JP3480125B2 - 紡機の運転方法及び駆動制御装置 - Google Patents

紡機の運転方法及び駆動制御装置

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JP3480125B2
JP3480125B2 JP15481695A JP15481695A JP3480125B2 JP 3480125 B2 JP3480125 B2 JP 3480125B2 JP 15481695 A JP15481695 A JP 15481695A JP 15481695 A JP15481695 A JP 15481695A JP 3480125 B2 JP3480125 B2 JP 3480125B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はリング精紡機、リング撚
糸機等の紡機の運転方法及び駆動制御装置に係り、詳し
くはトラベラの慣らし運転に適した紡機の運転方法及び
駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】リング精紡機、リング撚糸機等の紡機に
おいてはリングフランジ上を走行するトラベラの作用に
より、ボビンに糸が巻付けられる。そして、リングフラ
ンジ上を走行するトラベラはリングフランジとの摩擦に
より摩耗するため、一定期間(2〜3週間)毎に交換す
る必要がある。また、トラベラがリングフランジ上を一
定の姿勢で滑走することが糸切れ発生、糸品質の低下を
防止する上で重要となるが、トラベラはその使用初期に
おいてはリングフランジとの接触位置が不安定なため滑
走姿勢も不安定となり、糸切れが多発したり毛羽の発生
が多くなるという不都合がある。この不都合を解消する
ため、従来はトラベラ交換後にトラベラとリングフラン
ジとの馴染み形状が形成されるまで、低速による慣らし
紡出期間を設けていた。
【0003】この慣らし紡出期間はスピンドルの最高回
転数が12000〜16000rpmの運転条件の場合に
は24時間程度で完了する。しかし、スピンドルの最高
回転数が20000〜25000rpm というようにより
高速化された場合にはトラベラの滑走姿勢の安定化がよ
り重要となり、トラベラ交換後の慣らし紡出期間は2〜
3日程度必要となる。従って、慣らし紡出期間中に複数
回の玉揚げが必要となる。スピンドルの最高回転数が1
4000〜15000rpm 程度の場合には、低速の慣ら
し運転時の最高回転数を段階的に高めた後、通常の高速
運転に移行する必要はないが、18000rpm 以上の高
速で操業を行う場合には、トラベラ交換後の慣らし運転
の最高速度を多段階で増大させることが好ましい。
【0004】特開平3−104935号公報には、紡出
開始から満管までのスピンドル回転数を段階的に変速さ
せるとともに、その最高回転数を変えた複数の変速パタ
ーンを予め設定、記憶させておき、これらの変速パター
ンに基づいてトラベラの種類や紡出条件に合わせて慣ら
し運転から通常紡出回転に至る間のスピンドルの最高回
転数や変速パターンの繰り返し回数を決めて、慣らし運
転を行う装置が開示されている。
【0005】また、特開平6−158438号公報に
は、リング精紡機において、トラベラ交換後に慣らし運
転をする際の低速運転時の巻径増大によるすれ玉を防止
するための精紡機が開示されている。この精紡機は、ス
ピンドル回転と独立してリングレールのシェーパ送りを
可変とするシェーパ送りモータを備え、低速運転での低
速満管長を高速運転における基準満管長より短く設定す
る。そして、低速満管長に基づいて低速運転での管糸の
リフト長が、基準シェーパ送り量でシェーパ送りする高
速運転時と同一となるようなシェーパ送り量を求め、低
速運転時にはこのシェーパ送り量となるようにシェーパ
送りモータを制御する。その結果、低速運転時と高速運
転時での管糸巻径がほぼ同じになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、慣
らし運転時におけるスピンドルの最高回転速度やシェー
パ送り量に関する検討はなされているが、巻始め位置は
通常紡出運転時と同じに設定されていた。そして、従
来、慣らし運転を行った場合、巻取り初期に糸切れが多
く発生するという問題があった。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はトラベラ交換後のトラベラ慣ら
し運転時における糸切れ発生を少なくすることができる
紡機の運転方法及び駆動制御装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、リングレールを他の駆
動系と独立して昇降可能なリフティング装置を備えた紡
機において、トラベラ交換後の慣らし運転時に、スピン
ドルの最高回転速度を通常運転時の最高回転速度より低
速にするとともに、管替え後の巻取り時におけるリング
