JPH06177561A - シェルフ構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電子機器を構成する複数のプリント
配線板を支持して電気的に結合させるシェルフ構造に関
し、ケース内における空間利用効率を向上させて従来よ
り電子機器を小型化，省スペース化させることを目的と
する。 【構成】 配線板取付面Ａに複数の電源側プリント配線
板２ａと電源ユニット３とが取付けられた電源側バック
ボード１ａの回路配設面Ｂの所定位置に設けられた電源
側リードパターン５ａに複数の電源バー４を密着させて
ネジ止め固定する。そして、配線板取付面Ａに複数の非
電源側プリント配線板２ｂが取付けられた非電源側バッ
クボード１ｂの回路配設面Ｂの所定位置に設けられた非
電源側リードパターン５ｂに複数の電源バー４の反対側
を密着させてネジ止め固定する。電源ユニット３からの
電源電力は電源バー４に中継されて複数の非電源側プリ
ント配線板２ｂに伝送される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はシェルフ構造に係り、特
に電子機器を構成する複数のプリント配線板を支持して
電気的に結合させるシェルフ構造に関する。

【０００２】近年、電子機器の小型化および省スペース
化に対する要求が高まっている。この要求を実現させる
ためには、電子機器を構成する回路素子などの基板上へ
の実装密度を従来よりも向上させるとともに、回路素子
を実装されたプリント配線板などをケース内に隙間なく
配設して、無駄な空きスペースをできるだけ少なくする
ことが必要とされる。

【０００３】したがって、プリント配線板などを従来よ
り高い空間利用効率で配設することのできるシェルフ構
造を提供することが望まれていた。

【０００４】

【従来の技術】図２は従来のシェルフ構造の一例を示
す。同図中、バックボード１の表面には複数のバックボ
ードコネクタ（図示なし）が並列して設けられている。
それぞれのプリント配線板２は接続コネクタ（図示な
し）を有しており、このコネクタをバックボードコネク
タに嵌合させることにより、バックボード１の表面に並
列して複数のプリント配線板２が取付けられて、各プリ
ント基板２の配線がバックボード１を介して電気的に接
続される。

【０００５】バックボード１の裏面側にはプリント配線
板２よりも大きい電源ユニット３が配置され、図示しな
いコネクタやケーブルなどを介してバックボードに対し
て電気的に接続されている。そして、バックボードおよ
び複数のプリント配線板２に対して、正常に動作するた
めに必要な電力を供給している。

【０００６】以上により、従来のシェルフ構造において
は、バックボード１の表側には複数のプリント配線板２
のみが、バックボード１の裏側には電源ユニット３のみ
が、それぞれ配設されていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のシェルフ構造においては、バックボード１の表側に
配設される複数のプリント配線板２が占有する容積と、
バックボード１の裏側に配設される電源ユニット３が占
有する容積とが異なっていたため、図２のシェルフ構造
をケースの中に入れたときに空きスペースができてしま
い、ケース内の空間利用効率を低下させてしまうという
問題点があった。

【０００８】そこで、従来は上記の課題を解決するため
に、１枚のバックボードの両面にプリント配線板を取付
けることのできるシェルフ構造が提案されていた。この
構成によれば、空きスペースの問題に限っては解決する
ことができる。

【０００９】しかしながら、通常の基板の表裏面間で信
号交換を行うためのスルーホールや被覆配線などでは電
源電力の伝送を十分に行うことができないため、電力専
用の太いケーブル配線などをバックボードの外側に配設
する必要が生じて、最終目的である電子機器の小型化，
省スペース化の妨げとなってしまうという問題点があっ
た。

【００１０】また、プリント配線板を取付けるためのコ
ネクタをバックボードの両面に配設する場合に、表裏面
のコネクタピンが接触しないようにコネクタを互い違い
に配設しなければならないため、プリント配線板間を電
気的に接続させるための配線リードを効率的に配設する
ことができないという問題点があった。

