JPH06270443A - サーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタ - Google Patents

サーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタ

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JPH06270443A
JPH06270443A JP5058649A JP5864993A JPH06270443A JP H06270443 A JPH06270443 A JP H06270443A JP 5058649 A JP5058649 A JP 5058649A JP 5864993 A JP5864993 A JP 5864993A JP H06270443 A JPH06270443 A JP H06270443A
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trimming
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resistance
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/315Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material
    • B41J2/32Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads
    • B41J2/35Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of heat to a heat sensitive printing or impression-transfer material using thermal heads providing current or voltage to the thermal head
    • B41J2/355Control circuits for heating-element selection
    • B41J2/36Print density control
    • B41J2/37Print density control by compensation for variation in current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サーマルヘッドを構成する各発熱素子の抵抗
を均一化する。 【構成】 同じタイプの発熱素子に、所定のトリミング
電圧を印加してトリミング電流を一定時間流し、この時
の発熱素子の抵抗値低下量を予め求めておく。抵抗値低
下量から単位トリミング電圧,電流,及び時間からなる
単位トリミング処理における単位抵抗低下値を算出し、
これを記憶しておく。サーマルヘッドの各発熱素子の抵
抗値を検出する。検出した抵抗値の中で最小の抵抗値を
抽出する。この最小の抵抗値と他の抵抗値との差を各発
熱素子毎に求める。この差を単位抵抗低下値で除算し
て、単位トリミング処理回数を算出する。この処理回数
分だけ単位トリミング処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サーマルヘッドを構成
する各発熱素子の抵抗値を均一化する方法及び装置並び
にこれを備えたサーマルプリンタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】サーマルプリンタには、インクフイルム
を使用する熱転写プリンタと、感熱記録材料を直接に加
熱して画像を記録する感熱プリンタとがある。これらの
サーマルプリンタでは、多数の発熱素子(抵抗素子)を
ライン状に配列したサーマルヘッドが用いられている。
【0003】例えば、カラー感熱プリンタでは、特開昭
61ー213169号公報に記載されているように、マ
ゼンタ感熱発色層,シアン感熱発色層,イエロー感熱発
色層が支持体上に順次層設されたカラー感熱記録材料が
用いられる。このカラー感熱記録材料では、各感熱発色
層を選択的に発色させるために、その発色熱エネルギー
が異なっており、深層の感熱発色層ほど高い発色熱エネ
ルギーが必要である。また、次の感熱発色層を熱記録す
る際に、その上にある熱記録済みの感熱発色層が再度熱
記録されないように、熱記録済みの感熱発色層に特有な
電磁波を照射して光定着が行われる。
【0004】感熱プリンタには、多数の発熱素子をライ
ン状に配列したサーマルヘッドが設けられており、記録
すべき感熱発色層に応じた発色熱エネルギーをカラー感
熱記録材料に与える。この発色熱エネルギーは、発色直
前の熱エネルギー(以下、これをバイアス熱エネルギー
という)に、所望の濃度に発色させるための熱エネルギ
ー(以下、これを階調表現熱エネルギーという)を加え
たものである。このバイアス熱エネルギーは、感熱発色
層の発色特性に応じて決まる一定な値である。他方、階
調表現熱エネルギーは、高階調を表現するにはきめ細か
な発熱制御を行うことが必要である。一般的には、バイ
アス加熱では発熱素子が数ms〜数十ms程度通電さ
れ、また階調表現加熱では数μs〜数十μsの単位で発
熱素子の通電を制御する。
【0005】ところで、このようにきめ細かな発熱制御
が印字結果に正確に反映されるためには、サーマルヘッ
ドを構成している各発熱素子の抵抗値が全て均一である
ことが必要である。しかしながら、発熱素子の抵抗値
は、一般に5%程度のバラツキがあり、このため記録画
像に色むら等の不都合な現象が発生する。
【0006】これを改善するため、例えば特開平2−2
48262号公報に記載されているように、サーマルヘ
ッドに設けられた数百個の発熱素子の抵抗値を全て測定
し、この測定結果に基づいて画像データを補正してプリ
ントするサーマルプリンタが提案されている。また、画
像データを補正する代わりに、特開平2−292060
号公報に記載されているように、濃度補正パルスを階調
パルスの間に挿入して、濃度むらを補正するサーマルプ
リンタが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、濃度補
正パルスを挿入する方法では、補正パルス発生回路が新
たに必要になり、製造コストが上昇するという問題があ
る。更に、補正パルスを与えるために、何も補正しない
ときに比べて、プリント時間が長くなってしまういう問
題がある。
【0008】また、画像データに直接補正データを乗じ
て補正する方法では、大量の演算処理が必要になるた
め、高速演算回路が必要になり製造コストが上昇すると
いう問題がある。また、演算によって量子化誤差が大き
くなってしまうため、プリント画像に擬似輪郭が発生し
てしまい、プリント品質が低下するという問題もある。
【0009】本発明は、各発熱素子の抵抗値のばらつき
を無くして、これに起因する濃度むらが発生することの
ないようにしたサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均
一化方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタ
を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗
値均一化方法は、サーマルヘッドにライン状に配置され
た複数の発熱素子に、所定のトリミング電圧を印加して
所定のトリミング電流を一定時間流し、この時の発熱素
子の抵抗値低下量を予め求めておき、各発熱素子の抵抗
値を検出し、検出した抵抗値の中で最小の抵抗値を抽出
して、この最小の抵抗値と他の抵抗値との差を各発熱素
子毎に求め、この差に応じてトリミング電圧,トリミン
グ電流,又はトリミング時間を変化させて、各発熱素子
