JPH06235901A - 光センサー、情報記録装置および情報記録再生方法 - Google Patents

光センサー、情報記録装置および情報記録再生方法

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JPH06235901A
JPH06235901A JP23321693A JP23321693A JPH06235901A JP H06235901 A JPH06235901 A JP H06235901A JP 23321693 A JP23321693 A JP 23321693A JP 23321693 A JP23321693 A JP 23321693A JP H06235901 A JPH06235901 A JP H06235901A
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治 清水
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 本発明の光センサーは、電極層13上に電荷
発生層14′、電荷輸送層14″が順次設けられ、該電
荷発生層を構成する樹脂バインダーがポリ塩化ビニル成
分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、該ポリ塩化ビニル
成分が樹脂バインダー中に15重量%〜68重量%の割
合で含有したものである。また、本発明の情報記録装置
は、この光センサーと、電極層上に情報記録層を積層し
た情報記録媒体であって、その情報記録層が液晶相およ
び樹脂相からなる情報記録媒体とを、少なくとも一方の
電極層を透明電極層としてスペーサーを介して光軸上に
対向配置し、両電極層間を電圧印加可能に結線して情報
記録装置とするものである。 【効果】 液晶相および樹脂相からなる情報記録層を有
する情報記録媒体への情報記録に使用される光センサー
として、露光部と未露光部とで優れたコントラスト比を
与えることができ、光感度に優れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体へ光情報
を可視情報または静電情報の形で記録することができる
光センサー、および光センサーと情報記録媒体とからな
る情報記録装置、更に情報記録再生方法に関し、特に高
分子分散型液晶を情報記録層とする情報記録媒体への情
報記録に適した光センサーの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電子写真技術においては、一対の
電極間に光導電層上にネマチック液晶を封入した液晶セ
ル、液晶配向用絶縁層を順次積層した情報記録媒体が知
られ、情報記録に際しては電極間に電圧を印加した状態
で情報露光して情報露光部における光導電層の抵抗を下
げて液晶を配向させ、偏向板を使用して可視像を得るも
のが知られている。
【0003】この情報記録媒体は、液晶を封入するため
にセル化する必要があり、しかも初期においてツイスト
ネマチック配向を行うためにセル両面をラビング処理等
により配向処理した絶縁膜を設けたり、更にセルギャッ
プを一定に保つためにスペーサーを混合する必要があ
り、解像度の高い像を得ることかできない。又、ギャッ
プあるいはセルを作製するためにリジッドで透明性のあ
る支持体が必要であることから、光学的な問題がある。
更に、このように初期状態において配向処理を施したも
のは、読み取りの際に偏光板を用いなければ検出するこ
とができないという問題もある。
【0004】本発明者は、先に前面に電極層が設けられ
た光導電層からなる光センサーと、該光センサーに対向
し、後面に電極層が設けられた高分子分散液晶層からな
る情報記録媒体とを光軸上に配置し、両導電層間に電圧
を印加しつつ露光し、入射光学像に応じて液晶層を配向
させて情報記録を行い、情報記録の再生にあたっては透
過光あるいは反射光により可視情報として再生する情報
記録再生方法を出願(特願平2−186023号、特願
平3−10847号)した。この情報記録再生方法は、
上記液晶セルとは偏向板を使用しなくとも記録された情
報を可視化しうるものである。しかしながら、この種の
情報記録媒体に情報記録を行うために使用される光セン
サーとして、その電荷発生層におけるバインダー樹脂と
して塩化ビニル樹脂や酢酸ビニル樹脂が使用される場
合、記録部と未記録部とのコントラスト電位が低く、光
センサーの情報形成能に一定の課題を有していることが
判明した。
【0005】本発明は、特に液晶相および樹脂相を情報
記録層とする情報記録媒体への情報形成に使用される光
センサーであって、情報形成能に優れ、情報記録感度の
向上した光センサーおよび情報記録装置、情報記録再生
方法の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の光センサーは、
電極層上に電荷発生層、電荷輸送層が順次設けられ、該
電荷発生層を構成する樹脂バインダーがポリ塩化ビニル
成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、該ポリ塩化ビニ
ル成分が樹脂バインダー中に15重量%〜68重量%の
割合で含有されることを特徴とする。
【0007】本発明の第1の情報記録装置は、電極層上
に電荷発生層、電荷輸送層が順次設けられ、該電荷発生
層を構成する樹脂バインダーがポリ塩化ビニル成分とポ
リ酢酸ビニル成分とからなり、該ポリ塩化ビニル成分が
樹脂バインダー中に15重量%〜68重量%の割合で含
有される光センサーと、電極層上に情報記録層を積層し
た情報記録媒体であってその情報記録層が液晶相および
樹脂相からなる情報記録媒体とを、少なくとも一方の電
極層を透明電極層とし、スペーサーを介して光軸上に対
向配置し、両電極層間を電圧印加可能に結線したことを
特徴とする。
【0008】本発明の第2の情報記録装置は、電極層上
に電荷発生層、電荷輸送層、誘電体層、情報記録層、電
極層が順次設けられた情報記録媒体であって、少なくと
も一方の電極が透明であり、また該電荷発生層を構成す
る樹脂バインダーがポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニ
ル成分とからなり、該ポリ塩化ビニル成分が樹脂バイン
ダー中に15重量%〜68重量%の割合で含有されるも
のであり、更に該情報記録層が液晶相および樹脂相から
なり、両電極層間を電圧印加可能に結線したことを特徴
とする。
【0009】また、この第1、第2の情報記録装置にお
ける情報記録再生方法は、その両電極間に電圧を印加し
つつ情報露光し、情報に応じて液晶相を配向させて情報
記録を行い、情報記録の再生にあたっては透過光あるい
は反射光により可視情報として再生することを特徴とす
る。
【0010】まず、本発明の光センサーについて説明す
る。図1(a)は光センサーをその断面図により模式的
に説明するための図、同図(b)は他の態様を示す図
で、図中13は電極層、14′は電荷発生層、14″は
電荷輸送層、15は基板、17は電荷注入制御層であ
る。
【0011】電荷発生層14′及び電荷輸送層14″は
光導電層であり、光が照射されると照射部分で光キャリ
ア(電子、正孔)が発生し、それらのキャリアが層幅を
移動することができる導電性層であり、特に電界が存在
する場合にその効果が顕著である層であり、電極層上に
電荷発生層、電荷輸送層が順次積層されてなる。
【0012】電荷発生層は、バインダー樹脂と電荷発生
物質からなる。電荷発生物質としては、例えばキノン
系、アゾ系、ビスアゾ系、トリスアゾ系、フタロシアニ
