JPH0615649B2 - 水素添加したブロツク共重合体組成物 - Google Patents

水素添加したブロツク共重合体組成物

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JPH0615649B2
JPH0615649B2 JP59156059A JP15605984A JPH0615649B2 JP H0615649 B2 JPH0615649 B2 JP H0615649B2 JP 59156059 A JP59156059 A JP 59156059A JP 15605984 A JP15605984 A JP 15605984A JP H0615649 B2 JPH0615649 B2 JP H0615649B2
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総和 早野
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は機械的強度に優れ、かつゴム弾性に富み、耐候
性、耐熱安定性に優れた新規なブロック共重合体組成物
に関する。さらに詳しくは、ビニル芳香族化合物ブロッ
クと共役ジエン化合物ブロックを有するブロック共重合
体を部分水素添加して得られる水素添加ブロック共重合
体を含む組成物に関する。
〔従来の技術〕
熱可塑性エラストマーは、熱可塑性プラスチックと同様
な成形方法で成形でき、しかもゴム弾性を示すことか
ら、種々の分野、例えば履物、工業用部品、自動車部
品、家電部品、電線被覆、プラスチックスの改質剤、そ
の他雑貨等の分野で広く使われるようになり、そのすぐ
れた特性が注目されてきた。なかでもスチレンブロック
と共役ジエンブロックを有するスチレン系ブロック共重
合体は、他の熱熱可塑性エラストマーに比較してゴム的
性質に優れることから、ゴム弾性が重視されるような分
野に広く使用されるようになってきている。しかしなが
らスチレン−共役ジエンブロック共重合体は、ポリマー
鎖中に不飽和二重結合を有することから耐熱安定性、耐
候性に劣り、屋外で長期間使用する用途には使用できな
いという欠点を有している。
この欠点を改良するためにスチレン−共役ジエンブロッ
ク共重合体の共役ジエン部分の二重結合に水素添加をし
て、耐熱安定性、耐候性を改良するという方法が行われ
ている。例えば、特公昭42-8704号、特公昭42-8933号、
特公昭43-6636号、特公昭43-19960号あるいは特公昭48-
30151号等の明細書には、ニッケル系またはコバルト系
の触媒を用いてスチレン−共役ジエンブロック共重合体
を完全水添または共役ジエン部分を選択的に水添するこ
とにより、耐熱安定性、耐候性を向上させることができ
るということが示されている。
しかしながら、このようにして得られたスチレン−共役
ジエンブロック共重合体の水素添加物は単独で使用した
場合には加工性、耐熱性、機械的強度等をさらに改良の
余地を残しており、加工性を改良するためにエキステン
ダー油でポリマーを希釈したり、耐熱性、機械的強度を
改良するための他の樹脂をブレンドしたりすることが行
われている。例えば、特公昭41-2909号、特公昭55-1873
9号、特公昭57-37618号、特開昭52-53957号あるいは特
開昭52-65551号等の明細書には、スチレン−共役ジエン
ブロック共重合体の水素添加物にポリオレフィンあるい
はさらに希釈用オイルを加えて組成物とすることによ
り、加工性、耐熱性、引張強度等の諸特性を改善するこ
とができることが示されている。
このようにして改良されたブロック共重合体及びその組
成物は、水素添加する前のスチレン−共役ジエンブロッ
ク共重合体及びその組成物にくらべれば耐熱安定性、耐
候性がすぐれてはいるものの、屋外で使用される用途や
加工時に高温下に長時間さらされる用途にはまだ耐熱安
定性、耐候性か不十分であり、また機械的強度について
もさらに一層の改良が要望されていた。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明の目的は機械的強度に優れ、かつゴム弾性に富
み、耐候性、耐熱安定性に優れた新規なブロック共重合
体組成物を得ることにある。
〔問題点を解決するための手段及び作用〕
本発明者らは、スチレン−共役ジエンブロック共重合体
