JPH06136689A - ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 - Google Patents
ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法Info
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- JPH06136689A JPH06136689A JP28444092A JP28444092A JPH06136689A JP H06136689 A JPH06136689 A JP H06136689A JP 28444092 A JP28444092 A JP 28444092A JP 28444092 A JP28444092 A JP 28444092A JP H06136689 A JPH06136689 A JP H06136689A
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- retardant
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Abstract
(57)【要約】
【目的】壁紙施工適性の優れた、腰のあるビニル壁紙を
得るためのビニル壁紙裏打ち用難燃紙を製造する方法を
提供する。 【構成】無機物質として水酸化アルミニウムを含有する
原紙に表面塗布剤を塗布するビニル壁紙裏打ち用難燃紙
の製造方法において、分子量が５万以上３０万以下のポ
リアクリルアミドを主成分とする表面塗布剤を塗布する
ことを特徴とする。好ましくは、この表面塗布剤を原紙
に対して片面または両面で２ｇ／ｍ2 以上１０ｇ／ｍ2
以下（固形分として）塗布する。
得るためのビニル壁紙裏打ち用難燃紙を製造する方法を
提供する。 【構成】無機物質として水酸化アルミニウムを含有する
原紙に表面塗布剤を塗布するビニル壁紙裏打ち用難燃紙
の製造方法において、分子量が５万以上３０万以下のポ
リアクリルアミドを主成分とする表面塗布剤を塗布する
ことを特徴とする。好ましくは、この表面塗布剤を原紙
に対して片面または両面で２ｇ／ｍ2 以上１０ｇ／ｍ2
以下（固形分として）塗布する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はビニル壁紙裏打ち用に用
いられる難燃紙に関し、特に壁紙施工適性の優れた腰の
あるビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法に関するもの
である。
いられる難燃紙に関し、特に壁紙施工適性の優れた腰の
あるビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法に関するもの
である。
【０００２】
【従来の技術】難燃紙は各種壁紙の基紙として広く用い
られており、ビニル壁紙裏打ち紙としても多用されてい
る。難燃紙としては、特に難燃性物質を塗布あるいは含
浸させたもの、あるいはセルロースパルプと難燃性の有
機物質や無機物質とを湿式で抄紙して含有させたものが
ある。
られており、ビニル壁紙裏打ち紙としても多用されてい
る。難燃紙としては、特に難燃性物質を塗布あるいは含
浸させたもの、あるいはセルロースパルプと難燃性の有
機物質や無機物質とを湿式で抄紙して含有させたものが
ある。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】アスベスト、水酸化ア
ルミニウムなどの無機物質をパルプと混抄した難燃紙は
難燃性に優れる反面、難燃紙の表面にペースト法あるい
はカレンダー法により塩化ビニル加工を行い、さらに印
刷、エンボス等の工程を経て製品化したビニル壁紙を壁
