JPH06191446A - 壁面走行用ロボットの移動吸着盤 - Google Patents

壁面走行用ロボットの移動吸着盤

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JPH06191446A
JPH06191446A JP4356852A JP35685292A JPH06191446A JP H06191446 A JPH06191446 A JP H06191446A JP 4356852 A JP4356852 A JP 4356852A JP 35685292 A JP35685292 A JP 35685292A JP H06191446 A JPH06191446 A JP H06191446A
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秀嗣 西口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ビル,橋梁などの建造物の壁面あるいは天井
面などを走行する壁面走行用ロボットの壁面等に対する
吸着力を大きくして、安全確実に走行できる壁面走行用
ロボットの移動吸着盤を提供すること。 【構成】 移動吸着盤6は、可撓性の材質からなる囲い
枠21と、該囲い枠21内に上下動自在に且つ上方へ付
勢して設けられた滑り止め部材26とを有し、且つ、前
記滑り止め部材26の壁面Aと接する摩擦表面29が前
記真空発生装置の吸引力によって付勢力に抗して囲い枠
21と共に壁面Aと反対方向に収縮すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ビル,橋梁などの建
造物の壁面あるいは天井面などを走行する壁面走行用ロ
ボットの移動吸着盤に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、この種の壁面走行用ロボ
ットは、ビル,橋梁,トンネル等の建造物の壁面の清
掃,検査,コーティングなどのように従来は人が危険を
伴いながら行っていた作業に代わって種々利用されるに
至っている。このような壁面走行用ロボットに使用され
る移動吸着盤としては、例えば、実開平01-128475 号公
報や実開平04-38386号公報に開示されるものがある。
【0003】実開平01-128475 号のものは、クローラ式
壁面移動ロボットの吸着盤の改良に関し、吸着盤に呼込
み用の吸引部を設けたことを特徴とするものであるが、
この吸着盤の呼込み用の吸引部は、接壁面直前において
の吸引を有効に行うことを主眼とするものである。
【0004】実開平04-38386号公報に開示のものは、吸
盤本体を硬質弾性素材からなる硬質吸盤元部と、軟質弾
性素材からなる軟質吸盤先端部とから構成することによ
って、吸着し易く、且つ、離反しにくい吸着盤を提供す
るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、いず
れも壁面に対して吸着し易く又離反しにくい構造の吸盤
を提供しようとするものであり、それなりに有効なもの
ではあるが、壁面走行用ロボットの場合には、壁面の濡
れや自重によってなどによって吸盤が壁面に対して滑り
やすく、単に吸着し易く又離反しにくいものだけでは、
実用化に難点が有るという問題点を有していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明はこのような問
題点を解決することを目的としてなされたものであっ
て、その手段とするところは、請求項1においては、2
以上の回転輪に巻回されて回転する回転帯と、該回転帯
に固定された複数の移動吸着盤と、該移動吸着盤の接壁
面時に真空発生装置と接続し離反時に真空発生装置と切
断する制御部とからなる壁面走行用ロボットにおいて、
前記移動吸着盤が、可撓性の材質からなる囲い枠と、該
囲い枠内に上下動自在に且つ上方へ付勢して設けられた