レールの最初の下部反転位置を、通常運転時の巻取り時
におけるリングレールの最初の下部反転位置より高い位
置に設定して運転を開始するようにした。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記慣らし運
転はスピンドルの最高回転速度が異なる複数の運転パタ
ーンを、最高回転速度の小さいものから順に所定回数ず
つ行うとともに、最高回転速度が大きくなるに従って管
替え後の巻取り時におけるリングレールの最初の下部反
転位置を順次下げるようにした。
【0010】また、請求項3に記載の発明では、リング
レールを他の駆動系と独立して昇降可能なリフティング
装置を備えた紡機において、前記リフティング装置を駆
動する駆動モータと、スピンドルを駆動する可変速モー
タと、スピンドルの最高回転速度が通常運転時の最高回
転速度より低速となる慣らし運転時の運転条件を設定す
る設定手段と、前記設定手段により設定された運転条件
に従って前記駆動モータ及び可変速モータを制御する制
御手段と、通常運転時の制御から慣らし運転時の制御へ
の切換え信号を出力する切換え手段と、慣らし運転時に
おける管替え後の巻取り時におけるリングレールの最初
の下部反転位置を通常運転時の巻取り時におけるリング
レールの最初の下部反転位置より高い所定位置に設定す
る下部反転位置設定手段とを備えた。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項3に記
載の発明において、前記制御手段は慣らし運転時におけ
る前記可変速モータの変速パターンとして少なくともス
ピンドルの最高回転速度が異なるパターンを複数個記憶
可能な記憶手段と、前記変速パターンのスピンドル最高
回転速度に対応して前記所定位置の高さを演算する演算
手段とを備えている。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明では、トラベラ交換後の
慣らし運転時に、スピンドルの最高回転速度が通常運転
時の最高回転速度より低速に設定された状態で運転が行
われる。糸はスネルワイヤとトラベラとの間でバルーニ
ングを生じながらボビンに巻取られる。スネルワイヤと
トラベラとの距離が大きい方がバルーニングにより糸に
作用する張力が大きくなる。トラベラ交換後の慣らし運
転時の管替え後の巻取り時におけるリングレールの最初
の下部反転位置を通常運転時と同じにすると、巻始めか
ら1〜2分玉までの間でトラベラの滑走姿勢が不安定な
状態となり、トラベラに大きな糸張力が作用する状態と
なるため、糸切れが発生し易くなる。しかし、管替え後
の巻取り時におけるリングレールの最初の下部反転位置
が通常運転時より高く設定されているため、スネルワイ
ヤとトラベラとの距離が小さくなってバルーニングによ
り糸に作用する張力が小さくなり、糸切れが減少する。
【0013】請求項2に記載の発明においては、慣らし
運転時にスピンドルの最高回転速度が異なる複数の運転
パターンが、最高回転速度の小さいものから順に所定回
数ずつ実行される。また、スピンドルの最高回転速度が
大きくなるに従って管替え後の巻取り時におけるリング
レールの最初の下部反転位置が、通常運転時の巻取り時
におけるリングレールの最初の下部反転位置に近づくよ
うに順次低く設定される。従って、慣らし運転の終期に
おいてはスピンドルの最高回転速度が通常運転時のスピ
ンドルの最高回転速度に比較的近い速度で運転され、通
常運転に切換えられたときにトラベラの滑走姿勢がより
安定する。
【0014】請求項3に記載の発明では、リングレール
はリフティング装置より駆動系と独立して昇降される。
トラベラ交換後の慣らし運転時には、設定手段によりス
ピンドルの最高回転速度が通常運転時の最高回転速度よ
り低速となる慣らし運転時の運転条件が設定される。ま
た、下部反転位置設定手段により、慣らし運転時におけ
る管替え後の巻取り時におけるリングレールの最初の下
部反転位置が通常運転時の巻取り時におけるリングレー
ルの最初の下部反転位置より高い所定位置に設定され
る。通常運転時の制御から慣らし運転時の制御への切換
え信号が切換え手段から出力されると、慣らし運転時に
おいては、リフティング装置を駆動する駆動モータと、
スピンドルを駆動する可変速モータとが制御装置により
運転条件に従って制御され、管替え後の巻取り時におけ
るリングレールの最初の下部反転位置が、通常運転時の
巻取り時におけるリングレールの最初の下部反転位置よ
り高い所定位置となるように巻取りが行われる。従っ
て、慣らし運転時には巻取り初期においてスネルワイヤ
とトラベラとの距離が通常運転時より小さくなり、糸に
作用する張力が小さくなって糸切れが減少する。
【0015】請求項4に記載の発明では、慣らし運転時
における変速パターンとしてスピンドルの最高回転速度
が異なる複数のパターンが使用される。また、各変速パ