面施工に用いる場合、ビニル壁紙の腰が弱いため施工し
にくいという問題がある。
ルミニウムなどの無機物質をパルプと混抄した難燃紙は
難燃性に優れる反面、難燃紙の表面にペースト法あるい
はカレンダー法により塩化ビニル加工を行い、さらに印
刷、エンボス等の工程を経て製品化したビニル壁紙を壁
面施工に用いる場合、ビニル壁紙の腰が弱いため施工し
にくいという問題がある。
【０００４】水酸化アルミニウムを高い割合で配合した
ビニル壁紙裏打ち用難燃紙については、難燃性の良い裏
打ち用難燃紙（特開昭６１−６３９９号公報および特開
平２−６１２００号公報）、アルカリ性下地に貼る場合
の強度・寸法変化の少ない裏打ち用難燃紙（特開平３−
８９２号公報）、耐ブリスター性の良い裏打ち用難燃紙
（特開平２−２２１４９６号公報）等の開発がされてい
るが、腰が強く施工性の良いビニル壁紙製品を得ること
ができる水酸化アルミニウム混抄紙については開示され
ていない。
ビニル壁紙裏打ち用難燃紙については、難燃性の良い裏
打ち用難燃紙（特開昭６１−６３９９号公報および特開
平２−６１２００号公報）、アルカリ性下地に貼る場合
の強度・寸法変化の少ない裏打ち用難燃紙（特開平３−
８９２号公報）、耐ブリスター性の良い裏打ち用難燃紙
（特開平２−２２１４９６号公報）等の開発がされてい
るが、腰が強く施工性の良いビニル壁紙製品を得ること
ができる水酸化アルミニウム混抄紙については開示され
ていない。
【０００５】そこで本発明は、壁面施工性に優れた腰の
あるビニル壁紙を得ることができる裏打ち用難燃紙の製
造方法を提供することを目的とする。
あるビニル壁紙を得ることができる裏打ち用難燃紙の製
造方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、無機物質
として水酸化アルミニウムを含有する原紙にポリアクリ
ルアミドを主成分とする表面塗布剤を塗布したビニル壁
紙裏打ち用難燃紙について、上述した問題点を解決すべ
く検討した結果、表面塗布剤として使用するポリアクリ
ルアミドの分子量を特定の範囲に維持することによっ
て、壁面施工時の施工性が向上することを見い出し、本
発明を完成させたものである。
として水酸化アルミニウムを含有する原紙にポリアクリ
ルアミドを主成分とする表面塗布剤を塗布したビニル壁
紙裏打ち用難燃紙について、上述した問題点を解決すべ
く検討した結果、表面塗布剤として使用するポリアクリ
ルアミドの分子量を特定の範囲に維持することによっ
て、壁面施工時の施工性が向上することを見い出し、本
発明を完成させたものである。
【０００７】すなわち本発明は、無機物質として水酸化
アルミニウムを含有する原紙に表面塗布剤を塗布するビ
ニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法において、分子量が
５万以上３０万以下のポリアクリルアミドを主成分とす
る表面塗布剤を塗布することを特徴とするビニル壁紙裏
打ち用難燃紙の製造方法である。
アルミニウムを含有する原紙に表面塗布剤を塗布するビ
ニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法において、分子量が
５万以上３０万以下のポリアクリルアミドを主成分とす
る表面塗布剤を塗布することを特徴とするビニル壁紙裏
打ち用難燃紙の製造方法である。
【０００８】本発明における原紙を製造するためのパル
プ原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ（ＮＢＫ
Ｐ）、広葉樹晒クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）、針葉樹晒
サルファイトパルプ（ＮＢＳＰ）、広葉樹晒サルファイ
