JPH06122833A - ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方法 - Google Patents

ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方法

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JPH06122833A
JPH06122833A JP4296564A JP29656492A JPH06122833A JP H06122833 A JPH06122833 A JP H06122833A JP 4296564 A JP4296564 A JP 4296564A JP 29656492 A JP29656492 A JP 29656492A JP H06122833 A JPH06122833 A JP H06122833A
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phthalocyanine
pigment
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Katsumi Daimon
克己 大門
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電子写真感光体の電荷発生材料として場合、
高い光感度を有し、安定性に優れた新規な結晶型を有す
るヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方法を
提供する。 【構成】 新規な結晶型のヒドロキシメタルフタロシア
ニン顔料は、アルミニウム、ガリウム、インジウム、シ
リコン、ゲルマニウムおよびスズから選択される金属の
1種を中心金属として含有するメタルフタロシアニン顔
料前駆体を酸で処理して、ヒドロキシメタルフタロシア
ニン顔料を析出させた後、析出したヒドロキシメタルフ
タロシアニン顔料を中和することなく、溶剤で処理する
ことにより顔料化される。その例として、ブラッグ角度
(2θ±0.2°)が8.2°、12.4°、16.5
°および26.3°、およびブラッグ角度(2θ±0.
2°)が6.8°、12.5°および26.4°に強い
回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶があげられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒドロキシメタルフタ
ロシアニン顔料の顔料化方法に関し、特に、新規な結晶
型を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶およ
びその顔料化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フタロシアニン化合物は、塗料、
印刷インキ、触媒或いは電子材料として有用な材料であ
り、特に近年は、電子写真感光材料、光記録用材料およ
び光電変換材料として広範に検討がなされている。ま
た、フタロシアニン化合物が、製造方法および処理方法
の違いにより、多数の結晶型を示すことが知られ、ま
た、その結晶型の違いは、フタロシアニンの光電変換特
性に大きな影響を及ぼすことも知られている。フタロシ
アニン化合物の結晶型については、例えば、銅フタロシ
アニンについてみると、安定系のβ型以外に、α、π、
x、ρ、γ、δ等の結晶型が知られており、これ等の結
晶型は、機械的歪力、硫酸処理、有機溶剤処理および熱
処理等により、相互に移転が可能であることが知られて
いる(例えば米国特許第277,0,629号明細書、
同第3,160,635号明細書、同第3,708,2
92号明細書および同3,357,989号明細書
等)。また、特開昭50−38543号公報には、銅フ
タロシアニンの結晶型の違いと電子写真感度について記
載されている。
【0003】銅フタロシアニン以外についても、メタル
フリーフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシア
ニン、クロルアルミニウムフタロシアニン、クロルイン
ジウムフタロシアニン等について、種々の結晶型のもの
を電子写真感光体に用いることが提案されている(例え
ば、特開平1−221459号公報、特開昭59−16
8461号公報、同59−180566号公報等)。
【0004】また一方、フタロシアニン化合物の製造方
法や処理方法に関する技術についても多くの報告がされ
ている。例えば、ヒドロキシガリウムフタロシアニンに
ついては、クロロガリウムフタロシアニンから硫酸を用
いたアシッドペースティングを行ない、次いで水洗、ア
ンモニア水洗浄によって製造する方法(Bull.So
c.Chim.,France,23(1962))あ
るいは水酸化アンモニウムとピリジンを用いて加水分解
する方法(Inorg.Chem.(1980),1
9,3131)等が報告されている。しかしながら、従
