JPH07226164A - ガス放電表示パネル - Google Patents
ガス放電表示パネルInfo
- Publication number
- JPH07226164A JPH07226164A JP6015419A JP1541994A JPH07226164A JP H07226164 A JPH07226164 A JP H07226164A JP 6015419 A JP6015419 A JP 6015419A JP 1541994 A JP1541994 A JP 1541994A JP H07226164 A JPH07226164 A JP H07226164A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- dielectric
- panel
- display
- discharge
- substrate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 交流型ガス放電表示パネルにおいて消費電力
を低減する。 【構成】 放電空間10を介し対向する基板12、14の一方
の基板12上に、順次に、表示用電極16、下地誘電体20及
び壁電荷蓄積用誘電体18を設ける。下地誘電体20を表示
用電極16よりも放電空間10の側へ突出する高さまで積層
する。下地誘電体20の誘電率を低くすることにより、セ
ル電流を小さくしかつ無効電流を少なくすることができ
る。しかも壁電荷蓄積用誘電体18の誘電率を高めること
により、最高放電開始及び維持電圧を低くすることがで
きるので、目的を達成できる。
を低減する。 【構成】 放電空間10を介し対向する基板12、14の一方
の基板12上に、順次に、表示用電極16、下地誘電体20及
び壁電荷蓄積用誘電体18を設ける。下地誘電体20を表示
用電極16よりも放電空間10の側へ突出する高さまで積層
する。下地誘電体20の誘電率を低くすることにより、セ
ル電流を小さくしかつ無効電流を少なくすることができ
る。しかも壁電荷蓄積用誘電体18の誘電率を高めること
により、最高放電開始及び維持電圧を低くすることがで
きるので、目的を達成できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は交流型のガス放電表示
パネルに関する。
パネルに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、パネル厚を薄くしかつ大面積な表
示画面を形成できるガス放電表示パネルが注目されてい
る。ガス放電表示パネルは、その駆動方法に応じて直流
型のものと交流型のものとに大別される(例えば文献
1:日経エレクトロニクス,No.594,p.225
(1993年)参照)。
示画面を形成できるガス放電表示パネルが注目されてい
る。ガス放電表示パネルは、その駆動方法に応じて直流
型のものと交流型のものとに大別される(例えば文献
1:日経エレクトロニクス,No.594,p.225
(1993年)参照)。
【0003】交流型では、表示用電極を壁電荷蓄積用誘
電体で覆う。そして表示のために対を成す一対の表示用
電極の間で、壁電荷蓄積用誘電体を介し電荷をやり取り
し、これにより放電ガスのプラズマ放電を生じさせる。
このプラズマ放電を利用して表示を行なう。交流型とし
ては、単純マトリクス方式のものや、面放電型のものが
ある。
電体で覆う。そして表示のために対を成す一対の表示用
電極の間で、壁電荷蓄積用誘電体を介し電荷をやり取り
し、これにより放電ガスのプラズマ放電を生じさせる。
このプラズマ放電を利用して表示を行なう。交流型とし
ては、単純マトリクス方式のものや、面放電型のものが
ある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の交流型
パネル、特に大画面表示のパネルにおいては、消費する
電力を低減することが望まれている。この要求の達成に
寄与する主要な条件としては、1)最高放電開始電圧V
f max 及び最高放電維持電圧Vs max が低いこと、2)
セル電流(プラズマ放電形成時の表示用電極間に流れる
電流であって表示セル1セル当りの電流)が小さいこ
と、及び、3)プラズマ放電に寄与しない無効電流が少
ないことの3つの条件を考えることができる。
パネル、特に大画面表示のパネルにおいては、消費する
電力を低減することが望まれている。この要求の達成に
寄与する主要な条件としては、1)最高放電開始電圧V
f max 及び最高放電維持電圧Vs max が低いこと、2)
セル電流(プラズマ放電形成時の表示用電極間に流れる
電流であって表示セル1セル当りの電流)が小さいこ
と、及び、3)プラズマ放電に寄与しない無効電流が少
ないことの3つの条件を考えることができる。
【0005】ところで上述した従来の交流型パネルにお
いては、一般に、高誘電率の壁電荷蓄積用誘電体が用い
られる。この場合、最高放電開始電圧Vf max 及び最高
放電維持電圧Vs max は低くなるが、セル電流が大きく
なると共に無効電流が多くなる。
いては、一般に、高誘電率の壁電荷蓄積用誘電体が用い
られる。この場合、最高放電開始電圧Vf max 及び最高
放電維持電圧Vs max は低くなるが、セル電流が大きく
なると共に無効電流が多くなる。
【0006】一方、上述した従来の交流型パネルにおい
て、低誘電率の壁電荷蓄積用誘電体を用いた場合は、セ
ル電流を小さくできると共に無効電流を少なくすること
ができる。しかしながらこの場合は、最高放電開始電圧
Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max は高くなってし
まう。
て、低誘電率の壁電荷蓄積用誘電体を用いた場合は、セ
ル電流を小さくできると共に無効電流を少なくすること
ができる。しかしながらこの場合は、最高放電開始電圧
Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max は高くなってし