の抵抗値を最小抵抗値に近づけて均一化するものであ
る。
【0011】請求項2記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化方法は、サーマルヘッドにライン状に
配置された複数の発熱素子に、所定のトリミング電圧を
印加して所定のトリミング電流を一定時間流し、この時
の発熱素子の抵抗値低下量を予め求め、この抵抗値低下
量から単位トリミング電圧,電流,及び時間からなる単
位トリミング処理における単位抵抗低下率を算出し、こ
れを記憶しておき、各発熱素子の抵抗値を検出し、検出
した抵抗値の中で最小の抵抗値を抽出して、この最小の
抵抗値と他の抵抗値との差を各発熱素子毎に求め、この
差を単位抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を
求め、この処理回数分だけ単位トリミング処理を行い、
各発熱素子の抵抗値を最小抵抗値に近づけて均一化する
ものである。
【0012】請求項3記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化方法は、請求項2記載の発明におい
て、最小抵抗値と他の抵抗値との差を、単位抵抗低下値
で除す前に、単位抵抗低下値を複数倍した補正値で減算
し、この減算後に単位抵抗低下値で除して、単位トリミ
ング処理回数を求め、この処理回数分だけ単位トリミン
グ処理を行い、この処理後に、再度各発熱素子の抵抗値
を検出し、最小の抵抗値とこの抵抗値との差を各発熱素
子毎に求め、この差を単位抵抗低下値で除して単位トリ
ミング処理回数を求め、この処理回数分だけ単位トリミ
ング処理を再度行うものである。
【0013】請求項4記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化装置は、サーマルヘッドにライン状に
配置された複数の発熱素子に、単位トリミング電圧,電
流,及び時間からなる加熱駆動データを与えて単位トリ
ミング処理を行った時の単位抵抗低下率を記憶した手段
と、各発熱素子に一端が接続され、各発熱素子とサーマ
ルヘッドの電源端子との接続をON/OFFする第1の
スイッチ手段群と、前記サーマルヘッドの電源端子に所
定のトリミング電圧を印加して各発熱素子を駆動させる
ための電源部と、各発熱素子の抵抗値を検出する手段
と、各発熱素子の抵抗値から最小抵抗値を抽出して、各
発熱素子の抵抗値と最小抵抗値との差を求める手段と、
この差を単位抵抗低下値で除して単位トリミング処理回
数を求める手段と、各発熱素子が個別に電源に接続され
るように第1のスイッチ手段群を制御して、前記処理回
数分だけ単位トリミング処理を行う制御回路とを備えた
ものである。
【0014】請求項5記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化装置は、請求項4記載の発明におい
て、電源回路を、プリント時に各発熱素子を駆動するた
めのプリント電圧と、前記トリミング電圧との2つの電
圧をサーマルヘッドの電源端子に選択的に出力するよう
に構成したものである。
【0015】請求項6記載のサーマルプリンタは、各発
熱素子に、単位トリミング電圧,電流,及び時間からな
る加熱駆動データを与えて単位トリミング処理を行った
時の単位抵抗低下率を記憶した手段と、各発熱素子に一
端が接続され、各発熱素子とサーマルヘッドの電源端子
との接続をON/OFFする第1のスイッチ手段群と、
サーマルヘッドの電源端子にプリント電圧、又は所定の
トリミング電圧を選択的に印加して各発熱素子を駆動さ
せるための電源部と、各発熱素子の抵抗値を検出する手
段と、各発熱素子の抵抗値から最小抵抗値を抽出して、
各発熱素子の抵抗値と最小抵抗値との差を求める手段
と、この差を単位抵抗低下値で除して単位トリミング処
理回数を求める手段と、各発熱素子が個別に電源に接続
されるように第1のスイッチ手段群を制御して、前記処
理回数分だけ単位トリミング処理を行う制御回路とを備
えたものである。
【0016】
【作用】抵抗値を均一化するサーマルヘッドと同タイプ
のサーマルヘッドの発熱素子に、所定のトリミング電圧
を印加してトリミング電流を一定時間流し、この時の加
熱による発熱素子の抵抗値低下量を予め求めておく。そ
して、各発熱素子の抵抗値を検出し、検出した抵抗値の
中で最小の抵抗値を抽出して、この最小の抵抗値と他の
抵抗値との差を各発熱素子毎に求める。次に、この差に
応じてトリミング電圧,トリミング電流,又はトリミン
グ時間を変化させて、該当する発熱素子を加熱し、これ
の抵抗値を減少させ、最小抵抗値に近づける。このよう
に個別に加熱してトリミング処理を行い、各発熱素子を
最小抵抗値に近づけることで、各発熱素子の抵抗値が均
一化される。
【0017】また、前記抵抗値低下量から単位トリミン
グ電圧,電流,及び時間からなる加熱駆動データを与え
て単位トリミング処理における単位抵抗低下値が算出さ
れ、これが記憶される。各発熱素子の抵抗値が検出さ
れ、検出した抵抗値の中で最小の抵抗値が抽出される。
そして、最小の抵抗値と他の抵抗値との差が各発熱素子
毎に求められ、この差が単位抵抗低下値で除算され、単
位トリミング処理回数が算出される。そして、この処理
回数分だけ単位トリミング処理が行われ、各発熱素子の
抵抗値が均一化される。
【0018】更に、最小抵抗値と他の抵抗値との差を、
単位抵抗低下値で除算する前に、単位抵抗低下値を複数
倍した補正値で減算しておくことで、この分の抵抗低下
量を後回しにし、再度単位トリミング処理を複数回行う
ことで、より一層最小抵抗値に近づけることができるよ
うになり、きめ細かい抵抗トリミング処理が可能にな
る。
【0019】上記トリミング処理により抵抗値のむらが
解消されるのは、次の理由による。サーマルヘッドの発
熱素子は、図6に示すように、セラミック基板1の上に
部分グレース2を設け、これに抵抗膜3を層設した後
に、この上に電極4,5を形成し、これらを保護層6で
保護して構成されている。したがって、抵抗膜3の形成
が均一でなく結晶がばらばらであると、各発熱素子間で
抵抗値のむらとなって現れる。この状態で発熱素子にエ
ネルギーを加え加熱すると、抵抗膜3内で組成が均一に
なり、抵抗値むらが減るようになる。また、抵抗膜3と
電極4,5との接合の状態も加熱することにより均一に
なり、これらの接合むらに起因する抵抗値のばらつきも
減るようになる。図7は、発熱素子にパルスを与えてト
リミングエネルギーを加えた時の抵抗値変化の一例を示
している。横軸は発熱素子に加えたトリミングエネルギ
ーを示しており、このトリミングエネルギーが増加する
にしたがい抵抗値は漸減し、所定のトリミングエネルギ
ーを越えると抵抗値は増加するようになる。
【0020】
【実施例】カラー感熱プリンタの実施例を示す図2にお
いて、プラテンドラム10は、その外周にカラー感熱記
録材料11を保持し、熱記録時にパルスモータ(図示せ
ず)によって回転される。このプラテンドラム10にク
ランプ部材12が取り付けられており、カラー感熱記録
材料11の少なくとも1ケ所例えば先端11aをプラテ
ンドラム10に固定する。クランプ部材12はコ字形を
しており、両端部に設けた長穴12a,12bが、プラ
テンドラム軸15,ガイドピン16にそれぞれ嵌合して
いる。このクランプ部材12は、スプリング17によっ
てプラテンドラム10に押しつけられており、カラー感
熱記録材料11のクランプ開始時又はクランプ解除時
に、ソレノイド18によってプラテンドラム10から離
れる方向に移動される。
【0021】前記プラテンドラム10の外周には、サー
マルヘッド20と、光定着器21,22とが設けられて
いる。サーマルヘッド20には、一定のバイアス熱エネ
ルギーと、画素の発色濃度に応じた階調表現熱エネルギ
ーとを順次発生する発熱部25が設けられている。イエ
ロー光定着器21は、420nmに発光ピークを持った
棒状の紫外線ランプから構成され、マゼンタ光定着器2
2は、365nmに発光ピークを持った棒状の紫外線ラ
