JPH06261900A - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JPH06261900A
JPH06261900A JP5207493A JP5207493A JPH06261900A JP H06261900 A JPH06261900 A JP H06261900A JP 5207493 A JP5207493 A JP 5207493A JP 5207493 A JP5207493 A JP 5207493A JP H06261900 A JPH06261900 A JP H06261900A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】超音波プローブを体腔内を手動で進退させるだ
けで三次元構築が可能で、スパイラルスキャンを行うた
めに汎用の超音波プローブ及び駆動装置を用いることが
できる超音波診断装置を提供する。 【構成】超音波を被検体に照射し被検体からの反射波を
受信する超音波振動子3を有する超音波プローブ1と、
この超音波プローブ1の周囲に位置に固有な磁場を発生
させる磁場ソース12と、この磁場ソース12の磁場か
ら磁場ソース12との相対的位置座標及び傾斜角を特定
するための磁気センサ11と、前記磁場ソース12と前
記磁気センサ11のうち少くとも一方が前記超音波プロ
ーブ1の先端に配され、この超音波プローブ1の移動に
伴い前記磁気センサ11より位置座標及び傾斜角データ
を得るとともに、断層画像から三次元画像を構築する三
次元画像処理部10とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、生体に超音波を照射
し、その反射波を受信して超音波像を得る超音波診断装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内に超音波を照射し、そのエコー信
号から体内の状態を抽出して病変部の発見、診断を行う
方法が広く普及している。中でも、超音波プローブを経
内視鏡的に体内に挿入して体内から超音波を照射する方
法は、体外式に比べて超音波の減衰が少なく、分解能の
高い高周波の超音波を使用することができることから注
目されている。
【0003】例えば、特願平3−200875号、特願
平4−190931号に示す超音波診断装置は、三次元
画像構築を行う際、スパイラルスキャンを行うため、超
音波プローブの根元側にある専用の駆動装置の進退距離
により超音波プローブの軸方向における位置を推定して
いる。
【0004】また、例えば特願平4−190931号に
示すように、駆動装置側に取り付けられたエンコーダー
を用いて超音波プローブの先端に設けた超音波振動子の
回転角度位置を検出している。
【0005】さらに、例えば特開昭53−94480号
公報に示すように、超音波プローブに塗られた指標を内
視鏡の視野内に捕らえることで超音波プローブの先端の
突出距離を推定している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
3−200875号、特願平4−190931号に示す
超音波診断装置は、スパイラルスキャンを行うための専
用の超音波プローブと専用の駆動装置を必要とし、ラジ
アルスキャンを行う汎用の超音波プローブ、及び駆動装
置を用いることができなかった。また、超音波プローブ
の軸方向には直線状にしかスキャンできず、例えば湾曲
した管腔の画像データを三次元的に得ることはできなか
った。また、特願平4−190931号は、フレキシブ
ルシャフトの追従性が悪いため、画像が歪むという問題
があった。
【0007】さらに、特開昭53−94480号公報
は、超音波プローブの先端が内視鏡の視野内におさめら
れている訳ではなく、体腔内におけるスキャン部位の推
定に関し、正確さに欠けるという問題があった。
【0008】この発明は、前記事情に着目してなされた
もので、その目的とするところは、スパイラルスキャン
を行うために汎用の超音波プローブ、及び駆動装置を用
いることができ、術者の手による超音波プローブの挿抜
だけで正確に三次元画像データを得ることができる超音
波診断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】この発明は前記
目的を達成するために、超音波を被検体に照射し被検体
からの反射波を受信する超音波送受信手段を有する超音
波プローブと、この超音波プローブの周囲に位置に固有
な磁場を発生させる磁場発生手段と、この磁場発生手段
