JP3372288B2 - 光センサーおよび情報記録システム - Google Patents

光センサーおよび情報記録システム

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JP3372288B2
JP3372288B2 JP10205293A JP10205293A JP3372288B2 JP 3372288 B2 JP3372288 B2 JP 3372288B2 JP 10205293 A JP10205293 A JP 10205293A JP 10205293 A JP10205293 A JP 10205293A JP 3372288 B2 JP3372288 B2 JP 3372288B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、情報記録媒体へ光情報
を可視情報または静電情報の形で記録することができる
光センサーと情報記録媒体とからなる情報記録システ
ム、更に情報記録方法に関し、特に情報記録媒体への情
報記録性能が著しく増幅される光センサーおよび情報記
録システムに関する。
【0002】
【従来の技術】前面に電極層が設けられた光導電層から
なる光センサーと、該光センサーに対向し、後面に電極
層が設けられた電荷保持層からなる情報記録媒体とを光
軸上に配置し、両導電層間に電圧を印加しつつ露光し、
入射光学像に応じて、電荷保持層に静電電荷を記録さ
せ、その静電電荷をトナー現像するかまたは電位読み取
りにより再生する方法は、例えば特開平1−29036
6号公報、特開平1−289975号公報に記載されて
いる。また、上記方法における電荷保持層を熱可塑性樹
脂層とし、静電電荷を熱可塑樹脂層表面に記録した後加
熱し、熱可塑性樹脂層表面にフロスト像を形成すること
により記録された静電電荷を可視化する方法は、例えば
特開平3−192288号公報に記載されている。
【0003】更に、本出願人等は、上記情報記録媒体に
おける情報記録層を高分子分散型液晶層として、上記同
様に電圧印加時露光し、光センサーにより形成される電
界により液晶層を配向させて情報記録を行い、情報記録
の再生にあたっては透過光あまいは反射光により可視情
報として再生する情報記録再生方法を、先に出願(特願
平2−186023号、特願平3−10847号)し
た。この情報記録再生方法は偏向板を使用しなくとも記
録された情報を可視化できる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のごと
き情報記録媒体への情報形成に使用される光センサーで
あって、情報形成能に優れ、情報記録感度の向上した光
センサーおよび情報記録システムの提供を課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の光センサーは、
基材上に電極層を設け、該電極層上に光導電層を積層し
てなる光センサーと、電極層上に電界または電荷により
情報記録が可能な情報記録層を積層してなる情報記録媒
体とが対向させて配置され、両電極層間に電圧を印加し
た状態での情報露光により情報記録媒体への情報記録を
可能とする情報記録システムに使用する光センサーにお
いて、光導電層の電荷発生物質としてビスアゾ顔料を用
いるとともに、光導電層の電荷輸送物質として1,4−
ジビニルベンゼン骨格を少なくとも1個有した化合物を
有する物質を使用した光センサーである。
【0006】また、光センサーが、基材上に電極層、光
導電層を積層し、情報記録媒体に付与される電界強度ま
たは電荷量が光照射につれて増幅され、また光照射を終
了した後でも電圧を印加し続けるとその導電性を持続
し、引き続き電界強度または電荷量を情報記録媒体に付
与し続ける作用を有する光センサーである。また、基材
上に形成した電極層上に、電荷発生物質としてビスアゾ
顔料を含有し、電荷輸送物質として1,4−ジビニルベ
ンゼン骨格を少なくとも1個有した化合物含有する光導
電層を有する光センサーと、電極層上に電界または電荷
により情報記録が可能な情報記録層を積層してなる情報
記録媒体とが対向させて配置され、両電極間に電圧を印
加した状態での情報露光により情報記録媒体への情報記
録を可能とする情報記録システムである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明の光センサーは、電極層上に光導電層を積層してお
り、その光導電層には電荷発生層及び電荷輸送層を積層
している。光導電層は、一般には光が照射されると照射
部分で光キャリア(電子、正孔)が発生し、それらのキ
ャリアが層幅を移動することができる機能を有するもの
であり、特に電界が存在する場合にその効果が顕著であ
る層であるが、本発明の光センサーは、後述する光導電
層と電極層とを適宜組合せることにより、光センサーへ
の光照射時において情報記録媒体に付与される電界また
は電荷量が光照射につれて増幅され、また光照射を終了
した後でも電圧を印加し続けるとその導電性を持続し、
引続き電界強度または電荷量を情報記録媒体に付与し続
ける作用を有するに到るものである。
【0008】図1は本発明の光センサーを説明する断面
図であり、光導電層が電荷発生層と電荷輸送層の二層か
ら構成されている光センサー1を示している。光センサ
ーは基板15に形成した電極層13上に、電荷発生層1
4′および電荷輸送層14″からなる光導電層が形成さ
れている。電荷発生層は、バインダー樹脂と電荷発生物
質からなり、電荷発生物質としては、特願平5−472
1号に記載されているようなピリリウム系染料、チアピ
リリウム系染料、アズレニウム系染料、シアニン系染
料、アズレニウム系染料等のカチオン系染料、スクワリ
リウム塩系染料、フタロシアニン系顔料、ペリレン系顔
料、ピラントロン系顔料等の多環キノン系顔料、インジ
ゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ピロール系顔料、アゾ
系顔料等の染料、顔料を単独もしくは複数のものを組み
合わせて使用することができ、アモルファスセレン、ア
モルファスシリコン等を用いることができる。また、電
荷発生層には、電子受容性物質を添加してもよい。電子
受容性物質としては、2,4,7−トリニトロフルオレ
ノン、テトラフルオロ−P−ベンゾキノン、テトラシア
ノキノジメタン、トリフェニルメタン、無水マレイン
酸、ヘキサシアノブタジエン等を使用することができ
る。
【0009】バインダー樹脂としては、例えばシリコー
ン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、飽和または不飽和ポリエステル樹
脂、PMMA樹脂、塩ビ樹脂、酢ビ樹脂、塩ビ−酢ビ混
合樹脂等が挙げられ、上記電荷発生物質をバインダー中
に分散して形成される。電荷発生剤として好ましくはフ
ルオレノンアゾ顔料、ビスアゾ顔料であり、またバイン
ダーとして好ましくはポリエステル樹脂、塩ビ−酢ビ混
合樹脂が挙げられる。使用するバインダー樹脂は、分子
量が大きくなると塗布特性が好ましくないので、平均分
子量が1,000〜100,000のものを使用するこ
とが好ましい。 これらの電荷発生剤とバインダーの混
合比は、電荷発生剤1重量部に対してバインダーを0.
1〜10重量部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で
使用するとことが望ましい。電荷発生層は乾燥後膜厚と
して0.01〜1μmであり、好ましくは0.1〜0.
