JP2993804B2 - サーマルヘッドの抵抗値測定方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタ - Google Patents
サーマルヘッドの抵抗値測定方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタInfo
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Description
する発熱素子の抵抗値を測定する方法及び装置並びにこ
れを備えたサーマルプリンタに関するものである。
を使用する熱転写プリンタと、感熱記録材料を直接に加
熱して画像を記録する感熱プリンタとがある。これらの
サーマルプリンタでは、多数の発熱素子(抵抗素子)を
ライン状に配列したサーマルヘッドが用いられている。
61ー213169号公報に記載されているように、マ
ゼンタ感熱発色層,シアン感熱発色層,イエロー感熱発
色層が支持体上に順次層設されたカラー感熱記録材料が
用いられる。このカラー感熱記録材料では、各感熱発色
層を選択的に発色させるために、その発色熱エネルギー
が異なっており、深層の感熱発色層ほど高い発色熱エネ
ルギーが必要である。また、次の感熱発色層を熱記録す
る際に、その上にある熱記録済みの感熱発色層が再度熱
記録されないように、熱記録済みの感熱発色層に特有な
電磁波を照射して光定着が行われる。
ン状に配列したサーマルヘッドが設けられており、記録
すべき感熱発色層に応じた発色熱エネルギーをカラー感
熱記録材料に与える。この発色熱エネルギーは、発色直
前の熱エネルギー(以下、これをバイアス熱エネルギー
という)に、所望の濃度に発色させるための熱エネルギ
ー(以下、これを階調表現熱エネルギーという)を加え
たものである。このバイアス熱エネルギーは、感熱発色
層の発色特性に応じて決まる一定な値である。他方、階
調表現熱エネルギーは、高階調を表現するにはきめ細か
な発熱制御を行うことが必要である。一般的には、バイ
アス加熱では発熱素子が数ms〜数十ms程度通電さ
れ、また階調表現加熱では数μs〜数十μsの単位で発
熱素子の通電を制御する。
が印字結果に正確に反映されるためには、サーマルヘッ
ドを構成している各発熱素子の抵抗値が全て均一である
ことが必要である。しかしながら、発熱素子の抵抗値
は、一般に5%程度のバラツキがあり、このため記録画
像に色むら等の不都合な現象が発生する。
48262号公報に記載されているように、サーマルヘ
ッドに設けられた数百個の発熱素子の抵抗値を全て測定
し、この測定結果に基づいて画像データを補正してプリ
ントするサーマルプリンタが提案されている。このサー
マルプリンタは、サーマルヘッドを構成する発熱素子を
駆動する一対の電源端子間にスイッチ手段を介してノイ
ズ吸収用のコンデンサを接続したもので、抵抗測定モー
ド時にはスイッチ手段を開状態にしてコンデンサを不作
用状態にした後、1個の発熱素子に電源電圧Eを流す。
そして、発熱素子による電圧Vを測定し、式r=〔V/
(E−V)〕・Rによって発熱素子の抵抗値rを算出す
る。そして、これを発熱素子の各々について行い、得ら
れた各発熱素子の抵抗値に基づいて画像データを補正し
てプリントする。なお、Rは電源とサーマルヘッドとの
間に接続された基準抵抗の値である。
ルプリンタでは、発熱素子による電圧Vを測定する際
に、スイッチをOFFにしてノイズ吸収用のコンデンサ
を一対の電源端子間から切り離した状態にするため、こ
のスイッチが必要であるとともに、外来ノイズの影響を
受けやすく、測定結果にバラツキが生じやすいという欠
点がある。また、電圧Eを測定するために、例えばA/
D変換回路が必要となるため、構造も複雑となるという
欠点がある。
を受けないようにしたサーマルヘッドの抵抗値測定方法
及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタを提供す
ることを目的とするものである。