の磁場から前記磁場発生手段との相対的位置座標及び傾
斜角を特定するための検出手段と、前記磁場発生手段と
前記検出手段のうち少くとも一方が前記超音波プローブ
の先端に配され、この超音波プローブの移動に伴い前記
検出手段より位置座標及び傾斜角データを得るととも
に、断層画像から三次元画像を構築する三次元画像構築
手段とからなる。磁場発生手段が発生した磁場を検出手
段が検出し、検出値により超音波プローブの先端または
超音波振動子の相対的な位置座標及び傾斜角を認識す
る。
【0010】
【実施例】以下、この発明の各実施例を図面に基づいて
説明する。
【0011】図1〜図5は第1の実施例を示す。図1〜
図3に示すように、超音波プローブ1は可撓性を有して
おり、その内部には可撓性を有するシャフト2が挿通さ
れ、このシャフト2の先端部には超音波振動子3が設け
られている。シャフト2の基端部はプローブ駆動部4と
機械的かつ電気的に結合されているとともに、プローブ
駆動部4はホストプロセッサ5内の超音波信号処理部6
及び位置信号処理部7と電気的に接続されている。
【0012】前記ホストプロセッサ5は、超音波信号処
理部6、位置信号処理部7、表示用回路8、光ディス
ク,光磁気ディスクやハードディスク或いは大容量のR
AMメモリなどの記憶装置9及び三次元画像処理部10
で構成されており、超音波信号処理部6と位置信号処理
部7は前記記憶装置9へ電気的に接続されている。
【0013】また、前記超音波プローブ1の先端部には
磁気センサ11が取り付けられており、磁気ソース12
はプラスティックやアクリル、又はアルミ等磁場に影響
を与えない非磁性体材料で作られたアーム13上に設け
られている。この磁気センサ11と磁気ソース12は、
それぞれホストプロセッサ3内の位置信号処理部7に電
気的に接続されている。
【0014】記憶装置9は三次元画像処理部10と電気
的に接続され、ホストプロセッサ5内の三次元画像処理
部10は同じくホストプロセッサ5内にある表示回路8
を介してモニター,プリンター等の出力装置14と電気
的に接続されている。
【0015】次に、前述のように構成された超音波診断
装置の作用について説明する。図3に示すように、体腔
15内に挿入された超音波プローブ1に設けられた超音
波振動子3は、超音波信号処理部6からの電気的なパル
ス信号を受けとった後、これを超音波パルスに電気−音
響変換して体腔15内に照射する。この超音波パルス
は、体腔15内を反射した後、超音波エコーとして再び
超音波振動子3に戻される。
【0016】ここで超音波パルスは、音響−電気変換さ
れ、電気的な超音波エコー信号として超音波信号処理部
6へ送られる。この超音波エコー信号は超音波信号処理
部6でデジタル化され、画像信号として記憶装置9へ送
られ、そこに貯えられる。
【0017】一方、この間にシャフト2は、プローブ駆
動部4により、図3に矢印aで示す方向へ回転するた
め、結果として、超音波プローブ1は図3に矢印bで示
すように、超音波パルス及びその超音波エコーが放射状
に送受信される、いわゆるラジアルスキャンを行う。
【0018】術者は超音波プローブ1がラジアルスキャ
ンをしている間、この超音波プローブ1を体腔内を前後
いずれかに進退させることにより、三次元的なスパイラ
ルスキャンを行う。このため画像信号として記憶装置9
へ送られる超音波画像は図4に示したように何枚かの断
層像16を含むものとなる。
【0019】また、磁気ソース12により、空間上には
位置に固有な磁場が張られており、磁気センサ11はこ
れを検知する。これによって、磁気センサ11は自身の
磁気ソース12に対する位置情報を磁場に対応する電流
として位置信号処理部7へリアルタイムで送信する。こ
の電流は位置信号処理部7でデジタル化される。
【0020】ここで、プローブ駆動部4は超音波振動子
3のラジアル回転1回に対し、位置信号送信命令信号と
して位置信号処理部7へパルスを1つ送信するものとす
る。位置信号処理部7は、この位置信号送信命令信号を
受信するとデジタル化した位置信号を記憶装置9へ送信
する。こうして、このデジタル化された位置信号は、画
像信号と併せて超音波振動子3のラジアル回転と同期し
て記憶装置9へ取り込まれる。
【0021】磁気センサ11が検知した1セットの位置
情報(磁気センサ11の磁気ソース12に対する空間中
の位置座標(x,y,z)及び磁気ソース12に対する
傾きを表すオイラー角(ψ,θ,φ))が記憶装置9へ
取り込まれるものとする。このとき、図4に示された超