3μmとするとよい。
【0010】また、これらの電荷発生物質は、蒸着、ス
パッタリング等の薄膜形成方法を用いることができ、こ
れらの場合には、バインダー樹脂を用いる必要はなく、
膜の均一性等に優れている。例えば、フタロシアニン顔
料系、ピロール系顔料系等では、蒸着膜を形成後トルエ
ン、キシレン等の溶媒処理で結晶形を変化させ、高感度
化、分光特性の変化等を行わせることができる。膜厚は
0.1〜1μmであり、望ましくは、0.1〜0.5μ
mが望ましい。電荷発生層は、上記バインダー樹脂、電
荷発生物質、電子受容性物質とを溶剤に溶解または分散
させ、電極上に塗布、乾燥工程を経て形成される。溶剤
としては、ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエ
タン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、シクロヘ
キサノン、ジオキサン、1,2,3−トリクロロプロパ
ン、エチルセルソルブ、1,1,1−トリクロロエタ
ン、メチルエチルケトン、クロロホルム、トルエン等が
挙げられ、塗布方法としてはブレードコーティング法、
ディッピング法、スピンナーコーティング法等が挙げら
れる。電荷発生層は乾燥後の膜厚で、0.01〜1μ
m、好ましくは0.1〜0.3μmとするとよい。電荷
輸送層14″は電荷輸送物質とバインダー樹脂とからな
る。電荷輸送物質は、電荷発生物質で発生した電荷の輸
送特性が良い物質であり、とくに、電荷発生層で発生し
た電荷を電圧を印加した条件下での輸送特性に優れる物
質であり、溶液状態での塗布適性、成膜した状態での、
透明性、平面性等の性能も要求され、成膜した状態で結
晶化せずに、アモルファス状態である必要がある。
【0011】そして、本発明の電荷輸送物質は、電荷発
生物質で発生した電荷の輸送特性が良い物質であり、
1,4−ジビニルベンゼン骨格を少なくとも1個有した
化合物を使用することが望ましく、さらに具体的には下
記の化合物(1)〜(3)が好ましい。
【0012】
【化1】
【0013】バインダー樹脂としては、上記した電荷発
生層におけるバインダー樹脂と同様のものが使用できる
が、好ましくはポリビニルアセタール樹脂、スチレン樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂である。バイン
ダー樹脂は、電荷輸送剤1重量部に対して0.1〜10
重量部、好ましくは0.1〜1重量部の割合で使用する
ことが望ましい。電荷輸送層は乾燥後膜厚として1〜5
0μmであり、好ましくは10〜30μmとするとよ
い。
【0014】また、電荷発生層もしくは電荷輸送層に
は、必要に応じて光持続導電性付与剤が添加される。上
述の電荷発生層および電荷輸送層は、それ自体光持続導
電性を有するが、この光持続導電性付与剤は、電荷発生
層および電荷輸送層における光持続導電性を強化させる
ことを目的として添加されるものである。このような光
持続導電性付与剤としては、特願平5−4721号に記
載されているようなアリールメタン系色素、ジアゾニウ
ム塩類、酸無水物、o−ベンゾスルホイミド、ニンヒド
リン類、シアノ化合物、ニトロ化合物、塩化スルホニル
類、ジフェニルまたはトリフェニルメタン類、o−ベン
ゾイル安息香酸、ロイコ色素群が挙げられる。これらの
光持続導電性付与剤は、電荷発生物質1重量部に対して
0.001〜1重量部、好ましくは0.001〜0.1
重量部の割合で添加される。持続導電性付与剤の添加量
が1重量部を越えると、光センサーとしての光導電性能
が著しく低下するので好ましくない。
【0015】また、上記光持続導電性付与物質は、分光
感度が可視光領域にないものもあり、可視光領域の光情
報を利用する場合には、可視光領域での感度を付与する
ために電子受容性物質、増感色素等を更に添加すること
ができる。電子受容性物質としては、例えばニトロ置換
ベンゼン、ジアノ置換ベンゼン、ハロゲン置換ベンゼ
ン、キノン類、トリニトロフルオレノン等がある。また
増感色素としてはトリフェニルメタン色素、ピリリウム
塩色素、キサンテン色素などが挙げられる。電子受容性
物質、増感色素等は、電荷発生物質1重量部に対して
0.001〜1重量部、好ましくは0.01〜1重量部
の割合で添加される。同時に光情報が赤外領域にある場
合には、フタロシアニン等の顔料、ピロール系、シアニ
ン系等の色素を同量程度添加するとよく、逆に紫外領域
にあるいはそれ以下の波長域に情報光がある場合には、
それぞれの波長吸収物質を同量添加することで目的が達
成される。
【0016】また、有機化合物からなる電荷発生層の形
成には、溶剤としてジクロロエタン、1,1,2−トリ
クロロエタン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、
シクロヘキサン、ジオキサン、1,2,3−トリクロロ
プロパン、エチルセルソルブ、1,1,1−トリクロロ
エタン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、クロロ
ホルム、トルエン等を使用して塗布溶液とするとよく、
塗布方法としては、ブレードコーティング法、ディッピ
ング法、スピンナーコーティング法等が挙げられる。
【0017】また、本発明のセンサーには、電荷注入制
御層を電極と電荷発生層の間に形成しても良い。電荷注
入制御層は、光センサーにおける電極層13から電荷発
生層14′への電荷注入性を制御して情報記録媒体に実
質的に印加される電圧を調節するために設けられるもの
である。このような電荷注入制御層は、情報記録媒体に
おける情報記録層が、特に、後述するような高分子分散
型液晶層である場合に、液晶の動作電圧領域に光センサ
ーの感度を設定することが必要である。つまり、露光部
において情報記録媒体に印加される電位(明電位)と未
露光部において情報記録媒体に印加される電位(暗電
位)との差(コントラスト電位)を情報記録媒体におけ
る液晶の動作領域において大きく取ることが必要である
からである。
【0018】そのため、例えば光センサーの未露光部に
対応する液晶層に印加される暗電位は液晶の動作開始電
位程度に設定する必要がある。そのために光センサーバ
ルクに105 V/cm〜106 V/cmの電界が与えら
れた状態で10-4〜10-8A/cm2 の暗電流が生じる
程度の導電性が要求され、好ましくは10-5〜10-6
/cm2 の範囲が好ましい。暗電流が10-8A/cm2
以下の光センサーでは液晶層が露光状態でも配向せず、
また10-4A/cm2 以上の暗電流の光センサーでは未
露光状態でも電圧印加と同時に電流が多く流れ、液晶が
配向し露光したとしても露光による透過率の差が得られ
ない。電荷注入制御層は、このような情報記録媒体の特
性との関係で適宜設けられる。
【0019】光サンサーにおける暗電位を低く抑えるこ
とが必要な場合には、電荷注入制御層は電荷注入防止性
を有する層とされる。電荷注入防止層は、いわゆるトン
ネル効果を利用した層と整流効果を利用した層との二種
類のものがある。トンネル効果を利用した層の膜厚は電
荷の注入を一定程度防止する絶縁性とトンネル効果の点
を考慮して使用される材質ごとに決められるが、本発明
の光センサーの特性を考慮し、適当な絶縁性とする必要
がある。膜厚は、厚くとも1μm以下とする必要があ
り、1μm以上であると本発明における光センサーの特
徴を有しないものとなる。
【0020】このような電荷注入性を一定程度防止する
層は、例えば無機絶縁性膜、有機絶縁性高分子膜、絶縁
性単分子膜等の単層、或いはこれらを積層して形成さ
れ、無機絶縁性膜としては、例えばAs2O3 、B2O3、Bi2O
3 、CdS 、CaO 、CeO2、Cr2O3、CoO 、GeO2、HfO2、Fe2
O3 、La2O3 、MgO 、MnO2、Nd2O3 、Nb2O5 、PbO 、Sb2
