JPH06158438A - 精紡機における運転方法及びこれを実施する精紡機 - Google Patents

精紡機における運転方法及びこれを実施する精紡機

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JPH06158438A
JPH06158438A JP43A JP33095792A JPH06158438A JP H06158438 A JPH06158438 A JP H06158438A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 33095792 A JP33095792 A JP 33095792A JP H06158438 A JPH06158438 A JP H06158438A
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裕治 安藤
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進 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リング精紡機において、トラベラ交換後に慣
らし運転をする際の低速運転時の巻径増大によるすれ玉
を防止し、その後の高速運転時の生産性を低下させない
ようにする。 【構成】 トラベラ9交換後のスピンドル1の最高回転
を、メインモータM1を制御して低速運転から徐々に高
速運転へと移行させる際し、制御装置50によって変速
パターンのスピンドル最高回転に対応して、低速運転時
には、その低速による管糸巻径増分を考慮した短い低速
満管長を満管長とし、高速運転時には基準満管長を満管
長とし、かつ、夫々の運転速度の差にも拘らず、管糸リ
フト長を一定とするようにリングレールをシェーパ送り
するようにシェーパ送りモータM2を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、リング精紡機におい
て、トラベラの慣らしのために、スピンドル最高回転数
を低速運転から高速運転へと段階的に増加させる技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】リング精紡機ではリングフランジ上を滑
走するトラベラを介してボビンに糸が巻付けられる。こ
のトラベラはリングフランジとの間の摩擦によって摩耗
するので一定周期(2週間程度)で交換される。そして
トラベラの交換後には、トラベラ交換周期の10%程度
の期間、通常のスピンドル回転より低速の慣らし運転を
行ない、トラベラとトラベラリングを馴染ませてトラベ
ラがリング上を円滑に滑走するようにし、その後、高速
の通常紡出運転として糸切れを防ぐようにしている。
【0003】この慣らし運転から通常紡出運転へ移行さ
せる技術は、最近の超高速精紡機(通常紡出時のスピン
ドル回転数が18000〜25000rpm )に対応して種々提案さ
れている。例えば特開平3−104935号には精紡機
の紡出開始から停止時までのスピンドル回転を段階的に
変速させると共にその最高回転数を違えた複数の変速パ
ターンを予め設定、記憶させておき、これらの変速パタ
ーンから、トラベラの種類や紡出条件に合わせて必要な
変速パターンを選択し、これを組合わせて慣らし運転か
ら通常紡出回転に至る間のスピンドルの最高回転数をド
ッフィングの毎に徐々に増速するようにしたものが開示
してある。
【0004】また、特願平4−143287号には、慣
らし運転中のスピンドル回転を基準回転数と増速分から
算出するようにして、特開平3−104935号のよう
に複数の変速パターンを予め設定、記憶する手間を少な
くしたものが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術で
は、スピンドル回転の制御についてしか着目されていな
い。スピンドル回転以外の紡出条件が同一であるとき、
リング精紡機での実際の巻取りにあたっては、巻始めか
ら満管までの間に、スピンドルが最高回転で回っている
期間は、例えば3分玉〜9分玉間と長く、この時の回転
数が管糸の巻き状態に影響を与える。即ち、スピンドル
回転の最高回転が通常運転における高速回転より低い低
速運転時においては、紡出糸に加わる遠心力等の影響で
最高回転で巻取った時の管糸と比べて軟らかく巻かれ
る。その結果、低速運転時では、満管長を高速回転時と
同じとすると、管糸巻径が増加してリングレールのトラ
ベラリングに管糸外径が摺接していわゆる“すれ玉”と
なり、品質を低下させる問題があった。そのため従来で
は低速運転時に“すれ玉”が生じないように、低速運転
を基準にして満管長、即ち管糸径の設定をしている。し
かし、この方法では、トラベラ交換周期の大部分を占め
