
は殆どない。よって、非制動時において引きずりトルク
が発生するということはなく、燃費の向上を図ることが
できる。
【0041】さらに、ポールピースが、各強磁性部12
1を連結部122で連結した一体構造であり、全体が強
磁性材で構成されている。このため、各強磁性部121
の周方向間隔が等しくなり、非制動時に、各強磁性部1
21間の連結部122から制動ドラム7に磁束が漏れる
ことはなく、連結部122に入った磁束は全て強磁性部
121へと流れて図2に示すように短絡的磁気回路w1
が生じる。よって、非制動時において引き摺りトルクが
発生するということはなく、燃費の向上を図ることがで
きる。
【0042】また、制動ドラム7が実際に高速回転して
いる時、磁気回路zは制動ドラム7の回転方向yの方に
引きずられるような状態になるので、後述するように、
ポールピース15における各強磁性部121の横断面形
状は長方形であるよりも、図15〜図17に示すような
横断面形状が好ましい。
【0043】具体的には、図15に示すように、各強磁
性体131における最外周面133と周方向両端面13
4a,134bとの各境界部に面取り加工を施し、傾斜
面136a,136bに形成したポールピース135で
あってもよい。これによって、磁石24からの磁束を絞
った状態(磁束密度を高めた状態)で制動ドラム7へと
導くことができるため、特に制動ドラムが中速回転して
いる時の制動トルクを高めることができる。また、図1
6に示すように、各強磁性体141における周方向両端
面を、制動ドラム(図示せず)の回転方向yの方に傾け
て傾斜面143a,143bに形成し、断面平行四辺形
に形成したポールピース145であってもよい。これに
よって、制動ドラムが高速回転している時、磁石24か
らの磁束を、各強磁性体141における制動ドラム回転
方向yの前方部(図16中では左側部)に絞り込むこと
ができる。さらに、図17に示すように、各強磁性体1
51における制動ドラム回転方向yの後方部(図17中
では右側部)に段差部153を形成したポールピース1
55であってもよい。これによって、制動ドラムが高速
回転している時、磁石24からの磁束を、各強磁性体1
51における制動ドラム回転方向yの前方部(図17中
では左側部)に、より一層絞り込むことができる。
【0044】さらに、ポールピースの各強磁性部を連結
する連結部の形成位置は、図14〜図17に示したよう
に、径方向内側だけに限定するものではない。例えば、
図18に示すように、各強磁性部161の径方向外側部
を連結部162により連結したポールピース161、図
19に示すように、各強磁性部171の径方向中央部を
連結部172により連結したポールピース171であっ
てもよい。
【0045】次に、本発明の他の実施の形態を添付図面
に基いて説明する。
【0046】(第2の実施の形態)第2の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図8に、図8におけ
る渦電流減速装置の正面断面図を図9に、図8における
渦電流減速装置の非制動時の展開平面断面図を図10
に、図8における渦電流減速装置の制動時の展開平面断
面図を図11に示す。
【0047】図8〜11に示すように、第2の実施の形
態に係る渦電流減速装置は、回転軸82に結合される左
右1対の導体からなる制動円板83と、制動円板83の
間に配設される非磁性体からなる不動の案内筒101
と、案内筒101の内空部に正逆回動可能に支持した磁
石支持環90と、案内筒101の軸方向両側端面に設け
られる強磁性体(ポールピース)86とを備えている。
【0048】制動円板83は、ボス83aから放射方向
に延びる複数の支持腕83bと導風路83cとを一体に
形成され、ボス83aが回転軸82にスプライン嵌合さ
れる。
【0049】案内筒101はボス85aから放射方向に
延びる支持腕85bと一体に形成され、ボス85aが軸
受88により回転軸82に支持される。案内筒101は
適当な手段により、例えば変速機の歯車箱に固定され
る。
【0050】非磁性体からなる磁石支持環90は、案内
筒101の断面長方形の内空部に軸受87により回動可
能に支持される。磁石支持環90の内部の、ポールピー
ス86における強磁性部(後述)211と対向する位置
に磁石92が配設される。磁石支持環90の軸方向両側
端面には、潤滑油を含浸させた薄い滑り板94が結合さ
れ、ポールピース86に摺接可能とされる。
【0051】図23に示すように、軟磁性体又は磁性体
で構成した薄板リング状の強磁性体ポールピース86
