JPH0618778B2 - 白血球減少症治療剤 - Google Patents

白血球減少症治療剤

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JPH0618778B2
JPH0618778B2 JP61125660A JP12566086A JPH0618778B2 JP H0618778 B2 JPH0618778 B2 JP H0618778B2 JP 61125660 A JP61125660 A JP 61125660A JP 12566086 A JP12566086 A JP 12566086A JP H0618778 B2 JPH0618778 B2 JP H0618778B2
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政彦 田村
有宏 服部
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Chugai Pharmaceutical Co Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/53Colony-stimulating factor [CSF]
    • C07K14/535Granulocyte CSF; Granulocyte-macrophage CSF
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K38/00Medicinal preparations containing peptides

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はヒト顆粒球コロニー刺激因子(以下ヒトG−C
SFと略記する)を有効成分とする白血球減少症治療剤
に関する。
〔従来の技術〕
2層軟寒天培養法で、上層に標的細胞として骨髄細胞
を、下層に腎細胞や胎児細胞を入れて培養すると、上層
の細胞の一部が増殖分化し、好中球系顆粒球(以下「顆
粒球( granulocyte)」と称す。)や単球マクロファー
ジからなるコロニーが形成されることから、生体内にコ
ロニー形成を促進する因子が存在することが知られてい
た(PluznikとSach;J.Cell.Comp.Physiol .,66
319頁(1965),Bradley とMetcalf ;Aust.J. Exp.
Biol. Med. Sci.,44巻287 頁(1966))。
CSFと総称されるこの因子は、正常に広く生体内分布
する細胞、たとえば、T細胞、単球マクロファージ、繊
維芽細胞、内皮細胞などより産生されることが知られて
いる。CSFには顆粒球・単球マクロファージの幹細胞
に作用して、その増殖を刺激し分化を誘導して、軟寒天
中で顆粒球や単球マクロファージから成るコロニーを形
成させる作用をもつ顆粒球−単球マクロファージCSF
(GM−CSFと略記する。)、主として単球マクロフ
ァーイのコロニーを形成させる作用をもつ単球マクロフ
ァージCSF(M−CSFと略記する。)、より未分化
な多能性幹細胞に作用する多能性CSF(multi−
CSFと略記する。)、あるいは本発明の如き、主とし
て顆粒球系コロニーを形成させる作用をもつ顆粒球CS
F(G−CSFと略記する。)などのサブクラスが存在
し、それぞれのサブクラスによって標的細胞の分化段階
も異なることが考えられる様になってきた [Asano ;代謝−Metabolism and Disease,22巻 249頁
(1985),Yunis 等;“Growth and Maturation Factor
s”,edited by Guroff,John Wiley &Sons,NY,
巻, 209頁(1983)]。
ヒトG−CSFに関してはこれまでヒト正常組織由来の
CSFやヒト腫瘍細胞由来のCSFについて合数報告さ
れている(例えば、Stanley 等Fed.Proc.35 2272(197
5),Burgess等Blood 49 573(1977),Shah 等Blood 50 811
(1977),Fojo等Biochem,17 3109(1978),Okabe 等Cancer
Res 38 3910(1978),Asano等Blood 49 845(1977),Golde
等Blood 57 1321(1981),Wu等J.Biol.Chem 254 6226(197
9),Dipersio等Blood 56 717(1980)などを参照)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながらこれ等のヒトCSFは完全に純化されたも
のではなく従ってヒトCSFの医薬としての有用性また
は有効性については未だ不明のままであった。
ところで、末梢白血病球数は正常成人では1mm3当り400
0〜9000個存在している(滝川等,臨床検査,12巻12号9
06 〜910 頁,1968年を参照)が、種々の原因で末梢白
血球数が4000個以下に低下していることがあり、通常こ
のような状態を白血球減少症と称している。
白血球減少症は各種白血球が一様に減少した場合もある
が通常はいずれか一種の白血球減少に基づいており、減
少を示す白血球の種類によって好中球減少症(neutrope
nia)、好酸球減少症(eosinopenia)、リンパ球減少症
(Iymphopenia)のごとく規定される場合もある。
しかしながら、臨床的には、白血球減少症の大半が好中
球減少に基づいている。
好中球の減少は、1)骨髄における好中球生成の低下、2)
末梢での消費・破壊の亢進の二つの機序によって起こ
り、それをもたらす多くの原因疾患ないし病態(原因不
明の本能性のもの、放射線照射、種々の血液疾患に随伴
して認められるもの等、詳細は、診断と治療70巻7号24
〜31頁,1982年を参照)が知られているが、好中球減少
の大部分は種々の薬剤の投与に原因して発生しており、
特に好中球絶対数が150/mm以下の、所謂、無顆粒
球症(agranulocytsis)(例えば、小峰光博:血液病
学、227 頁,849 頁,1981年を参照)を惹起する可能性
を持つ薬剤起因性の好中球減少は臨床的に重要な問題と
なっている。
好中球減少をもたらす薬剤としては、サイクロフォスフ
ァミド等のアルキル化剤、シトシンアラビノシド等の代
謝拮抗剤、ダウノルビシン等の抗癌性抗生物質などの如
き汎血球減少症(pancytopenia)をもたらすタイプや、
サルファ剤、アミノピリンその他の解熱鎮痛鎮静剤、抗
痙れん剤、クロラムフェニコールなどの抗生物質、抗甲
状腺剤等の如き、いわゆる薬物過敏症による好中球減少
をもたらすタイプがある(詳細は診断と治療70巻7号24
〜31頁,1982年を参照)。
一方、好中球を増加させる薬物としてはセファランチ
ン、アデニン剤、L−シスチン、パロチン、リボ核酸分
解物などがあるが、これ等の薬剤は、効果が十分でない
か、或いは高頻度の副作用の発現等で有効ではない。
又、増加回復してくる好中球は、本来の機能を備えてい
る程度に十分成熟した形態のものでなければ、例えば貧
食機能の如き、生体の正常な維持に必要な防禦性能が果
たせなくなる可能性がある。
従って十分成熟した形態を有する好中球の増加作用を有
し、さらには副作用は少ない薬物の登場が望まれてい
た。
〔問題点を解決するための手段〕
このような状況に於いて本出願人は口腔底癌患者の腫瘍
細胞から極めて高いヒトG−CSF産性能を有し、かつ
良好な増殖能を示す細胞CHU−1を樹立しこの細胞株
の培養上清からヒト好中球のコロニー形成促進活性を示
す純粋なヒトG−CSFの単離に初めて成功した(特願
昭59−153273号)。次いで本出願人は同じくヒト口腔底
癌由来の細胞株CHU−2を樹立した(C.N.C.M.受託番
号I−483 )。
さらに本出願人は、これらの細胞培養法よりも好濃度な
G−CSFが得られ、かつ複雑な精製過程を必要としな
い組換えDNA技術によるG−CSFの製造方法につい
て鋭意研究を重ねた結果、ついにこの技術によって大量
均一なヒトG−CSFの取得に成功した。(特願昭60−
269455号,特願昭60−269456号,特願昭60−270838号,
特願昭60−270839) これらの成果をふまえて、本発明者等は正常動物および
好中球減少状態の動物モデルに上記のヒトG−CSFを
投与したところ、正常動物に於いては有意な好中球増加
作用が、また好中球減少状態の動物モデルに於いては有
意な好中球減少阻止作用が認められ、更には増加した好
中球は十分に成熟した形態を有していたことからヒトG
−CSFが白血球減少症治療薬として有効であることを
見出し、本発明を完成した。
本発明は新規な白血球減少症治療剤の提供に係るもので
ある。
すなわち、本発明はヒトG−CSFを有効成分とする白
血球減少症治療剤である。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の白血球減少症治療剤の有効成分であるヒトG−
CSFには、白血球減少症治療剤用の純度に精製された
ヒトG−CSFであれば全て使用できるが、ヒトG−C
SF産生細胞を培養して得られる培養上清から単離して
得られるもの及びヒトG−CSF活性を有するポリペプ
チドをコードする遺伝子を組み込んだ組換えベクターで
宿主を形質転換して得られる形質転換体が産生するヒト
G−CSF活性を有するポリペプチドまたは糖蛋白質が
好ましい。
具体的には、次の (1)及び (2)で示すヒトG−CSFが
特に好ましく用いられる。
(1) 次の理化学的性質を有するヒトG−CSF。
分子量:ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動法による測定で約19,000±1,000 。
等電点:pI=5.5±0.1,pI=5.8±0.1,pI=6.
