JPH06283053A - シールドフラットケーブル - Google Patents

シールドフラットケーブル

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JPH06283053A
JPH06283053A JP5158071A JP15807193A JPH06283053A JP H06283053 A JPH06283053 A JP H06283053A JP 5158071 A JP5158071 A JP 5158071A JP 15807193 A JP15807193 A JP 15807193A JP H06283053 A JPH06283053 A JP H06283053A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 金属フィラーを含有する接着性樹脂層を
シールド層とするシールドフラットケーブル。 該接
着性樹脂がフラットケーブルの絶縁被覆層及び導体の両
方に対して接着性を有すること。 当該シールド層の
基材が難燃性であること。 【効果】 シールド層とアース線との導通が容易にな
り、薄肉化が可能であって摺動特性も優れている。又、
ＵＬの難燃試験に合格する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、シールドフラットケー
ブルの構造の改良に関するものである。特に、本発明
は、アース線との導通が容易でかつ摺動特性に優れたシ
ールドフラットケーブルに関するものである。
【０００２】
【従来の技術及び課題】従来、通信機、コンピュータな
どの装置内及び装置間のインターフェースの信号伝送に
フラットケーブルが、撚り線や同軸線に代わって使用さ
れているが、電磁波シールド化が課題となっており、そ
のための技術が種々開発されているが、十分なものでは
ない。
【０００３】そのシールドフラットケーブルとして金属
箔を用いたものが知られているが、その構造は図１に示
すように金属箔２を使用しており、また、フラットケー
ブルと接着させるために、金属箔の表面に絶縁性の接着
剤層３を設けていた。図１を用いて、従来のシールドフ
ラットケーブルの構造について説明する。
【０００４】すなわち、図１において、（イ）は従来の
シールドフラットケーブルの横断面を示す概略図であ
り、（ロ）は外被基材１の上に金属箔２を介して接着剤
３を塗布してなる従来の代表的なシールドテープの構造
を示す断面概略図であり、（ハ）はこのシールドテープ
を巻付後のフラットケーブルの構造を示す断面概略図で
あり、（ニ）このフラットケーブルの横断面を示す概略
図である。
【０００５】このように、従来は、シールド層として金
属箔を用い、シールドテープ巻き付け後に〔図１の
（ハ）〕、絶縁性の接着剤により接着して導電させるた
めには、スポット溶接など特殊な加工により、図１の
（ニ）の横断面で分かるように接着剤層を取り除いて導
電させる必要があった。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者は、かかる課題
について鋭意検討した結果、フラットケーブルにおい
て、接着性樹脂に金属フィラーを含有させた導電性接着
剤層をシールド層とすることにより、グランド線と接触
させて簡単な加熱・加圧をするだけで、接着と導通の両
方を満足させることができることを見出し、本発明を完
成させるに至った。
【０００７】すなわち、本発明は； 金属フィラーを含有する接着性樹脂層をシールド層
とする、シールドフラットケーブルを提供する。また、 該接着性樹脂がフラットケーブルの絶縁被覆層及
び導体の両方に対して接着性を有する点にも特徴を有す
る。
【０００８】以下、本発明を図面に基いて詳細に説明す
る。図２において、（イ）は本発明のシールドフラット
ケーブルを製造するためのシールドテープの構造を示す
概略図であり、（ロ）は該シールドテープ巻付後のシー
ルドフラットケーブルの構造を示す上面図であり、
（ハ）はその横断面図である。
【０００９】図２の（イ）に示されるように、グランド
線５が連続的又は部分的に露出したフラットケーブル
に、図２に示した金属フィラーを含有する接着性樹脂
（例えば、粘着タイプ又はホットメルトタイプ）をコー
ティングしたシールド基材を巻き付けた後、簡単に加熱
・加圧して製造されたシールド層２をフラットケーブル
に接着・形成させ、かつグランド線５と導通させること
により、本発明に係るシールドフラットケーブルを得
る。この基材として難燃性エンジニアプラスチックフィ
ルムを用いることにより、出来上がったテープ電線がＵ
Ｌ規格の難燃性試験に合格させることができた。
【００１０】本発明に用いる接着性樹脂としては、例え
ばポリスチレン系、酢酸ビニル系、ＡＶＢ樹脂系、ポリ
エチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリ
アミド系などのホットメルト系接着剤や；ゴム系、アク
リル系、ポリビニルエーテル等のビニル系、シリコーン
系粘着剤等を挙げることができる。
【００１１】該接着性樹脂としては、フラットケーブル
の絶縁被覆層及び導体の両方に対して接着性を有するこ
とが望ましい。特に、ポリエステル系ホットメルト系接
着剤の使用が好ましい。
【００１２】金属フィラーとしては、ニッケル、銅、銀
等の金属粉、ハンダ等の合金粉、金属ウイスカー、金属
メッキを施したガラス繊維等やカーボンを挙げることが
出来る。
【００１３】接着性樹脂への金属フィラーの配合割合
は、これらによって形成される電磁波シールドが有効に