は、制動円板83に対向する磁性板に相当する多数の厚
肉部分(強磁性部)211と薄肉部分(連結部)212
とを、周方向交互に、かつ、周方向等間隔に一体形成し
たものである。図23においては、連結部212がポー
ルピース86の下側に形成されている。
【0052】図9に示すように、磁石支持環90には扇
形の磁石92が、ポールピース86の各強磁性部211
に対向し、かつ、強磁性部212に対向する極性が周方
向交互に異なるように配設される。磁石支持環90の外
周壁に形成した部分歯車98に、案内筒101に固定し
たアクチュエータ(電動機)96の小歯車95が噛み合
わされており、磁石支持環90は磁石92の半配列ピッ
チPだけ正逆回動可能に設けられる。
【0053】本実施の形態の渦電流減速装置において、
非制動時は、図10に示すように、極性が互いに異なる
2つの磁石92がある共通の強磁性部211に部分的に
対向することで、左右1対の強磁性体86の間で短絡的
磁気回路wが生じ、制動円板83に磁界が及ばない。
【0054】制動時は、図11に示すように、アクチュ
エータ96により磁石支持環90を磁石92の半配列ピ
ッチpだけ矢印xの方向に回動させることで、各磁石9
2が各強磁性部211にほぼ全面的に対向する。その結
果、各磁石92が強磁性部211を経て制動円板83に
磁界を及ぼす。この時、回転する制動円板83が磁界を
横切ることで、制動円板83に渦電流が発生し、制動円
板83が制動トルクを受ける。この時、1対の制動円板
83の問に磁気回路zが生じる。
【0055】本実施の形態でも、磁石支持環90が非制
動位置から制動位置へ回動する際の回動方向を、制動円
板83の回転方向yと同じ方向としている。さらに、制
動円板83が低速で回転している際においても、磁石支
持環90を非制動位置まで自動復帰させるために、制動
位置から非制動位置までの行程の内の約半分の行程をば
ねの力によって戻すようにしてもよい。この時、アクチ
ュエータ96の小歯車95と非回転部分との問に渦巻型
の戻しばねを係止する。戻しばねとしては、図4、図5
に示したばね45,55が適用可能である。もちろん、
図2、図3に示すようなばね35を備えたアクチュエー
タ20により、磁石支持環90を回動するようにしても
よい。
【0056】また、制動時における磁石92の制動位置
を、若干非制動位置の方へずらした位置に設定すれば、
制動円板83が高速回転している際においても、磁石支
持環90が非制動位置まで戻り易くなる。
【0057】さらに、ポールピース86における各強磁
性部211の横断面形状は、図23に示したように長方
形に限定するものではなく、図15〜図17に示したよ
うな横断面形状であってもよい。
【0058】また、ポールピース86の各強磁性部21
1を連結する連結部212の形成位置は、図23に示し
たように、ポールピース86の下側に限定するものでは
なく、図18,図19に示したように、ポールピース8
6の上側又は中央部であってもよい。
【0059】さらに、本実施の形態では、左右一対の制
動円板83の間に案内筒101と磁石支持環90とを配
設した渦電流減速装置の場合について説明を行ったが、
これに限定するものではなく、1つの制動円板83の片
側又は両側に案内筒101と磁石支持環90とを配設し
た渦電流減速装置にも適用可能である。この場合、非磁
性体からなる案内筒101の、制動円板83に対向する
側壁にポールピース86が設けられ、磁性体からなる磁
石支持環90の、ポールピース86の各強磁性部211
と対向する位置に、極性が周方向交互に異なるように磁
石92が設けられる。
【0060】また、本実施の形態の渦電流減速装置にお
いても、前実施の形態の渦電流減速装置と同様の効果が
得られる。
【0061】(第3の実施の形態)第3の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図12に示す。尚、
図8〜図11と同様の部材には同じ符号を付している。
【0062】図12に示すように、第3の実施の形態に
係る渦電流減速装置は、回転軸82に結合した1つの制
動円板83と、ポールピース86,86を支持する案内
環101と、磁石92を支持する一対の磁石支持環9
0,90とを備えている。
【0063】横断面門字状の案内環101は、連結部1
01aとフランジ部101b,101bとを有してお
り、連結部101aが制動円板83の外周面をフランジ
部101b,101bが制動円板83の両端面の外周部
を取り囲むように設けられ、連結部101aが車体など