の部分水添物のポリマー構造と組成物の物性との相関に
ついての研究に基づきなされたものである。
即ち、本発明は、(1)ビニル芳香族化合物を主体とする
重合体ブロックAを少なくとも2個、共役ジエン化合物
を主体とする重合体ブロックBを少なくとも2固有し、
全体の数平均分子量が20,000から1,000,000の範囲にあ
り、ビニル芳香族化合物の含有量が5〜50重量パーセン
トである重合体であって、かつ、少なくとも1個の重合
体ブロックBがポリマー鎖の末端にあり該末端重合体ブ
ロックB1個と重合体ブロックA全体との比率が0.1〜
1.0であるブロック共重合体を部分水素添加して得られ
る水素添加ブロック共重合体100重量部、(2)ポリオレフ
ィン5〜400重量部、を含有することを特徴とする機械的
強度に優れ、かつゴム弾性に富み、耐候性、耐熱安定性
に優れたブロック共重合体組成物を提供するものであ
る。
ポリマー鎖の末端に重合体ブロックBを有するブロック
共重合体は公知であり、該ブロック共重合体を部分水添
した水素添加ブロック共重合体も公知である。例えば米
国特許4,168,286号明細書には、B−A−B′−Aという構
造のブロック共重合体を水素添加して得られる水素添加
ブロック共重合体が記載されている。
また、ポリマー鎖の末端に重合体ブロックBを有するブ
ロック共重合体とポリオレフィンとのブレンドに関して
は、特公昭55-18739号に記載があり水素添加する前のブ
ロック共重合体として、 が例示されている。
しかしながら、水素添加ブロック共重合体とポリオフィ
ンとの組成物において、末端重合体ブロックBの示す効
果については、これら先行技術文献には全く記載されて
いない。
末端に共重合体ブロックBを有する水素添加ブロック共
重合体は公知のポリマーであるが、おどろくべきこと
に、ポリオレフィンとの組成物においては、末端共重合
体ブロックBの長さ、ポリマー中で末端重合体ブロック
Bの占める割合が、得られる組成物の物性を大きく左右
し、特に高いゴム弾性を有し、なおかつ引張強さ、引裂
強さのすぐれた組成物を得るためには、特定された末端
重合体ブロックBの存在が極めて大きな効果を示すこと
を見出し、本発明をなすに至ったのである。本発明で用
いられる水素添加ブロック共重合体についてさらに詳細
に説明する。
本発明で用いられる水素添加ブロック共重合体の前駆ポ
リマーは、ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブロ
ックAを少なくとも2個、共役ジエン化合物を主体とす
る重合体ブロックBを少なくとも2個有し、しかも、少
なくとも1個の重合体ブロックBがポリマー鎖の末端に
存在することが必須である。また、1個の末端重合体ブ
ロックBと重合体ブロックA全体との比率は0.1〜1.0の
範囲である。1個の末端重合体ブロックBと重合体ブロ
ックA全体との比率が0.1未満のときは機械的強度を増
加させる効果が充分に発揮されず、1を超える場合には
水素添加ブロック共重合体そのものも機械的強度とゴム
弾性とのバランスがくずれ、好ましくない。また、前駆
ポリマー全体の数平均分子量は20,000〜1,000,000の範
囲である。重合体ブロックAの数平均分子量は2,000〜2
50,000、重合体ブロックBの数平均分子量は2,500〜70
0,000の範囲のものが好ましい。また、前駆ポリマー中
のビニル芳香族化合物の含量は、5〜50重量パーセント
であり、好ましくは、10〜40重量パーセントである。
さらに、本発明の特徴である末端重合体ブロックBの効
果を最大限に発揮させるためには、末端重合体ブロック
Bが次のような特性を備えていることが好ましい。
(1)末端重合体ブロックBの数平均分子量は2,500〜120,
000、好ましくは5,000〜50,000 (2)末端重合体ブロックB1個が、ポリマー全体の分子
量に占める割合は3〜30%、好ましくは、5〜15% (3)末端重合体ブロックB1個が、ポリマー中のB重合
体ブロック全体に占める割合は4〜50%。
末端重合体ブロックBの数平均分子量が2,500未満であ
ったり、各々の末端重合体ブロックBのポリマー全体に
占める割合が3%未満あるいは、ポリマー中のB重合体
ブロック全体に占める割合が4%未満である場合は、組
成物にしたときに末端重合体ブロックBの効果が十分に
発揮されない。また、末端重合体ブロックBの数平均分
