JPH0877931A - ガス放電パネルの保護膜及びその形成方法 - Google Patents

ガス放電パネルの保護膜及びその形成方法

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JPH0877931A
JPH0877931A JP6209991A JP20999194A JPH0877931A JP H0877931 A JPH0877931 A JP H0877931A JP 6209991 A JP6209991 A JP 6209991A JP 20999194 A JP20999194 A JP 20999194A JP H0877931 A JPH0877931 A JP H0877931A
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gas discharge
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JP6209991A
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Ichiro Koiwa
一郎 小岩
Mitsuro Mita
充郎 見田
Katsuaki Sakamoto
勝昭 坂本
Takao Kanehara
隆雄 金原
茂 ▲高▼崎
Shigeru Takasaki
Aya Yamanaka
綾 山中
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動電圧が低く、かつ、発光効率の大きな交
流型ガス放電パネルを提供すること。 【構成】 保護膜24を、誘電体層22側に設けられた
第1保護膜24aと、この第1保護膜上に設けられ、こ
の第1保護膜の表面よりも粗い表面を有する第2保護膜
24bとの2層構造としてある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ガス放電パネルの保
護膜及びその形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の交流型ガス放電パネル(AC−P
DP)の一例として、文献(文献:テレビジョン学会技
術報告 IDY94−14 p1〜6)に開示されたも
のがある。
【0003】この文献のAC−PDPは、表示用電極上
に電荷蓄積用誘電体および保護膜を順次に設けてある。
そして、相対向する一対の表示用電極の間で、電荷蓄積
用誘電体を介して電荷をやり取りし、これにより放電ガ
スのプラズマ放電を生じさせるものであった。このと
き、プラズマ放電により発生する紫外線を用いて、蛍光
体を発光させ、表示セルから表示させる。また、AC−
PDPに用いる保護膜は、プラズマ放電の際に電荷蓄積
用誘電体が損傷するのを防止する役目をしている。一般
には、イオン衝撃による2次電子放出比が大きく、か
つ、放電開始電圧を低減できるだけでなく、イオン衝撃
にも強く寿命の点でも優れているがMgO膜が、保護膜
として用いられている。
【0004】このMgO膜の形成方法としては、蒸着用
により形成する方法もあるが、製造工程の簡略化および
大画面化を容易にするため、文献ではスクリーン印刷法
によって形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たガス放電パネルは、CRTディスプレイに比べて発光
効率が低いという問題がある。発光効率を高くすると、
駆動電圧も高くなり、発効効率のみを高めることができ
なかった。したがって、駆動電圧が低く、かつ発効効率
の大きな放電ガスパネルを得るための保護膜及びその形
成方法の開発が望まれていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、この発明のガ
ス放電パネルの保護膜によれば、交流(AC)型ガス放
電パネルを構成する2つの基板の一方に電荷蓄積用誘電
体層を介在させて設けられた保護膜において、保護膜
を、誘電体層側に設けられた第1保護膜と、この第1保
護膜上に設けられ、この第1保護膜の表面よりも粗い表
面を有する第2保護膜との2層構造としてある。
【0007】また、ガス放電パネルの保護膜の形成方法
によれば、第1保護膜は、MgO粒子を、このMgO粒
子を結合しかつ焼成によりMgOとなる成分を含有する
バインダーと一緒に、焼成させて形成し、第2保護膜
は、MgO粒子を、該MgO粒子を結合しかつ焼成によ