滑り止め部材とを有し、且つ、前記滑り止め部材の壁面
と接する摩擦表面が前記真空発生装置の吸引力によって
付勢力に抗して囲い枠と共に壁面と反対方向に収縮する
ことにある。
【0007】請求項2においては、前記移動吸着盤が回
転帯に揺動自在に固定されることによって、前記滑り止
め部材の摩擦表面が接壁面直前に壁面に対して平行な姿
勢となることにある。
【0008】請求項3においては、前記移動吸着盤の滑
り止め部材の摩擦表面が接壁面直前に真空発生装置と接
続し離反直前に真空発生装置と切断するように制御部で
制御されていることにある。
【0009】
【作用】上記手段によると、前記移動吸着盤が、可撓性
の材質からなる囲い枠と、該囲い枠内に上下動自在に且
つ上方へ付勢して設けられた滑り止め部材とを有してお
り、しかも、前記滑り止め部材の壁面と接する摩擦表面
が前記真空発生装置の吸引力が生じた時に、付勢力に抗
して囲い枠と共に壁面と反対方向に収縮するので、収縮
した囲い枠は壁面に対して密着圧を生じて囲い枠内を気
密状態に近づけることができる結果、移動吸着盤を壁面
に強力に吸着できる。また、同時に滑り止め部材の摩擦
表面が付勢力に抗して壁面に密着するので、その密着圧
によって大きな摩擦が生じて、移動吸着盤の壁面に対す
る滑りを阻止できる。吸引力が強いほど囲い枠の密着圧
及び滑り止め部材の付勢力による摩擦力も大きくなるの
で、より強力に吸着する。移動吸着盤が壁面から離反し
て真空発生装置からの吸引が止んだときは、囲い枠の有
する復元力によって元の囲い枠の形状に復帰し、また、
滑り止め部材も付勢力によって囲い枠内の上方へと移動
して元の状態に復帰する。
【0010】又、請求項2の手段によると、接壁面直前
に壁面と摩擦表面とが平行になるので、壁面に吸着され
易くなる。
【0011】請求項3の手段によると、接壁面直前に吸
引され、離反直前に吸引が切断されるので、スムーズな
進行ができる。
【0012】
【実施例】この発明の実施例について以下図に基づいて
説明する。まず、この発明の実施例について使用する壁
面走行用ロボットについて説明する。
【0013】壁面走行用ロボット1は、図1乃至図3に
示すように、該枠体2の一端側に枠体2の横巾の距離を
開けて相対向するようにして設けた1対の駆動輪3及び
従動輪4と、枠体2の他端側に前記1対の駆動輪3と従
動輪4の位置を逆にして相対向するようにして設けたも
う1対の駆動輪3と従動輪4と、これら枠体2の一端側
と他端側にそれぞれ位置する前記2対の駆動輪3と従動
輪4に巻回されて回転する1つの回転帯5と、該回転帯
5の外周面に固定された複数の移動吸着盤6と、該移動
吸着盤6と図外の真空発生装置とを接続する吸引管7
と、該吸引管7の配管途中に設けられ前記移動吸着盤6
の接壁面時に前記真空発生装置と接続し離反時に真空発
生装置と切断する制御部8を主な構成としている。
【0014】前記枠体2は矩形状をなし、この枠体2の
一端側に設けたモータ9から枠体2の一側に設けた駆動
歯車10,中間歯車11を介して駆動輪3に回転を伝達
している。この駆動輪3の外周には、回転帯5の裏面に
形成している噛合歯型12が噛み合うように歯が形成さ
れている。又、この駆動輪3の相向い合う枠体2の他側
には同径の従動輪4が回転自在に設けられ、この従動輪
4の外周にも回転帯5の噛合歯型12が噛み合う歯が形
成されている。上記モータ9は枠体2の他端側にも設け
られ、又、枠体2の対角線の位置に相当する他側にも前
記と同様の駆動歯車10、中間歯車11及び駆動輪3が
それぞれも設けられると共に、相向い合う枠体2の一側
に従動輪4が回転自在に設けられている。
【0015】前記回転帯5は、その内周面に形成した噛
合歯型12が枠体2の一端側と他端側においてそれぞれ
相対向するように設けた前記2対の駆動輪3と従動輪4
の歯に噛み合うように巻回されているので、回転帯5は
両巻回端の異なる側から回転駆動が与えられる。このた