まう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】この課題を解決するた
め、この発明のガス放電表示パネルは、放電空間を挟ん
で相対向する一方及び他方の基板と、少なくとも一方の
基板上に設けた表示用電極及び壁電荷蓄積用誘電体とを
備え、これら表示用電極及び壁電荷蓄積用誘電体を、基
板側から放電空間側へ順次に配置して成る交流型のガス
放電表示パネルであって、壁電荷蓄積用誘電体を、当該
誘電体よりも低誘電率の下地誘電体を介して、表示用電
極上に設け、この下地誘電体を、表示用電極よりも放電
空間の側へ突出する高さまで積層して成ることを特徴と
する。
め、この発明のガス放電表示パネルは、放電空間を挟ん
で相対向する一方及び他方の基板と、少なくとも一方の
基板上に設けた表示用電極及び壁電荷蓄積用誘電体とを
備え、これら表示用電極及び壁電荷蓄積用誘電体を、基
板側から放電空間側へ順次に配置して成る交流型のガス
放電表示パネルであって、壁電荷蓄積用誘電体を、当該
誘電体よりも低誘電率の下地誘電体を介して、表示用電
極上に設け、この下地誘電体を、表示用電極よりも放電
空間の側へ突出する高さまで積層して成ることを特徴と
する。
【0008】
【作用】このような構成によれば、表示用電極、下地誘
電体及び壁電荷蓄積用誘電体を、基板側から放電空間側
へ順次に配置して、基板上に設ける。しかも下地誘電体
を、表示用電極よりも放電空間の側へ突出する高さまで
積層する。
電体及び壁電荷蓄積用誘電体を、基板側から放電空間側
へ順次に配置して、基板上に設ける。しかも下地誘電体
を、表示用電極よりも放電空間の側へ突出する高さまで
積層する。
【0009】従って壁電荷蓄積用誘電体の誘電率を高め
ることにより、最高放電開始電圧Vf max 及び最大放電
維持電圧Vs max を低減できる。これと共に下地誘電体
の誘電率を低くすることにより、セル電流を小さくしか
つ無効電流を少なくすることができる。
ることにより、最高放電開始電圧Vf max 及び最大放電
維持電圧Vs max を低減できる。これと共に下地誘電体
の誘電率を低くすることにより、セル電流を小さくしか
つ無効電流を少なくすることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照して発明の実施例につき説
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
明する。尚、図面は発明が理解できる程度に概略的に示
してあるにすぎず、従って発明を図示例に限定するもの
ではない。
【0011】図1は第一実施例の要部構成を概略的に示
す断面図である。図1にあっては、ガス放電表示パネル
の一方の基板12及び他方の基板14を互いに封着し
て、これら基板間に放電空間10を画成している状態を
示す。
す断面図である。図1にあっては、ガス放電表示パネル
の一方の基板12及び他方の基板14を互いに封着し
て、これら基板間に放電空間10を画成している状態を
示す。
【0012】同図にも示すようにこの実施例の交流型ガ
ス放電表示パネルは、放電空間10を挟んで相対向する
一方の基板12及び他方の基板14と、少なくとも一方
の基板12上に設けた表示用電極16及び壁電荷蓄積用
誘電体18とを備える。これら表示用電極16及び壁電
荷蓄積用誘電体18を、基板側から放電空間側へ順次に
配置する。
ス放電表示パネルは、放電空間10を挟んで相対向する
一方の基板12及び他方の基板14と、少なくとも一方
の基板12上に設けた表示用電極16及び壁電荷蓄積用
誘電体18とを備える。これら表示用電極16及び壁電
荷蓄積用誘電体18を、基板側から放電空間側へ順次に
配置する。
【0013】そして壁電荷蓄積用誘電体18を、当該誘
電体18よりも低誘電率の下地誘電体20を介して表示
用電極16上に設け、この下地誘電体20を、表示用電
極16よりも放電空間10の側へ突出する高さHまで積
層する。
電体18よりも低誘電率の下地誘電体20を介して表示
用電極16上に設け、この下地誘電体20を、表示用電
極16よりも放電空間10の側へ突出する高さHまで積
層する。
【0014】図2は第一実施例の要部構成を概略的に示
す分解斜視図である。図2にあっては、一方の基板12
及び他方の基板14を封着せずに離間させ、放電空間1
0側の基板面12a及び14aを互いに向き合わせた状
態を示す。
す分解斜視図である。図2にあっては、一方の基板12
及び他方の基板14を封着せずに離間させ、放電空間1
0側の基板面12a及び14aを互いに向き合わせた状
態を示す。
【0015】この実施例では、表示用電極16を一方の
基板12上に設けると共にアドレス用電極22を他方の
基板14上に設けて、面放電型のガス放電表示パネルを
構成する。
基板12上に設けると共にアドレス用電極22を他方の
基板14上に設けて、面放電型のガス放電表示パネルを
構成する。
【0016】一方の基板12を背面板とし、表示用電極
16を、第一の方向Pに延在させて放電空間10側の基
板面12a上に設ける。2本の表示用電極16を一対の
電極対Tとし、複数対の電極対Tを基板面12a上に並
列配置する。一対の電極対Tを構成する2本の表示用電
極16を、図中に、符号161 及び162 を付して示
す。さらに表示用電極16上に順次に、下地誘電体2
0、壁電荷蓄積用誘電体18及び保護膜24を設ける。
保護膜24は壁電荷蓄積用誘電体18のスパッタを防止
するためのものである。保護膜24としては、耐スパッ
タ性に優れるのみならず放電開始電圧をも低減できる、
MgO保護膜が適している。
16を、第一の方向Pに延在させて放電空間10側の基
板面12a上に設ける。2本の表示用電極16を一対の
電極対Tとし、複数対の電極対Tを基板面12a上に並
列配置する。一対の電極対Tを構成する2本の表示用電
極16を、図中に、符号161 及び162 を付して示
す。さらに表示用電極16上に順次に、下地誘電体2
