JP2002192666A - 離型性フィルム - Google Patents

離型性フィルム

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JP2002192666A
JP2002192666A JP2000396755A JP2000396755A JP2002192666A JP 2002192666 A JP2002192666 A JP 2002192666A JP 2000396755 A JP2000396755 A JP 2000396755A JP 2000396755 A JP2000396755 A JP 2000396755A JP 2002192666 A JP2002192666 A JP 2002192666A
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film
resin
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fluorine
weight
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JP2000396755A
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Itsuki Tanaka
巖 田中
Rie Yamamoto
理絵 山本
Shigeru Fujino
繁 藤野
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TAKARA Inc KK
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TAKARA Inc KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 離型性と共に耐傷性と防汚性を同時に満足す
る離型性フィルムを提供する。 【解決手段】 熱可塑性樹脂を主体とする基材フィルム
の少なくとも片面に、鉛筆硬度がH以上で、かつアクリ
ル系ポリエステル粘着テープに対する剥離力が5g/2
5mm〜200g/25mmである含フッ素アクリル系
樹脂を主成分とする表面層を積層した離型性フィルムで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、離型性フィルムに
関し、さらに詳しくは、耐傷性と防汚性に優れた離型性
フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工程離型フィルム、粘着テープ用
セパレーター等として使用されている離型フィルムとし
ては、ポリエステルフィルムの表面にシリコーン樹脂を
コーテイングしたもの、所謂シリコーンコート・ポリエ
ステルフィルムが主に使用されている。
【0003】しかし、シリコーンコート・ポリエステル
フィルムは、被接着材から剥離する際にシリコーンの一
部が背面転写し(珪素汚染)、それがその後の工程汚染
を生じたり、印刷等ではインクの“はじき”を発生する
などの障害の原因になっている。また、一般的なシリコ
ーンコーテング・ポリエステルフィルムの場合には、表
面硬度が低いため、ロール等による搬送工程で擦過傷を
生じ易く、特に繰り返し使用される用途においては離型
性の安定性に欠けるという問題があった。
【0004】このような擦過傷等に対する対策として、
アクリル樹脂からなるハードコートフィルムの提案があ
る。従来のハードコートフィルムは、硬度は満足するも
のの汚れを発生しやすく、防汚性が不完全であるという
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
問題を解消し、離型性と共に耐傷性と防汚性を同時に満
足する離型性フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の離型性フィルムは、熱可塑性樹脂を主体とする基材
フィルムの少なくとも片面に、鉛筆硬度がH以上で、か
つアクリル系ポリエステル粘着テープに対する剥離力が
30g/25mm〜200g/25mmである含フッ素
アクリル系樹脂を主成分とする表面層を積層してなるこ
とを特徴とするものである。
【0007】このように本発明の離型性フィルムは、基
材フィルムに積層する表面層を含フッ素アクリル系樹脂
を主成分として形成したことにより、優れた防汚性を有
し、しかも鉛筆硬度H以上の優れた耐傷性と、剥離力2
00g/25mm以下の優れた離型性を具備することが
できる。また、剥離力は5g/25mm以上であること
により十分な接着保持力を示し、剥離のきっかけを与え
た場合にも必要以上に剥離してしまうことはない。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において、基材フィルムに
使用する熱可塑性樹脂フィルムとしては、素材が熱可塑
性樹脂であれば特に限定されない。例えば、ポリエステ
ル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレ
ンなどのポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリアクリル樹脂、フッソ系樹脂