め、回転帯5の正逆いずれの回転時又は回転切換時にお
いても、回転帯5のテンションは緊張した状態を維持し
弛むことがないので、壁面走行時において、該ロボット
1は壁面Aに常に密着した状態を持続でき、吸着力の大
きい安定走行ができる。
【0016】又、前記回転帯5は、前記枠体2の両端側
の2対の駆動輪3と従動輪4の間に位置する一側、他側
にそれぞれ2つずつ設けた回転自在な誘導輪13と噛み
合っている。この誘導輪13は駆動輪3より大径となっ
ている。そして、この4つの誘導輪13のうち一側と他
側にありしかもそれぞれ従動輪4と接近する側の2つの
誘導輪13の軸に固定した歯車14、枠体2に固定した
軸にそれぞれ回転自在に支持されている第1中間歯車1
5、第2中間歯車16、この第2中間歯車16と同軸に
ある第3中間歯車17及び第4中間歯車18を介して枠
体2の中心にあってその軸19を共有する2つの制御輪
20を駆動させている。これらの歯車機構の噛み合いに
よって、誘導輪13から制御輪20に回転が伝達される
ことに加えて、制御輪20の1回転と回転帯5の1回転
が同期するように調節されている。
【0017】前記移動吸着盤6は、図5、図6によく現
れているように、合成ゴムなどの弾性を有する横長な矩
形状をなした囲い枠21の下方に土台板22を設け、且
つ、この囲い枠21の内部に通気孔23を形成した台座
24を設け、更に、この台座24の周囲と囲い枠21、
土台板22の間及び台座24の上方に弾性体25によっ
て台座24と反対方向へ付勢された箱形の滑り止め部材
26を介在させ、又、前記台座24及び台座板22を取
付枠27に固定したものである。
【0018】前記滑り止め部材26は、囲い枠21の内
部に形成されている各吸引室28内にそれぞれ設けられ
ており、その中心には摩擦表面29へ開通した通孔30
を有し、この通孔30を横切って摩擦表面29に吸引溝
31が縦横に交差して複数形成されている。従って、図
7に示すように、垂直な壁面Aに接面しているときは、
通気孔23から移動吸引管32を通じて吸引されると、
吸引溝31、通孔30及び通気孔23を通って空気が吸
引され、滑り止め部材26が弾性体25の付勢力に抗し
て台座24方向へ移動し、これに伴って囲い枠21が収
縮しつつ壁面Aとの間をシールする。このような作用に
よって、滑り止め部材26の摩擦表面29と壁面Aとが
吸着して壁面Aに固着する。滑り止め部材26の材質と
しては、木製のものが最適であるが、これに限定される
ものではない。
【0019】前記取付枠27は、図5,図6によく現れ
ているように、その長手方向の両端が囲い枠21と反対
方向へ折れ曲がった垂直片33とこの垂直片33の端部
から更に外側へ折れ曲がった水平片34を有しており、
垂直片33には軸の長さは異なるが前記水平片34と平
行な位置となるように第1ガイド車35と第2ガイド車
36とが設けられ、前記水平片34の下方には前記第
1、第2ガイド車35、36と回転方向が直行する位置
で回転する第3ガイド車37が設けられている。又、取
付枠27の裏面は、図10によく表現されているよう
に、前記回転帯5の外周面に蝶番38を介して回転可能
にネジなどで固着されているが、相隣り合う取付枠27
間の隙間はわずかであるので、自由回転する角度は僅か
である。
【0020】前記枠体2の下方すなわち壁面Aに面する
側には、図8、図9及び図10によく現れているよう
に、前記取付枠27の3つのガイド車35,36,37
を案内する直線状の案内レール39が取付けられてい
る。この案内レール39は、回転帯5が前記2対の駆動
輪3、従動輪4及び2対の誘導輪13と噛み合いして回
転するとき、回転帯5の外周面に固定している移動吸着
盤6が壁面Aと常時平行な状態を維持して壁面走行用ロ
ボット1に偏荷重がかかって枠体2が壁面Aから離れる
方向に力が作用した場合であっても、この力をすべての
壁面Aの吸着している移動吸着盤6にできるだけ等しく
