JPH06255067A - 積層シートとその製造方法 - Google Patents

積層シートとその製造方法

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JPH06255067A
JPH06255067A JP5070911A JP7091193A JPH06255067A JP H06255067 A JPH06255067 A JP H06255067A JP 5070911 A JP5070911 A JP 5070911A JP 7091193 A JP7091193 A JP 7091193A JP H06255067 A JPH06255067 A JP H06255067A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬さについての制約を受けないうえ、紫外線
の透過性に関わるシートの色彩や材質・耐候性等につい
ての制約を受けることもなく構成できる積層シートと、
その製造方法とを提供する。 【構成】 表面に凹凸模様pを有する一のシート1のそ
の模様つきの表面上に紫外線硬化樹脂2の層を設け、同
層のうち上記一のシート1と反対側の表面に感熱接着剤
被膜3を形成したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、床や装飾壁・化粧板な
どとして使用される、内部に凹凸模様(エンボス)が見
える積層シート(およびその中間製品としての積層シー
ト)と、その製造方法とに関するものである。
【0002】
【従来の技術】化粧板などに用いられる積層シートのう
ち最近のものには、透明または半透明な表面層の下に凹
凸模様の見えるものがある。表面が平滑であっても内部
の模様は平面的でないため、深みのある美観をともなう
高級な板材として使用される。
【0003】このような積層シートの例は、特開平3−
51128号公報などに示されている。同公報の積層シ
ート(化粧シート)は、重ね合わされる二枚のうち硬い
(すなわち軟化温度が高い)方のシートに、あらかじめ
凹凸模様が付されており、その凹凸模様の面を接合面
(界面)にして両シートが接着されたものである。
【0004】また、特開平5−4321号公報には、二
枚のシートを紫外線硬化型の接着剤で接合してなる積層
シートが開示されている。透明または半透明のものを含
む二枚のシート(少なくとも一方のシートは凹凸模様つ
き)を、凹凸模様の面を内側にして同接着剤で接着する
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術として示した
前者(特開平3−51128号公報)の積層シートは、
二枚のシートのうち硬い方に凹凸模様のあることが、そ
の模様が明瞭であるための必要条件である。つまり、凹
凸模様のあるシートが仮に他方のシートよりも軟らかけ
れば、熱融着などによって両シートを接着する際にその
模様が崩れてしまう。したがって上記の積層シートで
は、凹凸模様つきのシートが他方のシートに対し、硬さ
に関してある程度上回っていなければならず、それが制
約となって各シートの材質等を自由に選定できないとい
う不都合がともなう。
【0006】一方、紫外線硬化型接着剤を使用する後者
(特開平5−4321号公報)の積層シートは、各シー
トについて硬さ上の制約がない。凹凸模様の面を内側に
して同接着剤(厚さは凹凸模様の深さ以上とする)で接
着すれば、シートを高温度に加熱する必要がないので、
それぞれのシートの硬さやその差とは関係なく、凹凸模
様を崩さずに積層シートを得られるからである。
【0007】しかし、後者の積層シートも、紫外線を透
過させやすい透明または半透明のシートを必ず使用しな
ければならず、その点ではシート選定に関して一つの制
約を受けることになる。したがって、紫外線の透過を阻
害する顔料等を含む樹脂や、樹脂自体が紫外線を通さな
いもの(アクリル樹脂など)ばかりでは積層シートを構
成することができないほか、色合いの点から積層シート
の意匠が限定されてしまうきらいがある。紫外線の吸収
剤を配合することができないとなると、積層シートの耐
候性、とくに光に対する耐用性が低下することにもな
る。
【0008】本発明の目的は、硬さについての制約を受
けないばかりか、紫外線の透過性に関わるシートの色彩
や材質・耐候性等についての制約を受けることもなく構
成できる積層シート(中間製品および完成品)と、その
