JPH06143414A - 同調凹凸化粧材の製造方法 - Google Patents

同調凹凸化粧材の製造方法

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JPH06143414A
JPH06143414A JP34537692A JP34537692A JPH06143414A JP H06143414 A JPH06143414 A JP H06143414A JP 34537692 A JP34537692 A JP 34537692A JP 34537692 A JP34537692 A JP 34537692A JP H06143414 A JPH06143414 A JP H06143414A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 絵柄と同調した凹部を有し且つ凹部の上の樹
脂層の物性に優れた同調凹凸化粧材が得られ、しかも該
化粧材の製造の作業性の良好な同調凹凸化粧材の製造方
法を提供する。 【構成】 基材1の表面に硬化抑制剤を含むインキを用
いて電離放射線硬化型樹脂からなる表面樹脂層3の凹部
を形成しようとする部分に任意の絵柄を印刷形成し、光
重合開始剤あるいは光重合促進剤を含む電離放射線硬化
型樹脂を塗工した後、紫外線4を照射して電離放射線硬
化型樹脂を硬化させ、絵柄2が設けられた部分が凹部5
として形成された表面樹脂層3を形成し、次いで電子線
6を表面樹脂層3に照射して表面樹脂層の絵柄部分7を
完全に硬化させて、同調凹凸化粧材10を得た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絵柄と同調した凹凸が形
成された化粧材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表面に絵柄と同調した凹部が形成
された同調凹凸化粧材が知られている。この化粧材の製
造方法として、例えば、硬化抑制剤を添加したインキを
用いて絵柄を印刷し、その上から硬化性樹脂を塗工し
て、紫外線で硬化性樹脂を硬化させる方法が知られてい
る。この方法によると、硬化抑制剤を含むインキで絵柄
を印刷した部分の上の硬化性樹脂が硬化抑制剤の存在し
ない部分に引っ張られて絵柄の部分が凹部となり、絵柄
と同調した凹凸が硬化性樹脂層の表面に形成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の同調凹凸を有する化粧材の製造方法によると、硬化
抑制剤を添加したインキで設けた絵柄の上の硬化性樹脂
が、完全に硬化せずに未硬化の状態で残るため、絵柄部
分の硬化性樹脂層の物性が低いという欠点があった。
【0004】上記のような欠点を改良するために、例え
ば紫外線の照射を未硬化の部分が硬化するまで延長する
方法や、硬化性樹脂が光だけではなく熱硬化するように
熱硬化性の開始剤を添加して、紫外線照射後加熱硬化を
行って未硬化の部分を硬化させるといった方法が提案さ
れている。
【0005】しかし、上記の紫外線の照射を未硬化部分
が硬化するまで行うことは、既に硬化している硬化抑制
剤を含まない部分の硬化性樹脂に架橋硬化が過剰となり
亀裂が発生する等の悪影響を与え優れた物性の樹脂層が
得られない。また、加熱硬化を併用する方法では、加熱
硬化は紫外線硬化のような短時間では到底硬化しないの
で、化粧材製造の作業性が著しく低下してしまうという
問題があった。又、基材が熱に弱い物の場合は硬化時の
熱で基材が劣化するという問題もあった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点を解決するた
めのものであり、絵柄と同調した凹部を有し且つ凹部の
上の樹脂層の物性に優れた同調凹凸化粧材が得られ、し
かも該化粧材の製造の作業性の良好な同調凹凸化粧材の
製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明同調凹凸化
粧材の製造方法は、基材表面に、少なくとも電離放射線
硬化型樹脂の紫外線による硬化を抑制する硬化抑制剤を
添加したインキを用いて任意の絵柄を設け、上記絵柄と
接するように該絵柄の上から光重合開始剤及び/又は光
重合促進剤を添加した電離放射線硬化型樹脂を塗工し、
紫外線を照射して電離放射線硬化型樹脂を硬化させ絵柄
部分を凹部に形成し絵柄と同調した凹凸を設け、更に電
離放射線硬化型樹脂に電子線を照射して絵柄部分の電離
放射線硬化型樹脂を完全に硬化させることを特徴とす
る。
【0008】また、本発明同調凹凸化粧材の製造方法に
おいて、絵柄を印刷するインキに添加される硬化抑制剤
として、金属キレート化剤、有機酸、カルボキシル基を
有するアクリレート、ベンゾトリアゾール誘導体、及び
キノン類の中から選ばれたものを使用するのが好まし
い。