子量が120,000をこえたり、あるいは全体の30%をこえ
たり、B重合体ブロック全体の50%をこえたりした場合
は、水素添加後のブロック共重合体の機械的強度や強靭
性、柔軟性等の物性のバランスがくずれてしまうことか
ら、組成物の物性にも悪影響を与え、好ましくない。
これらの関係をわかりやすく図に示すと、末端重合体ブ
ロックBのもつ特性として好ましい範囲は、第1図、第
2図の斜線を付した直線で囲まれた範囲である。
前駆ポリマーの構造は、線状、分岐状または放射状のい
ずれであってもよく、いくつかの例を一般式で表わす
と、次のようにあらわされる。
さらに具体的にいくつかの例を示すと、 などがあげられる。
なお式中Aはビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
ロックをあらわし、Bは共役ジエン化合物を主体とする
重合体ブロックをあらわす。式中のA,Bは同一の構造
及び分子量のものでもよく、また分子量、ミクロ構造の
異なったものの組み合せでもよい。また、望ましい物性
を有する水添ブロック共重合体を得るためには、前駆ポ
リマーのビニル芳香族化合物の含量は5〜50重量%、好
ましくは10〜40重量%とするのがよく、また、共役ジエ
ン化合物を主体とするブロック中の共役ジエンの1,2-結
合の量は20〜50%であるのが好ましく、より好ましくは
25〜45%とするのがよい。また、式中Xがいわゆるカッ
プリング剤をあらわす。
前駆ポリマーを形成するビニル芳香族化合物としては、
例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、p-tert−ブチルスチレン等があげられるが、スチレ
ンが特に好ましい。これらは単独で用いられても、2種
以上を組合せて用いられてもよい。また、前駆ポリマー
を形成する共役ジエン化合物としては、例えば1,3−ブ
タジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメ
チル−1,3−ブタジエン等があげられるが、ブタジエン
及びイソプレンが特に好ましい。これらは単独で用いら
れても、2種類以上を組合せて用いられてもよい。
これらの前駆ポリマーはリチウムアルキル触媒によっ
て、逐次的なブロック共重合を行なうか、あるいは、逐
次的なブロック共重合を行なった後にカップリング反応
を行わせることによって製造できる。
このようにして得られた前駆ポリマーは次いで選択的に
水素添加される。
水素添加反応は既知の水素添加触媒、例えば、白金、パ
ラジウムのような貴金属系の担持触媒、ラネーニッケ
ル、有機ニッケル化合物、有機コバルト化合物あるいは
これらの化合物と他の有機金属化合物との複合系である
触媒などによって行うことができるが、貴金属系の担持
触媒は、触媒活性が低く、水素添加反応を行わせるには
多量の触媒を必要とし、従って、物性及び色調のすぐれ
た水素添加ブロック共重合体を得るためには、触媒を除
去することが必要である。また、ニッケル、コバルト系
の触媒を使用した場合には、これらの金属が得られる製
品の熱安定性に悪影響を与えることから、種々の触媒除
去方法が工夫されているが、完全に触媒残渣を除くこと
は工業的にみた場合には技術的にも経済的にも極めてむ
ずかしく、ニッケル、コバルト系の触媒の大きな問題と
されてきた。
これに対し、チタノセン化合物はブロック共重合体の水
素添加触媒として極めて活性が高く、少量の触媒で水素
添加反応を行うことができ、しかも触媒残渣が水素添加
されたブロック共重合体の耐熱安定性に悪影響を与える
ことがないことから触媒残渣の除去を行う必要がない。
従ってチタノセン化合物を水素添加触媒として水素添加
を行うことにより得られた水素添加ブロック共重合体
は、ニッケル、コバルト系の触媒で水素添加された水素
ブロック共重合体に比較して耐熱安定性に優れ、本発明
で用いる水素添加ブロック共重合体として特に好まし
い。
水素添加は部分的に行われるのが好ましい。即ち、共役
ジエン化合物の少なくとも80%、好ましくは90%以上が
水素添加され、ビニル芳香族化合物の20%以下、好まし
くは5%以下が水素添加されるように部分水素添加され
るのが好ましい。
本発明の組成物に用いられるポリオレフィンは組成物の
耐熱性、硬度、引張強度、加工性等を向上させるために