分配するため、及び進行方向の左右の揺れを防止するた
めに設けたものである。従って、前記2つの第1、第2
ガイド車35、36を壁面Aと平行方向に案内する第1
ガイド40と、第3ガイド車37を壁面Aと垂直方向に
案内する第2ガイド41とを有している。
【0021】更に又、この直線状の案内レール39の両
端に位置する誘導輪13の下方から駆動輪3又は従動輪
4の下方に渡っては、図8、図9によく現れているよう
に、円孔状の補助案内レール42が設けられている。こ
の補助案内レール42は、図からも明らかなように、接
壁面する直前の移動吸着盤6の滑り止め部材26の摩擦
表面29が壁面Aと平行になるように姿勢を直すための
ものであって、取付枠27の垂直片33に設けた軸の長
い方の第1ガイド車35がこの補助案内レール42の円
弧状の凸側の面にガイドされることによって、蝶番38
を中心に移動吸着盤6が回転して平行となるようになっ
ている。尚、逆回転の場合に備えて、反対側の端部にお
いても、同様の補助案内レールが設けられているが、こ
の場合には軸の短い方の第2ガイド車36が円弧状の凸
側の面に案内されるようになっている。
【0022】前記制御部8は、図10、図11及び図1
2によく現れているように、制御輪20と、枠体2の固
定されている制御板43と、これらの制御輪20と制御
板43の間に挟まれて回動可能な切換板44とを主な構
成とする。制御輪20は、軸19が貫通する中心穴45
から外周に向かって放射状に4つの透孔46が等角度間
隔で15列設けられている。この1列4個の透孔46
は、前記1つの移動吸着盤6の4つの通気孔23にそれ
ぞれ対応しており、そして、この透孔46と移動吸着盤
6の通気孔23の間はフレキシブルな前記移動吸引管3
2によって接続されている。又、回転帯5の外周面に固
定されている移動吸着盤6は30個あるので、1つの制
御輪20の15列の透孔46は半分の移動吸着盤6に対
応し、2つの制御輪20で全部の移動吸着盤6に対応し
ていることになるが、安全を見越して相隣合う移動吸着
盤6には異なる制御輪20の1列の透孔46が対応する
ようにしている。これによって、万一、一方の制御部8
に破損事故などが発生しても、半分の移動吸着盤6が壁
面Aに吸着している状態が維持される。
【0023】前記相対向する2つの制御輪20は、前記
歯車機構によって同一方向に同速度で回転するようにな
っているが、前記したように両端を枠体2に回転自在に
支持された軸19にそれぞれ固定されて強制的にも同一
方向、同速度に回転できるようにもなっている。更に、
この2つの制御輪20と回転帯5の回転方向は同方向で
且つ制御輪20が回転すると回転帯5も1回転するよう
に同期しているのに加えて、相向い合う駆動輪3と従動
輪4の間には軸19に相当する軸が存在しないことか
ら、各々の制御輪20の透孔46と移動吸着盤6を接続
する120本の移動吸引管32同志は互いにもつれるこ
となく回転移動する。
【0024】前記制御板43は、制御輪20と同心状と
なるように切換板44を介在して枠体2に固定して設け
られている。これら制御板43、切換板44及び制御輪
20の間はパッキンなどを介在させて気密状態となるよ
うになっている。この制御板43には、円弧状の吸引貫
通孔47が形成され、この吸引貫通孔47は、吸引管7
と接続されているので、切換板44を介してこの吸引貫
通孔47に位置する制御輪20の透孔46からは空気が
吸引されるようになっている。2つの制御板43のそれ
ぞれの吸引貫通孔47に位置する透孔46は一方が6列
で他方が5列の合計11列すなわち常時11個の移動吸
着盤6が壁面Aに吸着するようになっている。又、切換
板44もこの吸引貫通孔47と同形状の吸引透孔48が
形成されているので、吸引管7からの吸引力は制御板4
3、切換板44、制御輪20、移動吸引管32及び移動
吸着盤6に伝わる。更に、切換板44の外周には歯が形
成されており、この歯は枠体2に固定された図外の制御
