JP2940721B2 - ガス放電型表示パネル - Google Patents

ガス放電型表示パネル

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文男 坂本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス放電を利用して文
字や図形等を発光表示させるガス放電型表示パネルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のガス放電型表示パネルの陰極は、
ガラス基板上にNiペーストをスクリーン印刷し、空気
雰囲気中で焼成して作製することにより得ている。この
ため、比較的容易に製作することができるのであるが、
Ni陰極は放電開始電圧および最小放電維持電圧がとも
に高いという欠点がある。また、放電によるNiのスパ
ッタリングで前面ガラスの光透過率が低下しやすく輝度
を減少させやすい。
【0003】そこで、LaB6や(LaSr)CoO3
のペロブスカイト型結晶構造を持つ金属酸化物導電体
を、少量の低融点ガラスと有機バイダーとともに混合し
たペースト状物質をNiまたはAgからなる下地電極上
にスクリーン印刷し焼成して2層構造とした陰極が開発
されている(例えば、テレビジョン学会技術報告IPD
59−10(1981年))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】LaB6の仕事関数は
2.66eVであり、Niの仕事関数5.24eVに比
べて小さな値を持つので、かかる陰極を用いると、放電
開始電圧および最小放電維持電圧がともに低いガス放電
型表示パネルを得ることができる。
【0005】また、(LaSr)CoO3等の酸化物導
電体を陰極に使用しても、放電開始電圧および最小放電
維持電圧がともに低いガス放電型表示パネルを得ること
ができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらのガス
放電型表示パネルは、強制的なライフ試験後に、表示パ
ネル内の一つの放電セル中を詳しく調べてみると、Ni
陰極を使用したものでは全領域が均一に放電するのに反
し、(LaSr)CoO3等の酸化物導電体を陰極に使
用した表示パネルでは放電セルによって不均一な放電が
みられる。これは表示パネル全体での輝度むらや、ちら
つきの発生原因となる。
【0007】本発明は、上記課題を解決すべくなされた
ものであり、放電開始電圧および最小放電維持電圧が従
来のNi陰極を用いたものより低く、また放電領域の偏
りがない表示品質の良好なガス放電型表示パネルを提供
することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のガス放電型表示パネルは、一般式La1ーxαx
βO3(ただし、αはBaまたはSrからなり、βはC
o,Ni,FeまたはMnからなる)で表されるペロブ
スカイト型の結晶構造を持つ酸化物導電体に、重量比で
20%〜50%の絶縁物を混合してなる複合物を用いて
陰極を形成した構成を有する。
【0009】
【作用】このように構成すると、放電セル内を均一に放
電させることができ、表示パネルの輝度むらや、ちらつ
きを防止することができる。
【0010】また、酸化物導電体は空気雰囲気中でも導
電性が低下せず、プラズマ放電による陰極材料のスパッ
タリングが少ないので、、電極間絶縁を損なうことが少
なく、前面ガラスの光透過率低下も少なく、放電維持電
圧が低くてすむ。
【0011】
【実施例】
実験1 主陰極材料に、La0.5Sr0.5CoO3(コバルタイト
と呼ぶ)の酸化物導電体を用い、これに絶縁物としてA
23を用いた。この酸化物導電体の出発原料として
は、La、Sr、Coの各硝酸溶液をLa=0.5、S
r=0.5、Co=1の元素比率となるように混合し、
この混合溶液を蓚酸とエタノールとの混合液中に滴下し
この沈澱物を70℃で乾燥する。乾燥した固形物を混合
して電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間加熱し、不
要な蓚酸塩を熱分解させて、La、Sr、Coの酸化物
を作る。そして、この酸化物を500℃以上の温度で3
00cc/分の流量で導入した酸素気流中において130
0℃で5時間焼成し、ペロブスカイト結晶構造の酸化物
導電体を得る。焼成後の粉末は粒子が焼結して固まって