を迅速に行うことができるサーマルヘッドの抵抗値測定
方法及び装置並びにこれを備えたサーマルプリンタを提
供するものである。
に、請求項1記載のサーマルヘッドの抵抗値測定方法
は、サーマルヘッドにライン状に配置された複数の発熱
素子と並列にコンデンサを接続し、このコンデンサを充
電した後コンデンサが放電して所定電位に達するまでの
時間を各発熱素子毎に計測し、この計測結果に基づいて
各発熱素子の抵抗値を算出するものである。
定方法は、サーマルヘッドの発熱素子の一端と、この発
熱素子の他端と直列接続された第1のスイッチ素子のも
う一方の端子との間にコンデンサを接続し、この両端子
間に第2のスイッチを介して電源を接続した回路を形成
し、第2のスイッチをONしてコンデンサを充電した
後、第2のスイッチをOFFするとともに、前記第1の
スイッチ素子をONして該発熱素子を通じてコンデンサ
の電荷が放電し、所定電位に達するまでに要する時間を
計測して該発熱素子の抵抗値を算出するものである。
定装置は、サーマルヘッドにライン状に配置された複数
の発熱素子と、前記発熱素子に一端が接続され、前記発
熱素子とサーマルヘッドの電源端子との接続をON/O
FFする第1のスイッチ手段群と、それぞれの発熱素子
が電源に接続されるように第1のスイッチ手段群を制御
する制御回路と、サーマルヘッドの電源端子に並列接続
したコンデンサと、前記発熱素子を駆動させる電源部
と、この電源部と前記コンデンサに直列に接続された第
2のスイッチ手段と、第2のスイッチ手段をONにして
コンデンサを充電した後、第2のスイッチ手段をOFF
にし、コンデンサの電荷が発熱素子によって放電を開始
してから所定電位に達するまでの時間を各発熱素子毎に
計測する放電時間計測手段と、この計測結果に基づいて
各発熱素子の抵抗値を算出する抵抗値算出手段とから構
成したものである。
の発熱素子の各々の通電をON/OFFする第1のスイ
ッチ手段群と、それぞれの発熱素子が電源に接続される
ように第1のスイッチ手段群を制御する制御回路と、前
記サーマルヘッドの電源端子に並列接続したコンデンサ
と、前記発熱素子を駆動させる電源部と、電源部と前記
コンデンサに直列に接続された第2のスイッチ手段と、
第2のスイッチ手段をONにしてコンデンサを充電した
後第2のスイッチ手段をOFFにし、コンデンサの電荷
が発熱素子によって放電を開始してから所定電位に達す
るまでの時間を各発熱素子毎に計測する放電時間計測手
段と、この計測結果に基づいて各発熱素子の抵抗値を算
出する抵抗値算出手段と、得られた各発熱素子の抵抗値
に基づいて画像データを補正する補正手段とを備えたも
のである。
ち、抵抗値を測定しようとする発熱素子だけをON状態
にして他の発熱素子をOFFにする。スイッチ手段がO
Nされ、発熱素子と並列に接続されたコンデンサの充電
が開始される。コンデンサの充電が完了すると、スイッ
チ手段がOFFされ、コンデンサの電荷が発熱素子によ
って放電を開始する。この放電開始からコンデンサの電
荷量が減少して所定の値に達するまでの時間,例えばコ
ンデンサの端子間電圧が半分に下がるまでの時間が計測
される。この放電時間に基づいて所定の計算式により発
熱素子の抵抗値が算出される。このように放電の途中で
測定が終了するから、迅速に測定できる。
いて、プラテンドラム10は、その外周にカラー感熱記
録材料11を保持し、熱記録時にパルスモータ(図示せ
ず)によって回転される。このプラテンドラム10にク
ランプ部材12が取り付けられており、カラー感熱記録
材料11の少なくとも1ケ所例えば先端をプラテンドラ
ム10に固定する。クランプ部材12はコ字形をしてお
り、両端部に設けた長穴12a,12bが、プラテンド
ラム軸15,ガイドピン16にそれぞれ嵌合している。
このクランプ部材12は、スプリング17によってプラ
テンドラム10に圧接しており、カラー感熱記録材料1
1のクランプ時又はクランプ解除時に、ソレノイド18
によってプラテンドラム10から離れる方向に移動され
る。