1±0.1の三つの等電点のうち少なくとも1つを有する。
紫外部吸収:280nmに極大吸収を有し、250nmに極
少値をもつ。
N末端から21残基目迄のアミノ酸配列が次の如くで
ある。
H2N-Thr-Pro-Leu-Gly-Pro-Ala-Ser-Ser-Lev-Pro-Gln-Se
r-Phe-Leu-Leu-Lys-Cys-Leu-Glu-Val- (2) 下記のアミノ酸配列またはその一部で表わされるヒ
ト顆粒球コロニー刺激因子活性を有するポリペプチド又
はこれと糖鎖部を有する糖蛋白質を含有するヒトG−C
SF。
(Met)n Thr Pro Leu Gly Pro Ala Ser Ser Leu Pro Gln
Ser Phe Leu Leu Lys Gys Leu Glu Gln Val Arg Lys I
le Gln Gly Asp Gly Ala Ala Leu Gln Glu Lys Leu (Va
l Ser Glu)m Cys Ala Thr Tyr Lys Leu Cys His Pro Gl
u Glu Leu Val Leu Leu Gly His Ser Leu Gly Ile Pro
Trp Ala Pro Leu Ser Ser Cys Pro Ser Gln Ala Leu Gl
n Leu Ala Gly Cys Leu Ser Gln Leu His Ser Gly Leu
Phe Leu Tyr Gln Gly Leu Lev Gln Ala Leu Glu Gly Il
e Ser Pro Glu Leu Gly Pro Thr Leu Asp Thr Lev Gln
Leu Asp Val Asp Phe Ala Thr Thr Ile Trp Gln Gln Me
t Glu Glu Leu Gly Met Ala Pro Ala Leu Gln Pro Thr
Gln Gly Ala Met Pro Ala Phe Ala Ser Ala Phe Gln Ar
g Arg Ala Gly Gly Val Leu Val Ala Ser His Leu Gln
Ser Phe Leu Glu Val Ser Tyr Arg Val Leu Arg HiS Le
u Ala Gln Pro (但しm は0又は1を表わし、n は0又
は1を表わす) 上記のヒトG−CSFは例えば後述する参考例に示す方
法によって製造することができる。即ち、上記 (1)のヒ
トG−CSFは参考例1〜2によって、又 (2)のヒトG
−CSFは参考例4〜11に示す方法により得ることがで
きる。
なおこれらの方法の詳細な製造条件については、本出願
人が先に出願した特願昭59−153273号,特願昭60−2694
55号,特願昭60−269456号,特願昭60−270838号,特願
昭60−270839の各明細書を参照されたい。
又、その他の方法としてG−CSF産生細胞と自己増殖
能を有する悪性腫瘍細胞とを細胞融合して得られるハイ
ブリドーマをマイトジェンの存在または非存在下で培養
することによって得ることもできる。
これ等の方法で得たヒトG−CSFは全て本発明に含ま
れる。
得られたヒトG−CSF含有液は必要により公知の手段
でさらに精製、濃縮した後凍結保存とするかまたは凍結
乾燥、真空乾燥などの手段により水分を除去して保存す
ることができる。
また所望によりヒトG−CSFを適当な緩衝液に溶解し
た後、ミリポアフィルター等で無菌濾過して注射剤とす
ることもできる。
さらに本発明の白血球減少症治療剤はヒトまたは動物医
薬用に適した医薬製剤としての形態をとるために必要な
製薬担体や賦形剤を、さらには安定化剤、吸着防止剤を
含むことができる。
本発明の白血球減少症治療剤に含まれるヒトG−CSF
の投与量、投与回数は対象の疾患患者の病状を配慮して
決めることができるが、通常成人一人当たり0.1〜500μ
g、好ましくは5〜100 μgのヒトG−CSFを含有す
る製剤を1週間に、1〜7回投与することができる。し
かし本発明はヒトG−CSFの含有量によって限定され
るものではない。
〔実施例〕
以下、参考例、実施例をあげて本発明を説明するが、こ
れ等は本発明を限定するものではない。
参考例1:CSF活性の測定方法 本発明において用いられたCSF活性(以下CSAと略
す)の測定方法は次のとおりである。
「CSAの測定方法」 (a) ヒト骨髄細胞を用いる場合: Bradley T.R.,Metcalf D.等の方法 (Aust.J.exp .Biol.med .Sci .44巻 287〜300
頁,1966年)に準じて単層軟寒天培養法により行った。
すなわちウシ胎児血清0.2ml,被検検体0.1ml,ヒト骨髄
非付着生細胞浮遊液0.1ml(1〜2×105 有核細胞),
改変McCoy′s5A培養液0.2ml,寒天を0.75%を含む改
変McCoy's5A培養液0.4mlを混合して直径35mmの組織培
養プラスティックディッシュに入れて固まらせたのち、
37℃,5%炭酸ガス/95%空気,100 %湿度の条件で培
養を行い、10日後に形成されたコロニー数(50個以上の
細胞からなる集落を1コロニーとする)を数え、1個の
コロニーを形成する活性を1単位(Unit)としてC
SAを求めた。
(b) マウス骨髄細胞を用いる場合: ウマ血清0.4ml,被検検体0.1ml,C3H/He(メス)マ
ウスの骨髄細胞浮遊液0.1ml(0.5〜1×105 有核細
胞),寒天を0.75%含む改変McCoy′s5A培養液0.4ml
を混合し直径35mmの組織培養用プラスティックディッシ
ュに入れて固まらせたのち、37℃,5%炭酸ガス/95%
空気、100 %湿度の条件下にて5日間培養し、形成され
たコロニー数(50個以上の細胞からなる集落を1コロニ
ーとする)を数え、1個のコロニーを形成する活性を1
単位(Unit)としてCSAを求めた。
尚、上記(a) ,(b) の方法において用いた「改変McCoy'
s5A培養液および(a) で用いたヒト骨髄非付着性細胞
浮遊液は次の如くして作成した。
「改変McCoy′s5A培養液(2倍濃度)」 McCoy′s5A培養液(GIBCO社製)12g,MEMア
ミノ酸ビタミン培地(日水製薬社製)2.55g炭酸ナトリ
ウム2.18g,ペニシリンGカリウム50000単位を2回蒸
溜水500mlに溶解後、0.22μmのミリポアフィルターに
濾過滅菌を行った。
「ヒト骨髄非付着性細胞浮遊液」 健常人胸骨せん刺により得た骨髄液をRPMI1640培養
液にて5倍に希釈し、Ficol−Paque液(ファルマシア社
製)に重層し、400×g,30分,25℃にて遠心を行い、
界面の細胞層(比重<1.077)を回収する。この細胞を
洗浄後、20%ウシ胎児血清を含むRPMI1640培養液に
て5×106 Cell/mlの濃度に調整し、25cm2の組織培養
用プラスチックフラスコに入れ、炭酸ガス培養器にて30
分間インキュベートしたのち、上清の非付着性細胞を回
収し、再度25cm2プラスチックフラスコに入れ、2時間3
0分インキュベートしたのち、上清の非付着清細胞を集
めて用いた。
参考例2:ヒトG−CSFの単離 「CHU−2」%の樹立 著明な好中球の増多が認められた口腔底癌患者の腫瘍を
nu/nuマウスに移植した。この腫瘍は移植約10日後
に著明な腫瘍の増大と好中球の増多が認められた。この
腫瘍を移植12日後に無菌的に摘出し、1〜2mm角に細
切し、これを以下の如く培養した。
上記細切した腫瘍塊10〜15片を50mlのプラスチック遠心
管に入れ、5mlのトリプシン溶液(トリプシン0.25%,
EDTA0.02%含む)を加え、37℃の温浴中で10分間振
とうしたのち上清を捨て、再度、同トリプシン溶液5ml
を加え、37℃で15分間撹拌しながらトリプシン消化を行
った。上清の細胞浮遊液を回収し、ウシ胎児血清を1ml