いるので、乳鉢やボールミル等により数μm以下の平均
粒経に粉砕する。これに混合するAl23も酸化物導電
体と同様の粒径のものを準備する。
【0012】上記手順により準備したコバルタイトの粉
末と樹脂と有機溶剤とを混合し、3本ローラを用いて、
結合している粒子を十分ほぐす。また、適当な粘性にな
るようにシンナーを加え粘度調整し、十分混合してペー
ストを作製する。
【0013】その後、図1に示すように、背面ガラス基
板1上にAgペーストをスクリーン印刷して焼成し、A
g下地電極2を形成する。次に、このAg下地電極2上
にAl23混合のコバルタイトペーストをスクリーン印
刷により積層印刷する。印刷後、空気中において100
℃で乾燥し、空気雰囲気中において、550℃〜660
℃で30分間焼成する。このようにして陰極3を形成し
た背面ガラス基板1と、透明電極である陽極4と隔壁5
が設けられた前面ガラス基板6とを、隔壁5を介して重
ね合わせ、基板の周囲にガラスフリットを塗布し焼成し
て気密に封じる。その後、表示放電空間7内を2×10
-6torrの高真空に排気し、Ne−Ar、He−Xe等の
ガスを10〜500torr導入し、排気管を封じてガス放
電型表示パネルを作製する。
【0014】次に、La0.5Sr0.5CoO3からなる酸
化物導電体にAl23からなる酸化物を混合した陰極
と、混合しない従来の陰極を各々用いて作製したガス放
電型表示パネルについて、電流を通常の使用条件より3
倍多く流して強制的に200時間のライフ試験を行った
後の特性比較を図2に示す。この実験結果は、陽極と陰
極間の距離が150μm、ガス圧が200torrの場合で
ある。
【0015】上記Al23のLa0.5Sr0.5CoO3
の混合重量比は、10%、20%、30%、40%、5
0%および60%の6種類である。
【0016】図2から次のことが明かである。すなわ
ち、コバルタイトを陰極に用いたガス放電型表示パネル
ではNi陰極を用いた場合より低電圧で放電する。しか
し、コバルタイトにAl23を混合する場合、その混合
量の増加に伴って放電開始電圧が少しずつ上昇し、混合
量が50%を越えると、放電開始電圧が急激に上昇し、
60%になると、従来のNi陰極を用いたものの放電開
始電圧とほぼ同じ値になり、酸化物導電体の低放電開始
電圧の特長を失ってしまう。
【0017】図3ないし図6は放電パネルの中の一つの
放電セルを模式的に示し、全放電セル内の面積を100
%とし、実際に放電している領域を顕微鏡で拡大した観
察図を示している。従来の、絶縁物を混合しない酸化物
導電体のみの場合には、図4に示すように放電セルの隅
の部分が放電せず、発光している部分の面積比は全放電
領域の約70%となった。また、前記酸化物導電体にA
23を10%の混合したものは図5に示すように、絶
縁物を混合しない場合より発光領域が広がり、全放電領
域の約85%となった。
【0018】これらに対して、コバルタイトにAl23
を20%〜50%混合した場合には、図3に示すように
放電領域が広がり、放電セル内の全放電領域で発光して
いることがわかる。また、コバルタイトにAl23を6
0%混合したものも、図6に示すように放電セル内の全
領域で放電している。
【0019】以上の結果から、酸化物導電体の低放電開
始電圧の特長を生かし、かつ、十分な放電領域の広がり
得るには、酸化物導電体にAl23等の絶縁物を混合
し、かつその混合比を20%〜50%の範囲にすること
が必要である。また、本発明において、放電開始電圧が
低いということは当然のことながら、最小放電維持電圧
が低いことを意味する。
【0020】実験2 この実験では、酸化物導電体として上記実験1と同じく
La0.5Sr0.5Co0 3を用いた。絶縁物にはZrO2
よびSiO2を用いた。絶縁物の混合比は酸化物導電体
に対して、重量比でそれぞれ10%、20%、30%、
40%、50%および60%の6通り、計12通りの場
合について説明する。放電パネルの作製方法は実験1と
同一で陰極材料は上記の混合物を用いた。実験結果につ
いては実験1の場合とほぼ同様の結果を得た。すなわ
ち、放電領域の偏りについては絶縁物としてZrO2
たはSiO2のどちらを用いた場合でも、絶縁物を重量
比で20%以上混合したコバルタイト陰極を用いたとき
は放電領域は100%広がった。また、放電開始電圧に
ついてもZrO2またはSiO2の混合量を増やすほど、
放電開始電圧は上昇し、ZrO2またはSiO2のいずれ
の場合も混合比が重量比で50%を越え、例えば60%