ン系、酸性ザンセン染料系、シアニン系、スチリル色素
系、ピリリウム色素系、ペリレン系、メチン系、a−セ
レン、a−シリコン、アズレニウム塩系、スクアリウム
塩系等が挙げられ、単独でまたは組合せて使用すること
ができる。
【0013】特に、ビスアゾ系の電荷発生物質が好まし
く、特に、下記一般式(1)
【0014】
【化1】
【0015】(但し、式中のXは水素、低級アルキル
基、低級アルコキシ基、ニトロ基、スルホン酸基、水酸
基、カルボキシル基、ハロゲン原子より選択される同じ
か又は異なってもよく、またnは0〜3の整数、Rは置
換されててもよい炭化水素環基、複素環基、或いはアル
キル基である。)で示される物質が好ましく、情報パタ
ーンに対応した静電情報を、高感度で、しかも高いコン
トラスト比で電荷保持媒体に付与することができるばか
りでなく、光導電層形成後の経過においても、暗電位の
上昇を生ずることないためにコントラスト比の経時安定
性に優れるものである。
【0016】このようなビスアゾ系化合物を上記一般式
(1)における各置換基の組み合わせにより下記に例示
する。
【0017】
【表1】
【0018】中でも好ましいビスアゾ系化合物を下記に
例示する。
【0019】
【化2】
【0020】次に、本発明における特徴をなす電荷発生
層におけるバインダー樹脂について説明する。バインダ
ー樹脂としては、ポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニル
成分とからなり、ポリ塩化ビニル成分が樹脂バインダー
中に15重量%〜68重量%の割合で含有されるもので
ある。ポリ塩化ビニル成分の含有割合がこの範囲にある
と、その詳細な理由は不明であるが、情報記録層が液晶
相および樹脂相からなり、情報を液晶相の配向により記
録する情報記録媒体への情報記録に使用すると、コント
ラスト電位が大きくとれる光センサーとなしえることが
判明した。
【0021】ポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニル成分
とは、ポリ塩化ビニル又は塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体とポリ酢酸ビニルとの混合物であってもよいし、ま
たポリ塩化ビニル成分を15重量%〜68重量%の割合
で含有する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体であっても
よい。使用するポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体は、塗布性の観点から平均
分子量が1,000〜100,000のものを使用する
とよい。
【0022】また、電荷発生層には電子受容性物質を添
加してもよい。電子受容性物質としては、2,4,7−
トリニトロフルオレノン、テトラフルオロ−P−ベンゾ
キノン、テトラシアノキノジメタン、トリフェニルメタ
ン、無水マレイン酸、ヘキサシアノブタジエン等を使用
することができる。
【0023】バインダー樹脂は、電荷発生物質1重量部
に対して0.1〜10重量部の割合で使用することがで
き、好ましくは0.3〜1重量部である。また、電子受
容性物質は、電荷発生物質1重量部に対して0.001
〜10重量部の割合で使用することができる。
【0024】電荷発生層は、上記バインダー樹脂、電荷
発生物質、電子受容性物質とを溶剤に溶解または分散さ
せ、電極上に塗布、乾燥工程を経て形成される。溶剤と
してはジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタ
ン、モノクロロベンゼン、テトラヒドロフラン、シクロ
ヘキサン、ジオキサン、1,2,3−トリクロロプロパ
ン、エチルセルソルブ、1,1,1,−トリクロロエタ
ン、メチルエチルケトン、クロロホルム、トルエン等が
挙げられ、塗布方法としては、ブレードコーティング
法、ディッピング法、スピンナーコーティング法等が挙
げられる。電荷発生層は乾燥後膜厚で0.01μm〜1
μm、好ましくは0.1μm〜0.3μmとするとよ
い。
【0025】次に、電荷輸送層について説明する。電荷
輸送層はバインダー樹脂と電荷輸送性物質とからなる。
電荷輸送性物質とは、電荷発生層で発生した電荷を電圧
印加条件下での輸送特性に優れる物質であり、例えばヒ
ドラゾン系、ピラゾリン系、スチリル系、スチルベン
系、ブタジエン系、アジン系、エナシン系、アゾール
系、PVK系、カルバゾール系、オキサゾール系、トリ
アゾール系、芳香族アミン系、アミン系、トリフェニル
メタン系、多環芳香族化合物系等が挙げられ、ホール輸
送性、電子輸送性のいずれの物質でも使用することがで
きる。
【0026】中でも、下式で示される化合物番号(2
4)〜(33)のものが好ましい。式中、Meはメチル
基、Etはエチル基、Prはn−(またはiso−)プ
ロピル基、Buはn−(またはiso−,t−)ブチル
基を表す。
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】バインダー樹脂としては、シリコーン樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ樹
脂、アクリル樹脂、飽和又は不飽和ポリエステル樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリメチルメタアクリレート(PMM
A)樹脂、メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニル
樹脂、酢酸ビニル樹脂等が挙げられ、電荷輸送物質1重
量部に対し、0.05〜1重量部使用するとよい。尚、
電荷輸送物質としてそれ自体バインダーの役割を示す場
合にはバインダーは不要である。
【0030】また、電荷輸送層には、電荷発生層の項で
記載した電子受容性物質を同様に電荷輸送物質1重量部
に対して電子受容性物質を0.001重量部〜10重量
部の割合で配合することができる。電荷輸送層は、電荷
輸送性物質、バインダー樹脂、電子受容性物質を電荷発
生層の項で記載したと同様の溶剤に溶解、または分散さ
せ、同様の塗布法により電荷発生層上への塗布、乾燥工
程を経て、乾燥後膜厚1〜50μmに形成される。
【0031】次に、電荷注入制御層について説明する。
電荷注入制御層は、必要に応じて電極13と電荷発生層
14′間に設けられるもので、光センサーを後述する情
報記録媒体と対向配置し、両電極間に電圧を印加しつつ
情報露光し、情報記録媒体に情報を記録する際に、光セ
ンサーにおける電極13から電荷発生層14′への電荷
注入性または電荷注入防止性を制御して情報記録媒体に
実質的に印加される電圧を調節することを目的として設
けられるものである。
【0032】このような電荷注入制御層を設ける目的に
ついて述べると、情報記録媒体における情報記録層が、
特に、後述するような高分子分散型液晶層である場合
に、液晶の動作電圧領域に光センサーの感度を設定する
ことが必要であるが、そのような場合には、光センサー
と情報記録媒体との間に電圧を印加しつつ情報露光する
際に、露光部において情報記録媒体に印加される電位
(明電位)と未露光部において情報記録媒体に印加され
る電位、すなわち露光していないにもかかわらず恰も露
光したように感光層中を電荷が移動する現象(暗電位)
との差(コントラスト電位)が情報記録媒体における液
晶の動作領域において大きく取れることが必要である。
【0033】そのため光センサーにおけるセンサー特性
を情報記録媒体の特性に合わせる必要があり、例えば液
晶の動作電位が低い場合には、光センサーの暗電位を低
