JPH0629558A - プレーナ構造を有する静電誘導ダイオード - Google Patents

プレーナ構造を有する静電誘導ダイオード

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JPH0629558A
JPH0629558A JP4204434A JP20443492A JPH0629558A JP H0629558 A JPH0629558 A JP H0629558A JP 4204434 A JP4204434 A JP 4204434A JP 20443492 A JP20443492 A JP 20443492A JP H0629558 A JPH0629558 A JP H0629558A
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Naoshige Tamamushi
尚茂 玉蟲
Kimihiro Muraoka
公裕 村岡
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Toyo Electric Manufacturing Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は逆回復電荷量が少なく逆回復時間の
短い高速・低損失、しかも高耐圧な静電誘導ダイオード
を提供することを目的とする。 【構成】 本発明は、特に高抵抗層内にキャリアのライ
フタイム分布を持たせアノード領域,カソード領域近傍
はライフタイムを長く設定して静電誘導効果を顕著に働
かせるとともにアノード領域,カソード領域から隔離す
るに従ってライフタイム分布を徐々に短く設定するかU
字もしくはV字形状に設定する特徴を有し、アノード領
域,カソード領域の一方もしくは両方の領域に静電誘導
効果を利用した静電誘導短絡構造を設定し、比較的構造
が簡単でかつ高速化・低損失化,高耐圧化を達成できる
プレーナ構造を有する静電誘導ダイオードとしての構成
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電力用半導体素子とし
て、ダイオードに関し、特に高抵抗層内にキャリアのラ
イフタイム分布を持たせアノード領域,カソード領域近
傍はライフタイムを長く設定して静電誘導効果を顕著に
働かせるとともにアノード領域,カソード領域から離隔
するに従ってライフタイムを徐々に短く設定する特徴を
有し、アノード領域,カソード領域の一方もしくは両方
の領域に静電誘導効果を利用したプレーナ構造を設定
し、比較的構造が簡単でかつ高速化・低損失化,高耐圧
化を達成できるプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ド。
【0002】
【従来の技術】従来高速ダイオードとしては、村岡、井
口、堀田、清水により開示された「高速ダイオード」特
許第1607804号、村岡により開示された「高速ダ
イオード」特許第1607805号等がある。上記ダイ
オードの構造においてはカソード側をN+ + + +
……構造とすることによって、カソード側に短絡構造を
設け、逆回復時における少数キャリアの蓄積を抑制し、
かつオン電圧を低減化する工夫が施されている。
【0003】一方、静電誘導効果を利用する構造をアノ
ード側もしくはカソード側或いは両方の側において設定
する静電誘導ダイオードについては、乾田、西澤、玉蟲
により「pn接合ダイオード」特開平1−91475号
公報において開示されている。
【0004】しかるに、高耐圧の静電誘導ダイオードに
おいては高抵抗層領域を比較的厚く形成する必要があ
る。更に高電界が高抵抗層に印加される方が高速動作に
向くため、高抵抗層領域は、i層に近い方がよい。一
方、このような高電界が印加される高耐圧ダイオードに
おいては、アノード領域及びカソード領域内にも電界が
侵入するため、アノード領域及びカソード領域を比較的
厚く形成する必要が生ずる。更に、このような高電界の
侵入を緩和するためアノード領域,カソード領域にはp
- 層,n- 層を介在させて、電界緩和層を形成する必要
が生ずる。
【0005】更に、静電誘導ダイオード構造において
は、少数キャリアを引き抜くためのn+ アノード短絡領
域及びp+ カソード短絡領域の前面には実質的にp+
ノード領域及びn+ カソード領域でそれぞれ挟まれたチ
ャネル領域が形成され、しかもこのチャネル領域内の電
位障壁によってそれぞれの短絡領域は充分に電気的にシ
ールドされている必要がある。しかしながら、高耐圧化
を指向し、強電界がアノード側,カソード側に侵入しや
すい構造においては、これらのダイオードの電位障壁の
低下を招き、リーク電流の増大、高耐圧化に対する抑制
効果を生ずるもととなる。
【0006】更に、高耐圧でしかも大電流のダイオード
に対しては、これらの高耐圧化のための問題点の克服の
みならず、オン状態における電流を均一化する構造的工
夫が必要となる。
【0007】更に、逆回復時の電荷量を低減化するとと
もに、アノード及びカソード側から深さ方向に広い領域
に高速に空乏層を広げ、アノード,カソードから電荷を
吸収するとともに、短絡領域からの少数キャリアの吸収
効果を高め、アノード側近傍,カソード側近傍の少数キ
ャリアを広く吸収できる構造が望ましい。
【0008】更に、高耐圧化に伴なう高抵抗層の厚さの
増大によって高抵抗層の厚さ方向の深い領域における残
留キャリアによる逆回復時間の増大を抑制する必要が生
ずる。
【0009】従来の静電誘導ダイオードにおいては、高
耐圧化のための具体的構造が開示されていなかった。ま
たアノード領域,カソード領域において静電誘導効果を
充分に発揮させるためのライフタイム分布について、特
にアノードからカソード方向の縦方向についてのライフ
タイム分布について、何ら提案されていなかった。更に
また、高耐圧化に伴なう静電誘導障壁の低下を防止する
ための電界緩和層を設定する等の工夫も配慮されていな
かった。また、アノード領域もしくはカソード領域の一
方、もしくは両方の領域においてそれぞれ設定する静電
誘導短絡領域に対して広い領域から少数キャリアを取り
込むための構造的工夫についても何ら提案されていなか
った。更にまた、カソード領域において積極的に静電誘
導効果をもたらすための構造的工夫とその理由について
も配慮されていなかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はアノー
ド領域,カソード領域の一方もしくは両方の領域に静電
誘導効果を利用したプレーナ構造を設定し、しかも高抵
抗層内にライフタイム分布を設定し、高耐圧化に向いた
プレーナ構造を有する静電誘導ダイオードを提供するこ
とを目的とする。
【0011】本発明の更に別の目的の一つは、高耐圧,
大電流,高速,低損失のプレーナ構造を有する静電誘導
ダイオードを提供することにある。
【0012】本発明の更に別の目的の一つは、高耐圧に
伴なう強電界を緩和する領域を介在させたプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードを提供することを目的とす
る。
【0013】更に、本発明の目的の一つは、強電界に伴
なう静電誘導障壁の低下を抑制し高耐圧化に向いたプレ
ーナ構造を有する静電誘導ダイオードを提供することを
目的とする。
【0014】更に、本発明の目的の一つは、アノード領
域,カソード領域の一方、もしくは両方に設定する静電