マルヘッド20と、光定着器21とが設けられている。
サーマルヘッド20には、一定のバイアス熱エネルギー
と、画素の発色濃度に応じた階調表現熱エネルギーとを
順次発生する発熱部22が設けられている。光定着器2
1は、図3の実線で示すように、ほぼ365nmと42
0nmに発光ピークを持った棒状の紫外線ランプ23
と、点線で示すような透過特性を持ったカットフイルタ
24とから構成されている。このカットフイルタ24
は、ソレノイド等によって紫外線ランプ23の前に入れ
られたときに、ほぼ420nm付近の近紫外線を透過す
る。給排紙通路27には、搬送ローラ対28が配置され
ており、これを通ってカラー感熱記録材料11が搬送さ
れる。また、給排紙通路27のプラテンドラム側には、
排紙時にカラー感熱記録材料11の後端を給排紙通路2
7に案内するための分離爪29が設けられている。この
実施例では、1つの通路が給紙通路と排紙通路に兼用さ
れているが、これらは別個に設けてもよい。
のである。支持体32の上に、シアン感熱発色層33,
マゼンタ感熱発色層34,イエロー感熱発色層35,保
護層36が順次層設されている。これらの各感熱発色層
33〜35は、熱記録される順番に表面から層設されて
いるが、例えばマゼンタ,イエロー,シアンの順番に熱
記録する場合には、イエロー感熱発色層35とマゼンタ
感熱発色層34との位置が入れ換えられる。前記支持体
32としては、不透明なコート紙又はプラスチックフイ
ルムが用いられ、そしてOHPシートを作製する場合に
は、透明なプラスチックフイルムが用いられる。シアン
感熱発色層33は、電子供与性染料前駆体と電子受容性
化合物を主成分として含有し、加熱されたときにシアン
に発色する。マゼンタ感熱発色層34としては、最大吸
収波長が約365nmであるジアゾニウム塩化合物と、
これに熱反応してマゼンタに発色するカプラーとを含有
している。このマゼンタ感熱発色層34は、熱記録後に
365nm付近の紫外線を照射するとジアゾニウム塩化
合物が光分解して発色能力が失われる。イエロー感熱発
色層35は、最大吸収波長が約420nmであるジアゾ
ニウム塩化合物と、これと熱反応してイエローに発色す
るカプラーとを含有している。このイエロー感熱発色層
35は420nmの近紫外線を照射すると光定着して発
色能力が失われる。
示すものである。フレームメモリ40には、1フレーム
の画像データが色毎に分離された状態で書き込まれてい
る。階調表現加熱に際して、フレームメモリ40からプ
リントすべき色の画像データが1ラインずつ読み出され
てラインメモリ41に書き込まれる。このラインメモリ
41の画像データは、画素毎に読み出されてコンパレー
タ42に送られる。コンパレータ42は、各画素の画像
データと階調データ(比較データ)とを比較し、画像デ
ータの方が大きい場合には「1」の信号を出力する。
階調の場合に、16進法で「0」〜「3F」の階調デー
タを順番に発生する。コンパレータ42は、マイクロコ
ンピュータ43から「0」の階調データが送られると、
この階調データに対して各画素の画像データを順番に比
較する。これにより、1ライン分の比較結果がシリアル
信号としてコンパレータから出力され、プリントモード
と抵抗測定モードを切り換えるスイッチSaを介してシ
フトレジスタ44に送られる。1ライン分の画像データ
の比較が終了すると、マイクロコンピュータ43は、
「1」の階調データを発生してコンパレータ42に送
る。したがって、「0」〜「3F」の階調データを用い
ることにより、各画素の画像データは64回比較され、
64ビットの駆動データに変換される。そして、この6
4ビットの駆動データは、64回に分けてシフトレジス
タ44に送られる。
てシフトレジスタ44内でシフトされてパラレル信号に
変換される。シフトレジスタ44でパラレル信号に変換
された駆動データは、ラッチ信号に同期してラッチアレ
イ45にラッチされる。ANDゲートアレイ46は、ス
トローブ信号が入力されたときに、入力されている駆動
信号が「1」の場合に「H」の信号を出力する。これら
