JPH061857U - クラッチレリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造 - Google Patents

クラッチレリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造

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JPH061857U
JPH061857U JP4082692U JP4082692U JPH061857U JP H061857 U JPH061857 U JP H061857U JP 4082692 U JP4082692 U JP 4082692U JP 4082692 U JP4082692 U JP 4082692U JP H061857 U JPH061857 U JP H061857U
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clutch
release lever
clutch release
bearing
return spring
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芳賢 坂口
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 クラッチレリーズレバーの部品点数、および
組付け工数を大幅に削減し、製造コストを低減させる。 【構成】 クラッチハウジング適部に突出形成された支
持体15に係止される係止部25aと、この係止部25
aから上記クラッチレリーズレバー12のレリーズベア
リング係着側に延出させられ、上記レリーズベアリング
9の両側部を上記クラッチレリーズレバー12との間で
挟圧保持するベアリング保持部25dと、上記ベアリン
グ保持部25dから上記係止部25aと反対側に延出さ
せられ、端部がクラッチハウジング適部に係着されるア
ーム部25cとを備え、上記アーム部が、上記レリーズ
ベアリングを介してクラッチレリーズレバーをクラッチ
接続方向に弾力付勢するように形成されている。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本願考案は、クラッチレリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造に関 する。
【0002】
【従来の技術】
自動車に装備されるクラッチ装置は、一般に、変速機入力シャフト(クラッチ シャフト)に支持されたクラッチディスクと、このクラッチディスクをエンジン 側駆動軸(クランクシャフト)に支持されたフライホイールに対して軸方向に押 しつけるためのクラッチカバーとを備えて大略構成される。上記クラッチカバー は、軸方向に移動可能なプレッシャプレートを介してクラッチディスクを上記フ ライホイール側に向けて押圧し、上記プレッシャプレートは、たとえばダイヤフ ラムスプリングによって上記クラッチディスク側への付勢力が与えられている。 また、ダイヤフラムスプリングのクラッチディスクと反対側における側方には、 クラッチシャフトに套挿されてダイヤフラムスプリングに対向するレリーズベア リングと、このレリーズベアリングに対して軸方向の所定移動を行わせるための クラッチレリーズレバーとが配置されている。
【0003】 そして、たとえば、ペダル操作式クラッチの場合には、クラッチペダルにクラ ッチ操作ケーブルを介して連結された上記クラッチレリーズレバーをクラッチペ ダルの踏み込み操作によって所定量揺動させることにより、これに連動させられ るクラッチレリーズベアリングが、ダイヤフラムスプリングを押圧して、これを クラッチディスクに対する付勢力の解除方向に弾性変形させるようになっている 。このような操作により、クラッチディスクとフライホイールとの圧接状態が解 除されて、クラッチが切られた状態となる。また、クラッチペダルの踏み込みを 解除すれば、ダイヤフラムスプリングがもとの形態に弾性復帰して、これにより クラッチディスクがフライホイールに押しつけられて、クラッチが接続された状 態となる。