0、壁電荷蓄積用誘電体18及び保護膜24を設ける。
保護膜24は壁電荷蓄積用誘電体18のスパッタを防止
するためのものである。保護膜24としては、耐スパッ
タ性に優れるのみならず放電開始電圧をも低減できる、
MgO保護膜が適している。
【0017】また他方の基板14を前面板とし、アドレ
ス用電極22とバリアリブ26とをそれぞれ、第二の方
向Qに延在させて放電空間10側の基板面14a上に設
ける。第二の方向Qは、平面的に見て、第一の方向Pと
交差する方向ここでは第一の方向Pと直交する方向であ
る。複数のアドレス用電極22を並列配置し、隣接する
アドレス用電極22の間に、バリアリブ26を設ける。
そして蛍光体28をアドレス電極22上に設ける。赤、
緑及び青色の蛍光を発する3種類の蛍光体26を所定の
配置関係で配置する。平面的に見て、表示用電極16及
びアドレス用電極22の交差領域に表示セルが形成され
る。バリアリブ26により放電空間10を分離し、隣接
する表示セル間での誤放電を防止する。
ス用電極22とバリアリブ26とをそれぞれ、第二の方
向Qに延在させて放電空間10側の基板面14a上に設
ける。第二の方向Qは、平面的に見て、第一の方向Pと
交差する方向ここでは第一の方向Pと直交する方向であ
る。複数のアドレス用電極22を並列配置し、隣接する
アドレス用電極22の間に、バリアリブ26を設ける。
そして蛍光体28をアドレス電極22上に設ける。赤、
緑及び青色の蛍光を発する3種類の蛍光体26を所定の
配置関係で配置する。平面的に見て、表示用電極16及
びアドレス用電極22の交差領域に表示セルが形成され
る。バリアリブ26により放電空間10を分離し、隣接
する表示セル間での誤放電を防止する。
【0018】基板面12a及び14aを向き合わせた状
態で、これら一方の基板12及び他方の基板14を封止
材(図示せず)により封着する。封着した基板12、1
4により放電空間10を画成し、放電空間10内に放電
ガスを封入する。基板12、14の離間間隔を、バリア
リブ26を介し一定に保つ。
態で、これら一方の基板12及び他方の基板14を封止
材(図示せず)により封着する。封着した基板12、1
4により放電空間10を画成し、放電空間10内に放電
ガスを封入する。基板12、14の離間間隔を、バリア
リブ26を介し一定に保つ。
【0019】一対の表示用電極161 及び162 の間に
電位差を与えると、壁電荷蓄積用誘電体18上、図示例
では保護膜24の表面に壁電荷が生じ、この壁電荷が交
流となって放電ガスを流れる。これら表示用電極161
及び162 を介して、放電ガスに交流を流すことによ
り、表示発光のためのプラズマ放電を発生させ或は維持
する。蛍光体28は、プラズマ放電で生じた紫外線によ
り励起発光する。アドレス用電極22を利用することに
より、各表示セル毎に選択的に、プラズマ放電を形成す
る。
電位差を与えると、壁電荷蓄積用誘電体18上、図示例
では保護膜24の表面に壁電荷が生じ、この壁電荷が交
流となって放電ガスを流れる。これら表示用電極161
及び162 を介して、放電ガスに交流を流すことによ
り、表示発光のためのプラズマ放電を発生させ或は維持
する。蛍光体28は、プラズマ放電で生じた紫外線によ
り励起発光する。アドレス用電極22を利用することに
より、各表示セル毎に選択的に、プラズマ放電を形成す
る。
【0020】さらにこの実施例では、隣接する表示用電
極16の間を、下地誘電体20で埋め込む。隣接する表
示用電極16の間を埋め込む下地誘電体埋込部分を、図
中に、点を付して示すと共に符号20aを付して示す。
また表示用電極16よりも放電空間10の側へ突出する
下地誘電体突出部分を、図中に、符号20bを付して示
す。
極16の間を、下地誘電体20で埋め込む。隣接する表
示用電極16の間を埋め込む下地誘電体埋込部分を、図
中に、点を付して示すと共に符号20aを付して示す。
また表示用電極16よりも放電空間10の側へ突出する
下地誘電体突出部分を、図中に、符号20bを付して示
す。
【0021】埋込部分20aの誘電率を低くすることに
より、無効電流の低減を図れる。しかし突出部分20b
を設けずに埋込部分20aのみを設けた場合、無効電流
の低減は図れるものの、セル電流を必ずしも充分に小さ
くできないと考えられる。突出部分20bは、セル電流
を小さくすること、及び、無効電流を低減することの双
方に寄与すると考えられる。従って埋込部分20a及び
突出部分20bを設け、これらの誘電率を低くすること
により、効果的に、セル電流を小さくしかつ無効電流を
少なくすることができる。
より、無効電流の低減を図れる。しかし突出部分20b
を設けずに埋込部分20aのみを設けた場合、無効電流
の低減は図れるものの、セル電流を必ずしも充分に小さ
くできないと考えられる。突出部分20bは、セル電流
を小さくすること、及び、無効電流を低減することの双
方に寄与すると考えられる。従って埋込部分20a及び
突出部分20bを設け、これらの誘電率を低くすること
により、効果的に、セル電流を小さくしかつ無効電流を
少なくすることができる。
【0022】次に、この実施例に関わる交流型ガス放電
パネル(実験パネル)の特性を調べた実験につき説明す
る。
パネル(実験パネル)の特性を調べた実験につき説明す
る。
【0023】図3は実験パネルの要部構成を概略的に示
す分解斜視図である。同図に示す実験パネルは、密着用
誘電体30を設けアドレス用電極22を設けていないほ
かは、上述した第一実施例と同様の構成を有する。密着
用誘電体30はバリアリブ26と基板14との密着性を
高めるため、或は蛍光体28の印刷だれを防止するため
のものである。以下、実験パネルの作成工程につき概略
的に説明する。
す分解斜視図である。同図に示す実験パネルは、密着用
誘電体30を設けアドレス用電極22を設けていないほ
かは、上述した第一実施例と同様の構成を有する。密着
用誘電体30はバリアリブ26と基板14との密着性を
高めるため、或は蛍光体28の印刷だれを防止するため