【0009】また、硬化抑制剤としては一般式
【0010】
【化3】 (但し、Rはアルキル基、アリール基、アルキルアリー
ル基又はアリールアルキル基)で表されるニトロソ化合
物や、一般式
【0011】
【化4】 (但し、Rはアルキル基、アリール基、アルキルアリー
ル基又はアリールアルキル基、nは1〜6の数、Mはn
価の金属又はアンモニウム)で表されるニトロソ化合物
を用いるのが好ましい。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基き詳細に説明
する。図面は本発明の実施例を示し図1は本発明化粧材
の製造方法の1例を示す工程図である。
【0013】先ず図1(ア)に示すように、基材1の表
面に硬化抑制剤を含むインキを用いて電離放射線硬化型
樹脂からなる表面樹脂層3の凹部を形成しようとする部
分に任意の絵柄2を印刷形成する。次いで硬化抑制剤を
含む絵柄印刷層の表面側から、光重合開始剤あるいは光
重合促進剤を含む電離放射線硬化型樹脂を塗工する。
【0014】次に同図(イ)に示すように電離放射線硬
化型樹脂に紫外線4を照射して電離放射線硬化型樹脂を
硬化させ、絵柄2が設けられた部分が凹部5として形成
された表面樹脂層3が形成される。
【0015】次いで同図(ウ)に示すように電子線6を
表面樹脂層3に照射して、表面樹脂層の絵柄部分7を完
全に硬化させて、同調凹凸化粧材10が得られる。
【0016】本発明において用いられる基材2は、アス
ベスト、ガラスウール、紙、合板、布、熱可塑性樹脂フ
ィルム、金属板、等の任意の材料から適宜選択すること
ができる。
【0017】表面樹脂層3に凹部を形成するための絵柄
を形成するインキは、ビヒクルに硬化抑制剤を少なくと
も含み、その他着色剤等の添加剤を添加して構成され
る。その他の添加剤として必要に応じ、顔料、染料等の
着色剤、体質顔料、艶消し剤(体質顔料を兼ねる場合も
ある)、溶剤、安定剤、可塑剤、等を適宜混合する。
【0018】上記硬化抑制剤は電離放射線硬化型樹脂の
紫外線による硬化を抑制するものであり、このようなも
のとして、金属キレート化剤、有機酸やカルボキシル基
を持つアクリレート、ベンゾトリアゾール誘導体、及び
キノン類等から選ばれたものを使用するのが好ましい。
これらの硬化抑制剤は特に金属キレート化剤が最も有効
であり、インキ中に1〜20重量%、好ましくは1〜1
0重量%添加する。硬化抑制剤が1重量%未満になると
樹脂の硬化を抑制する効果に乏しく、深い凹部を形成す
るのが困難である。一方、添加量が20重量%を越える
と印刷模様から硬化樹脂層への硬化抑制剤の拡散が過度
となり印刷模様に対して凹部が幅広に形成され解像力が
低下するので好ましくない。
【0019】硬化抑制剤は具体的には、シュウ酸、コハ
ク酸、マロン酸、シトラコン酸、クエン酸、酒石酸、イ
ソクエン酸、ピルビン酸、グリコール酸、チオグリコー
ル酸、ジクリコール酸等の脂肪族カルボン酸、サリチル
酸、マンデル酸、安息香酸、サリチルアルデヒド、クロ
モトープ酸などの芳香族カルボン酸あるいはアルデヒド
のほか、γ−オキシキノリン、アセチルアセトン、ジメ
チメルグリオキシム、1,10−フェナントロリン、お
よびその誘導体、ベンゾイルアセトン、2,2´−ビピ
リジル−ジメチルジチオカルバミン酸、ハイドロキノ
ン、メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノ
ン、N−ニトロソジフェニルアミン、2−メルカプトベ
ンゾイミダゾール、p−フェニレンジアミン、p−ヒド
ロキシジアミン、テトロヒドロキノリン、p−キノン、
フェノチアジン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール−t−ブチルカテコールなどが挙げられる。
【0020】また、硬化抑制剤としては一般式
【0021】
【化5】 や、一般式
【0022】
【化6】 で表されるニトロソ化合物を用いることができ、硬化抑
制剤は2種以上を混合して使用してもよい。
【0023】上記の第〔1〕式及び第〔2〕式のニトロ
ソ化合物のRは、例えばメチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル、イソブチル、第2ブチル、第3ブ
チル、アミン、ネオペンチル、イソアミル、ヘキシル、
イソヘキシル、ヘプチル、オクチル、イソオクチル、2
−エチルヘキシル、デシル、イソデシル、ラウリル、ト
リデシル、C12〜C15の混合アルキル、ステアリル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シク
ロドデシル、4−メチルシクロヘキシル等のアルキル基
やシクロアルキル基、フェニル、ナフチル基等のアリー
ル基、ベンジル、β−フェニルエチル、γ−フェニルプ
ロピル等のアリールアルキル基、トリル、キシリル、エ