【0004】 ところで、上記クラッチレリーズレバーは、たとえば、実開昭62−4543 15号公報に記載されているもののように、クラッチハウジング適部に突出形成 された支持体に揺動可能に支持されるとともに、レリーズベアリングをクラッチ シャフトの軸方向に移動可能に係着保持する一方、一端にクラッチ操作ケーブル が連結されて構成されている。そして、上記クラッチレリーズレバー適部と、ク ラッチハウジング適部との間にリターンスプリングが設けられ、クラッチペダル の踏み込み操作が解除された場合、このリターンスプリングが、上記クラッチレ リーズレバーを所定の回動位置に円滑に復帰できるように弾力付勢している。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところが、従来のクラッチレリーズレバーは部品点数が多く、また、その取付 け作業が非常に面倒であるという問題がある。 すなわち、従来のクラッチレリーズレバーは、上記公報に記載されているもの のように、その回動支点を線状のばね体を用いて上記支持体に係止するとともに 、上記レリーズベアリングを係着部材を用いてレバー適部に係着保持し、さらに 、上記クラッチレリーズレバー自体をリターンスプリングを用いてクラッチ解除 方向に弾力付勢して取付けなければならなかった。 このため、クラッチレリーズレバー自体の構造が複雑になるとともに、その組 付け構造に係る部品点数も非常に多く、また、組付け作業が面倒となり、製造工 程の合理化および製造コストの削減をはかることが困難であった。
【0006】 本願考案は、上述の事情のもとで考え出されたものであって、上記従来の問題 を解決し、クラッチレリーズレバーの部品点数、および組付け工数を大幅に削減 し、製造コストを低減させることのできるクラッチレリーズレバーにおけるリタ ーンスプリングを提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願考案では、上記課題を解決するため、次の技術的手段を講じている。 すなわち本願考案は、クラッチハウジング適部に突出形成された支持体に揺動 可能に支持されるとともに、レリーズベアリングをクラッチシャフトの軸方向に 移動可能に係着保持する一方、一端にクラッチ操作ケーブルが連結されたクラッ チレリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造であって、 上記リターンスプリングは、線材または板材を成形することにより形成され、 上記支持体に係止される係止部と、 この係止部から上記クラッチレリーズレバーのレリーズベアリング係着側に延 出させられ、上記レリーズベアリングの両側部を上記クラッチレリーズレバーと の間で挟圧保持するベアリング保持部と、 上記ベアリング保持部から上記係止部と反対側に延出させられ、端部がクラッ チハウジング適部に係着されるアーム部とを備え、 上記アーム部が、上記レリーズベアリングを介してクラッチレリーズレバーを クラッチ接続方向に弾力付勢するように形成されていることを特徴とする。
【0008】
【考案の作用および効果】
本願考案は、線材または板材を成形して形成したリターンスプリングに複数の 機能をもたせることにより、クラッチレリーズレバーの取付け構造における部品 点数を削減するとともに、組付け工数を減少させようとするものである。 本願考案に係るリターンスプリングは、上記アーム部がレリーズベアリングを 介してクラッチレリーズバーをクラッチ接続方向に常時弾力付勢するように構成 されており、従来のリターンスプリングと同様に、クラッチ操作を解除したとき 、クラッチレリーズレバーをレリーズベアリングととともに所定の回動位置に円 滑に復帰回動させることができる。
【0009】 また、上記ベアリング保持部は、上記クラッチレリーズレバーを弾力付勢する アーム部の弾力を利用して、レリーズベアリングを上記クラッチレリーズレバー との間で挟圧保持するように構成されている。したがって、上記リターンスプリ ングによってレリーズベアリングがクラッチレリーズレバー上に係着保持され、 従来の係着部材としての機能を併せ持つ。しかも、上記アーム部の先端をハウジ ング適部に係着すると同時に、レリーズベアリングをクラッチレリーズレバーの 所定位置に係着することができる。