のものである。以下、実験パネルの作成工程につき概略
的に説明する。
【0024】まず一方の基板12としてソーダライムガ
ラス基板を用意し、この基板面12a上に、スクリーン
印刷法により表示用電極端子と表示電極16とを形成す
る。このため、表示用電極端子形成用の銀厚膜ペースト
(ESL社製 ESL−590)を、印刷し然る後に1
50℃で乾燥させる。次いで表示用電極形成用の金メタ
ルオーガニックペースト(エンゲルハルド社製 A−3
725)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させる。次
いでこれらペーストを580℃で焼成し、表示用電極端
子及び表示電極16としての銀厚膜電極及び金電極を得
る。
ラス基板を用意し、この基板面12a上に、スクリーン
印刷法により表示用電極端子と表示電極16とを形成す
る。このため、表示用電極端子形成用の銀厚膜ペースト
(ESL社製 ESL−590)を、印刷し然る後に1
50℃で乾燥させる。次いで表示用電極形成用の金メタ
ルオーガニックペースト(エンゲルハルド社製 A−3
725)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させる。次
いでこれらペーストを580℃で焼成し、表示用電極端
子及び表示電極16としての銀厚膜電極及び金電極を得
る。
【0025】次に表示電極16上に、スクリーン印刷法
により下地誘電体20を形成する。このため、下地誘電
体形成用の鉛ガラスペースト(奥野製薬工業社製 G3
−0496)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させ
る。印刷及び乾燥を繰り返し所定の高さまでペーストを
積層する。次いでペーストを580℃で焼成し、下地誘
電体20としての鉛ガラスを得る。誘電率がほぼ15の
下地誘電体20を得ることができる。
により下地誘電体20を形成する。このため、下地誘電
体形成用の鉛ガラスペースト(奥野製薬工業社製 G3
−0496)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させ
る。印刷及び乾燥を繰り返し所定の高さまでペーストを
積層する。次いでペーストを580℃で焼成し、下地誘
電体20としての鉛ガラスを得る。誘電率がほぼ15の
下地誘電体20を得ることができる。
【0026】次に下地誘電体20上に、スクリーン印刷
法により壁電荷蓄積用誘電体18を形成する。このた
め、壁電荷蓄積用誘電体形成用のペーストとして、鉛ガ
ラスペースト(奥野製薬工業社製 G3−0496)に
Ti酸化物の粒子を添加して調製したものを用意する。
Ti酸化物の粒子は壁電荷蓄積用誘電体18の誘電率を
調整するためのものである。このペーストを、印刷し然
る後に150℃で乾燥させる。印刷及び乾燥を繰り返し
所定の高さまでペーストを積層する。次いでペーストを
580℃で焼成し、壁電荷蓄積用誘電体18としてTi
酸化物粒子含有の鉛ガラスを得る。ここでは、Ti酸化
物の粒子の添加量を調整して誘電率がほぼ19の壁電荷
蓄積用誘電体18を形成した。
法により壁電荷蓄積用誘電体18を形成する。このた
め、壁電荷蓄積用誘電体形成用のペーストとして、鉛ガ
ラスペースト(奥野製薬工業社製 G3−0496)に
Ti酸化物の粒子を添加して調製したものを用意する。
Ti酸化物の粒子は壁電荷蓄積用誘電体18の誘電率を
調整するためのものである。このペーストを、印刷し然
る後に150℃で乾燥させる。印刷及び乾燥を繰り返し
所定の高さまでペーストを積層する。次いでペーストを
580℃で焼成し、壁電荷蓄積用誘電体18としてTi
酸化物粒子含有の鉛ガラスを得る。ここでは、Ti酸化
物の粒子の添加量を調整して誘電率がほぼ19の壁電荷
蓄積用誘電体18を形成した。
【0027】次に壁電荷蓄積用誘電体18上に、スクリ
ーン印刷法により保護膜24を形成する。ここでは、M
gO粒子と焼成によりMgO固相バインダーとなる液相
前駆体とを含んで成るペーストを用いて、MgO保護膜
24を形成する。このため、気相法により形成したMg
O粒子の粉末(宇部興産社製)を25wt%、液相前駆
体としてのマグネシウムジエトキシドを25wt%、有
機樹脂としてのエチルセルロースを5wt%及び溶媒と
してのブチルカルビトールを45wt%混合して、ペー
ストを調製する。次いでこのペーストを、印刷し然る後
に150℃で乾燥させる。次いでペーストを580℃で
焼成し、MgO粒子をMgO固相バインダーで結合して
成るMgO保護膜24を得る。
ーン印刷法により保護膜24を形成する。ここでは、M
gO粒子と焼成によりMgO固相バインダーとなる液相
前駆体とを含んで成るペーストを用いて、MgO保護膜
24を形成する。このため、気相法により形成したMg
O粒子の粉末(宇部興産社製)を25wt%、液相前駆
体としてのマグネシウムジエトキシドを25wt%、有
機樹脂としてのエチルセルロースを5wt%及び溶媒と
してのブチルカルビトールを45wt%混合して、ペー
ストを調製する。次いでこのペーストを、印刷し然る後
に150℃で乾燥させる。次いでペーストを580℃で
焼成し、MgO粒子をMgO固相バインダーで結合して
成るMgO保護膜24を得る。
【0028】尚、有機樹脂及び溶媒はペーストの粘度を
調製するためのものである。また液相前駆体としては、
マグネシウムジエトキシドのほか、ナフテン酸マグネシ
ウム、オクチル酸マグネシウム、マグネシウムジメトキ
シド、マグネシウムジn−プロポキシド、マグネシウム
ジi−プロポキシド又はマグネシウムジn−ブトキシド
を含んで成る前駆体を用いることができる。これら例示
したマグネシウムジエトキシド等の物質それ自体を液相
の前駆体として用い、或はこれら例示した物質を溶媒と
混合して液相の前駆体として用いても良い。
調製するためのものである。また液相前駆体としては、
マグネシウムジエトキシドのほか、ナフテン酸マグネシ
ウム、オクチル酸マグネシウム、マグネシウムジメトキ