くしておく必要があるし、また液晶の動作電位が高い場
合には液晶の動作電位以下であれば光センサーにおける
暗電位はあってもかまわない。電荷注入制御層は、情報
記録媒体の特性との関係で適宜設けられる。
【0034】光センサーにおける暗電位を低く抑えるこ
とが必要な場合には、電極13と電荷発生層14′間に
電荷注入防止層が設けられる。電荷注入防止層は、いわ
ゆるトンネリング効果を利用した層と整流効果を利用し
た層との二種類のものがある。
【0035】トンネリング効果を利用した層は、例えば
無機絶縁性膜、有機絶縁性高分子膜、絶縁性単分子膜等
の単層、あるいはこれらを積層して形成され、無機絶縁
性膜としては、例えばAs2O3 、B2O3、Bi2O3 、CdS 、Ca
O 、CeO2、Cr2O3 、CoO 、GeO2、HfO2、Fe2O3 、La
2O3 、MgO 、MnO2、Nd2O3 、Nb2O5 、PbO 、Sb2O3 、Si
O2、SeO2、Ta2O5 、TiO2、WO3 、V2O5、Y2O5、Y2O3、Zr
O2、BaTiO3、Al2O3 、Bi2TiO5 、CaO-SrO 、CaO-Y2O3
Cr-SiO、LiTaO3、PbTiO3、PbZrO3、ZrO2-Co 、ZrO2-SiO
2 、AlN 、BN、NbN 、Si3N4 、TaN 、TiN 、VN、ZrN 、
SiC 、TiC 、WC、Al4C3 等をグロー放電、蒸着、スパッ
タリング等により形成される。尚、この層の膜厚は電荷
の注入を防止する絶縁性と、トンネル効果の点を考慮し
て使用される材質ごとに決められる。
【0036】整流効果を利用した電荷注入防止層は、整
流効果を利用して電極基板の極性と逆極性の電荷輸送能
を有する電荷輸送層を設ける。即ち、このような電荷注
入防止層は無機光導電層、有機光導電層、有機無機複合
型光導電層で形成され、その膜厚は0.1〜10μm程
度である。具体的には、電極がマイナスにセットされる
場合はB、Al、Ga、In等をドープしたアモルファ
スシリコン光導電層、アモルファスセレン、またはオキ
サジアゾール、ピラゾリン、ポリビニルカルバゾール、
スチルベン、アントラセン、ナフタレン、トリジフェニ
ルメタン、トリフェニルメタン、アジン、アミン、芳香
族アミン等を樹脂中に分散して形成した有機光導電層、
電極がプラスにセットされる場合は、P、N、As、S
b、Bi等をドープしたアモルファスシリコン光導電
層、ZnO光導電層等をグロー放電、蒸着、スパッタリ
ング、CVD、コーティング等の方法により形成され
る。これらの光導電層は、電極側の極性を同じ極性のキ
ャリアーを発生する光導電性材料により形成する必要が
ある。電極をマイナスとする場合はB、Al、Ga、I
n等をドープしたシリコン光導電層、電極がプラスの場
合は、P、N、As、Sb、Bi等をドープしたシリコ
ン光導電層、セレン光導電層、有機光導電層等をグロー
放電、蒸着、スパッタリング、CVD、コーティング等
の方法により形成される。
【0037】電極層13は、後述する情報記録媒体が不
透明であれば透明性を有することが必要であるが、情報
記録媒体が透明性を有する場合には透明、不透明いずれ
でもよく、比抵抗値が106 Ω・cm以下の金属薄膜導電
膜、無機金属酸化物導電膜、四級アンモニウム塩等の有
機導電膜等である。電極層13は蒸着、スパッタリン
グ、CVD、コーティング、メッキ、ディッピング、電
解重合等の方法により形成される。またその膜厚は電極
を構成する材料の電気特性、および情報記録の際の印加
電圧により変化させる必要があるが、例えばITO膜で
は100〜3000Å程度であり、光導電層との間の全
面、或いは情報記録層の形成パターンに合わせて形成さ
れる。
【0038】基板15は、カード、フィルム、テープ、
ディスク等の形状を有した光センサーを強度的に支持す
るものである。光導電層自体が支持性を有する場合には
設ける必要がないが、光導電層を支持することができる
ある程度の強度を有していれば、その材質、厚みは特に
制限がない。例えば可撓性のあるプラスチックフィル
ム、或いは硝子、プラスチックシート、カード等の剛体
が使用される。
【0039】尚、基板において電極層13が設けられる
面の他方の面には、電極層13が透明であれば必要に応
じて反射防止効果を有する層を積層するか、また反射防
止効果を発現しうる膜厚に透明基板を調整するか、更に
両者を組み合わせることにより反射防止性を付与すると
よい。
【0040】次に、本発明における第1の情報記録装置
について説明する。図2は、第1の情報記録装置の態様
をその断面により模式的に説明するための図で、情報記
録層11、電極層13′を順次積層した情報記録媒体3
と上述した光センサー1とをスペーサー19を介して対
向配置し、両電極間を電圧印加可能に結線して構成され
る。
【0041】情報記録媒体3について説明する。本発明
における情報記録媒体としては、その情報記録層が液晶
相と樹脂相とからなる高分子分散型液晶であるものが好
ましい。
【0042】液晶相を形成する液晶は、スメクチック液
晶、ネマチック液晶、コレステリック液晶あるいはこれ
らの混合物を使用することができるが、液晶の配向性を
保持し、情報を永続的に保持させる、所謂メモリー性の
観点からはスメクチック液晶を使用するのが好ましい。
【0043】スメクチック液晶としては、液晶性を呈す
る物質の末端基の炭素鎖が長いシアノビフェニル系、シ
アノターフェニル系、フェニルエステル系、更に弗素系
等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液晶
として用いられるスメクチックC相を呈する液晶物質、
或いはスメクチックH、G、E、F等を呈する液晶物質
等が挙げられる。
【0044】又、ネマチック液晶を使用してもよく、ス
メクチック或いはコレステリック液晶と混合することに
よりメモリー性を向上させることができ、例えば、シッ
フ塩基系、アゾキシ系、アゾ系、安息香酸フェニルエス
テル系、シクロヘキシル酸フェニルエステル系、ビフェ
ニル系、ターフェニル系、フェニルシクロヘキサン系、
フェニルピリジン系、フェニルオキサジン系、多環エタ
ン系、フェニルシクロヘキセン系、シクロヘキシルピリ
ミジン系、フェニル系、トラン系等の公知のネマチック
液晶を使用できる。又、ポリビニルアルコール等と液晶
材料を混合してマイクロカプセル化したものも使用でき
る。尚、液晶材料を選ぶ際には、屈折率の異方向性の大
きい材料の方がコントラストがとれるので好ましい。
【0045】樹脂相を形成する材料としては、例えば、
紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、オリゴマーの状
態で液晶材料と相溶性を有するもの、或いはモノマー、
オリゴマーの状態で液晶材料と共通の溶媒に相溶性を有
するものを好ましく使用できる。このような紫外線硬化
型樹脂としては、例えばアクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル等が挙げられ、モノマー、オリゴマーの状
態で、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレー
ト、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエ
チレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリ
コールジアクリレート、イソシアヌール酸(エチレンオ
キサイド変性)トリアクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールテト
ラアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート等の多官能性モノ
マー或いは多官能性ウレタン系、エステル系オリゴマ
ー、更にノニルフェノール変性アクリレート、N−ビニ
ル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシ−3−フェノキシ
プロピルアクリレート等の単官能性モノマー或いはオリ
ゴマー等が挙げられる。
【0046】溶媒としては、共通の溶媒であれば特に問
題はなく、例えばキシレン等に代表される炭化水素系溶
媒、クロロホルム等に代表されるハロゲン化炭化水素系
溶媒、メチルセロソルブ等に代表されるアルコール誘導
体系溶媒、ジオキサン等に代表されるエーテル系溶媒等
が挙げられる。
【0047】紫外線硬化型樹脂の硬化に使用できる光硬
化剤としては、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1
−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュ
ア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニ
ルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア18
4」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒド
ロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製
「ダロキュア1116」)、ベンジルジメチルケタール
(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、2−
メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モ
ルホリノプロパノン−1(チバ・ガイギー社製「イルガ
キュア907」)、2,4−ジエチルチオキサントン
(日本化薬社製「カヤキュアDETX」)とp−ジメチ
ルアミノ安息香酸エチル(日本化薬社製「カヤキュアE
PA」)との混合物、イソプロピルチオキサントン(ワ
ードブレキンソップ社製「クンタキュア・ITX」とp
−ジメチルアミノ安息香酸エチルとの混合物等が挙げら
れるが、液状である2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
フェニルプロパン−1−オンが液晶材料、重合体形成性
モノマー若しくはオリゴマーとの相溶性の面で特に好ま
しい。
【0048】液晶材料と樹脂の使用割合は、液晶の含有
量が10重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜
80重量%となるように使用するとよく、10重量%未
満であると情報記録により液晶相が配向しても光透過性
が低く、また、90重量%を越えると液晶の滲み出し等
の減少が生じ、画像ムラが生じ好ましくない。液晶は情
報記録相中に多く存在させることにより、コントラスト
比を向上させ、動作電圧を低くすることができる。
【0049】情報記録層の形成方法は、樹脂形成用材料
と液晶、光硬化剤等を溶媒に溶解または分散させた混合
溶液を、電極層上にブレードコーター、ロールコータ
ー、或いはスピンコーター等の塗布方法により塗布し、
光または熱により硬化させることにより形成される。な
お、必要に応じて、溶液の塗布適性を向上させ、表面性
を良くするためにレベリング剤を添加してもよい。
【0050】情報記録層形成にあたり、液晶が等方相を
保持する温度以上に混合溶液を加熱し、液晶と紫外線硬
化型樹脂形成材料とを完全に相溶させることが必要であ
り、これにより、樹脂相と液晶相とが均一に分散した情
報記録層とすることができる。情報記録層を紫外線硬化
させるに際して、液晶が等方相を示す温度以下で紫外線
硬化させると、液晶と紫外線硬化型樹脂材料との相分離
が大きくなるという問題が生じる。即ち、液晶ドメイン
が成長しすぎ、情報記録層表面にスキン層が完全に形成
されず、液晶の滲み出し現象が生じたり、また紫外線硬
化型樹脂がマット化し、正確に情報を取り込むことが困
難となり、好ましくなく、紫外線硬化型樹脂が液晶を保
持できず、情報記録層を形成されないことすらある。他
方、溶媒を蒸発させる際に、等方相を保持するために加
熱が必要な場合には、特に電極層に対する濡れ性が低下
し、均一な情報記録層が得られないという問題がある。
【0051】電極層に対する濡れ性を維持することを目
的として情報記録層に弗素系界面活性剤を添加するとよ
い。このような弗素系界面活性剤としては、例えば住友
3M(株)製、フロラードFC−430、同フロラード
FC−431、N−(n−プロピル)−N−(β−アク
リロキシエチル)−パーフルオロオクチルスルホン酸ア
ミド〔三菱マテリアル(株)製EF−125M〕、N−
(n−プロピル)−N−(β−メタクリロキシエチル)
−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド〔三菱マテリ
アル(株)製EF−135M〕、パーフルオロオクタン
スルホン酸〔三菱マテリアル(株)製EF−101〕、
パーフルオロカプリル酸〔三菱マテリアル(株)製EF
−201〕、N−(n−プロピル)−N−パーフルオロ
オクタンスルホン酸アミドエタノール〔三菱マテリアル
(株)製EF−121〕、更に三菱マテリアル(株)製
EF−102、同EF−103、同EF−104、同E
F−105、同EF−112、同EF−121、同EF
−122A、同EF−122B、同EF−122C、同
EF−122A3、同EF−123A、同EF−123
B、同EF−132、同EF−301、同EF−30
3、同EF−305、同EF−306A、同EF−50
1、同EF−700、同EF−201、同EF−20
4、同EF−351、同EF−352、同EF−80
1、同EF−802、同EF−125DS、同EF−1
200、同EF−L102、同EF−L155、同EF
−L174、同EF−L215等が挙げられる。また、
3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−
ジヒドロキシプロパン〔三菱マテリアル(株)製MF−
100〕、N−n−プロピル−N−2,3−ジヒドロキ
シプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド〔三菱
マテリアル(株)製MF−110〕、3−(2−パーフ
ルオロヘキシル)エトキシ−1,2−エポキシプロパン
〔三菱マテリアル(株)製MF−120〕、N−n−プ
ロピル−N−2,3−エポキシプロピルパーフルオロオ
クチルスルホンアミド〔三菱マテリアル(株)製MF−
130〕、パーフルオロヘキシルエチレン〔三菱マテリ
アル(株)製MF−140〕、N−〔3−トリメトキシ
シリル)プロピル〕パーフルオロヘプチルカルボン酸ア
ミド〔三菱マテリアル(株)製MF−150〕、N−
〔3−トリメトキシシリル)プロピル〕パーフルオロヘ
プチルスルホンアミド〔三菱マテリアル(株)製MF−
160〕等が挙げられる。弗素系界面活性剤は、液晶と
樹脂形成材料との合計量に対して0.1〜20重量%の
割合で添加される。
【0052】また、情報記録層形成における塗布溶液に
おける固形分濃度は10〜60重量%とするとよく、硬
化に際して、樹脂の種類、濃度、塗布層温度、また紫外
線照射条件等の硬化条件を適宜に設定することにより、
外表皮層として液晶相を有しない樹脂層のみからなるス