のラッチアレイ45とANDゲートアレイ46は、各画
素毎に回路素子が設けられている。
は、トランジスタ48a〜48nがそれぞれ接続されて
おり、出力信号が「H」の場合にトランジスタがONす
る。これらのトランジスタ48a〜48nには、発熱素
子49a〜49nが直列に接続されている。各発熱素子
49a〜49nとしては抵抗素子が用いられている。
収用のコンデンサ50が接続されており、このコンデン
サ50は電源部51に接続されている。この電源部51
は、スイッチSb,整流回路52,電圧安定化回路53
からなる。スイッチSbは、プリントモード時には常時
閉じられており、抵抗測定モード時には、発熱素子49
a〜49nの各抵抗値Ra〜Rnを測定する毎にマイク
ロコンピュータ43によって開閉が制御される。
ータ55の非反転入力端子が接続されており、コンパレ
ータ55の基準電圧Vref は電圧安定化回路53から抵
抗分圧により得ている。抵抗測定モード時にコンデンサ
50が充電された後、スイッチSbが開けられ、測定し
ようとする例えば発熱素子49aのトランジスタ48a
だけがONされる。コンデンサ50が十分に充電されて
いる状態では、コンパレータ55の非反転入力端子の電
位はEH であるが、コンデンサ50に蓄積されていた電
荷が発熱素子49aによって放電されるに従ってコンパ
レータ55の非反転入力端子の電位VH は低下し、やが
て基準電圧Vref に一致する。この直後に、コンパレー
タ55の出力端子の電位が正から負に変化する。マイク
ロコンピュータ43の抵抗測定部43aは、スイッチS
bが開けられた直後からコンパレータ55からの出力電
圧が正から負に変化するまでの時間Taを計測し、これ
に基づいて抵抗値Raを算出してRAM43bに書き込
む。
は、下記の式を用いる。電源電圧をEH ,放電時間を
T,コンデンサ50の容量をC,発熱素子の抵抗値をR
とすると、コンデンサ50の非反転入力端子の電位VH
は次の式で表される。 VH =EH ・e-T/CR ・・・ Vref =(1/2)EH とすると、式は次のようにな
る。 e-T/CR =1/2 ∴R=T/0.693C ・・・
あるから、発熱素子の抵抗値Rは放電時間Tによって決
まる。プリントモードでは、式に従って算出された抵
抗値Rによって画像データが補正されてプリントされ
る。なお、RAM43bに書き込まれた抵抗値Ra〜R
nは電池56によってバックアップされる。また、コン
パレータ55のリード線間には、リード線にのるノイズ
を除くためのコンデンサ57が接続されている。このコ
ンデンサ57は、コンデンサ50に比べて容量がかなり
小さいために、放電時間の計測に殆ど影響を与えること
がなく、したがって計測誤差や測定時間の延長の原因に
なることがない。
し図7を参照して説明する。サーマルプリンタの最初の
セットアップ時に、スイッチSaにより抵抗測定モード
に切り換えられ、シフトレジスタ44がマイクロコンピ
ュータ43に接続される。マイクロコンピュータ43
は、トランジスタ48aがON,他のトランジスタ48
b〜48nがOFFの状態となる1ライン分のデータを
出力する。そして、抵抗測定部43aによってスイッチ
SbがONされ、コンデンサ50の充電が開始される。
コンデンサ50の電荷電圧がVH に達した後、スイッチ
SbがOFFされる。これによって、コンデンサ50の
電荷が発熱素子49aにより放電され始め、徐々にコン
パレータ55の非反転入力端子にかかる電圧が低下され
る。コンパレータ55の非反転入力端子の電位が基準電
圧Vref に一致すると、これに要した放電時間Taが抵
抗測定部43aによって計測され、式によって発熱素
子49aの抵抗値Raが算出され、これがRAM43b
に書き込まれる。
ランジスタ48a及びトランジスタ48c〜48nがO
FFにされる。抵抗測定部43aによって発熱素子49
bによる放電時間Tbが計測された後、発熱素子49b
の抵抗値Rbが算出され、これがRAM43bに書き込
まれる。以下同様に、発熱素子49c〜49nの抵抗値