ンプから構成されており、これらが選択的に点灯される
ことで、イエロー又はマゼンタの光定着が行われる。給
排紙通路26には、搬送ローラ対27が配置されてお
り、これを通ってカラー感熱記録材料11が搬送され
る。また、給排紙通路26のプラテンドラム側には、排
紙時にカラー感熱記録材料11の後端を給排紙通路26
に案内するための分離爪28が設けられている。この実
施例では、1つの通路が給紙通路と排紙通路に兼用され
ているが、これらは別個に設けてもよい。
【0022】図3はカラー感熱記録材料の一例を示すも
のである。支持体32の上に、シアン感熱発色層33,
マゼンタ感熱発色層34,イエロー感熱発色層35,保
護層36が順次層設されている。これらの各感熱発色層
33〜35は、熱記録される順番に表面から層設されて
いるが、例えばマゼンタ,イエロー,シアンの順番に熱
記録する場合には、イエロー感熱発色層35とマゼンタ
感熱発色層34との位置が入れ換えられる。前記支持体
32としては、不透明なコート紙又はプラスチックフイ
ルムが用いられ、そしてOHPシートを作製する場合に
は、透明なプラスチックフイルムが用いられる。シアン
感熱発色層33は、電子供与性染料前駆体と電子受容性
化合物を主成分として含有し、加熱されたときにシアン
に発色する。マゼンタ感熱発色層34としては、最大吸
収波長が約365nmであるジアゾニウム塩化合物と、
これに熱反応してマゼンタに発色するカプラーとを含有
している。このマゼンタ感熱発色層34は、熱記録後に
365nm付近の紫外線を照射するとジアゾニウム塩化
合物が光分解して発色能力が失われる。イエロー感熱発
色層35は、最大吸収波長が約420nmであるジアゾ
ニウム塩化合物と、これと熱反応してイエローに発色す
るカプラーとを含有している。このイエロー感熱発色層
35は420nmの近紫外線を照射すると光定着して発
色能力が失われる。
【0023】図4は、カラー感熱プリンタの電気回路を
示すものである。フレームメモリ40には、1フレーム
の画像データが色毎に分離された状態で書き込まれてい
る。階調表現加熱に際して、フレームメモリ40からプ
リントすべき色の画像データが1ラインずつ読み出され
てラインメモリ41に書き込まれる。このラインメモリ
41の画像データは、画素毎に読み出されてコンパレー
タ42に送られる。コンパレータ42は、各画素の画像
データと階調データ(比較データ)とを比較し、画像デ
ータの方が大きい場合には「1」の信号を出力する。
【0024】マイクロコンピュータ43は、例えば64
階調の場合に、16進法で「0」〜「3F」の階調デー
タを順番に発生し、これをコンパレータ42に送る。コ
ンパレータ42は、マイクロコンピュータ43から
「0」の階調データが送られると、この階調データに対
して各画素の画像データを順番に比較する。これによ
り、1ライン分の比較結果がシリアル信号としてコンパ
レータ42から出力され、スイッチSaを介してシフト
レジスタ44に送られる。スイッチSaは、マイクロコ
ンピュータ43により切り換えられ、プリントモードで
はコンパレータ42の出力がサーマルヘッド20側のシ
フトレジスタ44に送られる。また、後に詳しく説明す
る抵抗測定モード及び抵抗トリミングモータでは、マイ
クロコンピュータ43側に切り換えられ、マイクロコン
ピュータ43からの駆動データがシフトレジスタ44に
送られる。
【0025】コンパレータ42で1ライン分の画像デー
タの比較が終了すると、マイクロコンピュータ43は、
次に「1」の階調データを発生してコンパレータ42に
送る。したがって、「0」〜「3F」の階調データを用
いることにより、各画素の画像データは64回比較さ
れ、64ビットの駆動データに変換される。そして、こ
の64ビットの駆動データは、64回に分けてシフトレ
ジスタ44に送られる。
【0026】シリアルな駆動データは、クロックによっ
てシフトレジスタ44内でシフトされてパラレル信号に
変換される。シフトレジスタ44でパラレル信号に変換
された駆動データは、ラッチ信号に同期してラッチアレ
イ45にラッチされる。ANDゲートアレイ46は、ス
トローブ信号が入力されたときに、入力されている駆動
信号が「1」の場合に「H」の信号を出力する。これら
のラッチアレイ45とANDゲートアレイ46は、各画
素毎に回路素子が設けられている。
【0027】ANDゲートアレイ46の各出力端子に
は、トランジスタ48a〜48nがそれぞれ接続されて
おり、出力信号が「H」の場合にトランジスタがONす
る。これらのトランジスタ48a〜48nには、発熱素
子49a〜49nが直列に接続されている。各発熱素子
49a〜49nとしては抵抗素子が用いられている。
【0028】発熱素子49a〜49nと並列にノイズ吸
収用のコンデンサ50が接続されており、このコンデン
サ50は電源部51に接続されている。電源部51は、
スイッチSb,整流回路52,電圧安定化回路53から
構成されている。電圧安定化回路53には、D/A変換
器54が接続されており、マイクロコンピュータ43か
らのヘッド電圧切換え信号がアナログ信号に変換され
て、入力されている。電圧安定化回路53は、このヘッ
ド電圧切換え信号により、サーマルヘッドの各発熱素子
への印加電圧をプリント用電圧又は抵抗トリミング用電
圧に切り換える。この電圧安定化回路53からの出力
は、マイクロコンピュータ43でオンオフ制御されるス
イッチSbを介して各発熱素子49a〜49nに印加さ
れる。スイッチSbは、プリントモード及び抵抗トリミ
ングモード時にはマイクロコンピュータ43により常時
閉じられており、抵抗測定モード時には、発熱素子49
a〜49nの各抵抗値Ra〜Rnを測定する毎にマイク
ロコンピュータ43によって開閉が制御される。
【0029】コンデンサ50の一方の端子にはコンパレ
ータ55の非反転入力端子が接続されており、コンパレ
ータ55の基準電圧Vref は電圧安定化回路53から分
圧抵抗62,63により分圧している。これにより、コ
ンパレータ55の基準電圧Vref は、電源電圧EH を抵
抗値r1 ,r2 の抵抗62,63により抵抗分圧した
{r2 /(r1 +r2 )}EH が用いられる。この基準
電圧Vref によれば、電源電圧EH の値に変動をあって
も測定誤差が生じないという利点がある。なお、抵抗値
1 ,r2 は、例えばVref =(1/2)EH となるよ
うに設定される。
【0030】また、発熱素子49a〜49n及びトラン
ジスタ48a〜48nと並列に基準抵抗60及びトラン
ジスタ61が接続されている。この基準抵抗60は抵抗
値R S が既知で誤差1%程度のものを使用する。
【0031】図5に示すように、例えば発熱素子49a
の抵抗値Raを測定するには、抵抗測定モードに切り換
え、まずスイッチSaによりトランジスタ48a〜48
nをOFFしたままトランジスタ61だけをONにして
スイッチSbを閉じる。コンデンサ50を充電した後、
スイッチSbを開いてコンデンサ50の電荷が抵抗60
によって放電される時間Tsを計測する。すなわち、コ
ンデンサ50が十分に充電されている状態では、コンパ
レータ55の非反転入力端子の電位はEH であるが、コ
ンデンサ50に蓄積されていた電荷が抵抗60によって
放電されるに従ってコンパレータ55の非反転入力端子
の電位VH は低下し、やがて基準電圧Vref に一致す
る。この直後に、コンパレータ55の出力端子の電位が
正から負に変化する。マイクロコンピュータ43の抵抗
測定部43aは、スイッチSbが開けられた直後からコ
ンパレータ55からの出力電圧が正から負に変化するま
での時間Tsを計測する。次に、トランジスタ48b〜
48n及びトランジスタ61をOFFにしてトランジス
タ48aだけをONにする。スイッチSbを閉じてコン
デンサ50を充電した後、スイッチSbを開いて発熱素
子49aによる放電時間Taを計測する。
【0032】発熱素子49aの抵抗値Raは、次式に