【0010】 さらに、上記係止部は、クラッチハウジング適部に突出形成された支持体に係 止され、上記アーム部の弾性反力を支持するとともに、上記クラッチレリーズレ バーの回動支点を上記支持体に係止する機能を併せ持つ。したがって、上記リタ ーンスプリングは、クラッチレリーズレバーの回動支点を支持体に弾力的に係止 する従来のばね体としても機能することになる。 このため、上記リターンスプリングは、クラッチレリーズレバーの回動支点を 支持体へ係止し、レリーズベアリングをクラッチレリーズレバーへ係着し、かつ 、クラッチレリーズレバーをクラッチ接続方向へ弾力付勢するというの三つの機 能を併せ持つことになる。
【0011】 上記構成のリターンスプリングを採用することにより、上記クラッチレリーズ レバーの回動支点を支持体に係止するばね体、および上記クラッチレリーズベア リングを上記クラッチレリーズレバーに係着する係着部材が不要となる。この結 果、従来のクラッチレリーズレバーにくらべて、構造が簡単になるとともに、組 付けに必要な部品点数を大幅に削減することができる。 また、上記リターンスプリングを用いてクラッチレリーズレバーを組付ける場 合には、上記リターンスプリングの係止部を支持体に弾性的に係止した後、レリ ーズベアリングを上記リターンスプリングのベアリング保持部とクラッチレリー ズレバーとの間で挟圧して係着保持し、さらに、リターンスプリングのアーム部 の先端部をハウジングの適部に係着すればよい。すなわち、リターンスプリング を装着する工程のみで、レリーズベアリングのクラッチレリーズレバーに対する 係着工程と、回動支点の支持体への係止工程を同時に行うことができるのである 。
【0012】 したがって、クラッチレリーズレバーの組付け作業がきわめて容易となり、組 付け工数を大幅に削減することができる。 また、クラッチレリーズレバーの部品点数を大幅に削減することができるとと もに、製造コストを大幅に低減させることも可能となる。 さらに、本願考案に係るリターンスプリングは、上記クラッチレリーズレバー に沿って配置することができるため、クラッチレリーズレバーの取付け構造にお ける省スペース化を図ることもできる。
【0013】
【実施例の説明】
以下、本願考案の実施例を図1ないし図4に基づいて具体的に説明する。 図1は本願考案に係るクラッチレリーズスプリングを備えるクラッチレリーズ レバーが取付けられたクラッチ装置の概略を示す断面図である。 この図に示すように、本実施例に係るクラッチ装置1は、クラッチシャフト2 に支持されたクラッチディスク3と、このクラッチディスク3をエンジン側駆動 軸4に支持されたフライホイール5に対して軸方向に押しつけるためのクラッチ カバー6とを備えて大略構成される。
【0014】 上記クラッチカバー6は、軸方向に移動可能なプレッシャプレート7を介して 上記クラッチディスク3を上記フライホイール5側に向けて押圧できるように構 成されており、本実施例においては、上記プレッシャプレート7とクラッチカバ ー6との間に介装されたダイヤフラムスプリング8によって上記クラッチディス ク3側への付勢力が与えられている。また、上記ダイヤフラムスプリング8のク ラッチディスク3と反対側における側方には、クラッチハウジング10の内側面 から上記クラッチシャフト2に套挿されるように延出形成された中空状の摺動軸 11に、上記ダイヤフラムスプリング8に対向するようにして軸方向摺動可能に 支持されたレリーズベアリング9と、このレリーズベアリング9に対して軸方向 の所定移動を行わせるためのクラッチレリーズレバー12とが設けられている。
【0015】 上記クラッチレリーズレバー12は、図1および図2に示すように、平板状の 底板部13の両側にクラッチ装置1側に向けてリブ14,14を折り曲げ形成し た板金構造を備える。そして、クラッチレリーズレバー12の基端部にクラッチ 装置1の内側適部に延出形成された支持体15に支持される回動支点16を設け るとともに、クラッチハウジング10の開口10aから外側へ延出させられた先 端部に、クラッチ操作ケーブル17を連結する連結部18を設ける一方、中間部 に、上記摺動軸11に沿ってクラッチシャフト2の軸方向に摺動させられるレリ ーズベアリング8を係着保持して大略構成されている。