製造方法とを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
した積層シート(中間製品。以下、シートAという)
は、表面に凹凸模様を有する一のシート(たとえば熱可
塑性樹脂シート)のその模様つきの表面上に紫外線硬化
樹脂層を設け、同層のうち上記一のシートと反対側の表
面に感熱接着剤被膜を形成したものである。なお紫外線
硬化樹脂とは、紫外線の照射を受けて硬化する性質のあ
る樹脂で、ラジカル重合反応を行うための開始剤(ラジ
カル発生剤)、および二重結合を有するポリマー、プレ
ポリマー、モノマーを主成分とするものである。シート
Aの構成上、この紫外線硬化樹脂層は、上記凹凸模様の
深さ以上の厚さを有していて透明または半透明である必
要がある。感熱接着剤とは、加熱されることによって活
性化され被着体と接着する性質を有する樹脂で、たとえ
ば塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂などがある。感熱接着剤皮膜も透明
または半透明とする。
【0010】請求項2の積層シート(完成品もしくはそ
れに近いもの。以下、シートBという)は、上記(請求
項1)のシートAにおける感熱接着剤被膜の面に、第二
のシート(たとえば熱可塑性樹脂シート)を接合したも
のである。また、上記一のシートおよび紫外線硬化樹脂
層のうち少なくとも一方には、請求項3のように光輝性
のあるものを用いるとよい。光輝性とは、光を反射して
輝く性質をいい、雲母や真珠箔、金属粉などを配合する
ことによってもたらされる。
【0011】請求項4に記載したシートAの製造方法
は、片面に感熱接着剤皮膜を有し紫外線透過性のある
離型シートと、表面に凹凸模様のある一のシートとを、
前者の感熱接着剤皮膜の側と後者の凹凸模様つきの表面
との間に未硬化の紫外線硬化樹脂をはさんで重ね合わ
せ、離型シートの側から紫外線を照射して同樹脂を硬
化させ、そののち上記の離型シートを引きはがす−
ことを特徴とする。
【0012】シートBを製造するには、請求項5のよう
にさらに、上記によって得たシートAの感熱接着剤被
膜の面に、第二のシートを重ねて加熱することにより接
着する−とよい。
【0013】
【作用】請求項1に記載した本発明のシートAは、たと
えば上記一のシートの側を下にして説明すると、その一
のシートの上面(すなわち凹凸模様のある表面)に紫外
線硬化樹脂層を有し、さらに同層の上の面に感熱接着剤
被膜が形成されている。このような積層シートAには、
作用上、下記のような特徴がある。
【0014】a) 一のシートと紫外線硬化樹脂との接合
は、とくに熱や圧力をかけることなく行えるので、シー
トAの製作にあたって硬さや熱の面で材料選定上の制約
を受けることがない。紫外線硬化樹脂層は、同樹脂が未
硬化の段階で一のシートの凹凸面上に塗布するなどして
形成したのちに紫外線を照射すれば硬化し、かつそのシ
ートと接着するため、シートの硬さ等とは無関係に、凹
凸模様を崩さず、しかもその凹凸模様にぴったりと沿う
よう形成されるからである。
【0015】b) 紫外線硬化樹脂層の下側の面にある凹
凸模様は、透明もしくは半透明の同樹脂層(および感熱
接着剤皮膜)を通して上から観察されるため、シートA
には平面的でない深みのある美観をともなう。したがっ
て、シートAの上面に多少なりとも透光性のある別のシ
ート(保護層または装飾等のためのもの。たとえば請求
項2にいう第二のシート)を積層して完成品(もしくは
それに近い製品)とした積層シートは、高級な床板や装
飾壁・化粧板などとして好適である。
【0016】c) 紫外線硬化接着剤層の上面には感熱接
着剤皮膜が形成されているため、その上に上記b)のとお
り別のシートを積層するにあたり、紫外線を照射せずと
も、適当な熱と圧力とを加えるだけで接着が可能であ
る。したがって、同接着剤層の上側には、紫外線の透過
性が高くない色合いまたは材質のシートを使用すること
も可能である。
【0017】請求項2のシートBは、シートAに対し、
上記の説明にしたがえば上側の感熱接着剤皮膜の面に、
第二のシートを接合したものである。この接合は上記c)
のとおり第二のシートの色合い等を問わずに容易に行え
るが、出来あがったシートBはb)のようにすぐれた美観
を有し、床板材などとして好ましい。また、シートAを
もとにして得られるものであるため、a)に示したとお
り、一のシートの材料が硬さや熱の面で制約されること
もない。なおこのシートBは、このまま完成品とするこ
ともできるが、下側(第一のシートの下)に別のシート