ターンのスピンドル最高回転速度に対応して管替え後の
巻取り時におけるリングレールの最初の下部反転位置の
高さが演算手段により演算される。そして、スピンドル
の最高回転速度が小さい順に各変速パターンによって所
定回数ずつ慣らし運転が行われる。
【0016】
【実施例】以下、本発明をリングレールを他の駆動系と
独立して昇降可能なリフティング装置を備えたリング精
紡機に具体化した一実施例を図1〜図5に従って説明す
る。図3に示すように、ドラフトパートを構成するフロ
ントローラ1の回転軸1aは歯車列2を介してドライビ
ングシャフト3に連結されている。ドライビングシャフ
ト3はベルト伝動機構4を介して可変速モータとしての
主モータMにより回転駆動される。スピンドル5はドラ
イビングシャフト3に固定されたチンプーリ6との間に
巻き掛けられたスピンドルテープ7を介して回転駆動さ
れるようになっている。すなわち、ドラフトパート及び
スピンドル駆動系は共通の主モータMにより駆動され
る。なお、ドラフトパート及びスピンドル5は精紡機機
台の左右両側に配設されているが、図3では片側のみ示
している。
【0017】リフティング装置はラインシャフト8を介
してリングレール9及びラペットアングル10を昇降さ
せるようになっている。スピンドルレール(図示せず)
の長手方向に沿って、すなわちドライビングシャフト3
と並行にラインシャフト8(片側のみ図示)が回転自在
に配設されている。ラインシャフト8にはそれぞれリン
グレール9及びラペットアングル10を昇降作動する昇
降ユニット11が所定間隔で配設されている(1個のみ
図示)。昇降ユニット11はラインシャフト8に一体回
転可能に嵌着固定されたねじ歯車12と、リングレール
9あるいはラペットアングル10を支持するポーカピラ
ー13の下部に形成されたスクリュー部13aが螺合す
るナット体14とを備えている。ポーカピラー13は上
下方向に移動可能に機台フレーム(図示せず)に支承さ
れている。ナット体14は機台フレームの所定高さ位置
にブラケット(図示せず)を介して回転可能に支持さ
れ、その外周に互いに噛合するねじ歯車14aが一体に
形成されている。リングレール9を支持するポーカピラ
ー13と対応するナット体14のねじ歯車14aは、ね
じ歯車12にも噛合されている。
【0018】ラインシャフト駆動系を構成する回転軸1
5は、両ラインシャフト8と平行に回転自在に配設さ
れ、回転軸15の中間部には歯車16が嵌着固定されて
いる。歯車16は駆動モータとしてのサーボモータ17
の出力軸17aに嵌着固定された歯車18と噛合してい
る。両ラインシャフト8の端部と対応する位置には、ラ
インシャフト8と直交する状態で回転軸19が配設され
ている。回転軸19の両端にはラインシャフト8の端部
に嵌着固定されたウォームホイール20と噛合するウォ
ーム21が嵌着固定されている。回転軸15の第1端部
にはかさ歯車22が嵌着固定され、かさ歯車22は回転
軸19の中間部に嵌着固定されたかさ歯車23と噛合し
ている。そして、サーボモータ17の正逆回転に伴って
回転軸15が正逆回転駆動されるとともに回転軸19が
正逆回転駆動され、回転軸19の正逆回転に伴ってライ
ンシャフト8が正逆回転駆動される。ラインシャフト
8、昇降ユニット11、サーボモータ17及びラインシ
ャフト駆動系によりリングレール9及びラペットアング
ル10を昇降させるリフティング装置が構成されてい
る。なお、これらの構成は例えば実公平3−48223
号公報に開示された装置と基本的に同じである。
【0019】ドライビングシャフト3の回転が歯車列を
介して伝達される回転軸24の端部と、前記回転軸15
との間にはベルト伝動機構25が配設されている。ベル
ト伝動機構25は回転軸15に回転自在に支承されると
ともに電磁クラッチ26を介して回転軸15と一体回転
可能な歯付きプーリ27を備え、ベルト伝動機構25は
ドラフトパート及びスピンドル駆動系の回転を、ライン
シャフト駆動系にリングレール9を下降させる方向の回
転として伝達する。電磁クラッチ26は励磁状態で歯付
きプーリ27と回転軸15とを連結する。そして、ベル
ト伝動機構25は停電時の惰性回転時にスピンドル駆動
系の回転をラインシャフト駆動系に伝達可能となってい
る。すなわち、リフティング装置はサーボモータ17に
よりスピンドル駆動系等と独立して駆動されるようにな
っている。
【0020】制御手段としての役割を果たす制御装置2
8は、インバータ29を介して主モータMに接続され、
サーボドライバ30を介してサーボモータ17に接続さ
れている。サーボドライバ30にはロータリエンコーダ
31が取付けられている。回転軸1aの端部に嵌着され
た歯車2aの近傍にはフロントローラ1の回転に対応し
てパルス信号を出力するセンサSが配設されている。セ
ンサSはフロントローラ1の回転速度を検出する回転速
度検出手段としての役割と、紡出量を検出する紡出量検
出手段としての役割とを果たす。また、ドライビングシ