トパルプ（ＬＢＳＰ）、サーモメカニカルパルプ（ＴＭ
Ｐ）、その他の木材パルプなどが使用でき、これら１種
または２種以上のパルプを適宜選択混合して用いても良
い。また、合成繊維または無機繊維の１種または２種以
上をパルプ中に配合することにより寸法安定性向上を図
っても良い。
プ原料としては、針葉樹晒クラフトパルプ（ＮＢＫ
Ｐ）、広葉樹晒クラフトパルプ（ＬＢＫＰ）、針葉樹晒
サルファイトパルプ（ＮＢＳＰ）、広葉樹晒サルファイ
トパルプ（ＬＢＳＰ）、サーモメカニカルパルプ（ＴＭ
Ｐ）、その他の木材パルプなどが使用でき、これら１種
または２種以上のパルプを適宜選択混合して用いても良
い。また、合成繊維または無機繊維の１種または２種以
上をパルプ中に配合することにより寸法安定性向上を図
っても良い。
【０００９】本発明における原紙製造に用いられる無機
物質としての水酸化アルミニウムは、加熱により結晶水
を放出し、吸熱分解するため自己消火性がある。本発明
では、水酸化アルミニウムとして単一粒子径のもの、ま
たは２種類以上の異なった粒子径のものを混合して用い
ることができる。最適な水酸化アルミニウムの粒子径
は、単一粒子径の場合は０．６〜８μｍ、好ましくは
０．６〜１．０μｍである。一方、２種類以上の異なっ
た粒子径の水酸化アルミニウムを混合して用いる場合、
粒子径が小さいものは０．６〜８μｍ、好ましくは０．
６〜１．０μｍであり、粒子径が大きいものとして粒子
径は１５〜２５μｍ，好ましくは１５〜１７μｍであ
る。また、粒径分布に３つ以上の山を設ける目的で粒子
径の小さいものと大きいものを混合する場合、中間の粒
子径、例えば８〜１５μｍの水酸化アルミニウムを併用
しても良い。これらの粒子径の異なる水酸化アルミニウ
ムの混合割合は粒子径の小さいものと大きいものが重量
比で１：１〜１：５、好ましくは１：２〜１：４の範囲
である。原紙中の水酸化アルミニウムの含有率は６０〜
９０重量％、好ましくは７０〜９０重量％である。９０
重量％より多くすると、水酸化アルミニウム歩留の低下
や原紙の強度の低下が起こり好ましくない。また、６０
重量％より少ないと原紙の難燃性が劣るため好ましくな
い。
物質としての水酸化アルミニウムは、加熱により結晶水
を放出し、吸熱分解するため自己消火性がある。本発明
では、水酸化アルミニウムとして単一粒子径のもの、ま
たは２種類以上の異なった粒子径のものを混合して用い
ることができる。最適な水酸化アルミニウムの粒子径
は、単一粒子径の場合は０．６〜８μｍ、好ましくは
０．６〜１．０μｍである。一方、２種類以上の異なっ
た粒子径の水酸化アルミニウムを混合して用いる場合、
粒子径が小さいものは０．６〜８μｍ、好ましくは０．
６〜１．０μｍであり、粒子径が大きいものとして粒子
径は１５〜２５μｍ，好ましくは１５〜１７μｍであ
る。また、粒径分布に３つ以上の山を設ける目的で粒子
径の小さいものと大きいものを混合する場合、中間の粒
子径、例えば８〜１５μｍの水酸化アルミニウムを併用
しても良い。これらの粒子径の異なる水酸化アルミニウ
ムの混合割合は粒子径の小さいものと大きいものが重量
比で１：１〜１：５、好ましくは１：２〜１：４の範囲
である。原紙中の水酸化アルミニウムの含有率は６０〜
９０重量％、好ましくは７０〜９０重量％である。９０
重量％より多くすると、水酸化アルミニウム歩留の低下
や原紙の強度の低下が起こり好ましくない。また、６０
重量％より少ないと原紙の難燃性が劣るため好ましくな
い。
【００１０】原紙を製造するに際しては、前記パルプと
水酸化アルミニウムとを混合し、歩留助剤やバインダー
を適宜選択し、通常の抄造方法によって抄紙する。歩留
助剤としては、例えばカチオン性高分子としては、カチ
オン化でんぷん、カチオン性ポリアクリルアミド、ポリ
エチレンイミン、ポリアミドポリアミンエピクロルヒド