来知られている方法で製造されたフタロシアニン化合物
は、電子写真感光体の電荷発生材として用いた場合、感
度や安定性等の点で末だ十分な特性を示すものはなく、
さらに高性能な材料の開発が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術の
上記のような事情に鑑みてなされたものである。すなわ
ち、本発明の目的は、電子写真感光体に用いた場合、高
い光感度を有し、安定性に優れた新規な結晶型を有する
ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、新規な結晶型
を有するヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料の顔料
化方法を提供することにある。本発明のさらに他の目的
は、ブラッグ角度(2θ±0.2°)が8.2°、1
2.4°、16.5°および26.3°、および6.8
°、12.5°、および26.4°に強い回折ピークを
有するヒドロキシガリウムフタロシアニンの新規結晶を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、種々検討
した結果、ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料前駆体
を酸で処理した後、生成したヒドロキシメタルフタロシ
アニン顔料の結晶を中和処理することなく溶剤で処理す
ることにより、上記目的を達成することができることを
見出だし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明のヒドロキシメタルフタ
ロシアニン顔料の顔料化方法は、ヒドロキシメタルフタ
ロシアニン顔料前駆体を酸で処理して、ヒドロキシメタ
ルフタロシアニン顔料とした後、析出したヒドロキシメ
タルフタロシアニン顔料を中和することなく、溶剤で処
理することを特徴とする。また、本発明の新規結晶型の
ヒドロキシガリウムフタロシアニンは、ブラッグ角度
(2θ±0.2°)が8.2°、12.4°、16.5
°および26.3°、(2θ±0.2°)が6.8°、
12.5°、および26.4°に強い回折ピークを有す
るヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶である。
【0008】本発明のヒドロキシメタルフタロシアニン
顔料は、下記一般式(I)で表され、新規な結晶型を有
するものであり、
【化1】 (式中、Mは、アルミニウム、ガリウム、インジウム、
シリコン、ゲルマニウムまたはスズを表し、Xは、塩素
原子、臭素原子またはよう素原子を表し、mは1または
2の整数を示し、nは、それぞれ独立して0〜4の整数
を示す。)具体的には、ヒドロキシアルミニウムフタロ
シアニン顔料、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔
料、ヒドロキシインジウムフタロシアニン顔料、ヒドロ
キシシリコンフタロシアニン顔料、ヒドロキシゲルマニ
ウムフタロシアニン顔料およびヒドロキシスズフタロシ
アニン顔料およびそれらのハロゲン化物等があげられる
が、特に好ましいものとして、ブラッグ角度(2θ±
0.2°)が8.2°、12.4°、16.5°および
26.3°、および6.8°、12.5°および26.
4°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶をあげることができる。
【0009】本発明において、原料のヒドロキシメタル
フタロシアニン顔料前駆体は、中心金属として、アルミ
ニウム、ガリウム、インジウム、シリコン、ゲルマニウ
ムまたはスズを有するものであって、中心金属としてガ
リウムを有するフタロシアニン顔料については、例えば
次の反応によって得られたハロゲン化ガリウムフタロシ
アニンをあげることができる。(1)D.C.R.Ac
ad.Sci.,(1956),242,1026に記
載の3塩化ガリウムとジイミノイソインドリンを反応さ
せる方法、(2)特公平3−30854号公報に記載の
3塩化ガリウムとフタロニトリルを反応させる方法、
(3)特開平1−221459公報に記載の3塩化ガリ
ウムとフタロニトリルをブチルセロソルブ中、触媒を用
いて反応させる方法、(4)Inorg.Chem.
(1980),19,3131に記載の3塩化ガリウム
とフタロニトリルをキノリン中で反応させる方法、
(5)特開昭59−133551号公報に記載の3臭化
ガリウムとフタロニトリルを反応させる方法、(6)特
開昭60−59354号公報に記載の3よう化ガリウム
とフタロニトリルを反応させる方法等。
【0010】また、その他のヒドロキメタルフタロシア
ニン顔料前駆体の合成法としては、Inorg.Ch
em.4、128(1965)に4塩化シリコンとジイ
ミノイソインドリンをキノリン中反応させる方法、
J.Amer.Chem.Soc.、82、5790
(1960)に4塩化ゲルマニウムとフタロニトリルを
キノリン中反応させる方法、Inorg.Chem.