より算出する。 Ra=(Ta/Ts)RS ・・・ この算出方法によれば、抵抗値Raの算出精度はコンデ
ンサ50の容量Cに依存せず、抵抗60の抵抗値RS
精度だけに依存する。抵抗値RS は1%程度の誤差であ
るから、発熱素子49aの抵抗値Raを、精度良く算出
することができる。算出した抵抗値は、RAM43bに
書き込まれる。以下、同様にして、各発熱素子49b〜
49nの抵抗値Rb〜Rnが算出され、これらがRAM
43bに書き込まれる。このようにして、RAM43b
に書き込まれた抵抗値Ra〜Rnは電池56によってバ
ックアップされる。
【0033】次に、抵抗トリミングモードについて説明
する。抵抗トリミングモードでは、算出した抵抗値に基
づき各発熱素子49a〜48nの抵抗値を均一化する。
このため、RAM43bの所定領域には、単位トリミン
グ処理におけるトリミング電圧データ,トリミング電流
データ、及びトリミング時間データが予め求められて記
憶されている。これら単位トリミング処理における各デ
ータは、サーマルヘッドの各発熱素子49a〜49nに
所定のトリミング電圧を印加して所定の時間、トリミン
グ電流を流したときの発熱素子の加熱による抵抗値低下
量を実験により求め、トリミング電圧,電流,時間と抵
抗値低下量との関係から決定される。
【0034】例えば、発熱素子1個当たりの抵抗を24
00Ω、トリミング電圧を30V、トリミング電流を1
2.5mA、トリミング時間を5mSとしたときに、そ
の抵抗低下量RTRIMを求め、これに基づき単位トリミン
グ処理における各データETR IM, TRIM, TRIMを決定
する。
【0035】次に、RAM43aに記憶した各発熱素子
49a〜49nの抵抗値の中から、最小抵抗値を抽出す
る。抽出後、次式により、単位トリミング処理回数X
を算出する。 X=(ΔRi−n)/ΔRTRIM ・・・ ただし、nは単位抵抗低下値ΔRTRIMを複数倍例えば3
倍した補正値を示す。
【0036】単位トリミング処理回数Xを求めたのち、
この処理回数X分だけ単位トリミング処理を行う。単位
トリミング処理では、スイッチSaをマイクロコンピュ
ータ43側に切り換えて、トリミング対象の発熱素子の
みを駆動する駆動データをシフトレジスタ44に送る。
また、D/A変換器54を介してヘッド電圧切り換え信
号を電圧安定化回路53に送り、ヘッド電圧をプリント
電圧よりも高いトリミング電圧ETRIMに設定する。そし
て、トランジスタ48aをオンにして、トリミング電流
TRIMを発熱素子49aに流す。これにより、1回の単
位トリミング処理で理想的には単位抵抗低下値ΔRTRIM
分だけ抵抗値が減少する。これをX回繰り返すことによ
り、目標とする最小抵抗値Rmin に近づける。その後、
再度、このトリミング後の発熱素子の抵抗値値ΔR
AFTRIMを測定し、これに基づき最小抵抗値の差ΔRi
AFTRIMを求め、この差ΔRiAFTRIMを単位抵抗低下値Δ
TRIMで除算して、2回目の単位トリミング回数Yを求
める。 Y=ΔRiAFTRIM/ΔRTRIM ・・・ この2回目の単位トリミング回数Yの演算では、上記
式のように補正値を減算することなく単位トリミング回
数を算出する。このように、トリミング処理を2回行う
ことには、次のような理由がある。各発熱素子は、抵抗
値にばらつきがあるように、発熱素子の幅や厚みに変動
があるため、いきなり差ΔRiを単位抵抗低下値ΔR
TRIMで除した回数でトリミング処理を行うと、最小抵抗
値を越えて予想以上の抵抗低下となることがあり、この
ような予想以上の抵抗低下を防止するためである。これ
により、各発熱素子を目標とする最小抵抗値により一層
近づけることができ、各発熱素子の抵抗値の均一化の精
度を向上することができる。
【0037】次に上記実施例の作用について説明する。
サーマルプリンタの最初のセットアップ時には抵抗測定
モードに切り換えられ、先ずスイッチSaによりシフト
レジスタ44がマイクロコンピュータ43に接続され
る。マイクロコンピュータ43は、先ず、トランジスタ
60がON,他のトランジスタ48a〜48nがOFF
の状態となる1ライン分の駆動データを出力する。そし
て、抵抗測定部43aによってスイッチSbがONさ
れ、コンデンサ50の充電が開始される。コンデンサ5
0の電荷電圧がVH に達した後、スイッチSbがOFF
される。これによって、コンデンサ50の電荷が抵抗6
0により放電され始め、徐々にコンパレータ55の非反
転入力端子にかかる電圧が低下する。コンパレータ55
の非反転入力端子の電位が基準電圧Vref に一致する
と、これに要した放電時間Tsが抵抗測定部43aによ
って検出される。同様にして、目的とする発熱素子Ra
の放電時間Taが検出され、上記式により発熱素子4
9aの抵抗Raが検出される。
【0038】次に、式により単位トリミング処理回数
Xが演算される。この演算結果により単位トリミング処
理がX回数分行われる。単位トリミング処理では、Sb
が常時閉となるように切り換えられ、またヘッド電圧切
り換え信号がD/A変換器54に入力され、このアナロ
グ信号が電圧安定化回路53に送られる。これにより、
電圧安定化回路53の出力電圧がトリミング電圧ETRIM
に設定される。この状態でトランジスタ48aがオンに
され、トリミング電流ITRIMが発熱素子49aを流れ
る。このトリミング電流の通電により、発熱素子49a
は加熱により抵抗値が減少する。このような単位トリミ
ング処理がX回数分だけ行われ、これにより発熱素子4
9aの抵抗値が最小抵抗値に近づく。この後、再度、ト
リミング後の発熱素子の抵抗値が検出され、再度最小抵
抗値との差ΔRiAFTRIMが求められ、式によりこの差
を単位抵抗低下量で除して、第2回目の単位トリミング
処理回数Yが算出され、これに基づき2回目のトリミン
グ処理が行われる。以下、同様にして、各発熱素子のト
リミング処理が行われ、これによりサーマルヘッドの各
発熱素子が最小抵抗値に近づけられ、ほぼ均一化され
る。なお、上記のように、1つの発熱素子に対する1回
目のトリミング処理の直後に、2回目のトリミング処理
を行う代わりに、2回目のトリミング処理は、全ての発
熱素子の第1回目のトリミング処理を終了した後に行う
ようにしてもよい。
【0039】プリントモードでは、スイッチSaによっ
てシフトレジスタ44がコンパレータ42に接続され
る。このプリントモードにおいては、まずフレームメモ
リ40に3色の画像データが取り込まれる。
【0040】給紙時には、プラテンドラム10はクラン
プ部材12が図2において垂直となった状態で停止して
いるので、ソレノイド18が通電されると、クランプ部
材12がクランプ解除位置にセットされる。搬送ローラ
対27は、カセット(図示せず)から供給されたカラー
感熱記録材料11をニップしてプラテンドラム10に向
けて搬送する。この搬送ローラ対27は、カラー感熱記
録材料11の先端がプラテンドラム10とクランプ部材
12との間に入り込んだときにいったん停止する。その
後、ソレノイド18がOFFすると、クランプ部材12
はスプリング17によって戻され、カラー感熱記録材料
11の先端をクランプする。このクランプ後に、プラテ
ンドラム10と搬送ローラ対27とが回転するから、カ
ラー感熱記録材料11がプラテンドラム10の外周に巻
き付けられる。
【0041】プラテンドラム10が一定ステップずつ間
欠回転して、カラー感熱記録材料11の記録エリアの先
端がサーマルヘッド20に達すると熱記録が開始され
る。この熱記録に際しては、フレームメモリ40からイ
エロー画像の画像データが1ライン分読み出されてライ
ンメモリ41にいったん書き込まれる。
【0042】次に、ラインメモリ41から各画素の画像
データを順番に読み出してコンパレータ42に送り、こ
こで階調レベル「0」の階調データと比較される。イエ
ロー画像を記録する画素ではコンパレータ42の出力が
「1」となり、イエロー画像を記録しない画素では
「0」となる。この各画素の比較結果は、シリアルな駆
動データとしてシフトレジスタ44に送られ、そしてク