チルフェニル、ブチルフェニル、第3ブチルフェニル、
オクチルフェニル、イソオクチルフェニル、第3オクチ
ルフェニル、ノニルフェニル等のアルキルアリール基等
を挙げることができる。
【0024】第〔1〕式で表されるニトロソ化合物とし
て例えば、N−メチル−N−ニトロソアニリン、N−ニ
トロソジフェニルアミン等が挙げられる。
【0025】また、第〔2〕式のnは1〜6の数、Mは
n価の金属又はアンモニウムを示し、具体的にMは、ナ
トリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マ
グネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、セリ
ウム等の金属等が挙げられる。
【0026】第〔2〕式に示すニトロソ化合物として
は、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニ
ウム塩やアルミニウム−N−ニトロソフェニルヒドロキ
シルアミン等が挙げられる。
【0027】また、硬化抑制剤は2種以上を混合して使
用することも可能である。硬化抑制剤として特にN−ニ
トロソフェニルヒドロキシルアミンアンモニウム塩は、
印刷インキとして安定性があるため有用である。
【0028】硬化抑制剤を含むインキのビヒクルとして
は、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等が用いられる。熱可塑
性樹脂として例えばエチルセルロース、硝酸セルロー
ス、酢酸セルロース、エチルヒドロキシルエチルセルロ
ース、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロ
ース誘導体、ポリスチレン、ポリαメチルスチレン等の
スチレン樹脂又はスチレン共重合体、ポリメタクリル酸
メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリアクリル酸エチ
ル、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル樹脂、ポリ塩化
ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体、ポリビニルブチラール等のビニル重合体、ロジ
ン、ロジン変成マレイン酸樹脂、ロジン変成フェノール
樹脂、重合ロジン等のロジンエステル樹脂、クマロン樹
脂、ビニルトルエン樹脂、ポリアミド樹脂等の天然又は
合成樹脂が挙げられる。
【0029】また、硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、メラミン樹
脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウ
レタン樹脂(ポリエステルポリオール、ポリエーテルポ
リオール、アクリルポリオール等のポリオールとイソシ
アネートからなる2液硬化型)、エポキシ樹脂、アミノ
アルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹
脂、ポリシロキサン樹脂、等が挙げられる。
【0030】硬化抑制剤を添加したインキに使用される
顔料は、通常使用される有機又は無機系の顔料が使用で
きる。例えば、シリカ、体質顔料、ポリアゾ系顔料、イ
ソインドリノン系顔料、ポリアゾ系顔料、ペリレン系顔
料、カーボンブラック等が挙げられる。
【0031】硬化抑制剤を添加したインキは、通常の印
刷インキと同様に公知の印刷方法、例えばグラビア印
刷、オフセット印刷、グラビアオフセット印刷、凸版印
刷、スクリーン印刷方式等や、または転写方法を用いて
基材上に印刷することができる。
【0032】硬化抑制剤を添加したインキを用いて設け
た絵柄の意匠としては(即ち化粧材の凹部を形成する絵
柄)特に限定されないが、例えばこのパターンは木目の
導管部のように天然物の凹凸形状を模写したもの、タイ
ルの目地部の凹部や、文字記号等の各種の抽象模様等が
挙げられる。硬化抑制剤を含むインキにより設けた絵柄
の厚みは通常0.1μm〜10μm程度の厚みに形成す
るのが好ましい。
【0033】本発明において表面樹脂層3を形成する電
離放射線硬化型樹脂は、例えば分子中に重合性不飽和結
合又は、エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマ
ー、及び/又はモノマーに、光重合開始剤及び/又は光
重合促進剤を添加した紫外線により硬化可能な組成物が
用いられる。
【0034】前記プレポリマー、オリゴマーの例として
は不飽和ジカルボン酸と多価アルコールの縮合物等の不
飽和ポリエステル類、ポリエステルメタクリレート、ポ
リエーテルメタクリレート、ポリオールメタクリレー
ト、メラミンメタクリレート等のメタクリレート類、ポ
リエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレ
タンアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ポリオ
ールアクリレート、メラミンアクリレート等のアクリレ
ート等がある。
【0035】前記モノマーの例としては、スチレン、α
メチルスチレン等のスチレン系モノマー、アクリル酸メ
チル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸メ
トキシエチル、アクリル酸ブトキシエチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸メトキシブチル、アクリル酸フェニ
ル等のアクリル酸エステル類、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸メトキシエチル、メタクリル酸エトキシメチル、メタ
クリル酸フェニル、メタクリル酸ラウリル等のメタクリ
ル酸エステル類、アクリル酸−2−(N、N−ジエチル
アミノ)エチル、メメタクリル酸−2−(N、N−ジメ
チルアミノ)エチル、アクリル酸−2−(N、N−ジベ
ンジルアミノ)メチル、アクリル酸−2−(N、N−ジ
エチルアミノ)プロピル等の不飽和置酸の置換アミノア
ルコールエステル類、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド等の不飽和カルボン酸アミド、エチレングリコールジ
アクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、
プロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグ
リコールジアクリレート、1,6ヘキサンジオールジア
クリレート、トリエチレングリコールジアクリレート等
の化合物、ジプロピレングリコールジアクリレート、エ
チレングリコールジアクリレート、プロピレングリコー
ルジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリ
レート等の多官能性化合物、及び/又は、分子中に2個
以上のチオール基を有するポリチオール化合物、例えば
トリメチロールプロパントリチオグリコレート、トリメ
チロールプロパントリチオプロピレート、ペンタエリス
リトールテトラチオグリコール等がある。
【0036】以上の化合物を必要に応じ1種もしくは2
種以上を混合して用いるが、電離放射線硬化性塗料に通
常の塗工適性を付与するために、前記プレポリマー又は
ポリチオールを5重量%以上、前記モノマー及び又はポ
リチオールを95重量%以下とするのが好ましい。
【0037】モノマーの選定にさいしては、硬化物の可
撓性が要求される場合は塗工適性上支障のない範囲でモ
ノマーの量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリ
レートモノマーを用い、比較的低架橋密度の構造とす
る。又、硬化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等を要求され
る場合には塗工適性上支障のない範囲でモノマーの量を
多めにしたり、3官能以上のアクリレートモノマーを用
い高架橋密度の構造とするのが好ましい。1、2官能モ
ノマーと3官能以上のモノマーを混合し塗工適性と硬化
物の物性とを調整することもできる。
【0038】以上のような1官能性アクリレートモノマ
ーとしては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシ
ルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が、
また2官能アクリレートとしてはエチレングリコールジ
アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレー
ト等が、また3官能以上のアクリレートとしては、トリ
メチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリ
トールトリ(テトラ)アクリレート、ジペンタエリスリ
トールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0039】光重合開始剤として、アセトフェノン類、
ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾイルベンゾエート、
α−アミノキシムエステル、テトラメチルチウラムモノ
サルファイド、チオキサントン類、又、光重合促進剤
(増感剤)としてn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリ−n−ブチルホスフィン等を混合して用いるこ
