JP2557786B2 - 壁面走行用ロボット - Google Patents

壁面走行用ロボット

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JP2557786B2 JP5150563A JP15056393A JP2557786B2 JP 2557786 B2 JP2557786 B2 JP 2557786B2 JP 5150563 A JP5150563 A JP 5150563A JP 15056393 A JP15056393 A JP 15056393A JP 2557786 B2 JP2557786 B2 JP 2557786B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、凹凸や壁面に段差等
があっても自由に走行することの可能な壁面走行用ロボ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、壁面の凹凸等があっても自由に走
行することの可能なクローラ型壁面吸着走行ロボットに
関する技術として、特開平5−50955号公報に開示
のものがあり、これによると、走行壁面と対向する吸着
パッドは、筒体の伸縮動作に伴って走行面に対し隙間な
く密着し、吸引手段は走行壁面に密着するこれら吸着パ
ッドに対応する筒体内をそれぞれ真空引きする結果、走
行壁面に密着する吸着パッド内が真空状態となり、これ
ら吸着パッドが強力に走行壁面に吸着した状態となるた
め、走行壁面に凹凸があっても筒体の伸縮動作によって
吸着パッドが確実に走行壁面に密着し、この状態で無端
チェーンを駆動することによって、凹凸のある走行壁面
でも何ら問題なく走行して行くのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術では、垂直な壁面を走行する場合、小さな凹凸
或いは段差等であれば、筒体の伸縮動作に伴って走行面
に隙間なく吸着することができるが、筒体の伸長距離を
長くすると、筒体はロボット本体の荷重に耐えることは
できないため、必然的に筒体の伸長距離を制限しなけれ
ばならず、そのような大きな段差がある場合に走行する
ことができないといった問題がある。
【0004】この発明は、上記従来の問題点に鑑みてな
されたものであり、その目的とするところは、壁面に設
けられた窓の桟等の大きな段差があっても問題なく走行
することのできる壁面走行用ロボットを提供しようとす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、フレームに鉛直方向に間隔を開けて
着された従動輪と駆動輪と、該従動輪と駆動輪に巻きか
けられて複数の吸着盤を備える無端状帯と、前記吸着盤
内部に負圧を発生させる真空発生装置と、前記吸着盤
と真空発生装置との間に介在されて吸着盤が壁面に接触
する直前に前記吸着盤と真空発生装置を接続し、吸着盤
が壁面から離れる直前に前記吸着盤と真空発生装置との
接続を遮断する制御部とを有する前部の壁面走行車及び
後部の壁面走行車と、これら前部及び後部の壁面走行車
無端状帯の非吸着面側に渡って配置された支持手段
と、該支持手段の両端に前記前部及び後部の壁面走行車
を連結し且つ前部及び後部の壁面走行車をそれぞれ壁面
に直行する方向に変移させる相対高さ変移機構とを設け
たことを特徴とする。
【0006】更に、前記相対高さ変移機構と前記前部及
び後部の壁面走行車との間に介在されて前記前部及び後
部の壁面走行車を各々独立に方向変換する方向変換機構
を設けたこととした。
【0007】
【作用】無端状帯を垂直な壁面或いは天井面に当接さ
せ、真空発生装置により吸着盤に負圧を発生させること
により無端状帯を壁面に吸着させる。制御部により吸着
盤が壁面に接触する直前に前記吸着盤と真空発生装置を
接続し、吸着盤が壁面から離れる直前に前記吸着盤と真
空発生装置を切断することにより、駆動輪の駆動による
無端状帯の回転に伴って、吸着盤が壁面に当接する直前
から離反する直前まで吸着盤内に負圧を発生させている
ので、壁面に吸着しながら走行することができる。
【0008】そして、進行方向に凸段差があった場合、
その凸段差の手前位置で前部の壁面走行車の無端状帯に