O3 、SiO2、SeO2、Ta2O5 、TiO2、WO3 、V2O5、Y2O5、Y
2O3、ZrO2、BaTiO3、Al2O3 、Bi2TiO5 、CaO-SrO 、CaO
-Y2O3、Cr-SiO、LiTaO3、PbTiO3、PbZrO3、ZrO2-Co 、Z
rO2-SiO2 、AlN 、BN、NbN 、Si3N4 、TaN 、TiN 、V
N、ZrN 、SiC 、TiC 、WC、Al4C3 等をグロー放電、蒸
着、スパッタリング等により形成される。
【0021】また、整流効果を利用した電荷注入防止層
は、整流効果を利用して電極基板の極性と逆極性の電荷
輸送能を有する電荷輸送層を設ける。すなわち、このよ
うな電荷注入防止層は有機光導電層、有機無機複合型光
導電層で形成され、その膜厚は、厚くとも5μm以下と
する必要があり、5μm以上であると本発明における光
センサーの特徴を有しないものとなる。具体的には、電
極に負の電圧が印加される場合はB、Al、Ga、In
等をドープしたアモルファスシリコン光導電層、アモル
ファスセレン、またはオキサジアゾール、ピラゾリン、
ポリビニルカルバゾール、スチルベン、アントラセン、
ナフタレン、トリジフェニルメタン、トリフェニルメタ
ン、アジン、アミン、芳香族アミン等を合成樹脂中に分
散して形成した有機光導電層、電極に正の電圧が印加さ
れる場合は、P、N、As、Sb、Bi等をドープした
アモルファスシリコン光導電層、ZnO光導電層等をグ
ロー放電、蒸着、スパッタリング、CVD、コーティン
グ等の方法により形成される。
【0022】電極層13は、後述する情報記録媒体が不
透明であれば透明性を有することが必要であるが、情報
記録媒体が透明性を有する場合には透明、不透明いずれ
でもよく、50〜104 Ω/cm2 の表面抵抗率を安定し
て与える材料、例えば亜鉛、チタン、銅、鉄、錫等の金
属薄膜導電膜、酸化錫、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸
化チタン、酸化タングステン、酸化バナジウム等の無機
金属酸化物導電膜、四級アンモニウム塩等の有機導電膜
等であり、単独か或いは二種以上の複合材料として用い
られる。なかでも酸化物半導体が好ましく、特に酸化イ
ンジウム酸化錫複合酸化物(ITO)が好ましい。電極
層13は蒸着、スパッタリング、CVD、コーティン
グ、メッキ、ディッピング、電解重合等の方法により形
成される。またその膜厚は電極を構成する材料の電気特
性、および情報記録の際の印加電圧により変化させる必
要があるが、例えばITO膜では10〜300nm程度
であり、情報記録層との間の全面、或いは光導電層の形
成パターンに合わせて形成される。
【0023】基板15は、後述する情報記録媒体が不透
明であれば透明性を有することが必要であるが、情報記
録媒体が透明性を有する場合には透明、不透明いずれで
もよく、カード、フィルム、テープ、ディスク等の形状
を有し、光センサーを強度的に支持するものである。光
センサー自体が支持性を有する場合には設ける必要がな
いが、光センサーを支持することができるある程度の強
度を有していれば、その材質、厚みは特に制限がない。
例えば可撓性のあるプラスチックフィルム、或いはガラ
ス、ポリエステル、ポリカーボネート等のプラスチック
シート、カード等の剛体が使用される。なお、基板の電
極層13が設けられる面の他方の面には、電極層13が
透明であれば必要に応じて反射防止効果を有する層を積
層するか、また反射防止効果を発現しうる膜厚に透明基
板を調整するか、更に両者を組み合わせることにより反
射防止性を付与するとよい。
【0024】次に、本発明の情報記録システムについて
説明する。図2は、第1の情報記録システムの態様をそ
の断面により模式的に説明するための図で、情報記録層
11、電極層13′を順次積層した情報記録媒体2と上
述した光センサー1とをスペーサー19を配置して、光
センサーと情報記録媒体との間に空隙を設けて対向配置
し、積層して構成される。情報記録媒体2について説明
する。まず、本発明における情報記録媒体としては、そ
の情報記録層を高分子分散型液晶とする場合が挙げられ
る。本発明における高分子分散型液晶は液晶相中に合成
樹脂粒子が分散した構造を有しているが、液晶材料は、
スメクチック液晶、ネマチック液晶、コレステリック液
晶あるいはこれらの混合物を使用することができる。液
晶としては、その配向性を保持し、情報を永続的に保持
させるメモリー性の観点から、スメクチック液晶を使用
するのが好ましい。
【0025】スメクチック液晶としては、液晶性を呈す
る物質の末端基の炭素鎖が長いシアノビフェニル系、シ
アノターフェニル系、フェニルエステル系、更に弗素系
等のスメクチックA相を呈する液晶物質、強誘電性液晶
として用いられるスメクチックC相を呈する液晶物質、
或いはスメクチックH、G、E、F等を呈する液晶物質
等が挙げられる。又、ネマチック液晶を使用してもよ
く、スメクチック或いはコレステリック液晶と混合する
ことによりメモリー性を向上させることができ、例え
ば、シッフ塩基系、アゾキシ系、アゾ系、安息香酸フェ
ニルエステル系、シクロヘキシル酸フェニルエステル
系、ビフェニル系、ターフェニル系、フェニルシクロヘ
キサン系、フェニルピリジン系、フェニルオキサジン
系、多環エタン系、フェニルシクロヘキセン系、シクロ
ヘキシルピリミジン系、フェニル系、トラン系等の公知
のネマチック液晶を使用できる。又、ポリビニルアルコ
ール等と液晶材料を混合してマイクロカプセル化したも
のも使用できる。なお、液晶材料を選ぶ際には、屈折率
の異方向性の大きい材料の方がコントラストがとれるの
で好ましい。
【0026】樹脂粒子を形成する材料としては、例え
ば、紫外線硬化型樹脂であって、モノマー、オリゴマー
の状態で液晶材料と相溶性を有するもの、或いはモノマ
ー、オリゴマーの状態で液晶材料と共通の溶媒に相溶性
を有するものを好ましく使用できる。このような紫外線
硬化型樹脂としては、例えばアクリル酸エステル、メタ
クリル酸エステル等が挙げられ、モノマー、オリゴマー
の状態で、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポ
リエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレン
グリコールジアクリレート、イソシアヌール酸(エチレ
ンオキサイド変性)トリアクリレート、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトール
テトラアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリ
レート、ヘキサンジオールジアクリレート等の多官能性
モノマー或いは多官能性ウレタン系、エステル系オリゴ
マー、更にノニルフェノール変性アクリレート、N−ビ
ニル−2−ピロリドン、2−ヒドロキシ−3−フェノキ
シプロピルアクリレート等の単官能性モノマー或いはオ
リゴマー等が挙げられる。溶媒としては、共通の溶媒で
あれば特に問題はなく、例えばキシレン等に代表される
炭化水素系溶媒、クロロホルム等に代表されるハロゲン
化炭化水素系溶媒、メチルセロソルブ等に代表されるア
ルコール誘導体系溶媒、ジオキサン等に代表されるエー
テル系溶媒等が挙げられる。
【0027】紫外線硬化型樹脂を硬化させる光硬化剤と
しては、例えば2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェ
ニルプロパン−1−オン(メルク社製 ダロキュア11
73)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン
(チバ・ガイギー社製 イルガキュア184)、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン(メルク社製 ダロキュア1
