JPH0630596B2 - 発酵法によるl−アルギニンの製造法 - Google Patents
発酵法によるl−アルギニンの製造法Info
- Publication number
- JPH0630596B2 JPH0630596B2 JP11039686A JP11039686A JPH0630596B2 JP H0630596 B2 JPH0630596 B2 JP H0630596B2 JP 11039686 A JP11039686 A JP 11039686A JP 11039686 A JP11039686 A JP 11039686A JP H0630596 B2 JPH0630596 B2 JP H0630596B2
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- JP
- Japan
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- arginine
- strain
- producing
- medium
- acid
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- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は発酵法によるL−アルギニンの製造法に関す
る。L−アルギニンは医薬品、食品あるいは動物飼料そ
の他の分野で種々の用途を有する。
る。L−アルギニンは医薬品、食品あるいは動物飼料そ
の他の分野で種々の用途を有する。
従来の技術 従来、コリネ型グルタミン酸生産菌を用いてL−アルギ
ニンを発酵法で生産する方法としては、アルギニンアナ
ログに耐性の菌株を使用する方法〔アグリカルチュラル
・バイオロジカル・ケミストリィ(Agr.Biol.Chem.)36,1
675(1972),ジャーナル・オブ・ジェネラル・アンド・
アプライド・ミクロバイオロジイ(J.Gen.Appl.Microbio
l.)19,339(1973)および特公昭48−3391号公
報〕、コリネバクテリウム属に属し、ピリミジンアナロ
グ耐性を有する微生物を用いる方法(特公昭57−50
470号公報)、L−アルギニン生合成系に関与する遺
伝子とベクターDNAとの組換え体DNAを保有させた
菌株を用いる方法(特開昭60−66989号公報)、
核酸またはアミノ酸要求性と2−チアゾールアラニン耐
性を併有する微生物を用いる方法(特開昭54−440
96号公報、特公昭54−37235号公報)、ブレビ
バクテリウム属またはコリネバクテリウム属に属し、モ
ノフルオロ酢酸に耐性を有する微生物を用いる方法(特
開昭57−18989号公報)などが知られている。
ニンを発酵法で生産する方法としては、アルギニンアナ
ログに耐性の菌株を使用する方法〔アグリカルチュラル
・バイオロジカル・ケミストリィ(Agr.Biol.Chem.)36,1
675(1972),ジャーナル・オブ・ジェネラル・アンド・
アプライド・ミクロバイオロジイ(J.Gen.Appl.Microbio
l.)19,339(1973)および特公昭48−3391号公
報〕、コリネバクテリウム属に属し、ピリミジンアナロ
グ耐性を有する微生物を用いる方法(特公昭57−50
470号公報)、L−アルギニン生合成系に関与する遺
伝子とベクターDNAとの組換え体DNAを保有させた
菌株を用いる方法(特開昭60−66989号公報)、
核酸またはアミノ酸要求性と2−チアゾールアラニン耐
性を併有する微生物を用いる方法(特開昭54−440
96号公報、特公昭54−37235号公報)、ブレビ
バクテリウム属またはコリネバクテリウム属に属し、モ
ノフルオロ酢酸に耐性を有する微生物を用いる方法(特
開昭57−18989号公報)などが知られている。
発明が解決しようとする問題点 医薬品、食品、動物飼料など広い分野で利用されるL−
アルギニンを工業的により安価に製造する方法の開発が