とができる。
【0040】また、電離放射線硬化型樹脂に添加される
その他の各種添加剤としては、硬化物の可撓性、表面硬
度等の物性を調整するための電離放射線非硬化性樹脂、
表面の艶を調整するためのマット剤、パール顔料、ビー
ズ顔料、その他の着色顔料等がある。
【0041】上記の電離放射線非硬化性樹脂はウレタン
系、繊維素系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラー
ル系、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹
脂が用いられ、特に繊維素系、ウレタン系、ブチラール
系が可撓性の点から好ましい。
【0042】電離放射線硬化性塗料を塗工するには公知
の各種方法、例えばロールコート、カーテンフローコー
ト、ワイヤーバーコート、リバースコート、グラビアコ
ート、グラビアリバースコート、エアーナイフコート、
キスコート、スムーズコート、コンマコート等の方法が
用いられる。
【0043】電離放射線硬化型樹脂の塗工量は、塗工し
て得られる表面樹脂層3の厚みに応じ適宜決めることが
できるが、通常乾燥時で0.1〜100μm程度の厚み
になるように塗工量を調整する。塗工量が少ない場合に
は塗工ムラが発生したり凹部として形成するのが困難に
なり、また、塗工量が多すぎる場合には必要以上に厚く
形成されてしまいコスト的にも不利である。
【0044】表面樹脂層3に凹凸を形成するために電離
放射線硬化型樹脂全体を硬化させる最初の硬化に使用さ
れる紫外線は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、ブラックライトランプ、メタルハ
ライドランプ等の光源から発生するものを用いる。ま
た、硬化抑制剤を添加した絵柄の部分の表面樹脂層を硬
化させるための第2の硬化に使用する電子線としては、
コックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧器
型、絶縁コア変圧器型、或いは直線型、ダイナミトロン
型、高周波型等の各種電子線加速器を用いて照射される
100〜1000keVのエネルギーを持つ電子が用い
られる。尚、電子線の照射線量は0.5〜30Mradが好
ましい。
【0045】また、本発明化粧材は図1に示すように、
硬化抑制剤を含まない通常の絵柄印刷層9や特に図示し
ないがベタ印刷層等を設けることもできる。尚この場
合、硬化抑制剤を添加した絵柄が表面樹脂層と接するよ
うに、上記通常の絵柄印刷層やベタ印刷層は硬化抑制剤
を添加した絵柄の下層に設ける。 通常の絵柄印刷層や
ベタ印刷層は、公知のベヒクルに顔料等を分散したイン
キを用いて、グラビア印刷、オフセットグラビア印刷、
シルクスクリーン印刷、オフセット印刷、静電印刷、ジ
ェットプリント印刷等の公知の印刷手段、転写手段、部
分蒸着、グロスマット印刷等用いて形成される。この印
刷層のパターンとしては、格子、水玉等の模様や抽象
柄、あるいは石目、木目等の天然物の柄、文字、記号等
から所望に応じ適宜選択すればよい。また、硬化抑制剤
を含まないベタ印刷層や絵柄印刷層を形成するインキと
してはパール顔料インキやビーズ顔料インキ等を使用す
ることもできる。
【0046】本発明化粧材は、種々の用途に適し、例え
ば建築物、車輛、船舶、家具、楽器、又はキャビネット
類等の装飾材料、包装材料等の装飾材として有用なもの
である。
【0047】本発明の具体的実施例を挙げ、本発明を更
に詳細に説明する。 実施例1 厚さ0.15mmの着色塩化ビニルシート(20PHR)
の表面に通常のグラビアインキを用いて木目柄をグラビ
ア印刷し、下記の硬化抑制剤を添加したインキを用いて
導管溝部をグラビア印刷した。その上に紫外線硬化型塗
料をロールコーターで全面に10μm塗工し、紫外線を
照射(80W/cm高圧水銀灯×20m/min×4回パス)し
た後、電子線を5Mrad照射した結果、導管溝部のパター
ンに同調した凹部が設けられ立体感のある意匠性の高い
木目化粧材が得られた。得られた化粧材の表面樹脂層の
密着性、耐溶剤性、耐スクラッチ性に付いて試験し、試
験結果を下記表1に示す。
【0048】 〔硬化抑制剤を含むインキの組成〕 ・塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25 重量部 ・顔料 8 〃 ・アルミニウム−N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン 7 〃
【0049】比較例1 比較のために、紫外線の照射のみで硬化を行い電子線を
照射しなかった以外は実施例1と全く同様にして化粧材