3、251(1964)塩化第一スズとフタロニトリル
を1−クロロナフタレン中反応させる方法、AD60
8262、AvailCFSTI、69pp、(196
4)に3塩化アルミニウムとフタロニトリルをキノリン
中反応させる方法、特開昭59−155851号公報
に3塩化インジウムとフタロニトリルを反応させる方
法、等が示されており、如何なる方法も用いてもよい。
【0011】これらメタルフタロシアニン顔料は、先ず
酸で処理して、一般式(I)で示されるヒドロキシメタ
ルフタロシアニンの結晶を析出させるが、その際、酸と
しては、溶解度の高いトリクロロ酢酸、りん酸、メタン
スルホン酸、塩酸、硝酸、硫酸などを用いることがで
き、特に硫酸が溶解度が高く、発煙性もなく取扱いやす
いため好ましい。また、酸処理は、ヒドロキシメタルフ
タロシアニン顔料前駆体を上記酸に添加し、0〜100
℃、好ましいくは5〜80℃の温度で溶解し、溶剤中に
投入して析出させることによって行われる。その際、用
いる酸の量は、ヒドロキシメタルフタロシアニン前駆体
顔料1部に対し2〜70部、好ましくは10〜50部の
範囲で用いられる。上記ヒドロキシメタルフタロシアニ
ン顔料を析出させるに際して使用する溶剤は、水、水と
有機溶剤の混合溶剤等があげられる。溶剤量としては、
用いる酸1部に対し、2〜20部、特に5〜15部を用
いることが好ましい。析出させる溶剤の温度は激しい発
熱を避けるため、10℃以下が好ましい。また、加水分
解を促進するために酸処理を行った後、その懸濁液を加
熱することも有効である。
【0012】このようにして得られたヒドロキシメタル
フタロシアニン顔料は、次いで溶剤処理される。溶剤処
理は、析出させたままの状態のヒドロキシメタルフタロ
シアニン顔料を直接溶剤で処理することによって行って
もよいが、水洗した後、酸が残留している状態で溶剤処
理を行うか、あるいは、この状態をさらに乾燥した後、
溶剤処理を行う方法を採用してもよい。さらにまた、析
出したヒドロキシメタルフタロシアニン顔料を乾燥した
後、溶剤を用いずに乾式粉砕し、その後に溶剤処理して
もよい。溶剤処理は、溶剤と共に撹拌を行うか、ボール
ミル、乳鉢、サンドミル、ニーダー等を用いて湿式粉砕
処理を行うことによって実施することができる。
【0013】使用される溶剤としては、アミド類(N,
N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン
等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル等)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、アルコール
類(メタノ−ル、エタノール等)、エーテル類(ジエチ
ルエーテル、THF類)、ピリジン、キノリン、ハロゲ
ン芳香族(ブロモベンゼン、クロロナフタレン等)、ハ
ロゲン化炭化水素類(塩化メチレン、四塩化炭素等)が
あげられ、さらにはこれらの有機溶剤を数種混合しても
よいし、また水とこれら有機溶剤の混合したものであっ
てもよい。使用される溶剤は、ヒドロキシメタルフタロ
シアニン顔料に対して、1〜200部、好ましくは10
〜100部の範囲で用いる。処理温度は、0〜150
℃、好ましくは室温〜100℃の範囲で行う。また、粉
砕の際に食塩、ぼう硝等の磨砕助剤を用いることもでき
る。磨砕助剤は顔料に対し0.5〜20部、好ましくは
1〜10倍用いる。溶剤処理を行った後、残留する酸を
塩基で中和することが電気特性上好ましい。
【0014】
【作用】本発明者等は、一般のフタロシアニン顔料とヒ
ドロキシメタルフタロシアニン顔料とでは、アシッドペ
ースティング後の状態が著しく違うことを見出だした。
すなわち、一般のフタロシアニン顔料の場合は、アシッ
ドペースティング後の酸性溶液中で既に明青色の顔料が
析出するのに対し、ヒドロキシメタルフタロシアニン顔
料の場合は、アシッドペースティング後の酸性溶液中で
は暗緑色をしており、弱塩基性にして初めて明青色の顔
料が析出する。これは、ヒドロキシメタルフタロシアニ
ン顔料の有する水酸基が一般のフタロシアニン顔料に比
べて著しくプロトン化されやすいことを示しており、こ
のために、水洗だけではプロトン化した酸を十分に取り
除くことができず、残留した酸を塩基で中和することに
より、始めてフリーのヒドロキシメタルフタロシアニン
顔料になるためと考えられる。ところが、本発明におい
ては、従来、アシッドペースティング後中和処理して酸
を除いた後、溶剤処理を行なっていたのに対し、中和を
行わず、微量の酸が残留していると考えられる暗緑色状
態のヒドロキシメタルフタロシアニン顔料を、さらに溶
剤処理するものであって、それにより新規な結晶型を有
するヒドロキシメタルフタロシアニン結晶が得られる。
そして得られる新規な結晶型を有するヒドロキシメタル
フタロシアニン結晶を用いた電子写真感光体は、高い光