望まれている。
アルギニンを工業的により安価に製造する方法の開発が
望まれている。
問題点を解決するための手段 本発明物は、L−アルギニンの生産能の向上した菌株を
得るために研究を重ねた。その結果、単独では生育阻害
を示さない濃度のモノフルオロ酢酸およびアルギニンア
ナログ双方の存在下で生育阻害を示す菌株を変異処理し
て得られる上記の生育阻害を示さない菌株が、優れたL
−アルギニン生産能を有することを見出し、本発明を完
成した。
得るために研究を重ねた。その結果、単独では生育阻害
を示さない濃度のモノフルオロ酢酸およびアルギニンア
ナログ双方の存在下で生育阻害を示す菌株を変異処理し
て得られる上記の生育阻害を示さない菌株が、優れたL
−アルギニン生産能を有することを見出し、本発明を完
成した。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明は、コリネ型グルタミン酸生産菌に属し、モノフ
ルオロ酢酸存在下でアルギニンアナログに対して耐性を
有しかつL−アルギニン生産能を有する微生物を培地に
培養し、培養物中にL−アルギニンを生成蓄積させ、該
培養物からL−アルギニンを採取することを特徴とする
発酵法によるL−アルギニンの製造法を提供する。
ルオロ酢酸存在下でアルギニンアナログに対して耐性を
有しかつL−アルギニン生産能を有する微生物を培地に
培養し、培養物中にL−アルギニンを生成蓄積させ、該
培養物からL−アルギニンを採取することを特徴とする
発酵法によるL−アルギニンの製造法を提供する。
本発明で用いられる微生物は、コリネ型グルタミン酸生
産菌に属し、モノフルオロ酢酸存在下でアルギニンアナ
ログに耐性でかつL−アルギニン生産能を有する微生物
であればいずれも用いることができる。具体的な例とし
て、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Cory
nebacteriumacetoacidophilum)H−4311,H−4
312,H−4313,H−4314などがあげられ
る。
産菌に属し、モノフルオロ酢酸存在下でアルギニンアナ
ログに耐性でかつL−アルギニン生産能を有する微生物
であればいずれも用いることができる。具体的な例とし
て、コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム(Cory
nebacteriumacetoacidophilum)H−4311,H−4
312,H−4313,H−4314などがあげられ
る。
本発明に用いられる親株としてはすでにL−アルギニン
を生産することが知られているコリネ型グルタミン酸生
産菌の変異株が用いられる。さらに下記に示したコリネ
型グルタミン酸生産菌の野生株も親株として使用でき
る。コリネバクテリウム・グルタミクム ATCC 13032コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム ATCC 13837コリネバクテリウム・リリウム ATCC 15990ブレビバクテリウム・フラバム ATCC 14067ブレビバクテリウム・ラクトファ -メンタム ATCC 13869ブレビバクテリウム・ディバリカツム ATCC 14020 コリネ型グルタミン酸生産菌に属する微生物がL−アル
ギニン生産能を有するためには、アルギニンハイドロキ
サメート,D−アルギニン,核酸アナログなどの薬剤に
対する耐性を付与させればよいことが知られている。
を生産することが知られているコリネ型グルタミン酸生
産菌の変異株が用いられる。さらに下記に示したコリネ
型グルタミン酸生産菌の野生株も親株として使用でき
る。コリネバクテリウム・グルタミクム ATCC 13032コリネバクテリウム・アセトアシドフィルム ATCC 13837コリネバクテリウム・リリウム ATCC 15990ブレビバクテリウム・フラバム ATCC 14067ブレビバクテリウム・ラクトファ -メンタム ATCC 13869ブレビバクテリウム・ディバリカツム ATCC 14020 コリネ型グルタミン酸生産菌に属する微生物がL−アル