リン、カチオン変性グアーガム、カチオン変性ポリビニ
ルアルコール、その他のカチオン性高分子などがあり、
特に限定されない。アニオン性高分子としては、ポリア
クリルアミド、ポリメタクリルアミド、酸化でんぷん、
その他のアニオン性高分子などがあり、どれを用いても
良い。上記の他にも、歩留向上の目的でベントナイトク
レー型のクレー等を併用することができる。また、原紙
強度を保つ目的で接着剤、例えば溶解性ビニロン繊維、
ラテックスエマルジョンなどを用いることができる。
水酸化アルミニウムとを混合し、歩留助剤やバインダー
を適宜選択し、通常の抄造方法によって抄紙する。歩留
助剤としては、例えばカチオン性高分子としては、カチ
オン化でんぷん、カチオン性ポリアクリルアミド、ポリ
エチレンイミン、ポリアミドポリアミンエピクロルヒド
リン、カチオン変性グアーガム、カチオン変性ポリビニ
ルアルコール、その他のカチオン性高分子などがあり、
特に限定されない。アニオン性高分子としては、ポリア
クリルアミド、ポリメタクリルアミド、酸化でんぷん、
その他のアニオン性高分子などがあり、どれを用いても
良い。上記の他にも、歩留向上の目的でベントナイトク
レー型のクレー等を併用することができる。また、原紙
強度を保つ目的で接着剤、例えば溶解性ビニロン繊維、
ラテックスエマルジョンなどを用いることができる。
【００１１】上記の原紙としての水酸化アルミニウム混
抄紙は、表面塗布剤を塗布する時に塗布剤が原紙の中に
浸透しないようにするため、内添サイズ剤を添加して抄
造される。表面塗布剤が原紙の中にしみこむと、原紙の
層間剥離強度が上がり、壁紙に加工した後施工した場合
に、再剥離性が悪くなる。また、原紙表面に塗布剤がと
どまらないため、原紙中に混抄された水酸化アルミニウ
ムの脱落を防止できず、塩化ビニルとの密着性も悪化
し、また表面塗布剤の消費量が増えてコスト高にもつな
がる。
抄紙は、表面塗布剤を塗布する時に塗布剤が原紙の中に
浸透しないようにするため、内添サイズ剤を添加して抄
造される。表面塗布剤が原紙の中にしみこむと、原紙の
層間剥離強度が上がり、壁紙に加工した後施工した場合
に、再剥離性が悪くなる。また、原紙表面に塗布剤がと
どまらないため、原紙中に混抄された水酸化アルミニウ
ムの脱落を防止できず、塩化ビニルとの密着性も悪化
し、また表面塗布剤の消費量が増えてコスト高にもつな
がる。
【００１２】上記の理由から、本発明においては、原紙
を製造する抄紙工程において１種類または２種類以上の
異なる種類のサイズ剤を選択して添加する。２種類以上
を組み合わせる場合には、添加直後、サイズ効果がすぐ
現われるサイズ剤と、時間が経ってから効果を現わすサ
イズ剤とを組み合わせるのが良い。これにより、抄紙
後、表面塗布剤をオンマシンで塗布する工程までにサイ
ズ効果が現われ、表面塗布剤の原紙への浸透を防止する
ことができる。また、経時と共に更にサイズ効果が向上
し、裏打ち紙に塩化ビニルを塗布して加工する際に塩化
ビニルペーストがしみこむのを防ぐことができ、更には
壁紙施工の際に糊がしみこむのを防ぐこともできる。
を製造する抄紙工程において１種類または２種類以上の
異なる種類のサイズ剤を選択して添加する。２種類以上
を組み合わせる場合には、添加直後、サイズ効果がすぐ
現われるサイズ剤と、時間が経ってから効果を現わすサ
イズ剤とを組み合わせるのが良い。これにより、抄紙
後、表面塗布剤をオンマシンで塗布する工程までにサイ
ズ効果が現われ、表面塗布剤の原紙への浸透を防止する
ことができる。また、経時と共に更にサイズ効果が向上
し、裏打ち紙に塩化ビニルを塗布して加工する際に塩化
ビニルペーストがしみこむのを防ぐことができ、更には
壁紙施工の際に糊がしみこむのを防ぐこともできる。
【００１３】内添サイズ剤としては、例えば時間が経っ
