JP3836190B2 - 光導電性画像形成部材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野及び従来技術】
本発明は、概してヒドロキシガリウムフタロシアニン及びその光導電性画像形成部材に関する。更に詳細には、本発明はテトラフルオロ置換フタロシアニン、その光導電性画像形成部材、及びその製造方法に関する。具体例では、本発明の方法は、フルオロフタロニトリルを、N−メチルピロリドン、1−クロロナフタレンのようなハロナフタレン、キノリン、好ましくは1−クロロナフタレン等のような有機溶媒中でガリウムハライド好ましくはガリウムクロライドと反応させ、先駆物質顔料テトラフルオロハロガリウムフタロシアニン、好ましくはテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンを提供する工程、次に前記先駆物質を加水分解又は酸ペースト化して、好ましくはテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンI型を提供する工程;その次に、I型をN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアミノエタノール、イソプロパノール、好ましくはN−メチルピロリドンのようなある種の溶媒の存在下で混合して、使用される溶媒毎にテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン(高感度のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む)の独特の多形となる工程と、を含む。本発明の具体例は、I型、II型、III型、IV型及びV型のようなある種のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン、その製造方法、及びその光導電性画像形成部材に関する。更に、具体例では、本発明はテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとヒドロキシガリウムフタロシアニンとの混合物、その製造方法、及びその光導電性画像形成部材に関する。
【0002】
本発明の具体例において本発明と関係する利点の例は、注意深い目視検査で観察して、顔料V型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む光発生層のコーティングの優良な分散品質と、スペクトルの赤外領域、具体例では約500〜約900nmに広がるV型顔料のブロードなスペクトル応答と、例えば約75〜約125Vcm2 /erg、具体例では約100Vcm2 /ergの高感光度のような優良なゼログラフィック(静電複写)特性と、例えば約0〜約20V/秒、具体例では約11V/秒の低い暗減衰と、例えば約0〜約20V、具体例では約11Vの低い残留電圧と、HOGaPcとの相溶性と、1ポット製造用の電位と、を含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は近赤外線に感光度のある、改良された積層型光応答性画像形成部材を提供することに関する。
【0004】
本発明の他の目的はI型、II型、III型、IV型およびV型のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンの単純で経済的な製造方法を提供することである。
【0005】
本発明の更なる目的は、ある新規のI型、II型、III型、IV型およびV型のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン、及びその光導電性画像形成部材を提供することであり、得られる型(タイプ)はXRPD(X線粉末回折)により決定され、その型は例えば選択する溶媒に依存する。
【0006】
本発明の更なる目的は、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、特にV型と、テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン、特にV型との混合物、その製造方法、およびその光導電性画像形成部材を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のこれらの及び他の目的は、本発明の具体例においてテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン、その製造方法、及びその光導電性画像形成部材を提供することにより達成され得る。具体例のフタロシアニンは図2乃至6に示される。また、具体例では、ヒドロキシフタロシアニンとテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとの混合物、及びその光導電性画像形成部材が提供される。本発明の好適な具体例は、テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンV型、およびヒドロキシガリウムフタロシアニンV型とのその混合物、例えば置換フタロシアニン約1〜約99重量%、好ましくは約40〜約70重量%と、無置換ヒドロキシガリウムフタロシアニン、特にV型、約1〜約99重量%、好ましくは約30〜約60重量%に関する。
【0008】
本発明の具体例での方法は、フルオロフタロニトリルをハロナフタレン、特にクロロナフタレンのような溶媒中でガリウムハライド、特にガリウムクロライドと、反応させることにより、テトラフルオロ−ハロガリウムフタロシアニン、特にテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンを生成し、次にそれを加水分解または酸ペースト化して、テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンI型を提供し、次に、溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアミノエタノール、イソプロパノール又はN−メチルピロリドンの存在下で有効時間、例えばボールミル磨砕により、混合して、I型をV型のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンにすることを含む。
【0009】