音波断層像16の1枚分の画像信号が記憶装置9へ送信
されると同時に、その時点での超音波プローブ1の先端
の位置情報の1セットが、位置信号として、記憶装置9
へ送信されることになる。この動作をくり返すことによ
り記憶装置9には、複数枚の断層像16からなる一連の
画像データと各々の断層像16に対応した一連の位置デ
ータが格納される。
【0022】三次元画像処理部10はスパイラルスキャ
ン終了後、記憶装置9からデータを引き出し、位置デー
タより各々の断層像16同士の相対的な距離及び傾き、
中心のずれを計算する。更に、三次元画像処理部10
は、これらの計算された値をもとに、画像データを補正
する。こうして、補正された一連の画像データは、図4
に示されているような各断層像16の空間的な位置関係
を含んだデータとなる。
【0023】この後、三次元画像処理部10は、この補
正された画像データをもとに断層像16の間を補間し、
重複部の平均化を行って、図5に太線で示したような三
次元画像17を構築する。なお、図5にはもとの断層面
も示してある。構築した後、三次元画像処理部10はこ
の画像を、表示回路8を経て、表示装置14へ出力す
る。
【0024】本実施例によれば、超音波振動子3のラジ
アル回転と同期させて画像信号を記憶装置10へ入力さ
せることにより各断層像16の間隔を最小にして、正確
な三次元画像17を得ることができる。したがって、体
腔15内の小さな凹凸も正確に表現された三次元画像1
7で診断を行うことができる。また、磁気ソース12が
非磁性体上に取り付けられているため、磁場の外からの
影響を受けることは少ない。
【0025】なお、第1の実施例では超音波プローブ1
の先端部に磁気センサ11、体外に磁気ソース12を設
置したが、この両者が逆に設置されても一向に差し支え
ないことは明白である。
【0026】図6は第2の実施例を示し、第1の実施例
と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。図
6に示すように、超音波プローブ1はプローブ駆動部4
と機械的かつ電気的に結合されている。プローブ駆動部
4はホストプロセッサ5内の超音波信号処理部6と電気
的に接続されている。
【0027】ここでホストプロセッサ5は、超音波信号
処理部6、位置信号処理部7、表示用回路8、記憶装置
9、三次元画像処理部10、画像取り込みスイッチ17
A、信号変換器18、表示切り換えスイッチ19とその
2つの端子であるBモード画像用端子20、三次元画像
用端子21より構成されている。
【0028】超音波信号処理部6は画像取り込みスイッ
チ17Aと電気的に接続されており、この信号線は途中
分岐して表示切り換えスイッチ19のBモード像用端子
20に接続されている。画像取り込みスイッチ17Aは
信号変換器18を介して記憶装置9と電気的に接続され
ており、一方では位置信号処理部7とも電気的に接続さ
れている。
【0029】また、磁気センサ11と磁気ソース12は
それぞれ位置信号処理部7と電気的に接続されててお
り、この位置信号処理部7は、記憶装置9と接続されて
いる。記憶装置9は、三次元画像処理部10と電気的に
接続されている。更に、三次元画像処理部10は表示回
路8を経て表示切り換えスイッチ19の三次元画像用端
子21と電気的に接続されている。表示切り換えスイッ
チ19の出力側には表示装置14が電気的に接続されて
いる。
【0030】次に、前述のように構成された超音波診断
装置の作用について説明する。超音波振動子3が送信し
た超音波パルスが被検体で反射し、超音波エコーとして
超音波振動子3へ戻ってくる。この超音波エコーは、超
音波振動子3で超音波エコー信号として、音響−電気変
換された後、超音波信号処理部6へ入力される。この超
音波信号処理部6では、この信号をもとに、放射状に送
信した超音波パルスのビームの間のデータを補間しBモ
ード画像を作成する。
【0031】このBモード画像は、アナログテレビ信号
であるBモード画像信号として信号線を介して、画像取
り込みスイッチ17A、表示切り換えスイッチ19へ常
時流されている。画像取り込みスイッチ17Aは通常O
FFに設定されている。
【0032】一方、磁気ソース12からの磁場を検知し
て、自身の空間的な位置を検出した磁気センサ11は磁
場に対応した電流を位置信号処理部7へリアルタイムで
出力する。更に、この電流は、位置信号処理部7でデジ
タル数値化された位置信号に変換される。
【0033】術者は超音波プローブ1を体腔の前後のい
ずれかに手動で進退させることによりスパイラルスキャ