シド、マグネシウムジn−プロポキシド、マグネシウム
ジi−プロポキシド又はマグネシウムジn−ブトキシド
を含んで成る前駆体を用いることができる。これら例示
したマグネシウムジエトキシド等の物質それ自体を液相
の前駆体として用い、或はこれら例示した物質を溶媒と
混合して液相の前駆体として用いても良い。
【0029】次にパネル周辺部分を被覆するオーバーコ
ートを、スクリーン印刷法により形成する。このため、
オーバーコート形成用の誘電体ペーストを、印刷し然る
後に150℃で乾燥させる。次いでペーストを580℃
で焼成し、誘電体厚膜から成るオーバーコートを得、一
方の基板側の作成工程を終了する。
ートを、スクリーン印刷法により形成する。このため、
オーバーコート形成用の誘電体ペーストを、印刷し然る
後に150℃で乾燥させる。次いでペーストを580℃
で焼成し、誘電体厚膜から成るオーバーコートを得、一
方の基板側の作成工程を終了する。
【0030】また他方の基板14としてソーダライムガ
ラス基板を用意し、この基板面14a上に、スクリーン
印刷法により密着用誘電体30を形成する。このため、
密着用誘電体形成用の誘電体ペースト(DuPont社
製 9741)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させ
る。次いでペーストを580℃で焼成し、誘電体厚膜か
ら成る密着用誘電体30を得る。
ラス基板を用意し、この基板面14a上に、スクリーン
印刷法により密着用誘電体30を形成する。このため、
密着用誘電体形成用の誘電体ペースト(DuPont社
製 9741)を、印刷し然る後に150℃で乾燥させ
る。次いでペーストを580℃で焼成し、誘電体厚膜か
ら成る密着用誘電体30を得る。
【0031】次に密着用誘電体30上に、スクリーン印
刷法により蛍光体28とバリアリブ26とを形成する。
このため、緑色蛍光体粒子(化成オプトニクス社製 P
1−G1)及びスクリーンオイルを混合してペーストを
調製する。次いでペーストを、印刷し然る後に150で
乾燥させる。次いでバリアリブ形成用の誘電体ペースト
(DuPont社製 9741)を、印刷し然る後に1
50℃で乾燥させる。印刷及び乾燥を繰り返し150μ
m程度の高さまでバリアリブ形成用ペーストを積層す
る。次いでペーストを580℃で焼成し、厚膜誘電体か
ら成るバリアリブ26と蛍光体粒子から成る蛍光体28
とを得、他方の基板側の作成工程を終了する。蛍光体2
8は緑色の1種のみとする。
刷法により蛍光体28とバリアリブ26とを形成する。
このため、緑色蛍光体粒子(化成オプトニクス社製 P
1−G1)及びスクリーンオイルを混合してペーストを
調製する。次いでペーストを、印刷し然る後に150で
乾燥させる。次いでバリアリブ形成用の誘電体ペースト
(DuPont社製 9741)を、印刷し然る後に1
50℃で乾燥させる。印刷及び乾燥を繰り返し150μ
m程度の高さまでバリアリブ形成用ペーストを積層す
る。次いでペーストを580℃で焼成し、厚膜誘電体か
ら成るバリアリブ26と蛍光体粒子から成る蛍光体28
とを得、他方の基板側の作成工程を終了する。蛍光体2
8は緑色の1種のみとする。
【0032】次に一方の基板12と他方の基板14とを
封着する。このため、一方の基板面12aと他方の基板
面14aとを向き合わせて位置合わせをする。次いで基
板端縁部分に封着材としての鉛ガラスペーストを塗布す
る。次いでペーストを焼成して基板12及び14を封着
し、放電空間10を画成する。基板12には図示しない
ガス封入口を設けてある。
封着する。このため、一方の基板面12aと他方の基板
面14aとを向き合わせて位置合わせをする。次いで基
板端縁部分に封着材としての鉛ガラスペーストを塗布す
る。次いでペーストを焼成して基板12及び14を封着
し、放電空間10を画成する。基板12には図示しない
ガス封入口を設けてある。
【0033】次に放電空間10内に放電ガスを封入す
る。このため、基板12のガス封入口に排気管を接続す
る。次いで排気管を介して、放電空間10内を真空排気
し然る後に放電空間10内に放電ガスとしてのHe−5
%Xeガスを充填する。放電空間10内のガス圧が50
0Torrとなったら、基板12のガス封入口を封止す
ると共に排気管を取り外し、実験パネルを完成する。
る。このため、基板12のガス封入口に排気管を接続す
る。次いで排気管を介して、放電空間10内を真空排気
し然る後に放電空間10内に放電ガスとしてのHe−5
%Xeガスを充填する。放電空間10内のガス圧が50
0Torrとなったら、基板12のガス封入口を封止す
ると共に排気管を取り外し、実験パネルを完成する。
【0034】実験パネルとしては、後掲の表1に示すパ
ネルNo.2〜4の3種類のパネルを用意した。パネル
No.2の実験パネルは、下地誘電体20及び壁電荷蓄
積用誘電体18のペースト印刷回数をそれぞれ1回及び
2回とし、従って下地誘電体20の積層厚を壁電荷蓄積
用誘電体18よりも薄くしたものである。1回の印刷で
得られるペースト積層厚は、乾燥時においてほぼ10μ
mである。パネルNo.3の実験パネルは、下地誘電体
20及び壁電荷蓄積用誘電体18のペースト印刷回数を
それぞれ2回及び1回とし、従って下地誘電体20の積
層厚を壁電荷蓄積用誘電体18よりも厚くしたものであ
る。パネルNo.4の実験パネルは、下地誘電体20及
び壁電荷蓄積用誘電体18のペースト印刷回数をそれぞ
れ2回とし、従って下地誘電体20の積層厚を壁電荷蓄
積用誘電体18と等しくしたものである。
ネルNo.2〜4の3種類のパネルを用意した。パネル
No.2の実験パネルは、下地誘電体20及び壁電荷蓄
積用誘電体18のペースト印刷回数をそれぞれ1回及び
2回とし、従って下地誘電体20の積層厚を壁電荷蓄積
用誘電体18よりも薄くしたものである。1回の印刷で
得られるペースト積層厚は、乾燥時においてほぼ10μ
mである。パネルNo.3の実験パネルは、下地誘電体
20及び壁電荷蓄積用誘電体18のペースト印刷回数を