ロックによってシフトレジスタ44内でシフトされてパ
ラレルな駆動データに変換される。このパラレルな駆動
データは、ラッチアレイ45でラッチされてから、AN
Dゲートアレイ46に送られる。
【0043】マイクロコンピュータ43は、幅が長いバ
イアス加熱用パルスを発生させ、ストローブ信号として
ANDゲートアレイ46に送る。ANDゲートアレイ4
6は、ストローブ信号とラッチアレイ45の出力信号と
の論理積を出力するから、ANDゲートアレイ46の各
出力端子のうち、ラッチアレイ45の出力端子が「1」
となっているものが「1」を出力する。例えば、AND
ゲートアレイ46の第1番目の出力端子が「1」の場合
には、トランジスタ48aがONするから、発熱素子4
9aが通電されて発熱する。これにより、発熱素子49
aがバイアス加熱用パルスに応じた時間だけ通電され、
バイアス熱エネルギーをカラー感熱記録材料11に与え
る。
【0044】前記バイアス加熱が終了する前に、マイク
ロコンピュータ43は階調レベルが「0」の階調データ
を発生してコンパレータ42に送り、再び各画素の画像
データと比較する。この比較によってシリアルな駆動デ
ータが形成され、この駆動データがシフトレジスタ44
に書き込まれる。バイアス加熱が終了すると、マイクロ
コンピュータ43は、パルス幅が短い階調表現用パルス
を発生する。この階調表現用パルスはストローブ信号と
してANDゲートアレイ46に送られる。このストロー
ブ信号によって発熱素子が短時間通電され、イエロー感
熱発色層35を階調レベル「1」の濃度に発色させる。
以下、マイクロコンピュータ43が階調レベルを「1」
から「3F」まで順番に変化させるために、各階調レベ
ルに応じた駆動データがコンパレータ42から出力され
る。これにより、各発熱素子49a〜49nが画像デー
タに応じた回数だけ通電され、カラー感熱記録材料11
に階調表現熱エネルギーを与えて所望の濃度に発色させ
る。例えば、64階調の場合には、最大濃度の画素に対
しては、階調表現のために64個のパルス電流が発熱素
子に供給される。
【0045】イエロー画像の第1ラインが記録される
と、プラテンローラ10が1画素分ステップ回転し、こ
れとともにフレームメモリ40からイエロー画像の第2
ライン目の画像データが読み出される。このイエロー画
像の第2ライン目の画像データに基づいて、カラー感熱
記録材料11に第2ライン目が熱記録される。イエロー
画像を熱記録した部分がイエロー光定着器21に達する
と、ここでイエロー感熱発色層35が光定着される。
【0046】プラテンドラム10が1回転して記録エリ
アが再びサーマルヘッド20の位置にくると、マゼンタ
画像が1ラインずつマゼンタ感熱発色層34に記録され
る。このマゼンタ画像の発色熱エネルギーは、イエロー
画像の発色熱エネルギーよりも大きいが、イエロー感熱
発色層35は既に光定着されているので、このイエロー
感熱発色層35が再度発色することはない。マゼンタ画
像を記録したカラー感熱記録材料11は、マゼンタ定着
器22で光定着される。
【0047】プラテンドラム10が更に1回転して記録
エリアが再びサーマルヘッド20の位置にくると、シア
ン画像が1ラインずつシアン感熱発色層33に記録され
る。このシアン感熱発色層33は、発色熱エネルギーが
通常の保管状態では発色しない値になっているので、シ
アン感熱発色層33に対しては光定着性が与えられてい
ない。そこで、シアン感熱発色層33の熱記録では、光
定着が行われない。
【0048】イエロー画像,マゼンタ画像,シアン画像
の熱記録が終了した後に、プラテンドラム10と搬送ロ
ーラ対27とが逆転する。このプラテンドラム10の逆
転により、カラー感熱記録材料11の後端が分離爪28
によって給排紙通路26に案内され、そして搬送ローラ
対27にニップされる。その後にプラテンドラム10が
給紙位置に達すると、ソレノイド18が通電されるとと
もに、プラテンドラム10が停止する。ソレノイド18
の通電により、クランプ部材12がスプリング17に抗
して移動するから、カラー感熱記録材料11の先端のク
ランプが解除される。これにより、熱記録済みカラー感
熱記録材料11は、給排紙通路26を経てトレイに排出
される。
【0049】なお、上記実施例では、サーマルプリンタ
に本発明を実施したものであるが、この他に、サーマル
ヘッドの各発熱素子の抵抗を均一化する装置だけを取り
出して、サーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化装
置として独立させてもよい。また、サーマルヘッドの抵
抗測定装置に抵抗値均一化装置を組み込んでもよい。ま
た、カラー感熱プリンタを例にしたが、本発明は、モノ
クロの感熱プリンタやカラー熱転写プリンタ等にも適用
することができる。また、カラー感熱記録材料とサーマ
ルヘッドとを一次元に相対移動させるラインプリンタに
ついて説明したが、本発明は、相対移動が二次元である
シリアルプリンタのサーマルヘッドに対しても利用する
ことができる。なお、各発熱素子の抵抗値を検出する方
法は、上記実施例に限定されることなく、他の方法で検
出するようにしてもよい。
【0050】また、上記実施例では、図7に示す抵抗値
の減少範囲内における加熱エネルギーの付与により、各
発熱素子の抵抗値を均一化したが、この他に、抵抗値が
増加するような加熱エネルギを発熱素子に付与して、各
発熱素子の抵抗値を均一化してもよい。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
発熱素子に、所定のトリミング電圧を印加して所定のト
リミング電流を一定時間流し、この時の加熱による発熱
素子の抵抗値低下量を予め求めておき、各発熱素子の抵
抗値を検出して、これら抵抗値の中で最小の抵抗値を抽
出して、この最小の抵抗値と他の抵抗値との差を各発熱
素子毎に求め、この差に応じてトリミング電圧,トリミ
ング電流,又はトリミング時間を変化させて発熱素子を
通電するから、加熱による抵抗値の低下によって発熱素
子の抵抗値が減少する。したがって、各発熱素子の抵抗
値を最小抵抗値に近づけることで、各発熱素子の抵抗値
のばらつきを無くし、これらを均一化することができ
る。これにより、各発熱素子の抵抗値のばらつきに起因
する濃度むらの発生を無くすことができ、高画質なプリ
ントが得られる。また、演算処理により画像データに抵
抗補正データを乗じて濃度むらを無くす従来方法に比べ
て、高速演算処理を必要としないため、高速演算処理回
路が不要になる。また、濃度補正パルスを階調パルスの
間に挿入して濃度むらの補正を行う従来方法に比べて、
濃度補正パルスを挿入する必要がなく、プリント時間が
長くなるという欠点もない。
【0052】抵抗値低下量から単位トリミング電圧,電
流,及び時間からなる単位トリミング処理における単位
抵抗低下値を算出し、これを記憶しておき、最小の抵抗
値と他の抵抗値との差を単位抵抗低下値で除して単位ト
リミング処理回数を求め、この処理回数分だけ単位トリ
ミング処理を行い、各発熱素子の抵抗値を均一化するこ
とにより、きめ細かい抵抗トリミング処理を行うことが
できる。
【0053】更には、最小抵抗値と他の抵抗値との差
を、単位抵抗低下値で除す前に、単位抵抗低下値を複数
倍した補正値で減算し、この減算後に単位抵抗低下値で
除して、単位トリミング処理回数を求め、この処理回数
分だけ単位トリミング処理を行い、この処理後に、再度
各発熱素子の抵抗値を検出し、次に最小の抵抗値とこの
抵抗値との差を各発熱素子毎に求め、この差を単位抵抗
低下値で除して再度単位トリミング処理回数を求め、こ
の処理回数分だけ再度単位トリミング処理を行うことに
より、各発熱素子の抵抗値のばらつきがあるように、単
位トリミング処理での抵抗低下量のばらつきが発生する
場合でも、このばらつきを吸収して再度トリミング処理
が行われるため、より一層きめの細かい抵抗トリミング
処理を行うことができる。
【0054】また、このトリミング処理装置をサーマル