の非回転部分に固定して設けられる。ポールピース86
は各案内環101のフランジ部101bに形成された穴
101cに嵌合して設けられる。
【0064】一対の磁石支持環90,90は、案内環1
01の各フランジ部101b,101bに対向して設け
られ、磁石支持環90,90のフランジ部側端面におけ
るポールピース86の強磁性部211に対向する位置
に、磁石92が、極性が周方向交互に異なるように設け
られる。
【0065】案内環101の連結部101aに形成され
た複数の円弧状のスリット101dに、軸受87,87
aを介して断面円弧状の連結部材90aが設けられる。
この連結部材90aの両端面に1対の磁石支持環90,
90が結合され、これによって、磁石支持環90,90
は周方向に正逆回動可能となる。
【0066】制動時は、図示していないアクチュエータ
によって、磁石支持環90が制動円板83の通常の回転
方向と同じ方向に回動され、周方向に並ぶ極性が互いに
異なる2つの磁石92が、ある共通の強磁性部211に
部分的に対向する非制動位置から、各磁石92が各強磁
性部211にそれぞれ対向する制動位置へ切り換わる。
【0067】(第4の実施の形態)第4の実施の形態に
係る渦電流減速装置の側面断面図を図13に示す。尚、
図12と同様の部材には同じ符号を付している。
【0068】図12に示した第3の実施の形態に係る渦
電流減速装置は、案内環101を固定し、磁石支持環9
0,90を周方向に回動させるものであった。
【0069】これに対して、図13に示すように、第4
の実施の形態に係る渦電流減速装置は、回転軸82に結
合した1つの制動円板83と、ポールピース86,86
を支持する案内環101と、磁石92を支持する磁石支
持環111とを備えている。
【0070】横断面門字状の案内環101は、連結部1
01aとフランジ部101b,101bとを有してお
り、連結部101aが制動円板83の外周面をフランジ
部101b,101bが制動円板83の両端面の外周部
を取り囲むように設けられる。ポールピース86は各案
内環101のフランジ部101bに形成された穴101
cに嵌合して設けられる。
【0071】横断面門字状の磁石支持環111は、連結
部111aとフランジ部111b,111bとを有して
おり、案内環101を取り囲むように設けられ、連結部
111aが車体などの非回転部分に固定して設けられ
る。各フランジ部111b,111bの、案内環101
側端面におけるポールピース86の強磁性部211に対
向する位置に、磁石92が、極性が周方向交互に異なる
ように設けられる。
【0072】案内環101の連結部101aと磁石支持
環111の連結部111aとが、軸受87を介して結合
され、これによって、案内環101が周方向に正逆回動
可能となる。
【0073】制動時は、図示していないアクチュエータ
によって、案内環101が制動円板83の回転方向と逆
方向に回動され、周方向に並ぶ極性が互いに異なる2つ
の磁石92が、ある共通の強磁性部211に部分的に対
向する非制動位置から、各磁石92が各強磁性部211
にそれぞれ対向する制動位置へ切り換わる。
【0074】第3及び第4の実施の形態に係る渦電流減
速装置において、制動円板83の一方側の端面だけに対
向して案内環101のフランジ部101bと磁石支持環
90(又は111b)を順に配設しても、渦電流減速装
置としての機能を果す。
【0075】また、第3及び第4の実施の形態に係る渦
電流減速装置においても、電気系統や流体圧系統が失陥
した時のことを考慮して、磁石支持環90を非制動位置
から制動位置へ回動する方向を、制動円板43の回転方
向yと同じ方向にする。制動円板83が低速回転してい
る際において、磁石支持環90を非制動位置へ自動復帰
させるためには、制動位置から非制動位置までの約半分
の行程を、ばねの力によって戻すようにする。制動時の
磁石92の位置を若干非制動位置の方へずらした位置に
すれば、制動円板83が高速回転している際において
も、磁石支持環90が非制動位置まで戻り易くなる。
【0076】さらに、第3及び第4の実施の形態の渦電
流減速装置においても、第1及び第2の実施の形態の渦
電流減速装置と同様の効果が得られる。
【0077】以上、本発明の実施の形態は、上述した実
施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のもの
が想定されることは言うまでもない。具体的には、本願
発明は、特開平1−298947号公報に開示される制
動円板型の渦電流減速装置や、非制動時、制動体へ磁束
