JPH06176700A - ガス放電表示パネル - Google Patents
ガス放電表示パネルInfo
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- JPH06176700A JPH06176700A JP4329197A JP32919792A JPH06176700A JP H06176700 A JPH06176700 A JP H06176700A JP 4329197 A JP4329197 A JP 4329197A JP 32919792 A JP32919792 A JP 32919792A JP H06176700 A JPH06176700 A JP H06176700A
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- zirconium diboride
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Abstract
(57)【要約】
【構成】希ガス、および水銀を封入した放電空間を介し
て背面板側に陰極、前面板側に陽極を対向させてマトリ
ックス状に配し、両電極間に電圧を印加し放電、発光表
示するガス放電表示パネルにおいて、前記陰極が金属質
基層中に２硼化ジルコニウムを散在させ、および/ また
は金属質基層表面に２硼化ジルコニウム層を形成させた
ことからなる。 【効果】ガス放電表示パネルの放電維持電圧が低く、放
電特性の劣化、パネル内の汚染が抑制され、稼働時間も
長期にわたるという効果を奏する。
て背面板側に陰極、前面板側に陽極を対向させてマトリ
ックス状に配し、両電極間に電圧を印加し放電、発光表
示するガス放電表示パネルにおいて、前記陰極が金属質
基層中に２硼化ジルコニウムを散在させ、および/ また
は金属質基層表面に２硼化ジルコニウム層を形成させた
ことからなる。 【効果】ガス放電表示パネルの放電維持電圧が低く、放
電特性の劣化、パネル内の汚染が抑制され、稼働時間も
長期にわたるという効果を奏する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は希ガス等よりなる放電空
間に電圧を印加し、その際の放電、発光現象を利用して
文字、図形等をパターン表示するいわゆるガス放電表示
パネルに関する。
間に電圧を印加し、その際の放電、発光現象を利用して
文字、図形等をパターン表示するいわゆるガス放電表示
パネルに関する。
【０００２】
【従来技術とその問題点】従来ガス放電表示パネルにお
いて、希ガス等よりなる放電空間に、前面板側の陽極に
酸化インジウム、酸化錫等、あるいはこれらの複合材料
を、また背面板側の陰極にニッケル等の金属材料を採用
する構成は公知である。しかし、陰極のニッケル等の金
属材料は放電に際してスパッタリングによりパネル内面
が汚染されて漸次黒化し、比較的短い期間において駆動
不能となる。
いて、希ガス等よりなる放電空間に、前面板側の陽極に
酸化インジウム、酸化錫等、あるいはこれらの複合材料
を、また背面板側の陰極にニッケル等の金属材料を採用
する構成は公知である。しかし、陰極のニッケル等の金
属材料は放電に際してスパッタリングによりパネル内面
が汚染されて漸次黒化し、比較的短い期間において駆動
不能となる。
【０００３】さらに、前記放電空間に微量の水銀を封入
することにより、水銀蒸気が金属のスパッタリングを抑
制し、駆動寿命を向上することも公知であるが、長時間
駆動においては、水銀蒸気によるスパッタリング抑制作
用が低下し、やがて駆動不能に到る。
することにより、水銀蒸気が金属のスパッタリングを抑
制し、駆動寿命を向上することも公知であるが、長時間
駆動においては、水銀蒸気によるスパッタリング抑制作
用が低下し、やがて駆動不能に到る。
【０００４】これは、駆動時間とともに水銀蒸気が漸次
減少することによるものであり、その原因として放電空
間に存在する希ガス以外の微量の不純物、あるいは電
極、誘電体等の表面に吸着している不純物、すなわち水
蒸気、水素、酸素等が前記水銀と反応して生成物を起生
し、それが水銀蒸気の減少を招来したものであろうこと
は想像に難くない。
減少することによるものであり、その原因として放電空
間に存在する希ガス以外の微量の不純物、あるいは電