てから効果を現わすサイズ剤としてはアルキルケテンダ
イマーなど、サイズ効果がすぐ現われるサイズ剤として
はスチレンアクリル系、スチレンアミド系などのサイズ
剤を適宜選択して用いる。
てから効果を現わすサイズ剤としてはアルキルケテンダ
イマーなど、サイズ効果がすぐ現われるサイズ剤として
はスチレンアクリル系、スチレンアミド系などのサイズ
剤を適宜選択して用いる。
【００１４】上記のようにして製造された原紙に、本発
明においては表面塗布剤を用いて表面塗布を行う。その
目的は、水酸化アルミニウムの紙匹からの脱落を防ぎ、
塩化ビニル加工をする際に塩化ビニルとの密着性を良く
するためである。
明においては表面塗布剤を用いて表面塗布を行う。その
目的は、水酸化アルミニウムの紙匹からの脱落を防ぎ、
塩化ビニル加工をする際に塩化ビニルとの密着性を良く
するためである。
【００１５】本発明に用いる表面塗布剤は、分子量５万
〜３０万のポリアクリルアミドを主成分とし、これに増
粘剤を適宜選択して混合して用いる。増粘剤を混合する
場合の混合割合は表面塗布剤の絶乾重量当たり２〜２０
重量％が適当である。この表面塗布剤を固形分濃度５〜
５０重量％の水溶液として原紙表面に塗布する。この時
の塗布量は原紙当たり片面または両面で２〜１０ｇ／ｍ
2 （固形分として）とする。塗布量が２ｇ／ｍ2 より少
ないと腰の改善効果が小さい。一方、表面塗布剤を１０
ｇ／ｍ2 より多く塗布することはコスト高を招き望まし
くない。表面塗布剤の粘度は５０〜５０００ｃＰが望ま
しい。粘度が５０ｃＰより小さいと紙匹へのしみこみが
大きくなり、原紙の層間剥離強度が上がるので好ましく
ない。一方、５０００ｃＰより大きいと表面性が悪くな
ったり、塗布ムラがでるので適当でない。またポリアク
リルアミドは、特に５万〜３０万の範囲の分子量を有す
るものを使用することが必要である。ポリアクリルアミ
ドの分子量が５万より小さいと、表面塗布剤の粘度が低
下し増粘剤の多配合を招いて腰向上効果を小さくしてし
まい、一方、分子量が３０万より大きいと表面塗布剤の
粘度が高くなるため塗工適性が低下する。
〜３０万のポリアクリルアミドを主成分とし、これに増
粘剤を適宜選択して混合して用いる。増粘剤を混合する
場合の混合割合は表面塗布剤の絶乾重量当たり２〜２０
重量％が適当である。この表面塗布剤を固形分濃度５〜
５０重量％の水溶液として原紙表面に塗布する。この時
の塗布量は原紙当たり片面または両面で２〜１０ｇ／ｍ
2 （固形分として）とする。塗布量が２ｇ／ｍ2 より少
ないと腰の改善効果が小さい。一方、表面塗布剤を１０
ｇ／ｍ2 より多く塗布することはコスト高を招き望まし
くない。表面塗布剤の粘度は５０〜５０００ｃＰが望ま
しい。粘度が５０ｃＰより小さいと紙匹へのしみこみが
大きくなり、原紙の層間剥離強度が上がるので好ましく
ない。一方、５０００ｃＰより大きいと表面性が悪くな
ったり、塗布ムラがでるので適当でない。またポリアク
リルアミドは、特に５万〜３０万の範囲の分子量を有す
るものを使用することが必要である。ポリアクリルアミ
ドの分子量が５万より小さいと、表面塗布剤の粘度が低
下し増粘剤の多配合を招いて腰向上効果を小さくしてし
まい、一方、分子量が３０万より大きいと表面塗布剤の
粘度が高くなるため塗工適性が低下する。
【００１６】本発明において、表面塗布剤を原紙表面に
塗布する方法は、表面塗布剤を均一に塗布できれば特に
限定されないが、ゲートロールコーター、サイズプレス
等によるオンマシン塗布や、オフマシンコーター塗工な
どが適用できる。
塗布する方法は、表面塗布剤を均一に塗布できれば特に
限定されないが、ゲートロールコーター、サイズプレス
等によるオンマシン塗布や、オフマシンコーター塗工な
どが適用できる。