本発明の具体例は、テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンV型の製造方法に関し、該方法は、1重量部のガリウムクロライドを、使用されるガリウムクロライドの部当たり約5〜約100重量部、好ましくは約15重量部の量のキノリン、クロロナフタレンのようなハロナフタレン、またはN−メチルピロリドンのような溶媒中で約1〜約10重量部、好ましくは4重量部の4−フルオロフタロニトリルと反応させ、顔料先駆物質テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンを提供し、次にその顔料先駆物質テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンをジメチルホルムアミドのよう成分で洗浄し、X線粉末回折で決定して先駆物質I型テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンの純粋な、即ち95〜99.9%純粋な形態を提供し;得られたテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニン顔料1重量部を、約1〜約100重量部、具体例では約25重量部の量の約94%の濃硫酸中に、該顔料を該酸中に有効時間、例えば約30秒〜約24時間、具体例では約2時間、約−5〜約25℃、好ましくは約0℃の温度で空気中又はアルゴンや窒素のような不活性雰囲気下で攪拌することにより溶解し;得られた混合物を、攪拌された有機溶媒、例えば水性アンモニアに、約0.5〜約10ml/分、具体例では約1ml/分の速さの滴下方法で、貧溶媒に添加し〔該貧溶媒は使用された硫酸の容量部当たり約1〜約10容量部、好ましくは約4容量部の濃水性アンモニア溶液(14.8N)と、約1〜約10容量部、好ましくは約6容量部の水とからなる混合物、又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタノール、又はエタノールの貧溶媒水溶液とすることができ、該貧溶媒混合物を、該溶媒混合物の入っているフラスコの底まで渦を十分に起こすことのできる速度で攪拌しながら、約−25〜約10℃、具体例では約−5℃の温度まで冷却する〕;得られたブルー顔料を例えば濾過によって単離し;及び、得られたテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン生成物を、脱イオン水で再分散することにより洗浄し、脱イオン水の部分から濾過し(該部分は、使用された先駆物質顔料テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンの重量部当たり約10〜約400容量部、具体例では約200容量部である);(生成物、即ちダークブルーの固体は、15.6°及び26.5°に主ピーク、及び6.5°2Θに最高ピークを有するそのX線回折パターンを基準として、I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンであることを確認した)、次に、得られたI型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン生成物を、例えばI型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を、直径約1〜5mmの球形ガラスビーズの存在下で、約25℃の室温で、約12時間〜約2週間、好ましくは約1週間の間、ボールミル磨砕することにより、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、イソプロパノールのような溶媒で処理することを含み、これにより約95〜99.5%までの純度のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンV型が得られる。
【0010】
先駆物質テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンの製造のために、具体例の方法は、1重量部のガリウムクロライドを、約1〜約10重量部、好ましくは約4重量部の4−フルオロフタロニトリルと、約5〜約100重量部、好ましくは約15重量部の量の1−クロロナフタレン溶媒の存在下で反応させることにより、未精製のテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンが得られ、次にそのテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンを、例えば、洗浄されている固体先駆物質顔料の容量の約1〜10倍、好ましくは3倍の量で、約70〜約150℃、好ましくは約150℃の温度の熱ジメチルホルムアミドで洗浄することにより、約99.5%の純度まで精製される。
【0011】
また、I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン生成物を下記工程、即ち(1)1重量部の中間顔料I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを、シールガラス瓶中の約5〜約25重量部、具体例では約15重量部の量で存在するN−メチルピロリドンのような溶媒および直径約1〜10mm、具体例では1mmの球形ガラスビーズに添加する工程;(2)約25℃の室温で、約12時間〜約2週間、具体例では約1週間ボールミル磨砕する工程;(3)得られた顔料分散体をワットマン(Whatman) GF/Fグレードガラス繊維濾布を取り付けたブッフナー(Buchner)漏斗を介して濾過する工程;(4)この顔料を、使用された顔料I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンの重量部当たり約10〜約100容量部、具体例では約50容量部の量のアセトン、又はメタノール等のような溶媒で、洗浄する工程;(5)得られたフィルタケークを、オーブン中で約40〜約100℃、具体例では約50℃の温度で乾燥する工程;により、より高い感光性の多形に転化することができ、ブルー固体を、例えば90%よりも大きい、より詳細には95%の許容可能な収率で単離し、約99.5%まで、より詳細には98%の純度のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンは6.0°、13.4°、14.7°、15.9°、16.9°、26.1°及び27.0°にピーク、及び6.6°2Θに最高ピークを有するX線回折パターンを示す。
【0012】
本発明のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンは、下記化学式を参照して示される。