ャフト3の端部に嵌着された歯車3aの近傍にはドライ
ビングシャフト3の回転に対応してパルス信号を出力す
るセンサSSが配設されている。センサSSはスピンド
ル5の回転速度を検出する回転速度検出手段としての役
割を果たす。
【0021】図4に示すように、制御装置28は演算手
段及び下部反転位置設定手段としての中央処理装置(以
下、CPUという)32を備えている。制御装置28は
記憶手段としてのプログラムメモリ33、作業用メモリ
34、入出力インタフェース35、主モータ駆動回路3
6及びサーボモータ駆動回路37を備えている。CPU
32は入出力インタフェース35を介してロータリエン
コーダ31、センサS、センサSS及び入力装置38に
接続されている。入力装置38はスピンドル5の最高回
転速度が通常運転時の最高回転速度より低速となる慣ら
し運転時の運転条件を設定する設定手段と、慣らし運転
時における管替え後の巻取り時におけるリングレールの
最初の下部反転位置(以下、単に最初の下部反転位置と
いう)を通常運転時の最初の下部反転位置より高い所定
位置に設定する下部反転位置設定手段との役割を果た
す。CPU32は入出力インタフェース35及び主モー
タ駆動回路36を介してインバータ29に接続され、入
出力インタフェース35及びサーボモータ駆動回路37
を介してサーボドライバ30に接続されている。
【0022】CPU32はプログラムメモリ33に記憶
された所定のプログラムデータに基づいて動作する。プ
ログラムメモリ33は読出し専用メモリ(ROM)より
なり、前記プログラムデータと、その実行に必要な各種
データとが記憶されている。作業用メモリ34は読出し
及び書替え可能なメモリ(RAM)よりなり、入力装置
38により入力されたデータやCPU32における演算
処理結果等を一時記憶する。
【0023】プログラムメモリ33には機台の起動時か
ら満管に伴う停止時までの主モータ4の速度変化基準パ
ターンが複数個(この実施例では5個)記憶されてい
る。図5に示すように、速度変化基準パターンは通常運
転時(最高速運転時)に対応する基準パターンP0と、
主として慣らし運転時に使用される4個の基準パターン
P1〜P4とがある。各基準パターンP0〜P4はそれ
ぞれスピンドル回転数が時間経過(分玉形成)とともに
段階的に変化し、基準パターンP0は最高速の回転数n
4に達するまで回転数n0〜n4の5段階に変化するよ
うに設定され、他の4個の基準パターンP1〜P4はそ
れぞれ最高速に達するまでの速度変化が基本的には最高
速運転時の基準パターンP0の速度変化に対応するよう
に設定されている。また、各段の回転数は入力装置38
により入力された値に設定され、その各段の回転数すな
わち速度データが設定された後の変速パターンP0〜P
4が作業用メモリ34に記憶されるようになっている。
従って、各基準パターンP0〜P4の各段の回転数はそ
れぞれ他の基準パターンと独立に設定することができ
る。
【0024】入力装置38は前記変速パターンP0〜P
4のうち必要な変速パターンを選択するとともに変速パ
ターンの繰返し回数及び出力順序を設定可能に構成され
ている。そして、入力装置38により選択された変速パ
ターンの繰返し回数及び出力順序が作業用メモリ34に
記憶され、CPU32はプログラムメモリ33のプログ
ラムデータ及び作業用メモリ34に記憶された変速パタ
ーンの速度データ等に基づいて、インバータ29に主モ
ータMの駆動制御用の指令信号を出力するようになって
いる。この構成は特開平3−104935号公報に開示
されたものと同じである。
【0025】CPU32はロータリエンコーダ31から
の出力信号に基づいてリングレール9の位置及び移動量
を演算する。そして、CPU32は入力装置38で入力
されたリフティング条件となるリングレール9の反転時
期をリングレール9の移動量及び位置に基づいて演算
し、サーボドライバ30を介してサーボモータ17を駆
動制御するようになっている。
【0026】CPU32は通常運転時の制御から慣らし
運転時の制御への切換え信号を出力する切換え手段とし
ての手動スイッチ39に入出力インタフェース35を介
して接続されている。そして、トラベラ交換後に手動ス
イッチ39が操作されて、前記切換え信号が出力された
後は、慣らし運転時の制御を行う。また、CPU32に
は精紡機機台に設けられた管替え完了検知装置40から
の管替え完了信号が入力されるようになっている。
【0027】また、プログラムメモリ33には慣らし運
転時におけるスピンドル5の最高回転速度に対応する最
初の下部反転位置の関係がデータベース又は式として記
憶されている。CPU32は慣らし運転時におけるスピ
ンドル5の変速パターンが入力装置38により設定され
ると、各変速パターンのスピンドル最高回転速度に対応
して管替え後の最初の下部反転位置を演算し、各変速パ
ターンで運転を行う際の最初の下部反転位置として作業