キン層を良好に形成させることができ、これにより情報
記録層における液晶の使用割合を増大することができ、
また液晶の滲み出しを無くすることができる。
【0053】以上、樹脂材料として紫外線硬化型樹脂に
ついて説明したが、その他の樹脂材料としては、例え
ば、液晶材料と共通の溶媒に相溶性を有する溶媒可溶型
の熱硬化性樹脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、及びこれら
を主体とした共重合体等、エポキシ樹脂、シリコン樹脂
等を使用してもよい。
【0054】情報記録層の膜厚は解像性に影響を与える
ので、乾燥後膜厚0.1μm〜10μm、好ましくは3
μm〜8μmとするとよく、高解像性を維持しつつ、動
作電圧も低くすることができる。膜厚が薄すぎると情報
記録部のコントラストが低く、また、厚すぎると動作電
圧が高くなるので好ましくない。
【0055】なお、情報記録層がそれ自体支持性を有
し、支持体を省略する場合には、情報記録層の表面には
スキン層が形成されているので、例えばITO膜を蒸着
法、スパッタ法等により積層してもひび割れが生じな
く、導電性の低下のないものとできる。この場合、仮支
持体上に設けた情報記録層上に電極層を設けた後、仮支
持体を剥離して情報記録媒体とするとよい。
【0056】情報記録媒体における電極層13′は、上
述の光センサーにおける電極層13と同様の材料、及び
同様の積層方法で基板15上に設けられる。この情報記
録媒体は、図2に示すように上述した光センサーとスペ
ーサー19を介して、対向配置し、両電極層13、1
3′を電圧源Vを介して結線して第1の情報記録装置と
される。情報記録装置における電極層13、13′は、
いずれか一方、または両方が透明性であればよい。
【0057】スペーサーとしては、ポリエチレンテレフ
タレート等のポリエステル、ポリイミド、ポリエチレ
ン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリ
ロニトリル、ポリアミド、ポリプロピレン、酢酸セルロ
ース、エチルセルロース、ポリカーボネート、ポリスチ
レン、ポリテトラフルオロエチレン等の樹脂フィルムを
使用して形成するとよく、また、上記各樹脂溶液を塗
布、乾燥させて形成してもよい。また、アルミニウム、
セレン、テルル、金、白金等の金属材料を蒸着して形成
してもよい。スペーサーの膜厚は、光センサーと情報記
録媒体との空隙距離となり、情報記録層に印加される電
圧配分に影響を与えるので、少なくとも100μm以下
とするとよく、好ましくは3μm〜30μmとするとよ
い。
【0058】次に、第2の情報記録装置について説明す
る。図3は、本発明の第2の情報記録装置を断面図によ
り示す図であり、図中20は誘電体層であり、また、図
2と同一符号は同一内容を示す。
【0059】第2の情報記録装置は、第1の情報記録装
置における光センサーと情報記録媒体とを誘電体層20
を介して対向配置し、直接積層したものである。第2の
情報記録装置は、光センサーにおける光導電層が溶媒を
使用して塗布形成される場合に特に適しており、光導電
層上に情報記録層を直接積層すると、それらの相互作用
により情報記録層における液晶が溶出したり、又、情報
記録層を光導電層上に塗布形成する際に、情報記録層形
成用の溶媒により光導電材料が溶出することによる画像
ムラを防止することができ、光センサーと情報記録媒体
との一体化を可能とするものである。
【0060】誘電体層20は、その形成にあたって、有
機光導電層形成材料、情報記録層形成材料のいずれに対
しても溶解性を有しないことが必要であり、また導電性
を有しないことが必要である。導電性を有する場合に
は、空間電荷の拡散が生じ、解像度の劣化が生じること
から絶縁性が要求される。しかしながら、誘電体層は液
晶層にかかる分配電圧を低下させたり、或いは解像性を
悪化させるので、その膜厚は薄い方が好ましく、2μm
以下とするとよいが、逆に薄くすることにより、経時的
な相互作用による画像ノイズの発生ばかりでなく、積層
塗布する際にピンホール等の欠陥による浸透の問題が生
じる。ピンホール等の欠陥による浸透性は積層塗布する
材料の固形分比率、溶媒の種類、粘度により異なるの
で、積層塗布されるものの膜厚は適宜設定されるが、少
なくとも10μm以下の膜厚とするとよく、好ましくは
0.1〜3μmとするとよい。さらに、各層に掛かる電
圧分配を考慮した場合、薄膜化と共に誘電率の高い材料
が好ましい。
【0061】誘電体層を形成する材料としては、無機材
料では、 SiO2 、TiO2、CeO2、Al2O3 、GeO2、Si3N4
AlN 、TiN 等を使用し、蒸着法、スパッタ法、ケミカル
・ベーパー・デポジション(CVD)法等により積層し
て形成するとよい。また、有機溶剤に対して相溶性の少
ない水溶性樹脂、例えばポリビニルアルコール、水系ポ
リウレタン、水ガラス等の水溶液を使用し、スピンコー
ト法、ブレードコート法、ロールコート法等により積層
してもよい。更に、塗布可能な弗素樹脂を使用してもよ
く、この場合には弗素系溶剤に溶解し、スピンコート法
により塗布するか、またブレードコート法、ロールコー
ト法等により積層するとよい。
【0062】塗布可能な弗素樹脂としては、一般式
【0063】
【化5】
【0064】及び/又は、一般式
【0065】
【化6】
【0066】(但し、nは1又は2)で示される環構造
の繰り返し単位からなり、50℃での固有粘度が少なく
ても0.1であるような分子量を有する含弗素熱可塑性
樹脂、又、一般式
【0067】
【化7】
【0068】及び/又は、一般式
【0069】
【化8】
【0070】(但し、nは1又は2)で示される環構造
の繰り返し単位(a)と、一般式 -(CF2-CFX)- (但
し、XはF、Cl、-O-CF2CF2CF3、-O-CF2CF(CF3)OCF2C
F2SO3F、-O-CF2CF2CF2COOCH3)で示される繰り返し単位
(b)からなり、少なくても80重量%の繰り返し単位
(a)を含み、50℃での固有粘度が少なくとも0.1
であるような含弗素熱可塑性樹脂を好適に使用すること
ができる。
【0071】繰り返し単位(a)は、一般式 CF2=CF-O
-(CF2)n CF=CF2 (但し、nは1又2)で示されるパー
フルオロアリルビニルエーテル、又はパーフルオロブテ
ニルビニルエーテルをラジカル的に環化重合することに
より得られるものである。
【0072】また繰り返し単位(a)と上記繰り返し単
位(b)を含有するものは、一般式、CF2=CF-O-(CF2)n
CF=CF2 (但し、nは1又2)で示されるパーフルオロ
ビニルエーテルと一般式、CF2=CFX (但し、XはF、C
l、-O-CF2CF2CF3、-O-CF2CF(CF3)OCF2CF2SO3F、-O-CF2
CF2CF2COOCH3)で示されるモノマーとラジカル重合させ
ることにより得られるものである。これらの樹脂は例え
ば、特開平1−131215号公報に開示されている。
【0073】更に、
【0074】
【化9】
【0075】(但し、繰り返し単位数mで示されるジオ
キソノール成分含量が20〜90モル%)である繰り返
し単位からなり、ガラス転移温度より90〜110℃高
い温度での溶融粘度が102 〜104 Pa・secである含
弗素熱可塑性樹脂を使用してもよい。
【0076】この含弗素熱可塑性樹脂は、例えばデュポ
ン社製〔商品名「テフロン」AF1600、ジオキソノ
ール単位を約65モル%含有、ガラス転移温度160
℃、溶融粘度2657Pa・sec (250℃、100sec
-1でASTM D3835による測定値)、吸水率0.
