JPH0144430Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、荷物の積載や運搬に用いるパレツト
に関するものである。

従来の技術 パレツト上に積載した荷物は何らかの衝撃を受
けると、荷崩れを起こす恐れがあり、危険であつ
た。

これに対処するために、ゴムバンドを用いて荷
物をパレツトに対して固定することが知られてい
るが、ゴムバンドがパレツトの上板の下にくぐら
せて縛らなければならず、ゴムバンドのパレツト
に対する取付作業に時間を要した。

また、コンテナにフツクを引掛けるための掛止
孔を設けたコンテナ吊り装置が実開昭54−178372
号公報として提案されている。

しかし、このものはコンテナの上面に吊枠を載
置し、吊枠の四隅部に回転自在に取付けたフツク
付掛金具端に一端を連結したワイヤーを上方に吊
上げて、フツク付掛金具をコンテナの掛止孔に引
掛けるものであつた。

さらに、中央部及び左右両端部の支脚の上方の
板材上に、ゴム等の弾性と摩擦性を有するバンド
を装着したバンド付きパレツトが実開昭48−
98859号公報として提案されている。

しかしながら、このものはバンドの前後の両端
を支脚の端部に固定すべくなしているので、パレ
ツトに積荷を置いてからゴムバンド端部をパレツ
トの支脚に固定するか又はパレツトの支脚に固定
したゴムバンドとパレツトとの間に積荷を挿入し
なければならず、積荷のパレツトに対する固定作
業に時間を要し、パレツトはその両面を使用する
ものでなかつた。

考案が解決しようとする問題点 本考案の目的は、上述する問題点に対処して、
積荷がゴムバンドにより上板あるいは下板に容易
に固定され、上板及び下板の両方が使用でき、荷
崩れの必配がなく運搬等の作業を行なえ、ゴムバ
ンドを上板と下板との間に通す必要がなく、パレ
ツトが頑丈となり、積荷の取付作業に時間を要さ
ず、作業能率を向上することが可能なパレツトを
提供することにある。

問題点を解決するための手段 本考案のパレツトは、上板と、前記上板の下方
に一体に配設した下板とからなり、前記上板の外
縁より内側の縁部に前記上板の下面と上面とを連
通するフツク係合用の孔を設けると共に、前記下
板の外縁より内側の縁部に前記下板の上面と下面
とを連通するフツク係合用の孔を設けたことを特
徴とする構成を有するものである。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図において、１はパレツト、２はパレツト
１の上板であり、上板２にはパレツト１を軽量に
するための多数の窓３が設けられ、上板２の下方
には下板６が脚体４を介して一体に配設され、上
板２と下板６との間の脚体４の各側面にはフオー
クリフトのフオークを挿入するための複数の開口
５が設けられている。

上板２、脚体４及び下板６はプラスチツクで一
体に成形され、上板２、脚体４及び下板６の内部
にはスチール製の骨７が封入されてパレツト１が
構成されている。

パレツト１の上板２には第２図及び第３図に示
すように、上板２の外縁２ａより内側の縁部２ｂ
に上板２の下面と上面とを連通するフツク係合用
の複数の孔８が設けられると共に、パレツト１の
下板６にも下板６の外縁６ａより内側の縁部６ｂ
に下板６の上面と下面とを連通するフツク係合用
の複数の孔８が設けられている。

パレツト１の上板２の外縁２ａ及び下板６の外
縁６ａよりやや内側には側面の中央付近を支える
支柱となる脚体４ａが一体に形成され、上板２の
外縁２ａと脚体４ａとの間に上板２に設けた複数
の孔８が位置されると共に、下板６の外縁６ａと
脚体４ａとの間に下板６に設けた複数の孔８が位
置される。

９は上板２の縁部２ｂと下板６の縁部６ｂを補
強するためのリブである。

荷物１０のパレツト１に対する取付けは、第４
図に示すように、パレツト１の上板２上に荷物１
０を積載した後、ゴムバンド１１の両端にそれぞ
れ設けたフツク１２の先端を上板２の縁部２ｂに
に設けた複数の孔８に上板２の下面側から挿入す
ることにより、荷物１０をパレツト１の上板２に
対してゴムバンド１１により固定する。

さらに、パレツト１を反転させて、パレツト１
の上板２を下方に位置させると共に、下板６を上
方に位置させ、下板６の縁部６ｂに設けた複数の
孔８にゴムバンド１１の両端に設けたフツク１２
を挿入すれば、第４図と同様に、パレツト１の下
板６に対する荷物１０のゴムバンド１１による固
定が行なえる。

なお、パレツト１の下板６の縁部６ｂに設けた
複数の孔８に下板６の下面側よりゴムバンド１１
のフツク１２を挿入すれば、荷物１０の上板２に
対するゴムバンド１１による締付力を変えること
が可能である。

考案の効果 以上に述べたように、本考案のパレツトによれ
ば、上板の下方に下板を一体に配設し、上板の外
縁より内側の縁部に上板の下面と上面とを連通す
るフツク係合用の孔を設けると共に、下板の外縁
より内側の縁部に下板の上面と下面とを連通する
フツク係合用の孔を設けたことにより、ゴムバン
ドの端部に設けたフツクを上板の縁部あるいは下
板の縁部に設けた孔に引掛けて係合するのみで、
積荷を上板あるいは下板にゴムバンドによつて容
易に固定し、上板及び下板の両方を使用すること
ができ、荷崩れの心配がなく運搬等の作業を行な
える。

また、上板と下板との間にゴムバンドを通す必
要がないので、上板と下板間に一体に支柱を形成
することが可能となり、パレツトを頑丈にでき、
積荷の取付作業に時間を要さず、作業能率が向上
すると共に、ゴムバンドの取付位置を上板又は下
板に適宜選択することによりその張力を変更する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例のパレツトの斜視
図、第２図は、第１図の要部拡大平面図、第３図
は、第１図の要部拡大縦断面図、第４図は、パレ
ツト使用時の斜視図である。 １……パレツト、２……上板、２ａ……外縁、
２ｂ……縁部、３……窓、４，４ａ……脚体、５
……開口、６……下板、６ａ……外縁、６ｂ……
縁部、７……骨、８……孔、９……リブ、１０…
…荷物、１１……ゴムバンド、１２……フツク。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上板と、前記上板の下方に一体に配設した下板
   とからなり、前記上板の外縁より内側の縁部に前
   記上板の下面と上面とを連通するフツク係合用の
   孔を設けると共に、前記下板の外縁より内側の縁
   部に前記下板の上面と下面とを連通するフツク係
   合用の孔を設けたことを特徴とするパレツト。