感度を有し、また、安定性にも優れたものとなる。
【0015】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。な
お、合成例、実施例、比較例および応用例において、
「部」は「重量部」を意味する。 合成例1 1,3−ジミノイソインドリン30部、3塩化ガリウム
9.1部をキノリン230部中に入れ、200℃におい
て3時間反応させた後、生成物をろ別し、アセトン、メ
タノールで洗浄し、次いで、湿ケーキを乾燥後、クロロ
ガリウムフタロシアニン結晶28部を得た。
【0016】実施例1 合成例1で得られたクロロガリウムフタロシアニン結晶
6部を濃硫酸180部に0℃にて溶解後、5℃の蒸留水
900部に上記溶液を滴下し、結晶を再析出させ、遠心
分離によって分離した。分離された結晶を、蒸留水約9
00mlによく分散した後、遠心分離した。この分散遠
心分離および洗浄操作を3回行った後、乾燥して緑色の
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶を5.2部得
た。得られた結晶の粉末X線回折図を図1に示す。次
に、このヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶0.5
部をN,N−ジメチルホルムアミド15部、直径1mm
のガラスビーズ30部とともに24時間ミリングした
後、結晶を分離し、メタノールで洗浄後乾燥し、0.4
5部のヒドロキシガリウムフタロシアニン新規結晶を得
た。得られた結晶の粉末X線回折図を図2に示す。
【0017】実施例2〜9 実施例1で得られた図1の緑色ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶0.3部と、表1に示した溶剤を用い
て、実施例1と同様に処理した。得られた結晶の粉末X
線回折図も合わせて表1に示した。
【表1】
【0018】比較例1 実施例1で得られた図1の緑色ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶3部をさらに、2%アンモニア水、20
0mlに懸濁し、室温でよく撹拌した。2%アンモニア
水を加えた際に、濃緑色から濃青色に変色した。さら
に、蒸留水で十分洗浄した後、乾燥して、2.7倍のヒ
ドロキシガリウムフタロシアニン結晶を得た。得られた
結晶の粉末X線回折図を図6に示す。このヒドロキシガ
リウムフタロシアニン結晶0.5部をN,N−ジメチル
ホルムアミド15部、直径1mmのガラスビーズ30部
とともに24時間ミリングした後、結晶を分離した。メ
タノールで洗浄後乾燥し、0.45部のヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン結晶を得た。得られた結晶の粉末X
線回折図を図7に示す。
【0019】比較例2〜4 比較例1で得られた図6の青色ヒドロキシガリウムフタ
ロシアニン結晶0.3部と、表2に示した溶剤を用い
て、比較例1と同様に処理した。得られた結晶の粉末X
線回折図も合わせて表2に示した。
【表2】
【0020】応用例1 アルミニウム基板上にジルコニウム化合物(商品名:オ
ルガチックスZC540、マツモト製薬社製)10部お
よびシラン化合物(商品名:A1110、日本ユンカー
社製)1部とi−プロパノール40部およびブタノール
20部からなる溶液を浸漬コーティング法で塗布し、1
50℃において10分間加熱乾燥し膜厚0.5μmの下
引き層を形成した。次に、実施例1で得られた図2に示
す粉末X線回折スペクトルを有するヒドロキシガリウム
フタロシアニン結晶0.1部を、ポリビニルブチラール
樹脂(商品名:エスレックBM−S、積水化学社製)
0.1部および酢酸n−ブチル10部と混合し、ガラス
ビーズとともにペイントシェーカーで1時間処理して分
散した後、得られた塗布液を上記下引き層上にワイヤー
バーNo.5で塗布し、100℃において10分間加熱
乾燥し、膜厚約0.15μmの電荷発生層を形成した。
また、分散後の前記ヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶の結晶型はX線回折によって分散前の結晶型と比較
して変化していないことを確認した。
【0021】次に、下記構造式(II)で示される化合物
2部と下記構造式(III )式で示される単量体の繰り返
し単位を有するポリカーボネート樹脂3部を、モノクロ
ロベンゼン20部に溶解し、得られた塗布液を、電荷発
生層が形成されたアルミニウム基板上に浸漬コーティン
グ法で塗布し、120℃において1時間加熱乾燥、膜厚
20μmの電荷輸送層を形成した。
【化2】
【0022】このようにして得られた電子写真用感光体
の電子写真特性を、フラットプレートスキャナーを用い
て、常温常湿(20℃、40%RH)の環境下、−2.