作用すれば、特に制限されない。具体的には、金属フィ
ラーの種類、形状、大きさ比重などを考慮して決定され
るが、接着性樹脂１００重量部に対して２０〜３００重
量部、好ましくは１００〜２００重量部である。以上の
接着性樹脂をシールド層として形成させる方法として
は、予めシールド基材に塗布しておく方法がよい。そし
てシールド基材として、ＰＰＳ，ポリアミドイミド，ポ
リエーテルイミド，ポリアリレートなど難燃性エンジニ
アプラスチックのフィルムを使用すれば出来上がったフ
ラットケーブルをＵＬの難燃試験に合格するものとする
ことができる。導体としては、一般に銅又はスズメッキ
銅などを例示できる。
【００１４】
【実施例】本発明を実施例により具体的に説明するが、
これらは本発明の範囲を制限しない。図２は、本発明に
従うシールドフラットケーブルの横断面を示す概略図で
ある。
【００１５】０．１ｍｍ厚み、０．８ｍｍ巾の平角スズ
メッキ軟銅箔を導体間ピッチ１．２５ｍｍで複数本並べ
た構造のフラットケーブルの１本の導体を長さ方向に連
続に片面を露出させ、厚さ９ｍｍのポリエステルテープ
に、銀フィラーを含んだポリエステル系ホットメルト接
着剤を厚さ１２μｍをコートしたシールド基材を巻き付
け、加熱・加圧することにより、フラットケーブルと接
着させ、かつ露出した導体との導通も容易にとることが
できる。シールド基材として、ＰＰＳフィルムを用いた
が、その他にポリアミドイミドフィルム，ポリエーテル
イミドフィルム，ポリアリレートフィルムなども使用出
来る。
【００１６】この場合に、金属フィラーを含有させたの
で、従来金属箔の場合に比較して２０μｍ以下の薄肉化
が可能となり、可動部での摺動特性が、図３に示すよう
に移動距離２５ｍｍ、移動スピード１０００回／分で１
５Ｒの曲がりの場合でも表１に示すように優れた摺動特
性を表すことが分かった。
【００１７】
【表１】
【００１８】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のシールドフ
ラットケーブルは、シールド層とアース線との導通が容
易になる。
【００１９】また、本発明のシールドフラットケーブル
は、薄肉化が可能であり、摺動特性も優れている。シー
ルド基材として難燃性エンジニアプラスチックフィルム
を用いることにより、ＵＬの難燃性試験に合格させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】従来のシールドフラットケーブルの横断面を示
す概略図である。
【図２】本発明によるシールドフラットケーブルの横断
面を示す概略図である。
【図３】シールドフラットケーブルを構成するシールド
テープを一定の曲率で曲げて摺動させた時の状態を示す
状態図である。
【符号の説明】
１ 基材（外被） ２ 金属箔 ２’金属フィラー含有接着性樹脂 ３ 接着剤 ４ 導体 ５ グランド線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年１２月７日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１０】本発明に用いる接着性樹脂としては、例え
ばポリスチレン系、酢酸ビニル系、ポリエチレン系、ポ
リプロピレン系、ポリエステル系、ポリアミド系などの
ホットメルト系接着剤や；ゴム系、アクリル系、ポリビ
ニルエーテル等のビニル系、シリコーン系粘着剤等を挙
げることができる。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１５
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１５】０．１ｍｍ厚み、０．８ｍｍ巾の平角スズ
メッキ軟銅箔を導体間ピッチ１．２５ｍｍで複数本並べ
た構造のフラットケーブルの１本の導体を長さ方向に連
続に片面を露出させ、厚さ９μｍのポリエステルテープ
に、銀フィラーを含んだポリエステル系ホットメルト接
着剤を厚さ１２μｍをコートしたシールド基材を巻き付
け、加熱・加圧することにより、フラットケーブルと接
着させ、かつ露出した導体との導通も容易にとることが
できる。シールド基材として、ＰＰＳフィルムを用いた
が、その他にポリアミドイミドフィルム，ポリエーテル
イミドフィルム，ポリアリレートフィルムなども使用出
来る。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１７
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１７】
【表１】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 金属フィラーを含有する接着性樹脂層を
    シールド層とすることを特徴とする、シールドフラット
    ケーブル。
  2. 【請求項２】 該接着性樹脂がフラットケーブルの絶縁
    被覆層及び導体の両方に対して接着性を有することを特
    徴とする、請求項１記載のシールドフラットケーブル。
  3. 【請求項３】 難燃性エンジニアプラスチックフィルム
    を基材として、これに金属フィラーを含有する接着性樹
    脂層を設け、これをシールド層とすることを特徴とす
    る、シールドフラットケーブル。
  4. 【請求項４】 該接着性樹脂層がフラットケーブルの絶
    縁層及び導体の両方に対して接着性を有することを特徴
    とする、請求項３記載のシールドフラットケーブル。
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