設けた吸着盤の負圧を止めて前記凸段差の高さを越える
位置まで相対移動させ、そのまま壁面走行車の長さ分だ
け前進し、一端停止して再び前部の壁面走行車を壁面に
当接するまで相対移動させる。前部の壁面走行車が壁面
に当接し吸着盤に負圧を発生させて壁面に吸着した後、
後部の壁面走行車を前記凸段差の高さを越える位置まで
相対移動させ、その状態で前部の壁面走行車により吸着
しながら前進し、後部の壁面走行車が段差位置を越えた
時点で、後部の壁面走行車を壁面に当接するまで相対移
動し、負圧を発生させて吸着させる。
【0009】上記とは、逆に凹段差があった場合には、
その凹段差の手前位置で前部の壁面走行車の吸着盤の負
圧を止めて後部の壁面走行車により前進移動し、前部の
壁面走行車が前記凹段差を越えた時点で、前部の壁面走
行車を壁面に当接するまで相対移動させる。前部の壁面
走行車が壁面に当接した後、吸着盤に負圧を発生させて
壁面に吸着させる。前部の壁面走行車の吸着盤が壁面に
吸着した後、後部の壁面走行車の吸着盤の負圧を止め、
前部の壁面走行車により壁面を吸着しながら前進する。
そして、後部の壁面走行車が凹段差を越えた時点で、後
部の壁面走行車を相対移動させて壁面に当接させ、負圧
を発生させて壁面に吸着させる。
【0010】また、方向転換する場合は、前部の壁面走
行車の負圧を止めて方向変換機構により前部の壁面走行
車の方向を変換させ、再び負圧を発生させて壁面に吸着
した後、後部の壁面走行車についても同様の作動をさせ
ることにより、前部及び後部の壁面走行車の方向を換え
ることにより壁面走行用ロボットの方向を換えることが
できる。
【0011】
【実施例】以下、この発明に係る壁面走行用ロボットの
実施例について、図面に基づいて説明する。
【0012】この発明に係る壁面走行用ロボットは、図
乃至図3に示すように、フレーム2に鉛直方向に間隔
を開けて軸着された従動輪3と駆動輪4と、該従動輪3
と駆動輪4に巻きかけられて複数の吸着盤5を備える無
端状帯6と、前記吸着盤5に図外の吸着管を経て接続さ
れて、吸着盤5内部に負圧を発生させる図外の真空発生
装置と、前記吸着盤5と真空発生装置との間に介在され
て吸着盤5が壁面に接触する直前に前記吸着盤5と真空
発生装置を接続し、吸着盤5が壁面から離れる直前に前
記吸着盤5と真空発生装置との接続を遮断する制御部7
とを有する前部の壁面走行車8及び後部の壁面走行車
8’と、これら前部及び後部の壁面走行車8,8’の
吸着面側に渡って配置された支持手段9と、前記前部及
び後部の壁面走行車8,8’を各々独立に方向変換する
方向変換機構10と、前記支持手段9の両端に前記前部
及び後部の壁面走行車8,8’を連結し且つ前記前部及
び後部の壁面走行車8,8’をそれぞれ壁面に直行する
方向に変移させる相対高さ変移機構11とを設けたこと
を基本構成とする。
【0013】前記フレーム2は、図1及び図2に示すよ
うに、無端状帯6を囲む矩形状の枠体である。前記方向
変換機構10は、図1乃至図3に示すように、前記前部
及び後部の壁面走行車8,8’と前記相対高さ変移機構
11との間に介在されており、前記フレーム2の両端に
渡って固定された連結部材12に内蔵された回転シリン
ダ13からなる。
【0014】即ち、前記回転シリンダ13は、図3に示
すように、軸14と、この軸14に回転自在に設けられ
た回転盤15とからなり、この回転盤15の内部に図示
されていない空気室を有し、この空気室に図示されてい
ない吸排気管から圧縮空気を吸排気することにより回転
盤15が軸14回りに一定角度回転するものである。こ
の回転盤15を連結部材12に内設固定することによ
り、壁面走行車8を軸14の回りに回転させて方向を変
換することができるようになっている。なお、回転シリ
ンダ13に変えて電動モータ等により壁面走行車8の方
向を変換するようにしてもよい。
【0015】前記相対高さ変移機構11は、図1に示す
ように、強い剛性のある軽量合金等で構成されて、前部
及び後部の壁面走行車8,8’を連結支持する支持手段
9と、この支持手段9の前部及び後部に固定された流体
圧ピストンシリンダ16と、この各々のピストンシリン
ダ16のロッド17の先端にブラケット18を介して連
結されるとともに支持手段9の前部及び後部に回転自在