を製造し、試験を行った。得られた結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】※1 セロテープ剥離 ※2 MEKに浸漬した後ラビングを5回行った ※3 つめでスクラッチを10回行った
【0052】
【作用】本発明製造方法では図1に示すように電離放射
線硬化型樹脂を塗工して、まず、紫外線を照射して電離
放射線硬化型樹脂を硬化させると、絵柄2を印刷したイ
ンキには硬化抑制剤が含まれているために、この絵柄2
と接する電離放射線硬化型樹脂は添加されている重合開
始剤又は重合促進剤の活性が低下して、絵柄部分の硬化
が抑制される。一方絵柄2と接していない部分の電離放
射線硬化型樹脂は硬化が進み硬化の抑制された部分の樹
脂が引っ張られて、図1(イ)に示すように絵柄2の部
分が凹部5として形成される。
【0053】次いで、図1(ウ)に示すように表面樹脂
層に電子線6が照射されると、絵柄2と接する部分の電
離放射線硬化型樹脂7はそれまで未硬化であったもの
が、電子線により硬化する。絵柄2に添加されている硬
化抑制剤は、電子線の硬化に対しては硬化を抑制しない
ため、短時間にすみやかに未硬化部分は硬化して、物性
の優れた表面樹脂層3が得られる。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように本発明同調凹凸化粧
材の製造方法は、紫外線を照射して凹凸を形成した後
に、電子線を照射するという方法を採用したことによ
り、従来の紫外線の照射時間を延ばしたり加熱硬化を併
用する方法と比較して、絵柄部分の電離放射線硬化型樹
脂が劣化して表面樹脂層の物性が低下する虞れがなく、
優れた物性を有する同調凹凸が形成された表面樹脂層が
得られる。
【0055】また、電子線の照射により絵柄に接する電
離放射線硬化型樹脂の未硬化部分が短時間で硬化を完了
せしめることかできるため、化粧材製造の作業性を低下
させないといった効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明同調凹凸化粧材の製造方法の1例を示す
工程図である。
【符号の説明】
1:基材 2:絵柄 3:表面樹脂層 4:紫外線 5:凹部 6:電子線 10:同調凹凸化粧材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 33/00 7639−4F C08K 5/32 7242−4J C08L 101/00 KBE 7242−4J C09D 11/00 PTG 7415−4J // B29L 9:00 4F

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、少なくとも電離放射線硬化
    型樹脂の紫外線による硬化を抑制する硬化抑制剤を添加
    したインキを用いて任意の絵柄を設け、上記絵柄と接す
    るように該絵柄の上から光重合開始剤及び/又は光重合
    促進剤を添加した電離放射線硬化型樹脂を塗工し、紫外
    線を照射して電離放射線硬化型樹脂を硬化させ絵柄部分
    を凹部に形成し絵柄と同調した凹凸を設け、更に電離放
    射線硬化型樹脂に電子線を照射して絵柄部分の電離放射
    線硬化型樹脂を完全に硬化させることを特徴とする同調
    凹凸化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 硬化抑制剤が金属キレート化剤、有機
    酸、カルボキシル基を有するアクリレート、ベンゾトリ
    アゾール誘導体、及びキノン類の中から選ばれたもので
    ある請求項1記載の同調凹凸化粧材の製造方法。
  3. 【請求項3】 硬化抑制剤が一般式 【化1】 (但し、Rはアルキル基、アリール基、アルキルアリー
    ル基又はアリールアルキル基)で表されるニトロソ化合
    物である請求項1記載の同調凹凸化粧材の製造方法。
  4. 【請求項4】 硬化抑制剤が一般式 【化2】 (但し、Rはアルキル基、アリール基、アルキルアリー
    ル基又はアリールアルキル基、nは1〜6の数、Mはn
    価の金属又はアンモニウム)で表されるニトロソ化合物
    である請求項1記載の同調凹凸化粧材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017516873A (ja) * 2014-03-21 2017-06-22 アベリー・デニソン・コーポレイションAvery Dennison Corporation デュアルステージ硬化アクリル組成物及び関連方法
JP2023085694A (ja) * 2021-12-09 2023-06-21 東洋インキScホールディングス株式会社 活性エネルギー線硬化型インキ組成物および印刷物

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