ギニン生産能を有するためには、アルギニンハイドロキ
サメート,D−アルギニン,核酸アナログなどの薬剤に
対する耐性を付与させればよいことが知られている。
本発明における変異株の誘導は、紫外線照射やN−メチ
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなどによる
化学処理など、通常用いられる変異処理方法により行う
ことができる。
ル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニジンなどによる
化学処理など、通常用いられる変異処理方法により行う
ことができる。
変異処理した菌株から本発明の変異株を分離するには単
独では生育阻害を示さない濃度のモノフルオロ酢酸およ
びアルギニンアナログ双方の存在下で生育阻害を示す濃
度の両薬剤を含む最少培地寒天平板上に生育する変異株
を取得すればよい。
独では生育阻害を示さない濃度のモノフルオロ酢酸およ
びアルギニンアナログ双方の存在下で生育阻害を示す濃
度の両薬剤を含む最少培地寒天平板上に生育する変異株
を取得すればよい。
本発明方法に使用する菌株の具体的に好適な例として
は、アルギニン生産菌コリネバクテリウム・アセトアシ
ドフィルム(Corynebacteriumacetoacidophilum)H−
4310(本菌株はコリネバクテリウム・アセトアシド
フィルムATCC13870を変異処理し、アルギニンハイドロ
キサメート耐性、2−チアゾールアラニン耐性、6−ア
ザウラシル耐性を付与した菌株である)を親株とし、こ
の親株を変異処理して得られたモノフルオロ酢酸存在下
でアルギニンアナログに対して耐性を示す下記の菌株が
あげられる。
は、アルギニン生産菌コリネバクテリウム・アセトアシ
ドフィルム(Corynebacteriumacetoacidophilum)H−
4310(本菌株はコリネバクテリウム・アセトアシド
フィルムATCC13870を変異処理し、アルギニンハイドロ
キサメート耐性、2−チアゾールアラニン耐性、6−ア
ザウラシル耐性を付与した菌株である)を親株とし、こ
の親株を変異処理して得られたモノフルオロ酢酸存在下
でアルギニンアナログに対して耐性を示す下記の菌株が
あげられる。
H−4311 MFAR+ArgHxR H−4312 MFAR+D−ArgR H−4313 MFAR+CBZ・ArgR H−4314 〃
MFAR:モノフルオロ酢酸耐性 ArgHxR:アルギニンハイドロキサメート耐性 CBZ・ArgR:N−カルボベンゾキシアルギニン耐
性 上記親株および耐性変異株は、昭和61年4月23日付
で工業技術院微生物工業技術研究所(微工研)にそれぞ
れFERM BP−1014,1015,1016,1
017,1018として寄託されている。
MFAR:モノフルオロ酢酸耐性 ArgHxR:アルギニンハイドロキサメート耐性 CBZ・ArgR:N−カルボベンゾキシアルギニン耐
性 上記親株および耐性変異株は、昭和61年4月23日付
で工業技術院微生物工業技術研究所(微工研)にそれぞ
れFERM BP−1014,1015,1016,1
017,1018として寄託されている。
親株および耐性変異株をモノフルオロ酢酸およびアルギ
ニンアナログ(アルギニンハイドロキサメート、D−ア
ルギニン、N−カルボベンゾキシアルギニン)を含む最
少寒天平板(グルコース10g/l、塩化アンモニウム
1g/l、尿素2g/l、KH2PO41g/l、K2
HPO43g/l、MgCl2・2H2O 0.4g/l、
FeSO4・7H2O 10mg/l、MnSO4・4H
2O 10mg/l、ZnSO4・7H2O 1mg/l、
CuSO4・5H2O 1mg/l、(NH4)6Mo7
O24・4H2O 1mg/l、ビオチン50μg/l、
寒天20g/l、pH7.2)上で24時間培養したときの