加えてトリプシンの作用を止めたのち氷中に保存した。
以上の操作を再度行い細胞浮遊液を回収し、前回の分と
合わせて 1,500r.p.m.10分間の遠心により細胞ペレット
を得た。
この細胞ペレットをウシ胎児血清を10%含むF−10にて
2回洗浄したのち、25cm2のプラスチック培養フラスコ
に細胞濃度5×106 個/フラスコになになるようにして
植え込んだ。ウシ胎児血清を10%含有するF−10培養液
を用い、炭酸ガスインキュベーター(炭酸ガス濃度5
%,湿度 100%)中にて一晩インキュベートしたのち、
上清を非付着細胞と共に除去し、新しい培養液を加えて
培養を継続した。培養開始後6日目に細胞がいっぱいに
増殖したので、この時点で培養液を新しいものに替え
た。翌日、この培養液を捨て、RPMI1640で5倍希釈
した抗マウス赤血球抗体(Cappel社製)2mlと同
じくRPMI1640で 2.5倍希釈したモルモット補体(極
東製薬社製)2mlを加え37℃,20分間インキュベートし
た。
インキュベーション終了後ウシ胎児血清を10%含F−10
にて2回洗浄しnu/nuマウス由来のフィブロブラス
トを除去し引き続きウシ胎児血清を10%含むF−10培養
液を加えて、さらに2日間培養を行った後細胞の一部を
取り出し、限界希釈法によりクローニングを行った。
ヒトG−CSFの単離 上述の如くして樹立された細胞が完全に密に増殖した 1
50cm2の培養フラスコ2本より細胞を回収し、これをウ
シ胎児血清を10%含有するF−10培養液500mlに浮遊し
たのち、1580cm2のガラス製ローラーボトル(Belc
o社製)に移し、0.5r.p.m.の速度で回転培養を行っ
た。
細胞がローラーボルトの内壁に完全に密に増殖した時点
で培養液を血清を含まないRPMI1640に交換し、4日
間培養したのち培養上清を回収し、ウシ胎児血清を10%
含有するF−10を加えて培養を続行する。3日間培養し
たのち再び血清を含まないRPMI1640に液潜を行い、
4日後に培養上清を回収した。
以下同様の操作を繰り返すことにより、毎週1ボルトよ
り500mlずつの血清を含まない培養上清が得られ、しか
もこの方法によりかなり長期間にわたって細胞を維持
し、培養上清を回収することが可能であった。
得られた培養上清5を1バッチとし、これに0.01%ツ
ィーン20を添加御Hollo Fiber DC−4およびAmicon
PM−10(アミコン社製)を用いた限界濾過法により約
1000倍に濃縮したのち、これを下記の順序で精製した。
(i) 直径4.6cm,長さ90cmのUltrogel AcA54カラム(L
KB社製)を用い、0.15MNcClおよび0.01%ツィーン20
(半井化学社製)を含む0.01Mトリス塩酸緩衝液(pH
7.4)を用いて前記濃縮した培養上清5mlを流速約50ml
/時間でゲル濾過した。尚カラムはあらかじめウシ血清
アルブミン(分子量67,000),オボアルブミン(分子量
45,000),チトクロームC(分子量12,400)にてキャリ
ブレーションを行った。ゲル濾過終了後各フラクション
より0.1mlずつ採取し、10倍に希釈した後、前述した
「CSAの測定方法(b)」により活性を示す画分を調べ
た。この結果、生ずVe=400〜700mlの画分がマクロファ
ージ優位のCSAを示し、Ve=800〜1200mlの画分が顆
粒球優位のCSAを示すことがわかったので、後者の画
分を集めPM−10(アミコン社製)を用いる限界濾過器
によって約5mlに濃縮した。
(ii) 上記濃縮画分にn−プロパノール(東京化成社
製,アミノ酸配列決定用)を30%含む0.1%トリフルオ
ロ酢酸水溶液を添加し、氷中に15分程度放置したのち、
15,000r.p.m.10分の遠心により沈澱を除去した。次いで
先のn−プロパノールおよびトリフルオロ酢酸を含む水
溶液で平衡化したμ Bondpak C18カラム(Water
s社製、セミ分取用,8mm×30cm)に吸着後、30〜60%
の直線濃度勾配のn−プロパノールを含む0.1%トリフ
ルオロ酢酸水溶液で順次溶出した。高速液体クロマト装
置は日立685−50型を、検出は日立638−41型検出器(い
ずれも日立製作所製)を用い、220nmと280nmの吸収を同
時に測定した。溶出後、各画分より10μを分取100倍
希釈したのち、前述の「CASの測定法(b)」により活性を
示す画分を調べた。この結果、n−プロパノール40%に
て溶出されるピークに活性が認められたので、このピー
クを集め再度同じ条件で再クロマトを行い上記と同様に
してCSAを調べたところ、やはりn−プロパノール40
%の位置のピークに活性が認められたので、このピーク
を集め(4フラクション=4ml)凍結乾燥した。
(iii) 上記凍結乾燥粉末をn−プロパノールを40%含
む0.1%トリフルオロ酢酸水溶液200μに溶解し、TS
K−G3000SWカラム(東洋曹達社製,7.5mm×60cm)
を用いた高速液体ククロマトグラフィ(HPLC)にか
けた。溶出は同水溶液により0.4ml/分の流速で行い、
フラクションコレクターFRAC−100(ファルマシア
社製)により0.4mlずつ分取した。分取した各画分につ
いてCSAを前記と同様にして調べた結果、保持時間が
37〜38分の画分(分子量約2万に相当)に活性が認めら
れたので、この画分を回収して、更に分析用μ Bandapa
k C18カラム(4.6mm×30cm)による精製を施したの
ち、メインピークを回収し凍結乾燥した。得られた標品
について前述の「CSAの測定方法(a)」によって検定
したところヒトG−CSF活性を有することを認めた。
参考例3:理化学的性質の確認 上記のようにして得られたヒトG−CSFの理化学的性
質を以下の方法によって確認した。
(i)分子量 ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動(SDS−PAGE)により行った。
電気泳動装置はPROTEANTM16cm(バイオラッド社
製)、ゲルはT=15%、C=2.6%のポリアクリルアミ
ドスラブゲル(140mm×160mm×1.5mm)及び濃縮ゲル
(T=3%、C=20%)を用いた。試料はあらかじめ0.6
4M2−メルカプトエタノールにドデシル硫酸ナトリウ
ムを濃度が2%になるように加えた溶液中で3分煮沸し
変性させておいたものを4μg用いた。
30mA定電流で4時間電気泳動した後、ゲルを取り出し、
次いで、0.25%マークシーブリリアントブルーR 25
0(シグマ社製)による染色にてバンドを検出した。分
子量マーカーとしてホスポリラーゼB(Phosphorylase
B;分子量92,500)、ウシ血清アルブミン(BSA,6
7,000)、オボアルブミン(OVA,45,000)、カルボ
ニックアンヒドラーゼ(Carbonic Anhydrs,31,000)、
ソイビーン トリプシンインヒビター(Soybean Tryphs
in Inhibitor.21,500)、リゾチーム(Lysoyme,14,40
0)を同様に処理して用いた。この結果、分子量19,000
の単一バンドが認められた。
これらの結果から本発明のヒトG−CSFの分子量は1
9,000±1,000であると考えられる。
(ii) 等電点 フラットベッド型等電点電気泳動装置FBE−3000(フ
ァルマシア社製)を用いた。
ph4〜6.5のPharmalyte(ファルマシア社製)を含むポリ
アクリルアミドゲル(T=5%,C=3%,115mm×230
mm)にて、30W定電力(最大電圧2000V)で2時間泳動
を行った後、30%メタノール/10%トリクロール酢酸/
35%スルホサリチル酸により固定し、次いでマークシー
ブリリアントブルーR−250染色を行った。
等電点マーカーとしてLow pI Kit pH2.5〜6.5(ファル
マシア社製)を用いた。