【００１７】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において％とあるのは重量％を示
す。
説明するが、勿論本発明はこれによって限定されるもの
ではない。尚、以下において％とあるのは重量％を示
す。
【００１８】実施例１〜２ パイン及びスプルースを主原料としたＮＢＫＰを離解
後、常法により３００ｍｌまで叩解し、無機填料として
水酸化アルミニウムを添加した。水酸化アルミニウムの
粒径比率を１μｍ：１７μｍ＝２８：７２（重量比）と
し、原紙重量当たり７０％となるように添加した。ま
た、合成繊維としてポリエステル繊維（直径１．４ｄ×
繊維長５ｍｍ、ユニチカ社製）を全重量当たり２％添加
した。さらに、歩留助剤としてカチオン系（“エピノッ
クス”、ディック・ハーキュレス社製）を０．１％、ア
ニオン系（“パーコール１７３”、アライドコロイド社
製）を０．０１％、中性サイズ剤としてアルキルケテン
ダイマー（“ＡＫＤ”、荒川化学社製）を０．２５％添
加して紙料を調成した後、坪量１３５ｇ／ｍ2 、密度
０．７ｇ／ｃｍ3 のビニル壁紙裏打ち用原紙を実験室手
抄マシンで作成した。
後、常法により３００ｍｌまで叩解し、無機填料として
水酸化アルミニウムを添加した。水酸化アルミニウムの
粒径比率を１μｍ：１７μｍ＝２８：７２（重量比）と
し、原紙重量当たり７０％となるように添加した。ま
た、合成繊維としてポリエステル繊維（直径１．４ｄ×
繊維長５ｍｍ、ユニチカ社製）を全重量当たり２％添加
した。さらに、歩留助剤としてカチオン系（“エピノッ
クス”、ディック・ハーキュレス社製）を０．１％、ア
ニオン系（“パーコール１７３”、アライドコロイド社
製）を０．０１％、中性サイズ剤としてアルキルケテン
ダイマー（“ＡＫＤ”、荒川化学社製）を０．２５％添
加して紙料を調成した後、坪量１３５ｇ／ｍ2 、密度
０．７ｇ／ｃｍ3 のビニル壁紙裏打ち用原紙を実験室手
抄マシンで作成した。
【００１９】次にポリアクリルアミド（“ポリストロン
１１７”、荒川化学社製、分子量２０万）と増粘剤のカ
ルボキシメチルセルロース（“ＡＧガムＨＥ−３０
０”、第一工業製薬社製）とを５０：１で混合し、固形
分濃度１５％および１０％濃度の表面塗布液を調製し
た。これらの表面塗布液をそれぞれ実験室サイズプレス
により原紙両面に塗布した。塗布量は８ｇ／ｍ2 （１５
％濃度の表面塗布液を用いて）、および５ｇ／ｍ2 （１
０％濃度の表面塗布液を用いて）とした。得られた裏打
ち用難燃紙のクラーク剛度をＪＩＳ Ｐ−８１４３に従
って測定した。
１１７”、荒川化学社製、分子量２０万）と増粘剤のカ
ルボキシメチルセルロース（“ＡＧガムＨＥ−３０
０”、第一工業製薬社製）とを５０：１で混合し、固形
分濃度１５％および１０％濃度の表面塗布液を調製し
た。これらの表面塗布液をそれぞれ実験室サイズプレス
により原紙両面に塗布した。塗布量は８ｇ／ｍ2 （１５
％濃度の表面塗布液を用いて）、および５ｇ／ｍ2 （１
０％濃度の表面塗布液を用いて）とした。得られた裏打
ち用難燃紙のクラーク剛度をＪＩＳ Ｐ−８１４３に従
って測定した。
【００２０】実施例３〜４ 表面塗布液に用いたポリアクリルアミドとして“ポリス
トロン１１７”に代えて“サンタックスＳＰ−６６”
（三井東圧化学社製：分子量１０万）を用いた以外は実
施例１〜２と同様にして表面塗布液を作成し、実験室サ
イズプレスで原紙両面に塗布し、得られた裏打ち用難燃
紙のクラーク剛度を測定した。
トロン１１７”に代えて“サンタックスＳＰ−６６”
（三井東圧化学社製：分子量１０万）を用いた以外は実
施例１〜２と同様にして表面塗布液を作成し、実験室サ
イズプレスで原紙両面に塗布し、得られた裏打ち用難燃
紙のクラーク剛度を測定した。
【００２１】比較例１〜２ 表面塗布液に用いたポリアクリルアミドとして“ポリス