ンを実現させるが、位置信号処理部7は、磁気センサ1
1のデジタル数値化された位置データがある一定値以上
変化したときに、画像取り込みスイッチ17Aにスイッ
チ切り換え信号としてパルスを1つ出力し、同時に位置
データを記憶装置9へ送信する。
【0034】画像取り込みスイッチ17Aは、このスイ
ッチ切り換え信号を受けた時だけスイッチをONに切り
換え、超音波信号処理部6からのBモード画像信号を信
号変換器18を経てデジタル信号に変換した後、記憶装
置9へ送信し、この後再びスイッチをOFFに切り換え
る。
【0035】例えば、磁気センサ11の位置データ
(x,y,z,ψ,θ,φ)のうち位置座標データ
(x,y,z)について、位置信号処理部7に内蔵され
ているメモリに(xi ,yi ,zi )というデータが格
納されているものとする。このとき、次々と送られてく
る磁気センサ11の出力から作成した位置データのう
ち、あるデータセット(xi+1 ,yi+1 ,zi+1 )とメ
モリ内のデータセット(xi ,yi ,zi )との空間的
距離δ
【0036】
【数1】
【0037】が、例えば1mmを超えたときに、位置信
号処理部7が画像取り込みスイッチ17にスイッチ切り
換え信号を、記憶装置9にこのデータセット(xi+1
i+1 ,zi+1 ,ψi+1 ,θi+1 ,φi+1 )を送信し、
自らはメモリに(xi ,yi,zi )の代わりに新しい
データセット(xi+1 ,yi+1 ,zi+1 )を格納するも
のとする。すると結果として、記憶装置9には、位置デ
ータとして、(xi+1,y i+1 ,zi+1 ,ψi+1
θi+1 ,φi+1 )が、これに対応する画像データとし
て、超音波プローブ1の先端がこの位置にあるときのB
モード像(デジタル信号)が格納される。この動作を繰
り返すことにより等間隔の距離を保った図4に示したよ
うな複数枚の断層像16が位置データと共に記憶装置9
へ格納される。
【0038】スパイラルスキャンの終了後、三次元画像
処理部10は、スパイラルスキャンで得られた一連の画
像データと位置データを読み込み、画像データを位置デ
ータにより補正し、各断層像16の間を補間し、重複部
の平均化を行って、三次元画像17を構築、デジタル信
号である三次元画像信号として表示回路8へ出力する。
【0039】表示回路8はこの三次元画像信号をアナロ
グテレビ信号へ変換し、表示切り換えスイッチ19の三
次元画像用端子21へ出力する。使用者はスパイラルス
キャン中、この表示切り換えスイッチ19をBモード画
像用端子20へ切り換えれば表示装置14にはBモード
の超音波断層像が出力され、三次元画像構築時、三次元
画像用端子21へ切り換えれば三次元画像17が出力さ
れる。
【0040】本実施例によれば、使用者が表示切り換え
スイッチ19を切り換えることで1台の装置でBモード
の超音波断層像による診断と三次元構築された画像によ
る診断の2種類の診断が可能である。
【0041】また、出力をアナログテレビ信号とするこ
とで、表示装置14として通常広く市販されているモニ
ターやVTRを用いることができる。さらに、等間隔の
断層像で三次元構築を行っているので、この間隔を大き
くすれば、記憶装置9として、より容量の小さいものを
用いることが可能である。なお、本実施例においては、
磁気センサ11と磁気ソース12が逆に設置されていて
も差し支えない。
【0042】図7及び図8は第3の実施例を示し、第1
の実施例と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略
する。超音波プローブ1は、内部にシャフト2とその先
端に取り付けられた超音波振動子3を有し、プローブ駆
動部4と機械的かつ電気的に結合されている。プローブ
駆動部4は、ホストプロセッサ5内の超音波信号処理部
6と電気的に接続されている。
【0043】ホストプロセッサ5は、超音波信号処理部
6、位置信号処理部7で構成されており、このうち超音
波信号処理部6は、位置信号処理部7及び表示装置14
へ電気的に接続されている。磁気センサ11は、超音波
振動子3の背面に取り付けられ、磁気ソース12は位置
信号処理部7へ電気的に接続されている。
【0044】次に、前述のように構成された超音波診断
装置の作用について説明する。超音波振動子3は超音波
エコー信号をプローブ駆動部4を経て超音波信号処理部
6へ出力する。超音波振動子3はある特定の方向へ1方
向のみ超音波のビームを射出するが、図7に示された方
向にシャフト2と共に回転しているので、結果として、