用メモリ34に記憶させる。そして、CPU32は慣ら
し運転時に管替え完了検知装置40からの管替え完了信
号が入力されると、再起動に先立ってリングレール9を
運転開始位置に移動させるようにサーボモータ17を駆
動制御する指令信号をサーボドライバ30に出力する。
【0028】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。トラベラ交換後の慣らし運転を行う場合、機
台の運転に先立って慣らし運転終了後の高速運転(通常
運転)の基準パターンP0と、それより低速の慣らし運
転時の基準パターンとを入力装置38により選択し、各
基準パターンについて速度データを設定する。例えば、
通常運転時のスピンドル5の回転速度が20000rpm
以上と大きい場合に、トラベラ交換後の慣らし運転を行
うため低速の基準パターンP1〜P4を全て選択した場
合は、全ての選択基準パターンP0〜P4についてまず
各段の速度データ(n0〜n8)を設定する。この場
合、まず高速運転の基準パターンP0の各段の速度デー
タを入力装置38により設定した後、低速の基準パター
ンP1〜P4の各段の速度データを高速運転の基準パタ
ーンP0の各段の速度データに対応した値に設定する。
速度データ設定後の基準パターンP0〜P4は作業用メ
モリ34に記憶される。次いで速度データ設定後の基準
パターンP0〜P4の繰返し回数を設定する。例えば各
変速パターンP1〜P4の繰返し回数をそれぞれ9回、
5回、2回、1回と設定すると、そのデータが作業用メ
モリ34に記憶される。慣らし運転時のスピンドル最高
回転速度が最も小さい変速パターンP1における最高回
転速度n7は例えば通常運転時の60〜70%程度に設
定される。そして、他の変速パターンP2〜P4の最高
回転速度はP4>P3>P2>P1の順に、適宜設定さ
れる。
【0029】変速パターンP1による慣らし運転時の最
初の下部反転位置が高い程、糸切れが少なくなるが、ボ
ビンBに巻取られる糸の量が少なくなる。ボビンBに巻
取られる糸の量が少なくなると、ワインダでの巻き返し
時に1個のパッケージを形成するのに必要な管糸の本数
が多くなり糸継ぎの回数が増える。また、管糸1本当た
りの糸巻量が少ないと、精紡機からワインダへの管糸の
供給が、ワインダの処理量に追いつかなくなる。従っ
て、最初の下部反転位置は紡出糸の原料、番手、スピン
ドル最高回転速度等の紡出条件と、次工程のワインダの
能力とを考慮して決定される。例えば、長さが210m
m程度のボビンBの場合、変速パターンP1による慣ら
し運転時の最初の下部反転位置H1 は、通常運転時の最
初の下部反転位置H0 より15〜30mm程度高く設定
される。なお、通常運転時の最初の下部反転位置はボビ
ンBの下端から10mm程度の高さである。
【0030】CPU32は各変速パターンデータが設定
されると、各変速パターンで運転する際の最初の下部反
転位置をデータベース又は式に基づいて演算して作業用
メモリ34に記憶させる。このときCPU32は下部反
転位置設定手段として機能する。なお、データベースに
対応するスピンドル最高回転速度がない場合、CPU3
2はその値に近いデータに基づいて最初の下部反転位置
を設定する。各変速パターンP1〜P4における最初の
下部反転位置は、P1>P2>P3>P4の順に低くな
る。紡出長、リフト長、チェイス長等の紡出条件データ
は、原則として通常運転時のデータが使用される。ま
た、最初の下部反転位置が通常運転時より高く設定され
るため、CPU32は最初の下部反転位置に対応して通
常紡出時のデータに基づいて各変速パターンで運転する
際の紡出長を演算し、各変速パターンに対応して作業用
メモリ34に記憶させる。すなわち、慣らし運転時の紡
出長は通常運転時の紡出長より短く設定される。
【0031】そして、慣らし運転の運転条件設定後、作
業者が手動スイッチ39を操作すると、機台の運転が再
開されて慣らし運転が開始される。機台の起動に伴いC
PU32は作業用メモリ34に記憶された変速パターン
データを順次インバータ29に出力し、インバータ29
はその速度データに従って主モータMを駆動制御する。
また、CPU32はリングレール9が紡出条件に対応し
た昇降運動を行うようにサーボドライバ30を介してサ
ーボモータ17を駆動制御する。トラベラ交換は紡出状
態が安定している、管糸が5分玉〜8分玉の状態で行わ
れ、トラベラ交換のための運転停止時には玉揚げは行わ
れない。そして、慣らし運転はトラベラ交換前の中玉の
管糸の巻取りを継続する状態で行われる。従って、図5
に示すように、変速パターンP1による慣らし運転の場
合、第1回目は短時間で終了する。なお、1回目の慣ら
し運転の紡出長は2回目以降の場合と異なり、通常運転
時の値が基準となっている。
【0032】所定の紡出長の巻取りが完了して満管にな
ると、機台が管替えのために停止し、管替えが行われ
る。管替え完了検知装置40からの管替え完了信号がC