類を一体化したり上側(最外表面)に保護膜等を付けた
りするのもよい。
【0018】このシートBはそのほか、第二のシートを
接合する際にシートAの凹凸模様が崩れない点にも特徴
がある。すなわち、シートAの上面に第二のシートを接
合するには熱と圧力(加熱・加圧)が必要だが、凹凸模
様を有する硬化後の紫外線硬化樹脂は、いわゆる三次元
架橋により耐熱性・耐変形性が極めて高くなっていてそ
のような接合過程においても凹凸模様が変形しない(し
たがって一のシートの凹凸模様も変形しない)からであ
る。このことは、第二のシートの材料選定についても熱
的・硬さ的な制約がないことを意味する。なお、上記c)
のように紫外線の照射をせずに容易に接合できることを
考え合わせれば、第二のシートの紫外線透過性(色合い
や材質など)についても制約がないことになる。
【0019】このシートBについて、請求項3のように
光輝性のある材料を一部に使用すれば、第二のシートの
側から見た場合の美観は一層向上する。凹凸模様を有す
る前記一のシートか紫外線硬化樹脂層において光の反射
が増し、凹凸模様の立体感がより鮮やかになるからであ
る。
【0020】請求項4に記載の製造方法によると、上述
(請求項1)のシートAを合理的かつスムーズに製造す
ることができる。すなわち第一には、前記のように、
凹凸模様を有する一のシートの凹凸面と離型シートの感
熱接着剤皮膜の面との間に未硬化の紫外線硬化樹脂をは
さみ、のように紫外線を照射することにより同樹脂の
層を硬化させるので、一のシートの硬さや熱的性質を問
わず、かつ凹凸模様を崩すことなく、容易にシートAを
得ることができる。
【0021】第二に、紫外線硬化樹脂層の硬化のために
は前記のとおり離型シートAの側から紫外線を照射す
るので、離型シートとして紫外線透過性のあるものを使
用する限り、一のシート(およびで接着する第二のシ
ート)にはかかる透過性が不要である。したがって、そ
の一のシート(および第二のシート)が紫外線を透過さ
せにくい材質のものである場合にも、シートAの製造は
円滑に行うことができる。
【0022】第三には、のように離型シートを、紫外
線硬化樹脂が硬化したのちに引きはがすので、一のシー
トと紫外線硬化樹脂層および感熱接着剤被膜の一体性を
損なうことがない。離型シートが引きはがされると感熱
接着剤被膜の面が露出し、別のシート等の取り付けが容
易になる。
【0023】また請求項5の方法によると、シートB
(請求項2・3の積層シート)をスムーズに得ることが
できる。紫外線硬化樹脂は、前述したように硬化時にい
わゆる三次元架橋をして耐熱性・耐変形性が極めて高く
なっており、前記のように熱を加えながら第二のシー
トを接着する場合にもその凹凸模様が崩れないからであ
る。また、第二のシートの接着は、すでに硬化した紫外
線硬化樹脂層の上面にある感熱接着剤皮膜の作用によっ
てなされ、この段階で紫外線を照射する必要はないの
で、この第二のシートにおける紫外線透過性(すなわち
色合いや材質)によってシートBの製造が難しくなるこ
とはない。
【0024】
【実施例】図1〜図3に本発明の一実施例を紹介する。
図1は、中間製品である積層シートAとその製造工程と
を示す模式図であり、図2は、上記のシートAから得る
完成品(装飾板)としての積層シートBとその製造工程
とを示す模式図である。また図3は、別の装置にてシー
トAからシートBを得る場合の模式図である。
【0025】積層シートAは、一定幅で長尺のものを図
1の工程にしたがって連続的に製造する。この工程は、
下記1)〜5)の五段階からなる。すなわち、 1) カレンダー成形等によって一方の表面にあらかじめ
凹凸模様pが形成されたシート1を、その模様pの側を
上にしてほぼ水平に図の左から右へ送る。この例におい
て使用したシート1は厚さが0.1mmのPVC(ポリ
塩化ビニル)シートで、その配合は、PVCが100、
DOPが20、安定剤が3(Cd−Ba系)、顔料が3
(シルバー色・コロナ5993)である。凹凸模様pと
して、最大深さが約20μm程度のヘヤーライン調エン
ボスを施してある。
【0026】2) シート1の上面、すなわち凹凸模様p
のある面に、塗布機6によって紫外線硬化樹脂2を塗布
する。紫外線硬化樹脂2としてこの例では、透明な変性
ウレタンアクリル系樹脂(大日精化製、商標「セイカビ
ームT−0005」)を使用し、塗布厚さは20μm強
とする。
【0027】3) 塗布した紫外線硬化樹脂2を硬化させ
る前に、その表面上に、感熱接着剤皮膜3つきの離型シ