Rc〜Rnが算出されてRAM43bに書き込まれる。
これらの抵抗値Rc〜Rnは、以後電池56が消耗する
まで保持される。
てシフトレジスタ44がコンパレータ42に接続され
る。このプリントモードにおいては、まずフレームメモ
リ40に3色の画像データが取り込まれる。これらの画
像データは、発熱素子49a〜49nが完全に均一であ
る場合の理想抵抗値と実際に測定された抵抗値Ra〜R
nとの差から補正データを算出し、発熱素子49a〜4
9nによって記録すべき画像が正確に印字されるよう
に、補正データによって画像データを補正する。
プ部材12が図2において垂直となった状態で停止して
いるので、ソレノイド18が通電されると、クランプ部
材12がクランプ解除位置にセットされる。搬送ローラ
対28は、カセット(図示せず)から供給されたカラー
感熱記録材料11をニップしてプラテンドラム10に向
けて搬送する。この搬送ローラ対28は、カラー感熱記
録材料11の先端がプラテンドラム10とクランプ部材
12との間に入り込んだときにいったん停止する。その
後、ソレノイド18がOFFすると、クランプ部材12
はスプリング17によって戻され、カラー感熱記録材料
11の先端をクランプする。このクランプ後に、プラテ
ンドラム10と搬送ローラ対28とが回転するから、カ
ラー感熱記録材料11がプラテンドラム10の外周に巻
き付けられる。
欠回転して、カラー感熱記録材料11の記録エリアの先
端がサーマルヘッド20に達すると熱記録が開始され
る。この熱記録に際しては、フレームメモリ40からイ
エロー画像の画像データが1ライン分読み出されてライ
ンメモリ41にいったん書き込まれる。
済み画像データを順番に読み出してコンパレータ42に
送り、ここで階調レベル「0」の階調データと比較され
る。イエロー画像を記録する画素ではコンパレータ42
の出力が「1」となり、イエロー画像を記録しない画素
では「0」となる。この各画素の比較結果は、シリアル
な駆動データとしてシフトレジスタ44に送られ、そし
てクロックによってシフトレジスタ44内でシフトされ
てパラレルな駆動データに変換される。このパラレルな
駆動データは、ラッチアレイ45でラッチされてから、
ANDゲートアレイ46に送られる。
イアス加熱用パルスを発生させ、ストローブ信号として
ANDゲートアレイ46に送る。ANDゲートアレイ4
6は、ストローブ信号とラッチアレイ45の出力信号と
の論理積を出力するから、ANDゲートアレイ46の各
出力端子のうち、ラッチアレイ45の出力端子が「1」
となっているものが「1」を出力する。例えば、AND
ゲートアレイ46の第1番目の出力端子が「1」の場合
には、トランジスタ48aがONするから、発熱素子4
9aが通電されて発熱する。これにより、発熱素子49
aがバイアス加熱用パルスに応じた時間だけ通電され、
バイアス熱エネルギーをカラー感熱記録材料11に与え
る。
ロコンピュータ43は階調レベルが「0」の階調データ
を発生してコンパレータ42に送り、再び各画素の画像
データと比較する。この比較によってシリアルな駆動デ
ータが形成され、この駆動データがシフトレジスタ44
に書き込まれる。バイアス加熱が終了すると、マイクロ
コンピュータ43は、パルス幅が短い階調表現用パルス
を発生する。この階調表現用パルスはストローブ信号と
してANDゲートアレイ46に送られる。このストロー
ブ信号によって発熱素子が短時間通電され、イエロー感
熱発色層35を階調レベル「1」の濃度に発色させる。
以下、マイクロコンピュータ43が階調レベルを「1」
から「3F」まで順番に変化させるために、各階調レベ
ルに応じた駆動データがコンパレータ42から出力され
る。これにより、各発熱素子49a〜49nが補正され
た画像データに応じた回数だけ通電され、カラー感熱記
録材料11に階調表現熱エネルギーを与えて所望の濃度
に発色させる。例えば、64階調の場合には、最大濃度
の画素に対しては、階調表現のために64個のパルス電
流が発熱素子に供給される。