り酸化物又は複合酸化物となる成分を含有するバインダ
ーと一緒に、焼成させて形成してある。
【0008】
【作用】上述したこの発明のガス放電パネルの保護膜に
よれば、保護膜を、誘電体層上に設けた第1保護膜と、
この第1保護膜上に設けられ、この第1保護膜の表面よ
りも粗い表面を有する第2保護膜との2層構造としてあ
る。このため、AC−PDPを駆動させた場合、第1保
護膜で放電電流の低電流化が実現でき、第2保護膜で発
効効率を向上させることが出来る(詳細は後述する)。
したがって、保護膜を2層構造にすることによって低電
流で、かつ発効効率の高いガス放電パネルの保護膜を得
ることができる。
【0009】また、保護膜の形成方法によれば、第1保
護膜は、MgO粒子を、このMgO粒子を結合するバイ
ンダーと共に燒結させて形成してある。この第1保護膜
はMgOのみの膜でり、その表面は平滑である。一方、
第2保護膜は、MgO粒子を結合させるためのバインダ
ーに酸化物又は複合酸化物を含ませてある。この第2保
護膜は、第1保護膜の表面のよりも粗い面を有してい
る。したがって、第1保護膜が緻密で平滑な膜になって
いるので、低電流効果が実現でき、第2保護膜は第1保
護膜よりも粗い面をもっているので、表面積が大きくな
る分、発効効率も高くなるものと考えられる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明のガス放電
パネル(以下、AC−PDPあるいはパネルとも称す
る。)に用いられる保護膜について詳細に説明する。な
お、図1及び図2は、この発明が理解できる程度に各構
成成分の形状、大きさ及び配置関係を概略的に示してあ
るにすぎない。また、以下に説明する実施例は、単なる
好適例にすぎず、従って、この発明はこの実施例にのみ
限定されるものではない。
【0011】1.この発明のAC−PDPの構造 図1は、この発明の実施例に用いるAC−PDPの基本
構造を説明するための要部斜視図である。また、図2は
図1のX−X線に沿って取って示した断面図すなわち背
面板側の部分の断面図で、断面の切り口を示してある。
【0012】この実施例に用いたAC−PDPの構造
は、面放電型のパネル10である。パネル10は、2枚
の基板、すなわちここではガラス板(背面板12と前面
板14)にを有し、これら基板12及び14)すべての
構成物を集約して加工し、背面板12と前面板14を対
向させ、この間に放電空間16を形成している。
【0013】このパネル10内の放電空間16には、H
eとXeの混合ガス(例えば、Heが95Vol%、X
eが5Vol%)が例えば500Torrのガス圧で封
入されている。
【0014】このパネル10の前面板14の放電空間側
の表面には、壁(図示せず)と例えば緑色蛍光体層18
を具えている。この実施例では、壁として黒色ガラス、
緑色蛍光体層20としてZnSiO4 :Mn(ジンクシ
リケートマンガン、商品番号P1−G1、化成オプトニ
クス社製)が用いられている。
【0015】また、このパネル10の背面板12の放電
空間16側には、電極20、すなわち2つの表示電極2
0a及び20bが平行に対向して具えてある。そして、
この表示電極20a及び20bを覆うように電荷蓄積用
の誘電体層22を具えている。なお、電極材料として例
えば金(商品番号A−3725、エンゲルハルド社製)
を用い、誘電体として例えば透明ガラス(商品番号G3
−0496、奥野製薬工業社製)を用いる。
【0016】更に、この誘電体層22を覆うように保護
膜24が設けてある。この発明では、保護膜24を、誘
電体層側に設けられた第1保護膜(図示せず)と、この
第1保護膜上に設けられ、この第1保護膜よりも粗い表
面を有する第2保護膜(図示せず)との2層構造をもっ
て構成してある。
【0017】次に、図2を参照して第1及び第2保護膜
について説明する。
【0018】第1保護膜24aは、誘電体層22上に形
成されており、この第1保護膜24a上に第1保護膜の
表面より粗い表面を有する第2保護膜24bを具えてい
る。
【0019】2.保護膜の形成方法 次に、図2を参照して第1及び第2保護膜の形成方法に
ついて説明する。
【0020】第1保護膜24aとして、MgO粒子の焼
結体層を用いており、これを以下のようにして形成す
る。
【0021】先ず、MgO粒子としてのMgO微粉末を
30wt%、加水分解性を抑制されたマグネシウムジエ
トキシド溶液(Mgとして4〜5wt%含まれてい
る。)を25wt%、エチルセルロース樹脂を5wt