01%以下〕、同社製〔商品名「テフロン」AF240
0、ジオキソノール単位を約85モル%含有、ガラス転
移温度240℃、溶融粘度540Pa・sec (350℃、
100sec -1でASTM D3835による測定値)、
吸水率0.01%以下〕が具体的に例示される。
【0077】なお、弗素樹脂としては、必ずしもパーフ
ルオロ樹脂である必要はなく、汎用溶剤に難溶で弗素系
溶剤に可溶のものであればよい。塗布型の透明絶縁材料
を選択する際には、その溶媒が光導電層を溶解しない、
且つ、情報記録層を塗布形成する際に情報記録層を構成
する材料に溶解しない、或いは、塗布する際の溶媒に溶
解しないことが必要であるが、真空系で膜形成される有
機材料の場合には、膜形成時に光導電層を溶解する恐れ
はないので上記の条件を必要としない。蒸着法により膜
形成される材料としてはポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリ(モノクロロトリフルオロエチレン)、ポリテ
トラフルオロエチレン等がある。また、CVD法により
膜形成される材料としてはポリパラキシレンの下記構造
式で示されるもの、
【0078】
【化10】
【0079】(尚、上記Cタイプは上記構造のもののみ
でなく、ベンゼン環における主鎖結合部位以外の部位の
内1つが塩素で置換されているもの、またDタイプはそ
の2つが塩素で置換されていればよい)等を使用するこ
とができる。
【0080】次に、本発明の第1及び第2の情報記録装
置への情報記録方法について説明する。図4は、本発明
の第1の情報記録装置における情報記録方法を説明する
ための図であり、第2の情報記録装置における情報記録
方法も同様である。
【0081】まず、電源により電極13、13′間に電
圧を印加する。この情報記録媒体への記録に際して、情
報記録媒体を例えばその支持体中に埋設した抵抗加熱
(図示せず)により加熱し、液晶を液晶相を示す温度ま
で加熱することにより、よりメモリー性を向上させるこ
とができる。
【0082】電極13、13′間に電圧を印加しつつ、
情報光18を入射させると、光が入射した部分の電荷発
生層14′、電荷輸送層14″からなる光導電層で発生
した光キャリアは、両電極により形成される電界により
移動し、電圧の再配分が行われ、情報記録層における液
晶相が配向し、情報光18のパターンに応じた記録が行
なわれる。尚、情報光18を入射しつつ、電圧を所定時
間印加してもよい。
【0083】また、液晶によって動作電圧及び範囲が異
なるものもあるので、印加電圧及び印加電圧時間を設定
するにあたっては、情報記録媒体における電圧配分を適
宜設定し、情報記録層にかかる電圧配分を液晶の動作電
圧領域に設定するとよい。この情報記録方法は、面状ア
ナログ記録が可能であり、液晶レベルでの記録が得られ
るので、高解像度の記録となり、また露光パターンは液
晶相の配向により可視像化されて保持される。
【0084】情報記録方法としては、カメラによる方
法、またレーザーによる記録方法がある。カメラによる
方法としては、通常のカメラに使用されている写真フィ
ルムの代わりに情報記録媒体が使用され、記録部材とす
るもので、光学的なシャッタも使用しうるし、また電気
的なシャッタも使用しうるものである。また、プリズム
及びカラーフィルターにより光情報を、R、G、B光成
分に分離し、平行光として取り出しR、G、B分解した
情報記録媒体3セットで1コマを形成するか、または1
平面上にR、G、B像を並べて1セットで1コマとする
ことにより、カラー撮影することもできる。
【0085】また、レーザーによる記録方法としては、
光源としてはアルゴンレーザー(514.488n
m)、ヘリウム−ネオンレーザー(633nm)、半導
体レーザー(780nm、810nm等)が使用でき、
画像信号、文字信号、コード信号、線画信号に対応した
レーザー露光をスキャニングにより行うものである。画
像のようなアナログ的な記録は、レーザーの光強度を変
調して行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な
記録は、レーザー光のON−OFF制御により行う。ま
た画像において網点形成されるものには、レーザー光に
ドットジェネレーターON−OFF制御をかけて形成す
るものである。尚、光センサーにおける光導電層の分光
特性は、パンクロマティックである必要はなく、レーザ
ー光源の波長に感度を有していればよい。
【0086】情報記録媒体に記録された露光情報は、図
5に示すように、第1の情報記録装置の場合には情報記
録媒体を分離し、また第2の情報記録装置の場合にはそ
のままの状態で透過光により情報を再生すると、情報記
録部では液晶が電界方向に配向するために光Aは透過す
るのに対して、情報を記録していない部位においては光
Bは散乱し、情報記録部とのコントラストがとれる。ま
た、これらの情報記録装置で記録された情報は、反射光
により読み取ってもよい。
【0087】液晶の配向により記録された情報は、目視
による読み取りが可能な可視情報であるが、投影機によ
り拡大して読み取ることもでき、レーザースキャニン
グ、或いはCCDを用いて透過光、または反射光により
高精度で情報を読み取ることができ、必要に応じてシュ
リーレン光学系を用いることにより散乱光を防ぐことが
できる。
【0088】本発明の第1、第2の情報記録装置におけ
る情報記録媒体は、静電情報を液晶の配向により可視化
した状態で記録するものであるが、液晶と樹脂との組合
せを選ぶことにより、一旦配向し、可視化した情報は消
去せず、メモリ性が付与される。また、等方相転移付近
の高温に加熱すると、メモリーを消去することができる
ので、再度の情報記録に使用することができる。
【0089】本発明の光センサーは、上述のように高分
子分散型液晶を情報記録層とする情報記録媒体への情報
記録に適しているが、他の情報記録媒体、例えば特開平
4−70842号公報、特開平4−46347号公報、
特開平3−7942号公報、特開平4−73769号公
報等に記載された、弗素樹脂等の電荷保持性に優れた絶
縁性樹脂層を情報記録層とする静電情報記録媒体であっ
て、情報を静電荷の形で蓄積し、トナー現像されるか、
電位読み取りにより静電情報を再生することができる情
報記録媒体や、また特開平3−170985号公報、特
開平3−170984号公報、特開平3−192288
号公報等に記載された、熱可塑性樹脂層を情報記録層と
する情報記録媒体であって、上記同様に情報を静電荷の
形で表面に蓄積した後、加熱されることにより、情報を
フロスト像として蓄積し、可視情報として情報再生する
ことが可能な情報記録媒体に対する情報記録にも使用で
きる。
【0090】
【作用及び発明の効果】本発明においては、光センサー
と情報記録媒体とを対向配置し、電圧を印加しつつ情報
露光することにより、情報記録媒体における液晶を配向
させ、情報露光に応じて光透過性とし、未露光部とのコ
ントラストにより情報記録を行うものであるが、この光
センサー及び情報記録装置においては、液晶の動作電圧
領域において高いコントラスト比を与えることが要求さ
れる。そして、像情報光による光センサーの光キャリア
の発生に伴い、電界が液晶の動作電圧以下であれば、そ
の情報記録層における液晶は配向せず、光散乱により不
透明であるのに対して、液晶の動作電圧以上の電界が印
加されると、情報記録層における液晶が配向し、情報記
録部を透明状態とすることができるものである。本発明
における情報の記録形態は、電界の変調によりアナログ