と、プラテンローラ10が1画素分ステップ回転し、こ
れとともにフレームメモリ40からイエロー画像の第2
ライン目の画像データが読み出される。このイエロー画
像の第2ライン目の画像データに基づいて、カラー感熱
記録材料11に第2ライン目が熱記録される。イエロー
画像を熱記録した部分が光定着器21に達すると、ここ
でイエロー感熱発色層35が光定着される。この光定着
器21は、カットフイルタ24が紫外線ランプ23の前
にセットされているから、420nm付近の近紫外線が
カラー感熱記録材料11に照射される。これにより、イ
エロー感熱記録材料11に含有されたジアゾニウム塩化
合物が分解して発色能力が消失する。
アが再びサーマルヘッド20の位置にくると、マゼンタ
画像が1ラインずつマゼンタ感熱発色層34に記録され
る。このマゼンタ画像の発色熱エネルギーは、イエロー
画像の発色熱エネルギーよりも大きいが、イエロー感熱
発色層35は既に光定着されているので、このイエロー
感熱発色層35が再度発色することはない。マゼンタ画
像を記録したカラー感熱記録材料11は、前述したよう
に定着器21で光定着される。この場合には、カットフ
イルタ24が紫外線ランプ23の前から退避しているの
で、紫外線ランプ23から放射された全ての電磁波がカ
ラー感熱記録材料11に照射される。この電磁波のう
ち、365nm付近の紫外線によってマゼンタ感熱発色
層34が光定着される。
エリアが再びサーマルヘッド20の位置にくると、シア
ン画像が1ラインずつシアン感熱発色層33に記録され
る。このシアン感熱発色層33は、発色熱エネルギーが
通常の保管状態では発色しない値になっているので、シ
アン感熱発色層33に対しては光定着性が与えられてい
ない。そこで、シアン感熱発色層33の熱記録では、光
定着器21はOFF状態になっている。
の熱記録が終了した後に、プラテンドラム10と搬送ロ
ーラ対28とが逆転する。このプラテンドラム10の逆
転により、カラー感熱記録材料11の後端が分離爪29
によって給排紙通路27に案内され、そして搬送ローラ
対28にニップされる。その後にプラテンドラム10が
給紙位置に達すると、ソレノイド18が通電されるとと
もに、プラテンドラム10が停止する。ソレノイド18
の通電により、クランプ部材12がスプリング17に抗
して移動するから、カラー感熱記録材料11の先端のク
ランプが解除される。これにより、熱記録済みカラー感
熱記録材料11は、給排紙通路27を経てトレイに排出
される。
a〜49nの抵抗値Ra〜Rnは、内蔵したバックアッ
プ用の電池56により保持されているが、電池56が消
耗又は経時変化した場合等には、再び測定してRAM4
3bに書き込む。また、電池56を使用せずに、バック
アップ用の電源を例えば電源部51から供給するように
してもよい。この場合には、サーマルプリンタの電源を
落とした直後にRAM43bのデータは消失するから、
サーマルプリンタをセットアップする毎に抵抗値Ra〜
Rnの測定を行う。また、RAM43bをバックアップ
用の電源が不要なROMに置き換えてもよい。この場合
には、予め測定した抵抗値Ra〜RnをROMに焼き付
けておき、このROMをサーマルプリンタの組立時にマ
イクロコンピュータに組み込むようにすればよい。
参照して説明する。この実施例は、発熱素子49a〜4
9n及びトランジスタ48a〜48nと並列に抵抗60
及びトランジスタ61を接続したもので、この抵抗60
としては抵抗値RS が既知で誤差1%程度のものを使用
する。また、コンパレータ55の基準電圧Vref として
は、電源電圧EH を抵抗値r1 ,r2 の抵抗62,63
により抵抗分圧した{r2 /(r1 +r2 )}EH を用
いる。この基準電圧Vref によれば、電源電圧EH の値
に変動をあっても測定誤差が生じないという利点があ
る。また、抵抗値r1 ,r2 は、例えばVref =(1/
2)EH となるように設定する。
するには、まずスイッチSaにより抵抗測定モードに切
り換え、トランジスタ48a〜48nをOFFしたまま