重要な成分であり、その例としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、プロピレンとエチレンあるいは1−ブテ
ンなどのα−オレフィンとの共重合体等があげられる
が、プロピレンとエチレンとのブロックコポリマー及び
ポリプロピレンが特に好ましい。ポリオレフィンの使用
量は、水添ブロック共重合体100重量部に対して5〜400
重量部で、5重量部未満では耐熱性、硬度、引張強度、
加工性の改良効果が充分でなく、また、400重量部をこ
えると得られる組成物の硬度が高くなりすぎ、柔軟性が
失われるため、好ましくない。
本発明の水添ブロック共重合体組成物に柔軟性、流動
性、加工性等を付与するために、非芳香族系ゴム用軟化
剤を使用することは、極めて有用である。非芳香族系ゴ
ム用軟化剤としては、例えば鉱物油系軟化剤で一般にパ
ラフィン系あるいはナフテン系オイルとよばれるものが
あげられるが、なかでもパラフィン系オイルが、反撥弾
性、耐熱老化性の点で良好な結果を与える。非芳香族系
ゴム用軟化剤の使用量は、水添ブロック共重合体100重
量部当り300重量部以下であり、300重量部を超えると得
られる水添ブロック共重合体組成物の機械的強度を低下
させるので好ましくない。
本発明で用いられる無機充填剤は、得られる組成物の硬
度、耐熱性、耐候性の改善および増量剤として経済性の
改善をするために有用であり、その例としては、炭酸カ
ルシウム、タルク、カーボンブラック酸化チタン、ホワ
イトカーボン、炭酸マグネシウム、クレー、硫酸バリウ
ム等があげられる。また、ガラス、金属の粉末、繊維等
も使用可能である。無機充填剤の使用量は水添ブロック
共重合体100重量部当り500重量部以下であり500重量部
をこえると得られる組成物の硬度が高くなりすぎ、柔軟
性が失われ、さらに機械的強度も低下するので好ましく
ない。
本発明で用いられる安定剤としては、ヒンダードアミン
系化合物、ヒンダードフェノール系化合物、リン系化合
物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化
合物及びこれらの混合物等があげられるが、なかでもヒ
ンダードアミンの効果が顕著であり、特に好ましい。安
定剤の使用量は、水添ブロック共重合体100重量部当り5
重量部をこえると、安定剤としての効果の改善は認めら
れないのにかかわらず、着色等の弊害がでてくる場合が
あるので好ましくない。
〔発明の効果〕
本発明によって得られる組成物はゴム弾性に富み、引張
強さ、引裂強さ等の機械的強度に優れ、かつ、耐候性、
耐熱安定性に優れており、各種の成形材料、ポリマーの
改質剤、電線被覆、粘接着剤等に極めて有用な組成物で
ある。
〔実施例〕
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によって何ら限定されるものでな
い。
実施例及び比較例に示した物性の測定規格、耐熱老化試
験及び耐候劣化試験は以下の通り。
引張強さ、引裂強さ、伸び、圧縮永久歪(70℃、22hr)
硬さ……JIS K6301 反撥弾性率(ダンロップ反撥)……BS 903 耐熱老化試験……140℃エアーオーブン中10時間放置 耐熱劣化試験……サンシャインウェザ・オーメータ(カ
ーボンアーク、40℃、湿度50%)中500時間 実施例1 オートクレーブ中にシクロヘキサン4000g、1,3ブタジ
エンモノマー100g,n−ブチルリチウム0.75gおよび
テトラヒドロフランをモル比でn−BuLi/THF=40の割
合で加え、70℃で40分重合し、次いでスチレンモノマー
150gを加えて60分,次いで1,3−ブタジエンモノマー60
0gを加えて150分、そして最後にスチレンモノマー150
gを加えて60分重合し、ブタジエン−スチレン−ブタジ
エン−スチレン型ブロック共重合体を合成した。
このものは結合スチレン含有量30%、ブタジエン単位の
1,2−ビニル結合含有量35%(全重合体換算24.5%)、
数平均分子量約12万のブロック共重合体であった。
この共重合体を精製乾燥したシクロヘキサンで希釈し、
重合体濃度5重量%に調整して水素添加反応に供した。
十分に乾燥した容量2の撹拌器付オートクレーブに、
上記重合体溶液1000gを仕込み、減圧脱気後水素置換
し、撹拌下90℃に保持した。次に、ジ−p-トリルビス
(η−シクロペンダジエニル)チタニウムを0.2ミリモ
ル含むシクロヘキサン溶液50mlとn−ブチルリチウム0.