ート4を重ねる。離型シート3は、厚さが12μmの透
明なPET(ポリエチレンテレフタレート)シートで、
その上に皮膜3であるアクリル系接着剤(セイコー化成
製、商標「ラックスキン」、透明)を約15g/m2(ド
ライ状態では約3g/m2)だけ塗って乾燥させたものだ
が、図のようにその皮膜3の側を紫外線硬化樹脂2の層
に向け、ローラ7を用いて重ね合わせる。
【0028】4) 重ねた離型シート1の上側(感熱接着
剤皮膜3のない側)から、照射ランプ9によって紫外線
を照射する。離型シート4および感熱接着剤皮膜3が透
明であるため、紫外線は紫外線硬化樹脂2の層に達し、
それを硬化させる。
【0029】5) ランプ9よりも下流に配置したローラ
8の位置において離型シート4を引きはがす。離型シー
ト4は感熱接着剤皮膜3から本来はがれやすいものであ
り、また上記4)の過程で紫外線硬化樹脂2は硬化してい
るため、ここでの引きはがしは極めてスムーズに行え
る。
【0030】以上によって、シート1・紫外線硬化樹脂
2・感熱接着剤皮膜3がこの順に積層された積層シート
Aを得るが、このシートAは、さらに図2に示す工程を
通して完成品たる積層シートBにする。図2の工程は、
上記1)〜5)からさらに連続的につぎの6)を行うものであ
る。すなわち、 6) シートAの感熱接着剤皮膜3の上に、第二の(つま
りシート1とは別の)シート11を重ね、加圧と加熱の
機能を有する一対のローラ13・14を用いて接着す
る。シート11は、赤い顔料を含んで紫外線が透過しな
い、両面の平滑なPVCシートで、厚さは0.1mm、
配合はPVCが100、DOPが20、安定剤が3.0
(Cd−Ba系)、顔料が3.0(大日精化製、商標
「DA・P4155」、ペリレン系、赤)である。加圧
の強さは10kg/cm2とし、シート11が160℃以
上に1分間保たれるようにした。
【0031】こうして得られる積層シートBは、表面が
フラット(鏡面)でありながら、赤い半透明なシート1
1と透明な感熱接着剤皮膜3・紫外線硬化樹脂2の各層
を通して下部の凹凸模様pが観察されるという、奥行き
に富んだ美観を有し、装飾板として極めて好ましい。な
お、シートBは、所定寸法ごとに切断してたとえば矩形
のタイル状にすることにより製品とする。
【0032】積層シートAから積層シートBを得るに
は、図2による連続的な製法に代えて図3の手段を用い
るのもよい。すなわち、シートAの感熱接着剤皮膜3の
上に上記のシート11を重ね、所定の面積を有するプレ
ス機16によって一定面積ずつ加圧し、同時に加熱する
のである。シートAとその上に重ねるシート11とを適
当な大きさにカットしたのちに積層する場合などにはと
くに、このようなやり方が効果的である。
【0033】以上、一実施例を紹介したが、本発明はこ
れに限るものではない。たとえば下記のような実施も可
能だからである。
【0034】イ) 紫外線硬化樹脂2や感熱接着剤皮膜3
としては、紫外線を透過し得る範囲で着色された半透明
なものを使用するのもよい。
【0035】ロ) 第二のシート11の表面上に鏡面以外
のエンボスを付けることにより、外側と内部とに二重の
エンボス(凹凸模様)を有する積層シートを得ることも
可能である。その場合、シート11のエンボスは、シー
ト11自体の製造段階であらかじめ付けておいてもよい
が、図2もしくは図3の工程、すなわち積層シートAへ
のシート11の接着段階で加圧・加熱して形成するのも
よい。
【0036】ハ) 各層の材料として上記実施例以外のも
のをもそれぞれ使用できることはもちろんである。使用
可能なものを例示するとつぎのとおりである。
【0037】シート1: ポリ塩化ビニル、ABS樹
脂、アクリル樹脂などの熱可塑性樹脂を中心に、各種の
シートが使用できる。
【0038】感熱接着剤皮膜3: シートAの接着相手
側である第二のシートの材料と紫外線硬化樹脂との両方
に接着する性質をもつ感熱接着剤で、アクリル系、塩化
ビニル系、酢酸ビニル系、ウレタン系などの樹脂が使用
できる。
【0039】シート11: 感熱接着剤皮膜3に対して
接着力が十分な材料であれば、紫外線を透過させないも
のでもよく、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂などをはじ
め多くの樹脂が使用できる。積層シートBの耐候性・耐
光性を向上させる目的で紫外線吸収剤を含有させたもの
であってもよい。
【0040】ニ) シート1や紫外線硬化樹脂2として光
輝性のあるものを使用すると、積層シートA・Bの美観