トランジスタ61だけをONにしてスイッチSbを閉じ
る。コンデンサ50が充電した後、スイッチSbを開い
てコンデンサ50の電荷が抵抗60によって放電される
時間Tsを計測する。次に、トランジスタ48b〜48
n及びトランジスタ61をOFFにしてトランジスタ4
8aだけをONにする。スイッチSbを閉じてコンデン
サ50を充電した後、スイッチSbを開いて発熱素子4
9aによる放電時間Taを計測する。
(Ta/Ts)RS で算出されるから、抵抗値Raの算
出精度はコンデンサ50の容量Cに依存せず、抵抗60
の抵抗値RS の精度だけに依存する。抵抗値RS は1%
程度の誤差であるから、発熱素子49aの抵抗値Ra
は、精度良く算出することができる。なお、コンデンサ
の容量誤差は通常20%程度あり、その価格は一般に5
円位である。容量誤差を5%に向上させたコンデンサの
価格は、100円から200円位になる。これに対し
て、抵抗では抵抗値の誤差が5%のものが約50銭で、
誤差が1%のものでも1円程度と価格が安い。したがっ
て、コンデンサの容量に依存しない本実施例がコストの
面で有利になる。
サーマルヘッドの発熱素子の抵抗値を測定する機能のみ
を取り出し、サーマルヘッドの抵抗測定装置として独立
させることも可能である。この場合には、例えばサーマ
ルヘッドを検査する際の試験器として使用することがで
きる。
ある。交流電源は、4個の整流素子71a〜71dを使
用したブリッジ型の整流回路により直流電源に変換され
る。この直流電源は、インバータ72により周波数が高
い交流電源に再変換された後、トランス73及び整流素
子74a,74bにより2つの異なる電圧の直流に変換
される。そして、電圧の低い出力端子はコンデンサ7
5,76及びコイル77によって平滑化される。そし
て、抵抗78,79及びコンパレータ80によって、所
定の電圧が維持されるように、インバータ72にフィー
ドバックされ、その周波数を特定する。また、コイル7
7とコンデンサ76の接続点は、FET82を介して、
サーマルヘッド20に接続されている。FET82は、
ゲートとソース間に、この間を一定電圧に保つためのツ
ェナダイオード83と、FET82のOFF時の逆流を
阻止するためのダイオード84とが接続されている。
から、FET82がONしている。したがって、スイッ
チSbがONするから、インバータ72で制御された一
定の電圧EH がライン86を介してサーマルヘッド20
に供給される。抵抗測定モードでは、抵抗測定部43a
の信号でトランジスタ85がONする。このトランジス
タ85がONすると、FET82のゲート電圧が低下し
てFET82がOFFとなるから、スイッチSbがOF
Fとなる。このときに、サーマルヘッド20のコンデン
サ50からの放電電源が、ツェナダイオード83,トラ
ンジスタ85を通って流れようとするが、ダイオード8
4が設けられているから、これが阻止される。したがっ
て、コンデンサ50の放電電流は、全て発熱素子に供給
されるから、スイッチSbによる測定誤差が発生するこ
とはない。
(1/2)EH が用いられている。この基準電圧Vref
は、電源電圧EH に近い値である場合にはコンデンサの
放電時間を計測する時間が短くなる代わりに計測精度が
低下し、「0」もしくはこれに近い値にした場合にも放
電カーブがなだらかになり、計測確度が悪くなる上に計
測時間も長くなる。本実施例では、迅速かつ高精度の測
定を行うためにVref =(1/2)EH としている。し
かし、本発明は、これに限定されることなく、例えば
(1/3)EH ,あるいは(2/3)EH としてもよ
い。また、カラー感熱プリンタを例にしたが、本発明
は、モノクロの感熱プリンタやカラー熱転写プリンタ等
にも適用することができる。また、カラー感熱記録材料
とサーマルヘッドとを一次元に相対移動させるラインプ
リンタについて説明したが、本発明は、相対移動が二次
元であるシリアルプリンタに対しても利用することがで
きる。なお、実施例の説明では、予め発熱素子又は基準