モータの歯と噛み合っているのでこの制御モータの回転
によって軸19を中心に2列の透孔46のなす角度だけ
回転して、すなわち、図12に示す1点鎖線Xから2点
鎖線Yの位置まで回転して、移動吸着盤6の吸着位置を
切り換えるようにしている。これによって吸引している
11個の移動吸着盤6のうちの吸引し始めの最初の移動
吸着盤6の位置が切り換えられて、壁面走行用ロボット
1の進行方向の最前列の移動吸着盤6が常時吸引される
ようになている。
【0025】尚、前記真空発生装置は、真空ポンプであ
っても圧縮空気を供給してエゼクタの原理で吸引する形
式のもののいずれであってもよい。又、この真空発生装
置の設置場所は壁面Aを形成する建造物の屋上などの高
所であっても、地上であっても、更には当該ロボット1
に積載していてもよい。高所に設置した場所には、真空
発生装置と当該ロボット1の間が吸引管7で接続される
ので、万一、移動吸着盤6の吸引力が著るしく低下し当
該ロボット1を壁面Aに吸着できなくなった場合でもこ
の吸引管7を命綱の代りに利用して落下を防止できる利
点が生ずる。
【0026】以上の基本構成からなるこの壁面走行用ロ
ボット1を建造物の壁面Aに沿って進行させる場合に
は、最初は壁面Aに壁面走行用ロボット1の下方に位置
する11の移動吸着盤6の摩擦表面29を壁面Aに当接
して、図外の真空発生装置と接続するだけでよい。する
と、吸引管7から2つの制御板43の円弧状の吸引貫通
孔47、切換板44の吸引透孔48及びこの2つの吸引
透孔48にそれぞれ位置している2つの制御輪20の合
計11列の透孔46及び該11列で合計44個の透孔4
6と移動吸引管32を通じて接続され壁面Aに接してい
る11個の移動吸着盤6が吸引されるので、合計で移動
吸着盤6の44個の吸引室28が減圧され、前記したよ
うに滑り止め部材26の摩擦表面29と壁面Aとが密着
状態を維持し、壁面走行用ロボット1が壁面Aから落下
しなくなる。又、吸引室28内に設けた滑り止め部材2
6によって、吸引時において移動吸着盤6の囲い枠21
が収縮した時に、この滑り止め部材26の摩擦表面29
が壁面Aに密着し、壁面Aとの摩擦力を増大させて、当
該ロボット1が壁面Aから滑り落ちにくくなる利点が生
ずる。尚、この実施例のように移動吸着盤6に複数の吸
引室28を設けた場合には、この個々の吸引室28から
独立して吸引するため、仮に個々の吸引室28や移動吸
引管32に破損事故が生じるなどして大気中の空気が吸
引されることが生じても、壁面Aから壁面走行用ロボッ
ト1が落下する迄には至らなくなる安全面の利点が生ず
る。
【0027】次に壁面走行用ロボット1を壁面Aに沿っ
て走行させる場合には、図外の真空発生装置に接続する
吸引管7と一緒に束ねられるなどして電源に接続されて
いる電線に通電して2つのモータ9を同時に正又は逆方
向に駆動させる。すると、対角線上にある2つの駆動輪
3も同時に回転して回転帯5を回転させる。このとき、
回転帯5は4つの誘導輪13と噛み合っているので、こ
の4つの誘導輪13と前記した歯車機構によって噛み合
う制御輪20も回転し始める。この制御輪20は、前記
したように壁面Aに位置する11個の移動吸着盤6から
のみ吸引するようになっているので、前後端又は壁面A
と反対側に位置している移動吸着盤6からの吸引はな
く、そのため真空発生装置からの吸引力は有効に利用さ
れる。又、走行中吸引する11個の移動吸着盤6のうち
1個は接壁面する少し前から吸引していると共に、接壁
面の直前には補助案内レール42及び第1ガイド車35
又は第2ガイド車36によって蝶番38を中心にして回
動して、摩擦表面29と壁面Aとが平行となり、壁面A
に吸着し易い状態となっている。
【0028】進行方向を逆方向に切り換える時には、ま
ず図外の制御モータを駆動させて、切換板44を相隣り
合う2列の透孔46が形成する角度分だけ回転させる。
これによって、吸引する11個の移動吸着盤6のうち、
接壁面する直前の移動吸着盤6が前記と同じ理由によっ
