JPH0616972A - 防汚塗料組成物 - Google Patents
防汚塗料組成物Info
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- JPH0616972A JPH0616972A JP4174482A JP17448292A JPH0616972A JP H0616972 A JPH0616972 A JP H0616972A JP 4174482 A JP4174482 A JP 4174482A JP 17448292 A JP17448292 A JP 17448292A JP H0616972 A JPH0616972 A JP H0616972A
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Abstract
海水面よりも下にある船舶の底部外板、海洋構造物、漁
網などの表面に、各種海中生物が付着するのを効果的
に、長期間防止できるとともに、安全衛生及び環境保全
上も優れている塗料組成物を提供することを目的とす
る。 【構成】 本発明は、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮
合物、 (ロ) ヒドロキシル基を含まない多価カルボン酸
及び/又はその酸無水物、及び (ハ) 多価アルコールを
反応させて得られる加水分解型ポリエステル樹脂をビヒ
クル成分とすることを特徴とする防汚塗料組成物を提供
する。
Description
解するポリエステル樹脂をビヒクル成分とする防汚塗料
組成物に関するものである。
海洋構造物、漁網などの表面には、各種海中生物が付着
するため、船舶においては効率のよい運航が妨げられ、
海洋構造物及び魚網においては、耐用年数が著しく短く
なるなどの問題が生じるので、その対策として各種防汚
剤を配合した水中防汚塗料組成物が使用されている。従
来から使用されている代表的な防汚塗料として、海水に
不溶性のビニル系樹脂、アルキド樹脂、塩化ゴムなどの
樹脂と海水に溶解性のロジンとからなるビヒクル成分に
防汚剤を配合した不溶解マトリックス型防汚塗料、及び
特開昭58−67722号、特開昭58−67761
号、特開昭58−67767号、特開昭59−1422
63号、特開昭61−268773号、特開昭62−1
87704号などに開示されているような海水中で徐々
に加水分解する含金属樹脂をビヒクル成分とし、必要に
応じて防汚剤を配合した溶解マトリックス型防汚塗料な
どがある。しかし、海水中にロジンとともに防汚剤が溶
出し、防汚効果を発揮する前記不溶解マトリックス型防
汚塗料は、長期間安定した防汚効果が期待できないう
え、ロジンや防汚剤が溶出した後、海水に不溶性の樹脂
成分が塗膜として残り、スケルトン構造を形成するの
で、特に船舶に適用した場合、海水と塗布面の摩擦抵抗
が増大するので速度低下、燃費増大などが生じる欠点が
あった。一方、前記溶解マトリックス型防汚塗料は、防
汚効果はあるが、安全衛生上及び環境保全上の問題点が
あった。
して含金属樹脂を使用しない、加水分解型ポリエステル
樹脂と水不溶性樹脂とをビヒクル成分とする防汚塗料が
開発されている(特公平3−46501号公報)。この
防汚塗料は、乳酸などのオキシ酸の単独縮合物と水不溶
性樹脂とをビヒクル成分とし、有機金属を含んでいない
ため、安全衛生上、環境保全上優れた塗料であるが、水
不溶性樹脂を併用しているため前記不溶解マトリックス
型防汚塗料と同様に、海水に不溶性の樹脂成分が塗膜と
して残り、スケルトン構造を形成するという欠点があっ
た。そこでオキシ酸の単独縮合物のみをビヒクル成分と
する防汚塗料も考えられていたが、該縮合物は、分子量
を数万以上のレベルで高分子量化するとクロロホルムな
どの特殊な有機溶剤にしか溶解せず、通常の塗料用有機
溶剤に溶解しないので、塗料化及び塗装作業性に欠点が
あり、一方、分子量を1万以下に低分子量化すると通常
の塗料用有機溶剤に溶解するが、海水中における加水分
解速度が大きすぎ、そのうえ加水分解速度が調整できな
いので、長期防汚効果が得られないという欠点があっ
た。
べたような従来の防汚塗料の欠点を克服し、海水面より
も下にある船舶の底部外板、海洋構造物、漁網などの表
面に、各種海中生物が付着するのを効果的に、長期間防
止できるとともに、安全衛生及び環境保全上も優れてい
る塗料組成物を提供することを目的とする。
な現状を克服するため研究を行った結果、有機金属を含
有せず、かつ加水分解速度のコントロールが可能な特定
のポリエステル樹脂をビヒクル成分として使用すること
により、長期防汚性を有し、かつ安全衛生及び環境保全
上も優れている塗料組成物が得られるという知見を得
て、本発明を完成したものである。すなわち本発明は、
(イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、 (ロ) ヒドロキ
シル基を含まない多価カルボン酸及び/又はその酸無水
物、及び (ハ) 多価アルコールを反応させて得られる加
水分解型ポリエステル樹脂をビヒクル成分とすることを
特徴とする防汚塗料組成物を提供する。また、本発明
は、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、 (ロ) ヒド
ロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/又はその酸
無水物、及び (ハ) 多価アルコールの合計重量に対し、
(イ) オキシ酸及び/又はその縮合物の割合が10〜90重
量%であって、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、
及び (ハ) 多価アルコール中の総ヒドロキシル基と、
(イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、及び (ロ) ヒド
ロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/又はその酸
無水物中の総カルボキシル基との(OH/COOH)の
当量比が1.0〜1.5であることを特徴とする前記加水分
解型ポリエステル樹脂を製造する方法を提供する。以下
本発明を詳細に説明する。
ロキシル基とカルボキシル基を有する化合物であって、
具体的な例を挙げると、乳酸、グリコール酸、2−ヒド
ロキシイソ酪酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ
酪酸、16−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシ
−2−メチル酪酸、ヒドロアクリル酸、10−ヒドロキシ
ステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノー
ル酸、モノヒドロキシアルキルフタル酸、リンゴ酸、ク
エン酸、グルコン酸、マンデル酸、2−ヒドロキ−2−
メチルプロピオン酸、3−ヒドロキシグルタル酸、サル
チル酸、ヒドロキシフタル酸、ヒドロキシフェニル酢酸
などであって、これらを単独で、又は二種以上の混合物
として使用できる。またこれらオキシ酸の自己縮合物も
オキシ酸と同様に使用することができる。なお、この縮
合物の重量平均分子量は、約 5,000以下とするのが好ま
しく、また、必要により、前記オキシ酸の二量体及び三
量体のような分子量の小さな縮合物も用いることができ
る。
多価カルボン酸又はその無水物は、通常、ポリエステル
の製造に用いられるものであれば適宜選択して使用する
ことができる。具体的な例として挙げることができるも
のには、蓚酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバシン酸などの直鎖多塩基酸;フタル
酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テト
ラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、テトラブロム無水フタル酸、トリ
メリット酸、無水トリメリット酸、ピロメリット酸、無
水ピロメリット酸などの芳香族多塩基酸;マレイン酸、
無水マレイン酸、フマール酸、イタコン酸などの不飽和
多塩基酸等がある。なお、必要に応じて安息香酸、p-t-
ブチル安息香酸、各種動植物油脂肪酸のような一塩基酸
を分子量調整剤として用いることもできる。本発明で用
いる多価アルコールは、ポリエステルの製造に通常用い
る多価アルコールから適宜選択して使用することができ
る。具体的な例を挙げると、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3 −ブタンジオール、1,6 −ヘキ
サンジオール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、
水素化ビスフェノールA、ビスフェノールジヒドロキシ
プロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールな
どがある。
解型ポリエステル樹脂は、前述の (イ) オキシ酸及び/
又はその縮合物、 (ロ) ヒドロキシル基を含まない多価
カルボン酸及び/又はその酸無水物、及び (ハ) 多価ア
ルコールを不活性溶媒中で、触媒の存在もしくは不存在
下に脱水しつつ、約 180〜 230℃の温度下で、加熱反応
させることにより得ることができる。また、この加水分
解型ポリエステル樹脂の製法は、前記方法に限定される
ものではなく、例えば、ヒドロキシル基を含まない多価
カルボン酸と多価アルコールとを予め反応させ、プレポ
リマー化し、それとオキシ酸及び/又はその縮合物を反
応させる方法であってもよい。なお、この加水分解型ポ
リエステル樹脂を製造する際、 (イ) オキシ酸及び/又
はその縮合物、 (ロ) ヒドロキシル基を含まない多価カ
ルボン酸及び/又はその酸無水物、及び (ハ) 多価アル
コールの合計重量に対し、 (イ) オキシ酸及び/又はそ
の縮合物の割合を10〜90重量%、特に20〜70重量%とす
るのが好ましく、また (イ) オキシ酸及び/又はその縮
合物、及び (ハ) 多価アルコール中の総ヒドロキシル基
と、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、及び (ロ)
ヒドロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/又はそ
の酸無水物中の総カルボキシル基との当量比が1.0〜1.