に軸着された各々4個のローラ部材19により往復動可
能に支持された支柱20とで構成される。そして、この
支柱20の一端を回転シリンダ13の軸14と連結して
いる。
【0016】従って、前記流体圧ピストンシリンダ16
が、図示されていない配管からの圧力流体の給排により
ロッド17を往復動させて支柱20を往復動させること
により、前部の壁面走行車8と後部の壁面走行車8’と
の相対的な高さ位置を変移させることができるようにな
っている。尚、相対高さ変移機構11は、例えば、平行
リンク機構等を用いた他の手段により前部及び後部の壁
面走行車8,8’を連結し、高さを変移させるようにし
ても良い。
【0017】図4は、この壁面走行用ロボット1の他の
実施例であって、支持手段9を、図に示すように矩形状
の枠体とし、その4隅に相対高さ変移機構を構成するピ
ストンシリンダ16及び支柱20が取付けられたもので
あり、より安定した走行が可能となる。尚、その他の構
成要素は前記実施例と同じであるのでその説明を省略す
る。
【0018】前記した矩形状をなすフレーム2には、図
5に示すように、一端側にモータ21が取り付けられ、
このモータ21の回転軸に駆動歯車22が軸止されてい
る。また、フレーム2の向かい合う両側に渡って回転自
在に軸支された回転軸23の一側に駆動歯車22と噛合
する中間歯車24と第1駆動プーリ25とが軸止され、
他側にも第1駆動プーリ25と同径の第2駆動プーリ2
6が軸止されている。また、フレーム2の両側に回転自
在に軸支された駆動軸27に駆動輪4と従動プーリ28
とが軸止され、この2つの従動プーリ28と第1,第2
駆動プーリ25,26とに無端条体29が卷回されてい
る。これにより、モータ21の回転を駆動輪4に伝達し
ている。この駆動輪4の外周には、無端状帯6の裏面に
形成している噛合歯型6aが噛み合うように歯が形成さ
れている。又、フレーム2の他端側には同径の従動輪3
が回転自在に設けられ、この従動輪3の外周にも無端状
帯6の噛合歯型6aが噛み合う歯が形成されている。
尚、モータ21の回転駆動の伝達をプーリに変えて歯車
機構の噛合により伝達するようにしてもよい。
【0019】又、前記無端状帯6は、前記フレーム2の
両端側の2対の駆動輪4と従動輪3の間に位置する一
側、他側にそれぞれ2つずつ設けた回転自在な誘導輪3
0と噛み合っている。この誘導輪30は駆動輪4より大
径となっている。そして、この4つの誘導輪30のうち
一側にありしかも駆動輪4と接近する側の誘導輪30を
軸着している軸に固定した歯車31、フレーム2に固定
した軸にそれぞれ回転自在に支持されている仲介歯車3
2を介してフレーム2の中心にあってその軸33に回転
自在に軸着された制御輪34を駆動させている。これら
の歯車機構の噛み合いによって、誘導輪30から制御輪
34に回転が伝達されることに加えて、制御輪34の1
回転と無端状帯6の1回転が同期するように調節されて
いる。
【0020】前記吸着盤5は、図2,図3及び図6によ
く現れているように、合成ゴムなどの弾性を有する横長
な矩形状をなした囲い枠35の下方に土台板36を設
け、且つ、この囲い枠35の内部に通気孔37を形成し
た台座38を設け、更に、この台座38の周囲と囲い枠
35、土台板36の間及び台座38の上方に弾性体39
によって台座38と反対方向へ付勢された箱形の滑り止
め部材40を介在させ、又、前記台座38及び土台板3
6を取付枠41に固定したものである。この取付枠41
が蝶番42を介して回動自在に無端状帯6に取り付けら
れている。
【0021】前記滑り止め部材40は、囲い枠35の内
部に形成されている各吸引室43内にそれぞれ設けられ
ており、その中心には摩擦表面40aへ開通した通孔4
4が形成されている。従って、図6に示すように、垂直
な壁面Aに接面しているときは、通気孔37から移動吸
引管45を通じて吸引されると、通孔44及び通気孔3
7を通って空気が吸引され、滑り止め部材40が弾性体
39の付勢力に抗して台座38方向へ移動し、これに伴
って囲い枠35が収縮しつつ壁面Aとの間をシールす
る。このような作用によって、滑り止め部材40の摩擦
表面40aと壁面Aとが吸着して壁面Aに固着する。滑
り止め部材40の材質としては、木製のものが最適であ