極、誘電体等の表面に吸着している不純物、すなわち水
蒸気、水素、酸素等が前記水銀と反応して生成物を起生
し、それが水銀蒸気の減少を招来したものであろうこと
は想像に難くない。
【０００５】本発明は前記問題点を解消するもので、駆
動寿命を著しく向上し、さらに放電維持電圧を低くで
き、維持電圧の上昇も抑制されるガス放電表示パネルを
提供するものである。
動寿命を著しく向上し、さらに放電維持電圧を低くで
き、維持電圧の上昇も抑制されるガス放電表示パネルを
提供するものである。
【０００６】
【問題点を解決するための手段】本発明は、希ガス、お
よび水銀を封入した放電空間を介して背面板側に陰極、
前面板側に陽極を対向させてマトリックス状に配し、両
電極間に電圧を印加し放電、発光表示するガス放電表示
パネルにおいて、前記陰極が金属質基層中に２硼化ジル
コニウムを散在させ、および/ または金属質基層表面に
２硼化ジルコニウム層を形成させたこと、２硼化ジルコ
ニウムを散在させた金属質基層中の金属および２硼化ジ
ルコニウム合計量に対し、２硼化ジルコニウムを 5wt%
ないし70wt% の範囲で混在させたこと、さらに２硼化ジ
ルコニウムを散在させた金属質基層が、背面板またはそ
の上に形成した誘電体層上に、金属粉末と、２硼化ジル
コニウム粉末と、酸化鉛含有低融点ガラス粉末とを含む
ペーストを所望パターンに塗布し、焼成して形成したも
のであること、加えて２硼化ジルコニウム層が、２硼化
ジルコニウム粉末と、酸化鉛含有低融点ガラス粉末とを
含むペーストを金属質基層表面に塗布し、焼成して形成
したものであること、からなる。
よび水銀を封入した放電空間を介して背面板側に陰極、
前面板側に陽極を対向させてマトリックス状に配し、両
電極間に電圧を印加し放電、発光表示するガス放電表示
パネルにおいて、前記陰極が金属質基層中に２硼化ジル
コニウムを散在させ、および/ または金属質基層表面に
２硼化ジルコニウム層を形成させたこと、２硼化ジルコ
ニウムを散在させた金属質基層中の金属および２硼化ジ
ルコニウム合計量に対し、２硼化ジルコニウムを 5wt%
ないし70wt% の範囲で混在させたこと、さらに２硼化ジ
ルコニウムを散在させた金属質基層が、背面板またはそ
の上に形成した誘電体層上に、金属粉末と、２硼化ジル
コニウム粉末と、酸化鉛含有低融点ガラス粉末とを含む
ペーストを所望パターンに塗布し、焼成して形成したも
のであること、加えて２硼化ジルコニウム層が、２硼化
ジルコニウム粉末と、酸化鉛含有低融点ガラス粉末とを
含むペーストを金属質基層表面に塗布し、焼成して形成
したものであること、からなる。
【０００７】本発明において金属質基層は導電性が良好
で耐熱性等に富む金属を採用し、公知のニッケルや大部
分ニッケルを含む金属類を主とするもので、物理的蒸着
手段によって形成してもよいが、より好ましくは150 メ
ッシュ以下の上記金属粉を油性または水性分散媒に分散
させ、適度に粘度調製したペーストをスクリーン印刷等
の手段により印刷し、600 ℃以下程度に焼付けて形成す
るのが望ましい。なおこの場合、固形分全体量100 重量
部に対し、バインダーとしての低融点ガラスが5〜20重
量部程度含まれる。
で耐熱性等に富む金属を採用し、公知のニッケルや大部
分ニッケルを含む金属類を主とするもので、物理的蒸着
手段によって形成してもよいが、より好ましくは150 メ
ッシュ以下の上記金属粉を油性または水性分散媒に分散
させ、適度に粘度調製したペーストをスクリーン印刷等
の手段により印刷し、600 ℃以下程度に焼付けて形成す
るのが望ましい。なおこの場合、固形分全体量100 重量
部に対し、バインダーとしての低融点ガラスが5〜20重
量部程度含まれる。
【０００８】金属質基層中に２硼化ジルコニウムを混在
させるケースにおいても、前記同様印刷、焼付けによる
方法を採用するのが好ましく、この場合金属および２硼
化ジルコニウム合計量に対し、２硼化ジルコニウムを 5
wt% ないし70wt% 混入するのがよい。 5wt% 未満では耐
スパッタリング性の向上、放電維持電圧の低減等の作用
が充分効果的でなく、70wt% を越えるとニッケル等の金
属の導電特性を損なう。なお、印刷、焼付けにおいて
は、金属および２硼化ジルコニウム合計量80〜95重量部
に対し、低融点ガラスを 5〜20重量部の範囲で配合す