超音波ビームは、この回転軸から放射状に順次射出され
る。
【0045】すなわち、超音波信号処理部6には、回転
軸から放射状にのびた音線方向の超音波エコー信号が順
次送られてくる。磁気センサ11は磁気ソース12が空
間内に張る位置に固有な磁場を検知して、磁場に対応し
た電流を位置信号処理部7へリアルタイムで出力する。
位置信号処理部7は、この電流から磁気センサ11の磁
気ソース12に対する位置座標(x,y,z)及び傾き
を表すオイラー角(ψ,θ,φ)を位置信号として超音
波信号処理部4へリアルタイムで出力する。超音波信号
処理部4は、この位置信号のうち傾きを表す配向データ
(ψ,θ,φ)がある値(ψ0 ,θ0 ,φ0 )に等し
い、ないしほとんど等しくなったときに、同時に入力さ
れる超音波エコー信号を、例えば図7中の上部の方向の
からの反射とし、その後、順次送られてくる超音波エコ
ー信号をシャフト2の回転する向きに少しずつずれた方
向からの反射としてBモード像を構築する。
【0046】そして、超音波信号処理部6が位置信号処
理部7から再び(ψ0 ,θ0 ,φ0)に等しい、ないし
ほとんど等しい配向データを受けとったとき、同時に入
力される超音波エコー信号を図7中上部の方向からの反
射として、再び同様にBモードを構築する。超音波信号
処理部6はこの動作を繰り返しながら構築したBモード
像を順次表示装置14へ出力する。
【0047】本実施例によれば、超音波プローブ1の先
端の磁気センサ11は、傾きに関するデータ(ψ,θ,
φ)だけではなく、位置座標(x,y,z)をも出力す
るので術者は、表示装置14が表示しているBモード像
が臓器のどの断面を観察しているのか、適確な情報を得
ることができる。なお、本実施例においては磁気センサ
11と磁気ソース12が逆に設置されても一向に差し支
えない。
【0048】図9は第4の実施例を示し、第1の実施例
と同一構成部分は同一番号を付して説明を省略する。但
し、磁気ソース12は第1の実施例ではアーム13上に
取り付けられているが、本実施例においては体腔内に設
置されている。
【0049】内視鏡22の先端部には観察窓23、照明
窓24の他に磁気ソース12を有している。一方、超音
波プローブ1内にはシャフト2があり、その先端には超
音波振動子3が取り付けられている。また超音波プロー
ブ1の先端は磁気センサ11が設けられている。
【0050】したがって、磁気ソース12が空間に張っ
た磁場を磁気センサ11が検知し、磁場に対応する電流
として位置信号処理装置7に出力する。位置信号処理装
置7は、この電流から磁気センサ11の磁気ソース12
に対する相対的な位置データ(x,y,z,ψ,θ,
φ)を位置信号として、超音波信号処理部6に出力す
る。
【0051】超音波信号処理部6は超音波振動子3から
プローブ駆動部4を経由して入力されてくる超音波エコ
ー信号をもとにBモードの超音波画像を構築し、上記位
置データと共に表示装置14に出力する。
【0052】本実施例によれば、内視鏡22の先端から
超音波プローブ1の先端の突出量がわかるだけでなく、
術者が超音波プローブ1を内視鏡22の先端から手動で
進退させたとき、超音波プローブ1の先端の描く軌跡を
位置信号として得られるため、もしホストプロセッサ5
内の構成を第2の実施例のように設計すれば、ラジアル
スキャン専用の超音波プローブ1を用いて、三次元画像
構築が可能であり、術者は三次元画像での診断ができ
る。なお、本実施例においては、磁気センサ11と磁気
ソース12を逆に設置しても何ら差し支えない。
【0053】図10及び図11は第5の実施例を示し、
内視鏡22の先端部は観察窓23、照明窓24の他に磁
気センサ25を有している。一方、超音波プローブ1内
にはシャフト2があり、その先端には超音波振動子3が
取り付けられている。また、超音波プローブ1の先端は
もう一つの磁気センサ11を有している。すなわち、本
実施例においては1つの磁気ソース12と、複数の磁気
センサ11,23が配置されている。
【0054】したがって、アーム13上にある磁気ソー
ス12が空間に張った磁場を磁気センサ11及び25が
検知し、各々磁場に対応する電流として位置信号処理装
置7に出力する。位置信号処理装置7は、この電流から
磁気センサ11及び25の磁気ソース12に対する相対
的な位置データ(x,y,z,ψ,θ,φ)をそれぞれ
位置信号として超音波信号処理部6に出力する。超音波
信号処理部6は、この2つの位置データから、磁気セン
サ11と25の間へ距離と磁気センサ25に対する磁気