て吸引されて、壁面Aに吸着し易い状態となる。そし
て、モータ9を逆方向に回転させて、前記と同様に2つ
の駆動輪3を駆動させ、回転帯5を逆方向に回転させる
ことによって、壁面走行用ロボット1を逆方向に進行さ
せる。このようにして、次々と接壁面する移動吸着盤6
からは吸引し、離反する移動吸着盤6には吸引を止める
制御を制御部8を通じて行わしめることによって、前後
進できるようになっている。
【0029】以上のような構成の壁面走行用ロボット1
の枠体2には、使用用途に応じて、壁面Aの塗装装置,
清掃装置,検査装置,コーティング装置などを固定して
作業を行うが、このような作業は壁面走行用ロボット1
が単に前後進する以外にも作業途中で方向転換できる
と、その作業能率が著るしく向上するため、方向転換用
の装置を具備している。
【0030】この方向転換用の装置は、図1に示すよう
に、枠体2の上方に固定アーム49を介して、旋回用モ
ータ50及び歯車列51によって方向転換自在に支持さ
れた回転アーム52と、該回転アーム52の両端に設け
た上下動シリンダ53と、該上下動シリンダ53のロッ
ド54に固定した固定吸着盤55と、該固定吸着盤55
と図外の真空発生装置を接続する吸引管7と、該吸引管
7の配管途中に設けられて真空発生装置と固定吸着盤5
5との接続を入切する図外の切換弁とを具備している。
前記上下動シリンダ53はシリンダ内を吸引することで
上下方向にロッド54をコントロールできるように吸引
管7と接続されている。又、前記固定吸着盤55は移動
吸着盤6と同じ構成をなしている。
【0031】このような方向転換用の装置によって、当
該ロボット1の進行方向を変える時には、回転アーム5
2の両端に設けた上下動シリンダ53を伸長させて固定
吸着盤55を壁面Aに当接させ、次いで図外の切換弁を
切換えて真空発生装置と吸引管7を介して接続した固定
吸着盤55に負圧を生じさせて、固定吸着盤55を壁面
Aに堅固に吸着させてから、移動吸着盤6と真空発生装
置の接続を切って上下動シリンダ53のロッド54を更
に伸長させて11個の移動吸着盤6を壁面Aから離反さ
せ、その後に、当該ロボット1を回転アーム52に対し
て新しく進行しようとする方向へ回転させる。このと
き、旋回用モータ50を駆動させることによって、歯車
列51に回転力が伝わって回転する。次に、上下動シリ
ンダ53のロッド54を縮小させて11個の移動吸着盤
6を壁面Aに当ててから真空発生装置と移動吸着盤6を
接続して吸着力を生じさせて壁面Aに吸着させてから、
切換弁によって真空発生装置と固定吸着盤55との接続
を切断し、その後、上下動シリンダ53のロッド54を
更に縮小して固定吸着盤55を壁面Aから離反し、以後
は2つのモータ9を駆動させて回転帯5を正又は逆回転
させることによって、目的方向進行させる。
【0032】図14及び図15に示す実施例は、壁面走
行用ロボット1を作業目的によって横方向のみに移動す
ることが必要な場合に有効な移動装置を取り付けたもの
を示すものである。この実施例のものは、壁面走行用ロ
ボット1の枠体2の両端に取付腕56を介して上下動シ
リンダ53を設け、この上下動シリンダ53のロッド5
4の先端にそれぞれ長尺な固定吸着盤55を取り付け、
更に、この固定吸着盤55の上面とロッド54の先端と
をスライド板57を介してスライド自在に構成すると共
に、枠体2の両端に設けた駆動歯車58と2つの固定吸
着盤55の内側に形成した歯59とが噛み合うように構
成したものである。
【0033】このような構成を採用することによって、
固定吸着盤55を壁面Aに吸着固定した後、壁面走行用
ロボット1を上下動シリンダ53によって壁面Aから離
反してから、駆動歯車58を駆動して壁面走行用ロボッ
ト1を横方向に移動させることができる。
【0034】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、この