る。
させるケースにおいても、前記同様印刷、焼付けによる
方法を採用するのが好ましく、この場合金属および２硼
化ジルコニウム合計量に対し、２硼化ジルコニウムを 5
wt% ないし70wt% 混入するのがよい。 5wt% 未満では耐
スパッタリング性の向上、放電維持電圧の低減等の作用
が充分効果的でなく、70wt% を越えるとニッケル等の金
属の導電特性を損なう。なお、印刷、焼付けにおいて
は、金属および２硼化ジルコニウム合計量80〜95重量部
に対し、低融点ガラスを 5〜20重量部の範囲で配合す
る。
【０００９】前記２硼化ジルコニウムを混在した金属質
層は、150 メッシュ以下のそれら粉末原料を、同様に微
粉砕した酸化鉛含有低融点ガラス粉末と混合し、油性あ
るいは水性分散媒下でスラリー状としたものを、所定個
所にスクリーン印刷等でパターン状に塗布し、次いで乾
燥、600 ℃以下程度に焼成することにより、容易かつ安
価に形成することができる。
層は、150 メッシュ以下のそれら粉末原料を、同様に微
粉砕した酸化鉛含有低融点ガラス粉末と混合し、油性あ
るいは水性分散媒下でスラリー状としたものを、所定個
所にスクリーン印刷等でパターン状に塗布し、次いで乾
燥、600 ℃以下程度に焼成することにより、容易かつ安
価に形成することができる。
【００１０】また、金属質基層の表面に形成する２硼化
ジルコニウム層においても同様な印刷、焼付け手段が採
用でき、150 メッシュ以下の２硼化ジルコニウム粉末原
料80〜90重量部と、同様に微粉砕した酸化鉛含有低融点
ガラス粉末20〜10重量部と混合し、油性あるいは水性分
散媒下でスラリー状としたうえで、所定個所にスクリー
ン印刷等で塗布し、次いで乾燥、600 ℃以下程度に焼成
するものである。
ジルコニウム層においても同様な印刷、焼付け手段が採
用でき、150 メッシュ以下の２硼化ジルコニウム粉末原
料80〜90重量部と、同様に微粉砕した酸化鉛含有低融点
ガラス粉末20〜10重量部と混合し、油性あるいは水性分
散媒下でスラリー状としたうえで、所定個所にスクリー
ン印刷等で塗布し、次いで乾燥、600 ℃以下程度に焼成
するものである。
【００１１】なお、金属質基層中に混在させ、または金
属質基層表面に層成する２硼化ジルコニウムは、それの
みよりなるものは勿論、その一部を２硼化チタン、硼化
クロム、２硼化タリウム等で置換したものであってもよ
い。
属質基層表面に層成する２硼化ジルコニウムは、それの
みよりなるものは勿論、その一部を２硼化チタン、硼化
クロム、２硼化タリウム等で置換したものであってもよ
い。
【００１２】２硼化ジルコニウムは電導性が103 ×103/
Ωcmと良好であり、それ自体金属と反応、変質せず、そ
れに伴う放電特性の劣化をも抑制する作用を有する。さ
らに、本発明者等の調査検討の結果、前記の如くして２
硼化ジルコニウムを陰極に存在させたことにより、先述
したような、駆動に際しての放電空間内の水銀蒸気の減
少、すなわち、恐らくは水銀が放電空間内に混在する微
量の水蒸気、酸素、水素等と反応することによる水銀蒸
気の減少を抑制する作用を有し、結果として駆動寿命を
格段と向上することが明らかとなった。
Ωcmと良好であり、それ自体金属と反応、変質せず、そ
れに伴う放電特性の劣化をも抑制する作用を有する。さ
らに、本発明者等の調査検討の結果、前記の如くして２
硼化ジルコニウムを陰極に存在させたことにより、先述
したような、駆動に際しての放電空間内の水銀蒸気の減
少、すなわち、恐らくは水銀が放電空間内に混在する微
量の水蒸気、酸素、水素等と反応することによる水銀蒸
気の減少を抑制する作用を有し、結果として駆動寿命を
格段と向上することが明らかとなった。
【００１３】この理由については、詳しくは解明されて
いないが、 1)２硼化ジルコニウムを塗布、印刷し、焼付けした際
に、一部硼素分の酸化反応により金属ジルコニウムを生
成したことが多分に推察される。これは、 ZrB2＋PbOx (ガラス成分) →Zr＋Pb＋２BOx ２ZrB2＋３O2→２Zr＋２B2O3 等の反応によるものと思われる。 2)前記生成した金属ジルコニウムが、放電等に際して活
性化し、放電空間における不純成分である水蒸気、酸
素、水素等を吸着し〔ゲッター効果（作用）と称す
る〕、それにより水銀蒸気の減少を抑制することが推察