プリンタに組み込むことで、サーマルヘッドを交換した
場合に特別の治具等を用いることなく、抵抗値を均一化
することができ、現場サイドでサーマルヘッドを交換し
てもその抵抗値を均一化することが簡単にできるように
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値
均一化方法の要部を示すフローチャートである。
【図2】カラー感熱プリンタの一例を示す概略図であ
る。
【図3】カラー感熱記録材料の層構造を示す説明図であ
る。
【図4】カラー感熱プリンタの電気回路を示すブロック
図である。
【図5】抵抗値測定モードのフローチャートである。
【図6】発熱素子の要部を示す断面図である。
【図7】発熱素子にトリミングエネルギーを加えた時の
抵抗値変化を示す線図である。
【符号の説明】
3 抵抗層 4,5 電極 11 カラー感熱記録材料 20 サーマルヘッド 21,22 光定着器 43 マイクロコンピュータ 43a 抵抗測定部 43b RAM 49a〜49n 発熱素子 50 コンデンサ 51 電源部 55 コンパレータ 60,62,63 抵抗 Sa,Sb スイッチ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】請求項2記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化方法は、サーマルヘッドにライン状に
配置された複数の発熱素子に、所定のトリミング電圧を
印加してトリミング電流を一定時間流し、この時の発熱
素子の抵抗値低下量を予め求め、この抵抗値低下量から
1回のトリミング処理(単位トリミング処理)における
単位抵抗低下値と、この単位抵抗低下値が得られる単位
トリミング電圧,電流,及び時間とを求め、これらを記
憶しておき、各発熱素子の抵抗値を検出し、検出した抵
抗値の中で最小の抵抗値を抽出して、この最小の抵抗値
と他の抵抗値との差を各発熱素子毎に求め、この差を単
位抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を求め、
この処理回数分だけ前記単位トリミング電圧,電流,及
び時間による単位トリミング処理を行い、各発熱素子の
抵抗値を最小抵抗値に近づけて均一化するものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】請求項4記載のサーマルヘッドの各発熱素
子の抵抗値均一化装置は、サーマルヘッドにライン状に
配置された複数の発熱素子に、単位トリミング電圧,電
流,及び時間からなる加熱駆動データを与えて単位トリ
ミング処理を行った時の単位抵抗低下値と、単位トリミ
ング電圧,電流,及び時間とを記憶した手段と、各発熱
素子に一端が接続され、各発熱素子とサーマルヘッドの
電源端子との接続をON/OFFする第1のスイッチ手
段群と、前記サーマルヘッドの電源端子に所定のトリミ
ング電圧を印加して各発熱素子を駆動させるための電源
部と、各発熱素子の抵抗値を検出する手段と、各発熱素
子の抵抗値から最小抵抗値を抽出して、各発熱素子の抵
抗値と最小抵抗値との差を求める手段と、この差を単位
抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を求める手
段と、各発熱素子が個別に電源に接続されるように第1
のスイッチ手段群を制御して、前記処理回数分だけ単位
トリミング処理を行う制御回路とを備えたものである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】請求項6記載のサーマルプリンタは、各発
熱素子に、単位トリミング電圧,電流,及び時間からな
る加熱駆動データを与えて単位トリミング処理を行った
時の単位抵抗低下値と、単位トリミング電圧,電流,及
び時間とを記憶した手段と、各発熱素子に一端が接続さ
れ、各発熱素子とサーマルヘッドの電源端子との接続を
ON/OFFする第1のスイッチ手段群と、サーマルヘ
ッドの電源端子にプリント電圧、又は所定のトリミング
電圧を選択的に印加して各発熱素子を駆動させるための
電源部と、各発熱素子の抵抗値を検出する手段と、各発
熱素子の抵抗値から最小抵抗値を抽出して、各発熱素子
の抵抗値と最小抵抗値との差を求める手段と、この差を
単位抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を求め
る手段と、各発熱素子が個別に電源に接続されるように
第1のスイッチ手段群を制御して、前記処理回数分だけ
単位トリミング処理を行う制御回路とを備えたものであ
る。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】また、前記抵抗値低下量から単位トリミン
グ電圧,電流,及び時間からなる加熱駆動データを与え
て単位トリミング処理における単位抵抗低下値が求めら
れ、この単位抵抗値低下値と、単位トリミング電圧,電
流,及び時間とが記憶される。各発熱素子の抵抗値が検
出され、検出した抵抗値の中で最小の抵抗値が抽出され
る。そして、最小の抵抗値と他の抵抗値との差が各発熱
素子毎に求められ、この差が単位抵抗低下値で除算さ
れ、単位トリミング処理回数が算出される。そして、こ
の処理回数分だけ単位トリミング処理が行われ、各発熱
素子の抵抗値が均一化される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】マイクロコンピュータ43は、例えば64
階調の場合に、16進法で「0」〜「3F」の階調デー
タを順番に発生し、これをコンパレータ42に送る。コ
ンパレータ42は、マイクロコンピュータ43から
「0」の階調データが送られると、この階調データに対
して各画素の画像データを順番に比較する。これによ
り、1ライン分の比較結果がシリアル信号としてコンパ
レータ42から出力され、スイッチSaを介してシフト
レジスタ44に送られる。スイッチSaは、マイクロコ
ンピュータ43により切り換えられ、プリントモードで
はコンパレータ42の出力がサーマルヘッド20側のシ
フトレジスタ44に送られる。また、後に詳しく説明す
る抵抗測定モード及び抵抗トリミングモーでは、マイ
クロコンピュータ43側に切り換えられ、マイクロコン
ピュータ43からの駆動データがシフトレジスタ44に
送られる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】図5に示すように、例えば発熱素子49a
の抵抗値Raを測定するには、抵抗測定モードに切り換
え、まずスイッチSaによりトランジスタ48a〜48
nをOFFしたままトランジスタ61だけをONにして
スイッチSbを閉じる。コンデンサ50を充電した後、
スイッチSbを開いてコンデンサ50の電荷が抵抗60
によって放電される時間Tsを計測する。すなわち、コ
ンデンサ50が十分に充電されている状態では、コンパ
レータ55の非反転入力端子の電圧VH はVHH
あるが、コンデンサ50に蓄積されていた電荷が抵抗6
0によって放電されるに従ってコンパレータ55の非反
転入力端子の電H は低下し、やがて基準電圧Vref
に一致する。この直後に、コンパレータ55の出力端子
の電が正から負に変化する。マイクロコンピュータ4
3の抵抗測定部43aは、スイッチSbが開けられた直
後からコンパレータ55からの出力電圧が正から負に変
化するまでの時間Tsを計測する。次に、トランジスタ
48b〜48n及びトランジスタ61をOFFにしてト
ランジスタ48aだけをONにする。スイッチSbを閉
じてコンデンサ50を充電した後、スイッチSbを開い
て発熱素子49aによる放電時間Taを計測する。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】次に、抵抗トリミングモードについて説明
する。本発明の有利な実施例によれば抵抗トリミングモ
ードでは、算出した各発熱素子49a〜48nの抵抗値