pH4〜6.5の間で分離を検討したところpI=5.52,5.80,
6.13の3本のバンドが認められた。このうちpI=5.52
および5.80の2本のバンドが主たる成分であった。別途
同様にして当該CSFの等電点を5回測定した結果、そ
の値はpI=5.5±0.1,5.8±0.1,6.1±0.1であった。
(iii) 紫外部吸収 試料をn−プロパノールを40%含む0.1%トリフルオロ
酢酸をレファレンス(reference)とし、分光光度計を
用いて紫外部吸収を調べた結果、280nmに極大吸収、2
50nmに極小値を示した。
(iv) アミノ酸配列の決定 N端末アミノ酸配列の決定 試料を気相式シークエンサー(アプライドバイオシステ
ム社製)を用いてエンドマン(Edman)分解し、得
られたPTHアミノ酸を高速液体クロマトグラフィー装
置(ベックマン・インストルメンツ社製)およびUltras
phere−ODSカラム(ベックマン・インストルメンツ
社製)を用いて常法により分析した。カラム(5μm,
直径4.6mm,長さ250mm)を開始緩衝液(15mM酢酸ナト
リウム緩衝液pH4.5,40%アセトニトリルを含む水溶
液)にて平衡化したのち、検体(20μの開始緩衝液に
て溶解)を注入して開始緩衝液によるイソクラティック
溶出により分離を行った。流速は1.4ml/分、カラム温
度は40℃に保持した。PTHアミノ酸の検出は269nmと32
0nmの紫外部吸収を利用した。あらかじめ標準PTH
アミノ酸(シグマ社製)約2nmolを同一の系で分離し
て保持時間を決定し、被検検体の保持時間から同定を行
った。
この結果、N末端から40残基目までのアミノ酸配列は次
の如く決定された。
N−Thr−Pro−Leu−Guy− Pro−Ala−Ser−Ser−Leu− Pro−Gln−Ser−Phe−Leu− Leu−Lys−Sys−Leu−Glu− Gln−Val−Arg−Lys−Ile− Gln−Vly−Asp−Gly−Ala− Ala−Leu−Gln−Glu−Lys− Leu−Cys−Ala−Thr−Tyr− Lys− ブロムシアン分解 試料を70%ギ酸に溶かし、昇華精製したブロムシアン20
0当量を加えて、37℃で一夜反応させた。次に反応物を
凍結乾燥後、TSK G3000SWカラム(東洋曹達社
製)を用いたHPLCで画分し4つのピークを得た。ピ
ーク分子量の大きい順にCN−1,CN−2,CN−
3,CN−4と命名し、収率のよいをCN−1,CN−
2についてアミノ酸配列を自動気相式シークエンサー
(アプライドバイオシステム社製)を用いてと同様の
条件で分析した。
その結果、CN−1はG−CSFタンパクのN末端から
のペプチドであることがわかった。さらにCN−2は以
下のアミノ酸配列を有していた。
Pro−Ala−Phe−Ala−Ser− Ala−Phe−Gln−Arg−Arg− Ala−Gly−Gly−Val−Leu− Val−Ala−Ser−His−Leu− Gln− トリプシン分解 試料を8M尿素を含む0.1Mトリス塩酸緩衝液(pH7.
4)に溶かし、0.1%2−メルカプトエタノールを含む0.
1Mトリス塩酸緩衝液(ph 7.4)を加えて最終的に2M
の尿素となるように調整した。次いで試料と酸素が50:
1となるようにTPCK処理トリプシン(シグマ社製商品
名)を加え、25℃で4時間反応させた後、さらに同量の
TPCK処理トリプシンを加えて、再度25℃で16時間
反応させた。反応後、反応物をC8カラム(山村化学社
製)を用いた高速逆相カラムクロマトグラフィーに付し
た。溶出は0.1%TFAを含むn−プロパノールを用
い、n−プロパノール濃度を5%〜60%に直線的に上げ
て行った。280nmの紫外部吸収を測定して得られたピ
ークのうち、メインピークについてと同条件下に自動
気相式シークエンサー(アプライドバイオシステム社
製)を用いてアミノ酸配列を分析した。その結果、メン
インピークはのCN−2断片の一部を含む以下の配列
を有するペプチドであることがわかった。
Gln−Leu−Asp−Val−Ala− Asp−Phe−Ala−Thr−Thr− Ile−Trp−Gln−Gln−Met− Glu−Glu−Leu−Gly−Met− Ala−pro−Ala−Leu−Gln− Pro−Thr−Gln−Gly−Ala− Met−Pro−Ala−Phe−Ala− Ser− (V)蛋白質部分のアミノ酸組成 試料を常法により加水分解し、その蛋白部分のアミノ酸
組成を日立835アミノ酸自動分析装置(日立製作所製)
を用いて特種アミノ酸分析法により分析した。この結果
を表1に示した。尚、加水分解条件は次の如くである。
6NHCl 110℃ 24時間真空中 4Nメタンスルホン酸+0.2%3−(2−アミノエチ
ル)インドール,110℃ 24時間,48時間,72時間,真
空中 試料は、40%n−プロパノールと0.1%トリフルオロ酢
酸を含む溶液(1.5ml)に溶かした後、各々0.1mlをと
り、乾燥窒素ガスにより乾燥させた後、又はの試薬
を加えて真空封管し、加水分解に供した。
表中、実測値はの24時間値との24,48,72時間値の
合計4回の平均値である。但し、Thr,Ser,1/
2Cys,Met,Val,IleおよびTrpは以下
の方法で算出した。(生化学実験講座、タンパク質化学
II(東京化学同人出版)を参照) ・Thr,Ser,1/2Cys,Metはの24,4
8,72時間値の経時変化をとり、零時間の補外。
・Val,Ileはの72時間値。
・Trpはの24,48,72時間値の平均値表中のアミノ
酸残基数はLeuを33個と仮定して算出した予測値であ
る。一般に上記の如き補正が必要なアミノ酸は加水分解
に、一部又はかなりの部分が破壊されるか、あるいは、
加水分解を受け難いものであり、さらにProは発色率
が低い等のことから、それ等のアミノ酸の実測値(n
mol)、従ってそれから算出される残基数は実際より
も低い値を示す傾向がある(例えば前述の生化学実験講
座を参照)。
参考例4:プローブの調製 参考例3の(iv)によって決定したアミノ酸配列中から図
1に示される配列に対応する3種類のヌクレオチドプロ
ーブ(A),プローブ(LC)およびプローブ(IWQ)
を合成した。プローブ(A)は連続した14個のヌクレオチ
ドからなる混合型プローブである。
プローブ(IWQ)は、ヒトコレシストキニン遺伝子のク
ローン化で用いられた如き(Takahashi等;Proc.Nat
l.Acad.Sci.,USA.,82巻1931頁(1985))デオキ
シイノシンを使用した30個の連続したヌクレオチドであ
る。プローブ(LC)は参考例(iv)−に示したアミノ
酸配列のN末端から32〜39番に相当する部分を、図2に
示した塩基配列を基にして合成した24個のヌクレオチド
からなるプローブである。
ヌクレオチドの化学合成は改良型ホスホトリエステル法
を固相法に適用して行うことができ、Narangの総説に記
述されている(Tetrahedron 39巻3−22頁(1983))。
使用するプローブは、本発明で用いたプローブ以外の位
置のアミノ酸配列に基づくものであってもよい。
参考例5:cDNAライブイリーの構築 CHU−2細胞にグアニジンチオシアナート溶液を加え
てホモジナイズし、CsCl密度勾配遠心法により全R
NAを得る。
この全RNAからオリゴ(dT)セルロースカラムによ
りポリ(A)RNAを選別した後、逆転写酵素により
1本鎖cDNAを合成し、RNaseHおよびE.coliDN
AポリメラーゼIを加えて、2本鎖cDNAを得た。得
られた2本鎖のcDNAにdC鎖を付加し、Pst I切
断部位にdG鎖を付加したpBR322ベクターとつなぎ
合せて、大腸菌X1776株を形質転換させ、pBR322形c
DNAライブラリーを構築した。
同様に、EcoRIリンカーを用いて、2本鎖cDNA