るが、これに限定されるものではない。
【0022】前記制御部7は、図3、図6に示すよう
に、制御輪34と、フレーム2に固定されている制御板
46と、これらの制御輪34と制御板46の間に挟まれ
て回動可能な切換板47とを主な構成とする。制御輪3
4は、軸33が貫通する中心穴から外周に向かって放射
状に1列4つの透孔48が等角度間隔で18列設けられ
ている。この1列4個の透孔48は、前記1つの吸着盤
5の4つの通気孔37にそれぞれ対応しており、そし
て、この透孔48と吸着盤5の通気孔37の間は、図6
に示すフレキシブルな前記移動吸引管45によって接続
されている。
【0023】前記制御輪34は、無端状帯6の回転方向
と同方向で且つ制御輪34が回転すると無端状帯6も1
回転するように同期しているのに加えて、相向い合う駆
動輪4の間及び相向かい合う従動輪3の間には軸33に
相当する軸が存在しないことから、制御輪34の透孔4
8と吸着盤5を接続する72本の移動吸引管45同志は
互いにもつれることなく回転移動する。
【0024】前記制御板46は、制御輪34と同心上と
なるように切換板47を介在してフレーム2に固定して
設けられている。これら制御板46、切換板47及び制
御輪34の間はパッキンなどを介在させて気密状態とな
るようになっている。この制御板46には、図6及び図
7に示すように、円弧状の吸引貫通孔49が形成され、
この吸引貫通孔49は、図外の真空発生装置に接続され
る吸引管50と接続されているので、切換板47を介し
てこの吸引貫通孔49に位置する制御輪34の透孔48
からは空気が吸引されるようになっている。又、切換板
47もこの吸引貫通孔49と略同形状の吸引透孔47a
が形成されていて、この吸引透孔47a位置する透孔4
8は6列となっており、制御板46の吸引貫通孔49に
位置する透孔48は7列となっているため、常時6個の
吸着盤5が壁面Aに吸着するようになっている。従っ
て、吸引管50からの吸引力は制御板46、切換板4
7、制御輪34、移動吸引管45及び吸着盤5に伝わ
る。
【0025】更に、切換板47の外周には歯が形成され
ており、この歯はフレーム2に固定された図外の制御モ
ータの歯と噛み合っているのでこの制御モータの回転に
よって軸33を中心に2列の透孔48のなす角度だけ回
転して、すなわち、図7に示す1点鎖線Xから2点鎖線
Yの位置まで回転して、吸着盤5の吸着位置を切り換え
るようにしている。これによって吸引している6個の吸
着盤5のうちの吸引し始めの最初の吸着盤5の位置が切
り換えられて、壁面走行用ロボット1の進行方向の最前
列の吸着盤5が壁面Aに接触する直前に吸引を開始し、
壁面Aから離反する直前に吸引をとめるようになてい
る。
【0026】尚、壁面走行車8,8’の吸着方式や制御
方式は上記したものに限られるものではなく、又、前記
真空発生装置は、真空ポンプであっても圧縮空気を供給
してエゼクタの原理で吸引する形式のもののいずれであ
ってもよい。更に、この真空発生装置の設置場所は壁面
Aを形成する建造物の屋上などの高所であっても、地上
であっても、或いは当該ロボット1に積載していてもよ
い。高所に設置した場所には、真空発生装置と当該ロボ
ット1の間が吸引管50で接続されるので、万一、吸着
盤5の吸引力が著るしく低下し当該ロボット1を壁面A
に吸着できなくなった場合でもこの吸引管50を命綱の
代りに利用して落下を防止できる利点が生ずる。
【0027】以上の基本構成からなるこの壁面走行用ロ
ボット1を建造物の壁面Aに沿って進行させる場合に
は、最初は壁面Aに壁面走行車8,8’の下方に位置す
る各々5個の吸着盤5の摩擦表面4aを壁面Aに当接し
て、図外の真空発生装置と接続するだけでよい。する
と、吸引管50から制御板46の円弧状の吸引貫通孔4
9、切換板47の吸引透孔47a及びこの吸引透孔47
aに形成されている制御輪34の6列の透孔48及び該
6列で合計24個の透孔48と移動吸引管45を通じて
接続され壁面Aに接している5個の吸着盤5と壁面Aに
接触する直前の1個の吸着盤5が吸引されるので、吸着
盤5の24個の吸引室43が減圧され、前記したように
滑り止め部材40の摩擦表面40aと壁面Aとが密着状
態を維持し、壁面走行用ロボット1が壁面Aから落下し
なくなる。