それぞれ2回及び1回とし、従って下地誘電体20の積
層厚を壁電荷蓄積用誘電体18よりも厚くしたものであ
る。パネルNo.4の実験パネルは、下地誘電体20及
び壁電荷蓄積用誘電体18のペースト印刷回数をそれぞ
れ2回とし、従って下地誘電体20の積層厚を壁電荷蓄
積用誘電体18と等しくしたものである。
【0035】また比較パネルとしては、後掲の表1に示
すパネルNo.1及びNo.5の2種類のパネルを用意
した。パネルNo.1の比較パネルは、下地誘電体20
を設けずに壁電荷蓄積用誘電体18を設けたほかは実験
パネルと同様の構成を有するものであって、壁電荷蓄積
用誘電体18のペースト印刷回数を2回としたものであ
る。パネルNo.5の比較パネルは、下地誘電体20を
設け壁電荷蓄積用誘電体18を設けないほかは実験パネ
ルと同様の構成としたものであって、下地誘電体20の
ペースト印刷回数を3回としたものである。
すパネルNo.1及びNo.5の2種類のパネルを用意
した。パネルNo.1の比較パネルは、下地誘電体20
を設けずに壁電荷蓄積用誘電体18を設けたほかは実験
パネルと同様の構成を有するものであって、壁電荷蓄積
用誘電体18のペースト印刷回数を2回としたものであ
る。パネルNo.5の比較パネルは、下地誘電体20を
設け壁電荷蓄積用誘電体18を設けないほかは実験パネ
ルと同様の構成としたものであって、下地誘電体20の
ペースト印刷回数を3回としたものである。
【0036】後掲の表2には、実験パネル及び比較パネ
ルのガス放電に関わる特性を示す。実験においては、電
極対Tを構成する表示用電極161 及び162 の一方の
電極に周波数20KHzの矩形パルスを印加すると共
に、他方の電極にこの印加タイミングから半波長ずらし
た(25μsずらした)タイミングで周波数20KHz
の矩形パルスを印加して、放電ガスのプラズマ放電を形
成する。そしてこのときの最大放電開始電圧Vf max
[V]と、最大放電維持電圧Vs max [V]と、輝度
[cd/m2 ]と、電極161 、162 の間に流れるセ
ル電流(表示セル1セル当りに流れるセル電流)[μA
/cell]と、発光効率[lm /W]とを各パネル毎
に調べた。表2には、これらの特性を各パネル毎に示
す。
ルのガス放電に関わる特性を示す。実験においては、電
極対Tを構成する表示用電極161 及び162 の一方の
電極に周波数20KHzの矩形パルスを印加すると共
に、他方の電極にこの印加タイミングから半波長ずらし
た(25μsずらした)タイミングで周波数20KHz
の矩形パルスを印加して、放電ガスのプラズマ放電を形
成する。そしてこのときの最大放電開始電圧Vf max
[V]と、最大放電維持電圧Vs max [V]と、輝度
[cd/m2 ]と、電極161 、162 の間に流れるセ
ル電流(表示セル1セル当りに流れるセル電流)[μA
/cell]と、発光効率[lm /W]とを各パネル毎
に調べた。表2には、これらの特性を各パネル毎に示
す。
【0037】表2からも明らかなように、No.2の実
験パネル及びNo.5の比較パネルにおける最高放電維
持電圧Vs max はほぼ等しいが、そのほかの最高放電開
始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max に関して
は、No.2、3及び4の実験パネルの方がNo.1及
び5の比較パネルよりも低い。セル電流は、No.2、
3及び4の実験パネルの方がNo.1及び5の比較パネ
ルよりも小さい。しかも発光効率は、No.2、3及び
4の実験パネルの方がNo.1及び5の比較パネルより
も高い。これら実験結果から、実験パネルは1)最高放
電開始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max を低
くできると共に2)セル電流を小さくできるという利点
を有し、さらに3)無効電流を少なくできる利点を有す
ると考えられる。
験パネル及びNo.5の比較パネルにおける最高放電維
持電圧Vs max はほぼ等しいが、そのほかの最高放電開
始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max に関して
は、No.2、3及び4の実験パネルの方がNo.1及
び5の比較パネルよりも低い。セル電流は、No.2、
3及び4の実験パネルの方がNo.1及び5の比較パネ
ルよりも小さい。しかも発光効率は、No.2、3及び
4の実験パネルの方がNo.1及び5の比較パネルより
も高い。これら実験結果から、実験パネルは1)最高放
電開始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max を低
くできると共に2)セル電流を小さくできるという利点
を有し、さらに3)無効電流を少なくできる利点を有す
ると考えられる。
【0038】輝度は、パネルNo.1〜5の降順に低く
なっている。No.1の比較パネルの輝度が一番高いの
はこの比較パネルのセル電流が一番多いからである。し
かしながらNo.1の比較パネルのセル電流は、No.
2、3及び4の実験パネルの約2倍も流れているにも拘
らず、No.1の比較パネルの輝度はこれら実験パネル
の輝度の2割増し程度である。従って消費電力を実験パ
ネルと同程度とするために、No.1の比較パネルのセ
ル電流をNo.2、3及び4の実験パネルと同程度まで
小さくすると、No.1の比較パネルの輝度はこれら実
験パネルよりも低くなる。すなわち、No.1の比較パ
ネルと実験パネルとで消費電力を同程度としようとする
とNo.1の比較パネルの方が輝度が低くなり、またN
o.1の比較パネルと実験パネルとで輝度を同程度とし
ようとするとNo.1の比較パネルの方が消費電力が多
くなる。これはNo.1の比較パネルの無効電流が実験
パネルよりも多いことに起因すると考えられる。
なっている。No.1の比較パネルの輝度が一番高いの
はこの比較パネルのセル電流が一番多いからである。し
かしながらNo.1の比較パネルのセル電流は、No.