が洩れないようにした特開平6−38504号公報、特
開平2000−116106号公報などに開示される渦
電流減速装置、特開2000−236655号に開示さ
れるような軸方向に2列の磁石支持筒を備えた渦電流減
速装置、特願平8−257521号に開示されるような
2列以上の回動可能の磁石支持筒を備えた渦電流減速装
置にも適用できる。また、ポールピースが周方向に連続
一体に形成された渦電流減速装置にも適用できる。さえ
らに、アクチュエータには流体圧アクチュエータに限ら
ず、モータアクチュエータ(電動機、サーボモータ、ボ
イスコイルモータ、リニアモータなど)を用いることが
できる。
【0078】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。 (1) 制動の際に、磁石支持筒を制動ドラムの回転方
向と同じ方向へ回動させることにより、小さな回動力
で、磁石支持筒を非制動位置から制動位置へと回動させ
ることができる。 (2) 制動円板に対向して磁石支持環を配置した形式
・構造の渦電流減速装置においても、(1)と同様のこ
とがいえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図2】図1における渦電流減速装置の非制動時の正面
断面図である。
【図3】図1における渦電流減速装置の制動時の正面断
面図である。
【図4】図2におけるばねの第1変形例を示す正面図で
ある。
【図5】図2におけるばねの第2変形例を示す正面図で
ある。
【図6】図4及び図5のばね特性を示す図である。
【図7】磁石支持筒を非制動位置から制動位置へ回動さ
せるのに必要な押力を表す線図である。
【図8】第2の実施の形態に係る渦電流減速装置の側面
断面図である。
【図9】図8における渦電流減速装置の正面断面図であ
る。
【図10】図8における渦電流減速装置の非制動時の展
開平面断面図である。
【図11】図8における渦電流減速装置の制動時の展開
平面断面図である。
【図12】第3の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図13】第4の実施の形態に係る渦電流減速装置の側
面断面図である。
【図14】図1における渦電流減速装置のポールピース
の一例を示す部分正面図である。
【図15】図14のポールピースの第1変形例を示す部
分正面図である。
【図16】図14のポールピースの第2変形例を示す部
分正面図である。
【図17】図14のポールピースの第3変形例を示す部
分正面図である。
【図18】図14のポールピースの第4変形例を示す部
分正面図である。
【図19】図14のポールピースの第5変形例を示す部
分正面図である。
【図20】図14のポールピースの製造方法の一例を示
す部分斜視図である。
【図21】図14のポールピースの第6変形例を示す部
分正面図である。
【図22】図14のポールピースの第7変形例を示す部
分正面図である。
【図23】図8における渦電流減速装置のポールピース
の一例を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1、82 回転軸 7 制動ドラム 10、101 案内筒 14 磁石支持筒 15、86、135、145、155、165、175
強磁性体 20、96 アクチュエータ 24、92 磁石 35、45、55 バネ 83 制動円板 121、131、141、151、161、171、2
11 強磁性部 122、162、172、212 連結部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に結合して設けた制動ドラムと、
    該制動ドラムの内部に設けられ、断面略矩形の内空部を
    有する不動の案内筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石
    支持筒と、該磁石支持筒の外周面に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内筒の外筒部周面の、各磁石と対応する位置に設
    けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置におい
    て、磁性材からなるリング体で各強磁性部と連結部とが
    一体に連結された強磁性体を形成し、また、制動時に、
    上記磁石支持筒を、極性がお互いに異なる隣接する2つ
    の磁石が共通の強磁性部に部分的に対向する非制動位置