をλgt10ベクターと連結し、λファージ系cDNAラ
イブラリーを構築した。
参考例6:スクリーニング pBR322系cDNAライブラリー由来の組換え体をワ
ットマン541濾紙に固定し、32Pで放射標識したプロー
ブ(IWQ)を用いて、コロニーハイブリダイゼーショ
ンを行った結果、1個のクローンが選別できた。このク
ローンを、サザンブロッティング法(Southrn:J.Mo
l.Biol.98巻503頁(1975))を用いて更に詳細に検討し
たところ、プローブ(A)ともハイブリダイズした。
このクローンの塩基配列をジデオキシ法(Sanger;Scie
nce 214巻1205頁(1981))によって決定した。
得られたcDNAインサートはプローブ(IWQ)およ
びプローブ(A)を含む308塩基対からなり、参考例3(iv)
−に示したアミノ酸配列を含む83個のアミノ酸をコー
ドするオープンリーディングフレームを有していること
がわかった。
この308塩基対を含むpBR322由来のプラスミドを以下
pHCS−1と略記する。
pHCS−1から得られる308塩基対を含むDNA断片
をニックトランスレーション法(前出、Molecular Clon
ingを参照)にて放射標識し、これをプローブとしてλ
gt10由来のcDNAライブラリーをプラークハイブリ
ダゼーション(BentonとDavis;Science 196巻180頁(1
977)によりスクリーニングして5個のクローンを得、
cDNAを含むと思われるクローンについてその塩基配
列を前述と同様の方法で決定した。(図2) 図2に示される如く、このcDNAインサートは一つの
大きなオープンリーディングフレームを有する。
このcDNAによってコードされるアミノ酸配列は図2
に示された如く演えきできる。
参考例3(iv)−に示されているG−CSFタンパクの
N末端アミノ酸配列との比較により、本cDNAは5′
−末端から32〜34ヌクレオチド位のATG配列から始
まり、119〜121位のGCC配列で終わる90塩基対によっ
てコードされるシグナルペプチドおよび122〜124位のA
CC配列から始まり、650〜652位のCCC配列で終わる
531塩基対によってコードされる成熟G−CSFポリペ
プチドに相当する塩基配列を含んでいることがわかっ
た。ポリペプチドは207個のアミノ酸からなり、その分
子量は22292.67ダルトンと計算された。同様に後者のポ
リペプチドは177個のアミノ酸からなり、その分子量は1
8986.74ダルトンであった。
但しタンパク質の開始部位に関しては、32〜34位あるい
は68〜70位のATGも同様に考え得る。EcoR1切断
部位にこのcDNA(+VSE)を挿入した、pBR32
2を保持するエシエリヒア・コリ(E.coli)X1776R
−1株は、工業技術院微生物工業技術研究所に寄託され
ている(FERM BP−954)。
また、このcDNAをpBR327[Soberon等;Gene
287頁(1980)]とEcoRI部位で結合したプラスミドをpB
RG4と称する。
このようにして得られたpBRG4を、制限酵素Eco
RIで処理して得られる約1500塩基対のcDNAを含む
DNA断片をニックトランスレーション法(前述のMole
cular Cloningを参照)にて放射標識し、これをプロー
ブとしてλgt10由来のcDNAライブラリーをプラー
クハイブリダゼーション(前出BentonとDavisの文献参
照)によりスクリーニングした。この際、同時にλファ
ージDNAを固定したニトロセルロース濾紙を2枚作成
しておき、先に述べたプローブ(LC)にて同様のプラーク
ハイブリダイゼーションを行い、両プローブでポジティ
ブとなるファージを選別した。完全長と行われるクロー
ンを選別し、ジデオキシ法を用いてcDNAインサート
の塩基配列を決定したところ図3に示される如くであっ
た。
このcDNAは一つの大きなオープンリーディングフレ
ームを有し、コードされるアミノ酸配列は図3に示され
た如く演えできる。
参考例3(iv)−に示されているG−CSFタンパクの
N末端アミノ酸配列との比較により、本cDNAは5′
−末端から31〜33ヌクレオチド位のATG配列から始ま
り、118〜120位のGCC配列で終わる90塩基対によって
コードされるシグナルペプチドおよび121〜123位のAC
C配列から始まり640〜642位のCCC配列で終わる522
塩基対によってコードされる成熟G−CSFポリペプチ
ドに相当する塩基配列を含んでいることがわかった。前
者のポリペプチドは204個のアミノ酸からなり、その分
子量は21977.35ダルトンと計算された。同様に後者のポ
リペプチドは174個のアミノ酸からなり、その分子量は1
8671.42ダルトンであった。
但しタンパク質の開始部位に関しては、31〜33位あるい
は58〜60位あるいは67〜69のATGも同様に考え得る。
EcoR1切断部位にこのcDNA(−VSE)を挿入
したpBR327を保持するエシェリヒア・コリ(E.col
i)X1776R−2株は工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託されている(FERM BP−955)。
また、このcDNAをpBR327とEcoRI部位で結
合したプラスミドをpBRV2と称する。
参考例7:大腸菌用組換えベクターの構築 (A)+VSE系組換えベクター かくして得られたpBRG4プラスミドからG−CSF
ポリペプチドのcDNA断片を制限酵素により切り出し
て来て、これと tacプロモーターを含有するpKK223−3
(ファルマシア社製)から調製した断片とアニーリング
した合成リンカーを連結(ライゲーション)し組換えベ
クターを構築するか、 Pプロモーターを含むpPL−lambda(ファルマ
シア社製)から調製した3種の断片とアニーリングした
合成リンカーを連結し、再調整して組換えベクターを構
築するか、 あるいは trpプロモーター含有pOYIプラスミドから調
整した断片とアニーリングした合成リンカーを連結して
組換えベクターを構築する。
(B)−VSE系組換えベクター pBRV2プラスミドを用いて同様に3種の組換えベク
ターを構築する。
参考例8:大腸菌を宿主とする形真転換体の調製と培
養、発現。
次に上記+VSE形及び−VSE形についての各々3種
の組換えベクターを用いて前出のMolecular Cloningに
記載されている塩化カルシウム法又は塩化ルビジウム法
で、夫々E.coli DH1株,E.coli N4830株或い
はE.coli JM105株を形質転換した。
得られた形質転換株をアンピシリン含有ルリア(luri
a)培地でまず培養し次いで必要に応じて、適宜誘導を
かけ、培養を行い形質発現せしめたた。
参考例9:大腸菌からのG−CSFポリペプチドの回収
精製とアミノ酸分析 形質転換株の培養液を遠心にかけ集菌した後リゾチーム
処理をし、凍結−溶解をくりかえし溶菌させて上清を得
るか塩酸グアニジン処理後遠心で上澄液を得る。
これをUltrogel ACA54カラム(LKB社製)でゲル
濾過し、活性画分を限界濾過器で濃縮した。
次に、nプロパノールを含むトリフルオロ酢酸水溶液を
添加し、氷中放置、遠心分離し、逆相C18カラムに吸
着、溶出操作を施す。溶出後各画分の活性を調べ、活性
ピークを集め再度同様の精製操作を行った後凍結乾燥し
た。この凍結乾燥粉末を溶解し、高速分子ふるいクロマ
トグラフィにかけることにより取得したポリペプチドを
SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動にかけ目的と
するG−CSFポリペプチドを示す単一のバンドを確認
した。
この様にして得られたポリペプチドはヒトG−CSF活
性を示した。更に、得られたG−CSFポリペプチドの