【0028】又、吸引室43内に設けた滑り止め部材4
0によって、吸引時において吸着盤5の囲い枠35が収
縮した時に、この滑り止め部材40の摩擦表面40aが
壁面Aに密着し、壁面Aとの摩擦力を増大させて、当該
ロボット1が壁面Aから滑り落ちにくくなる利点が生ず
る。尚、この実施例のように吸着盤5に複数の吸引室4
3を設けた場合には、この個々の吸引室43から独立し
て吸引するため、仮に個々の吸引室43や移動吸引管4
5に破損事故が生じるなどして大気中の空気が吸引され
ることが生じても、壁面Aから壁面走行用ロボット1が
落下する迄には至らなくなる安全面の利点が生ずる。
【0029】次に壁面走行用ロボット1を壁面Aに沿っ
て走行させる場合には、図外の真空発生装置に接続する
吸引管50と一緒に束ねられるなどして電源に接続され
ている電線に通電してモータ21を正又は逆回転に駆動
させる。すると、対向して設けた2つの駆動輪4も同時
に回転して無端状帯6を回転させる。このとき、無端状
帯6は4つの誘導輪30と噛み合っているので、この4
つの誘導輪30と前記した歯車機構によって噛み合う制
御輪34も回転し始める。この制御輪34は、前記した
ように壁面Aに位置する6個の吸着盤5からのみ吸引す
るようになっているので、前後端又は壁面Aと反対側に
位置している吸着盤5からの吸引はなく、そのため真空
発生装置からの吸引力は有効に利用される。
【0030】進行方向を逆方向に切り換える時には、ま
ず図外の制御モータを駆動させて、切換板47を相隣り
合う2列の透孔48が形成する角度分だけ回転させる。
これによって、吸引する11個の吸着盤5のうち、接壁
面する直前の吸着盤5が前記と同じ理由によって吸引さ
れて、壁面Aに吸着し易い状態となる。そして、モータ
21を逆方向に回転させて、前記と同様に2つの駆動輪
3を駆動させ、無端状帯6を逆方向に回転させることに
よって、壁面走行用ロボット1を逆方向に進行させる。
このようにして、次々と接壁面する吸着盤5からは吸引
し、離反する吸着盤5には吸引を止める制御を制御部7
を通じて行わしめることによって、前後進できるように
なっている。
【0031】次に、壁面走行用ロボット1の進行方向に
凹凸の段差が合った場合に、その段差を走行する時の動
作について説明する。
【0032】進行方向に図8に示すような凸段差L1が
あった場合、凸段差L1の手前位置で前部の壁面走行車
8の無端状帯6の吸着盤5の吸引を止めて凸段差L1の
高さを越える位置まで前部のピストンシリンダ16のロ
ッド17を縮退動させることにより、前部の壁面走行車
8が凸段差L1を越える位置まで移動させ、後部の壁面
走行車8’により前部の壁面走行車8を支えながら、前
部の壁面走行車8の長さ分だけ前進し、図9に示すよう
に、一端停止して再び前部のピストンシリンダ3のロッ
ド17を伸長動させて前部の壁面走行車8の無端状帯6
を壁面に当接するまで伸長移動させる。
【0033】そして、前部の壁面走行車8の無端状帯6
が壁面に当接し吸着盤5を吸引させて壁面Aに吸着させ
た後、後部のピストンシリンダ16のロッド17を縮退
動させることにより後部の壁面走行車8’を凸段差L1
の高さを越える位置まで移動させ、前部の壁面走行車8
で後部の壁面走行車8’を支えながら前進し、後部の壁
面走行車8’が凸段差L1の高さを越えた時点で、後部
のピストンシリンダ16のロッド17を伸長動させるこ
とにより後部の壁面走行車8’の無端状帯6を壁面Aに
当接するまで移動させて吸着させる。このようにして、
凸段差L1を乗り越えて進行することができる。
【0034】上記とは逆に、図10に示すような凹段差
L2があった場合には、その凹段差L2の手前位置で前
部の壁面走行車8の無端状帯6の吸着盤5の吸引を止め
て後部の壁面走行車8’により前進移動し、前部の壁面
走行車8が凹段差L2を越えた時点で、図11に示すよ
うに、前部のピストンシリンダ16のロッド17を伸長
動させることにより前部の壁面走行車8の無端状帯6を
壁面Aに当接するまで伸長移動させる。
【0035】そして、前部の壁面走行車8の無端状帯6
が壁面Aに当接した後、その吸着盤5を吸引させて壁面
Aに吸着させる。前部の壁面走行車8の無端状帯6の吸
着盤5が壁面Aに吸着した後、後部の壁面走行車8’の