【0013】
【化2】
Figure 0003836190
【0014】
ここで、V型のような形態毎に、結晶構造(又はパッキング)は変化する、即ち同様でない。
【0015】
本発明のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを他の顔料、特に前記テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと非常に似た化学構造を有するV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンと合体するか又は混合することができる。前記混合物は、例えば約5〜約15V/秒の望ましい度合いの暗減衰および例えば約0〜約20Vの残留電圧を維持しながら、約100〜約300V.cm2 /ergの範囲の感光性を有する受光体を製造するという利点を有する。テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとヒドロキシガリウムフタロシアニンとの混合物を、例えば0%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと100%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン;50%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと50%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン;100%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと0%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン等の異なる量、及びその両方のあらゆる比率で製造することができ、上記記載した及び表2に示されるような感光性の範囲を有する受光体デバイスを得ることができる。
【0016】
2つの乾燥顔料、即ちV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンを所望の比率、例えば50%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと50%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンでシール瓶中に合体して、例えば約25℃の室温で、約1時間以上、具体例では約1〜10時間の間ボールミル磨砕により混合を行うことにより、混合物を製造することができる。
【0017】
本発明の方法によって得られたテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、特にV型を有する様々な異なった積層型光導電性画像形成部材を製造することができる。従って、具体例では積層型光応答性画像形成部材は、支持基体、ブロッキング層、電荷輸送層、特にアリールアミン正孔輸送層、及びそれらの間に配置された光発生層を含み、この光発生層が本明細書に示されたI型乃至V型の光発生顔料、及びヒドロキシガリウムフタロシアニンとテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン光発生顔料の混合物を含む。本発明の他の具体例は、正に帯電した積層型光応答性画像形成部材に関し、これは支持基体、ブロッキング層、電荷輸送層、特にアリールアミン正孔輸送層、及びトップオーバーコーティング(表面処理塗)層として、本発明の方法により得られたV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を含む。更に本発明に従って、改良され負に帯電した光応答性画像形成部材が提供され、これは支持基体、薄い接着層、ポリ(ビニルブチラール)のようなポリマー樹脂バインダ中に分散された本発明の方法により得られたV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン光発生剤、及びトップ層としてポリカーボネートのようなポリマー樹脂バインダ中に分散されたアリールアミン正孔輸送分子、を含む。
【0018】
本発明の光応答性又は光導電性画像形成部材は数多くの周知の方法、処理パラメータ、及び所望の部材に依存する層のコーティング順序により製造され得る。正の電荷に適した画像形成部材を、光発生剤と正孔輸送層の付着順序を逆にすることにより製造することができる。画像形成部材の光発生層及び電荷輸送層を、溶液又は分散体として、選択基体上に、スプレーコーター、ディップコーター、押出コーター、ローラコーター、ワイヤ・バーコーター、スロットコーター、ドクターブレードコーター及びグラビアコーター等を用いてコーティングして、40℃〜約200℃で10分〜数時間、静置状態下又は空気流中で乾燥させることができる。コーティングは、乾燥後に0.01〜約30μmの最終コーティング厚みを与えるように行われる。所与の層の製造条件は、最終デバイスにおいて最適な性能及びコストを得られるように設定され得る。
【0019】
本発明の画像形成部材は、様々な静電複写画像形成及び印刷システム、特にゼログラフィック方法として従来より知られている画像形成及び印刷システムにおいて有用である。特に、本発明の画像形成部材はゼログラフィック画像形成方法において有用であり、この画像形成部材では、I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、628、708、及び792nmに主ピークを有する;II型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、634、716、及び789nmに主ピークを有する;III型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、623及び790nmに主ピークを有する;IV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、622及び696nmに主ピークを有する;V型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、631及び799nmに主ピークを有する。周知の方法であるが静電潜像は、先ず画像形成部材上に形成されて、次いでスチレンメタクリレート、スチレンアクリレート、スチレンブタジエンのような樹脂、ポリエステル、およびカーボンブラックのような顔料のトナ−で現像され、その後、画像は適切な基体に転写されてそれに定着する。本発明のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を使用する画像形成部材は高い感光度を示し、約700〜約800nmの単色光線に露光した場合でさえ、一般的に約5.0erg/cm2 又はそれよりも少ないE1/2 を有する。