になると、Ni陰極を用いた場合とほぼ同様な放電開始
電圧まで上昇してしまった。
【0021】実験3 この実験では陰極構成材料の主陰極材料にLa0.7Sr
0.3CoO3、LaNiO3、La0.5Sr0.5MnO3、L
0.3Sr0.7FeO3、およびLa0.5Ba0.5CoO3
5種類の酸化物導電体を用意し、これらの酸化物だけを
陰極に用いた場合と、それぞれに重量比で20%、30
%、40%および50%のAl23を混合したものを陰
極とした場合について、放電部分の広がりの様子を実施
例1と同様に顕微鏡で観察した。その結果、酸化物導電
体のみを陰極に用いた場合は、La0.7Sr0.3Co
3、LaNiO3、La0.5Sr0.5MnO3、La0.3
0. 7FeO3、およびLa0.5Ba0.5CoO3の5種類
どの場合も放電部分の広がりの面積比は約70%であっ
た。しかし、それぞれの酸化物導電体に20%、30
%、40%および50%のAl23を混合したものを陰
極に用いた場合は、酸化物導電体の種類によらず放電部
分の広がりはほぼ100%となった。
【0022】なお、Ni、Pd、Pt、AlまたはCu
を含む材料で下地電極を形成し、その上に上記酸化物導
電体を積層して、2層構造となすこともできる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
一般式La1ーxαxβO3(ただし、αはBaまたはSr
からなり、βはCo,Ni,FeまたはMnからな
る。)で表されるペロブスカイト型結晶構造の酸化物導
電体に絶縁物を重量比で20%〜50%混合した複合物
を陰極に用いることにより、Ni陰極を用いた従来のも
のに比べ、放電開始電圧および最小放電維持電圧が大幅
に低下し、また、プラズマ放電により陰極がスパッタさ
れ、電極間の絶縁性を損なったり、表面のガラス基板に
付着して、光透過率を減少させることがなく、かつ、長
期間使用しても、放電パネルの放電領域に偏りがなく、
輝度むらやちらつきが発生せず、信頼性が高く、表示品
質が良好なガス放電型表示パネルを提供することができ
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるガス放電型表示パネ
ルの要部断面図
【図2】La0.5Ba0.5CoO3とAl23の混合陰極
の放電開始電圧のAl23混合比依存性を示す図
【図3】本発明の一実施例におけるガス放電型表示パネ
ルの一つの放電セル内の放電領域を示す模式図
【図4】従来のガス放電型表示パネルの一つの放電セル
内の放電領域を示す模式図
【図5】比較例のガス放電型表示パネルの一つの放電セ
ル内の放電領域を示す模式図
【図6】別の比較例のガス放電型表示パネルの一つの放
電セル内の放電領域を示す模式図
【符号の説明】
1 背面ガラス基板 2 Ag下地電極 3 陰極 4 陽極 5 隔壁 6 全面ガラス基板 7 放電空間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 一番ヶ瀬 剛 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 子工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−342927(JP,A) 特開 平4−104430(JP,A) 特開 平4−154024(JP,A) 特開 平4−19941(JP,A) 特開 平4−342926(JP,A) 特開 平4−39836(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 17/06 H01J 1/30 H01J 17/49 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式La1ーxαxβO3(ただし、αは
    BaまたはSrからなり、βはCo,Ni,Feまたは
    Mnからなる。)で表されるペロブスカイト型結晶構造
    の酸化物導電体に、絶縁物を重量比で20%〜50%混
    合してなる複合物で形成された陰極を備えたことを特徴
    とするガス放電型表示パネル。
  2. 【請求項2】 絶縁物がAl23、ZrO2およびSi
    2のうち少なくとも一種からなることを特徴とする請
    求項1記載のガス放電型表示パネル。
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