アミノ酸分析はアミノ酸組成を日立835アミノ酸自動分
析装置(日立製作所製)を使用し、特殊アミノ酸分析法
によって分析した。又、N末端アミノ酸分析は気相式シ
ークエンサーを用いてエドマン分解し、高速液体クロマ
トグラフィー及び、Ultrasphere−ODSカラムを用い
て行った。
参考例10:動物細胞用組換えベクターの構築 宿主細胞としてC127細胞、NIH3T3細胞を使用
する場合の組換えベクター(BPV由来)およびCHO
細胞を使用する場合の組換えベクター(dhfr由来)
の構築を+VSE系、−VSE系について各々行った。
ここではC127細胞およびCHO細胞用組換えベクタ
ーの構築について記載するが詳しくは特願昭60−269456
号,特願昭60−270839号を参照されたい。
(A)+VSE系組換えベクターの構築 上記参考例6で得られたcDNA(+VSE)断片をベ
クターpdKCRに組み込みpHGA410プラスミド
とした後これをEcoRIで部分消化し、末端をブラン
トエンド(blunt end)にする。このDNAにHindIII
リンカーを付加し、次いでHindIII処理をしT4D
NAリガーゼ処理した後これで塩化ルジジウム法(全出
Molecular Cloning参照)を用いE.coli DHI株を
形質転換した。得られたプラスミドをpHGA410
(H)と命名する(図4)。
pHGA410(H)をSalIで処理し、次いで末端を
ブラントエンド化した後再びHindIII処理しHin
dIII−SalI断片を回収する一方、ウシ乳頭腫ウィ
ルスの形質転換断片を有するpdBPV−1プラスミド
をHindIII、pvuIIで処理し大きいほうのDNA
断片を分離し、これと先のHindIII−SalI断片
を結合する。これを用いてE.coli DHI株を形質転
換しpHGV2由来のCSF−cDNAを有するプラス
ミド、pTN−G4を得る。(図4)。
一方、pHGA410プラスミドかpHGA410(H)
プラスミドとpAdD26SVpAプラスミドを用いて
CHO細胞用組換えベクター(+VSE)であるpHG
G4−dhfrを構築した(図5)。
(B)−VSE系組換えベクターの構築 上記参考例6で得られたcDNA(−VSE)断片をベ
クターpdKCRに組み込みpHGV2プラスミドとし
た後これをEcoRIで部分消化し、末端をブラントエ
ンド(blunt end)にする。このDNAにHindIIIリン
カーを付加し、次いでHindIII処理をしT4DNA
リガーゼ処理した後、これで塩化ルビジウム法(全出Mo
lecular Cloning参照)を用い、E.coli DHI株を
形質転換した。得られたプラスミドをpHGV2(H)と
命名する(図6)。
pHGV2(H)をSalIで処理し、次いで末端をブラ
ントエンド化した後再びHindIII処理しHindIII
−SalI断片を回収する一方、ウシ乳頭腫ウィルスの
形質転換断片を有するpdBPV−1プラスミドをHi
ndIII、pvuIIで処理し大きい法のDNA断片を分
離し、これと先のHindIII−SalI断片を結合す
る。これを用いてE.coli DHI株を形質転換しpH
GV2由来のCSF−cDNAを有するプラスミド、p
TN−V2を得る。(図6)。
+VSEと同様にpHGV2プラスミドかpHGV2
(H)プラスミドとpAdD26SVpAプラスミドを用
いてCHO細胞用組換えベクター(−VSE)であるp
HGV2−dhfrを構築した(図7)。
参考例11:動物細胞による形質発現 ここではC127細胞による+VSE系、及びCH
O細胞による−VSE系の形質発現を例にして説明す
る。
C127細胞による+VSE系の形質発現:参考例10
(A)で得たpTH−G4をマウスC127細胞に形質転
換する前に制限酵素BamHIで処理する。即ちPTN
−G4プラスミド20μgを10mM Tris−HCl
(pH8.0),7mM MgCl,100mM NaC
l,2mM2−メルカプトエタノール,0.01%BSA10
0μに溶解せしめBamHI(宝酒造社製)20単位
で処理し、フェノール処理、エーテル処理、エタノール
沈澱を行った。
マウスC127細胞は10%牛胎児血清(GIBCO)
を含むDulbecco′s minimal essentialal培地中で増殖
させる。径5cmのプレートに増殖したC127細胞に、
プレート当たり上記調製DNAを10μgの割り合いで
リン酸−カルシウム法(Haynes,J&Weissmann,C(1983)N
ucleic Acid Res 11巻687−706参照)にて形質転換を行
い、グリセロール処理の後、12時間37℃でインキュベー
トした。
次ぎに、この細胞を3枚の新しい径5cmプレートに移
し、1週間2回の割り合いで培地交換をした。16日目
にFoci(集塊)を形成した部分をそれぞれ新しいプ
レートに移し、上述の培地で継代培養し、G−CSF生
産能の高いクローンを選別した。その結果〜1mg/の
レベルのG−CSF生産がみられた。
CHO細胞による−VSE系の形質発現: CHO細胞(dhfr-株、コロンビア大学Dr.L.Chasinより
入手)を9cm径のプレート(Nunc社製)中10%仔牛血
清を含むα最小必須培地(α−MEM,アデノシン、デ
オキシアデノシン、チミジン添加)で培養増殖し、これ
をリン酸−カルシウム法(Wigler等、Cell14巻725頁(19
78))によって形質転換した。
即ち参考例10(B)で調製したpHGV2−dhfrプラ
スミド1μgにキヤリアーDNA(子牛胸線DNA)を
適量加えて、TE溶液375μに溶解し1M CaC
125μを加える。3〜5分氷上で冷やし500
μの2×HBS(50mM Hepes、280mM N
aCl、1.5mMリン酸緩衝液)を加え再び氷冷後、上
記のCHO細胞培養液1mlと混合しプレートに移し、C
インキュベーター中で9時間培養した。以下洗浄、
20%グリセロール含有TBS(Tris-buffered salin
e)添加、再び洗浄とした後非選別培地(前出α−ME
M培地、ヌクレオシド添加)を添加して2日間インキュ
ベートし選択培地で1:10に細胞を分割した。次いで
2日毎に選択培地(ヌクレオチド無添加)にて培地交換
を行いながら培養を続行し生じた集塊(foci)を選
別して新しいプレートに移した。
新しいプレートでは0.02μMメトトレキセート(M
TX)存在下で増殖し再び0.1μM MTX存在下で
増殖させてクローニングを行った。
なおCHO細胞の形質転換はCHO細胞に対しpHGV
2とpAdD26SVpAを同時形質転換(Cotransfor
mation)することによっても行うことができる。(Scah
ill等.Proc.Nati.Acad.Sci.USA80巻4654−458(1983)参
照) 又、いわゆるポリシストロニック遺伝子を用いる方法で
組換えベクターを構築し、これを用いてCHO細胞を形
質転換することができる。例えばpAdD26SVpA
をPstI処理し、2つの断片を回収しこれらとpBR
V2由来のCSF cDNA断片を結合することによ
り、アデノウィルスプロモーター、CSFcDNA、D
HFR、SV40のポリA部位の順序に配列した組換え
ベクターを構築しCHO細胞にいれて実施した。
参考例12:発現物質のG−CSF活性の検定(+VSF
及び−VSE) 上記参考例で得られたC127細胞(+VSE)及びC
HO細胞(−VSE)の培養上清を1N酢酸によりpH
4に調製し、等容量のn−プロパノールを加えた後、生
じた沈澱を遠心除去し、C8逆相系単体(山村化学社
製)を充填したオープンラカラム(1φ×2cm)に通
し、50%n−プロパノールで溶出させた。溶出液を水
で2倍に希釈した後、YMC−8Cカラム(山村化学社
製)を用いた逆相高速液体クロマトグラフィーにて0.