116)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー
社製 イルガキュア651)、2−メチル−1−〔4−
(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノン
−1(チバ・ガイギー社製 イルガキュア907)、
2,4−ジエチルチオキサントン(日本化薬社製 カヤ
キュアDETX)とp−ジメチルアミノ安息香酸エチル
(日本化薬社製カヤキュアEPA)との混合物、イソプ
ロピルチオキサントン(ワードブレキンソップ社製 ク
ンタキュア・ITX)とp−ジメチルアミノ安息香酸エ
チルとの混合物等が挙げられるが、液状である2−ヒド
ロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン
が液晶材料、重合体形成性モノマー若しくはオリゴマー
との相溶性の面で特に好ましい。
【0028】液晶材料と樹脂の使用割合は、液晶の含有
量が10重量%〜90重量%、好ましくは40重量%〜
80重量%となるように使用するとよく、10重量%未
満であると情報記録により液晶相が配向しても光透過性
が低く、また、90重量%を越えると液晶の滲み出し等
の現象が生じ、画像ムラが生じ好ましくない。液晶は情
報記録相中に多く存在させることにより、コントラスト
比を向上させ、動作電圧を低くすることができる。
【0029】情報記録層の形成方法は、樹脂形成用材料
と液晶、光硬化剤等を溶媒に溶解または分散させた混合
溶液を、電極層上にブレードコーター、ロールコータ
ー、或いはスピンコーター等の塗布方法により塗布し、
光または熱により樹脂形成用材料を硬化させることによ
り形成される。なお、必要に応じて、溶液の塗布適性を
向上させ、表面性を良くするためにレベリング剤を添加
してもよい。
【0030】情報記録層形成にあたっては、樹脂形成用
材料と液晶との混合液が等方相を保持する温度以上に混
合溶液を加熱し、液晶と紫外線硬化型樹脂形成材料とを
完全に相溶させることが必要であり、これにより、樹脂
相と液晶相とが均一に分散した情報記録層とすることが
できる。液晶が等方相を示す温度以下で紫外線硬化させ
ると、液晶と紫外線硬化型樹脂材料との相分離が大きく
なるという問題が生じる。すなわち、液晶ドメインが成
長しすぎ、情報記録層表面にスキン層が完全に形成され
ず、液晶の滲み出し現象が生じたり、また紫外線硬化型
樹脂がマット化し、正確に情報を取り込むことが困難と
なり、好ましくなく、紫外線硬化型樹脂が液晶を保持で
きず、情報記録層を形成されないことすらある。他方、
溶媒を蒸発させる際に、等方相を保持するために加熱が
必要な場合には、特に電極層に対する濡れ性が低下し、
均一な情報記録層が得られないという問題がある。
【0031】電極層に対する濡れ性を維持するとともに
樹脂の表面に被膜を形成することを目的として、情報記
録層に弗素系界面活性剤を添加するとよい。このような
弗素系界面活性剤としては、例えば住友スリーエム
(株)製、フロラードFC−430、同フロラードFC
−431、N−(n−プロピル)−N−(β−アクリロ
キシエチル)−パーフルオロオクチルスルホン酸アミド
(三菱マテリアル(株)製EF−125M)、N−(n
−プロピル)−N−(β−メタクリロキシエチル)−パ
ーフルオロオクチルスルホン酸アミド(三菱マテリアル
(株)製EF−135M)、パーフルオロオクタンスル
ホン酸(三菱マテリアル(株)製EF−101)、パー
フルオロカプリル酸(三菱マテリアル(株)製EF−2
01)、N−(n−プロピル)−N−パーフルオロオク
タンスルホン酸アミドエタノール(三菱マテリアル
(株)製EF−121)、更に三菱マテリアル(株)製
EF−102、同EF−103、同EF−104、同E
F−105、同EF−112、同EF−121、同EF
−122A、同EF−122B、同EF−122C、同
EF−122A3、同EF−123A、同EF−123
B、同EF−132、同EF−301、同EF−30
3、同EF−305、同EF−306A、同EF−50
1、同EF−700、同EF−201、同EF−20
4、同EF−351、同EF−352、同EF−80
1、同EF−802、同EF−125DS、同EF−1
200、同EF−L102、同EF−L155、同EF
−L174、同EF−L215等が挙げられる。また、
3−(2−パーフルオロヘキシル)エトキシ−1,2−
ジヒドロキシプロパン(三菱マテリアル(株)製MF−
100)、N−n−プロピル−N−2,3−ジヒドロキ
シプロピルパーフルオロオクチルスルホンアミド(三菱
マテリアル(株)製MF−110)、3−(2−パーフ
ルオロヘキシル)エトキシ−1,2−エポキシプロパン
(三菱マテリアル(株)製MF−120)、N−n−プ
ロピル−N−2,3−エポキシプロピルパーフルオロオ
クチルスルホンアミド(三菱マテリアル(株)製MF−
130)、パーフルオロヘキシルエチレン(三菱マテリ
アル(株)製MF−140)、N−(3−トリメトキシ
シリル)プロピル)パーフルオロヘプチルカルボン酸ア
ミド(三菱マテリアル(株)製MF−150)、N−
(3−トリメトキシシリル)プロピル)パーフルオロヘ
プチルスルホンアミド(三菱マテリアル(株)製MF−
160)等が挙げられる。弗素系界面活性剤は、液晶と
樹脂形成材料との合計量に対して0.1〜20重量%の
割合で添加される。
【0032】また、情報記録層形成における塗布溶液に
おける固形分濃度は10〜60重量%とするとよく、硬
化に際して、樹脂の種類、濃度、塗布層温度、また紫外
線照射条件等の硬化条件を適宜に設定することにより、
外表皮層として液晶相を有しない樹脂層のみからなるス
キン層を良好に形成させることができ、これにより情報
記録層における液晶の使用割合を増大することができ、
また液晶の滲み出しを無くすることができる。以上、樹
脂材料として紫外線硬化型樹脂について説明したが、そ
の他、液晶材料と共通の溶媒に相溶性を有する溶媒可溶
型の熱硬化性樹脂、例えばアクリル樹脂、メタクリル樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、及びこれら
を主体とした共重合体、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂
等を使用してもよい。
【0033】情報記録層の膜厚は解像性に影響を与える
ので、乾燥後膜厚0.1μm〜10μm、好ましくは3
μm〜8μmとするとよく、高解像性を維持しつつ、動
作電圧も低くすることができる。膜厚が薄すぎると情報
記録部のコントラストが低く、また、厚すぎると動作電
圧が高くなるので好ましくない。なお、情報記録層がそ
れ自体支持性を有し、支持体を省略する場合には、情報
記録層の表面にはスキン層が形成されているので、例え
ばITO膜を蒸着法、スパッタ法等により積層してもひ
び割れが生じなく、導電性の低下のないものとできる。
この場合、仮支持体上に設けた情報記録層上に電極層を
設けた後、仮支持体を剥離して情報記録媒体とするとよ
い。
【0034】情報記録媒体における電極層13′は、上
述の光センサーにおける電極層13と同様の材料、及び
同様の積層方法で基板15上に設けられる。この情報記
録媒体は、図2に示すように上述した光センサーとスペ
ーサー19を介して、対向配置し、両電極層13、1
3′を電圧源Vを介して結線して第1の情報記録システ
ムとされる。このシステムにおける電極層13、13′
は、いずれか一方、または両方が透明性であればよい。
スペーサーとしては、ポリエチレンテレフタレート等の
ポリエステル、ポリイミド、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポ
リアミド、ポリプロピレン、酢酸セルロース、エチルセ
ルロース、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリテト
ラフルオロエチレン等の樹脂フィルムを使用して形成す
るとよく、また、上記各樹脂溶液を塗布、乾燥させて形
成してもよい。また、アルミニウム、セレン、テルル、
金、白金等の金属材料又は無機或いは有機化合物を蒸着
して形成してもよい。スペーサーの膜厚は、光センサー
と情報記録媒体との空隙距離となり、情報記録層に印加
される電圧配分に影響を与えるので、少なくとも100
μm以下とするとよく、好ましくは3μm〜30μmと
するとよい。
【0035】次に、第2の情報記録システムについて説
明する。図3は、本発明の第2の情報記録システムを断
面図により示す図であり、図中20は誘電体層であり、
また、図2と同一符号は同一内容を示す。第2の情報記
録システムは、第1の情報記録システムにおける光セン
サーと情報記録媒体とを誘電体層20を介して対向配置
し、直接積層したものである。第2の情報記録システム
は、光センサーにおける光導電層が溶媒を使用して塗布
形成される場合に特に適しており、光導電層上に情報記
録層を直接塗布形成すると、それらの相互作用により情
報記録層における液晶が溶出したり、又、情報記録層形
成用の溶媒により光導電材料が溶出することによる画像
ムラを防止することができ、また光センサーと情報記録
媒体との一体化を可能とするものである。
【0036】誘電体層20は、その形成にあたって、光
導電層形成材料、情報記録層形成材料のいずれに対して
も溶解性を有しないことが必要であり、また導電性を有
しないことが必要である。導電性を有する場合には、空
間電荷の拡散が生じ、解像度の劣化が生じることから絶
縁性が要求される。また、誘電体層は液晶層に印加され
る分配電圧を低下させたり、或いは解像性を悪化させる
ので、膜厚は薄い方が好ましく、2μm以下とするとよ
いが、逆に薄くすることにより、経時的な相互作用によ
る画像ノイズの発生ばかりでなく、積層塗布する際にピ
ンホール等の欠陥による浸透の問題が生じる。ピンホー
ル等の欠陥による浸透性は積層塗布する材料の固形分比
率、溶媒の種類、粘度により異なるので、積層塗布され
るものの膜厚は適宜設定されるが、少なくとも10μm
以下の膜厚とするとよく、好ましくは0.1〜3μmと
するとよい。さらに、各層に掛かる電圧分配を考慮した
場合、薄膜化と共に誘電率の高い材料が好ましい。
【0037】誘電体層を形成する材料としては、無機材
料では SiO2 、TiO2、CeO2、Al2O3、GeO2、Si3N4 、AlN
、TiN 等を使用し、蒸着法、スパッタ法、化学蒸着
(CVD)法等により積層して形成するとよい。また、
有機溶剤に対して相溶性の少ない水溶性樹脂、例えばポ
リビニルアルコール、水系ポリウレタン、水ガラス等の
水溶液を使用し、スピンコート法、ブレードコート法、
ロールコート法等により積層してもよい。更に、塗布可
能な弗素樹脂を使用してもよく、この場合には弗素系溶
剤に溶解し、スピンコート法により塗布するか、またブ
レードコート法、ロールコート法等により積層してもよ
い。塗布可能な弗素樹脂としては、例えば特開平1−1
31215号公報等に開示された弗素樹脂、更に真空系
で膜形成されるポリパラキシリレン等の有機材料を好ま
しく使用することができる。
【0038】以上、本発明における情報記録システムに
ついての概略を説明したが、ここで、光センサーにおけ
る光電流の増幅作用について説明する。測定用光センサ
ーとしては、透明ガラス基材上にITO電極層が設けら
れ、該電極層上に光導電層が積層されて形成される光セ
ンサーにおいて、その光導電層上に0.16cm2 、厚
み10nm、表面抵抗1kΩ/□の金電極層を積層して
形成する。そして、この両電極間に直流の一定電圧を印
加すると共に、電圧印加開始後0.5秒後に基板側から
0.033秒間光照射し、測定時間中の光センサーにお
ける電流値挙動を、光照射開始時(t=0)から測定す
る。なお、照射光は、キセノンランプ(浜松ホトニクス
社製L2274)を光源に、グリーンフィルター(日本
真空光学社製)により、グリーン光を選択して照射し、
照射光強度を照度計(ミノルタ社製)で測定し、20ル
ックスのものとする。図4にそのフイルター特性を示
す。
【0039】この光強度で光照射した時、透明基材、I
TO膜の光透過率、フィルターの分光特性を考慮する
と、光導電層には4.2×1011個/cm2 秒のフォト
ンが入射する。そして、入射したフォトンが全て光キャ
リアに変換されると、理論的には光電流としては単位面
積当たり1.35×10-6A/cm2 の電流が発生す
る。
【0040】ここで、上記測定系により測定する場合
に、理論的光電流に対して、光センサーで実際に発生し
た光誘起電流の割合(光センサーで実際に発生した光誘
起電流値/理論的光電流値)をその光センサーにおける
量子効率と定義する。また光誘起電流とは、光照射部の
電流値から暗電流値を差し引いたものであり、光照射中
あるいは光照射後も電圧印加状態で光照射に起因する暗
電流以上の電流が流れるものをいい、所謂光電流とは相
違する。本発明の光センサーにおける光電流の増幅作用
とは、このような光誘起電流の挙動のことであると定義
する。
【0041】本発明における光電流増幅作用を有する光
センサーと、光電流増幅作用を有しない光センサー(以
下、比較センサーという)とを、上記測定系での測定結
果を使用して説明する。まず、比較用センサーについて
の測定結果を図5に示す。図5において(m)線は、上
記理論値(1.35×10-6A/cm2 )を示す参考線
で、光照射を0.033秒間行い、光照射後も電圧印加
を継続した状態を示す。(n)線は光電流増幅作用を有
しない光センサーの実測線で光照射中でも光電流の増加
はなく、一定値をとることがわかり、その一定値も理論
値(1.35×10-6A/cm2 )を越えない。この比
較用センサーにおける量子効率はほぼ0.4と一定であ
る。光照射中の量子効率の変化を図6に示す。これに対
して、本発明の光センサーは、図7に示すように光照射
時は光電流が増加し、量子効率との関係を示す図8から
明らかなように、約0.01秒で量子効率は1を越え、
その後も量子効率は増加を続けることがわかる。
【0042】また、比較用センサーでは光照射終了と同
時に光電流が零となるため、光照射後継続して電圧印加
しても光誘起電流は流れない。これに対して、本発明の
光センサーにおいては、光照射終了後も電圧印加を継続
することにより光誘起電流が継続して流れ、引き続いて
光誘起電流を取り出すことができる。
【0043】図9に比較用センサー(理論値)の電流量
の積分値(電荷量)の時間変化を示す。図においては、
量子効率1の理論的な光センサーにおける単位面積当た
りの電流量の積分値の時間変化を(O)線で示し、比較
用センサーにおける単位面積当たり電流の積分値の時間
変化を(P)線で示す。図9の電流の積分値Qは Q=∫(IPHOTO −Idark)dt(C) である。図から、比較用センサーは光照射終了後、I
PHOTO −Idarkが零になることから、積分値の増加は見
られない。また、図10に本発明の光センサーにおける
単位面積当たり電流の積分値の時間変化を同様に示す。
なお、同様に量子効率1の理論的な光センサーにおける
単位面積当たり電流の積分値の時間変化を(O)線で示
し、本発明の光センサーにおける電流の積分値の時間変
化を(P)線で示す。図に示すように、本発明の光セン
サーは、光照射終了後も増加を続けるため、比較用セン
サーに比して大きな効果が得られることがわかる。
【0044】次に、本発明の第1及び第2の情報記録シ
ステムにおける情報記録方法について説明する。図11
は、本発明の第1の情報記録システムにおける情報記録