生育度を第1表に示す。
ニンアナログ(アルギニンハイドロキサメート、D−ア
ルギニン、N−カルボベンゾキシアルギニン)を含む最
少寒天平板(グルコース10g/l、塩化アンモニウム
1g/l、尿素2g/l、KH2PO41g/l、K2
HPO43g/l、MgCl2・2H2O 0.4g/l、
FeSO4・7H2O 10mg/l、MnSO4・4H
2O 10mg/l、ZnSO4・7H2O 1mg/l、
CuSO4・5H2O 1mg/l、(NH4)6Mo7
O24・4H2O 1mg/l、ビオチン50μg/l、
寒天20g/l、pH7.2)上で24時間培養したときの
生育度を第1表に示す。
また、本発明で得られた菌株は、L−アルギニン生合成
系の鍵酵素であるL−アセチルグルタモキナーゼ活性が
野性株に比べ200倍以上に上昇している。L−アルギ
ニン生産菌のN−アセチルグルタモキナーゼ活性が、野
性株に比べて20〜30倍に上昇した報告はある〔アグ
リカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリィ(Agr.B
iol,Chem.)43(1),105〜111(1979)〕が、200倍以上に
上昇した例はない。
系の鍵酵素であるL−アセチルグルタモキナーゼ活性が
野性株に比べ200倍以上に上昇している。L−アルギ
ニン生産菌のN−アセチルグルタモキナーゼ活性が、野
性株に比べて20〜30倍に上昇した報告はある〔アグ
リカルチュラル・バイオロジカル・ケミストリィ(Agr.B
iol,Chem.)43(1),105〜111(1979)〕が、200倍以上に
上昇した例はない。
従って、本発明で用いられる株菌は、N−アセチルグル
タモキナーゼ活性が野性株に比べ200倍以上に上昇し
た菌株としても取得することができる。N−アセチルグ
ルタモキナーゼ活性向上株の取得は、前述した耐性変異
株の各々の菌株についてN−アセチルグルタモキナーゼ
活性を測定してもよいし、公知のL−アルギニン生産能
の強化に有効な薬剤耐性株を取得してN−アセチルグル
タモキナーゼ活性を測定してもよいし、変異処理した後
最少培地上で生育した菌株の各々についてN−アセチル
グルタモキナーゼ活性を測定して活性が望ましい程度
(野性株に比べ200倍以上)に強化された菌株を選ぶ
ことにより行ってもよい。N−アセチルグルタモキナー
ゼ活性は鵜高の方法〔アミノ・アシッヅ・ヌクレイック
・アシッヅ(Amino Acids Nucleic Acids)14.1,(19
66)〕に準じて測定する。
タモキナーゼ活性が野性株に比べ200倍以上に上昇し
た菌株としても取得することができる。N−アセチルグ
ルタモキナーゼ活性向上株の取得は、前述した耐性変異
株の各々の菌株についてN−アセチルグルタモキナーゼ
活性を測定してもよいし、公知のL−アルギニン生産能
の強化に有効な薬剤耐性株を取得してN−アセチルグル
タモキナーゼ活性を測定してもよいし、変異処理した後
最少培地上で生育した菌株の各々についてN−アセチル
グルタモキナーゼ活性を測定して活性が望ましい程度
(野性株に比べ200倍以上)に強化された菌株を選ぶ
ことにより行ってもよい。N−アセチルグルタモキナー
ゼ活性は鵜高の方法〔アミノ・アシッヅ・ヌクレイック
・アシッヅ(Amino Acids Nucleic Acids)14.1,(19
66)〕に準じて測定する。
酵素標品は以下のようにして調製する。
グルコース 20g/l、MgSO4・7H2O0.5
g/i、FeSO4・7H2O 10mg/l、MnSO
4・4H2O 1mg/l、硫酸アンモニウム 5g/
l、尿素 3g/l、KH2PO41g/l、ビオチン
50μg/l、チアミン塩酸塩 1mg/lおよび食塩
50mg/lを含む培地(pH7.2)に菌株を植菌し、30
℃で24時間振盪培養後集菌した。0.05Mリン酸バッフ
ァー(pH7.0)で2回洗浄しホモゲナイザーで磨砕後、1
4,000rpmで30分間遠心分離して磨砕物を除き、上清を