される。 3)その結果、水銀蒸気のスパッタリング抑制作用が、長
期間にわたり機能し、ガス放電表示パネルの駆動寿命が
向上したものと推察される。
いないが、 1)２硼化ジルコニウムを塗布、印刷し、焼付けした際
に、一部硼素分の酸化反応により金属ジルコニウムを生
成したことが多分に推察される。これは、 ZrB2＋PbOx (ガラス成分) →Zr＋Pb＋２BOx ２ZrB2＋３O2→２Zr＋２B2O3 等の反応によるものと思われる。 2)前記生成した金属ジルコニウムが、放電等に際して活
性化し、放電空間における不純成分である水蒸気、酸
素、水素等を吸着し〔ゲッター効果（作用）と称す
る〕、それにより水銀蒸気の減少を抑制することが推察
される。 3)その結果、水銀蒸気のスパッタリング抑制作用が、長
期間にわたり機能し、ガス放電表示パネルの駆動寿命が
向上したものと推察される。
【００１４】なお、従来金属ジルコニウムが加熱等によ
り活性化し、上記放電空間における不純成分を吸着し、
汚染を防ぐ作用、いわゆるゲッター効果を有するので、
ゲッター材として予めパネル内に収納することが知られ
ている。
り活性化し、上記放電空間における不純成分を吸着し、
汚染を防ぐ作用、いわゆるゲッター効果を有するので、
ゲッター材として予めパネル内に収納することが知られ
ている。
【００１５】すなわち本発明においては、ゲッター材で
ある金属ジルコニウムが陰極に散在することにより、水
銀蒸気の減少を抑制し、結果としてガス放電表示パネル
の寿命を向上する作用効果を奏するものである。
ある金属ジルコニウムが陰極に散在することにより、水
銀蒸気の減少を抑制し、結果としてガス放電表示パネル
の寿命を向上する作用効果を奏するものである。
【００１６】
【実施例】以下本発明の実施の数例を説明するが、本発
明はこれに限定されるものではない。
明はこれに限定されるものではない。
【００１７】図１は本発明のガス放電表示パネルの部分
斜視図であり、１はガラス等の透明な絶縁体よりなる前
面板、２はガラス、セラミック等の絶縁体よりなる背面
板、３は前面板１に多数の平行線条パターンに配設した
酸化インジウム−酸化錫、その他の導電材よりなる陽極
である。陽極上 (図において陽極の下面) には、破線で
示すように適宜蛍光、発色する蛍光体、たとえばマンガ
ンドープ珪酸亜鉛 (緑色発色) 3'を添設することもでき
る。４は背面板２上にガラス等の誘電体層７を介し、多
数の平行線条パターンに配設した陰極であり、その層構
成は後段で述べる。
斜視図であり、１はガラス等の透明な絶縁体よりなる前
面板、２はガラス、セラミック等の絶縁体よりなる背面
板、３は前面板１に多数の平行線条パターンに配設した
酸化インジウム−酸化錫、その他の導電材よりなる陽極
である。陽極上 (図において陽極の下面) には、破線で
示すように適宜蛍光、発色する蛍光体、たとえばマンガ
ンドープ珪酸亜鉛 (緑色発色) 3'を添設することもでき
る。４は背面板２上にガラス等の誘電体層７を介し、多
数の平行線条パターンに配設した陰極であり、その層構
成は後段で述べる。
【００１８】前記陽極３および陰極４はヘリウム−キセ
ノン混合ガス（約400torr 程度) 、および微量の水銀が
封入された放電空間５を隔てて直角に交差するいわゆる
XYマトリックスを形成し、前記交差部で放電、発光せし
める。なお両極３、４間には間隔保持し、放電空間５を
画成するためのガラス、セラミック等の絶縁体よりなる
公知のバリアリブ６を介設し、さらに誘電体層７と背面
板２の間には放電維持電圧を低減すべく銀等の良導体層
よりなる公知のトリガー電極８を配設する等の適宜手段
を講ずることができる。
ノン混合ガス（約400torr 程度) 、および微量の水銀が
封入された放電空間５を隔てて直角に交差するいわゆる
XYマトリックスを形成し、前記交差部で放電、発光せし
める。なお両極３、４間には間隔保持し、放電空間５を
画成するためのガラス、セラミック等の絶縁体よりなる
公知のバリアリブ６を介設し、さらに誘電体層７と背面
板２の間には放電維持電圧を低減すべく銀等の良導体層
よりなる公知のトリガー電極８を配設する等の適宜手段
を講ずることができる。
【００１９】図２は前記陰極４の構成を示した部分側断
面図で、図２Ａはニッケル等の金属よりなる金属質基層
９に、２硼化ジルコニウムよりなる表面層10を積層した
