JP3115759B2 - ガス放電型表示パネル - Google Patents

ガス放電型表示パネル

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JP3115759B2
JP3115759B2 JP33258593A JP33258593A JP3115759B2 JP 3115759 B2 JP3115759 B2 JP 3115759B2 JP 33258593 A JP33258593 A JP 33258593A JP 33258593 A JP33258593 A JP 33258593A JP 3115759 B2 JP3115759 B2 JP 3115759B2
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和則 平尾
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松下電子工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はガス放電を利用して文字
や図形等を発光表示させるガス放電型表示パネルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、一般式がLa1-xαxβO
3(ただし、αはBaまたはSrからなり、βはCo,
Ni,FeまたはMnからなる)で表されるプロブスカ
イト型結晶構造の酸化物導電体を使用した陰極を備えた
ガス放電型表示パネルが知られているが、これは、放電
セルによって不均一な放電が見られ、表示パネル全体で
の輝度むらや、ちらつきの発生原因になっていた。
【0003】従来、このような問題を解決するために、
上記プロブスカイト型結晶構造の酸化物導電体に、Al
23等の絶縁体を重量比で20〜50%混合してなる複
合物で形成された陰極を備えた表示パネルが提案されて
いる(特開平4−366523号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このガス放電
型表示パネルは、放電セル内を均一に放電させることは
できるが、長時間持続放電において、表示パネル内の一
つの放電セル中を観察すると、陰極材料がスパッタされ
放電に寄与する陰極の部分が徐々に狭くなり、放電の集
中による放電の偏りが生じ、それとともに放電開始電圧
および最小放電維持電圧が上昇する。また、酸化物導電
体である陰極材料のスパッタにより、陽極と陰極間に設
けられた陰壁にスパッタ物質が付着し、それにより陽極
と陰極間の絶縁が損なわれ、そのスパッタ物質を介して
リーク電流が流れ、放電が停止するという問題があっ
た。
【0005】本発明は、長時間持続放電においても放電
開始電圧および最小放電維持電圧の上昇を抑制し、また
スパッタに基因する放電停止を防止することのできるガ
ス放電型表示パネルを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のガス放電型表示
パネルは、一般式が(LaxSr1-x)CoO3(ただ
し、0≦X≦1)で表されるプロブスカイト型結晶構造
の酸化物導電体にプロブスカイト型結晶構造の酸化物絶
縁体であるチタン酸バリウム(BaTiO3)を重量比
で40〜70%混合してなる複合物で形成された陰極を
備えた構成を有する。
【0007】
【作用】陰極として、プロブスカイト型結晶構造の酸化
物導電体に同じプロブスカイト型結晶構造の酸化物絶縁
体であるBaTiO3を混合した複合物を用いることに
より、長時間の放電経過後も、放電の偏りをなくすこと
ができ、放電開始電圧および最小放電維持電圧を低く保
つことができ、また複合物陰極の結合力が増し、プラズ
マ放電による陰極材料のスパッタを抑制することがで
き、陽極−陰極間の絶縁が損なわれるのを防止すること
ができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例について、図面を用
いて説明する。
【0009】陰極材料に、La0.5Sr0.5CoO3(以
下、コバルタイトという)のプロブスカイト型結晶構造
の酸化物導電体を用い、これに絶縁体として導電体と同
じ結晶構造である強誘電性のプロブスカイト型結晶構造
の酸化物BaTiO3を用いる。この酸化物導電体の製
造方法の一例について述べると、La,SrおよびCo
の各硝酸溶液をLa=0.5、Sr=0.5、Co=1
の元素比率となるように混合し、この混合液を蓚酸とエ
タノールとの混合液中に滴下し、この沈殿物を70℃で
乾燥する。乾燥した固形物を混合して電気炉で空気雰囲
気中において500℃で3時間加熱し、不要な蓚酸塩を
熱分解させて、La,SrおよびCoの酸化物を作る。
さらに、この酸化物を500℃以上の温度で300cc/
分の流量の酸素気流中において1300℃で5時間焼成
し、プロブスカイト型結晶構造の酸化物導電体を得る。
【0010】焼成後の粉末は粒子が焼結して固まってい