の内の最小抵抗値を基準にして、発熱素子にトリミング
エネルギ(加熱エネルギ)を加えることで抵抗値を均一
化する。このため、1回のトリミング処理すなわち単位
トリミング処理における単位トリミング電圧TRIM,
トリミング電流TR IM, 単位トリミング時間TRIM
及びこの単位トリミング処理により得られる抵抗低下値
(以下、単位抵抗低下値という)ΔRTRIM が予め求めら
れて、これらがRAM43bの所定領域に記憶されてい
る。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】これら単位トリミング処理における各デー
タETRIM, TRIM, TRIM,ΔRTR IMは、サーマルヘッ
ドの各発熱素子49a〜49nに所定のトリミング電圧
を印加して所定の時間、トリミング電流を流したときの
発熱素子の加熱による抵抗値低下量を実験により求め、
これらのトリミング電圧,電流,時間と抵抗値低下量と
の関係から決定される。例えば、発熱素子1個の抵抗を
2400Ω、トリミング電圧を30V、トリミング電流
を12.5mA、トリミング時間を5mSとしたとき
に、その抵抗低下量RTRIMを求め、これに基づき1回の
トリミング処理である単位トリミング処理における各デ
ータTRIM, TRIM, TRIMと、これらデータによる単
位トリミング処理における単位抵抗低下値ΔRTRIM を決
定する。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】次に、RAM43aに記憶した各発熱素子
49a〜49nの抵抗値の中から、最小抵抗値Rmin
抽出する。この抽出後、ΔRi=Ri−Rmin (ただし
i=a〜n)を求め、次式により、メイントリミング
のための単位トリミング処理回数Xを算出する。 X=(ΔRi−)/ΔRTRIM ・・・ ただし、は単位抵抗低下値ΔRTRIMを複数倍例えば3
倍した補正値を示す。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】単位トリミング処理回数Xを求めたの
ち、この処理回数X分だけ単位トリミング処理を行う。
単位トリミング処理では、スイッチSaをマイクロコン
ピュータ43側に切り換えて、トリミング対象の発熱素
子のみを駆動する駆動データをシフトレジスタ44に送
る。また、D/A変換器54を介してヘッド電圧切り換
え信号を電圧安定化回路53に送り、ヘッド電圧をプリ
ント電圧よりも高い単位トリミング電圧ETRIMに設定す
る。そして、トランジスタ48i(i=a〜n)をオン
にして、単位トリミング電流ITRIM単位トリミング時
間TTRIMだけ発熱素子49に流す。これにより、1回
の単位トリミング処理で理想的には単位抵抗低下値ΔR
TRIM分だけ抵抗値が減少する。これをX回繰り返すこと
により、目標とする最小抵抗値Rmin に近づける。その
後、再度、このトリミング後の発熱素子の抵抗値Ri
AFTRIMを測定し、これに基づきトリミング後の最小抵抗
値の差ΔRiAFTRIMを求め、この差ΔRiAFTRIMを単位
抵抗低下値ΔRTRIMで除算して、微調整のためのサブト
リミングにおける単位トリミング回数Yを求める。 Y=ΔRiAFTRIM/ΔRTRIM ・・・ このサブトリミングのための単位トリミング回数Yの演
算では、上記式のように補正値を減算することなく単
位トリミング回数を算出する。このように、トリミング
処理を2段階に行うことには、次のような理由がある。
各発熱素子は、抵抗値にばらつきがあるように、発熱素
子の幅や厚みに変動があるため、いきなり差ΔRiを単
位抵抗低下値ΔRTRIMで除した回数でトリミング処理を
行うと、最小抵抗値を越えて予想以上の抵抗低下となる
ことがあり、このような予想以上の抵抗低下を防止する
ためである。これにより、各発熱素子を目標とする最小
抵抗値に2段階の処理でより一層近づけることができ、
各発熱素子の抵抗値の均一化の精度を向上することがで
きる。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】次に上記実施例の作用について説明する。
サーマルプリンタの最初のセットアップ時には抵抗測定
モードに切り換えられ、先ずスイッチSaによりシフト
レジスタ44がマイクロコンピュータ43に接続され
る。マイクロコンピュータ43は、先ず、トランジスタ
がON,他のトランジスタ48a〜48nがOFF
の状態となる1ライン分の駆動データを出力する。そし
て、抵抗測定部43aによってスイッチSbがONさ
れ、コンデンサ50の充電が開始される。コンデンサ5
0の電荷電圧H がE H に達した後、スイッチSbがO
FFされる。これによって、コンデンサ50の電荷が抵
抗60により放電され始め、徐々にコンパレータ55の
非反転入力端子にかかる電圧H が低下する。コンパレ
ータ55の非反転入力端子の電圧VH が基準電圧Vref
に一致すると、これに要した放電時間Tsが抵抗測定部
43aによって検出される。同様にして、目的とする発
熱素子例えば49aの放電時間Taが検出され、上記
式により発熱素子49aの抵抗値Raが検出される。
下、同様にして他の発熱素子49b〜49nの抵抗値R
b〜Rnが検出される。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】次に、式により単位トリミング処理回数
Xが演算される。この演算結果により単位トリミング処
理がX回数分行われる。単位トリミング処理では、スイ
ッチSbが常時閉となるように切り換えられ、またヘッ
ド電圧切り換え信号がD/A変換器54に入力され、こ
のアナログ信号が電圧安定化回路53に送られる。これ
により、電圧安定化回路53の出力電圧が単位トリミン
グ電圧ETRIMに設定される。この状態でトランジスタ4
8aがオンにされ、単位トリミング電流ITRIM単位ト
リミング時間TTRIMだけ発熱素子49aを流れる。この
単位トリミング電流の通電により、発熱素子49aは加
熱により抵抗値がほぼ単位抵抗低下値ΔRTRIM減少す
る。このような単位トリミング処理がX回数分だけ行わ
れ、これにより発熱素子49aの抵抗値が最小抵抗値R
min に近づく。この後、再度、トリミング後の発熱素子
49aの抵抗値RaAFTRIMが検出され、再度最小抵抗値
Rmin との差ΔRaAFTRIMが求められ、式によりこの
差を単位抵抗低下値ΔRTR IM で除して、発熱素子49a
に対するサブトリミングのための単位トリミング処理回
数Yが算出され、これに基づきサブトリミング処理が行
われる。以下、同様にして、各発熱素子49b〜49n
のトリミング処理が行われ、これによりサーマルヘッド
の各発熱素子49b〜49nが最小抵抗値Rmin に近づ
けられ、ほぼ均一化される。なお、上記のように、1つ
の発熱素子に対するメイントリミング処理の直後に、
トリミング処理を行う代わりに、サブトリミング処理
は、全ての発熱素子のメイントリミング処理を終了した
後に行うようにしてもよい。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0043
【補正方法】変更
【補正内容】
【0043】マイクロコンピュータ43は、幅が長いバ
イアス加熱用パルスを発生させ、ストローブ信号として
ANDゲートアレイ46に送る。ANDゲートアレイ4
6は、ストローブ信号とラッチアレイ45の出力信号と
の論理積を出力するから、ANDゲートアレイ46の各
出力端子のうち、ラッチアレイ45の出力端子が「1」
となっているものが「1」を出力する。例えば、AND
ゲートアレイ46の第1番目の出力端子が「1」の場合
には、トランジスタ48aがONするから、発熱素子4
9aが通電されて発熱する。これにより、発熱素子49
aがバイアス加熱用パルスに応じた時間だけ通電され、
バイアス熱エネルギーをカラー感熱記録材料11に与え
る。なお、この実施例では、画像を記録しない発熱素子