誘導短絡領域を従来の静電誘導ダイオード構造と比べ比
較的広い領域に形成し、少数キャリアの吸収の効果を高
めたプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードを提供す
ることを目的とする。
【0015】更に本発明の目的の一つは、高耐圧化を指
向してアノード領域,カソード領域を比較的厚く形成す
るとともに、短絡領域に対するシールド効果を高めたこ
とを特徴とするプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ドを提供することを目的とする。
【0016】更に本発明の目的の一つは、アノード領域
よりはむしろカソード領域にプレーナ構造の静電誘導効
果を効果的に引き起こす構造を積極的に導入することに
よって、カソード領域のp+ 静電誘導短絡領域に対する
正孔の取り込み効率を高め、n+ カソード領域から広が
る空乏層によって正孔のシャッター効果を高めた逆回復
時間の短絡されたプレーナ構造の静電誘導ダイオードを
提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の構造的特徴は高
耐圧化静電誘導ダイオードとしての構造上、高抵抗層中
にライフタイムの分布を持たせ、かつアノード領域,カ
ソード領域をプレーナ構造で、比較的厚く形成し、電界
緩和領域を介在させるとともに、アノード領域,カソー
ド領域はプレーナ構造として形成し、短絡領域から広い
領域の少数キャリアを吸収し、かつ静電誘導効果が生ず
る構造にある。
【0018】従って、本発明の構成は以下に示す通りで
ある。即ち、本発明は、アノード領域と、カソード領域
と、アノード領域とカソード領域に挟まれた高抵抗層領
域と、及びアノード領域,カソード領域にそれぞれ接触
するアノード電極,カソード電極を具備するダイオード
において、アノード領域,カソード領域の一方もしくは
両方の領域に静電誘導効果を利用したプレーナ構造を設
定し、
【0019】前記高抵抗層領域は、その領域内におい
て、少数キャリアのライフタイム分布に前記アノード領
域から前記カソード領域に向かう前記高抵抗層の厚さ方
向において場所的に変化するライフタイム分布を具備
し、
【0020】ともに、アノード領域及びカソード領域近
傍においてライフタイムが長く、アノード領域及びカソ
ード領域から高抵抗層領域内の厚さ方向に離隔するに従
ってライフタイムが徐々に短くなり、高抵抗層領域のほ
ぼ中央部付近においてともに最小となるライフタイム分
布を具備することを特徴とするプレーナ構造を有する静
電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0021】或いはまた、アノード領域,カソード領域
の一方もしくは両方の領域に静電誘導効果を利用したプ
レーナ構造を設定し、前記アノード電極及びカソード電
極間に印加する逆バイアス電圧の印加時において、それ
ぞれアノード領域及びカソード領域から前記比較的ライ
フタイムの長い高抵抗層内に広がる幅広い空乏層幅をW
A ,WK として、前記高抵抗層領域の中性領域の厚さを
i とすると、Wi の幅を有する高抵抗層領域は前記最
小のライフタイムτO が分布することを特徴とするプレ
ーナ構造を有する静電誘導ダイオードとしての構成を有
する。
【0022】或いはまた、前記アノード領域もしくはカ
ソード領域の少なくとも一方の領域内には該領域の導電
型と反対導電型の静電誘導短絡領域を具備することを特
徴とするプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードとし
ての構成を有する。
【0023】或いはまた、前記アノード領域は、高不純
物密度のp+ 領域とn+ 短絡領域を含み、前記p+ 領域
から広がる空乏層によって前記n+ 短絡領域は電気的に
シールドされるとともに、前記n+ 短絡領域前面の前記
+ 領域で挟まれたチャネル領域には充分に高い電位障
壁が形成されることを特徴とするプレーナ構造を有する
静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0024】或いはまた、前記カソード領域は高不純物
密度のn+ 領域とp+ 短絡領域を含み、前記n+ 領域か
ら広がる空乏層によって、前記p+ 短絡領域は電気的に
シールドされるとともに、前記p+ 短絡領域前面の前記
+ 領域で挟まれたチャネル領域には充分に高い電位障
壁が形成されることを特徴とするプレーナ構造を有する
静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0025】或いはまた、前記アノード領域は前記高不
純物密度のアノードp+ 領域よりも厚い所定の厚さWp
のp- 層中に形成されることを特徴とするプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0026】或いはまた、前記カソード領域は前記高不
純物密度のカソードn+ 領域によりも厚い所定の厚さW
n のn- 層中に形成されることを特徴とするプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0027】或いはまた、前記p- 層は前記p+ 層の周
囲を囲む波形形状に形成され、前記p+ 層に印加される
電界緩和領域として働くことを特徴とするプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0028】或いはまた、前記n- 層は前記n+ 層の周
囲を囲む波形形状に形成され、前記n+ 層に印加される
電界緩和領域として働くことを特徴とするプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードとしての構成を有する。
【0029】或いはまた、前記n+ 短絡領域は前記p+
アノード領域と接するか一部分において重複して形成さ
れることを特徴とするプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードとしての構成を有する。
【0030】或いはまた、前記p+ 短絡領域は前記n+
カソード領域と接するか一部分において重複して形成さ
れることを特徴とするプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードとしての構成を有する。
【0031】
【作用】本発明によるプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードの動作を図1乃至図6を用いて説明する。
【0032】図1は(p+ ,p,p- )i(n+ ,n,
- )ダイオードの模式的構造図とその縦方向のi層内
における少数キャリアのライフタイム分布を表わした図
である。図中〜は8種類のライフタイム分布を示し
ている。(p+ ,p,p- )或いは(n+ ,n,n-
層として表わされた領域はそれぞれアノード領域,カソ
ード領域を表わしており、特に後述の図7乃至図22に
示す実施例を含めて種々な形状にて形成されるプレーナ
構造の静電誘導ダイオードのアノード領域,カソード領
域を代表的に示している。Aはアノード側,Kはカソー
ド側であることを示す。Wp ,Wn はそれぞれアノード
領域,カソード領域の厚さである。LA,LK はi層の
中央点(0)からアノード領域,カソード領域までの寸