一夜透析後、酵素標品とする。
g/i、FeSO4・7H2O 10mg/l、MnSO
4・4H2O 1mg/l、硫酸アンモニウム 5g/
l、尿素 3g/l、KH2PO41g/l、ビオチン
50μg/l、チアミン塩酸塩 1mg/lおよび食塩
50mg/lを含む培地(pH7.2)に菌株を植菌し、30
℃で24時間振盪培養後集菌した。0.05Mリン酸バッフ
ァー(pH7.0)で2回洗浄しホモゲナイザーで磨砕後、1
4,000rpmで30分間遠心分離して磨砕物を除き、上清を
一夜透析後、酵素標品とする。
本発明の微生物を用いてL−アルギニンを生産させるに
は一般にアミノ酸の発酵生産に使われる培地が使用され
る。すなわち実施例に示すように主炭素源の他、窒素
源、無機物その他の栄養物を程よく含有する培地ならば
合成培地または天然培地のいずれも使用できる。炭素源
としては、グルコース、シュクロース、デンプン、デン
プン加水分解物、廃糖蜜などの糖類、フマール酸、酢酸
などの各種有機酸、エタノール、メタノール、グリセロ
ールなどのアルコール類などが使用できる。
は一般にアミノ酸の発酵生産に使われる培地が使用され
る。すなわち実施例に示すように主炭素源の他、窒素
源、無機物その他の栄養物を程よく含有する培地ならば
合成培地または天然培地のいずれも使用できる。炭素源
としては、グルコース、シュクロース、デンプン、デン
プン加水分解物、廃糖蜜などの糖類、フマール酸、酢酸
などの各種有機酸、エタノール、メタノール、グリセロ
ールなどのアルコール類などが使用できる。
窒素源としてはアンモニア、アンモニウム塩、尿素、ア
ンモニアガス、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コー
ン・スチープ・リカー、カゼイン加水分解物、フィッシ
ュミールまたはその消化物、脱脂大豆粕またはその消化
物、蛹加水分解物など種々の天然物などが使用できる。
ンモニアガス、ペプトン、肉エキス、酵母エキス、コー
ン・スチープ・リカー、カゼイン加水分解物、フィッシ
ュミールまたはその消化物、脱脂大豆粕またはその消化
物、蛹加水分解物など種々の天然物などが使用できる。
無機物としては、リン酸カルウム、硫酸マグネシウム、
塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガンなどが使用
できる。使用する微生物が生育のため必要とする栄養素
は、その要求を満足させる栄養源の適当量を培地に加え
なくてはならないが、これらの物質は、窒素源として使
用される天然物に含まれて添加される場合もある。
塩化ナトリウム、硫酸第一鉄、硫酸マンガンなどが使用
できる。使用する微生物が生育のため必要とする栄養素
は、その要求を満足させる栄養源の適当量を培地に加え
なくてはならないが、これらの物質は、窒素源として使
用される天然物に含まれて添加される場合もある。
培養は、好気的条件下で行うのがよい。培養温度は一般
には20〜40℃が好ましいが、菌が生育する温度であ
れば他の温度条件で実施しうる。培養中のpHは中性付近
に維持するのが望ましく培養日数は通常1〜5日であ
る。pH調整には、無機または有機の酸性またはアルカリ
性物質、尿素、アンモニアガス、炭酸カルシウムなどが
使用できる。培養液からのL−アルギニンの回収はイオ
ン交換樹脂法などの常法が用いられる。
には20〜40℃が好ましいが、菌が生育する温度であ
れば他の温度条件で実施しうる。培養中のpHは中性付近
に維持するのが望ましく培養日数は通常1〜5日であ
る。pH調整には、無機または有機の酸性またはアルカリ
性物質、尿素、アンモニアガス、炭酸カルシウムなどが
使用できる。培養液からのL−アルギニンの回収はイオ
ン交換樹脂法などの常法が用いられる。
以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例 廃糖蜜(グルコース換算)80g/l、KH2PO40.