もの、図２Ｂは金属中に２硼化ジルコニウムを混在せし
めて金属質基層9'を形成したもの、図２Ｃは金属中に２
硼化ジルコニウムを混在して金属質基層9'を形成し、か
つ２硼化ジルコニウムよりなる表面層10を積層したもの
である。
面図で、図２Ａはニッケル等の金属よりなる金属質基層
９に、２硼化ジルコニウムよりなる表面層10を積層した
もの、図２Ｂは金属中に２硼化ジルコニウムを混在せし
めて金属質基層9'を形成したもの、図２Ｃは金属中に２
硼化ジルコニウムを混在して金属質基層9'を形成し、か
つ２硼化ジルコニウムよりなる表面層10を積層したもの
である。
【００２０】図２Ａのニッケル等の金属よりなる金属質
基層９は、例えば層厚40μm 程度とする。なお、詳しく
は印刷−焼付け法において、結合剤としての低融点ガラ
スが全体100 重量部に対し、 5〜20重量部混在すること
は先述のとおりである。
基層９は、例えば層厚40μm 程度とする。なお、詳しく
は印刷−焼付け法において、結合剤としての低融点ガラ
スが全体100 重量部に対し、 5〜20重量部混在すること
は先述のとおりである。
【００２１】金属質基層９上に形成する２硼化ジルコニ
ウムよりなる表面層10は、層厚10μm 程度とし積層せし
めたもので、前記同様印刷−焼付け法により形成し、低
融点ガラスが全体100 重量部に対し、 5〜20重量部混在
する。
ウムよりなる表面層10は、層厚10μm 程度とし積層せし
めたもので、前記同様印刷−焼付け法により形成し、低
融点ガラスが全体100 重量部に対し、 5〜20重量部混在
する。
【００２２】図２Ｂはニッケル等の金属中に、金属およ
び２硼化ジルコニウム合計量に対し２硼化ジルコニウム
を30wt% 混在せしめて層厚40μm 程度に金属質基層9'を
形成したもので、前記同様印刷−焼付け法により形成
し、低融点ガラスが全体100 重量部に対し、 5〜20重量
部混在する。
び２硼化ジルコニウム合計量に対し２硼化ジルコニウム
を30wt% 混在せしめて層厚40μm 程度に金属質基層9'を
形成したもので、前記同様印刷−焼付け法により形成
し、低融点ガラスが全体100 重量部に対し、 5〜20重量
部混在する。
【００２３】図２Ｃはニッケル等の金属中に２硼化ジル
コニウムを30wt% 混在し、層厚40μm として金属質基層
9'を形成し、かつ２硼化ジルコニウムよりなる表面層10
を層厚10μm に積層したものであり、前記のごとく印刷
−焼付け法により形成したものである。
コニウムを30wt% 混在し、層厚40μm として金属質基層
9'を形成し、かつ２硼化ジルコニウムよりなる表面層10
を層厚10μm に積層したものであり、前記のごとく印刷
−焼付け法により形成したものである。
【００２４】なお、図２Ａにかかる陰極の形成は、背面
板２に銀等の導電ペーストを印刷、焼付けによりトリガ
ー電極８を、さらに低融点ガラスフリットを印刷、焼付
けにより誘電体層７を予め形成したうえで、その上にニ
ッケル導電ペーストをスクリーン印刷等で塗布し、次い
でその上に２硼化ジルコニウム含有ペーストを積層印刷
し、約600 ℃程度で焼成することにより、金属質基層
９、表面層 (２硼化ジルコニウム層）10を同時一体的に
形成できる。
板２に銀等の導電ペーストを印刷、焼付けによりトリガ
ー電極８を、さらに低融点ガラスフリットを印刷、焼付
けにより誘電体層７を予め形成したうえで、その上にニ
ッケル導電ペーストをスクリーン印刷等で塗布し、次い
でその上に２硼化ジルコニウム含有ペーストを積層印刷
し、約600 ℃程度で焼成することにより、金属質基層
９、表面層 (２硼化ジルコニウム層）10を同時一体的に
形成できる。
【００２５】図２Ｂにかかる金属質基層9'に２硼化ジル
コニウムを混入させるケースにおいては、前記ニッケル
ペーストに２硼化ジルコニウム粉末を混入して混合ペー
ストと為し、前記同様に印刷、焼付けすればよい。図２
Ｃにかかる金属質基層9'に２硼化ジルコニウムを混在
し、その上に２硼化ジルコニウム表面層10を形成するケ
ースは、上記の方法を組合せることにより達成する。
コニウムを混入させるケースにおいては、前記ニッケル
ペーストに２硼化ジルコニウム粉末を混入して混合ペー
ストと為し、前記同様に印刷、焼付けすればよい。図２