2、3及び4の実験パネルの約2倍も流れているにも拘
らず、No.1の比較パネルの輝度はこれら実験パネル
の輝度の2割増し程度である。従って消費電力を実験パ
ネルと同程度とするために、No.1の比較パネルのセ
ル電流をNo.2、3及び4の実験パネルと同程度まで
小さくすると、No.1の比較パネルの輝度はこれら実
験パネルよりも低くなる。すなわち、No.1の比較パ
ネルと実験パネルとで消費電力を同程度としようとする
とNo.1の比較パネルの方が輝度が低くなり、またN
o.1の比較パネルと実験パネルとで輝度を同程度とし
ようとするとNo.1の比較パネルの方が消費電力が多
くなる。これはNo.1の比較パネルの無効電流が実験
パネルよりも多いことに起因すると考えられる。
【0039】ところでパネル寿命の観点からは、表示用
電極16を覆う誘電体のピンホールを少なくすることが
重要である。最高放電開始電圧Vf max 及び最高放電維
持電圧Vs max を低減するためには、壁電荷蓄積用誘電
体18の誘電率を高めれば良いが、誘電率の高い材料は
概して融点が高く従ってピンホールを生じないように壁
電荷蓄積用誘電体18を形成するためには焼成温度を高
くする必要がある。しかしながら、基板12として広く
用いられるソーダライムガス基板は融点が低いので基板
12の変形或は変質を防止するためには焼成温度を低く
する必要がある。これに対し、下地誘電体20は誘電率
の低い材料で形成するので焼成温度を低くしてもピンホ
ールを生じにくい。従って下地誘電体20を設けること
により、壁電荷蓄積用誘電体18を高誘電率材料で形成
しても、ピンホール発生を防止できるという利点も生ず
る。
電極16を覆う誘電体のピンホールを少なくすることが
重要である。最高放電開始電圧Vf max 及び最高放電維
持電圧Vs max を低減するためには、壁電荷蓄積用誘電
体18の誘電率を高めれば良いが、誘電率の高い材料は
概して融点が高く従ってピンホールを生じないように壁
電荷蓄積用誘電体18を形成するためには焼成温度を高
くする必要がある。しかしながら、基板12として広く
用いられるソーダライムガス基板は融点が低いので基板
12の変形或は変質を防止するためには焼成温度を低く
する必要がある。これに対し、下地誘電体20は誘電率
の低い材料で形成するので焼成温度を低くしてもピンホ
ールを生じにくい。従って下地誘電体20を設けること
により、壁電荷蓄積用誘電体18を高誘電率材料で形成
しても、ピンホール発生を防止できるという利点も生ず
る。
【0040】図4は第二実施例の要部構成を概略的に示
す分解斜視図である。この実施例では、一方の基板面1
2a上に、アドレス用電極22を設ける。そしてアドレ
ス用電極22上に、多層配線用誘電体32を介して表示
用電極16を設ける。複数のアドレス用電極22を並列
配置し、平面的に見て隣接するアドレス用電極22の間
に位置するように、バリアリブ26を配置する。そのほ
かは上述した第一実施例と同様である。
す分解斜視図である。この実施例では、一方の基板面1
2a上に、アドレス用電極22を設ける。そしてアドレ
ス用電極22上に、多層配線用誘電体32を介して表示
用電極16を設ける。複数のアドレス用電極22を並列
配置し、平面的に見て隣接するアドレス用電極22の間
に位置するように、バリアリブ26を配置する。そのほ
かは上述した第一実施例と同様である。
【0041】発明は上述した実施例にのみ限定されるも
のではなく、従って各構成成分の形状、配設位置、形成
材料、数値的条件及びそのほかを任意好適に変更でき
る。
のではなく、従って各構成成分の形状、配設位置、形成
材料、数値的条件及びそのほかを任意好適に変更でき
る。
【0042】例えば、上述した実施例では面放電型の交
流型ガス放電表示パネルにつき説明したが、単純マトリ
クス方式の交流型ガス放電表示パネルを構成するように
しても良い。単純マトリクス方式では、アドレス用電極
22を設けずに、電極対Tを構成する一方の表示用電極
161 を一方の基板12上に設ける。複数の表示用電極
161 を並列配置し、これら電極161 上に順次に下地
誘電体20及び壁電荷蓄積用誘電体18を設ける。さら
に電極対Tを構成する他方の表示用電極162を他方の
基板上に設ける。複数の表示用電極162 を並列配置
し、これら電極162 上に順次に下地誘電体20及び壁
電荷蓄積用誘電体18を設ける。そして一方の表示用電
極161 と他方の表示用電極162 とを、平面的に見て
交差させるように、配置する。
流型ガス放電表示パネルにつき説明したが、単純マトリ
クス方式の交流型ガス放電表示パネルを構成するように
しても良い。単純マトリクス方式では、アドレス用電極
22を設けずに、電極対Tを構成する一方の表示用電極
161 を一方の基板12上に設ける。複数の表示用電極
161 を並列配置し、これら電極161 上に順次に下地
誘電体20及び壁電荷蓄積用誘電体18を設ける。さら
に電極対Tを構成する他方の表示用電極162を他方の
基板上に設ける。複数の表示用電極162 を並列配置
し、これら電極162 上に順次に下地誘電体20及び壁
電荷蓄積用誘電体18を設ける。そして一方の表示用電
極161 と他方の表示用電極162 とを、平面的に見て
交差させるように、配置する。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【発明の効果】上述した説明からも明らかなように、こ
の発明の交流型ガス放電表示パネルによれば、下地誘電
体の誘電率を低くすることにより、セル電流を小さくし
かつ無効電流を少なくすることができる。しかも壁電荷
蓄積用誘電体の誘電率を高めることにより、最高放電開
始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max を低減で
きるので、消費電力を低減できる。この発明は、特に大
画面表示の交流型ガス放電表示パネルに用いて好適であ
る。
の発明の交流型ガス放電表示パネルによれば、下地誘電
体の誘電率を低くすることにより、セル電流を小さくし
かつ無効電流を少なくすることができる。しかも壁電荷
蓄積用誘電体の誘電率を高めることにより、最高放電開
始電圧Vf max 及び最高放電維持電圧Vs max を低減で
きるので、消費電力を低減できる。この発明は、特に大
画面表示の交流型ガス放電表示パネルに用いて好適であ
る。
【図1】この発明の第一実施例の要部構成を概略的に示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】この発明の第一実施例の要部構成を概略的に示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
【図3】第一実施例に関わるガス放電パネル(実験パネ
ル)の要部構成を概略的に示す分解斜視図である。
ル)の要部構成を概略的に示す分解斜視図である。
【図4】この発明の第二実施例の要部構成を概略的に示
す分解斜視図である。
す分解斜視図である。
10:放電空間 12、14:基板 12a、14a:基板面 16、161 、162 :表示用電極 18:壁電荷蓄積用誘電体 20:下地誘電体 22:アドレス用電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 金原 隆雄 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内 (72)発明者 ▲高▼崎 茂 東京都港区虎ノ門1丁目7番12号 沖電気 工業株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 放電空間を挟んで相対向する一方及び他
方の基板と、少なくとも一方の基板上に設けた表示用電
極及び壁電荷蓄積用誘電体とを備え、該表示用電極及び
壁電荷蓄積用誘電体を、基板側から放電空間側へ順次に
配置して成る交流型ガス放電表示パネルにおいて、 壁電荷蓄積用誘電体を、当該誘電体よりも低誘電率の下
地誘電体を介して、表示用電極上に設け、 該下地誘電体を、前記表示用電極よりも放電空間の側へ
突出する高さまで積層して成ることを特徴とするガス放
電表示パネル。 - 【請求項2】 請求項1記載の交流型ガス放電表示パネ
ルにおいて、隣接する表示用電極の間を、下地誘電体で
埋め込んで成ることを特徴とするガス放電表示パネル。 - 【請求項3】 請求項1記載の交流型ガス放電表示パネ
ルにおいて、表示用電極を一方の基板上に設けると共
に、アドレス用電極を一方又は他方の基板上に設けて、