【0016】 上記回動支点16は、上記底板部13にクラッチ装置1側に向かって窪む半球 状の凹部19を設けることにより形成されている。そして、この半球状の凹部1 9に上記クラッチハウジング10の内側面から突出する上記支持体15の半球状 の頭部15aを回動自在に嵌合させることにより、上記クラッチレリーズレバー 12が上記支持体15に回動可能に支持される。 上記連結部18は、図1および図2に示すように、上記底板部13の端部に、 クラッチ装置1に向けて窪む半円筒状の係止凹部20を形成するとともに、底板 部13の端縁から上記係止凹部20の中央まで延びるスリット21を形成して構 成されている。そして、クラッチ操作ケーブル17の先端に取付けられる円筒状 のニップル22が上記係止凹部20に係止されるとともに、上記スリット21か らクラッチ操作ケーブル17が、図示しないクラッチペダルに向けて延出されて いる。
【0017】 上記クラッチレリーズレバー12の底板部13の中間部には、図1に示すよう に、上記摺動軸11およびクラッチシャフト2に套挿されるシャフト通挿孔23 が形成されるとともに、このシャフト通挿孔23をクラッチレリーズレバー12 の幅方向に横切るようにしてクラッチ装置1に向かって膨出する半円筒状の膨出 部24が形成されている。そして、上記レリーズベアリング9は、この膨出部2 4の頂部に乗るようにして、上記クラッチレリーズレバー12に保持されている 。
【0018】 上記レリーズベアリング9には、自動調心型の玉軸受けが採用されており、端 面がクラッチ装置1のダイヤフラムスプリング8の内周縁に当接させられ、上記 ダイヤフラムスプリング8をクラッチ解除方向へ変形させる内輪27と、上記内 輪27の半径方向外方に転動体28を介して上記内輪27と相対回転可能に支持 される外輪29と、上記内輪27の内周部において上記摺動軸11に軸方向摺動 可能に套挿されたスリーブ30と、上記外輪29に外周側部が当接させられると ともに、内周部が上記スリーブ30に套嵌されたドーナツ円盤状の押圧バネ体3 1と、上記スリーブ30のダイヤフラムスプリング8と反対側外周に套嵌された 係着体32とを備える。そして、上記係着体32が上記クラッチレリーズレバー 12のリブ14,14の間に挿入されるとともに、その段落ち外側面32aが、 上記クラッチレリーズレバー12の上記膨出部24の頂部に当接させられ、かつ 、上記リブ14、14に対向して延出形成された一対の係着耳部33に、次に説 明する本願考案に係るリターンスプリング25のベアリング保持部25dが弾性 的に当接させられることにより、上記レリーズベアリング9が上記クラッチレリ ーズレバー12に係着保持されている。
【0019】 さて、本実施例に係る上記リターンスプリング25は、図2および図3に示す ように、左右一対の線材から構成されており、上記支持体15に係止される係止 部25aと、この係止部25aから上記クラッチレリーズレバー12のレリーズ ベアリング係着側に延出させられ、上記レリーズベアリング9を上記クラッチレ リーズレバー12との間で挟圧保持するベアリング保持部25dと、上記ベアリ ング保持部25dから上記係止部25aと反対側に延出させられ、端部25eが クラッチハウジング10の適部に係着されるアーム部25cとをそれぞれ備えて いる。
【0020】 上記係止部25a,25aは、上記クラッチレリーズレバー12の回動支点1 6の近傍に設けた長穴26から上記支持体15側に延出させられるとともに、上 記支持体15の首部15bを両側から挟むようにして、上記支持体15に対して 係止されている。上記係止部25a,25aは、上記長穴26から延出させられ ることによって互いに離間することが阻止されており、上記リターンスプリング 25が上記支持体15に対して弾力をもって係止されている。また、上記長穴2 6に通挿されることによって、上記リターンスプリング9が上記クラッチレリー ズレバー12に対しても係止されている。したがって、本願考案に係る上記構成 によって、上記リターンスプリング25は、回動支点16を支持体15の頭部1 5aから離れないように押圧係止する従来のばね体としても機能している。
【0021】 上記一対の線材は、上記係止部25a,25aから上記長穴26を介して上記 クラッチレリーズベアリング側に延出させられるとともに、この延出部25b, 25bが上記底板部13上で略V字状に互いに離間させられて、上記レリーズベ アリング9の外周部両側に設けられるベアリング保持部33,33に連続してい る。上記ベアリング保持部25d,25dは、上記係着体32の外周部から両側 に一体的に延出形成された一対の係着耳部33,33にそれぞれ当接させられて おり、上記係着耳部33,33を上記クラッチレリーズレバー25の底板部13 に対して押圧することにより、上記係着体32ないし上記クラッチレリーズベア リング9を上記クラッチレリーズレバー12に係着保持するように構成されてい る。