【００１１】本発明は、上述の点に鑑みてなされたもの
であり、ケース内における空間利用効率を向上させて従
来より電子機器を小型化，省スペース化させることがで
きるシェルフ構造を提供することを目的とする。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明では、電源ユニットと複数の第１のプリント
配線板とが配線板取付面上に並列して立設されており、
前記電源ユニットに電気的に接続された複数の第１のリ
ードパターンが回路配設面上に配設された第１のバック
ボードと、複数の第２のプリント配線板が前記配線板取
付面上に並列して立設されており、前記複数の第２のプ
リント配線板に電気的に接続された複数の第２のリード
パターンが前記回路配設面上に配設された第２のバック
ボードと、前記第１のバックボードおよび前記第２のバ
ックボードの前記回路配設面を対向させて所定の間隔で
固定させるとともに、対応する前記複数の第１のリード
パターンおよび前記複数の第２のリードパターンをそれ
ぞれ電気的に接続させて、前記電源ユニットから供給さ
れる電源電力を前記複数の第２のプリント配線板に中継
伝送させる複数の固定中継手段とを具備する構成とし
た。

【００１３】

【作用】上記の構成によれば、複数の固定中継手段は、
複数の第１のプリント配線板が配設された第１のバック
ボードおよび複数の第２のプリント配線板が配設された
第２のバックボードの回路配設面を対向させて所定の間
隔で固定させるとともに、対応する複数の第１のリード
パターンおよび複数の第２のリードパターンをそれぞれ
電気的に接続させて、電源ユニットから供給される電源
電力を複数の第２のプリント配線板に中継伝送させる。

【００１４】

【実施例】図１は本発明になるシェルフ構造の一実施例
を示す。同図中、図２と同一構成部分については同一符
号を付し、その説明を省略する。

【００１５】図１において、１ａおよび１ｂは電源側お
よび非電源側バックボード、２ａおよび２ｂは電源側お
よび非電源側プリント配線板、４は固定中継手段に相当
する導電性部材からなる電源バー、５ａおよび５ｂは導
電性部材からなる電源側および非電源側リードパター
ン、６は取付けネジである。また、Ａはバックボード１
ａおよび１ｂにおける配線板取付面、Ｂは配線板取付面
Ａの裏面側の回路配設面である。

【００１６】電源側バックボード１ａの配線板取付面Ａ
には複数の電源側プリント配線板２ａと電源ユニット３
がコネクタ（図示なし）を介して取付けられており、回
路配設面Ｂの所定位置には複数の電源側リードパターン
５ａが配設されている。電源側リードパターン５ａの配
設位置には取付けネジ６が挿通される複数の挿通孔が設
けられている。

【００１７】それぞれの電源バー４には、図中に示され
るように取付けネジ６用のネジ穴が複数設けられてお
り、電源側バックボード１ａの回路配設面Ｂにおける対
応する電源側リードパターン５ａに密着された状態で、
配線板取付面Ａから前記挿通孔を介してねじこまれる取
付けネジ６により、電源側バックボード１ａの所定位置
に固定される。

【００１８】また、図中に破線で示すように、電源バー
４の反対側にも取付けネジ６用のネジ穴が複数設けられ
るとともに、非電源側バックボード１ｂの回路配設面Ｂ
における所定位置にも複数の非電源側リードパターン５
ｂと取付けネジ６が挿通される複数の挿通孔が設けられ
ている。よって、上記と同様に電源バー４の反対側も非
電源側リードパターン５ｂに密着された状態で非電源側
バックボード１ｂの所定位置に固定される。

【００１９】そして、非電源側バックボード１ｂの配線
板取付面Ａには、複数の非電源側プリント配線板２ｂが
コネクタ（図示なし）を介して取付けられている。

【００２０】電源側リードパターン５ａは電源ユニット
３における電力供給部と電気的に接続されており、同時
に、非電源側リードパターン５ｂは複数の非電源側プリ
ント配線板２ｂにおける電力需要部と電気的に接続され
ている。よって、上記の構成においては、電源ユニット
３から供給された電源電力は、電源側リードパターン５
ａ，電源バー４，非電源側リードパターン５ｂを介して
複数の非電源側プリント配線板２ｂに伝送される。