センサ11の傾き、すなわち、内視鏡22の先端と超音
波プローブ1の先端の間の距離及び互いになす傾きを計
算する。
【0055】さらに、超音波信号処理部6は超音波振動
子3からプローブ駆動部4を経由して入力されてくる超
音波エコー信号をもとにBモードの超音波画像を構築
し、上記位置データ、及び内視鏡22の先端と超音波プ
ローブ1の先端との間の距離についての上記計算値を出
力する。
【0056】本実施例によれば、内視鏡22の先端から
超音波プローブ1の先端の突出量がわかるだけでなく、
術者は内視鏡22の先端及び超音波プローブ1の空間内
での絶対的な位置を把握できるため、術者は、表示装置
14が表示しているBモード像が臓器のどの断面を観察
しているのか、適確な情報を得ることができる。
【0057】また、本実施例によれば、術者が超音波プ
ローブ1を内視鏡22の先端から手動で進退させたと
き、超音波プローブ1の先端の描く軌跡を位置信号とし
て得られるため、もしホストプロセッサ5内の構成を第
2の実施例のように設計すれば、ラジアルスキャン専用
の超音波プローブ1を用いて三次元画像構築が可能であ
り、術者は三次元画像での診断ができる。
【0058】以上説明したように、第1,第2,第4,
第5の実施例によれば、超音波プローブの先端の空間内
の位置,傾斜角より、連続して取り込まれる超音波断層
像の各々の位置、傾斜角の関係を算出して、三次元画像
を構築するため、術者はラジアルスキャンを行う超音波
プローブを体腔内を手動で進退させるだけで三次元構築
が可能である。
【0059】第3の実施例によれば、空間内のある特定
の方向に対応した超音波断層像内の方向を算出してか
ら、超音波断層像を構築するため、画像歪みのない見易
い超音波断層像を提供し診断の質に資することができ
る。
【0060】第5の実施例によれば、超音波プローブの
先端の内視鏡先端からの突出量を超音波プローブの指標
を用いずこれら両方に取り付けた磁場発生手段、もしく
は検出手段を用いて検出するため指標が不要になり、か
つ突出量をより正確に検出することができ、スキャン部
位を正確に把握できる。
【0061】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、超音波
プローブの先端の空間内の位置、傾斜角より、連続して
取り込まれる超音波断層像の各々の位置、傾斜角の関係
を算出して、三次元画像を構築するため、術者はラジア
ルスキャンを行う超音波プローブを体腔内を手動で進退
させるだけで三次元構築が可能である。したがって、ス
パイラルスキャンを行うために汎用の超音波プローブ及
び駆動装置を用いることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例に係わる超音波診断装
置の構成図。
【図2】同実施例の超音波診断装置の斜視図。
【図3】同実施例の超音波プローブの斜視図。
【図4】同実施例の超音波画像を示す説明図。
【図5】同実施例の三次元画像を示す説明図。
【図6】この発明の第2の実施例に係わる超音波診断装
置の構成図。
【図7】この発明の第3の実施例に係わる超音波プロー
ブの斜視図。
【図8】同実施例の超音波診断装置の構成図。
【図9】この発明の第4の実施例に係わる超音波プロー
ブの斜視図。
【図10】この発明の第5の実施例に係わる超音波プロ
ーブの斜視図。
【図11】同実施例の超音波診断装置の構成図。
【符号の説明】
1…超音波プローブ 3…超音波振動子 6…超音波信号処理部 7…位置信号処理部 8…表示用回路 9…記憶装置 10…三次元画像処理部 11…磁気センサ 12…磁気ソース

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を被検体に照射し被検体からの反
    射波を受信する超音波送受信手段を有する超音波プロー
    ブと、 この超音波プローブの周囲に位置に固有な磁場を発生さ
    せる磁場発生手段と、 この磁場発生手段の磁場から前記磁場発生手段との相対
    的位置座標及び傾斜角を特定するための検出手段と、 前記磁場発生手段と前記検出手段のうち少くとも一方が
    前記超音波プローブの先端に配され、この超音波プロー
    ブの移動に伴い前記検出手段より位置座標及び傾斜角デ
    ータを得るとともに、断層画像から三次元画像を構築す
    る三次元画像構築手段と、を有することを特徴とする超
    音波診断装置。
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