【0022】 上記アーム部25c,25cは、上記ベアリング保持部25d,25dから、 上記係止部25aと反対方向へ延出されるとともに、上記クラッチレリーズレバ ー12の両外側を通って上記支持体15側へ弾性的に湾曲させられ、その端部2 5eがクラッチハウジング10の内面に一体形成された係止リブ35に係止され ている。 上記アーム部25cは、上記レリーズベアリング9を介してクラッチレリーズ レバー12をクラッチ接続方向(矢印Q方向)に常時弾力付勢するように湾曲さ せられているとともに、上記クラッチ操作ケーブル17を牽引することにより、 弾力を蓄勢する方向に湾曲させられるように形成されている。 しかも、本実施例におけるリターンスプリング25は、クラッチレリーズレバ ー12の回動支点近傍に設けた長穴26に通挿されているため、クラッチレリー ズレバー12から容易に離脱することもない。
【0023】 したがって、上記リターンスプリング25は、クラッチレリーズレバー12の 回動支点16を支持体15へ係止し、レリーズベアリング9をクラッチレリーズ レバー12へ係着保持し、かつ、クラッチレリーズレバー12をクラッチ接続方 向へ弾力付勢するというの三つの機能を併せ持つことになる。 上記構成において、図示しないクラッチペダルを踏み込んでクラッチ操作ケー ブル17を牽引すると、上記クラッチレリーズレバー12は、上記回動支点16 を中心として矢印P方向に回動させられる。そして、上記クラッチレリーズレバ ー12の上記膨出部24が上記係着体32の段落ち外側面32aを押圧し、スリ ーブ30を上記摺動軸11に沿って摺動させる。これにより、上記レリーズベア リング9が、ダイヤフラムスプリング8に向かって移動し、内輪27の外側面が 上記ダイヤフラムスプリング8の内周縁を押圧することにより、クラッチディス ク3とフライホイール5との圧接状態が解除されてクラッチが切られた状態とな る。
【0024】 一方、上記クラッチ操作ケーブル5の牽引を解除すると、上記レリーズベアリ ング9のダイヤフラムスプリング8に対する押圧力が解除されるとともに、ベア リング保持部25dを介して上記クラッチレリーズレバー12の中間部に作用す る上記リターンスプリング25の弾力によって、上記クラッチレリーズレバー1 2は矢印Q方向に回動させられる。これにより、上記クラッチレリーズレバー1 2は、上記レリーズベアリング9とともに所定の回動位置に復帰し、クラッチが 接続された状態となる。
【0025】 上述したように、本実施例に係る上記リターンスプリング25は、クラッチレ リーズレバー12をクラッチ接続方向(矢印Q方向)に弾力付勢して、クラッチ 操作を解除したときにレリーズレバー12の復帰回動を容易に行えるようにする という本来の機能と、上記係着部25d,25dによって、レリーズベアリング 9をクラッチレリーズレバー12の中間部に係着保持し、クランクシャフト2の 軸方向に移動させるという機能と、さらに、上記クラッチレリーズレバー12の 回動支点16が、上記支持体15の頭部15aから離れないように弾力係止する という三つの機能を併せ持っている。 したがって、従来のように、上記各機能を受け持つ三つのばね部材を用いて構 成した場合に比べ、部品点数を大幅に削減することが可能となり、製造コストを 低減させることができる。
【0026】 また、上記リターンスプリング25を用いてクラッチレリーズレバー12を組 付ける場合には、上記リターンスプリング25の係止部25aを長穴26に通挿 して上記係止体15に係止するとともに、中間部分に設けたベアリング保持部2 5dを上記係着体32の係着耳部33に当接させ、その後、アーム部25cの端 部25eをクラッチハウジング10の適部に形成した係止リブ35に弾性的に係 止するだけでよい。すなわち、リターンスプリング25の係止部25aおよびア ーム部25cの端部25eをクラッチハウジング10の係止リブ35にそれぞれ 係止する工程のみで、レリーズベアリング9の係着工程および回動支点16の支 持体15への係止工程を同時に行うことができるのである。