面放電型のガス放電表示パネルを構成して成ることを特
徴とするガス放電表示パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6015419A JPH07226164A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | ガス放電表示パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6015419A JPH07226164A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | ガス放電表示パネル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07226164A true JPH07226164A (ja) | 1995-08-22 |
Family
ID=11888248
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6015419A Withdrawn JPH07226164A (ja) | 1994-02-09 | 1994-02-09 | ガス放電表示パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07226164A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6252353B1 (en) | 1997-12-17 | 2001-06-26 | Lg Electronics Inc. | Color plasma display panel |
US6593693B1 (en) | 1999-06-30 | 2003-07-15 | Fujitsu Limited | Plasma display panel with reduced parasitic capacitance |
US6670757B2 (en) | 1998-07-22 | 2003-12-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display panel, method of manufacturing the same, and display device using the same |
JP2007026793A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイパネル |
KR100711740B1 (ko) * | 1999-06-29 | 2007-04-25 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
US7615927B2 (en) | 2004-04-29 | 2009-11-10 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Low address discharge voltage plasma display panel |
-
1994
- 1994-02-09 JP JP6015419A patent/JPH07226164A/ja not_active Withdrawn
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6252353B1 (en) | 1997-12-17 | 2001-06-26 | Lg Electronics Inc. | Color plasma display panel |
US6768261B2 (en) | 1997-12-17 | 2004-07-27 | Lg Electronics Inc. | Transmission type color plasma display panel |
US6670757B2 (en) | 1998-07-22 | 2003-12-30 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Plasma display panel, method of manufacturing the same, and display device using the same |
KR100711740B1 (ko) * | 1999-06-29 | 2007-04-25 | 가부시끼가이샤 히다치 세이사꾸쇼 | 플라즈마 디스플레이 패널 |
US6593693B1 (en) | 1999-06-30 | 2003-07-15 | Fujitsu Limited | Plasma display panel with reduced parasitic capacitance |
US7615927B2 (en) | 2004-04-29 | 2009-11-10 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Low address discharge voltage plasma display panel |
JP2007026793A (ja) * | 2005-07-14 | 2007-02-01 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | プラズマディスプレイパネル |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN101090054B (zh) | 消耗功率抑制效果良好的面放电型显示器件 | |
JPH07192630A (ja) | ガス放電表示パネル及びその保護膜形成方法 | |
JP3466092B2 (ja) | ガス放電パネル | |
JP3083698B2 (ja) | ガス放電表示パネル | |
JP2773393B2 (ja) | カラー放電表示パネルおよびその製造方法 | |
JP4849452B2 (ja) | プラズマディスプレイパネルの隔壁用ペースト組成物、グリーンシート、及びそれを用いたプラズマディスプレイパネル | |
JP2003288847A (ja) | プラズマディスプレイ装置 | |
JPH07226164A (ja) | ガス放電表示パネル | |
JP2003331734A (ja) | プラズマディスプレイ装置 | |
JPH07111135A (ja) | ガス放電表示パネル | |
JPH0877931A (ja) | ガス放電パネルの保護膜及びその形成方法 | |
JP2005294051A (ja) | プラズマディスプレイパネルの製造方法 | |
KR100626283B1 (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널 및 그의 제조방법 | |
JP2815012B2 (ja) | カラー放電表示パネルの製造方法 | |
JP2844980B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
EP1445787A2 (en) | Plasma display panel | |
JP3540051B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP3057891B2 (ja) | プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法 | |
KR20010092557A (ko) | 플라즈마 디스플레이 패널의 형광체 페이스트 | |
JPH07111134A (ja) | ガス放電表示パネル及びその電極形成方法 | |
JPH07147136A (ja) | ガス放電パネルの保護膜、その形成方法、そのガス放電パネルの保護膜を用いたガス放電パネルおよび表示装置 | |
JP4186504B2 (ja) | プラズマディスプレイパネル | |
JP2000011892A (ja) | ガス放電型表示パネルおよびそれを用いた表示装置 | |
JPH07111136A (ja) | ガス放電表示パネル | |
JPH07220640A (ja) | ガス放電パネルの保護膜、その形成方法、そのガス放電パネルの保護膜を用いたガス放電パネルおよび表示装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010508 |