る高速運転時には管糸径が小径となってしまい、生産性
が低下する問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は慣らし運転に
含まれる低速運転時のすれ玉を防止し、しかもその後の
高速運転時の生産性を低下させない精紡機の運転方法及
びこれを実施する精紡機を得ることを目的とし、紡出長
を検出して予め設定した満管長となると機台を停止する
精紡機であって、トラベラ交換後、スピンドル最高回転
数を、低速運転から段階的に増加させて、高速運転へと
移行するようにした精紡機において、スピンドル回転と
独立してリングレールのシェーパ送りを可変とするシェ
ーパ送りモータを備え、スピンドル最高回転数が高速運
転時の最高回転数を下回る低速運転での低速満管長を、
その最高回転数に起因する管糸巻径増分と対応した紡出
長だけ、高速運転における基準満管長より短く設定し、
この満管長に基づいて、上記低速運転での管糸のリフト
長が、基準シェーパ送り量でシェーパ送りする高速運転
時と同一となるようなシェーパ送り量を求め、上記低速
運転時にはこのシェーパ送り量となるようにシェーパ送
りモータを制御するようにしたことを特徴とする。
【0007】
【作用】トラベラ交換後の低速運転の変速パターンでの
満管長を、そのパターンにおけるスピンドルの最高回転
に起因する管糸巻径増分に対応した紡出長だけ短く設定
し、この満管長から管糸リフト長が高速運転と同一とな
るシェーパ送り量を算出し、低速運転の変速パターンで
スピンドルを回転しつつ、求められたシェーパ送り量で
シェーパ送りを行ない、前記満管長となると機台を停止
する。また、高速運転になると、シェーパ送り量と満管
長を基準のものとして紡出する。こうすることにより、
低速運転時と高速運転時での巻糸巻径がほぼ同じにな
り、すれ玉を生じず、しかも高速運転を基準とした巻径
設定ができ、高速運転時の巻径を大きくできる。
【0008】
【実施例】図1に示すように、精紡機のスピンドル1は
メインモータM1によりチンプーリシャフト3等を介し
て回転される。メインモータM1は後述の制御装置50
からの指令でメインモータM1へ変速指令を出力するイ
ンバータ56によって可変速制御される。また、メイン
モータM1はドラフトパート4のフロントローラ5、ミ
ドルローラ6及びバックローラ7を所定のドラフト比で
回転するようにギヤ等を介して連繋してある。フロント
ローラ5には紡出量を検出する紡出量検出器55が設け
てある。リングレール10にはトラベラ9が周回案内さ
れているトラベラリング8が設けてある。リングレール
10はリフティングピラー11に接続され、リフティン
グピラー11の下端がリフティングテープ12の一端に
連結されている。リフティングテープ12の他端はリン
グレール昇降シャフト13に一体に取付けたリフティン
グローラ14に連結してある。リングレール昇降シャフ
ト13には別のローラ15が一体に取付けてあり、この
ローラ15に一端を固着したリフティングテープ16の
他端が、リフティングレバー17の中間に回動自在とし
たガイドローラ18を介してリフティングドラム19に
固着してある。
【0009】リフティングレバー17は枢軸20回りに
揺動自在に支持してあり、リフティングレバー17の先
端はハートカム21に圧接している。ハートカム21は
ギヤ対25を介してメインモータM1に連繋してあり、
ハートカム21が1回転する間のリフティングレバー1
7の揺動により、ガイドローラ18を介してリングレー
ル10に1サイクルの上下動(チェース)が与えられ
る。また、リングレール昇降の1チェースごとに制御装
置50から出力される駆動指令でシェーパ送りモータM
2が回転し、この回転がクラッチ27とギヤ対28を介
して前記リフティングドラム19をテープ巻取方向へ回
動させ、これによりリングレール10が徐々に上昇する
シェーパ送りが与えらる。リフティングドラム19の回
動はギヤ対28に連結した回転量検出エンコーダ29に
よって検出できるようにしてある。クラッチ27は、管
糸成形中はつながっており、満管後のリングレール10
の下降時には切れるようになっている。また、ギヤ対2
8とプーリ22間の駆動系内にはクラッチ62が介在さ
れ、このクラッチ62はクラッチ27が切れたとき、即
ち満管時にのみつながり、リングレール10の下降を行
なわせるものである。
【0010】制御装置50は、中央演算処理装置(CP
U)51、ROMから成るプログラムメモリ52及び、
CPU13の演算結果や、キーボード54からの設定値
を記憶する記憶手段としての読書自在なメモリ(RA
M)53等から成る。プログラムメモリ52には後述の
フローチャートに従う制御プログラムがメモリされてい
る。制御装置50には設定手段としてのキーボード54