PU32に入力されると、CPU32はリングレール9
を運転開始位置HS1まで移動させるように、サーボモー
タ17を駆動する指令信号をサーボドライバ30に出力
する。その結果、リングレール9が機台の再起動に先立
って所定の運転開始位置HS1に移動される。そして、こ
の状態から機台が再起動される。図1(a)はリングレ
ール9の位置の時間変化を示し、実線が慣らし運転時を
表し、鎖線が通常運転時を表す。通常運転時については
満管になる前の状態までを表している。図1(b)は図
1(a)の巻取り初期における部分拡大図である。
【0033】機台の運転開始とともに、図1(a),
(b)に示すように、リングレール9は運転開始から暫
く運転開始位置HS1に保持された後、最初の下部反転位
置H1まで下降され最初の下部反転位置H1 で反転した
後、所定のチェース運動を行う。最初の下部反転位置H
1 までのリングレール9の降下速度は、所定のチェース
運動を行う際のリングレール9の昇降速度より速く、リ
ングレール9が運転開始位置HS1から最初の下部反転位
置H1 まで降下する間に糸YはボビンBに1回半程度巻
取られる。慣らし運転時の最初の下部反転位置H1 は通
常運転時の最初の下部反転位置H0 より高く設定されて
いるため、図1(a)に示すように、ボビンBには鎖線
で示す従来の場合より上側から糸Yが巻取られて管糸が
形成される。
【0034】運転開始位置HS1から最初の下部反転位置
1 までの距離は、通常運転時の運転開始位置HS0から
最初の下部反転位置H0 までの距離と同じに設定されて
いる。そして、慣らし運転時の最初の下部反転位置H1
は通常運転時の最初の下部反転位置H0 より高く設定さ
れているため、図1(a),(b)に示すように、リン
グレール9の運転開始位置HS1は通常運転時の運転開始
位置HS0より高くなる。以下同様に、2回目以降の慣ら
し運転時には、リングレール9は機台の再起動に先立っ
て通常運転時より高い所定の運転開始位置HS1に移動さ
れる。なお、運転開始位置HS1から最初の下部反転位置
1 までの距離と、運転開始位置HS0から最初の下部反
転位置H0 までの距離とは異ならせてもよい。
【0035】CPU32は管替え完了検知装置40から
の出力信号をカウントし、図5に示すように入力装置3
8により入力された設定回数ずつ各変速パターンP1〜
P4で慣らし運転を行う。その後、通常の高速運転に移
行し、以後は高速パターンP0で通常運転が行われる。
【0036】図2に示すように、フロントローラ1から
送出された糸Yはスネルワイヤ10a及びリング9a上
を摺動するトラベラTを経てボビンBに巻き取られる。
糸Yはスネルワイヤ10aとトラベラTとの間でバルー
ニング41を生じながらボビンBに巻取られる。スネル
ワイヤ10aとトラベラTとの距離が大きい方がバルー
ニング41により糸Yに作用する張力が大きくなる。ト
ラベラ交換後の慣らし運転時の最初の下部反転位置H1
を通常運転時と同じにすると、トラベラTの滑走姿勢が
不安定な状態でトラベラTに大きな糸張力が作用する状
態となり、糸切れが発生し易くなる。しかし、最初の下
部反転位置H1 が通常運転時の最初の下部反転位置H0
より高く設定されているため、スネルワイヤ10aとト
ラベラTとの距離が小さくなってバルーニング41によ
り糸Yに作用する張力が小さくなり、糸切れが減少す
る。
【0037】糸切れはトラベラTの滑走姿勢の安定状態
と、糸張力とのバランスにより発生し、同じ糸張力であ
ってもトラベラTの滑走姿勢が安定していれば発生し難
くなる。また、トラベラTの滑走姿勢が多少不安定であ
っても糸張力が小さければ糸切れは発生し難くなると考
えられる。トラベラTの姿勢はスピンドル5すなわちボ
ビンBの回転速度により異なり、通常運転時のスピンド
ル回転速度が18000rpm 以上の高速の場合は、スピ
ンドル最高回転速度が最も小さな変速パターンP1によ
る慣らし運転時と、変速パターンP0による通常運転時
とでトラベラTの滑走姿勢がかなり異なる。従って、そ
のような場合に慣らし運転を変速パターンP1のみで行
った後、通常運転に切換えると糸切れが多くなる。しか
し、この実施例ではスピンドル最高回転速度を段階的に
大きくした複数の変速パターンP1〜P4で順次慣らし
運転を行うため、通常運転に移行する前段階の慣らし運
転時に通常運転時の紡出条件に近い状態で巻取りが行わ
れるため、通常運転に移行した際に糸切れが少なくな
る。
【0038】また、この実施例では慣らし運転時のスピ
ンドル5の変速パターンを設定すると、自動的に管替え
後の最初の下部反転位置H1 が設定されるため、慣らし
運転時の運転条件設定が容易になるとともに、最初の下
部反転位置H1 の設定を間違える虞がなくなる。
【0039】また、この実施例では慣らし運転が繰り返
されてある程度トラベラTがリング9aと馴染んだ後
に、最初の下部反転位置が下げられるため、糸の巻取り