【0020】
更に、本発明の画像形成部材を、典型的には660〜約830nmの波長で機能するガリウムヒ素発光ダイオード(LED)アレイを用いる電子印刷方法のために選択することができる。
【0021】
本発明の1つの負に帯電した光応答性画像形成部材は、示された順に支持基体と、例えばグッドイヤーケミカル(Goodyear Chemical) 社より入手できるポリエステル49,000を含む接着層と、必要に応じて不活性なポリマーバインダ中に分散される、本発明の方法により得られるV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む光発生層と、その上に、ポリカーボネートバインダ中に分散されたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを含む正孔輸送層と、を含む。正に帯電した光応答性画像形成部材は、基体と、その上に、ポリカーボネートバインダ中に分散されたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンを含む電荷輸送層と、必要に応じて不活性なポリマーバインダ中に分散された、本発明の方法により得られたV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含むトップ光発生層と、を含む。
【0022】
本発明の画像形成部材のために選択される基体層の例は、半透明及び実質的に透明とすることができ、その基体層は要求される機械特性を有するあらゆる適切な材料を含み得る。従って、基体は例えば市販のポリマーであるマイラー(MYLAR;商標名)、チタンを含むマイラーのような無機又は有機ポリマー材料を含む絶縁材料の層、インジウムスズオキサイド若しくはその上に配置されたアルミニウムのような半導電性の表面層又はアルミニウム、クロム、ニッケル若しくは黄銅等を含む導電性材料を有する有機又は無機材料の層を含んでもよい。
【0023】
基体層の厚みは経済的な配慮を含む多くのファクタに依存するので、この基体層は、例えば3,000μmを越える実質的な厚みを有するか又はシステムに悪影響を及ぼさなければ最低の厚みを有することができる。一具体例のこの層厚みは約75〜約300μmである。
【0024】
更に画像形成部材に関しては、光発生層は好ましくは本発明の方法により得られてポリマーバインダ中に分散されたV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む。光発生層の厚みは他の層の厚みやこの層に含まれる光発生材料の量を含む多数のファクタに依存する。従って、この層はジヒドロキシガリウムフタロシアニン光発生組成物が約5〜約100容量%の量で存在する場合、約0.05〜約10μmの厚みを有し得る。1つの具体例では、光発生組成物がこの層中に30〜75容量%の量で存在する場合、この層は約0.25〜約1μmの厚みを有する。具体例のこの層の最高厚みは、感光性、電気特性、機械的な配慮のようなファクタに主に依存する。必要に応じたポリマーバインダ材料を有する又は有さない適切な溶媒中で、本発明の方法により得られたV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンの分散体をコーティングすることにより、光発生層を製造することができる。分散体を、ペイントシェーカ、ボールミル、サンドミル、及びアトリッター(磨砕機)のような装置中でV型を混合及び/又は粉砕することによって製造することができる。ガラスビーズ、スチールボール又はセラミックビーズのような一般的な粉砕媒体をこの装置中で使用することができる。例えば、(光発生顔料とバインダの総重量%に基づいて)約10〜約70重量%、好ましくは約35重量%の量で存在するバインダ樹脂は、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルカルバゾール)、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリ(ビニルクロライド)、ポリアクリレート及びメタクリレート、ビニルクロライドとビニルアセテートのコポリマー、フェノキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ(ビニルアルコール)、ポリアクリロニトリル、及びポリスチレンン等のような数多くの周知のポリマーから選択され得る。本発明の具体例において、デバイスの他のすでにコーティングされた層を乱さない又はそれらに悪影響を与えないコーティング溶媒を選択することが望ましい。光発生層のコーティング溶媒用に選択することができる溶媒の例は、ケトン、アルコール、芳香族炭化水素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、エーテル、アミン、アミド及びエステル等がある。特定の溶媒例は、シクロヘキサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、カーボンテトラクロライド、クロロホルム、メチレンクロライド、トリクロロエチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ブチルアセテート、エチルアセテート及びメトキシエチルアセテート等である。
【0025】
本発明の具体例の光発生層のコーティングを噴霧、浸漬、又はワイヤーバー方法により行うことができ、この場合、40〜150℃で5〜90分間乾燥後、光発生層の最終的な乾燥厚みは0.01〜30μm、好ましくは0.1〜15μmである。
【0026】
光発生顔料として選択することができるポリマーバインダ材料の実例は、米国特許第3,121,006号に開示されたようなポリマーを含む。
【0027】
通常、支持基体と接触する接着剤として、ポリエステル、ポリアミド、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリウレタン、及びポリアクリロニトリルを含む様々な公知の物質を選択することができる。この層は、約0.001〜約1μmの厚みを有する。必要に応じて、この層は導電性及び非導電性の粒子、例えば酸化亜鉛、二酸化チタン、窒化ケイ素、及びカーボンブラック等を含み、例えば本発明の具体例において、所望の電気及び光学特性を提供することができる。