5μAのコロナ放電を行ない、Vo(V)に帯電させ、
1秒放置しVDDP (V)を測定し、暗減衰率DDR(D
DR=Vo−VDDP /Vo×100(%))を計算し
た。その後、タングステンランプの光を、モノクロメー
ターを用いて780nmの単色光にし、感光体表面上で
0.25μW/cm2 になるように調整し、照射し、初
期感度(dV/dE、V−cm2 /erg)を測定し
た。その結果を表3に示す。
【0023】応用例2〜5 実施例1で得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン
結晶の代わりに表3に示した顔料を用いた以外は、応用
例1と同様に電子写真感光体を作製し、評価した。結果
を表3に示す。
【表3】
【0024】
【発明の効果】本発明の方法により、新規な結晶型を有
するヒドロキシメタルフタロシアニン顔料が得られ、こ
のヒドロキシメタルフタロシアニン顔料を用いることに
より、高い光感度を有し、安定性に優れた電子写真感光
体を製造するとができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例1の酸処理することにより得られたヒ
ドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折図
である。
【図2】 実施例1および2の溶剤処理することにより
得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末
X線回折図である。
【図3】 実施例3の溶剤処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図4】 実施例4〜6および8、9の溶剤処理するこ
とにより得られたヒドロキシガリウムフタロシアニン結
晶の粉末X線回折図である。
【図5】 実施例7の溶剤処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図6】 比較例1の中和処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図7】 比較例1の溶剤処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図8】 比較例2の溶剤処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図9】 比較例3の溶剤処理することにより得られた
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回折
図である。
【図10】 比較例4の溶剤処理することにより得られ
たヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶の粉末X線回
折図である。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料前
    駆体を酸で処理して、ヒドロキシメタルフタロシアニン
    顔料とした後、析出したヒドロキシメタルフタロシアニ
    ン顔料を中和することなく、溶剤で処理することを特徴
    とするヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方
    法。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシメタルフタロシアニン顔料前
    駆体が、ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料前駆体
    であることを特徴とする請求項1記載のヒドロキシメタ
    ルフタロシアニン顔料の顔料化方法。
  3. 【請求項3】 上記酸が、硫酸であることを特徴とする
    請求項1記載のヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の
    顔料化方法。
  4. 【請求項4】 上記溶剤としてアミド系溶剤または一価
    アルコール系溶剤を用いて、ブラッグ角度(2θ±0.
    2°)が、8.2°、12.4°、16.5°および2
    6.3°に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウム
    フタロシアニン結晶を得ることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のヒドロキシメタルフタロシアニン
    顔料の顔料化方法。
  5. 【請求項5】 上記溶剤としてハロゲン化炭化水素系溶
    剤、エーテル系溶剤、芳香族アルコール系溶剤または多
    価アルコールを用いて、ブラッグ角度(2θ±0.2
    °)が6.8°、12.5°および26.4°に強い回
    折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結
    晶を得ることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のヒドロキシメタルフタロシアニン顔料の顔料化方
    法。
  6. 【請求項6】 ブラッグ角度(2θ±0.2°)が8.
    2°、12.4°、16.5°および26.3°に強い
    回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン
    結晶。
  7. 【請求項7】 ブラッグ角度(2θ±0.2°)が6.
    8°、12.5°および26.4°に強い回折ピークを
    有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶。
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