%、ブチルカルビトール溶媒を40wt%の組成で含む
ペーストを作製する。
【0022】次に、このペーストを誘電体層22の表面
上に、スクリーン印刷法により印刷してペースト層を形
成し、このペースト層を乾燥(150℃、15分)させ
た後、焼成(580℃、12.5分)する。この焼成に
より、MgOの燒結体層となる。このとき、溶媒は蒸発
して消失する。このようにして形成された燒結体層を第
1保護膜と称し、この第1保護膜24aの厚さを約4μ
m程度にする。
【0023】次に、第2保護膜24bは、MgOと複合
酸化物、例えばBa0.6 Mg0.4 Gd24 (以下、B
aMgGdOとも称する。)とを含む焼結体層を用い
る。以下にその形成方法を説明する。
【0024】先ず、MgO微粉末を50wt%、バリウ
ムイソプロポキシド、ストロンチウムイソプロポキシド
及びガドリニウム−n−ブトキシドをイソプロピルアル
コール溶媒に溶解してできる溶液(このとき、溶液中で
は、バリウム(Ba)とストロンチウム(Sr)とガド
リニウム(Gd)の元素のモル比が0.6:0.4:2
になるように混合している。)を12.5wt%,エチ
ルセルロース樹脂を5wt%及びブチルカルビトール溶
媒32.5wt%で含むペーストを作製する。次に、こ
のペーストを第1保護膜24aの表面上に、スクリーン
印刷法により印刷してペースト層を形成し、このペース
ト層を乾燥(150℃、15分)させた後、焼成(58
0℃、12.5分)する。この焼成により、MgO及び
Ba0.6 Mg0.4 Gd24 を含有する燒結体層とな
る。このとき、溶媒は消失する。このようにして形成さ
れた燒結体層を第2保護膜と称し、この第2保護膜24
bの厚さを約10μm程度にする。
【0025】図3(A)及び(B)は、この発明に用い
る第2保護膜18bの表面の粗さとほぼ同一の膜をガラ
ス基板に形成して表面を測定した実験結果を示す。な
お、測定装置として表面粗さ測定器(小坂研究所製SE
−30K)を用いて測定した。この実験では、MgO粉
末を混合アルキシド溶液でペースト状にして平滑面を有
するガラス基板の当該平滑面上にスクリーン印刷するこ
とにより、ペースト層を形成し、然る後このペースト層
を乾燥させ、次にこれを焼成して第2保護膜を形成し
た。
【0026】図3の(A)は、ペースト層の乾燥後であ
って燒結前のペスト層の表面粗さd1 を測定結果を示
し、(B)は焼成後の第2保護膜の表面粗さd2 の測定
結果を示している。なお、両図中、横軸に長さ(任意の
単位)を取り、縦軸に表面粗さ(μmの単位)を取って
表している。このとき、表面粗さの倍率を2000倍に
して測定してある。
【0027】図中、Iのラインはガラスの位置を示し、
II及びIIIのラインは、ガラス上に設けたペースト
層及び第2保護膜のそれぞれの表面を示している。そし
て、曲線aはペースト層の凹凸を表す実測データであ
り、曲線bは第2保護膜の表面の凹凸を表す実測データ
である。従って、曲線a及びbはペースト層及び第2保
護膜を測定したときの表面粗さをそれぞれ示す。
【0028】図3の(A)及び(B)から理解できるよ
うに、乾燥済ペース層の表面粗さd1 は2000倍の倍
率で測定しても約11.0μmに達しており、一方、焼
成済の第2保護膜の表面粗さd2 も2000倍の倍率で
測定してもペースト層の場合とほぼ同一な表面粗さ、す
なわち11.0μmに達していることがわかる。
【0029】図4の(A)及び(B)は、第2保護膜の
場合と同様にして、第2保護膜の表面粗さと比較データ
を得るために第1保護膜の表面粗さを測定した結果を示
す。なお、図中、表面粗さは倍率を5000倍にして測
定してある。なお、図中、Iのラインはガラスの表面位
置を示し、IV及びVは、ガラス上に設けた乾燥済のペ
ースト層及びこのペースト層を焼成して得た第1保護膜
のそれぞれの表面を示している。そして、曲線cはペー
スト層の凹凸を表す実測データであり、曲線dは第1保
護膜の表面の凹凸を表す実測データである。従って、曲
線c及びdはペースト層及び第1保護膜を測定したとき
の表面粗さd3 及びd4 をそれぞれ示す。
【0030】図4の(A)及び(B)から理解できるよ
うに、乾燥済のペースト層の表面粗さd3 は約4.9μ
mに達し、また、焼成後の第1保護膜の表面粗さd4
約3.6μmに達していることがわかる。しかし、第1
保護膜の表面粗さは、5000倍に拡大したときの実測
データであり、この3.6μmの凹凸差は極めて平滑で
あるといえるのに対し、第2保護膜の凹凸差の値11.