5g/l、K2HPO40.5g/l、硫酸アンモニウム4
5g/l、尿素2g/l、炭酸カルシウム30g/lを
含む生産培地(pH7.2)20mlを300ml容三角フラス
コに調製した。予めグルコース50g/l、ペプトン1
0g/l、酵母エキス10g/l、硫酸アンモニウム5
g/l、KH2PO45g/l、MgSO4・2H2O
0.5g/l、ビオチン50μg/l、NaCl 5g/
l、の組成よりなる種培地(pH7.2)6mlで第2表に示
す耐性変異株およびそれらの親株を30℃、24時間培
養した種培地を上記生産培地に2ml植菌し、30℃にて
72時間振盪培養した。それぞれの培養液中には第2表
に示したようにL−アルギニンが蓄積した。一方、これ
らの変異株および親株のN−アセチルグルタモキナーゼ
活性を鵜高の方法〔アミノ・アシッヅ・ヌクレイック・
アシッヅ(Amino Acids Nucleic Acids)14.1,(196
6)〕に従い測定した。
5g/l、K2HPO40.5g/l、硫酸アンモニウム4
5g/l、尿素2g/l、炭酸カルシウム30g/lを
含む生産培地(pH7.2)20mlを300ml容三角フラス
コに調製した。予めグルコース50g/l、ペプトン1
0g/l、酵母エキス10g/l、硫酸アンモニウム5
g/l、KH2PO45g/l、MgSO4・2H2O
0.5g/l、ビオチン50μg/l、NaCl 5g/
l、の組成よりなる種培地(pH7.2)6mlで第2表に示
す耐性変異株およびそれらの親株を30℃、24時間培
養した種培地を上記生産培地に2ml植菌し、30℃にて
72時間振盪培養した。それぞれの培養液中には第2表
に示したようにL−アルギニンが蓄積した。一方、これ
らの変異株および親株のN−アセチルグルタモキナーゼ
活性を鵜高の方法〔アミノ・アシッヅ・ヌクレイック・
アシッヅ(Amino Acids Nucleic Acids)14.1,(196
6)〕に従い測定した。
結果を第2表に示す。
H−4313の培養液から菌体その他の不溶物を除いた
液1lを強酸性イオン交換樹脂〔ダウエックス50×
8(Na型)、ダウケミカル社製〕のカラムに通し、常
法に従ってL−アルギニンを分離、精製、濃縮、晶出
し、15.9gのL−アルギニンの結晶を得た。
液1lを強酸性イオン交換樹脂〔ダウエックス50×
8(Na型)、ダウケミカル社製〕のカラムに通し、常
法に従ってL−アルギニンを分離、精製、濃縮、晶出
し、15.9gのL−アルギニンの結晶を得た。
発明の効果 本発明方法により、L−アルギニンを収率よく得ること
ができる。
ができる。
Claims (1)
- 【請求項1】コリネバクテリウム属またはブレビバクテ
リウム属に属し、モノフルオロ酢酸存在下でアルギニン
アナログに対して耐性を有しかつL−アルギニン生産能
を有する微生物を培地に培養し、培養物中にL−アルギ
ニンを生成蓄積させ、該培養物からL−アルギニンを採
取することを特徴とする発酵法によるL−アルギニンの
製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11039686A JPH0630596B2 (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11039686A JPH0630596B2 (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62265988A JPS62265988A (ja) | 1987-11-18 |
JPH0630596B2 true JPH0630596B2 (ja) | 1994-04-27 |
Family
ID=14534748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11039686A Expired - Lifetime JPH0630596B2 (ja) | 1986-05-14 | 1986-05-14 | 発酵法によるl−アルギニンの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0630596B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100791659B1 (ko) * | 2006-07-13 | 2008-01-03 | 씨제이 주식회사 | 알지닌을 생산하는 미생물 및 이를 이용한 엘-알지닌의제조방법 |
KR100830290B1 (ko) * | 2007-01-18 | 2008-05-16 | 씨제이제일제당 (주) | L-아르기닌 생산 변이주 및 이의 제조방법 |
KR101174267B1 (ko) | 2010-01-06 | 2012-08-14 | 씨제이제일제당 (주) | L-오르니틴 또는 l-아르기닌 생산 변이주 및 이의 제조방법 |
-
1986
- 1986-05-14 JP JP11039686A patent/JPH0630596B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62265988A (ja) | 1987-11-18 |
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