【0027】 さらに、上記リターンスプリング25は、上記クラッチレリーズレバー12に ほぼ沿って配置されているため、特別な取付けスペースを確保する必要もなく、 クラッチレリーズレバーの取付け構造の省スペース化を図ることもできる。 上述したように、本願考案によって、クラッチレリーズレバー12の組付け作 業がきわめて容易となるばかりでなく、クラッチレリーズレバー12の部品点数 を大幅に削減できるとともに組付け工数を削減し、製造コストを低減させること が可能となる。
【0028】 本願考案は、上述の実施例に限定されることはない。 実施例においては板材をプレス成形した板金構造を有するクラッチレリーズレ バー12に本願考案に係るリターンスプリング25を適用したが、鋳造等他の方 法によって形成されるクラッチレリーズレバーに本願考案に係るリターンスプリ ングを適用することもできる。 また、本実施例においては、中間部にレリーズベアリング9を保持するタイプ のクラッチレリーズレバー12に本願考案に係るリターンスプリング25を適用 したが、クラッチレリーズレバー12の中間部に回動支点を設けるとともに、一 端にレリーズベアリング9を保持し、他端にクラッチケーブルを連結するタイプ のクラッチレリーズレバーに本願考案を適用することもできる。
【0029】 また、本実施例においては、自動調心型のレリーズベアリング9を採用したが 、外輪でダイヤフラムスプリングの内周縁を押圧するタイプのレリーズベアリン グを採用することもできる。 さらに、実施例においては、一対の線材を利用してリターンスプリング25を 形成したが、図4に示すように、係止部25aを略U字状に湾曲形成することに より一本の線材からリターンスプリング12を形成することもできる。 さらに、実施例においては、線材を用いてリターンスプリング12を形成した が、板材を用いて形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願考案に係るリターンスプリングを装着した
クラッチレリーズレバーの断面図である。
【図2】本願考案に係るリターンスプリングを装着した
クラッチレリーズレバーの正面図である。
【図3】図2におけるIII −III 線に沿う断面図であ
る。
【図4】本願考案に係る他の実施例を示す要部の平面図
である。
【符号の説明】
2…クラッチシャフト 9…レリーズベアリング 12…クラッチレリーズレバー 15…支持体 17…クラッチ操作ケーブル 25…リターンスプリング 25a…係止部 25c…アーム部 25d…係着部

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クラッチハウジング適部に突出形成され
    た支持体に揺動可能に支持されるとともに、レリーズベ
    アリングをクラッチシャフトの軸方向に移動可能に係着
    保持する一方、一端にクラッチ操作ケーブルが連結され
    たクラッチレリーズレバーにおけるリターンスプリング
    の構造であって、 上記リターンスプリングは、線材または板材を成形する
    ことにより形成され、 上記支持体に係止される係止部と、 この係止部から上記クラッチレリーズレバーのレリーズ
    ベアリング係着側に延出させられ、上記レリーズベアリ
    ングの両側部を上記クラッチレリーズレバーとの間で挟
    圧保持するベアリング保持部と、 上記ベアリング保持部から上記係止部と反対側に延出さ
    せられ、端部がクラッチハウジング適部に係着されるア
    ーム部とを備え、 上記アーム部が、上記レリーズベアリングを介して上記
    クラッチレリーズレバーをクラッチ接続方向に弾力付勢
    するように形成されていることを特徴とする、クラッチ
    レリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造。
JP4082692U 1992-06-15 1992-06-15 クラッチレリーズレバーにおけるリターンスプリングの構造 Pending JPH061857U (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015536419A (ja) * 2012-10-23 2015-12-21 サイード,マームード モハメド 車両のクラッチペダルとアクセルペダルとを組み合わせることを可能にするシステム

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