0μmは、2000倍の拡大で実測されたものであり、
この表面粗さは第1保護膜に比べて約3倍の表面粗さに
なる。このような事実から、この発明に使用する第1保
護膜の表面は平滑面となっており、又、この第1保護膜
上に形成されている第2保護膜の表面は第1保護膜の表
面よりも粗い面となっている。
【0031】表1は、実際に試作したパネル10を用い
て放電特性結果を測定した結果を示している。
【0032】
【表1】
【0033】一方、表2は、従来のスパッタ法で形成し
た保護膜(MgO膜)の放電特性結果を示している。
【0034】
【表2】
【0035】両表中、放電特性の測定項目として、放電
開始電圧Vf (V)、放電維持電圧Vs (V)、輝度L
(cd/m2 )、放電電流I(μA/cell)及び発
効効率η(lm/W)を取ってある。
【0036】表1は、この発明に用いる第1保護膜及び
第2保護膜、及びこれらの膜を積層して形成したこの発
明の保護膜(以下、多層保護膜とも称する。)について
ぞれ放電特性結果を示す。なお、バインダーとして、マ
グネシウムジエトキシド(第1保護膜に用いたバインダ
ー)と、焼成によりBax Sr1-x Gd24 となる成
分を含むバインダー(第2保護膜に用いたバインダー)
を用いている。
【0037】放電開始電圧Vf (V)の測定結果は、第
1保護膜が362V、第2保護膜が319V及び多層保
護膜が374Vであった。
【0038】また、放電維持電圧Vs (V)の測定結果
は、第1保護膜が288V、第2保護膜が280V及び
多層保護膜が290Vであった。
【0039】また、輝度の測定結果は、第1保護膜が8
05cd/m2 、第2保護膜が773cd/m2 及び多
層保護膜が841cd/m2 であった。
【0040】また、1セル当たりの放電電流I(μA)
の測定結果は、第1保護膜が11.4μA、第2保護膜
が10.6μA及び多層保護膜が4.79μAであっ
た。
【0041】更に、発効効率η(lm/W)の測定結果
は、第1保護膜が0.766lm/W、第2保護膜が
0.847lm/W及び多層保護膜が1.903lm/
Wであった。
【0042】これに対し、表2から従来のスパッタによ
り形成されたMgO膜を用いたパネルの放電特性は、放
電開始電圧Vf が337V、放電維持電圧Vs が291
V、輝度Lが789cd/m2 、放電電流Iが25.3
μA/セル,発効効率ηが0.326lm/Wであっ
た。
【0043】表1及び表2から、特に放電電流I(μA
/セル)は、この発明の実施例のように多層保護膜にす
ることによって、従来に比べ約1/5の値になり低電流
になっていることがわかる。一方、発効効率ηは、従来
に比べ約6倍に改善されている。このように低電流化が
実現できかつ高発効効率が得られる理由は以下のように
考えられる。
【0044】一般に交流型パネル用のMgO膜は、放電
電流を小さくするにはMgO膜の膜質を緻密で平滑化す
るのが良く、高い発効効率を得るためには膜質の表面積
を大きくする必要がある。このため、この発明の保護膜
では、第1保護膜に低電流にするための緻密な膜を設
け、第2保護膜に発効効率を高くするための凹凸の大き
い膜を積層して設けてある。したがって、第1保護膜の
表面は、緻密で平滑な面となっているので、放電電流が
制限され、一方、第2保護膜の表面は凹凸面となってい
て第1保護膜の表面よりも粗い表面となっているので、
凹凸に起因して表面積が大きくなった分、発効効率も向
上するものと考えられる。しかも、第1及び第2保護膜
の2層構造にしてあるため、単層保護膜で発生しやすい
ピンホールが低減され、パネルの長寿命化が期待できる
という利点もある。
【0045】この出願に係る発明者らは、この発明の第
1及び第2保護膜からなる2層構造の保護膜を用いてパ
ネルのセル中の放電ガスに、Ne−8wt%Xeガス
(ガス圧約400Torr)を用いて封入することによ
って2.24(lm/W)という高い発効効率を得てい
る。
【0046】この発明で得られた発効効率は、CRTに
比べても同等か、あるいはそれに近い値であり、大型画
面のHDTV用表示パネルとしての応用が期待できる。
【0047】上述した実施例では、第2保護膜用のバイ
ンダーとして、焼成によりBax Sr1-x Gd24
(但し、0≦x≦1)となる成分を含むバインダーを用
いたが、このBax Sr1-x Gd24 に何ら限定され
るものではなく、焼成により複合酸化物(Ax1-X
24 :但し、A、Bはアルカリ土類族元素、Cは希土
類元素)となる成分を含むバインダーか、あるいは焼成
によりマグネシウムイソプロピレート、オクチル酸マグ
ネシウム及びナフテン酸マグネシウムの群の中から選ば
れた1種類の酸化物となる成分を含むバインダーを用い
ても良い。又は、焼成により複合酸化物となる成分を含
むバインダーと焼成により酸化物となる成分を含むバイ
ンダーとを混合して用いても良い。
【0048】
【発明の効果】上述した説明から明らかなように、この
発明のAC−PDPの保護膜によれば、保護膜を、誘電