るので、乳鉢やボールミル等により数μm以下の平均粒
径に粉砕する。これに混合するBaTiO3も酸化物導
電体と同様の粒径のものを準備する。上記手順により基
準したコバルタイトの粉末と樹脂と有機溶剤とを混合
し、3本のローラを用いて、結合している粒子を十分ほ
ぐし、適当な粘性になるようにシンナーを加え粘度調整
し、十分に混合してペーストを作製する。
【0011】次に、かかる陰極材料を用いてガス放電表
示パネルを製造する方法について述べる。
【0012】図1に示すように、背面ガラス基板1上に
Agペーストをスクリーン印刷し、空気中100℃で乾
燥し、Ag下地電極2を仮形成する。次に、このAg下
地電極2上にBaTiO3混合のコバルタイトペースト
をスクリーン印刷により積層印刷する。印刷後、空気中
において100℃で乾燥し、空気雰囲気中において、5
50〜600℃で30分間焼成する。このようにしてA
g下地電極2と陰極3とを形成した背面ガラス基板1
と、透明電極である陽極4と隔壁5が設けられた前面ガ
ラス基板6とを、陰極3と陽極4とを交差するように、
隔壁5を介して対向させ、これらの基板の周囲にガラス
フリットを塗布し焼成して気密に封止する。その後、放
電空間7内を2×10-6Torr程度の高真空に排気
し、Ne−Ar,He−Xe等のガスを10〜500T
orr封入し、排気管を封止してガス放電型表示パネル
を作製する。
【0013】次に、La0.5Sr0.5CoO3からなる酸
化物導電体に酸化物導電体と同じプロブスカイト型結晶
構造のBaTiO3からなる酸化物を混合した陰極と、
La0 .5Sr0.5CoO3からなる酸化物導電体にAl2
3からなる酸化物を混合した従来の陰極とを各々用いた
ガス放電型表示パネルについて、結果を早く得るため
に、通常の使用条件の3倍の電流を流し、強制寿命試験
をしたところ、次のような結果が得られた。これらの実
験結果は、陽極と陰極の距離が100μm、ガス圧が2
50Torrの場合であり、放電の広がりや放電開始電
圧の比較は、初期よりも長時間放電後の変化に意味があ
る。
【0014】上記BaTiO3のLa0.5Sr0.5CoO3
への混合重量比は、10%,20%,30%,40%,
50%,60%および70%のそれぞれ7種類である。
【0015】まず、表示パネルの放電セル内の放電の広
がり方について説明する。図2および図3は放電パネル
の中の一つの放電セルを模式的に示し、実際に放電して
いる領域を顕微鏡で拡大した観察図を示している。
【0016】コバルタイトにBaTiO3を混合した場
合、20%混合したものでは、図3に非斜線で示すよう
に、放電セルの周辺部に非放電領域が生じ、放電領域は
全放電領域の85%程度の放電の広がり率となるが、4
0〜70%混合すると、図2に示すように放電領域が広
がり、放電セル内の全領域で発光するようになった。
【0017】また図4に示すように、BaTiO3の混
合比が40%以上で放電セル内の全領域が発光すること
がわかる。次に、BaTiO3およびAl23のLa0.5
Sr 0.5CoO3への混合重量比に対する放電開始電圧の
関係を図5に示す。図5から、コバルタイトにBaTi
3を混合した場合、70%を超えると、酸化物導電体
の低放電開始電圧の特長を失ってしまい、放電開始電圧
が急激に上昇してしまう。したがって、放電の広がり率
と放電開始電圧との両方の特性を満足するBaTiO3
の最適な混合比は40〜70%であることがわかる。
【0018】次に、コバルタイトにAl23を20〜5
0%混合した従来の放電パネルと、コバルタイトにBa
TiO3を40〜70%混合した本発明実施例の放電パ
ネルとを通常の使用条件で動作させ、陽極−陰極間の抵
抗値の経時変化を調べた。その結果を図6に示す。この
図6から、Al23を20〜50%混合したもの(曲線
A)より、BaTiO3を40〜70%混合したもの
(曲線B)が、プラズマ放電による酸化物導電体のスパ
ッタを抑制することができ、長期にわたって陽極−陰極
間の絶縁性を損なわないことがわかる。
【0019】また、同様にして、一般式が(LaxSr
1-x)CoO3で表されるプロブスカイト型結晶構造の酸
化物導電体のX値が異なる0,0.3,0.7および1
からなるLaCoO3、La0.7Sr0.3CoO3、La
0.3Sr0.7CoO3およびSrCoO3の4種類の酸化物
導電体に強誘電性プロブスカイト型結晶構造の酸化物絶
縁体であるチタン酸バリウム(BaTiO3)を重量比
で40〜70%混合してなる複合物で形成した陰極を用
いても、同様の結果が得られた。図7にはLaCo
3、図8にはLa0.7Sr0.3CoO3、図9にはLa
0.3Sr0.7CoO3、図10にはSrCoO3のそれぞれ
の酸化物導電体に強誘電性プロブスカイト型結晶構造の
酸化物絶縁体であるチタン酸バリウム(BaTiO3
を重量比で50%混合してなる複合物で形成した陰極を
用いた表示パネルを通常に動作させた時の陽極−陰極間
の抵抗値の経時変化を示す。