    から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置
    まで、周方向に、かつ、制動ドラムの通常の回転方向と
    同じ方向に回動させるべく、磁石支持筒に接続してアク
    チュエータを設けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  2. 【請求項2】 回転軸に結合して設けた制動円板と、該
    制動円板の少なくとも一方の端面に対向して設けた不動
    の案内環と、該案内環の外側方に設けた磁石支持環と、
    該磁石支持環の制動円板側端面に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内環に固定して、かつ、各磁石と対応する位置に
    設けた多数の強磁性部とを備えた渦電流減速装置におい
    て、磁性材からなるリング体で各強磁性部と連結部とが
    一体に連結された強磁性体を形成し、また、制動時に、
    上記磁石支持環を、極性がお互いに異なる隣接する2つ
    の磁石が共通の強磁性部に部分的に対向する非制動位置
    から、各磁石が各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置
    まで、周方向に、かつ、制動円板の通常の回転方向と同
    じ方向に回動させるべく、磁石支持環に接続してアクチ
    ュエータを設けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  3. 【請求項3】 回転軸に結合して設けた一対の制動円板
    と、該制動円板間に設けられ、断面略矩形の内空部を有
    する不動の案内筒と、該案内筒の内空部に設けた磁石支
    持環と、該磁石支持環の内周部に周方向等間隔に、か
    つ、極性が周方向交互に異なるように設けた多数の磁石
    と、案内筒に固定して、かつ、各制動円板と各磁石との
    間の、各磁石と対応する位置に設けた一対の多数の強磁
    性部とを備えた渦電流減速装置において、磁性材からな
    るリング体で各強磁性部と連結部とが一体に連結された
    強磁性体を形成し、また、制動時に、上記磁石支持環
    を、極性がお互いに異なる隣接する2つの磁石が共通の
    強磁性部に部分的に対向する非制動位置から、各磁石が
    各強磁性部にそれぞれ対向する制動位置まで、周方向
    に、かつ、制動円板の通常の回転方向と同じ方向に回動
    させるべく、磁石支持筒に接続してアクチュエータを設
    けたことを特徴とする渦電流減速装置。
  4. 【請求項4】 上記強磁性体は周方向交互に強磁性部と
    連結部とを備え、強磁性部の径方向又は軸方向の厚さ
    を、連結部の径方向又は軸方向の厚さより肉厚に形成し
    た請求項1から3いずれかに記載の渦電流減速装置。
  5. 【請求項5】 上記強磁性体を、リング状の薄鋼板を軸
    方向に積層して形成した請求項1から4いずれかに記載
    の渦電流減速装置。
  6. 【請求項6】 上記強磁性体の連結部に穴部を形成し、
    その穴部に非磁性部材を挿入配置した請求項4または5
    に記載の渦電流減速装置。
  7. 【請求項7】 制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支
    持環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行
    程を押し戻すバネを、上記アクチュエータの内部又は上
    記案内筒の内空部に収容して設けた請求項1から6いず
    れかに記載の渦電流減速装置。
  8. 【請求項8】 制動解除時、上記磁石支持筒又は磁石支
    持環を制動位置から非制動位置までの行程の約半分の行
    程を強い力で、残りの約半分の行程を弱い力で押し戻す
    バネを、上記アクチュエータの内部又は上記案内筒の内
    空部に収容して設けた請求項1から6いずれかに記載の
    渦電流減速装置。
  9. 【請求項9】 上記各磁石の制動位置を、各磁石が各強
    磁性部にそれぞれ対向する位置から非制動位置側にやや
    オフセットした位置とする請求項1から8いずれかに記
    載の渦電流減速装置。
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