方法を説明するための図である。第2の情報記録システ
ムにおいても同様である。図中11は情報記録層、13
は光センサーの電極層、13′は情報記録媒体の電極
層、14は光導電層、21は光源、22は駆動機構を有
するシャッター、23はパルスジェネレーター(電
源)、24は暗箱を示す。
【0045】電極層13、13′間に、パルスジェネレ
ーター23により電圧を印加しつつ、光源21から情報
光を入射させると、光が入射した部分の光導電層14で
発生した光キャリアは、両電極により形成される電界に
より情報記録層11側の界面まで移動し、電圧の再配分
が行われ、情報記録層11における液晶相が配向し、情
報光のパターンに応じた記録が行なわれる。
【0046】また、本発明の情報記録方法においては、
電極層13、13′間に電圧を印加する前に、光センサ
ーにおける光キャリヤーを発生させるために、例えば1
000ルックスの光を30秒以上の強露光を行う前処理
を行い、ついで暗室下での電圧印加露光してもよい。こ
れにより、光センサーにおける増幅機能を強化すること
ができる。
【0047】また、液晶によって動作電圧及び範囲が異
なるものもあるので、印加電圧及び印加電圧時間を設定
するにあたっては、情報記録媒体における電圧配分を適
宜設定し、情報記録層にかかる電圧配分を液晶の動作電
圧領域に設定するとよい。
【0048】本発明の情報記録方法は、面状アナログ記
録が可能であり、液晶レベルでの記録が得られるので、
高解像度の記録となり、また露光パターンは液晶相の配
向により可視像化されて保持される。
【0049】情報記録システムの形態としては、カメラ
による方法、またレーザーによる記録方法がある。カメ
ラによる方法としては、通常のカメラに使用されている
写真フィルムの代わりに情報記録媒体が使用され、記録
部材とするもので、光学的なシャッタも使用しうるし、
また電気的なシャッタも使用しうるものである。また、
プリズム及びカラーフィルターにより光情報を、R、
G、B光成分に分離し、平行光として取り出しR、G、
B分解した情報記録媒体3セットで1コマを形成する
か、または一平面上にR、G、B像を並べて1セットで
1コマとすることにより、カラー撮影することもでき
る。
【0050】また、レーザーによる記録方法としては、
光源としてはアルゴンレーザー(514.488n
m)、ヘリウム−ネオンレーザー(633nm)、半導
体レーザー(780nm、810nm等)が使用でき、
画像信号、文字信号、コード信号、線画信号に対応した
レーザー露光をスキャニングにより行うものである。画
像のようなアナログ的な記録は、レーザーの光強度を変
調して行い、文字、コード、線画のようなデジタル的な
記録は、レーザー光のON−OFF制御により行う。ま
た画像において網点形成されるものには、レーザー光に
ドットジェネレーターON−OFF制御をかけて形成す
るものである。なお、光センサーにおける光導電層の分
光特性は、パンクロマティックである必要はなく、レー
ザー光源の波長に感度を有していればよい。
【0051】情報記録媒体に記録された露光情報は、図
12に示すように第1の情報記録システムの場合には情
報記録媒体を分離して、また第2の情報記録システムの
場合にはそのまま透過光により情報を再生すると、情報
記録部では液晶が電界方向に配向するために光Aは透過
するのに対して、情報を記録していない部位においては
光Bは散乱し、情報記録部とのコントラストがとれる。
また、光反射層を介して反射光により読み取ってもよ
い。具体的には、第1の情報記録システムの場合は、情
報記録媒体の電極をアルミニウム等の光反射型とした
り、誘電体ミラー層を電極と液晶層間に設けても良く、
第2の情報記録媒体の場合は、誘電体層を誘電体ミラー
層とすることで、反射型読み取りが可能となる。液晶の
配向により記録された情報は、目視による読み取りが可
能な可視情報であるが、投影機により拡大して読み取る
こともでき、レーザースキャニング、或いはCCDを用
いて高精度で情報を読み取ることができる。なお必要に
応じてシュリーレン光学系を用いることにより散乱光を
防ぐことができる。
【0052】以上、情報記録媒体として、情報露光によ
る記録を液晶の配向により可視化した状態とするもので
あるが、液晶と樹脂との組合せを選ぶことにより、一旦
配向し、可視化した情報は消去せず、メモリ性を付与す
ることができる。また、等方相転移付近の高温に加熱す
ると、メモリーを消去することができるので、再度の情
報記録に使用することができる。
【0053】情報記録システムにおける情報記録媒体と
しては、例えば特開平3−7942号公報等に記載され
る電荷保持層を情報記録層とする静電情報記録媒体を使
用してもよく、この場合には情報は情報記録媒体におい
て静電荷の形で蓄積されるので、その静電電荷をトナー
現像するか、またはその静電電荷を例えば特開平1−2
90366号公報等に記載されるように電位読み取りに
より再生することができる。
【0054】また、特開平4−46347号公報等に記
載される、熱可塑性樹脂層を情報記録層とする情報記録
媒体を使用してもよく、この場合には、上記同様に情報
を静電荷の形で表面に蓄積した後、熱可塑性樹脂層が加
熱されることにより、情報をフロスト像として蓄積し、
可視情報として情報再生することが可能である。
【0055】
【作用】本発明は、基材上に電極層を設け、電極層上に
光導電層を積層した光センサーと、電極層上に電界また
は電荷により情報記録が可能な情報記録層を積層した情
報記録媒体とが対向して配置され、両電極間に電圧を印
加した状態での情報記録により情報記録媒体への情報記
録システムにおける光センサーにおいて、特定の化学構
造を有する化合物を含有した光導電層を使用したので、
光センサーの増幅率が増大し、高感度の情報記録が可能
となり、またまた光照射を終了しても、電圧を印加し続
けるとその導電性を持続し、光照射量に相当する電界ま
たは電荷量以上の電界または電荷量を情報記録媒体に付
与しうる機能を有するので、より高感度の情報記録が可
能となる。
【0056】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 実施例1 充分洗浄した厚さ1.1mmのガラス基板上に、膜厚1
00nmのITO膜をスパッタリングにより成膜し、電
極層を得た。その電極上に、電荷発生剤として下記構造
【0057】
【化2】
【0058】を有するビスアゾ顔料4重量部を、ポリ塩
化ビニル−ポリ酢酸ビニル共重合体(1000#D 電
気化学工業(株))0.75重量部とポリ酢酸ビニル
0.25重量部、1.4−ジオキサン98重量部、シク
ロヘキサノン98重量部を混合し、ペイントシェーカー
で6時間分散して塗布液とし、スピンナーにて1400
rpm、0.4秒で塗布した後、100℃、1時間乾燥
して、膜厚300nmの電荷発生層を積層した。この電
荷発生層上に、電荷輸送剤として下記構造
【0059】
【化3】
【0060】の化合物(1)を25重量部、ポリスチレ
ン樹脂(電気化学工業(株)製、HRM−3)5重量
部、1,1,2−トリクロロエタン102重量部、ジク
ロロメタン68重量部を混合した塗布液を、スピンナー
にて400rpm、0.4秒で塗布した後、80℃、2
時間乾燥して電荷輸送層を積層し、電荷発生層と電荷輸
送層とからなる膜厚20μmの光導電層を有する本発明
における光センサーを得た。
【0061】(光センサーの電気特性)上記で得た光セ
ンサーの電気特性を測定するために、光センサーにおけ
る電荷輸送層上に、厚さ300nm、面積0.16cm
2 の金を蒸着して対向電極とし、測定用媒体とし、図1
3に示すような電流測定系を構成した。図中、15は光
センサーの基板、13は光センサーの電極層、14は電
荷発生層、電荷輸送層からなる光導電層、30は金電
極、31は光源、32はシャッター(コパル社製No.