【0020】以上の結果から、酸化物導電体の低放電開
始電圧の特長を生かし、十分な放電領域の広がりを得、
かつ耐スパッタ性が強く、陽極−陰極間の絶縁性を損な
わない長寿命特性を得るには、プロブスカイト型結晶構
造の酸化物導電体に同じプロブスカイト型結晶構造のB
aTiO3を混合し、かつその混合比を40〜70%の
範囲にすることによって実現できる。また、本発明にお
いて、放電開始電圧が低いということは当然のことなが
ら、最小放電維持電圧が低いことを意味する。
【0021】なお、Au,Ag−Pd,Ni,Pd,P
t,AlまたはCuを含む材料を用いて下地電極を形成
し、その上に上記酸化物導電体を積層して、2層構造と
しても同様な結果が得られる。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、一般式
が(LaxSr1-x)CoO3(ただし、0≦X≦1)で
表されるプロブスカイト型結晶構造の酸化物導電体に強
誘電性プロブスカイト型結晶構造の酸化物絶縁体である
チタン酸バリウムBaTiO3を重量比で40〜70%
混合してなる複合物で形成された陰極を用いることによ
り、酸化物導電体に、Al23等の酸化物を混合した複
合物で形成された陰極を用いた従来のものに比して、プ
ラズマ放電により陰極材料がスパッタされ放電の寄与す
る陰極が徐々に狭くなることなく、放電の集中による放
電の偏りが生じず、放電開始電圧および放電維持電圧の
上昇を抑制することができ、その結果、長時間使用して
も、陽極−陰極間の絶縁抵抗を低下させることなく、ス
パッタ物質を介してリーク電流が流れることなく、ま
た、スパッタ物質がガラス基板表面に付着して、光透過
率を減少させることがなく、輝度むらやちらつきを発生
せず、信頼性が高く、表示品質が良好なガス放電型表示
パネルを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である放電型表示パネルの模
式図
【図2】同ガス放電型表示パネルの一つの放電セル内の
放電領域を示す模式図
【図3】比較例のガス放電型表示パネルの一つの放電セ
ル内の放電領域を示す模式図
【図4】La0.5Sr0.5CoO3とBaTiO3との混合
陰極の放電の広がり率のBaTiO3混合比依存性を示
す図
【図5】La0.5Sr0.5CoO3とBaTiO3との混合
陰極の放電開始電圧のBaTiO3混合比依存性を示す
【図6】La0.5Sr0.5CoO3とBaTiO3との混合
陰極を用いたガス放電表示パネルの陽極−陰極間の抵抗
値の経時変化を示す図
【図7】LaCoO3にBaTiO3を混合した場合の陰
極を用いたガス放電表示パネルの陰極−陽極間の抵抗値
の経時変化を示す図
【図8】La0.7Sr0.3CoO3にBaTiO3を混合し
た場合の陰極を用いたガス放電表示パネルの陰極−陽極
間の抵抗値の経時変化を示す図
【図9】La0.3Sr0.7CoO3にBaTiO3を混合し
た場合の陰極を用いたガス放電表示パネルの陰極−陽極
間の抵抗値の経時変化を示す図
【図10】SrCoO0.3にBaTiO3を混合した場合
の陰極を用いたガス放電表示パネルの陰極−陽極間の抵
抗値の経時変化を示す図
【符号の説明】
1 背面ガラス基板 2 Ag下地電極 3 陰極 4 陽極 5 隔壁 6 前面ガラス基板 7 放電空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−74352(JP,A) 特開 平7−192632(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 17/06 H01J 17/49

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式が(LaxSr1-x)CoO3(た
    だし、0≦X≦1)で表されるプロブスカイト型結晶構
    造の酸化物導電体に強誘電性プロブスカイト型結晶構造
    の酸化物絶縁体であるチタン酸バリウム(BaTi
    3)を重量比で40〜70%混合してなる複合物で形
    成された陰極を備えたこ とを特徴とするガス放電型表
    示パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109801821A (zh) * 2019-02-01 2019-05-24 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种基于无机钙钛矿的分幅相机光阴极及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN109801821A (zh) * 2019-02-01 2019-05-24 中国工程物理研究院激光聚变研究中心 一种基于无机钙钛矿的分幅相机光阴极及其制备方法

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