が一層向上し、商品価値が増す。チタンコーティング雲
母を含むPVCシート、たとえば可塑剤を20PHRと
しチタンコーティング雲母を10PHR程度配合したも
のなどは、かかるシート1として好適である。
【0041】
【発明の効果】本発明には、つぎのような利点がある。
まず、請求項1の積層シート(シートA)は、 a) 熱や硬さの面で材料選定上の制約を受けない。
【0042】b) 一種類のシートAに対して、色彩や材
質・耐候性等に制約を受けない第二のシートを容易に接
合できるので、低いコストで多種類の完成品を得ること
ができる。
【0043】請求項2の積層シート(シートB)は、そ
のほか、 c) シートAの鮮明な凹凸模様が崩れないで完成され得
るので、高級な板材にふさわしい特にすぐれた美観をと
もなう。
【0044】d) 第二のシートとして濃い色合いのもの
や紫外線吸収性の強いものも使用できるので、美観の高
いものを含む多様な意匠を実現できるうえ、積層シート
としての耐用性も向上させることができる。
【0045】さらに、請求項3の積層シート(シート
B)は、 e) 凹凸模様の立体感がより鮮やかに観察され、美観が
一層すぐれる。
【0046】請求項4に記載した製造方法によると、上
記のシートAを合理的かつスムーズに製造することがで
きる。すなわち、 1) 凹凸模様を有する一のシート上に未硬化の紫外線硬
化樹脂を塗布し、のちに同樹脂の層を硬化させるので、
一のシートの硬さや熱的性質を問わず、かつ一のシート
の凹凸模様を生かして容易にシートAを得ることができ
る。
【0047】2) 離型シートの側から紫外線を照射する
ので、一のシートとして紫外線透過性のないものも使用
できる。
【0048】3) 紫外線硬化樹脂が硬化したのちに賦型
シートを引きはがすので、感熱接着剤被膜のついた面を
スムーズに露出させ、他のシート等への接合に供するこ
とができる。
【0049】また、請求項5の方法でシートBを製造す
ると、さらに、 4) 第二のシートをシートAに重ねて加熱するだけで、
紫外線を照射する必要もなく、かつ内部の凹凸模様を崩
すことなく、容易にシートBを得ることができる。した
がって、接着し得る第二のシートの種類も広い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例である中間製品とし
ての積層シートAとその製造工程とを示す模式図であ
る。
【図2】図2は、上記のシートAから得る完成品(装飾
板)としての積層シートBとその製造工程とを示す模式
図である。
【図3】図2とは別の装置にてシートAからシートBを
得る場合の模式図である。
【符号の説明】
1 一のシート 2 紫外線硬化樹脂 3 感熱接着剤皮膜 4 離型シート 11 第二のシート p 凹凸模様
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B44C 1/17 L 9134−3K

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に凹凸模様を有する一のシートのそ
    の模様つきの表面上に紫外線硬化樹脂層を有し、同層の
    うち上記一のシートと反対側の表面に感熱接着剤被膜が
    形成されていることを特徴とする積層シート。
  2. 【請求項2】 請求項1の積層シートにおける感熱接着
    剤被膜の面に、第二のシートが接合されてなる積層シー
    ト。
  3. 【請求項3】 上記一のシートおよび紫外線硬化樹脂層
    のうち少なくとも一方に光輝性が備わっている請求項1
    または2に記載の積層シート。
  4. 【請求項4】 片面に感熱接着剤皮膜を有し紫外線透過
    性のある離型シートと、表面に凹凸模様を有する一のシ
    ートとを、前者の感熱接着剤皮膜の側と後者の凹凸模様
    つきの表面との間に未硬化の紫外線硬化樹脂をはさんで
    重ね合わせ、離型シートの側から紫外線を照射して同樹
    脂を硬化させ、そののち上記の離型シートを引きはがす
    ことを特徴とする積層シートの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項4によって得た積層シートの感熱
    接着剤被膜の面に、第二のシートを重ねて加熱すること
    により接着する、積層シートの製造方法。
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