1%TFAを含む30〜60%の直線濃度勾配のn−プ
ロパノール溶出させた。n−プロパノール濃度が40%
付近の位置で溶出される画分を分取した後、凍結乾燥
し、0.1Mグリシン緩衝液(pH9)に溶解せしめ
た。このような過程を経ることによって、ヒトG−CS
FはC127細胞及びCHO細胞上清から約20倍に濃
縮された。
コントロールとして、前述の方法に従ってヒトG−CS
F cDNAを含まないプラスミドで細胞を形質転換し
た後その培養上清を濃縮した。得られた標品について参
考例1に記載された「ヒトG−CSFの測定方法(a)」
に基づいた方法にてヒトG−CSF活性を検定した。
尚、発現効率が十分に高い場合には培養上清を直接検定
に供してもよい。ここでは濃縮した例について結果を示
した。その結果は表−2の通りであった。
参考例13:アミノ酸分析および糖分析(+VSE及び−
VSE) 1) アミノ酸組成の分社 参考例12で得た粗CSF資料を更に参考例2− −(iii)の方法にしたがって精製し、参考例2−−
(V)の方法によって分析した。この結果を表−3−−
(+VSE)及び表−3−(−VSE)に示した。
尚、加水分解条件他、全て参考例2−−(V)と同一条
件で行った。
2)糖組成分析 上記アミノ酸組成分析で用いた精製CSF試料200ng
に内部標準としてイノシトール25n molを加えた後、1.
5NHClを含むメタノール溶液(500μ)を加えて窒
素ガス置換した封管中、90℃で4時間反応させた。開管
後炭酸銀(AgCO)を加えて中和した後、無水酢
酸50μを加え振とう後、室温にて暗所に一晩放置し
た。
上層をサンプルチューブにとり、窒素ガスにて乾燥し
た。沈澱にメタノールを加え洗浄後軽く遠沈し、上層を
同じサンプルチューブに加え乾燥した。これに50μの
TMS化試薬(ピリジン:ヘキサメチルジシラザン:ト
リメチルクロロシラン=5:1:1に混合したもの)を
加え40℃で20分反応させた後、Deep Freezerに保存し
た。尚、スタンダードとしてガラクトース(Gal)、
N−アセチルガラクトサミン(Gal NAc)、シア
ル酸などを各50n mol及びイノシトール25n mo
lを合わせ同様の操作を行った。
このサンプルについて以下に示す条件でガスクロマト分
析を行った。
(分析条件) カラム:2%OV−17Vinport HP60〜80メッシ
ュ,3m,ガラス 温度:110℃〜250℃まで4℃/分の昇温 キャリヤーガス:最初は1.2〜1.6kg/cm2 (窒素圧) 終了時は2〜2.5kg/cm2 感度:10MΩレンジ0.1〜0.4V 圧:水素ガス0.8kg/cm2 空気 0.8kg/cm2 サンプル量:2.5〜3.0μ 分析の結果、本発明のCSFからガラクトース、N−ア
セチルガラクトサミンおよびシアル酸が確認された。
3) 糖含有分析 アミノ酸分析に用いたCSF試料をエルソン−モルガン
法によるアミノ糖定量、オルシノール流酸法による中性
糖の定量あるいはチオバルビツール法によるシアル酸の
定量をそれぞれ実施した。定量方法は生化学実験講座第
4巻「糖質の化学(下巻)」(東京化学同人)の13章に
記載されている。各定量値から重量%を換算した結果、
宿主細胞、発現ベクター及び培養条件等の違いにより、
得られたG−CSFの当含量は1〜20(重量%)の範囲
に分布していた。
参考例14:本発明のヒトG−CSFによる好中球増加作
用 8週令の雄性C57BL/6N系マウス40匹を20匹ずつ2
群に分け、一方の群(コトロール群)には最終濃度1%
のn−プロパノールおよび最終濃度10%の同系マウス血
清を含む生理食塩水溶液0.1mlを、またもう一方の群
(CSF投与群)には最終濃度1%のn−プロパノー
ル、最終濃度10%の同系マウス血清および参考例2で得
たヒトG−CSF2.5μgを含む生理食塩水溶液0.1mlを
採血するまで1日1回投与した。
投与開始後2,5,8,11,14,日目にそれぞれの群よ
りマウスを4匹ずつ無作為抽出し、眼窩静脈より採血し
てミクロセルカウンターCC180型(東亜社製商品名)
にて白血球数をカウントするとともに血液の塗沫標本を
作成し、ギムザ染色法にて染色した後、顕微鏡下で白血
球200子中の好中球の割合を測定した。
各群の好中球数は次の計算式により算出した。
1mm当りの白血球数×白血球中の好中球の割合=1mm
中の好中球数 また、無処理の同系マウス(4匹)について同様に処理
し、0日の値とした。結果を表4に示す。尚、ヒトG−
CSFを参考例13(C127細胞由来の+VSE及びC
HO細胞由来−VSE)で用いたアミノ酸分析用精製試
料にかえて、上記と同じ試験を行ったたころ、同じ結果
が得らることが確認された。
参考例15:本発明のヒトG−CSFによる白血球減少阻
止効果 8週令の雄性ICR系マウス32匹にサイクロフォスファ
ミド(以下CPと略す)を1匹当り200mg/kgの割合い
で腹腔内投与した後、16匹ずつ2群に分け、一方の群
(コントロール群)には、最終濃度1%のn−プロパノ
ールおよび最終濃度10%の同系マウス血清を含む生理食
塩水溶液0.1mlを、またもう一方の群(CSF投与群)
には最終濃度1%のn−プロパノール、最終濃度10%の
同系マウス血清及び参考例2で得たヒトG−CSF2.5
μgを含む生理食塩水溶液0.1mlをそれぞれ次の日から
1日1回投与した。
CP投与後2,4,5,7日目にそれぞれの群より4匹
ずつマウスを無作為抽出し、眼窩静脈より採血してミク
ロセルカウンターCC180型(東亜社製商品名)にて白
血球数をカウントするとともに血液の塗沫標本を作成
し、ギムザ染色法にて染色した後、顕微鏡下で白血球20
0子中の好中球の割合を測定した。
各群の好中球数は次の計算式により算出した。
1mm当りの白血球数×白血球中の好中球の割合=1mm
中の好中球数 また同時に染色された好中球を形態学的に分類し、最も
成熟した好中球である分葉核球の占める比率を求めた。
CP無処理の同系マウス(4匹)について同様に処理
し、CP投与前の値とした。結果を表5に示す。又、参
考例13の(C127細胞由来の+VSE及びCHO細胞
由来の−VSE)アミノ酸分析に用いた精製ヒトG−C
SF試料を用いて上記と同一の試験を行ってみたが、本
試験と同様の結果が得られることが確認された。
表4に示される如く、正常動物に於いては、コントロー
ル群では好中球数の増加が認められないのに対し、CS
F投与群ではCSF投与開始後2日目から有意な好中球
の増加が認められ、この好中球の増加はCSFを投与す
る限り漸増的に続いた。また、好中球減少状態モデルに
おいては、表5に示されるごとく、コントロール群では
CP投与後5日目まで好中球減少の状態が続くのに対
し、SCF投与群ではCP投与後の7日目の好中球数は
CP投与前の値と同等かそれ以上の値を示した。
また末梢好中球の絶対数ばかりでなく、その成熟度につ
いてもヒトG−CSF投与により改善がみられた。同様
に末梢白血球数についても減少の程度が緩和された。
参考例16:ヒトG−CSFによる白血球減少症モデルに