抵抗60をONさせた後、コンデンサを充電するような
順序であったが、逆に、始めにコンデンサを充電し、そ
の後発熱素子又は基準抵抗60をONさせて放電をさせ
てもよい。
サーマルヘッドにライン状に配置された複数の発熱素子
と並列に接続されたコンデンサの充放電を利用し、この
コンデンサが放電して所定電位に達するまでの時間を各
発熱素子毎に計測し、この計測結果に基づいて各発熱素
子の抵抗値を算出したので、外来ノイズの影響を防止す
ることができるから正確な測定が可能になる。従来のよ
うにコンデンサをOFFにするためのスイッチやA/D
変換回路が不要となるから構造が簡単になる。更に、コ
ンデンサの電荷放電が途中でも放電時間の計測を終了さ
せることができるから、短時間で発熱素子の抵抗値を算
出することができる。更にまた、本発明の抵抗測定装置
を備えたサーマルプリンタでは、サーマルヘッドの抵抗
値を自動的に測定し、これによって画像データが補正さ
れるから、従来出荷時に行われていたサーマルヘッドの
抵抗値によるヘッド電圧の調節が不要になる。
図である。
る。
性を示すグラフである。
る。
る。
る。
Claims (4)
- 【請求項1】 サーマルヘッドにライン状に配置された
複数の発熱素子と並列にコンデンサを接続し、このコン
デンサを充電した後コンデンサが放電して所定電位に達
するまでの時間を各発熱素子毎に計測し、この計測結果
に基づいて各発熱素子の抵抗値を算出することを特徴と
するサーマルヘッドの抵抗値測定方法。 - 【請求項2】 サーマルヘッドの発熱素子の一端と、こ
の発熱素子の他端と直列接続された第1のスイッチ素子
のもう一方の端子との間にコンデンサを接続し、この両
端子間に第2のスイッチを介して電源を接続した回路を
形成し、第2のスイッチをONしてコンデンサを充電し
た後、第2のスイッチをOFFするとともに、前記第1
のスイッチ素子をONして該発熱素子を通じてコンデン
サの電荷が放電し、所定電位に達するまでに要する時間
を計測して該発熱素子の抵抗値を算出することを特徴と
するサーマルヘッドの抵抗値測定方法。 - 【請求項3】 サーマルヘッドにライン状に配置された
複数の発熱素子と、前記発熱素子に一端が接続され、前
記発熱素子とサーマルヘッドの電源端子との接続をON
/OFFする第1のスイッチ手段群と、それぞれの発熱
素子が電源に接続されるように第1のスイッチ手段群を
制御する制御回路と、サーマルヘッドの電源端子に並列
接続したコンデンサと、前記発熱素子を駆動させる電源
部と、この電源部と前記コンデンサに直列に接続された
第2のスイッチ手段と、第2のスイッチ手段をONにし
てコンデンサを充電した後、第2のスイッチ手段をOF
Fにし、コンデンサの電荷が発熱素子によって放電を開
始してから所定電位に達するまでの時間を各発熱素子毎
に計測する放電時間計測手段と、この計測結果に基づい
て各発熱素子の抵抗値を算出する抵抗値算出手段とから
なることを特徴とするサーマルヘッドの抵抗値測定装
置。 - 【請求項4】 複数の発熱素子がライン状に配置された
サーマルヘッドを備えたサーマルプリンタにおいて、複
数の発熱素子の各々の通電をON/OFFする第1のス
イッチ手段群と、それぞれの発熱素子が電源に接続され
るように第1のスイッチ手段群を制御する制御回路と、
前記サーマルヘッドの電源端子に並列接続したコンデン
サと、前記発熱素子を駆動させる電源部と、電源部と前
記コンデンサに直列に接続された第2のスイッチ手段
と、第2のスイッチ手段をONにしてコンデンサを充電
した後第2のスイッチ手段をOFFにし、コンデンサの
電荷が発熱素子によって放電を開始してから所定電位に
達するまでの時間を各発熱素子毎に計測する放電時間計
測手段と、この計測結果に基づいて各発熱素子の抵抗値
を算出する抵抗値算出手段と、得られた各発熱素子の抵
抗値に基づいて画像データを補正する補正手段とを備え
たことを特徴とするサーマルプリンタ。
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