5、特に1.0〜1.3とするのが好ましい。なお、本発明
の加水分解型ポリエステル樹脂は、重量平均分子量(以
下Mwという)が約2,000 〜100,000、好ましくは 5,000
〜 50,000 とするのが適当である。
ステル樹脂は、ポリエステル主鎖中に、オキシ酸又はそ
の縮合物のエステル結合を含むので、弱酸性もしくは弱
アルカリ性環境下では、前記エステル結合部位で加水分
解を受け、水に可溶であるという特徴を有するのであ
る。得られた加水分解型ポリエステル樹脂に、溶媒とし
て、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶
媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテートな
どのエステル系溶媒、ブチルアルコールなどのアルコー
ル系溶媒、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエー
テル系溶媒等を用いて、所望の樹脂濃度に希釈し、防汚
塗料のビヒクル成分として使用する。
型ポリエステル樹脂をビヒクル成分とし、さらに必要に
応じて、公知の防汚剤、着色顔料、体質顔料、溶剤、可
塑剤ならびに発泡防止剤、沈降防止剤、レベリング剤な
どの各種添加剤などを配合することができる。本発明に
おいて必要に応じて使用する防汚剤は、特に制限する必
要はないが、例として挙げると、亜酸化銅、ロダン第一
銅、マンガニーズエチレンビスジチオカーバメート、ジ
ンクジメチルジチオカーバメート、2−メチルチオ−4
−t−ブチルアミノ−6−シクロプロピルアミノ−s−
トリアジン、2,4,5,6−テトラクロロイソフタロ
ニトリル、N,N−ジメチルジクロロフェニル尿素、ジ
ンクエチレンビスジチオカーバメート、4,5−ジクロ
ロ−2−N−オクチル−3(2H)イソチアゾロン、N
−(フルオロジクロロメチルチオ)−フタルイミド、
N,N−ジメチル−N′−フェニル−(N−フルオロジ
クロロメチルチオ)スルファミド、テトラメチルチウラ
ムジサルファイド、2,4,6−トリクロロフェニルマ
レイミド、2−ピリジンチオール−1−オキシド亜鉛塩
などがあり、これらを単独で又は混合して使用すること
ができる。
る溶剤は、前述の加水分解型ポリエステル樹脂の溶媒と
同様のものである。また本発明において必要に応じて使
用する着色顔料、体質顔料可塑剤、各種添加剤等は、通
常の防汚塗料に使用されているものと同じものである。
本発明の防汚塗料組成物を調製する場合、加水分解型ポ
リエステル樹脂15〜50重量%、好ましくは20〜30重量
%、溶剤(溶媒)20〜70重量%、好ましくは30〜50重量
%、防汚剤0〜45重量%、好ましくは20〜40重量%を加
えて調製するのが適当である。
リエステル樹脂及びその他の成分を、ボールミル、ディ
スパーなどの通常の塗料製造装置で、一括又は分割混合
分散することにより、混合分散して調製する。このよう
に調製した本発明の防汚塗料組成物は、そのまま、また
は溶剤で粘度調整した後、エアレススプレー塗装、エア
スプレー塗装、ローラー塗装、刷毛塗り、などにより、
船舶や海洋構造物等に、乾燥後に約30μ〜 300μの膜厚
になるように適用するのが好ましい。
分とする溶解マトリックス型防汚塗料とほぼ同等の長期
防汚性を有し、塗膜の加水分解速度のコントロールも可
能であり、かつ含金属樹脂を含んでいないので安全衛生
上及び環境保全上の問題も少ない画期的な防汚塗料が得
られた。
説明する。なお、実施例中「部」及び「%」は重量を基
準として示す。 <オキシ酸縮合物Aの調製>フラスコ中に乳酸を仕込
み、180 ℃で6時間加熱反応させ、Mw1,500 のオキシ酸
縮合物Aを調製した。 <オキシ酸縮合物Bの調製>フラスコ中に乳酸を仕込
み、 200℃で8時間加熱反応させ、Mw3,000 のオキシ酸
縮合物Bを調製した。 <オキシ酸縮合物Cの調製>フラスコ中に、リンゴ酸を
仕込み、 200℃で6時間加熱反応させ、Mw 2,000のオキ
シ酸縮合物Cを調製した。
フラスコ中に、オキシ酸縮合物Aを 150部、エチレング
リコールを62部、無水フタル酸を 148部仕込み、 220℃
で8時間加熱反応させ、Mw 8,000のポリエステル樹脂を
製造し、次いでキシレン 360部を添加し、不揮発分50%
のポリエステル樹脂ワニス(I)を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (II) の調製>フラスコ中
に、オキシ酸縮合物Aを75部、プロピレングリコールを
76部、無水フタル酸を 148部仕込み、 220℃で10時間加
熱反応させ、Mw 9,200のポリエステル樹脂を製造し、次
いでキシレン酸 300部を添加し、不発揮分(50%のポリ
エステル樹脂ワニス (II) を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (III)の調製>フラスコ中