が接続され、このキーボード54からは、変速用データ
として、巻始めから満管までの生産高を0〜1.5分
玉,1.5〜3分玉,3〜9分玉,9分玉〜満管までに
分割した4つの区間Z1〜Z4に対応して夫々通常紡出回
転数H1〜H4,慣らし運転における基準回転数L1〜L4
及び増速分△L1 〜△L4 の外、慣らし運転に要する慣
らし紡出長LLが設定入力される。この慣らし紡出長L
Lは最も低速な区間Z1 においてトラベラ9とリング8
の馴染みがうまく行なわれるために区間Z1 を通過する
必要回数から設定され、また区間Z1 において通常紡出
回転数H1 の95%まで増速した後は通常紡出回転数H
1 としても良好な結果が得られたということから、この
実施例では、区間Z1 を10回通過した時点の長さに設
定してある。また制御装置50には自動管替装置の作動
を検知するスイッチ(図示なし)からの管換完了信号と
前記紡出量検出器55からの紡出長データ及びシェーパ
送りモータM2の制御のために回転量検出エンコーダ2
9からのリフティングドラム19の回転データが入力さ
れるようになっている。
【0011】この実施例では基準回転数L1〜L4は、夫
々通常紡出回転数H1〜H4の85%,90%,91%,
90%に設定され、また、そこからの増速分△L1〜△
4は、区間Z1〜Z4に対応して通常紡出回転数H1〜H
4の1%,2%,3%,5%に設定されまた、慣らし紡
出長LLは区間Z1 の回転が0.95H1 となる長さと
してあるが、これらの基準回転数L1〜L4、増速分△L
1〜△L4、慣らし紡出長LLはトラベラの種類、紡出条
件によって各区間Z1〜Z4での慣らし運転が適正となる
ように種々設定される。
【0012】また、前記キーボード54からは、紡出中
の何れの変速パターンにおいても最もスピンドル回転数
が高くなる区間、即ち区間Z3 における複数のスピンド
ル回転数に対応した満管長が入力される。この満管長と
して、スピンドル最高回転数が通常紡出回転数H3 とな
る高速運転に対して基準満管長S0 (ハンク)が与えら
れる。また、通常紡出回転数H3 に達しない低速運転
(1)〜(3)に対する低速満管長として、試紡によ
り、予め高速運転時と同一リング径で同一リフト長とし
て巻取った各低速運転時に得られた満管重量の、高速運
転時の満管重量(基準満管長S0 に相当)に対する減少
分が補正データa1〜a3(百分率)で入力されている。
この管糸重量の減少分は、シェーパ送り量を同一にし
て、巻径を無視した時の、低速による巻糸巻径増分(ふ
くらみ)に相当する。従って次式を用いることにより各
低速運転(1)〜(3)に対する実際の低速満管長S1
〜S3が基準満管長S0 より管糸巻径増分と対応した紡
出量だけ短く求められることになる。 Sn=(1−an/100)・S0(n=1,2,3) 尚、低速満管長として値S1〜S3を直接ハンク値として
入力してもよい。
【0013】次に図2に基づいて作用を説明する。まず
紡出条件、精紡機に使用しているトラベラ9の種類等か
ら、前記4つの区間Z1〜Z4に対する通常紡出回転数H
1〜H4、基準回転数L1〜L4、増速分△L1〜△L4、ト
ラベラ9の慣らし運転に必要な慣らし紡出長LLをキー
ボード54より入力する。同時に満管長データとして区
間Z3 でのスピンドル回転数と対応して基準満管長
0 、低速満管長S1 〜S3 を求める補正データa1
3を入力する。また、シェーパ送りを求めるためのシ
ェーパ送りデータとして、巻始めから満管までの管糸リ
フト長Rとハートカム1回転当りの紡出量T及びチェー
ス長Vとが入力される(ステップ1)。入力された各設
定値は図4,図5の表のように対応づけられてRAM5
3に記憶される(ステップ2)。続いて機台が起動され
て、トラベラ交換後の慣らし運転かどうかが、図示しな
い慣らし運転指示スイッチの信号により判別される(ス
テップ3)。
【0014】慣らし運転でない時は、区間Z1〜Z4のス
ピンドル回転を夫々通常紡出回転数H1〜H4に設定し
(ステップ5)、スピンドル回転数H3 に対する基準満
管長S0 を満管長として選択し(ステップ6)、チェー
ス1回当りのシェーパ送り量SSを次式から求める(ス
テップ7) SS=T・(R−V)/満管長 ここで求まるシェーパ送り量は基準シェーパ送り量であ
る。そして紡出量検出器55からの紡出長に応じて区間
を判別しつつ、通常紡出回転数H1〜H4となるようにイ
ンバータ56へ速度指令を出力すると共に1チェース毎
にシェーパ送りモータM2へ駆動指令を出力し、リフテ
ィングドラム19の回転が求められた基準シェーパ送り
量となったことをエンコーダ29から検出するとシェー
パ送りモータM2を停止させる(ステップ8)。こうし
て、リングレール10が基準シェーパ送り量でシェーパ
送りされると同時に、前記速度指令を受けてインバータ