Ｃにかかる金属質基層9'に２硼化ジルコニウムを混在
し、その上に２硼化ジルコニウム表面層10を形成するケ
ースは、上記の方法を組合せることにより達成する。
【００２６】ガス放電表示パネルの作製に際しては陽極
３、バリアリブ６を形成、配設した前面板１、およびト
リガー電極８、誘電体層７および陰極４を形成、配設し
た背面板２を図１の如く配置してそれら周辺部を例えば
低融点ガラス等の接着剤で封止し、内部を真空にした後
希ガスおよび水銀を注入することにより完成するもので
ある。
３、バリアリブ６を形成、配設した前面板１、およびト
リガー電極８、誘電体層７および陰極４を形成、配設し
た背面板２を図１の如く配置してそれら周辺部を例えば
低融点ガラス等の接着剤で封止し、内部を真空にした後
希ガスおよび水銀を注入することにより完成するもので
ある。
【００２７】陰極を前記のように構成することにより、
駆動寿命を著しく向上させ、放電維持電圧を低くでき、
かつ長期駆動においても放電特性の劣化が抑制される。
以下に比較試験例と対比して実施試験例を示す。
駆動寿命を著しく向上させ、放電維持電圧を低くでき、
かつ長期駆動においても放電特性の劣化が抑制される。
以下に比較試験例と対比して実施試験例を示す。
【００２８】〔実施試験例１〕図１の構成、すなわち放
電空間にヘリウム−キセノンガス、および微量の水銀を
封入し、陽極にマンガンドープ珪酸亜鉛を添設したもの
で、陰極を印刷−焼付け法により図２Ａの如く２層形成
し、マンガンドープ珪酸亜鉛の緑色発光のガス放電表示
パネルを作製した。陰極の構成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm 、 表面層; ２硼化ジルコニウム層 10μm 、からなる。
電空間にヘリウム−キセノンガス、および微量の水銀を
封入し、陽極にマンガンドープ珪酸亜鉛を添設したもの
で、陰極を印刷−焼付け法により図２Ａの如く２層形成
し、マンガンドープ珪酸亜鉛の緑色発光のガス放電表示
パネルを作製した。陰極の構成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm 、 表面層; ２硼化ジルコニウム層 10μm 、からなる。
【００２９】このガス放電表示パネルの放電特性を測定
し、また長時間継続して稼働してパネル内の汚染により
黒化が顕著になった期間を調査し、結果を表１に示し
た。なお黒化が顕著になった期間は、良好＝4000時間超
過、やや不良＝2000時間超過〜4000時間以下、不良＝20
00時間以下、で表示した。
し、また長時間継続して稼働してパネル内の汚染により
黒化が顕著になった期間を調査し、結果を表１に示し
た。なお黒化が顕著になった期間は、良好＝4000時間超
過、やや不良＝2000時間超過〜4000時間以下、不良＝20
00時間以下、で表示した。
【００３０】
【表１】
【００３１】表１から明らかなとおり、本実施試験例１
においては駆動電圧を低減し、長時間駆動にもかかわら
ずきわめて安定したものであった。これは、２硼化ジル
コニウムが安定性に優れた陰極材料であること、２硼化
ジルコニウムの焼付けに際して生成した金属ジルコニウ
ムが先述した不純雰囲気成分を吸着したことによるもの
であると推察されるところである。
においては駆動電圧を低減し、長時間駆動にもかかわら
ずきわめて安定したものであった。これは、２硼化ジル
コニウムが安定性に優れた陰極材料であること、２硼化
ジルコニウムの焼付けに際して生成した金属ジルコニウ
ムが先述した不純雰囲気成分を吸着したことによるもの
であると推察されるところである。
【００３２】〔比較試験例１〕公知の構成で陰極を印刷
−焼付け法により単層形成したこと以外は、実施例１同
様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛の緑色発光のガス放
電表示パネルを作製した。陰極の構成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm （表面層は形成せず）
のみからなる。
−焼付け法により単層形成したこと以外は、実施例１同
様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛の緑色発光のガス放
