JPH061574Y2 - 屋根瓦用搬送具

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【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野この考案は、瓦を積載したパレットを、積載状態のまま
トラック荷台より屋根上へ吊り上げる時に使用する搬送
具に関するものである。

(ロ)従来の技術従来、瓦は４〜５枚を結束し、これを一束としてはしご
状のエレベーター装置によって屋根の上まで持上げてい
た。

又、クレーン付トラック等ではパレットに積載されたま
まの状態で、全体にベルトを掛けて、クレーンで屋根の
上まで吊り上げていた。

(ハ)考案が解決しようとする問題点しかし、はしご状のエレベーター装置においては、瓦は
１〜２束ずつ持上げることとなり、作業能率が悪く、作
業者は屋根上で点在させる作業も必要である。

一方、クレーン付トラック等を使用して、パレットに積
載されたままで吊り上げる場合は、ベルトをパレット全
体に掛けて吊り上げ、任意の位置に移動させるが掛渡し
た数本のベルトが瓦の束にくい込み最初に束を取り出す
場合大きな力を必要とし、傾斜面の不安定な状態での作
業は転倒等の危険を併うものであった。

この考案は、上記の不都合を解消し、より効率的に瓦の
荷降ろし作業を行うことを目的とするものである。

(ニ)問題点を解決するための手段この考案を図面にもとずいて説明する。

第１図は鉄性の略立方体計上をした枠体Ａを示す。枠体
Ａはその内部に第２図に示すパレットＢに積載された４
〜５枚を一束とした瓦１を数段積み上げて約１立方メー
トル程度の大きさのものを収容可能に設けたものであ
る。

枠体Ａの底辺部は前面となる一辺を省き開放部２とし、
残り３辺は角材３でコ字状に形成されている。

又、角材３の対抗辺3,3には、パレットＢの中央間隔部
４に差し込む２本の丸パイプ５のパイプ受６を設け、丸
パイプ５の両端にはパイプ移動を防止するストッパー７
を形成する。

一方、上辺部は対角線上に各々角材８を交差状に配し、
交差部には立垂状態で角材９を溶着し、上端に吊上用の
フック１０を設ける。

更に、立垂角材９の上端より上辺角材８の各々の先端を
経由して底辺角材３の端部に至る鉄筋11を掛け渡す。

(ホ)作用上記のように構成された本件搬送具は、まずトラックの
荷台にある瓦１を積載したパレットＢの間隔部４に、枠
体Ａの底辺部対抗辺3,3を一致させ、パイプ５を挿入
し、ストッパー７により確実に固定する。

これを上部フック１０にクレーンを掛け屋根上に移動吊
り上げを行う。

屋根上では作業者が降ろす位置を指示し、搬送具の側面
いずれか都合の良い面より１束ずつ必要位置に配るもの
である。

(ヘ)考案の効果この考案は、クレーンによってトラック荷台より簡単に
屋根上へ搬送ができ、作業能率が向上する。

つまり従来のベルトを掛ける作業、及びベルトによる瓦
部分のしめ付けが解消されるため、瓦を屋根上で取り出
す際の力が少なくて済む。したがって急斜面での作業の
危険を大巾に減少することが可能となった。

更に、枠体において、底辺の一辺を開放させているの
で、荷台上部から搬送具が降ろせない場合はパレット側
面より搬送具内部に収容することができる特徴を有する
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の搬送具の斜視図第２図は瓦をパレットに積載した斜視図第３図は使用状態を示す斜視図符号Ａ……枠体、１……瓦Ｂ……パレット、3,8,9……角材３……対抗辺４……間隔部５……丸パイプ６……パイプ受１１……鉄筋

【実用新案登録請求の範囲】