法を表わしている。WA ,WK はそれぞれ逆回復動作時
においてアノード領域1,カソード領域2から高抵抗
(i)層内に広がる空乏層の幅の最大値を示している。
特に高耐圧のダイオードにおいては高抵抗(i)層の厚
さを厚く設定することから、高抵抗層内に中性領域が残
ることがあるであろう。この幅をWi としている。実際
の動作状態においていかなる電圧がアノード,カソード
間に印加されるか及びi層の厚さと不純物密度,
(p+ ,p,p- )領域の形状と不純物密度,(n+
n,n- )領域の形状と不純物密度によってWA ,WK
の値は変動し、Wi が非常に薄くなる場合もあり、或い
はまた、Wi <0,即ち、WA ,WK がほぼ両側から重
なり合った状態となることもあるであろう。図1の例で
はWi >0の場合に対応しているがWi <0の場合につ
いてもライフタイム分布〜を同様に考えることがで
きる。
【0033】図1において、τA はアノード側近傍のi
層内における少数キャリアのライフタイム分布を示し、
τK はカソード側近傍のi層内における少数キャリアの
ライフタイム分布を示している。τA は実際上はi層で
あることから、正孔のライフタイムτp ,電子のライフ
タイムτn の分布を同程度に表わしている。但し、(p
+ ,p,p- )層内においては、τA =τn であって、
静電誘導ダイオードのアノード側における静電誘導短絡
層(n)に吸収されるべき電子のライフタイム分布に対
応している。
【0034】同様にτA はi層内においては、正孔のラ
イフタイムτp 、電子のライフタイムτn の分布を同程
度に表わしており、(n+ ,n,n- )層内において
は、τK =τp であって、静電誘導ダイオードのカソー
ド側における静電誘導短絡層(p)に吸収されるべき正
孔のライフタイム分布に対応している。
【0035】本発明においては、アノード側,カソード
側近傍のライフタイムを長く設定し、これらの領域から
離れるに従って、徐々にライフタイム分布を短く設定す
ることを1つの特徴としている。これらのライフタイム
分布を(p+ ,p,p- )i(n+ ,n,n- )構造の
静電誘導ダイオードにおいて、形成する例が〜であ
る。
【0036】の例はWi 層内(Wi >0,Wi <0を
含む。Wi ≒0の場合は、非常に薄い層に対応)に所定
の幅で、徐々にτA からτO に減少し、或いはまたτK
からτO に減少するU字型或いは放物型或いはV字型等
のライフタイム分布を示している。ここでτO は最小の
ライフタイムである。
【0037】はこれらのライフタイムの分布が溝型の
例である。即ち、矩型状にτA τOτK の分布を有する
例である。
【0038】の分布例は、WA の端からWK の端に致
るi層の幅Wi の幅にライフタイム分布をU字型或いは
放物型形状に有する例である。
【0039】の分布例は、Wi の幅のみτO の分布を
有する溝型の例である。即ち、矩型状にτA τ
O (Wi )τK の分布を有する例である。
【0040】の分布例は、WA の内部から徐々にライ
フタイムτA が減少し、中心点(0)近傍において最小
のライフタイムτO となり、同様にWK の内部から徐々
にライフタイムτK が減少し、中心点(0)近傍におい
て最小のライフタイムτO となる分布を有する例であ
る。
【0041】の分布例は、WA の内部のある点から矩
型状にτA τO に分布し、同様にWK の内部のある点か
ら矩型状にτK τO に分布する例であってτA τO τK
の溝型上の分布を有する例である。
【0042】の分布例は、Wp の端(アノード側i層
の端)からWn の端(カソード側i層の端)までの間を
τA τO τK の範囲に放物型或いはU字型或いはV字型
にライフタイム分布を有する例である。
【0043】の分布例は、i層の内部のみτO に分布
し、アノード領域,カソード領域はそれぞれτA ,τK
に分布する例である。
【0044】上記〜の分布例に限らず、複数の溝を
有する例,τp ,τn にそれぞれ別々の分布を持たせる
例等も考えられるが、要は、本発明においては、アノー
ド領域近傍,カソード領域近傍はライフタイムを長く設
定し、i層内を相対的にライフタイムを短く設定するこ
とを1つの特徴としている。
【0045】図2は(p+ ,p,p- )n- (n+
n,n- )静電誘導ダイオードの模式的構造図とn-
内における少数キャリアのライフタイム分布を表わした
図である。Wp ,Wn ,Wi ,WA ,WK はそれぞれア
ノード領域の厚さ,カソード領域の厚さ,n- 層の中性
領域の厚さ,アノード側空乏層の最大幅,カソード側空
乏層の最大幅である。図1におけるi層に比べ図2にお
いてはn- 層となったことから、図1においてWA ≒W
K であったものが、図2においてはWA >WK となり、
i が結果的に厚くなっている。LA ,LK はn- 層の
中心点(0)からアノード領域,カソード領域までの距
離である。(p+ ,p,p- )領域1,(n+ ,n,n
- )領域2はそれぞれ静電誘導ダイオードのアノード領
域,カソード領域であることを示している。
【0046】図2の構造においてもライフタイム分布を
〜の如く考えることができる。ライフタイム分布の
最小値τO が得られる点(場所)はn- 層の中心点
(0)に限られることなく、,,,のU字溝,
V字溝,或いは放物型分布においてはWi の中心近傍、
即ち中心点(0)からカソード側に移動していもよい。
何故ならば、逆回復時において、アノード側,カソード
側から引き抜かれずに残留するキャリア分布が最も高い
のはn- 層の中心点(0)Wi 層の中心点近傍に移向す
るからである。〜のライフタイム分布の特徴につい
ては図1と同様である。
【0047】但し、図2においては、図1の例と相異し
てτA は主としてアノード側n- 層近傍における正孔の
ライフタイム分布,(p+ ,p,p- )領域内において
は静電誘導短絡領域(n)に吸収されるべき電子のライ
フタイム分布を表わし、τKは主としてカソード側n-
層近傍における電子及び正孔のライフタイム分布を同程
度に表わし、(n+ ,n,n- )領域内においては静電
誘導短絡領域(p)に吸収されるべき正孔のライフタイ
ム分布を表わしている。
【0048】図3は(p+ ,p,p- )p- (n+
n,n- )静電誘導ダイオードの模式的構造図とp-
内における少数キャリアのライフタイム分布を表わした
図である。Wi はp- 層の中性領域の厚さである。高抵
抗層がp- 層となったことからWA <WK であり、カソ
ード側からの空乏層の広がり幅WK の方がアノード側か
らの空乏層の広がり幅WK よりも大きい。〜はそれ
ぞれ8種類のライフタイム分布を表わしている。これら
の特徴は図1,2と同様である。但し、,,,
のU字,V字,或いは放物型分布においては、ライフタ
イム分布の最小となる点(場所)はp- 層の中心点
(0)より、アノード側に移動していることが望まし
い。これは、逆回復時において、Wi の幅のp- 層内に
分布する残留キャリア分布が最も高い場所はWi の中央
近傍だからである。図3においては、図1,2の例と相
違して、τA はアノード側p- 層近傍における電子及び
正孔のライフタイム分布を同程度に表わし、(p+
p,p- )領域内においては静電誘導短絡領域(n)に
吸収されるべき電子のライフタイム分布を表わしてい
る。τKは主としてカソード側p- 層近傍における電子
のライフタイム分布,(n+ ,n,n- )領域において