8ミリモルを含むシクロヘキサン溶液10mlとを0℃、2.0k
g/cm2の水素圧下で混合し、これをオートクレーブの中
の共重合体溶液に加えた。撹拌下で5.0kg/cm2の乾燥水
素ガスを2時間供給し続け、水素添加反応を行った。反
応液を常温常圧に戻した後、1mlのメタノールを加え触
媒を失活させた。得られたポリマーは、1H-NMR分析か
ら、ブタジエン単位の95%以上、スチレン単位の5%未
満が水素添加されていた。
水素添加反応後のポリマー溶液に、水素添加ブロック共
重合体100重量部に対してパラフィンオイル〔出光興産
(株)製、ダイアナプロセスオイルPW-380〕100重量部
とヒンダードアミン系安定剤5重量部を加え、脱溶媒し
て油展されたポリマーとして仕上げた。更に、この油展
共重合体205重量部とポリプロピレン〔旭化成工業
(株)製、アサヒポリプロM1600〕50重量部と炭酸カル
シウム〔白石カルシウム(株)製、ホワイトンSB〕100
重量部を二軸押出機で混練し、水素添加したブロック共
重合体の組成物をペレット形状として得た。これを射出
成形して試験片を作成し、この組成物に関する各種物性
試験を行った。
実施例2 ブロック共重合体の合成で、1,3−ブタジエンモノマー
を200g、スチレンモノマーを150g、1,3−ブタジエン
モノマーを500g、スチレンモノマーを150gの順で重合
していく以外は実施例1と同様にして水素添加したブロ
ック共重合体組成物を得、各種物性試験を行った。
実施例3 ブロック共重合体の合成で、1,3−ブタジエンモノマー
を100g、スチレンモノマーを150g、1,3−ブタジエン
モノマーを500g、スチレンモノマーを150g、1,3−ブ
タジエンモノマーを100gの順で重合していく以外は実
施例1と同様にして水素添加したブロック共重合体組成
物を得、各種物性試験を行った。
実施例4 ブロック共重合体の合成で、n−ブチルリチウムを3.0
gとし、1,3−ブタジエンモノマーを200g、スチレンモ
ノマーを300g、1,3−ブタジエンモノマーを500gの順
で重合し、SiCl4をポリマー末端に対して0.25モル量加
えカップリング反応を行った以外は、実施例1と同様に
して水素添加したブロック共重合体組成物を得、各種物
性試験を行った。
実施例5 ブロック共重合体の合成で、n−ブチルリチウムを2.0
gとし、1,3−ブタジエンモノマーを200g、重合した
後、n−ブチルリチウム1.0gを追加し、スチレンモノ
マー300g、1,3−ブタジエンモノマーを500gの順で重
合し、最後にSiCl4をポリマー末端に対して0.25モル量
加えカップリング反応を行う以外は、実施例1と同様に
して水素添加したブロック共重合体組成物を得、各種物
性試験を行った。
比較例1〜2 スチレン−ブタジエン−スチレンのブロック共重合体
と、 のブロック共重合体を合成し、実施例1と同様にして水
素添加したブロック共重合体組成物を得、各種物性試験
を行った。
以上の実施例1〜5と比較例1〜2の結果を表1に示した。
実施例6〜13及び比較例3〜6 ブロック共重合体の合成で、n−ブチルリチウム0.7g
及びテトラヒドロフランをモル比でn−BuLi/THF=30
の割合で加える以外は実施例1と同様の操作を行い、ブ
ロック共重合体(前駆ポリマー)を得た。このポリマー
はスチレン含有率30%、ポリブタジエン中の1,2−結合
含有率27%、数平均分子量14万であった。これを実施例