トロン１１７”に代えて“ＫＳ１６０１”（荒川化学社
製：分子量３万）を用いた以外は実施例１〜２と同様に
して表面塗布液を作成し、実験室サイズプレスで原紙両
面に塗布し、得られた裏打ち用難燃紙のクラーク剛度を
測定した。
トロン１１７”に代えて“ＫＳ１６０１”（荒川化学社
製：分子量３万）を用いた以外は実施例１〜２と同様に
して表面塗布液を作成し、実験室サイズプレスで原紙両
面に塗布し、得られた裏打ち用難燃紙のクラーク剛度を
測定した。
【００２２】比較例３〜４ 表面塗布液に用いたポリアクリルアミドとして“ポリス
トロン１１７”に代えて“ポリストロン１９４−７”
（荒川化学社製：分子量８０万）を用い、表面塗布液の
固形分濃度を５％及び２．５％とした以外は実施例１〜
２と同様にして表面塗布液を作成し、実験室サイズプレ
スで塗布量が２．５ｇ／ｍ2 （５％濃度の表面塗布液を
用いて）および１ｇ／ｍ2 （２．５％濃度の表面塗布液
を用いて）となるように原紙両面に塗布し、得られた裏
打ち用難燃紙のクラーク剛度を測定した。
トロン１１７”に代えて“ポリストロン１９４−７”
（荒川化学社製：分子量８０万）を用い、表面塗布液の
固形分濃度を５％及び２．５％とした以外は実施例１〜
２と同様にして表面塗布液を作成し、実験室サイズプレ
スで塗布量が２．５ｇ／ｍ2 （５％濃度の表面塗布液を
用いて）および１ｇ／ｍ2 （２．５％濃度の表面塗布液
を用いて）となるように原紙両面に塗布し、得られた裏
打ち用難燃紙のクラーク剛度を測定した。
【００２３】実施例および比較例の測定結果を表１に示
す。 表１ 表面塗布液塗布量（ｇ／ｍ2 ） クラーク剛度 実施例１ ８ ６５ 実施例２ ５ ５５ 実施例３ ８ ６０ 実施例４ ５ ５０ 比較例１ ８ ４４ 比較例２ ５ ４０ 比較例３ ２．５ −＊ 比較例４ １ ３０ 註 ＊：塗布ムラあり 表１からわかるように、本発明による裏打ち用難燃紙
（実施例１〜４）は、クラーク剛度が高く、従って壁紙
施工時の施工性に優れた裏打ち紙となる。これに対して
比較例においては、比較例１〜２に示す通り分子量５万
未満のポリアクリルアミドを用いる場合、塗布量を増加
してもクラーク剛度はさして向上せず、比較例３〜４に
示す通り分子量３０万より大きいポリアクリルアミドは
塗布量が２ｇ／ｍ2 以上では塗布ムラが発生し、剛度の
向上が認められない。
す。 表１ 表面塗布液塗布量（ｇ／ｍ2 ） クラーク剛度 実施例１ ８ ６５ 実施例２ ５ ５５ 実施例３ ８ ６０ 実施例４ ５ ５０ 比較例１ ８ ４４ 比較例２ ５ ４０ 比較例３ ２．５ −＊ 比較例４ １ ３０ 註 ＊：塗布ムラあり 表１からわかるように、本発明による裏打ち用難燃紙
（実施例１〜４）は、クラーク剛度が高く、従って壁紙
施工時の施工性に優れた裏打ち紙となる。これに対して
比較例においては、比較例１〜２に示す通り分子量５万
未満のポリアクリルアミドを用いる場合、塗布量を増加
してもクラーク剛度はさして向上せず、比較例３〜４に
示す通り分子量３０万より大きいポリアクリルアミドは
塗布量が２ｇ／ｍ2 以上では塗布ムラが発生し、剛度の
向上が認められない。
【００２４】
【発明の効果】以上の説明からわかるように本発明によ
れば、分子量５万以上３０万以下のポリアクリルアミド
を表面塗布剤の主成分として用い、これを水酸化アルミ
ニウム混抄紙の表面に塗布することにより、裏打ち紙の
クラーク剛度を向上させることができる。従って、この
裏打ち紙を用いたビニル壁紙は、施工時の施工性に優れ
たものとなる。
れば、分子量５万以上３０万以下のポリアクリルアミド
を表面塗布剤の主成分として用い、これを水酸化アルミ
ニウム混抄紙の表面に塗布することにより、裏打ち紙の
クラーク剛度を向上させることができる。従って、この
裏打ち紙を用いたビニル壁紙は、施工時の施工性に優れ