【００２１】以上の構成からなるシェルフ構造におい
て、電源側バックボード１ａに取付けられる電源側プリ
ント配線板２ａおよび非電源側バックボード１ｂに取付
けられる非電源側プリント配線板２ｂの間隔や枚数など
を適当に決めて、２枚のバックボード１ａ，１ｂの両側
に配設される装置群が占める容積を等しくすれば、シェ
ルフ構造をケースの中に入れたときに無駄な空きスペー
スが生じることがなくなってケース内の空間利用効率が
向上し、製造される電子機器を従来よりも小型化，省ス
ペース化させることができる。

【００２２】また、剛体状の導電体からなる電源バー４
を対向する２枚のバックボード１ａ，１ｂの間に配設す
る構成としたため、ケーブル配線やスルーホールなどが
不要となり、シェルフ構造の占有容積を図１に示された
各構成部の占有容積のみで確定させることができる。

【００２３】そして、電源バー４は剛体であるため、電
源バー４の個数や配設位置を適宜調整すれば、２枚のバ
ックボード１ａ，１ｂおよびその周辺の力学的な強度を
高めることができ、例えば携帯用として使用される電子
機器などの信頼性を向上させることができる。

【００２４】さらに、２枚のバックボード１ａ，１ｂの
間に電源バー４を配設することによって、電源側バック
ボード１ａおよび非電源側バックボード１ｂの回路配設
面Ｂの間には一定の間隙が形成されるため、この回路配
設面Ｂに回路素子を配設してプリント配線板として機能
させれば、さらに回路素子の実装密度を向上させて電子
機器をより効果的に小型化，省スペース化させることが
できる。

【００２５】なお、本実施例においては、直方体形状の
２個の電源バー４を電源側バックボード１ａおよび非電
源側バックボード１ｂの回路配設面Ｂにねじ止めする構
成について述べたが、２枚のバックボード１ａ，１ｂを
安定状態で固定するとともに電源ユニットからの電力を
非電源側バックボード１ｂに中継することが可能であれ
ば、電源バーの形状，個数，配設位置，取付手段などの
構成を異なるものとしてもよい。

【００２６】

【発明の効果】上述の如く本発明によれば、第１のバッ
クボードおよび第２のバックボードは回路配設面を対向
させて所定の間隔で固定されるため、プリント配線板間
を電気的に接続させるための配線リードを回路配設面上
に従来より効率的に配設することができるという特長が
ある。

【００２７】また、電源ユニットから供給される電源電
力は、固定中継手段によって複数の第２のプリント配線
板に中継伝送されるため、電力専用の太いケーブル配線
などをバックボードの外側に配設する必要がなくなり、
従来より電子機器を小型化，省スペース化させることが
できるという特長がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明になるシェルフ構造の一実施例を示す図
である。

【図２】従来のシェルフ構造の一例を示す図である。

【符号の説明】

１ａ 電源側バックボード １ｂ 非電源側バックボード ２ａ 電源側プリント配線板 ２ｂ 非電源側プリント配線板 ３ 電源ユニット ４ 電源バー ５ａ 電源側リードパターン ５ｂ 非電源側リードパターン ６ 取付けネジ Ａ 配線板取付面 Ｂ 回路配設面

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電源ユニット（３）と複数の第１のプリ
   ント配線板（２ａ）とが配線板取付面（Ａ）上に並列し
   て立設されており、前記電源ユニット（３）に電気的に
   接続された複数の第１のリードパターン（５ａ）が回路
   配設面（Ｂ）上に配設された第１のバックボード（１
   ａ）と、 複数の第２のプリント配線板（２ｂ）が前記配線板取付
   面（Ａ）上に並列して立設されており、前記複数の第２
   のプリント配線板（２ｂ）に電気的に接続された複数の
   第２のリードパターン（５ｂ）が前記回路配設面（Ｂ）
   上に配設された第２のバックボード（１ｂ）と、 前記第１のバックボード（１ａ）および前記第２のバッ
   クボード（１ｂ）の前記回路配設面（Ｂ）を対向させて
   所定の間隔で固定させるとともに、対応する前記複数の
   第１のリードパターン（５ａ）および前記複数の第２の
   リードパターン（５ｂ）をそれぞれ電気的に接続させ
   て、前記電源ユニット（３）から供給される電源電力を
   前記複数の第２のプリント配線板（２ｂ）に中継伝送さ
   せる複数の固定中継手段（４）とを具備する構成とした
   ことを特徴とするシェルフ構造。