0 電磁シャッター)、33はシャッター駆動機構、3
4はパルスジェネレーター(横河ヒューレットパッカー
ド社製)、35はオシロスコープ(横河ヒューレットパ
ッカード社製 VC−6)である。
【0062】この電流測定系において、光センサーにお
ける電極層13を正、金電極を負として、両電極間に3
00Vの直流電圧を印加すると同時に、ガラス基板側か
らG、のフィルターを介して、図4に示した波長の光を
1/30秒間露光した。露光強度は20ルックスとし
た。電圧印加は0.15秒間継続し、その間の電流の時
間変化をオシロコープにより測定した。また露光をしな
いで電圧印加のみを行い、同様にして電流測定した。得
られた結果を図14に示す。横軸は電圧印加時間
(秒)、縦軸は電流密度(μA/cm2 )である。 (光センサーの情報記録性能)図15に示すように、上
記の測定用光センサー、コンデンサーC1 (160p
F)及び抵抗R1 (1000MΩ)、電源(E)、電圧
計(V)からなる電圧測定回路を作製した。コンデンサ
ーと抵抗は情報記録媒体に対応する。
【0063】この測定回路に外部から電圧を印加すると
同時に、20ルックスの光(波長550nm)を光セン
サー側から1/30秒間露光した。電圧印加は0.15
秒継続した。露光1/30秒後にコンデンサに印加され
る電圧が200Vになるように印加電圧を設定し、その
ときの露光部と未露光部との電位差を△Vとして測定
し、結果を図16に示す。図における電圧の増加量は、
情報記録媒体に記録される情報に相当にするので、△V
が大きいほど光センサーとして高性能であるといえる。
印加電圧は600V、印加時間65m秒で、△Vは11
2Vであった。
【0064】(情報記録方法とその評価)上記で作製し
た本発明の光センサーと情報記録媒体とを、図2に示す
ようにして、ポリイミドフィルムのスペーサを介して1
0μmの空気ギャップを設けて対向させて積層した。
【0065】この積層体を組み込んだ、図11に示す情
報記録系において、光センサーと情報記録媒体における
両電極層間に850Vの直流電圧を0.05秒印加する
と同時に、撮像用カメラ(マミヤ社製RB67)にて、
グレースケールを1/30秒間、光センサー側から投影
露光した。露光後、情報記録媒体を取り出した。透過光
により情報記録媒体を観察したところ、情報記録層には
グレースケールに応じた光透過部からなる記録部が観察
された。次いで、情報記録媒体における記録情報を、図
17に示すように構築した情報出力系により再生した。
図中、41はフィルムスキャナー、42はパソコン、4
3はプリンターである。情報記録媒体を、フィルムスキ
ャナー(ニコン社製、LS−3500)によって記録情
報を読み取り、その情報を昇華転写プリンター(JVC
社製、SP−5500)を使用して情報出力した結果、
グレースケールに応じた良好な印刷物が得られた。
【0066】実施例2 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0067】
【化4】
【0068】化合物を用いた点を除いて実施例1と同様
に光センサーを製造するとともに、R、G、Bのうち緑
色光を使用して実施例1と同様にして光センサーの電気
的特性を測定し、その結果を図14に示すとともに、情
報記録特性を図18に示す。未露光部の電圧が200V
となる場合の印加電圧は700Vであった。この電圧を
85m秒印加し、そのときの△Vは87Vであり、情報
記録媒体へ良好な像を形成することができた。
【0069】実施例3 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0070】
【化5】
【0071】化合物(3)を用いた点を除いて実施例1
と同様に光センサーを製造するとともに、緑色光を使用
して実施例1と同様にして光センサーの電気的特性を測
定し、その結果を図19に示すとともに、情報記録特性
を図20に示す。未露光部の電圧が200Vとなる場合
の印加電圧は600Vであった。また電圧を85m秒印
加し、そのときの△Vは52Vであった。また、実際の
撮影においても良好な画像が得られた。
【0072】参考例1 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0073】
【化6】
【0074】化合物を用いた点を除いて実施例1と同様
に光センサーを製造するとともに、R、G、Bのうち緑
色光を使用して実施例1と同様にして光センサーの電気
的特性を測定し、その結果を図21に示すとともに、情
報記録特性を図22に示す。未露光部の電圧が200V
となる場合の印加電圧は600Vであった。この電圧を
60m秒間印加し、そのときの△Vは61Vであった。
また、実際の撮影においても良好な画像が得られた。
【0075】参考例2 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0076】
【化7】
【0077】化合物(5)を用いた点を除いて実施例1
と同様に光センサーを製造するとともに、R、G、Bの
うち緑色光を使用して実施例1と同様にして光センサー
の電気的特性を測定し、その結果を図21に示すととも
に、情報記録特性を図23に示す。未露光部の電圧が2
00Vとなる場合の印加電圧は500Vであった。この
電圧を55m秒間印加し、そのときの△Vは31Vであ
り、実際の撮影においても良好な画像が得られた。
【0078】参考例3 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0079】
【化8】
【0080】化合物(6)を用いた点を除いて実施例1
と同様に光センサーを製造するとともに、緑色光を使用
して実施例1と同様にして光センサーの電気的特性を測
定し、その結果を図21に示すとともに、情報記録特性
を図24に示す。未露光部の電圧が200Vとなる場合
の印加電圧は500Vであった。この電圧を50m秒間
印加し、そのときの△Vは51Vであり、実際の撮影に
おいても良好な画像が得られた。
【0081】参考例4 電荷輸送剤を下記の化学構造を有する
【0082】
【化9】
【0083】化合物(7)を用いた点を除いて実施例1
と同様に光センサーを製造するとともに、緑色光を使用
して実施例1と同様にして光センサーの電気的特性を測
定し、その結果を図21に示すとともに、情報記録特性
を図25に示す。未露光部の電圧が200Vとなる場合
の印加電圧は500Vであった。この電圧を50m秒間
印加し、そのときの△Vは58Vであり、実際の撮影に
おいても良好な画像が得られた。
【0084】比較例1 下記の構造のポリビニルN−カルバゾールと下記の化学
構造を有する
【0085】
【化10】
【0086】2,4,7−トリニトロフルオレノン(T
NF)を1:1(モル比)で、テトラヒドロフランに固
形分が19重量%となるような溶液を調整し、この溶液
をITOからなる厚さ50nm、表面抵抗80Ω/□を
有する透明電極上に100μmの間隔のブレードコータ
ーで塗布し、80℃、2時間乾燥して膜厚20μmの光
センサーを得た。緑色光を使用して実施例1と同様にし
て光センサーの電気的特性を測定し、その結果を図26
に示すが、感度が極めて低いものであった。未露光部の