の画像記録も可能であり、また、情報再生に際して偏向
板が不用であり、又、情報の読み取りに際しての光学系
が単純化しうるものである。
【0091】本発明者等は、電荷発生層のバインダーと
して、塩化ビニル樹脂及び酢酸ビニル樹脂からなる光セ
ンサーにおいて、詳細な理由は不明であるが、光センサ
ーの電荷発生層の樹脂組成により、情報記録層に配分さ
れる電圧が大きく影響されることを見出し、特に、塩化
ビニル樹脂成分が樹脂バインダー中15重量%〜68重
量%の割合で存在させると、露光部と未露光部とでの電
位差が大きくとれ、優れたコントラスト比を与えること
ができ、また、光感度に優れた光センサーとすることが
でき、また優れた情報記録装置及び情報記録再生方法と
なしえるものである。
【0092】以下、実施例を説明するが、実施例中、
「部」は重量部、「%」は重量%を示す。
【0093】
【実施例1】電荷発生物質として下記構造
【0094】
【化11】
【0095】を有するビスアゾ顔料3部と、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体樹脂1部とを、ジオキサン:シク
ロヘキサン=1:1の混合溶媒196部と混合し、混合
機により十分に混練を行い、塗布液を作製した。この共
重合体樹脂中の塩化ビニル樹脂と酢酸ビニル樹脂との組
成比を85:15から15:85の範囲にわたって、下
記表2に示すように変化させた。
【0096】この塗布液をITO透明電極(膜厚:約5
00A、抵抗値:80Ω/□)を有するガラス基板上の
ITO面側に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚
0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0097】次に、電荷輸送物質として下記構造
【0098】
【化12】
【0099】を有するブタジエン誘導体(商品名T−4
05;高砂香料(株)製)5部とスチレン−ブタジエン
共重合体樹脂(商品名クリアレン730L;電気化学工
業)1部とを、モノクロルベンゼン:ジクロロメタン:
1,1,2−トリクロロエタン=1:1:2の混合溶媒
27.3部と混合溶解し、塗布液を作製した。この溶液
を上記電荷発生層上に塗布し、80℃、2時間乾燥して
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0100】このようにして得られた光センサーの電気
特性について、図6に示す測定回路を使用し、評価し
た。図に示すように、本発明における情報記録媒体に対
応するものとしてコンデンサーC1 および抵抗R1 を使
用した。また、光センサー1上に金を蒸着させて電極層
とし、コンデンサーC1 および抵抗R1 と接続し、
1、C1 をそれぞれ400MΩ、120pFとした。
この測定回路において、光センサー側がプラスとなるよ
うに電圧を400V印加すると同時に光センサーのIT
O面より500〜600nm、20ルックスの光を17
ms照射した後、光照射を止め、その後光照射時間を含
め100ms間電圧印加を継続した。光照射時から電圧
印加を中止するまでのR1 に流れる電流をモニターし、
1 に蓄積される電位を算出した。その測定結果を図7
に明部として示す。横軸は時間、縦軸はC1 にかかる電
圧である。
【0101】次に、同じ測定回路において、光を照射し
ないで同様に電圧のみを印加した場合について、同様に
1 に蓄積される電位を算出し、暗電位として図7に同
様に結果を示す。
【0102】図7における2本の曲線のうち、上部の線
は明部における電位変化を表し、下部の線は暗部におけ
る電位変化を示すが、測定を開始してから40ms経過
した段階での明部と暗部での両者の電位差をコントラス
ト電位とした。コントラスト電位が大きいほど、良い光
センサーだといえる。
【0103】光センサーにおける電荷発生層のバインダ
ー樹脂組成を下記表のごとく変えて光センサーを作製
し、各光センサーにおけるコントラスト電位をそれぞれ
上記の測定回路を使用して求めた。測定結果を同時に下
記表に示す。
【0104】
【表2】
【0105】
【実施例2】電荷発生物質として実施例1で使用したビ
スアゾ顔料3部と、塩化ビニル/酢酸ビニルの共重合体
樹脂および酢酸ビニル樹脂とのブレンド樹脂1部とを、
ジオキサン:シクロヘキサン=1:1の混合溶媒196
部と混合し、十分に混合機により混練を行い電荷発生層
用の塗布液を作製した。その際、このブレンドバインダ
ー樹脂中の塩化ビニル樹脂と酢酸ビニル樹脂との組成比
(重量比)を85:15から15:85の範囲にわたっ
て下記表3に示すように変化させた。
【0106】この塗布液をITO透明電極(膜厚:約5
00A、抵抗値:80Ω/□)を有するガラス基板上の
ITO面側に塗布し、100℃、1時間乾燥して膜厚
0.3μmの電荷発生層を形成した。次に、実施例1同
様にして、この電荷発生層上に膜厚20μmの電荷輸送
層を形成した。
【0107】このようにして得られた光センサーの電気
特性を、実施例1同様の条件(図6におけるR1 、C1
はそれぞれ400MΩ、120pFであり、全体に40
0Vを印加)で評価した。測定結果を下記表に示す。
【0108】
【表3】
【0109】
【比較例1】実施例1において、電荷発生層におけるバ
インダーを塩化ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とし、また溶媒をTHFとした以外は実施例1と同様に
して光センサーを作製した。この光センサーを実施例1
同様にして評価したところ、コントラスト電位は3.3
Vであった。
【0110】
【比較例2】実施例1において、電荷発生層におけるバ
インダーを酢酸ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とした以外は実施例1と同様にして光センサーを作製し
た。この光センサーを実施例1同様にして評価したとこ
ろ、コントラスト電位は12.4Vであった。
【0111】表2、表3からわかるように、塩化ビニル
−酢酸ビニル共重合体、或いは塩化ビニル/酢酸ビニル
共重合体とポリ酢酸ビニルの混合物のいずれを用いた場
合でも、樹脂バインダー中の塩化ビニル樹脂と酢酸ビニ
ル樹脂の組成比を15:85から68:32の範囲にす
ると、コントラスト電位が向上することがわかる。ま
た、比較例1、2からバインダー樹脂を塩化ビニル樹脂
単独、または酢酸ビニル樹脂単独とするとコントラスト
電位が低いことがわかる。
【0112】
【実施例3】 (情報記録媒体の調製)ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート4部、スメクチック液晶S6(商品名;メ
ルク社製)6部、フッ素系界面活性剤フロラードFC−
430(商品名;3M社製)0.2部、光重合開始剤
「ダロキュア1173」(商品名;メルク社製)0.2
部の混合物をキシレンにて固形分30%に調整した。
【0113】この溶液をITO透明電極(膜厚約500
A、抵抗値:80Ω/□)を有するガラス基板上のIT
O面側に50μmのキャップ厚のブレードコーターで塗
布し、これを50℃に保持し、0.3mJ/cm2 のU
V光を照射して、膜厚約6μmの情報記録層を有する情
報記録媒体を作製した。この情報記録層断面を熱メタノ
ールを用いて、液晶を抽出し、乾燥させた後、走査型電
子顕微鏡(日立製作所(株)製、S−800、1000
0倍)で内部構造を観察したところ、層の表面は0.6
μm厚の紫外線硬化型樹脂で覆われ、層内部は粒径0.