対する効果 36匹のC57BL/6Nマウス(オス、8週令)に200mg
/kgの割合でサイクロフォスファミド(CP)を腹腔内
投与した。4日後、4匹を無作為選出し、眼窩静脈より
採血し、末梢白血球数および末梢好中球数が充分減少し
ていることを確認後、残りのマウスを2群に分け、翌日
より一方の群(コントロール群)には、最終濃度1%の
n−プロパノールおよび最終濃度10%の同系マウス血清
を含む生理食塩水溶液0.1mlを、もう一方の群(SF投
与群)には最終濃度1%のn−プロパノール、最終濃度
10%の同系マウス血清及び参考例2で得たヒトG−CS
F2.5μgを含む生理食塩水溶液0.1mlをそれぞれ1日1
回2日間、皮下投与した。所定の日に各群より4匹のマ
ウスを無作為選出し、眼窩静脈より採血し、末梢白血球
数および末梢好中球数を求めた。この実験において、投
与はすべて午前9時に、採血は午後3時に行った。採血
した血液中の白血球数の計測、白血球の膨類、末梢好中
球数の算出は参考例15と同様にして行った。
CP無処理の同系マウス(4匹)について同様に処理
し、CP投与前の値とした。
この実験においてマウスからの採血は一度限りとした。
本実験結果を表−6に示す。また参考例13(C127細
胞由来の+VSE及びCHO細胞由来の−VSE)にお
けるアミノ酸分析に用いた精製ヒトG−CSF試料を用
いて上記と同一の試験を行ったところ本試験と同様の結
果が得られた。
以上のようにヒトG−CSFを投与することにより、白
血球数及び好中球数の減少状態からの回復が明らかに速
められた。
尚、上述のとおり、以上の結果はヒトG−CSFがその
産生細胞の培養上清から得られたものの場合だけでな
く、本出願人が取得に成功したその遺伝子を含有する形
質転換体から産生されたヒトG−CSFであっても、同
じ結果になるということが確認されている。
これ等の結果から、本発明のヒトG−CSFは白血球減
少症の治療薬として有効であることが示唆された。
またこの実験条件下において毒性は認められなかった。
実施例1 参考例2の方法によって得られたヒトG−CSF含有フ
ラクションを無菌処理した後−20℃で凍結された凍結物
を用いて注射剤とした。
実施例2 参考例12で得たC127細胞由来の+VSE系ヒトG−
CSFを更に参考例2−−(iii)の精製方法によって
精製し、これを無菌操作で10mlバイアル瓶に5ml充填し
−20℃で凍結乾燥後、ゴム栓に施栓した凍結乾燥物を用
いて注射剤とした。
実施例3 参考例12で得たCHO細胞由来の−VSE系ヒトG−C
SFを更に参考例2−−(iii)の精製方法によって精
製し、これを無菌操作で10mlバイアル瓶に5ml充填し−
20℃で凍結乾燥後、ゴム栓に施栓した凍結乾燥物を用い
て注射剤とした。
〔発明の効果〕
上述の通り、本発明は従前入手が極めて困難であったヒ
トG−CSFを大量且つ高品質で取得可能にしたという
成果を基にしてなされたものであって、充分に成熟した
形態を有する好中球の増加作用、及び好中球減少阻止作
用を有し、副作用も少ない白血球減少症治療剤として有
用なものである。
【図面の簡単な説明】
図1はプローブ(IWQ)、プローブ(A)およびプロ
ーブ(LC)の配列を示す。 図2はpBRG4のcDNAインサートの塩基配列を示
す。 図3はpBRV2のcDNAインサートの塩基配列を示
す。 図4は発現用組換えベクターpTN−G4の構築プロセ
スを示す。 図5はpHGG4−dhfrの構築プロセスを示す。 図6は発現用組換えベクターpTN−V2の構築プロセ
スを示す。 図7は発現用組換えベクターpHGV2−dhfrの構
築プロセスを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 尾野 雅義 東京都豊島区高田3丁目41番8号 中外製 薬株式会社内 (56)参考文献 特開 昭56−18591(JP,A) 特開 昭57−114525(JP,A) 特開 昭53−121916(JP,A) 特開 昭54−140707(JP,A) 特開 昭61−81781(JP,A) 特表 昭63−500636(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の理化学的性質を有するヒト顆粒球コ
    ロニー刺激因子を有効成分とする白血球減少症治療剤。 「理化学的性質」 分子量:ドデシル硫酸ナトリウム−ポリアクリルアミ
    ドゲル電気泳動法による測定で19,000±1,000 。 等電点:pI=5.5±0.1,pI=5.8±0.1,pI=6.
    1±0.1の三つの等電点のうち少なくとも1つを有する。 紫外部吸収:280nmに極大吸収を有し、250nmに極
    少値をもつ。
  2. 【請求項2】ヒト顆粒球コロニー刺激因子が下記のアミ
    ノ酸配列またはその一部で表わされるポリペプチドを有
    するものであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の白血球減少症治療剤。 (Met)n Thr Pro Leu Gly Pro Ala Ser Ser Leu Pro Gln
    Ser Phe Leu Leu Lys Cys Leu Glu Gln Val Arg Lys I
    le Gln Gly Asp Gly Ala Ala Leu Gln Glu Lys Leu (Va
    l Ser Glu)m Cys Ala Thr Tyr Lys Leu Cys His Pro Gl
    u Glu Leu Val Leu Leu Gly His Ser Leu Gly Ile Pro
    Trp Ala Pro Leu Ser Ser Cys Pro Ser Gln Ala Leu Gl
    n Leu Ala Gly Cys Leu Ser Gln Leu His Ser Gly Leu
    Phe Leu Tyr Gln Gly Leu Leu Gln Ala Leu Glu Gly Il
    e Ser Pro Glu Leu Gly Pro Thr Leu Asp Thr Leu Gln
    Leu Asp Val Ala Asp Phe Ala Thr Thr Ile Trp Gln Gl
    n Met Glu Glu Leu Gly Met Ala Pro Ala Leu Gln Pro
    Thr Gln Gly Ala Met Pro Ala Phe Ala Ser Ala Phe Gl
    n Arg Arg Ala Gly Gly Val Leu Val Ala Ser His Leu
    Gln Ser Phe Leu Glu Val Ser Tyr Arg Val Leu Arg Hi
    s Leu Ala Gln Pro (但しm は0又は1を表わし、n は
    0又は1を表わす)
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