無端状帯6の吸着盤5の吸引を止め、前部の壁面走行車
8により壁面Aに吸着しながら前進する。
【0036】そして、後部の壁面走行車8’が凹段差L
2を越えた時点で、後部のピストンシリンダ16のロッ
ド17を伸長動させることにより後部の壁面走行車8’
の無端状帯6を壁面Aに当接させ、その吸着盤5を吸引
させて壁面Aに吸着させる。
【0037】また、方向転換する場合は、例えば、図2
に一点鎖線で示すように、前部の壁面走行車8の無端状
帯6の吸引を止めて、前部の支柱4の先端に装着された
回転シリンダ13により前部の壁面走行車8を図に示す
矢印方向に90°回転させる。この回転移動が完了した
後、再び前部の壁面走行車8の無端状帯6の吸着盤5を
吸引させ、壁面Aに吸着させる。
【0038】そして、後部の壁面走行車8’について
も、前部の壁面走行車8と同様にして90°回転させ、
壁面に吸着させることにより方向を転換することができ
るようになっている。
【0039】なお、壁面Aが硝子面等であって壁面が傷
付きやすい場合や、壁面Aがザラザラのコンクリート面
であって吸着盤5が傷付く恐れのある場合等は、前部の
ピストンシリンダ3のロッド17を縮退動させることに
より前部の壁面走行車8を壁面から離反する方向に移動
させ、壁面Aから離反させてから回転させ、再び伸長動
させて壁面Aに当接させ吸引させて壁面Aに吸着した
後、後部の壁面走行車8’についても同様の作動をさせ
ることにより、方向を転換する方法が望ましい。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、相対高さ変移機構により前部及び後部の壁面走行車
の相対高さ位置を変移させることができるので、壁面を
吸着走行時において大きな段差があっても問題なく走行
することができ、しかも、方向変換機構により自由に方
向転換することもできるので1壁面を隅なく走行するこ
とが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る壁面走行用ロボットの一実施例
を示す概略側面図。
【図2】上記実施例の概略平面図。
【図3】図2のA−A線一部省略断面図。
【図4】この発明に係る壁面走行用ロボットの他の実施
例を示す概略平面図。
【図5】図1のB−B線断面図。
【図6】図3のC−C線概略断面図。
【図7】構成要素である制御部を示す要部正面図。
【図8】上記実施例の作動状態を示す概略側面図。
【図9】上記実施例の作動状態を示す概略側面図。
【図10】上記実施例の作動状態を示す概略側面図。
【図11】上記実施例の作動状態を示す概略側面図。
【符号の説明】
1 壁面走行用ロボット 2 フレーム 3 従動輪 4 駆動輪 5 吸着盤 6 無端状帯 7 制御部 8 壁面走行車 8’壁面走行車 9 支持手段 10 方向変換機構 11 相対高さ変移機構

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フレームに鉛直方向に間隔を開けて軸着
    された従動輪と駆動輪と、該従動輪と駆動輪に巻きかけ
    られて複数の吸着盤を備える無端状帯と、前記吸着盤
    内部に負圧を発生させる真空発生装置と、前記吸着盤と
    真空発生装置との間に介在されて吸着盤が壁面に接触す
    る直前に前記吸着盤と真空発生装置を接続し、吸着盤が
    壁面から離れる直前に前記吸着盤と真空発生装置との接
    続を遮断する制御部とを有する前部の壁面走行車及び後
    部の壁面走行車と、これら前部及び後部の壁面走行車の
    無端状帯の非吸着面側に渡って配置された支持手段と、
    該支持手段の両端に前記前部及び後部の壁面走行車を連
    結し且つ前部及び後部の壁面走行車をそれぞれ壁面に直
    行する方向に変移させる相対高さ変移機構とを設けたこ
    とを特徴とする壁面走行用ロボット。
  2. 【請求項2】 前記相対高さ変移機構と前記前部及び後
    部の壁面走行車との間に介在されて前記前部及び後部の
    壁面走行車を各々独立に方向変換する方向変換機構を設
    けたことを特徴とする壁面走行用ロボット。
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