1同様に水素添加後、組成率の異なる各種組成物を得、
物性試験を行った。これらの結果を表2に示した。
実施例14〜15 ブロック共重合体の合成で、1,3−ブタジエンモノマー1
00gスチレンモノマーを175g、1,3−ブタジエンモノマ
ーを550g、スチレンモノマーを175gの順で、重合する
以外は実施例1と同様にして前駆ポリマーを得た。水素
添加反応において水素ガスを充分供給したものと、ポリ
マー中の二重結合に対して約90%供給したものを合成
し、実施例1と同様に組成物の物性を調べた。
また、チタノセン化合物のかわりにラネーニッケル触媒
を用いた以外は実施例1と同額の組成物を得た(実施例
16)。
比較例7 実施例14の共重合体を水素添加しないブロック共重合体
の組成物を得、物性を測定した。
以上の結果を表3に示した。
実施例17〜19及び比較例8〜9 ブロック共重合体の合成でn−ブチルリチウムの量を変
動させ、分子量の異なる前駆ポリマーを合成し、実施例
1と同様に水素添加組成物とし、物性を調べた。
実施例20〜22及び比較例10〜11 ブロック共重合体の合成で、スチレン含有量が異なる各
種前駆ポリマーを合成し、実施例1と同様に水素添加後
その組成物の物性を調べた。
実施例23〜29及び比較例12〜15 末端ブロックBの数平均分子量が異なるかまたは、Bの
比率の異なるブロック共重合体を各種合成し、水素添加
後実施例1と同様に組成物とし、物性試験を行った。こ
の結果を表5に示した。
実施例30〜35及び比較例16〜19 ブロックB中の末端ブロックBの割合が異なるか、また
は、末端ブロックBとAブロックの比の異なるブロック
共重合体を各種合成し、水素添加後、実施例1と同様に
組成物とし、物性試験を行った。この結果を表6に示し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は末端重合体ブロックBのもつ特性と
して好ましい範囲(図中の斜線を付した直線で囲まれた
範囲)を示す説明図で、第1図はA含有量と末端重合体
ブロックB1個が全体に占める割合との関係を示し、第
2図は末端重合体ブロックBの分子量と末端重合体ブロ
ックB1個が全体に占める割合との関係を示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビニル芳香族化合物を主体とする重合体ブ
    ロックAを少なくとも2個、共役ジエン化合物を主体と
    する重合体ブロックBを少なくとも2個有し、全体の数
    平均分子量が20,000から、1,000,000の範囲にあり、ビ
    ニル芳香族化合物の含有量が5〜50重量パーセントであ
    る重合体であって、かつ、少なくとも 1個の重合体ブロ
    ックBがポリマー鎖の末端にあり、該末端重合体ブロッ
    クB 1個と重合体ブロックA全体との比率が0.1〜1.0で
    あるブロック共重合体を部分水素添加してえられる水素
    添加ブロック共重合体100重量部
  2. 【請求項2】ポリオレフィン 5〜400重量部 を含有することを特徴とするブロック共重合体組成物。
JP59156059A 1984-07-26 1984-07-26 水素添加したブロツク共重合体組成物 Expired - Lifetime JPH0615649B2 (ja)

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