56はメインモータM1へ区間Z1〜Z4に対応して変速
指令を出力し、その結果、スピンドル1は全区間が全て
通常紡出回転数となる通常紡出運転となり、基準満管長
0 となるまで駆動される(ステップ13)。満管後に
停止指令を出して機台を停止し、ドッフィングされ(ス
テップ14)、その後ステップ15〜ステップ17を経
て、再びステップ8へ戻る。
【0015】ドッフィング後のステップ16,18でト
ラベラ9を交換したときは以下のようである。慣らし運
転指示スイッチからの信号によりステップ3で慣らし運
転と判別されてステップ4へ進む。ステップ4ではメモ
リした速度データから各区間Z1〜Z4に対応したスピン
ドル回転数として基準回転L1〜L4を設定する。次いで
区間Z3 でのスピンドル回転数L3 に対する満管長の補
正データa1 を選択し、前述の式に基づいて、管糸径の
ふくらみを考慮した低速満管長S1 を演算する(ステッ
プ6)。次いでこの求められた低速満管長S1 に対する
シェーパ送り量を求める(ステップ7)。このシェーパ
送りとするようにシェーパ送りモータM2を制御し、か
つ、紡出量検出器55からの紡出長データに基づき、各
区間Z1〜Z4でのスピンドル回転が基準回転数L1〜L4
となるようにインバータ56へ速度指令を出力する(ス
テップ8)。インバータ56はこれによってメインモー
タM1を階段状に変速する。そしてステップ10で紡出
長検出器55からの紡出長データが積算され、ステップ
11でその積算値が慣らし生産高LLとなったか判別さ
れるが、慣らし生産高LLは本実施例では少なくとも0
〜1.5分玉の区間Z1 の回転数が0.95H1 となる
までの長さであるので引き続き満管まで巻かれて低速満
管長S1 となると(ステップ13)停止され、ドッフィ
ングされる。この時の変速パターンと紡出長S1 の関係
を図6(1)に示す。
【0016】再び起動され、今度は慣らし運転の2回目
なのでステップ4で区間Z1〜Z4のスピンドル回転が夫
々基準回転数L1〜L4に増速分△L1〜△L4を加算され
たものとなる。ステップ6では、この増速された区間Z
3 のスピンドル回転数に対応した低速満管長S2 が求め
られ、ステップ7ではその低速満管長S2 に対するシェ
ーパ送り量が求められる。こうして、慣らし運転の2回
目の各区間Z1〜Z4ではスピンドル回転が慣らし運転の
1回目よりも夫々△L1,△L2,△L3,△L4だけ増速
する。以下これを繰り返し、慣らし運転中の現在のスピ
ンドル回転は1回前よりも△L1〜△L4ずつ増速され
る。本実施例では増速巾の大きな区間Z2〜Z4では夫々
その区間を過ぎる回転が4回、2回、1回で慣らし回転
が通常紡出回転数H2〜H4に達する直前の状態となるの
で、それ以上は何度その区間を通過しても増速分は加え
ないようにしてある。慣らし運転の2回目、3回目の変
速パターンと紡出長S2,S3の関係を図6(2),
(3)に示す。
【0017】そして、ステップ11で生産高の積算値が
慣らし生産高LLとなるとステップ12へ進み、全ての
区間Z1〜Z4のスピンドル回転数が全て通常紡出回転数
1〜H4 で駆動されると共に慣らし運転信号がリセッ
トされる。そしてステップ8,9を経てステップ13を
繰り返す。この通常紡出回転に途中から切換る変速パタ
ーン(図6(4))までが慣らし運転で、このパターン
では、区間Z3 でのスピンドル回転数は、最初低速運転
(3)なので、これに対応して満管長は低速運転1の時
の低速満管長S3 で、シェーパ送り量もこれに対応した
値である。尚、図6(3)の変速パターンから図6
(4)までの間も、区間Z3 のスピンドル最高回転数は
低速運転(3)の状態なので、満管長は低速満管長S3
で、シェーパ送りもこれに対応した値である。
【0018】そして、途中から通常紡出運転となって満
管となった後は、ステップ14〜17を経てステップ
6,7で基準満管長S0 と基準シェーパ送り量を求め、
以後、ステップ8,9,13〜17を経て再びステップ
8へ戻ることを繰返し、通常紡出回転で運転される(図
6(5))。上述の低速運転(1)〜(3)におけるシ
ェーパ送り量は、低速満管長S1〜S3が基準満管長S0
より短くなった分、基準シェーパ送り量よりも大きくな
り、従って管糸は荒く巻かれ、その結果、管糸外径が基
準シェーパ送り、基準満管長S0 で巻取った時とほぼ同
一となり、“すれ玉”が防止される。
【0019】本実施例では、増速中の大きな区間Z2
4で通常紡出回転直前の回転まで増速した後、慣らし
紡出長LLとなるまでは増速しないものとして説明した
が、通常紡出回転まで増速して、その状態を慣らし紡出
長まで維持してもよい。このとき、例えば図6(6)の
ように区間Z3,Z4は通常紡出回転H3,H4であるが、
他の区間が通常紡出回転でないときは、慣らし紡出長に