体側に設けた第1保護層と、この第1保護膜上に設けら
れ、この第1保護膜の表面よりも粗い表面を有する第2
保護膜の2層構造とした。このため、パネルを駆動させ
放電させたとき、第1保護膜が平滑面であるため、放電
電流を小さくして駆動電圧(放電維持電圧)を低減する
ことが出来る。また、第2保護膜は第1保護膜の表面よ
りも粗い表面をしているので、発効効率を高めることが
出来る。
【0049】また、この発明の保護膜の形成方法によれ
ば、第1保護膜は、MgO粒子を、このMgO粒子を結
合しかつ焼成によりMgOとなる成分を含有するバイン
ダーと一緒に、焼成させて形成し、第2保護膜は、Mg
O粒子を、このMgO粒子を結合しかつ焼成により酸化
物となる成分を含むバインダー又は焼成により複合酸化
物となる成分を含むバインダーを用いて燒結させて形成
してある。このため、第1保護膜の表面は平滑化な面に
形成され、一方、第2保護膜の表面は、第1保護膜の表
面よりも粗い面に形成出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を説明するための交流型ガス
放電パネルの斜視図である。
【図2】この発明の保護膜と誘電体層との一部分を拡大
して示す断面図である。
【図3】(A)〜(B)は、第2保護膜の乾燥時と焼成
時における表面粗さの測定結果を示す図である。
【図4】(A)〜(B)は、第1保護膜の乾燥時と焼成
時における表面粗さの測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10:パネル 12:背面板 14:前面板 16:放電空間 18:蛍光体層 20(20a、20b):表示電極 22:誘電体層 24:保護膜 24a:第1保護膜 24b:第2保護膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金原 隆雄 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 ▲高▼崎 茂 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 山中 綾 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流(AC)型ガス放電パネルを構成す
    る2つの基板の一方に電荷蓄積用誘電体層を介在させて
    設けられた保護膜において、 前記保護膜を、前記誘電体層側に設けられた第1保護膜
    と、 該第1保護膜上に設けられ、該第1保護膜の表面よりも
    粗い表面を有する第2保護膜との2層構造としたことを
    特徴とするガス放電パネルの保護膜。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のガス放電パネルの保護
    膜において、 前記第1保護膜を、MgOからなる保護膜とし、第2保
    護膜を少なくともMgOを含有してなる保護膜としたこ
    とを特徴とするガス放電パネルの保護膜。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のガス放電パネルの保護
    膜を形成するに当たり、 前記第1保護膜は、MgO粒子を、該MgO粒子を結合
    しかつ焼成によりMgOとなる成分を含有するバインダ
    ーと一緒に、焼成させて形成し、 前記第2保護膜は、MgO粒子を、該MgO粒子を結合
    しかつ焼成により酸化物又は複合酸化物となる成分を含
    有するバインダーと一緒に、焼成させて形成することを
    特徴とするガス放電パネルの保護膜方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の形成方法において、 前記第1保護膜用のバインダ−としてマグネシウムジエ
    トキシド(Mg(OC252 )を用いたことを特徴
    とするガス放電パネルの保護膜形成方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の形成方法において、 前記第2保護層用のバインダ−として、焼成によりBa
    x Sr1-x Gd24(但し、0≦x≦1)を含有する
    複合酸化物となる成分を含むバインダーか、あるいは焼
    成によりマグネシウムイソプロピレート、オクチル酸マ
    グネシウム及びナフテン酸マグネシウムの群の中から選
    ばれた1種類の酸化物となる成分を含むバインダーか、
    又は焼成により前記複合酸化物となる成分を含むバイン
    ダーと焼成により前記酸化物となる成分を含むバインダ
    ーとすることを特徴とするガス放電パネルの保護膜形成
    方法。
JP6209991A 1994-09-02 1994-09-02 ガス放電パネルの保護膜及びその形成方法 Withdrawn JPH0877931A (ja)

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