は静電誘導短絡領域(p)に吸収されるべき正孔のライ
フタイム分布を表わしている。
【0049】図4は本発明の静電誘導ダイオードの原理
的な動作を説明する図てあって、アノード領域近傍を示
している。図4においてオン状態におけるアノード側近
傍の正孔(hole)の動きを白丸(○)の矢印の向きで示
し、電子の動きを黒丸(●)の矢印の向きで示してい
る。また、図中には順方向電流IF の逆回復特性が模式
的に示されているが(a)は従来のpinダイオード、
(b)は静電誘導ダイオードに対応している。図4のオ
ン状態のキャリアの動きは、IF 特性上の黒丸の点に対
応しており、p+ アノード領域3からの正孔電流と、高
抵抗層(i)5側からの電子電流の静電誘導短絡領域
(n+ )4への流入の様子が示されている。
【0050】図5は図4における静電誘導ダイオードが
オン状態からオフ状態に移向する逆回復時においてIF
=0となる時のアノード側近傍のキャリアの動きを模式
的に示す図である。即ち、高抵抗(i)層5内に広がる
空乏層幅WA 内の正孔(hole)及びWA の端から拡散距離
p 内の正孔はp+ 領域に吸収される。
【0051】一方、電子の取り込み領域内及びこの端か
ら電子の拡散距離Ln 内の電子は、n+ 静電誘導短絡領
域4内に吸収される。電子の取り込み領域とはn
+ (4)i(5)p+ (3)間の拡散電位によって広が
る空乏層の厚さに等しく、i層(5)と一部p+
(3)内に広がっている。この電子の取り込み領域内の
電子が主として静電誘導短絡領域4に吸収される。従っ
て、逆回復時には、WA はなるべく広い範囲に及んで正
孔を吸収する構造がよく、また電子の取り込み領域の幅
もなるべく広範囲に及ぶ方がよい。
【0052】従って、アノード領域の近傍Wp +WA
範囲のライフタイムτp ,τA を広く設定することが望
ましい。また、i層のより深い領域のライフタイムは短
く設定することが望ましい。
【0053】更に、電子の取り込み領域の幅をより広く
設定する構造例が図6である。
【0054】即ち、図6は図5の構造に比べてn+ 静電
誘導短絡領域4を広い領域に形成している点に特徴を有
する。n+ 領域4とp+ アノード領域3は電気的に短絡
されることから、n+ 領域4とp+ アノード領域3との
間に逆バイアス電圧等が印加されることはない。従っ
て、n+ 領域4がp+ 領域3内に充分な重なり領域をも
って形成されたとしても、p+ 領域3,n+ 領域4間の
逆方向リーク電流等が特性に悪影響を及ぼすことはな
い。何故ならば、短絡モードで動作しているからであ
る。従って、p+ 領域に印加される逆電圧によってなる
べく広範囲のWA 内の正孔を取り込み、かつn+ 静電誘
導短絡領域4を広く形成して電子の取り込み領域の幅を
図5に比べて広く形成したものが図6の構造ということ
になる。明らかに電子の取り込み量が多くなることか
ら、逆回復電荷量も小さくなる。図6中の(c)が図6
に対応し、(b)は図5の場合、(a)は従来のpin
ダイオードに対応することを模式的に示している。
【0055】このような拡張された静電誘導効果をアノ
ード側のみならずカソード側にも実現することができる
ことはもちろんである。更に高耐圧化のための工夫のた
めに、電界緩和層を設定することもできる。また図1乃
至図3に示したようにライフタイム分布を組み合わせる
ことによって、静電誘導効果を高め、かつ高耐圧化に向
き、逆回復特性に優れ高速なダイオードを実現すること
ができる。
【0056】以下、図面を参照して本発明の実施例を説
明する。
【0057】
【実施例】(実施例1)図7は本発明の第1の実施例と
してのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの模式
的断面構造図を示す。図7においてアノード領域,カソ
ード領域はいずれも表面ゲート構造を有している。p+
アノード領域3からの注入正孔は主としてカソード側の
静電誘導短絡領域(p+ )7に吸収され、一方n+ カソ
ード領域6からの注入電子は主としてアノード側の静電
誘導短絡領域(n+ )4に吸収される。n+ 短絡領域4
はp+ アノード領域3で挟まれ、かつp+ (3)i
(5)間に広がる空乏層によって取り囲まれていて、n
+ 領域(4)の前面には電子に対する静電誘導効果で動
作するポテンシャル障壁が形成されている。同様にp+
短絡領域7はn+ カソード領域6で挟まれ、かつn
+ (6)i(5)間に広がる空乏層によって取り囲まれ
ていて、p+ 領域(7)の前面には正孔に対する静電誘
導効果で動作するポテンシャル障壁が形成されている。
【0058】上記の静電誘導効果で動作するポテンシャ
ル障壁の高さは、特に高耐圧,高電界で動作する静電誘
導ダイオードの場合、充分に高く設定することが望まし
い。そのために、p+ アノード領域3及びn+ カソード
領域6を比較的深く形成する、n+ 短絡層4の前面のi
層にp- 層を形成する拡散もしくはイオン注入を行な
う、p+ 短絡層7の前面のi層にn- 層を形成する拡散
もしくはイオン注入を行なう等の工夫を行なってもよ
い。
【0059】図7においては、p+ アノート領域3に対
向する位置にp+ 短絡層7を設定し、n+ カソード領域
6に対向する位置にn+ 短絡層4を設定してオン状態に
おける電子電流,正孔電流の流れの均一化を図っている
が、i層が厚い場合には、必ずしも正確に対向している
必要はない。
【0060】図7に示した本発明の第1の実施例の特徴
は上記の構造上の特徴に加えて、高抵抗層(i)(5)
内にアノード・カソード間の縦方向においてライフタイ
ム分布を設定した点である。即ち、図1に原理的に例示
した〜のライフタイム分布を例えば図7において設
定することができる。アノード領域近傍,カソード領域
近傍のライフタイムτA ,τK は長く設定し、高抵抗層
(i)(5)内のライフタイム分布を相対的にライフタ
イムが短くなるように設定することによって、アノード
領域,カソード領域近傍の静電誘導効果を高めることが
でき、かつ高抵抗層(i)(5)内の残留キャリアは短
く設定されたライフタイムによって比較的短時間に消滅
させることができる。これによって逆回復電荷量が小さ
く、逆回復時間の短いダイオードが実現でき、しかも高
耐圧化も容易となる。
【0061】図7において、Wp ,Wn ,WA ,Wi
K ,LA ,LK はいずれも図1に対応した寸法であ
る。WAO,WKOは熱平衡状態におけるアノード側,カソ
ード側の空乏層の広がりに対応している。τA はアノー
ド側i層(5)近傍の正孔,電子のライフタイム分布を
同程度に表わし、Wp 内にあっては電子のライフタイム
分布τn に等しいものと考えることができる。同様にτ
K はカソード側i層(5)近傍の正孔,電子のライフタ
イム分布を同程度に表わし、Wn 内にあっては正孔のラ
イフタイム分布τp に等しいものと考えることができ
る。
【0062】(実施例2)図8は本発明の第2の実施例
としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの模
式的断面構造図を示す。図8の構造的特徴は高抵抗層が
i層の代わりにn- 層(8)となされている点である。
その他の領域、即ち、p+ アノード領域3,n+ 短絡層
4,n+ カソード領域6,p+ 短絡層7の形成はいずれ
も図7に示した第1の実施例と同様である。但し、n+
短絡層(4)の前面には、高抵抗層8がn- 層として形