に対してはバイアス熱エネルギを付与していないが、こ
の他に周知のように、画像の記録の有無に関わりなく、
バイアス熱エネルギを各発熱素子に一律に与えるように
してもよい。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明は、
発熱素子に、所定のトリミング電圧を印加して所定のト
リミング電流を一定時間流し、この時の加熱による発熱
素子の抵抗値低下量を予め求めておき、各発熱素子の抵
抗値を検出して、これら抵抗値の中で最小の抵抗値を抽
出して、この最小の抵抗値と他の抵抗値との差を各発熱
素子毎に求め、この差に応じてトリミング電圧,トリミ
ング電流,又はトリミング時間を変化させて発熱素子を
通電するから、加熱による抵抗値の低下によって発熱素
子の抵抗値が減少する。したがって、各発熱素子の抵抗
値を最小抵抗値に近づけることで、各発熱素子の抵抗値
のばらつきを無くし、これらを均一化することができ
る。これにより、各発熱素子の抵抗値のばらつきに起因
する濃度むらの発生を無くすことができ、高画質なプリ
ントが得られる。また、演算処理により画像データに抵
抗補正データを乗じて濃度むらを無くす従来方法に比べ
て、高速演算処理を必要としないため、高速演算処理回
路が不要になる。また、濃度補正パルスを階調パルスの
間に挿入して濃度むらの補正を行う従来方法に比べて、
濃度補正パルスを挿入する必要がなく、プリント時間が
長くなるという欠点もない。しかも、トリミングした後
はプリント中に上記抵抗値むらの補正を行う必要がなく
なるため、高速プリントが可能になる。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0052
【補正方法】変更
【補正内容】
【0052】1回のトリミング処理(単位トリミング処
理)における単位抵抗低下値を予め求め、この単位抵抗
低下値が得られる単位トリミング電圧,電流,及び時間
を求め、これら単位抵抗低下値,単位トリミング電圧,
電流,及び時間を記憶しておき、最小の抵抗値と他の抵
抗値との差を単位抵抗低下値で除して単位トリミング処
理回数を求め、この処理回数分だけ単位トリミング処理
を行い、各発熱素子の抵抗値を均一化することにより、
きめ細かい抵抗トリミング処理を行うことができる。
【手続補正17】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B41J 3/20 114 C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サーマルヘッドにライン状に配置された
    複数の発熱素子に、所定のトリミング電圧を印加してト
    リミング電流を一定時間流し、この時の発熱素子の抵抗
    値低下量を予め求めておき、各発熱素子の抵抗値を検出
    し、検出した抵抗値の中で最小の抵抗値を抽出して、こ
    の最小の抵抗値と他の抵抗値との差を各発熱素子毎に求
    め、この差に応じてトリミング電圧,トリミング電流,
    又はトリミング時間を変化させて、各発熱素子の抵抗値
    を最小抵抗値に近づけて均一化することを特徴とするサ
    ーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化方法。
  2. 【請求項2】 サーマルヘッドにライン状に配置された
    複数の発熱素子に、所定のトリミング電圧を印加してト
    リミング電流を一定時間流し、この時の発熱素子の抵抗
    値低下量を予め求め、この抵抗値低下量から単位トリミ
    ング電圧,電流,及び時間からなる単位トリミング処理
    における単位抵抗低下率を算出し、これを記憶してお
    き、各発熱素子の抵抗値を検出し、検出した抵抗値の中
    で最小の抵抗値を抽出して、この最小の抵抗値と他の抵
    抗値との差を各発熱素子毎に求め、この差を単位抵抗低
    下値で除して単位トリミング処理回数を求め、この処理
    回数分だけ単位トリミング処理を行い、各発熱素子の抵
    抗値を最小抵抗値に近づけて均一化することを特徴とす
    るサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のサーマルヘッドの各発熱
    素子の抵抗値均一化方法において、最小抵抗値と他の抵
    抗値との差を、単位抵抗低下値で除す前に、単位抵抗低
    下値を複数倍した補正値で減算し、この減算後に単位抵
    抗低下値で除して、単位トリミング処理回数を求め、こ
    の処理回数分だけ単位トリミング処理を行い、この処理
    後に、再度各発熱素子の抵抗値を検出し、最小の抵抗値
    とこの抵抗値との差を各発熱素子毎に求め、この差を単
    位抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を求め、
    この処理回数分だけ単位トリミング処理を再度行うこと
    を特徴とするサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一
    化方法。
  4. 【請求項4】 サーマルヘッドにライン状に配置された
    複数の発熱素子に、単位トリミング電圧,電流,及び時
    間からなる加熱駆動データを与えて単位トリミング処理
    を行った時の単位抵抗低下率を記憶した手段と、各発熱
    素子に一端が接続され、各発熱素子とサーマルヘッドの
    電源端子との接続をON/OFFする第1のスイッチ手
    段群と、前記サーマルヘッドの電源端子に所定のトリミ
    ング電圧を印加して各発熱素子を駆動させるための電源
    部と、各発熱素子の抵抗値を検出する手段と、各発熱素
    子の抵抗値から最小抵抗値を抽出して、各発熱素子の抵
    抗値と最小抵抗値との差を求める手段と、この差を単位
    抵抗低下値で除して単位トリミング処理回数を求める手
    段と、各発熱素子が個別に電源に接続されるように第1
    のスイッチ手段群を制御して、前記処理回数分だけ単位
    トリミング処理を行う制御回路とを備えたことを特徴と
    するサーマルヘッドの各発熱素子の抵抗値均一化装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のサーマルヘッドの各発熱
    素子の抵抗値均一化装置において、電源回路は、プリン
    ト時に各発熱素子を駆動するためのプリント電圧と、前
    記トリミング電圧との2つの電圧をサーマルヘッドの電
    源端子に選択的に出力することを特徴とするサーマルヘ
    ッドの各発熱素子の抵抗値均一化装置。
  6. 【請求項6】 複数の発熱素子がライン状に配置された
    サーマルヘッドを備えたサーマルプリンタにおいて、各
    発熱素子に、単位トリミング電圧,電流,及び時間から
    なる加熱駆動データを与えて単位トリミング処理を行っ
    た時の単位抵抗低下率を記憶した手段と、各発熱素子に
    一端が接続され、各発熱素子とサーマルヘッドの電源端
    子との接続をON/OFFする第1のスイッチ手段群
    と、サーマルヘッドの電源端子にプリント電圧、又は所
    定のトリミング電圧を選択的に印加して各発熱素子を駆
    動させるための電源部と、各発熱素子の抵抗値を検出す
    る手段と、各発熱素子の抵抗値から最小抵抗値を抽出し
    て、各発熱素子の抵抗値と最小抵抗値との差を求める手
    段と、この差を単位抵抗低下値で除して単位トリミング
    処理回数を求める手段と、各発熱素子が個別に電源に接
    続されるように第1のスイッチ手段群を制御して、前記
    処理回数分だけ単位トリミング処理を行う制御回路とを
    備えたことを特徴とするサーマルプリンタ。
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