電圧が200Vとなる場合の印加電圧は1000V以上
であり、そのときの△Vは発生せず、また液晶を駆動あ
るいは画像の記録をすることができず、放電破壊が生じ
た。
【0087】比較例2 電荷輸送剤として下記構造
【0088】
【化11】
【0089】を有するスチルベンを使用した点を除いて
比較例1と同様に光センサーを製造し、実施例1と同様
にして光センサーを製造した。得られた光センサーを実
施例1と同様に電気的特性、情報記録特性および撮像特
性を評価した。図27に電気的特性を示す。その他の特
性も比較例1と同様であった。
【0090】
【発明の効果】本発明は、基材上に電極層を設け、電極
層上に光導電層を積層した光センサーと、電極層上に電
界または電荷により情報記録が可能な情報記録層を積層
した情報記録媒体とが対向して配置され、両電極間に電
圧を印加した状態での情報記録により情報記録媒体への
情報記録システムにおいて、使用する光センサーの電荷
発生物質としてビスアゾ顔料を用いるとともに、電荷輸
送物質として、1,4−ジビニルベンゼン骨格を少なく
とも1個有した化合物を使用したので、光センサーの増
幅率が増大し、高感度の情報記録が可能となり、また光
照射を終了しても、電圧を印加し続けるとその導電性を
持続し、光照射量に相当する電界または電荷量以上の電
界または電荷量を情報記録媒体に付与しうる機能を有す
る光センサーによって高感度の情報記録が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光センサーを説明する断面図である。
【図2】本発明の第1の情報記録システム説明する断面
図である。
【図3】本発明の第2の情報記録システム説明する断面
図である。
【図4】光センサーの光電流の増幅作用を説明するため
に使用した測定系で使用したグリーンフィルターの分光
特性を示す図である。
【図5】比較用センサーの光電流増幅作用の測定結果を
説明する図である。
【図6】比較用センサーの光照射中における量子効率の
変化を示す図である。
【図7】本発明の光センサーにおける光電流増幅作用を
説明する図である。
【図8】光センサーの光照射中における量子効率の変化
を示す図である。
【図9】比較用センサーにおける電流量の積分値(電荷
量)の時間変化を説明する図である。
【図10】光センサーにおける電流量の積分値(電荷
量)の時間変化を説明する図である。
【図11】本発明の情報記録方法を説明する図である。
【図12】本発明の情報記録システムにおける記録情報
の再生方法を説明するための図である。
【図13】本発明における光センサーの電気特性を評価
するために使用した測定回路を説明するための図であ
る。
【図14】本発明の光センサーの一実施例の電気特性を
示す図である。
【図15】本発明の光センサーの電気特性を評価するた
めに使用した測定回路を説明するための図である。
【図16】本発明の光センサーの一実施例の情報記録特
性を示す図である。
【図17】情報記録出力方法を説明する図である。
【図18】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図19】本発明の光センサーの他の実施例の電気特性
を示す図である。
【図20】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図21】本発明における参考例の光センサーの電気特
性を示す図である。
【図22】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図22】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図23】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図24】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図25】本発明の光センサーの他の実施例の情報記録
特性を示す図である。
【図26】比較例の光センサーの電気特性を示す図であ
る。
【図27】比較例の光センサーの情報記録特性を示す図
である。
【符号の説明】
1…光センサー、2…情報記録媒体、11…情報記録
層、13、13′…電極層、14′…電荷発生層、1
4″…電荷輸送層、15…基板、19…スペーサー、2
0…誘電体層、21…光源、22…駆動機構を有するシ
ャッター、23…パルスジェネレーター(電源)、24
…暗箱、30…金電極、31…光源、32…シャッタ
ー、33…シャッター駆動機構、34…パルスジェネレ
ーター(電源)、35…オシロスコープ、41…フィル
ムスキャナー、42…パソコン、43…プリンター
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−273581(JP,A) 特開 平5−273577(JP,A) 特開 平5−100504(JP,A) 特開 平5−34938(JP,A) 特開 平5−72918(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/135 G02F 1/13 505 G02F 1/1334 G03G 5/04 G03G 15/00 G02F 1/361

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に電極層を設け、該電極層上に光
    導電層を積層してなる光センサーと、電極層上に電界ま
    たは電荷により情報記録が可能な高分子分散型液晶を積
    層してなる情報記録媒体とが対向して配置され、両電極
    層間に電圧を印加した状態での情報露光により情報記録
    媒体への情報記録を可能とする情報記録システムにおい
    て使用する光センサーの電荷発生物質として、ビスアゾ
    顔料を含有するとともに、電荷輸送物質として、1,4
    −ジビニルベンゼン骨格を少なくとも1個有する化合物
    を用いたことを特徴とする光センサー。
  2. 【請求項2】 光センサーが、基材上に電極層、光導電
    層を積層し、情報記録媒体に付与される電界強度または
    電荷量が光照射につれて増幅され、また光照射を終了し
    た後でも電圧を印加し続けるとその導電性を持続し、引
    き続き電界強度または電荷量を情報記録媒体に付与し続
    ける作用を有することを特徴とする請求項1記載の光セ
    ンサー。
  3. 【請求項3】 基材上に形成した電極層上に、電荷発生
    物質としてビスアゾ顔料を含有し、電荷輸送物質として
    1,4−ジビニルベンゼン骨格を少なくとも1個有した
    化合物含有する光導電層を有する光センサーと、電極層
    上に電界または電荷により情報記録が可能な高分子分散
    液晶からなる情報記録層を積層してなる情報記録媒体と
    が対向して配置され、両電極層間に電圧を印加した状態
    での情報露光により情報記録媒体への情報記録を可能と
    することを特徴とする情報記録システム。
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