成されることから、nチャネルの導通チャネルを生じや
すい点を考慮して、p型にドープされていてもよい。例
えばp- 層が拡散もしくはイオン注入によって形成され
て、n+ 短絡層(4)の前面に充分に高い静電誘導効果
によって動作しうる電位障壁高さが形成されるとよい。
【0063】図8の構造上高抵抗層(n- )(8)内に
はアノード・カソード間において縦方向にライフタイム
分布が設定されている。この場合、高抵抗層がn-
(8)であることから、図2の原理図に示すような
τA ,τK のライフタイム分布を形成することができ
る。即ち、図2に示したライフタイム分布と同様に例え
ば〜のライフタイム分布を図8の構造において形成
することができる。図8において、Wp ,Wn ,WA
i ,WK ,LA ,LK はいずれも図2に対応した寸法
である。図2と同様に、WA >WK であって、,,
,のライフタイム分布では、Wi 内にライフタイム
の最小値τO が存在することが残留キャリアを短時間に
消滅させるには望ましい。WAO,WKOは熱平衡状態にお
けるn- 層内に広がるアノード側空乏層幅と、カソード
側空乏層幅である。
【0064】図8においては図7の例と相違して、τA
はアノード側n- 層8近傍の主として正孔のライフタイ
ム分布を示し、Wp 内にあっては、n+ 短絡層4に吸収
されるべき電子のライフタイム分布を表わす。一方、τ
K は主としてカソード側n-層近傍における電子及び正
孔のライフタイム分布を同程度に表わし、Wn 層内にあ
っては、p+ 短絡層7に吸収されるべき正孔のライフタ
イム分布を表わしている。
【0065】(実施例3)図9は本発明の第3の実施例
としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの模
式的断面構造図を示す。図9の構造的特徴は高抵抗層が
i層の代わりにp- 層(9)となされている点である。
+ アノード領域3,n+ 短絡層4,n+カソード領域
6,p+ 短絡層7は図7,図8の実施例1,2とほぼ同
様に形成する。但し、高抵抗層9がp- 層となされてい
ることから、p+ 短絡層7の前面にはpチャネルが生じ
やすいため、p+ 短絡層の前面に一部n型にドープする
ための拡散,イオン注入等の技術を用いてもよい。これ
によって、p+ 短絡層7の前面には充分な高さの静電誘
導ポテンシャル障壁が形成できる。図9において、
A ,WK ,WAO,WKO,Wp ,Wn ,LA ,LK 等の
寸法はいずれも図3に対応した寸法である。
【0066】高抵抗層9がp- 層であることから、逆回
復時の最大空乏層幅WA ,WK を比較すると、図7,図
8の実施例1,2とは異なり、WA <WK となる傾向が
ある。従って、アノード・カソード間のライフタイム分
布に関しては、最小のライフタイムがWi の幅の中に存
在することが望ましい。何故ならば、オン状態からオフ
状態へ移向する動作において残留キャリアが最も多く存
在する領域がWi の幅の中にあるからである。
【0067】図9の実施例3においては、アノード・カ
ソード間のライフタイム分布を例えば図3に示した〜
の8種類の如く設定することができる。
【0068】図9においては、前の図7,8の実施例
1,2とは相違して、τA はアノード側p- 層近傍にお
ける電子及び正孔のライフタイム分布を同程度に表わ
し、Wp内においては静電誘導短絡領域(n+ )4に吸
収されるべき電子のライフタイム分布を表わしている。
τK は主としてカソード側p- 層近傍における電子のラ
イフタイム分布、Wn 領域内においては静電誘導短絡領
域(p)に吸収されるべき正孔のライフタイム分布を表
わしている。
【0069】(実施例4)図10は本発明の第4の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図を示す。図10は(p+ ,n+
- )i(n+ ,p+,n- )ダイオード構造と考える
ことができ、Wp の幅内にはp- 層12中に形成された
+ アノード領域3,n+ 短絡層4を有し、Wn の幅内
にはn- 層13中に形成されたn+ カソード領域6,n
+ 短絡層7を有している。これらのp-層12,n-
13をそれぞれ実質的なアノード層,カソード層と考え
ることができる。これらの両層(12,13)に挟まれ
たi層(5)中に逆回復時に広がる最大空乏層幅を
A ,WK とすると、図10の例ではWA ≒WK であ
る。i層(5)の中心点(0)からアノード側p- 層1
2までの寸法をLA ,カソード側n- 層13までの寸法
をLK とする。Wp ,Wn 内のp- 層12及びn- 層1
3は点線で示される如く、熱平衡状態においてそれぞれ
AO,WKOの空乏層幅をもって実質的に空乏化されてい
る。従って、n+ 短絡層4の前面にはp+ アノード領域
3で挟まれた充分な高さの静電誘導ポテンシャル障壁が
形成されている。同様に、p+ 短絡層7の前面にはn+
カソード領域6で挟まれた充分な高さの静電誘導ポテン
シャル障壁が形成されている。
【0070】p- 層12及びn- 層13の役割はプレー
ナ構造の静電誘導ダイオードのp+アノード領域3とn
+ カソード領域6のi層5との間の強電界を緩和するこ
とにある。これらのp- 層12及びn- 層13をそれぞ
れp+ アノード領域3及びn+ カソード領域6の周囲に
配置することによって、逆バイアス時に高抵抗層(i)
(5)内に広がる台形状の強電界がp+ アノード領域3
及びn+ カソード領域6に侵入することを防止すること
ができる。
【0071】従って、図10に示した実施例4の構造
は、図7,8,9に示した実施例1,2,3の構造に比
べて、より高耐圧の静電誘導ダイオードに向いた構造で
ある。
【0072】静電誘導ダイオードにおいては、短絡層
(4,7)の前面に静電誘導ポテンシャル障壁を有する
が、この電位障壁の高さは、上記の強電界の侵入ととも
に低下し、n+ 短絡層4及びp+ 短絡層7からの少数キ
ャリアの不要な注入を引き起こし、逆方向リーク電流の
増加を引き起こすことにもつながる。従って、その意味
でもn+ 短絡層4、p+ 短絡層7の前面には充分な高さ
の電位障壁が形成され、逆回復時に広がる空乏層の侵入
に伴なう電界の侵入に対し、ポテンシャル障壁高さの変
動のない構成が重要となる。従って、上記の意味でp-
層12,n- 層13の役割は重要である。
【0073】図10に示した実施例においても図1の原
理図に示した如く、アノード・カソード間にライフタイ
ム分布を設定し、残留キャリアの消滅を図っている。即
ち、図10において図1と同様に例えば〜の8種類
に例示したようなライフタイム分布を設定することがで
きる。特にWi の幅の中に最小のライフタイムτO が存
在するように設定することが望ましい。
【0074】(実施例5)図11は本発明の第5の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図である。図10に示した実施例4と異
なる点は高抵抗層8がn- 層として形成されている点で
ある。このため高抵抗層(8)内には実質的にp- 層1
2からWA の最大幅で空乏層が広がっている。尚、p-
層12,n- 層13の領域も実質的に空乏化されている
ため、p+ アノード領域3からの空乏層の広がり幅はほ
ぼ、WAO+WA ,n+ カソード領域6からの空乏層の広
がり幅はWKOと考えることができる。従って、明らかに
AO+WA >WKOであるため、アノード・カソード間の