1μmの樹脂粒子が充填している構造を有していること
がわかった。
【0114】(第1の情報記録装置の調製)実施例1に
おいて作製した光センサーにおいて、その電荷発生層に
おいて樹脂バインダー中にポリ塩化ビニル成分を50重
量%含有した光センサーと、上記で調製した情報記録媒
体とを、膜厚9μmのポリイミドフィルムをスペーサー
とし、情報記録媒体と光センサーを対向配置して接地し
た。次いで、光センサー側からグレースケールを露光量
0.1〜10ルックスで投影露光すると同時に、直流電
圧900Vを両電極間に、光センサー層側を正、情報記
録媒層側を負として0.1秒間印加した。
【0115】その結果、グレースケールに対応した透過
像が情報記録層に形成され、グレースケールの低露光量
側でも十分なコントラストが得られる像が透過光により
確認できた。更に、この情報記録媒体をCCDラインセ
ンサーを用いたスキャナーにより読み取り、昇華プリン
ターで出力した結果、階調性を有し、高解像度のハード
コピーが得られた。
【0116】
【比較例3】実施例3において、電荷発生層におけるバ
インダーを塩化ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とし、また溶媒をTHFとした以外は実施例3と同様に
して情報記録装置を作製した。この情報記録装置を実施
例3同様にして評価したところ、グレースケールの低露
光量側で十分なコントラストが得られなかった。
【0117】
【比較例4】実施例3において、電荷発生層におけるバ
インダーを酢酸ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とした以外は、実施例3と同様にして情報記録装置を作
製した。この情報記録装置を実施例3同様にして評価し
たところ、グレースケールの低露光量側で十分なコント
ラストが得られなかった。
【0118】
【実施例4】実施例1において作製した光センサーにお
いて、その電荷発生層において樹脂バインダー中にポリ
塩化ビニル成分を50重量%含有した光センサーを用意
した。
【0119】この光センサーの電荷輸送層上に、下記構
【0120】
【化13】
【0121】を有するジパラキシリレンを真空下で気化
重合させ、ポリ(モノクロロパラキシリレン)を膜厚
0.6μmで成膜し、誘電体層を形成した。
【0122】更に、この誘電体層の上に、ジペンタエリ
スリトールヘキサアクリレート4部、スメクチック液晶
S6(商品名;メルク社製)6部、フッ素系界面活性剤
フロラードFC−430(商品名;3M社製)0.2
部、光重合開始剤「ダロキュア1173」(商品名;メ
ルク社製)0.2部の混合物をキシレンにて固形分30
%に調整した溶液を50μmのキャップ厚のブレードコ
ーターで塗布し、これを50℃に保持し、0.3mJ/
cm2 のUV光を照射して、膜厚約6μmの情報記録層
を積層した。この情報記録層の上に、透明電極としてス
パッタ法でITOを約200A積層し、本発明の第2の
情報記録装置を作製した。
【0123】この情報記録装置の光導電層側からグレー
スケールを露光量0.1〜10ルックスで投影露光する
と同時に、直流電圧600Vを両電極間に光導電層側を
正、情報記録層側を負として0.1秒間印加したとこ
ろ、グレースケールに対応した透過像が情報記録層に形
成され、グレースケールの低露光量側でも十分なコント
ラストが得られる像が透過光により確認できた。
【0124】更に、この情報記録媒体をCCDラインセ
ンサーを用いたスキャナーにより読み取り、昇華プリン
ターで出力した結果、階調性を有し、高解像度のハード
コピーが得られた。
【0125】
【比較例5】実施例4において、電荷発生層におけるバ
インダーを塩化ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とし、また溶媒をTHFとした以外は実施例4と同様に
して情報記録装置を作製した。この情報記録装置を実施
例4同様にして評価したところ、グレースケールの低露
光量側で十分なコントラストが得られなかった。
【0126】
【比較例6】実施例4において、電荷発生層におけるバ
インダーを酢酸ビニル樹脂(試薬;アルドリッチ社製)
とした以外は、実施例4と同様にして情報記録装置を作
製した。この情報記録装置を実施例4同様にして評価し
たところ、グレースケールの低露光量側で十分なコント
ラストが得られなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)は、光センサーをその断面図により
模式的に説明するための図、同図(b)は他の態様を示
す図である。
【図2】図2は、本発明における第1の情報記録装置の
態様をその断面により模式的に説明するための図であ
る。
【図3】図3は、本発明における第2の情報記録装置の
態様をその断面により模式的に説明するための図であ
る。
【図4】図4は、本発明の情報記録装置における情報記
録方法を説明するための図である。
【図5】図5は、本発明の情報記録装置における情報記
録媒体に記録された情報の再生方法を説明するための図
である。
【図6】図6は、本発明の光センサーの電気特性を評価
するために使用した測定回路を説明するための図であ
る。
【図7】図7は、図6に示す評価方法により得られた評
価結果を示す図である。
【符号の説明】
1は光センサー、3は情報記録媒体、11は情報記録
層、13、13′は電極層、14′は電荷発生層、1
4″は電荷輸送層、15は基板、17は電荷注入防止
層、電極層、18は情報光、19はスペーサー、20は
誘電体層、C1 はコンデンサー、R1 は抵抗。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極層上に電荷発生層、電荷輸送層が順
    次設けられ、該電荷発生層を構成する樹脂バインダーが
    ポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、
    該ポリ塩化ビニル成分が樹脂バインダー中に15重量%
    〜68重量%の割合で含有されることを特徴とする光セ
    ンサー。
  2. 【請求項2】 電極層上に電荷発生層、電荷輸送層が順
    次設けられ、該電荷発生層を構成する樹脂バインダーが
    ポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、
    該ポリ塩化ビニル成分が樹脂バインダー中に15重量%
    〜68重量%の割合で含有される光センサーと、電極層
    上に情報記録層を積層した情報記録媒体であって、その
    情報記録層が液晶相および樹脂相からなる情報記録媒体
    とを、少なくとも一方の電極層を透明電極層としてスペ
    ーサーを介して光軸上に対向配置し、両電極層間を電圧
    印加可能に結線したことを特徴とする情報記録装置。
  3. 【請求項3】 電極層上に電荷発生層、電荷輸送層を順
    次設けられ、該電荷発生層を構成する樹脂バインダーが
    ポリ塩化ビニル成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、
    該ポリ塩化ビニル成分が樹脂バインダー中に15重量%
    〜68重量%の割合で含有される光センサーと、電極層
    上に情報記録層を積層した情報記録媒体であって、その
    情報記録層が液晶相および樹脂相からなる情報記録媒体
    とを、少なくとも一方の電極層を透明電極層として、ス
    ペーサーを介して光軸上に対向配置し、その両電極間に
    電圧を印加しつつ情報露光し、情報露光に応じて液晶相
    を配向させて情報記録を行い、情報記録の再生にあたっ
    ては透過光あるいは反射光により可視情報として再生す
    ることを特徴とする情報記録再生方法。
  4. 【請求項4】 電極層上に電荷発生層、電荷輸送層、誘
    電体層、情報記録層、電極層が順次設けられた情報記録
    媒体であって、少なくとも一方の電極が透明であり、ま
    た該電荷発生層を構成する樹脂バインダーがポリ塩化ビ
    ニル成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、該ポリ塩化
    ビニル成分が樹脂バインダー中に15重量%〜68重量
    %の割合で含有されるものであり、更に該情報記録層が
    液晶相および樹脂相からなり、両電極層間を電圧印加可
    能に結線したことを特徴とする情報記録装置。
  5. 【請求項5】 電極層上に電荷発生層、電荷輸送層、誘
    電体層、情報記録層、電極層が順次設けられた情報記録
    媒体であって、少なくとも一方の電極が透明であり、ま
    た該電荷発生層を構成する樹脂バインダーがポリ塩化ビ
    ニル成分とポリ酢酸ビニル成分とからなり、該ポリ塩化
    ビニル成分が樹脂バインダー中に15重量%〜68重量
    %の割合で含有されるものであり、更に該情報記録層が
    液晶相および樹脂相からなる情報記録媒体において、そ
    の両電極間に電圧を印加しつつ情報露光し、情報に応じ
    て液晶相を配向させて情報記録を行い、情報記録の再生
    にあたっては透過光あるいは反射光により可視情報とし
    て再生することを特徴とする情報記録再生方法。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0293519A (ja) * 1988-09-30 1990-04-04 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 光書き込み型空間光変調器
JPH02222924A (ja) * 1988-11-16 1990-09-05 Victor Co Of Japan Ltd 記録媒体及び記録,再生方式
JPH03140964A (ja) * 1989-10-26 1991-06-14 Fuji Electric Co Ltd 電子写真用感光体

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