たものとなる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 7199−3Ｂ Ｄ２１Ｈ 5/00 Ａ 7199−3Ｂ Ｅ (72)発明者 吉田 美奈 東京都江東区東雲一丁目10番６号 王子製 紙株式会社商品研究所内 (72)発明者 大竹 利則 広島県呉市広末広二丁目１番１号 王子製 紙株式会社呉工場内
Claims (2)
- 【請求項１】 無機物質として水酸化アルミニウムを含
有する原紙に表面塗布剤を塗布するビニル壁紙裏打ち用
難燃紙の製造方法において、分子量が５万以上３０万以
下のポリアクリルアミドを主成分とする表面塗布剤を塗
布することを特徴とするビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製
造方法。 - 【請求項２】 前記表面塗布剤を原紙に対して片面また
は両面で２ｇ／ｍ2 以上１０ｇ／ｍ2 以下（固形分とし
て）塗布することを特徴とする請求項１に記載のビニル
壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28444092A JPH06136689A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28444092A JPH06136689A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06136689A true JPH06136689A (ja) | 1994-05-17 |
Family
ID=17678577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28444092A Pending JPH06136689A (ja) | 1992-10-22 | 1992-10-22 | ビニル壁紙裏打ち用難燃紙の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06136689A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008231645A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Harima Chem Inc | 紙用剛度向上剤並びに当該剛度向上剤を塗工した紙 |
| JP2008261069A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 発泡壁紙 |
| CN103362034A (zh) * | 2013-06-24 | 2013-10-23 | 上海绿新包装材料科技股份有限公司 | 一种电子束固化的直镀喷铝纸 |
-
1992
- 1992-10-22 JP JP28444092A patent/JPH06136689A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008231645A (ja) * | 2007-03-23 | 2008-10-02 | Harima Chem Inc | 紙用剛度向上剤並びに当該剛度向上剤を塗工した紙 |
| JP2008261069A (ja) * | 2007-04-11 | 2008-10-30 | Dainippon Printing Co Ltd | 発泡壁紙 |
| CN103362034A (zh) * | 2013-06-24 | 2013-10-23 | 上海绿新包装材料科技股份有限公司 | 一种电子束固化的直镀喷铝纸 |
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