量を増すために最初の下部反転位置を通常運転時の最初
の下部反転位置に近づけても糸切れが発生し難くなる。
【0040】また、この実施例では停電時にリフティン
グ装置にベルト伝動機構25を介してスピンドル駆動系
の回転が伝達されるため、スピンドル5の惰性回転が停
止するまで、リングレール9も移動され、ボビンBの同
じ位置に糸が巻取られる不都合がなくなる。
【0041】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 (1) 使用されるトラベラの種類あるいは紡出条件に
より慣らし運転に、基準パターンP1〜P4の全てを使
用せずに、紡出条件に対応した数の変速パターン及び繰
返し回数を設定する。例えば、慣らし運転用に基準パタ
ーンP1,P3を選択し、各基準パターンP1,P3の繰
り返し回数をそれぞれ5回及び2回に設定すると、慣ら
し運転時に基準パターンP1が5回繰り返された後、基
準パターンP3が2回繰り返され、その後は最高速の基
準パターンP0での通常運転に移行する。また、通常運
転時のスピンドル回転速度が比較的小さい場合は、慣ら
し運転時に1種類の基準パターンでのみ複数回運転を行
った後、通常運転に移行してもよい。
【0042】(2) 最初の下部反転位置を変速パター
ンP1〜P4のスピンドル最高回転速度に対応させて設
定する代わりに、慣らし運転の回数に対応して変更する
ようにしてもよい。例えば、トラベラTがある程度リン
グ9aと馴染む回数を予め試験的に求めておき、入力装
置38により慣らし運転の合計回数が設定された後、C
PU32が自動的に最初の下部反転位置の変更時期を設
定する構成とする。この場合、慣らし運転を1種類の基
準パターンでのみ複数回行うときでも、所定回数慣らし
運転が行われた後に最初の下部反転位置が変更され、管
糸の巻糸量を通常運転時に近づけることができ、ワイン
ダへの管糸供給が逼迫することが回避できる。
【0043】(3) 管替え後の最初の下部反転位置の
設定をCPU32が自動的に行う代わりに、入力装置3
8によりそれぞれ入力して行う構成としてもよい。この
場合、データベースとして対応するスピンドル回転数が
ない場合でも、紡出条件に対応してより適正な値を設定
できる。
【0044】(4) 慣らし運転時の低速のパターンP
1〜P4の各段の速度(回転数)を設定する際、その回
転数は必ずしも最高速パターンP0の途中段階の回転数
と対応させる必要は無く、低速の各パターンP1〜P4
毎に独自の回転数を設定してもよい。さらに、最高速パ
ターン(通常運転時の変速パターン)としてパターンP
0以外のパターンを選択し、それより低速のパターンを
慣らし運転用のパターンとして選択してもよい。
【0045】(5) プログラムメモリ33に主モータ
Mの速度変化基準パターンを記憶する代わりに、機台の
運転に先立って入力装置38により主モータMの変速パ
ターンを設定するようにしてもよい。また、作業用メモ
リ34として電池でバックアップされたRAMを使用し
て、基準パターンを作業用メモリ34に記憶させてもよ
い。この場合、基準パターンの変更や追加が容易とな
る。また、作業用メモリ34が複数の変速パターンを記
憶する記憶手段となる。
【0046】(6) サーボモータ17に代えてインバ
ータ(図示せず)を介して変速制御される可変速モータ
を使用するとともに、その出力軸とラインシャフトとの
間に一対の電磁クラッチの励消磁によりラインシャフト
の回転方向を変更する機構を設けてもよい。例えば、ラ
インシャフト駆動機構を図6に示す構成とする。すなわ
ち、可変速モータ42の出力軸42aと回転軸15との
間に中間軸43が配設され、中間軸43と回転軸15と
の間には歯車列44,45が配設される。回転軸15に
は歯車列44の回転を回転軸15に伝達する上昇用電磁
クラッチ46と、歯車列45の回転を回転軸15に伝達
する下降用電磁クラッチ47とが装備されている。この
装置では巻取運転時に、出力軸42aの一方向の回転が
歯車列48を介して中間軸43に伝達され、両電磁クラ
ッチ46,47の励消磁によりラインシャフト8が正転
あるいは逆転される。
【0047】また、リフティング装置としてラインシャ
フトを使用せずに、例えば、カムの回転に基づいてリン
グレールを昇降させるとともに、主モータMの駆動と独
立して再起動時のリングレールの昇降可能な揺動装置を
備えたもの(例えば、特開昭60−119227号公
報)を使用してもよい。
【0048】(7)スピンドル5をタンゼンシャルベル
トにより駆動する構成としたり、ドラフトパートをスピ
ンドル駆動系と独立して駆動する構成としてもよい。ま
た、リング撚糸機に適用してもよい。
【0049】前記実施例及び変更例から把握できる請求
項記載以外の発明について、以下にその効果とともに記
載する。 (1) 請求項3に記載の発明において、演算手段は設
定された変速パターンの回数に基づいて最初の下部反転