電表示パネルを作製した。陰極の構成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm （表面層は形成せず）
のみからなる。
【００３３】このガス放電表示パネルの放電特性、パネ
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧が実施試験例１に比べ
若干高い傾向にあり、黒化に到る期間は実施試験例１に
比べ数段劣っていることが明白である。
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧が実施試験例１に比べ
若干高い傾向にあり、黒化に到る期間は実施試験例１に
比べ数段劣っていることが明白である。
【００３４】〔比較試験例２〕比較試験例１同様に、陰
極に印刷−焼付け法により単層形成し、ただし背面板側
に金属ジルコニウム塊からなるゲッターを付設したこと
以外は、実施例１同様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛
の緑色発光のガス放電表示パネルを作製した。陰極の構
成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm （比較試験例１と同
様）からなる。
極に印刷−焼付け法により単層形成し、ただし背面板側
に金属ジルコニウム塊からなるゲッターを付設したこと
以外は、実施例１同様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛
の緑色発光のガス放電表示パネルを作製した。陰極の構
成は、 金属質基層；ニッケル層 40μm （比較試験例１と同
様）からなる。
【００３５】このガス放電表示パネルの放電特性、パネ
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧が実施試験例１に比べ
若干高い傾向にあり、黒化に到る期間は比較試験例１に
比べ優れるが、実施試験例１に比べ明らかに劣ってい
る。
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧が実施試験例１に比べ
若干高い傾向にあり、黒化に到る期間は比較試験例１に
比べ優れるが、実施試験例１に比べ明らかに劣ってい
る。
【００３６】〔実施試験例２〕図１の構成で陰極を印
刷、焼付け法により図２Ｂの如く単層形成し、あとは実
施試験例１同様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛の緑色
発光のガス放電表示パネルを作製した。陰極の構成は、 基層；ニッケル＋２硼化ジルコニウム30wt% 混入層 40
μm からなる。
刷、焼付け法により図２Ｂの如く単層形成し、あとは実
施試験例１同様の方法でマンガンドープ珪酸亜鉛の緑色
発光のガス放電表示パネルを作製した。陰極の構成は、 基層；ニッケル＋２硼化ジルコニウム30wt% 混入層 40
μm からなる。
【００３７】このガス放電表示パネルの放電特性、パネ
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧、黒化に到る期間とも
実施試験例１に類似しており、優れたものであることが
判る。
ル内の黒化に到る期間を実施試験例１同様に試験した。
結果は表１に示すとおり駆動電圧、黒化に到る期間とも
実施試験例１に類似しており、優れたものであることが
判る。
【００３８】なお、図２Ｃのごとく陰極を積層形成した
構成においても、駆動電圧、黒化に到る期間とも実施試
験例１とほぼ同等であった。
構成においても、駆動電圧、黒化に到る期間とも実施試
験例１とほぼ同等であった。
【００３９】
【発明の効果】本発明によればガス放電表示パネルの放
電維持電圧が低く、放電特性の劣化、パネル内の汚染も
抑制され、稼働時間も長期にわたるという効果を奏し、
産業利用上きわめて有効である。
電維持電圧が低く、放電特性の劣化、パネル内の汚染も
抑制され、稼働時間も長期にわたるという効果を奏し、
産業利用上きわめて有効である。
【図１】図１は本発明の部分斜視図である。
【図２】陰極の構造にかかる側断面図であり、図２Ａ、
Ｂ、Ｃは夫々異なる態様を示す。
Ｂ、Ｃは夫々異なる態様を示す。
１----前面板 ２----背面板 ３----陽極 ４----陰極