ライフタイム分布の最小値τO は図11に示したWi
幅の中に存在することが望ましい。アノード側の各領域
(12,3,4)及びカソード側の各領域(13,6,
7)の形成においては、図10に示した実施例4と同様
に形成する。アノード・カソード間のライフタイム分布
は例えば図2の原理図に示した〜の8種類を用いる
ことがきる。
【0075】(実施例6)図12は本発明の第6の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図である。実施例4,5の構造と同様の
構造を有するが、高抵抗層9がp- 層として形成されて
いる点が異なる。アノード・カソード間のライフタイム
分布としては図3に原理図を示したようなライフタイム
分布を例えば用いることができる。最小のライフタイム
τO は図12において、幅Wi の内部に存在することが
望ましい。
【0076】(実施例7)図13は本発明の第7の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図である。図13は(p+ ,p-
+ )i(n+ ,n-,p+ )ダイオード構造を有する
と考えることができ、p- 層14,n- 層15は実質的
なアノード領域,カソード領域と考えることができる。
- 層14はp+ アノード領域3の形状に沿って波形の
形状を有する。同様にn- 層15はn+カソード領域6
の形状に沿って波形の形状を有する。電界緩和層として
働くp-層14,n- 層15がこのような波形形状を有
するため、n+ 静電誘導短絡層4の前面のp- チャネル
の長さ(p- 層14の厚さに相当)及びp+ 静電誘導短
絡層7の前面のn- チャネルの長さ(n- 層15の厚さ
に相当)はp- 層,n- 層が平坦な形状を有する図10
乃至図12に示した実施例4乃至実施例6と比較して、
実質的なチャネル長が短い。従って、実質的なチャネル
の抵抗が低減化される分だけオン状態における抵抗分が
低減化され、順方向電位降下が低くなる。
【0077】図13に示した実施例7においてもアノー
ド・カソード間にライフタイム分布τA ,τK を設定す
ることによって、残留キャリアの消滅を促進させて、逆
回復時の電荷量及び逆回復時間を短縮化することができ
る。例えば、既に示したように、図1のようなライフタ
イム〜を設定することができる。最小のライフタイ
ムτO はWi の幅の中に設定されることが望ましい。
【0078】(実施例8)図14は本発明の第8の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図である。(p+ ,n+ ,p- )n
- (n+ ,p+ ,n-)ダイオードと考えることがで
き、アノード側の各領域(3,4,14)は図13と同
様に形成され、カソード側の各領域(6,7,15)も
図13と同様に形成されている。逆回復時の最大の空乏
層幅は,WA +WAO>WKOであるから、図14のWi
幅の中に最小のライフタイムτO が存在することが望ま
しい。アノード・カソード間のライフタイム分布τA
τK としては例えば図2に示した〜のライフタイム
分布を設定することができる。
【0079】(実施例9)図15は本発明の第9の実施
例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオードの
模式的断面構造図である。(p+ ,n+ ,p- )p
- (n+ ,p+ ,n-)ダイオードと考えることがで
き、アノード側の各領域(3,4,14)及びカソード
側の各領域(6,7,15)はそれぞれ図13,図14
の実施例7,8と同様に形成されている。逆回復時の最
大の空乏層幅はWAO<WK +WKOであることから、図1
5のWi の幅の中に最小のライフタイムτO が存在する
ことが望ましい。アノード・カソード間のライフタイム
分布としては例えば図3に示した〜のライフタイム
分布を設定することができる。
【0080】(実施例10)図16は本発明の第10の
実施例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ドの模式的断面構造図を示す。図16の特徴は図6に図
示した拡張された静電誘導短絡領域(16,17)をア
ノード側及びカソード側に設定し、それぞれ電子の取込
み領域,正孔の取込み領域を広く設定した点である。こ
のように静電誘導短絡領域(16,17)を幅広く形成
することによって、より多くの少数キャリアを主電極側
に吸収することができるため、逆回復時の電荷量を低減
化でき、逆回復時間を短縮化することができる。図16
に示した実施例10では電界緩和層として働くp- 層1
4及びn- 層15はいずれも波形形状を有しているが、
図13乃至図15に示すように平坦な形状として形成し
てもよいことはもちろんである。
【0081】図16の実施例10では、アノード・カソ
ード間のライフタイム分布としては図1に原理図を示し
たような〜のライフタイム分布を例えば用いること
ができる。最大空乏層幅の広がりは、WA +WAO≒WK
+WKOであることから、Wi内に最小のライフタイムτ
O を有することが望ましい。
【0082】上記のようなライフタイム分布τA ,τK
を設定することによって、残留キャリアの消滅を促進さ
せて、拡張された静電誘導短絡層(16,17)の効果
に対して、更に逆回復時の電荷量及び逆回復時間を短縮
化することができる。
【0083】(実施例11)図17は本発明の第11の
実施例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ドの模式的断面構造図である。図16の実施例10と異
なる点は高抵抗層8をn- 層として形成した点である。
逆回復時の最大空乏層幅はWAO+WA >WKOであること
から、図17のWi の幅の中に最小のライフタイムτO
が存在するようなライフタイム分布をアノード・カソー
ド間に設定することが望ましい。即ち、例えば図2に原
理図を示した〜のライフタイム分布τA ,τK を図
17の実施例11においても用いることができる。この
ようなライフタイム分布を設定することによって、拡張
された静電誘導短絡層(16,17)の効果とともに逆
回復電荷量及び逆回復時間を短縮化することができる。
【0084】(実施例12)図18は本発明の第12の
実施例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ドの模式的断面構造図である。図16,図17の実施例
10,実施例11と異なる点は高抵抗層9をp- 層とし
て形成した点である。実施例11と同様に、図18のW
i の幅の中に最小のライフタイムτO が存在するような
ライフタイム分布をアノード・カソード間に設定するこ
とが望ましく、また、図3に原理図を示した〜のラ
イフタイム分布τA ,τK を例えば図18の実施例12
においても用いることができる。このようなライフタイ
ム分布の設定と、拡張された静電誘導短絡層(16,1
7)の効果によって、逆回復電荷量及び逆回復時間を短
縮化することができる。
【0085】(実施例13,14,15)図19,図2
0及び図21はそれぞれ本発明の第13,第14及び第
15の実施例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードの模式的断面構造図である。図19乃至図21
の構造上の差は高抵抗層をそれぞれi層5,n- 層8,