位置の変更時期及び最初の下部反転を演算して設定す
る。この場合、慣らし運転の条件設定が容易になるとと
もに、糸切れを発生させずに管糸の巻糸量を通常運転時
に近づけることができる。
【0050】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項4
に記載の発明によれば、トラベラ交換後のトラベラ慣ら
し運転時における糸切れ発生を少なくすることができ、
糸継ぎ作業の手間が減少するとともに生産性が向上す
る。
【0051】請求項2に記載の発明では、通常運転時の
スピンドル回転速度が高速(18000rpm 以上)の場
合でも、慣らし運転から通常運転に切換えられたときに
トラベラの滑走姿勢がより安定して、1種類の低速運転
から通常運転に切換えた場合に比較して糸切れがより少
なくなる。
【0052】請求項4に記載の発明では慣らし運転時の
運転条件設定が容易になるとともに、間違って設定する
虞がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は一実施例のリングレールの位置変化
を示す線図、(b)は(a)の巻取り初期における部分
拡大図。
【図2】 糸の巻取り状態を示す概略図。
【図3】 駆動系の概略斜視図。
【図4】 制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図5】 慣らし運転時のスピンドル回転数の変化を示
すダイヤグラム。
【図6】 変更例のラインシャフト駆動系の概略斜視
図。
【符号の説明】
5…スピンドル、8…リフティング装置を構成するライ
ンシャフト、11…同じく昇降ユニット、9…リングレ
ール、17…駆動モータとしてのサーボモータ、28…
制御手段としての制御装置、32…演算手段及び下部反
転位置設定手段としてのCPU、33…記憶手段として
のプログラムメモリ、38…設定手段としての入力装
置、M…可変速モータとしての主モータ、運転パターン
P0,P1〜P4、H1 …最初の下部反転位置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−239122(JP,A) 特開 平5−331719(JP,A) 特開 昭63−288223(JP,A) 特開 平7−97726(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D01H 1/36 D01H 1/26

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リングレールを他の駆動系と独立して昇
    降可能なリフティング装置を備えた紡機において、 トラベラ交換後の慣らし運転時に、スピンドルの最高回
    転速度を通常運転時の最高回転速度より低速にするとと
    もに、管替え後の巻取り時におけるリングレールの最初
    の下部反転位置を、通常運転時の巻取り時におけるリン
    グレールの最初の下部反転位置より高い位置に設定して
    運転を開始する紡機の運転方法。
  2. 【請求項2】 前記慣らし運転はスピンドルの最高回転
    速度が異なる複数の運転パターンを、最高回転速度の小
    さいものから順に所定回数ずつ行うとともに、最高回転
    速度が大きくなるに従って管替え後の巻取り時における
    リングレールの最初の下部反転位置を順次下げるように
    した請求項1に記載の紡機の運転方法。
  3. 【請求項3】 リングレールを他の駆動系と独立して昇
    降可能なリフティング装置を備えた紡機において、 前記リフティング装置を駆動する駆動モータと、 スピンドルを駆動する可変速モータと、 スピンドルの最高回転速度が通常運転時の最高回転速度
    より低速となる慣らし運転時の運転条件を設定する設定
    手段と、 前記設定手段により設定された運転条件に従って前記駆
    動モータ及び可変速モータを制御する制御手段と、 通常運転時の制御から慣らし運転時の制御への切換え信
    号を出力する切換え手段と、 慣らし運転時における管替え後の巻取り時におけるリン
    グレールの最初の下部反転位置を通常運転時のリングレ
    ールの最初の下部反転位置より高い所定位置に設定する
    下部反転位置設定手段とを備えた紡機の駆動制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は慣らし運転時における前
    記可変速モータの変速パターンとして少なくともスピン
    ドルの最高回転速度が異なるパターンを複数個記憶可能
    な記憶手段と、前記変速パターンのスピンドル最高回転
    速度に対応して前記所定位置の高さを演算する演算手段
    とを備えている請求項3に記載の紡機の駆動制御装置。
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