発明の壁面走行用ロボットの移動吸着盤は、可撓性の材
質からなる囲い枠と、該囲い枠内に上下動自在に且つ上
方へ付勢して設けられた滑り止め部材とを有し、且つ、
前記滑り止め部材の壁面と接する摩擦表面が前記真空発
生装置の吸引力によって付勢力に抗して囲い枠と共に壁
面と反対方向に収縮するように構成したものであるか
ら、吸着時において囲い部材はその弾力性によって壁面
に圧着し、また、摩擦表面は付勢力によって壁面に圧着
すると共に摩擦抵抗を増大することから、吸着力が強く
しかも摩擦抵抗を大きくすることができる結果、壁面走
行用ロボットに沢山の機材を積載できることとなる利点
がある。
【0035】また、接壁面直前に滑り止め部材の摩擦表
面が壁面に対して平行な姿勢となることから、壁面に吸
着し易くなる利点がある。
【0036】更に、接壁面直前に吸引し、離反直後に吸
引を止めることから、スムーズな運行を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の移動吸着盤を使用した壁面走行用ロ
ボットの全体斜視図。
【図2】壁面走行用ロボットの駆動機構の平面説明図。
【図3】壁面走行用ロボットの駆動機構の側面説明図。
【図4】壁面走行用ロボットの側面説明図。
【図5】移動吸着盤の一部斜視図。
【図6】図5のA−A線断面説明図。
【図7】壁面に移動吸着盤が吸着した時の断面説明図。
【図8】案内ガイドと補助案内ガイドの一部省略説明
図。
【図9】図8の矢付B方向の裏面図。
【図10】制御部と移動吸着盤の取付状態断面説明図。
【図11】制御部と移動吸着盤の取付状態斜視分解説明
図。
【図12】制御説明図。
【図13】図11のC−C線断面図。
【図14】壁面走行用ロボットの他の実施例図。
【図15】図14のD−D線断面図。
【符号の説明】
1 壁面走行用ロボット 2 枠体 3 駆動輪(回転輪) 4 従動輪(回転輪) 5 回転帯 6 移動吸着盤 8 制御部 21 囲い枠 25 弾性体 26 滑り止め部材 29 摩擦表面

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2以上の回転輪に巻回されて回転する回
    転帯と、該回転帯に固定された複数の移動吸着盤と、該
    移動吸着盤の接壁面時に真空発生装置と接続し離反時に
    真空発生装置と切断する制御部とからなる壁面走行用ロ
    ボットにおいて、 前記移動吸着盤が、可撓性の材質からなる囲い枠と、該
    囲い枠内に上下動自在に且つ上方へ付勢して設けられた
    滑り止め部材とを有し、且つ、前記滑り止め部材の壁面
    と接する摩擦表面が前記真空発生装置の吸引力によって
    付勢力に抗して囲い枠と共に壁面と反対方向に収縮する
    ことを特徴とする壁面走行用ロボットの移動吸着盤。
  2. 【請求項2】 前記移動吸着盤が回転帯に揺動自在に固
    定されることによって、前記滑り止め部材の摩擦表面が
    接壁面直前に壁面に対して平行な姿勢となることを特徴
    とする請求項1に記載の壁面走行用ロボットの移動吸着
    盤。
  3. 【請求項3】 前記移動吸着盤の滑り止め部材の摩擦表
    面が接壁面直前に真空発生装置と接続し離反直前に真空
    発生装置と切断するように制御部で制御されていること
    を特徴とする請求項1又は2に記載の壁面走行用ロボッ
    トの移動吸着盤。
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EP93111478A EP0584520B1 (en) 1992-08-25 1993-07-16 Robot travelling on a wall
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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