に、オキシ酸縮合物Aを 150部、トリメチロールプロパ
ンを 134部、アジピン酸を 146部仕込み、 220℃で8時
間加熱反応させ、Mw 17,000 のポリエステル樹脂を製造
し、次いでキシレン 430部を添加し、不揮発分50%のポ
リエステル樹脂ワニス (III)を調製した。
フラスコ中に、オキシ酸縮合物Bを 150部、ネオペンチ
ルグリコールを 104部無水コハク酸を 100部仕込み、 2
00℃で8時間加熱反応させ、Mw 12,000 のポリエステル
樹脂を製造し、次いでキシレン 355部を添加し、不揮発
分50%のポリエステル樹脂ワニス (IV) を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (V)の調製>フラスコ中に
オキシ酸縮合物Bを 300部、エチレングリコールを62
部、アジピン酸を 146部仕込み、 200℃で8時間加熱反
応させ、Mw 20,000 のポリエステル樹脂を製造し、次い
でキシレン 510部を添加し、不揮発分50%のポリエステ
ル樹脂ワニス(V)を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (VI) の調製>フラスコ中に
オキシ酸縮合物Cを 200部、エチレングリコールを62
部、無水フタル酸を 148部仕込み、 220℃で10時間加熱
反応させ、Mw 20,000 のポリエステル樹脂を製造し、次
いでキシレン 410部を添加し、不揮発分50%のポリエス
テル樹脂ワニス (VI) を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (VII)の調製>フラスコ中に
オキシ酸縮合物Cを400 部、プロピレングリコールを76
部、無水コハク酸を 100部仕込み、 200℃で10時間加熱
反応させ、Mw 24,000 のポリエステル樹脂を製造し、次
いでキシレン 575部を添加し、不揮発分50%のポリエス
テル樹脂ワニス (VII)を調製した。
フラスコ中に、乳酸を90部、エチレングリコールを62
部、アジピン酸を 146部仕込み、 180℃で10時間加熱反
応させ、Mw 17,000 のポリエステル樹脂を製造し、次い
でキシレン 298部を添加し、不揮発分50%のポリエステ
ル樹脂ワニス (VIII) を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス (IX) の調製>フラスコ中
に、乳酸を 180部、トリメチロールプロパンを 134部、
アジピン酸を 146部仕込み、 200℃で10時間加熱反応さ
せ、Mw 21,000 のポリエステル樹脂を製造し、次いでキ
シレン 460部を添加し、不揮発分50%のポリエステル樹
脂ワニス (IX) を調製した。
フラスコ中に、グリコール酸を76部、エチレングリコー
ルを62部、無水フタル酸を 148部仕込み、 180℃で10時
間加熱反応させ、Mw 15,000 のポリエステル樹脂を製造
し、次いでキシレン 285部を添加し、不揮発分50%のポ
リエステル樹脂ワニス(X)を調製した。 <ポリエステル樹脂ワニス(XI)の調製>フラスコ中
に、2−ヒドロキシイソ酪酸を104 部、エチレングリコ
ールを 62部、アジピン酸を 146部仕込み、 200℃で10
時間加熱反応させ、Mw 25,000 のポリエステル樹脂を製
造し、次いでキシレン 312部を添加し、不揮発分50%の
ポリエステル樹脂ワニス(XI)を調製した。 <オキシ酸縮合物ワニス(XII) の調製>フラスコ中にリ
ンゴ酸を仕込み、 220℃で8時間加熱反応させ、Mw 6,0
00のオキシ酸縮合物を製造し、次いでキシレンを添加
し、不揮発分50%のオキシ酸縮合物ワニス(XII) を調製
した。
ラスコ中に乳酸を仕込み、 220℃で15時間加熱反応せし
め、Mw 18,000 のオキシ酸縮合物を製造し、次いでキシ
レンを添加し、不揮発分50%のオキシ酸縮合物ワニス(X
III)を調製した。しかしながら、該ワニスは、キシレン
に溶解せず、塗料成分として不適であった。 <ポリエステル樹脂ワニス(XIV) の調製>フラスコ中に
無水フタル酸を148 部、アジピン酸を 148部、エチレン
グリコールを 124部仕込み、 200℃で6時間加熱反応せ
しめ、Mw 21,000 のポリエステル樹脂を製造し、次いで
キシレン 420部を添加し、不揮発分50%のポリエステル
樹脂ワニス(XIV) を調製した。 <ポリエステル樹脂−水不溶性樹脂混合ワニス(XV)の調
製>市販塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂の50%キシ
レン溶液50部とポリエステル樹脂ワニス(I) 50部とを混
合し、ポリエステル樹脂−水不溶性樹脂混合ワニス(XV)
を調製した。
に示した組成物を混練分散し、実施例1〜11及び比較例
1〜6の防汚塗料を製造した。これら各防汚塗料を、防