などを挙げることができる。これらのうちでも、機械的
強度、寸法安定性、透明性などから、特にポリエステル
樹脂が好ましい。
【0009】ポリエステル樹脂としては、例えば、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2、6ナフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレン−
2、6ナフタレートなどを挙げることができる。これら
の中でも、品質、経済性の点で、特にポリエチレンテレ
フタレート、ポリエチレン−2、6ナフタレートが好ま
しい。
【0010】上記基材フィルムの厚さは特に制限される
ものではないが、好ましくは12〜250μmの範囲に
するのがよい。
【0011】本発明において、基材フィルムに積層する
表面層には、含フッ素アクリル系樹脂を主成分とする重
合体が使用される。含フッ素アクリル系樹脂は、優れた
防汚性を有し、かつ鉛筆硬度がH以上の硬さを有するた
め耐傷性に優れ、かつ後述する定義による剥離力が5g
/25m〜200g/25mm、好ましくは30g/2
5m〜200g/25mmであるため良好な離型性を有
している。
【0012】かかる含フッ素アクリル系樹脂としては、
アクリル系モノマーを主成分とし、分子内にフッ素元素
を含有するα、β−エチレン性不飽和モノマーの共重合
よって得られるものが好ましい。かかる含フッ素アクリ
ル系樹脂は、有機溶剤可溶のもの、或いは水分散性のも
のなどいずれの形態であってもよい。
【0013】上記アクリル系モノマーは、1種あるいは
2種以上を任意の比率で共重合させてもよいが、好まし
くはメタクリル酸メチル成分を60重量%以上、より好
ましくは60〜90重量%、フッ素元素を含有するα、
β−エチレン性不飽和モノマー成分を2重量%以上、よ
り好ましくは2〜20重量%の割合で共重合させたもの
がよく、その離型性及び防汚性を一層向上することがで
きる。
【0014】また、上記含フッ素アクリル系樹脂は、好
ましくは数平均分子量が10万以上のもの、さらに好ま
しくは10万以上、100万以下のものがよく、この範
囲の数平均分子量を有することによって、積層膜の耐久
性を一層向上することができる。
【0015】上記含フッ素アクリル系樹脂は、有機溶剤
或いは水分散体として基材フィルムの表面に塗布するこ
とにより積層される。その厚みとしては、0.3〜10
g/m2 、好ましくは0.6〜7g/m2 、さらに好ま
しくは1〜3g/m2 の範囲にするのがよい。このよう
な厚みとすることにより耐傷性を向上すると共に、可撓
性を良好することができる。
【0016】離型性フィルムの透明性を向上するため、
表面層には微粒子などの添加剤を配合しないほうが好ま
しい。しかし、透明性を低下させない程度であれば、微
細な無機、有機の粒子を添加してもよい。添加する微粒
子は特に限定するものではないが、無機粒子、有機粒子
などから選択することができる。例えば、無機粒子とし
ては、炭酸カルシウム、シリカ、アルミナなどであり、
有機粒子としては、アクリル、ポリエステル、架橋アク
リル、シリコーンなどの粒子を使用することができる。
また、必要に応じて、塗布性向上剤、紫外線吸収剤、酸
化防止剤等の各種添加剤を使用してもよい。
【0017】上述の含フッ素アクリル系樹脂を主成分と
する表面層の積層方法は特に限定されない。例えば、二
軸配向した基材フィルムの上に、ロールコート法、グラ
ビアコート法、リバースコート法、ロッドコート法など
の任意の方法で塗布することができる。また、結晶配向
が完了する前の基材フィルム(ポリエステルフィルムな
ど)に対して、その表面に上記のコート方法のいずれか
を用いて塗布し、乾燥後少なくとも一軸方向に延長し、
結晶配向を完了させる方法なども好ましく用いられる。
【0018】含フッ素アクリル系樹脂をコートするとき
の基材フィルムの表面は、塗布膜との密着性を向上させ
るために各種の処理をすることができる。例えば、空
気、窒素、炭酸ガスなどの雰囲気中でのコロナ放電処
理、プラズマ処理又は火焔処理して表面をアンカー処理
するとか、或いは、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、
ウレタン樹脂、塩酢ビ樹脂などによりアンカー処理する
などの表面処理をすることができる。
【0019】本発明の離型性フィルムは、特に離型性、
耐傷性、防汚性が要求される用途に有効に適用すること
ができる。例えば、電子部品用表面保護フィルム、セラ
ミックコンデンサー製造用工程紙、シリコーンゴム、ウ
レタン樹脂、エポキシ樹脂等の製造用工程紙、レントゲ
ン増感紙用表面保護フィルム、ユニットバス用壁面材、
冷蔵庫の外枠、建築物の内壁、厨房機器、窓貼り用フィ
ルムなどのオーバレイ用フィルムなどを例示することが
できる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を説明するが、ここで使用した
離型性フィルムの特性は、下記の方法により測定した。
【0021】〔鉛筆硬度〕JIS K5400の規定に
準じて、各種硬度を有する鉛筆で供試フィルムの表面層
を引っかき、傷が発生したときの鉛筆硬度で示した。
【0022】〔剥離力〕アクリル系ポリエステル粘着テ
ープ(日東電工製、日東31Bテープ、25mm幅)
を、供試フィルムの表面層に貼り合わせ、その上から重