達していないために、全体として慣らし運転ではある
が、区間Z3 のスピンドル最高回転が通常回転(高速回
転)H3 となっているため、満管長、シェーパ送りと
も、基準の値を用いることになる。
【0020】尚、本実施例では区間Z1 では1%きざみ
で10回、また区間Z2 では2%きざみで5回の段階的
増速が行なわれているので、紡出初期のトラベラ9の慣
らし運転が良好に行なわれる。また区間Z3 でも段階的
増速が行なわれているので、高速域において、トラベラ
の慣らし運転が極めて良好に行なわれる。そしてこの段
階的増速のための速度指令は基準速度と増速分から算出
されているので、多くの変速パターンを全て設定、入力
する必要が無くパターン変更も容易となるが、本願はこ
のように変速パターンを算出しつつスピンドルを変速す
るものにのみ適用されるものではなく、従来技術に記載
した特開平3−104935号に開示の変速方法にも適
用されることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】以上のように本願発明によれば、トラベ
ラ交換後にスピンドル最高回転を、低速運転から徐々に
高速運転へと移行させる際し、変速パターンのスピンド
ル最高回転に対応して、低速運転時には、その低速によ
る管糸巻径増分を考慮した短い低速満管長を満管長と
し、高速運転時には基準満管長を満管長とし、かつ、夫
々の運転速度の差にも拘らず、管糸リフト長を一定とす
るようにリングレールをシェーパ送りするものであるか
ら、低速、高速運転のスピンドル最高回転に差があった
も両者間での管糸巻径をほぼ同じにでき、低速運転時に
すれ玉が生じず、しかも、高速運転を基準にした巻糸巻
径の設定ができ、高速運転時の巻径を大きくできる。従
って、トラベラ交換周期の90%以上を占める高速運転
時の生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体説明図である。
【図2】制御プログラムである。
【図3】スピンドル回転数の変速パターンを示す図であ
る。
【図4】変速用データを示す表である。
【図5】満管長データを示す図である。
【図6】満管長と変速パターンの関係図である。
【符号の説明】
1 スピンドル、 9 トラベラ、 10 リングレー
ル、21 ハートカム、 50 制御装置、 M1 メ
インモータ、M2 シェーパ送りモータ、 S0 基準
満管長、 a1〜a3 補正データ、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 豊 岐阜県岐阜市一松道1丁目14の2 (72)発明者 安藤 裕治 岐阜県安八郡安八町森部911番地 (72)発明者 鈴木 進 愛知県一宮市今伊勢町本神戸字上町9番地

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紡出長を検出して予め設定した満管長と
    なると機台を停止する精紡機であって、トラベラ交換
    後、スピンドル最高回転数を、低速運転から段階的に増
    加させて、高速運転へと移行するようにした精紡機にお
    いて、スピンドル回転と独立してリングレールのシェー
    パ送りを可変とするシェーパ送りモータを備え、スピン
    ドル最高回転数が高速運転時の最高回転数を下回る低速
    運転での低速満管長を、その最高回転数に起因する管糸
    巻径増分と対応した紡出長だけ、高速運転における基準
    満管長より短く設定し、この満管長に基づいて、上記低
    速運転での管糸リフト長が、基準シェーパ送り量でシェ
    ーパ送りする高速運転時と同一となるようなシェーパ送
    り量を求め、上記低速運転時にはこのシェーパ送り量と
    なるようにシェーパ送りモータを制御するようにしたこ
    とを特徴とする精紡機における運転方法。
  2. 【請求項2】 紡出長を検出して満管となると機台を停
    止する精紡機であって、トラベラ交換後、スピンドル最
    高回転数を低速運転から段階的に上昇させ、高速運転へ
    と移行するようにした精紡機において、高速運転時にお
    ける基準満管長と、スピンドル最高回転数が高速運転の
    スピンドル最高回転数を下回る低速運転時における、そ
    の低速による管糸径のふくらみを考慮した低速満管長と
    を入力する満管長入力手段と、この満管長の記憶手段
    と、スピンドル最高回転数に拘らず管糸リフト長を絶え
    ず一定とするように、スピンドル最高回転数に応じた満
    管長に対応したシェーパ送りでリングレールを昇降制御
    させるシェーパ送りモータとを備えたことを特徴とする
    精紡機。
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