- 層9として形成している点である。アノード側の形
状,カソード側の形状はいずれも共通である。即ち、ア
ノード領域p(1)は中程度の不純物密度として形成す
る。これはp(1)i(5)接合における拡散電位をあ
まり高く設定しないためである。この拡散電位を高く設
定すると順方向電圧降下が増大して結果的に望ましくな
いからである。一方、カソード側は、n- 電界緩和層1
3中にn+ カソード領域6及びp+ 層からなる拡張され
た静電誘導短絡領域17を有している。n- 電界緩和層
13中はほぼ実質的に空乏化されていて、p+ 短絡層1
7の前面には充分な高さの静電誘導ポテンシャル障壁が
形成されている。
【0086】図19乃至図21の実施例13乃至実施例
15の構造例においても、アノード・カソード間にライ
フタイム分布τA ,τK を設定し、残留キャリアの消滅
を促進している。このようなライフタイム分布の例とし
ては図1乃至図3に示した〜のライフタイム分布τ
A ,τK を用いることができる。図19の例ではWA
K ,図20の例ではWA >WKO,図21の例ではWAO
<WK であるが、いずれの例においてでもそれぞれのW
i の幅の中に最小のライフタイムτO が存在することが
望ましい。
【0087】図19乃至図21に示した実施例13乃至
実施例15は構造が比較的簡単であることから製造が容
易である。
【0088】一般にpinダイオードでは逆回復時の逆
方向電界によって生ずる空乏層幅の広がる速度を考えた
場合、アノード近傍の空乏層の広がる速度dWA /dt
に比較して、カソード近傍の空乏層の広がる速度dWK
/dtの方が速い。これはi層内からアノード領域に正
孔を吸収する速度とカソード領域に電子を吸収する速度
の差であり、物理的には電子及び正孔の移動度の差に起
因している。従って、比較的構造が簡単なダイオードの
場合には、アノード側よりはむしろ、カソード側に静電
誘導短絡構造を積極的に導入するとともに、カソード側
から比較的深い空乏層幅WK が広がりやすい構造が望ま
しい。即ち、図19もしくは図21に示す実施例13も
しくは15に相当する形状が望ましいことになる。この
ようなカソード側にのみ静電誘導短絡構造を設定するダ
イオードの場合には、カソード領域は前述の如く比較的
中低濃度で、しかも浅く形成することが望ましいが、電
界の侵入に対してパンチスルー防止のため所定の厚さと
所定の不純物密度を設定する必要がある。このような意
味からも図21の実施例15の構造はアノード側pp -
接合におけるオン電圧の上昇を抑制しつつ、逆回復時に
広がる空乏層をWK>WAOとしてカソード側に多く広げ
る構造となっている。
【0089】(実施例16)図22は本発明の第16の
実施例としてのプレーナ構造を有する静電誘導ダイオー
ドの模式的断面構造図である。高抵抗層5をi層として
形成し、アノード側、カソード側に平坦な電界緩和層
(p,p- )(12)及び(n,n- )(13)を設
け、更に、これらの電界緩和層の中に拡張された静電誘
導短絡層(16,17)を有するアノード領域3,及び
カソード領域6がそれぞれ形成されている。上記構造に
おいてi層の代わりにn- 層,p- 層を用いてもよいこ
とはもちろんである。
【0090】図22に示した実施例16においてもアノ
ード・カソード間において例えば図1に原理図を示した
ような〜のライフタイム分布τA ,τK を設定する
ことによって残留キャリアの消滅を促進し、逆回復時の
電荷量及び逆回復時間を短縮化することができる。更に
また、図22の構造例では、アノード側,カソード側の
両方に拡張された静電誘導短絡層(16,17)を設定
したことにより,主電極への少数キャリアの吸収の効果
が高い。
【0091】本発明の構成は上記実施例1乃至実施例1
6に限られるものではなく、様々な構造上の拡張,変更
が可能である。またタイフタイム分布についても図1乃
至図3に示した〜の分布に限られることはなく、様
々な分布を考えることができる。このようなライフタイ
ム分布の実現方法としては、例えば多段に照射量,ドー
ズ量を変えて、プロトン照射を行なう方法、或いは、複
数のライフタイム制御の方法を組み合わせる方法,或い
はライフタイム分布を最小としたい領域において結晶を
はり合わせてライフタイム制御と組み合わせて形成する
方法等の方法がある。
【0092】上記のアノード領域3,カソード領域6,
+ 短絡層4,p+ 短絡層7の形成ピッチはキャリアの
拡散長Ln ,Lp の寸法以下であることが望ましく、微
細な寸法として例えば〜1μm程度にすれば、更に特性
は良好となる。高抵抗層(i,p- ,n- )の厚さは所
望の耐圧と動作電圧を考慮して決定される。電界緩和層
(12,13,14,15)の厚さも耐圧と動作電圧,
電界により決定される。
【0093】本発明の実施例1〜16の構造はいずれも
微細に形成すればするほど、オン状態において電流を均
一に流すことができ大電流化の容易な構造である。特に
平坦な電界緩和層(12,13)を設ける構造では比較
的電流は均一である。
【0094】
【発明の効果】本発明によりプレーナ構造を有する静電
誘導ダイオードにおいてはプレーナ形状を有することか
ら構造が比較的簡単で製造し易い。
【0095】また、アノード側,カソード側に静電誘導
短絡領域を設定して少数キャリアを主電極に吸収するた
め、逆回復電荷量,逆回復時間を短縮できる。
【0096】また、アノード側,カソード側に電界緩和
層を設けたことによって高電界の侵入を防止し、高耐圧
化に向いたダイオードが実現できる。
【0097】更にまた、本発明によるプレーナ構造を有
する静電誘導ダイオードにおいては、アノード側近傍,
カソード側近傍は比較的ライフタイムを長く設定して静
電誘導効果が有効に働きやすい構成とし、アノード側,
カソード側から深い位置はライフタイムを比較的短く設
定して残留キャリアの消滅を促進する構成を採用してい
ることから、静電誘導短絡の効果に加えて、逆回復電荷
量が少なく、逆回復時間の短い高耐圧ダイオードを実現
することができる。
【0098】更にまた、拡張された静電誘導短絡構造に
よって上記効果を更に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードとして(p+ ,p,p - )i(n+ ,n,
- )ダイオードにおけるライフタイム分布τA ,τK
を説明する原理図
【図2】本発明によるプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードとして(p+ ,p,p- )n- (n+ ,n,n
- )ダイオードにおけるライフタイム分布τA ,τK
説明する原理図
【図3】本発明によるプレーナ構造を有する静電誘導ダ
イオードとして(p+ ,p,p- )p- (n+ ,n,n
- )ダイオードにおけるライフタイム分布τA ,τK
説明する原理図
【図4】本発明の静電誘導ダイオードの原理的な動作を
説明する図であって、オン状態におけるアノード側近傍
のキャリアの動きを示す図
【図5】本発明の静電誘導ダイオードの原理的な動作を
説明する図であって、オン状態からオフ状態に移向する
逆回復時においてIF =0となる時のアノード側近傍の
キャリアの動きを示す図
【図6】拡張された静電誘導短絡構造の説明図
【図7】本発明の第1の実施例としてのプレーナ構造を
有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図8】本発明の第2の実施例としてのプレーナ構造を