錆塗料を塗布した鋼板に乾燥膜厚 150μmになるようエ
アスプレー塗装し、乾燥させた。得られた試験板につい
て、防汚性試験及び膜厚減少測定試験を行なったとこ
ろ、それぞれ表2、及び表3に示す結果が得られた。な
お、試験は、次の方法に基づいて行なった。 <防汚性試験法>三重県鳥羽市鳥羽湾において、試験板
を海中に沈め、塗膜外観を観察した。 評価基準 5:試験板に付着物が認められない。 4:試験板に薄いスライムの付着が認められる。 3:試験板に厚いスライムの付着が認められる。 2:大型動植物の付着が少し認められる。 1:大型動植物の付着が多く認められる。 <膜厚減少測定試験法>試験板を周速15ノットのロータ
に取付け、海中で回転を行ない、3ヶ月毎に膜厚減少の
程度を測定した。なお、表3中の数値は、マイクロメー
ターにより測定した初期膜厚と3ヶ月毎に測定した膜厚
の差(単位:μm)である。
おり、本発明の実施例1〜11の塗料組成物は、従来から
安全衛生上問題が有るとされている比較例5の有機錫系
溶解マトリックス型防汚塗料とほぼ同等の防汚性を有し
ていた。また、実施例の塗料の組成が変化すると膜厚の
減少量も変わることからオキシ酸化合物の種類、その配
合量、その分子量等を変えることにより塗料の溶解性コ
ントロールが可能なことが判る。一方、分子量 6,000の
オキシ酸単独縮合物をビヒクル成分とした比較例1の塗
料は、溶解性が大きく、密着性不良であり、また分子量
18,000 のオキシ酸単独縮合物をビヒクル成分とした比
較例2は、塗料化できなかった。また、オキシ酸化合物
を使用しないで合成したポリエステル樹脂をビヒクル成
分とした比較例3の塗料は、防汚性が不良であった。ま
た、本発明で使用する加水分解型ポリエステル樹脂と海
水不溶性樹脂の混合物をビヒクル成分とする比較例4の
塗料及び従来の不溶解マトリックス型防汚塗料である比
較例6の塗料は、長期防汚性が不良であった。
Claims (2)
- 【請求項1】 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、
(ロ) ヒドロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/
又はその酸無水物、及び (ハ) 多価アルコールを反応さ
せて得られる加水分解型ポリエステル樹脂をビヒクル成
分とすることを特徴とする防汚塗料組成物。 - 【請求項2】 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、
(ロ) ヒドロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/
又はその酸無水物、及び (ハ) 多価アルコールの合計重
量に対し、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物の割合
が10〜90重量%であって、 (イ) オキシ酸及び/又はそ
の縮合物、及び (ハ) 多価アルコール中の総ヒドロキシ
ル基と、 (イ) オキシ酸及び/又はその縮合物、及び
(ロ) ヒドロキシル基を含まない多価カルボン酸及び/
又はその酸無水物中の総カルボキシル基との当量比が1.
0〜1.5であることを特徴とする請求項1記載の加水分
解型ポリエステル樹脂を製造する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17448292A JP2620904B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 防汚塗料組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17448292A JP2620904B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 防汚塗料組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0616972A true JPH0616972A (ja) | 1994-01-25 |
JP2620904B2 JP2620904B2 (ja) | 1997-06-18 |
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ID=15979257
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17448292A Expired - Lifetime JP2620904B2 (ja) | 1992-07-01 | 1992-07-01 | 防汚塗料組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2620904B2 (ja) |
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