Claims (4)
- 【請求項１】希ガス、および水銀を封入した放電空間を
介して背面板側に陰極、前面板側に陽極を対向させてマ
トリックス状に配し、両電極間に電圧を印加し放電、発
光表示するガス放電表示パネルにおいて、前記陰極が金
属質基層中に２硼化ジルコニウムを散在させ、および/
または金属質基層表面に２硼化ジルコニウム層を形成さ
せたことを特徴とするガス放電表示パネル。 - 【請求項２】２硼化ジルコニウムを散在させた金属質基
層中の金属および２硼化ジルコニウム合計量に対し、２
硼化ジルコニウムを 5wt% ないし70wt% の範囲で混在さ
せたことを特徴とする請求項１記載のガス放電表示パネ
ル。 - 【請求項３】２硼化ジルコニウムを散在させた金属質基
層が、背面板またはその上に形成した誘電体層上に、金
属粉末と、２硼化ジルコニウム粉末と、酸化鉛含有低融
点ガラス粉末とを含むペーストを所望パターンに塗布
し、焼成して形成したものであることを特徴とする請求
項１または２記載のガス放電表示パネル。 - 【請求項４】２硼化ジルコニウム層が、２硼化ジルコニ
ウム粉末と、酸化鉛含有低融点ガラス粉末とを含むペー
ストを金属質基層表面に塗布し、焼成して形成したもの
であることを特徴とする請求項１記載のガス放電表示パ
ネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4329197A JPH06176700A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | ガス放電表示パネル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4329197A JPH06176700A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | ガス放電表示パネル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06176700A true JPH06176700A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=18218741
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4329197A Pending JPH06176700A (ja) | 1992-12-09 | 1992-12-09 | ガス放電表示パネル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06176700A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004066336A1 (ja) * | 2003-01-21 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
| JP2010049817A (ja) * | 2008-08-19 | 2010-03-04 | Panasonic Corp | プラズマディスプレイパネル |
-
1992
- 1992-12-09 JP JP4329197A patent/JPH06176700A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004066336A1 (ja) * | 2003-01-21 | 2004-08-05 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | プラズマディスプレイパネルの製造方法 |
| US7425164B2 (en) | 2003-01-21 | 2008-09-16 | Matshushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display panel manufacturing method |
| JP2010049817A (ja) * | 2008-08-19 | 2010-03-04 | Panasonic Corp | プラズマディスプレイパネル |
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