有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図9】本発明の第3の実施例としてのプレーナ構造を
有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図10】本発明の第4の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図11】本発明の第5の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図12】本発明の第6の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図13】本発明の第7の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図14】本発明の第8の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図15】本発明の第9の実施例としてのプレーナ構造
を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図16】本発明の第10の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図17】本発明の第11の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図18】本発明の第12の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図19】本発明の第13の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図20】本発明の第14の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図21】本発明の第15の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【図22】本発明の第16の実施例としてのプレーナ構
造を有する静電誘導ダイオードの模式的断面構造図
【符号の説明】
1 アノード領域(p+ ,p,p- ) 2 カソード領域(n+ ,n,n- ) 3 p+ アノード領域 4 n+ 静電誘導短絡領域 5 高抵抗層(i) 6 n+ カソード領域 7 p+ 静電誘導短絡領域 8 高抵抗層(n- ) 9 高抵抗層(p- ) 10 アノード電極 11 カソード電極 12 p- 電界緩和層 13 n- 電界緩和層 14 p- 波形電界緩和層 15 n- 波形電界緩和層 16 拡張されたn+ 静電誘導短絡領域 17 拡張されたp+ 静電誘導短絡領域

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アノード領域と、カソード領域と、アノー
    ド領域とカソード領域に挟まれた高抵抗層領域と、及び
    アノード領域,カソード領域にそれぞれ接触するアノー
    ド電極,カソード電極を具備するダイオードにおいて、
    アノード領域,カソード領域の一方もしくは両方の領域
    に静電誘導効果を利用したプレーナ構造を設定し、 前記高抵抗層領域は、その領域内において、少数キャリ
    アのライフタイム分布に前記アノード領域から前記カソ
    ード領域に向かう前記高抵抗層の厚さ方向において場所
    的に変化するライフタイム分布を具備し、ともに、アノ
    ード領域及びカソード領域近傍においてライフタイムが
    長く、アノード領域及びカソード領域から高抵抗層領域
    内の厚さ方向に離隔するに従ってライフタイムが徐々に
    短くなり、高抵抗層領域のほぼ中央部付近においてとも
    に最小となるライフタイム分布を具備することを特徴と
    するプレーナ構造を有する静電誘導ダイオード。
  2. 【請求項2】アノード領域,カソード領域の一方もしく
    は両方の領域に静電誘導効果を利用したプレーナ構造を
    設定し、 前記アノード電極及びカソード電極間に印加する逆バイ
    アス電圧の印加時においてそれぞれアノード領域及びカ
    ソード領域から前記比較的ライフタイムの長い高抵抗層
    内に広がる最大空乏層幅をWA ,WK とし、前記高抵抗
    層領域の中性領域の厚さをWi とすると、Wi の幅を有
    する高抵抗層領域に最小のライフタイムτO が分布する
    ことを特徴とする請求項1記載のプレーナ構造を有する
    静電誘導ダイオード。
  3. 【請求項3】前記アノード領域もしくはカソード領域の
    少なくとも一方の領域内には該領域の導電型と反対導電
    型の静電誘導短絡領域を具備することを特徴とする請求
    項2記載のプレーナ構造を有する静電誘導ダイオード。
  4. 【請求項4】前記アノード領域は、高不純物密度のp+
    領域とn+ 短絡領域を含み、前記p+ 領域から広がる空
    乏層によって前記n+ 短絡領域は電気的にシールドされ
    るとともに、前記n+ 短絡領域前面の前記p+ 領域で挟
    まれたチャネル領域には充分に高い電位障壁が形成され
    ることを特徴とする請求項3記載のプレーナ構造を有す
    る静電誘導ダイオード。
  5. 【請求項5】前記カソード領域は高不純物密度のn+
    域とp+ 短絡領域を含み、前記n+領域から広がる空乏
    層によって前記p+ 短絡領域は電気的にシールドされる
    とともに、前記p+ 短絡領域前面の前記n+ 領域で挟ま
    れたチャネル領域には充分に高い電位障壁が形成される
    ことを特徴とする請求項3記載のプレーナ構造を有する
    静電誘導ダイオード。
  6. 【請求項6】前記アノード領域は前記高不純物密度のア
    ノードp+ 領域よりも厚い所定の厚さWp のp- 層中に
    形成されることを特徴とする請求項4記載のプレーナ構
    造を有する静電誘導ダイオード。
  7. 【請求項7】前記カソード領域は前記高不純物密度のカ
    ソードn+ 領域よりも厚い所定の厚さWn のn- 層中に
    形成されることを特徴とする請求項4記載のプレーナ構
    造を有する静電誘導ダイオード。
  8. 【請求項8】前記p- 層は前記p+ 層の周囲を囲む波形
    形状に形成され、前記p+ 層に印加される電界緩和領域
    として働くことを特徴とする請求項6記載のプレーナ構
    造を有する静電誘導ダイオード。
  9. 【請求項9】前記n- 層は前記n+ 層の周囲を囲む波形
    形状に形成され、前記n+ 層に印加される電界緩和の領
    域として働くことを特徴とする請求項7記載のプレーナ
    構造を有する静電誘導ダイオード。
  10. 【請求項10】前記n+ 短絡領域は前記p+ アノード領
    域と接するか一部分において重複して形成されることを
    特徴とする請求項4記載のプレーナ構造を有する静電誘
    導ダイオード。
  11. 【請求項11】前記p+ 短絡領域は前記n+ カソード領
    域と接するか一部分において重複して形成されることを
    特徴とする請求項5記載のプレーナ構造を有する静電誘
    導ダイオード。
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