さ1kgfのローラを1往復させる。その後、その供試
フィルムを25℃×65%RHの環境下に24時間放置
した後、テンシロン引張試験機を用いて剥離角度180
度、引張速度200mm/分で剥離した時の剥離荷重を
剥離力とした。
【0023】〔防汚性〕下記配合からなる汚染剤を調整
し、この汚染剤をプラスチック容器に充填し、その中に
各試験片(3cm×5cm)の全体を浸漬し、80℃×
30分放置したのち50回振とうを行ってから試験片を
取り出し、水洗した後の試験片の表面の汚れ度を、下記
の判定基準で目視により判定した。
【0024】(汚染剤) 畑土 38.0 重量% カオリン 17.0 重量% セメント 17.0 重量% ホワイトカーボン 17.0 重量% カーボンブラック 1.75重量% 酸化第2鉄 0.50重量% 鉱物油(市販ジオキシフタレート) 8.75重量% (汚染性の判定基準) ◎ : 変化なし ○ : やや変化あり △ : 目立つ程度に変化あり
【0025】実施例1 基材フィルムとして厚さ38μmのポリエステルフィル
ムを用い、このポリエステルフィルムの片面に、下記組
成からなる塗布液を乾燥後の厚さが1g/m2になるよ
うにコートして離型性フィルムを得た。この離型性フィ
ルムの表面特性を測定したところ、表1の結果が得られ
た。
【0026】 (塗布液の組成) 含フッ素アクリル系樹脂 (セイコー化成製「ラックスキンF−5750」) 100重量部 架橋剤:ポリイソシアネート化合物 (セイコー化成製「ラックスキンU4000」) 4重量部 促進剤:金属錫化合物 (セイコー化成製「ラックスキンUY−5」) 0.5重量部 溶媒:トルエン/メチルエチルケトン=1/1混合溶液(不揮発分15%)
【0027】実施例2 実施例1において、含フッ素アクリル系樹脂をセイコー
化成製「ラックスキンF−5755」に代えた以外は、
実施例1と同様にして表面処理した離型性フィルムを得
た。この離型性フィルムの表面特性を測定したところ、
表1の結果が得られた。
【0028】実施例3 実施例1の塗布液を、乾燥後の厚さが0.3g/m2
なるように変更した以外は、実施例1と同様にコートし
て離型性フィルムを得た。この離型性フィルムの表面特
性を測定したところ、表1の結果が得られた。
【0029】比較例1 基材フィルム厚さが38μmの市販のシリコーンコート
・ポリエステルフィルムの表面特性を測定したところ、
表1の結果が得られた。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、基材フ
ィルムに積層する表面層を含フッ素アクリル系樹脂を主
成分として形成したことにより優れた防汚性を有し、し
かも鉛筆硬度H以上の優れた耐傷性と、剥離力200g
/25mm以下の優れた離型性を具備することができ
る。また、剥離力は5g/25mm以上であることによ
り十分な接着保持力を示し、剥離のきっかけを与えた場
合にも必要以上に剥離してしまうことはない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤野 繁 滋賀県栗太郡栗東町大字林541 株式会社 タカラインコーポレーション滋賀工場内 Fターム(参考) 4F100 AK01A AK25B AK25C AK41 AK71B AK71C AT00A BA03 BA06 BA10B BA10C EH46 EH462 GB90 JB16A JK06B JK06C JK12B JK12C JK14 JL06 YY00B YY00C 4J004 AA10 AB01 DA02 DB02

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂を主体とする基材フィルム
    の少なくとも片面に、鉛筆硬度がH以上で、かつアクリ
    ル系ポリエステル粘着テープに対する剥離力が30g/
    25mm〜200g/25mmである含フッ素アクリル
    系樹脂を主成分とする表面層を積層してなる離型性フィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 前記含フッ素アクリル系樹脂が、メタク
    リル酸メチル成分60重量%以上とフッ素元素を含有す
    るα、β−エチレン性不飽和モノマー成分2重量%以上
    とからなる共重合体である請求項1に記載の離型性フィ
    ルム。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110305592A (zh) * 2019-05-23 2019-10-08 南通康尔乐复合材料有限公司 一种重工泡棉双面胶带及制作工艺

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JPH04363370A (ja) * 1991-02-13 1992-12-16 Seikoh Chem Co Ltd 被覆用組成物
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JPH0848004A (ja) * 1994-08-04 1996-02-20 Toray Ind Inc 離型フィルム

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