【0028】
一般的に約5〜約75μmの厚み、好ましくは約10〜約40μmの厚みを有する、電荷輸送層、特に正孔輸送層に選択されるアリールアミンは、高絶縁性及び透明なポリマーバインダ中に分散された下記式の分子を含む。
【0029】
【化3】
Figure 0003836190
【0030】
式中、Xはアルキル基又はハロゲンであり、特にCl及びCH3 から成る群から選択されたこれらの置換基である。ヒドラゾンのような他の電荷輸送成分も具体例において選択することができる。
【0031】
特定のアリールアミンの例は、アルキルがメチル、エチル、プロピル、ブチル及びヘキシル等からなる群から選択されるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(アルキルフェニル)−1,1−ビフェニル−4,4’−ジアミンであり、またハロ置換基が好ましくはクロロ置換基であるN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(ハロフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミンである。他の周知の電荷輸送層分子は、例えば米国特許第4,921,773号及び第4,464,450号を参照して選択することができる。
【0032】
輸送層用の高絶縁性及び透明なポリマーバインダ材料の例は、米国特許第3,121,006号(この開示内容は本明細書中に全て援用されて本発明の一部とする)に記載されたような材料を含む。ポリマーバインダ材料の特定の例は、ポリカーボネート、アクリレートポリマー、ビニルポリマー、セルロースポリマー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリウレタン及びエポキシを含み、同様にこれらのブロック、ランダム又はその交互共重合体を含む。好適な電気的に不活性のバインダは約20,000〜約100,000の分子量を有し、約50,000〜約100,000の分子量を有することが特に好ましいポリカーボネート樹脂を含む。一般的に輸送層は、電荷輸送材料を約10〜約75重量%、好ましくはこの材料を約35〜約50重量%含む。
【0033】
また本発明の範囲内には、本明細書に記載された光応答性デバイスを有する画像形成及び印刷方法が含まれる。これらの方法は一般的に、画像形成部材上に静電潜像を形成し、次いでその画像をトナー組成物で現像する(米国特許第4,560,635号、第4,298,697号、及び4,338,390号を参照)。
【0034】
【実施例】
参考例I〕
先駆物質−テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンの合成:
アルゴン雰囲気下に維持された機械的攪拌機、コンデンサ及びサーモメーターを取り付けた500mlの三つ口フラスコに、4−フルオロフタロニトリル(49.5g−0.338モル)、ガリウムクロライド(14.9g−0.0846モル;アルドリッチケミカル(Aldrich Chemical))およびモレキュラーシーブで乾燥させた200mlの1−クロロナフタレンを充填した。その混合物を200℃で2時間加熱して攪拌した。その生成物を〜150℃まで冷却して、沸騰DMFにより約150℃まで予め加熱した150mlのM−多孔性ガラス漏斗を介して濾過した。次に、それを100mlの沸騰DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)で3回、次いで室温の100mlのDMFで3回、次に50mlのメタノールで3回、徹底的に洗浄し、ブルーの粉末23.2g(40%の収率)を提供した。この中間生成物に関する典型的なX線回折パターンを図1に示す。
【0035】
参考例II〕
先駆物質の加水分解:
硫酸(125g)を125mlの三角フラスコ中で0℃まで冷却した。その冷やした酸に、上記記載したように製造したブルー固体顔料先駆物質5gを添加した。固体の添加は約15分間で完了した。その間に溶液の温度は約10〜15℃に上昇した。次に、得られた酸溶液を0℃で2時間攪拌した。その時点で、酸溶液を濃縮(〜33%)アンモニア(265ml)と、5℃未満の温度に冷却した脱イオン水(435ml)とから成る混合物に滴下方法で添加した。溶解顔料の添加を約45分で完了した。その間に溶液の温度は約20℃に上昇した。次に、得られた再沈殿顔料を冷却浴から取り出し、室温で1時間攪拌した。次に、その再沈殿顔料をワットマン934−AHグレードガラス繊維フィルタを取り付けた磁製漏斗により濾過した。得られたブルー顔料を新しい脱イオン水中に、室温で1時間攪拌することにより再分散させて、先程のように濾過した。この工程を少なくとも3回、濾液の導電度が<20μSになるまで繰り返した。得られたフィルタケークを一晩、50℃でオーブン乾燥して、ダークブルーの固体のI型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン4.75g(95%)を得た。この中間生成顔料に関する典型的なX線回折パターンは図2に示される。
【0036】
参考例III〕
新しい多形への転化:
実施例IIIで製造された中間生成顔料(3.0g)を、ガラスビーズ(直径1mm)90gを含む120mlのガラス瓶中のN,N−ジメチルホルムアミド45mlへ添加した(表1参照)。瓶をシールして、ボールミルに1週間置いた。得られた固体を、ワットマンGF/Fグレードガラス繊維フィルタを取り付けた磁製漏斗を介して濾過により単離して、アセトン(50ml)〔BDH保証(Assured)〕で5回フィルタ内で洗浄した。フィルタケークを50℃で一晩、オーブン乾燥して、ダークブルー固体のII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン2.8g(93%)を得た。得られた多形に対するX線回折パターンを図3に示す。
【0037】
参考例IV〕
ジメチルアミノエタノールを、N,N−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒として選択すること以外は上記参考例IIIの方法を繰り返した。その結果得られた生成物はIII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンであった。この得られた多形に対するX線回折パターンは図4に示される。
【0038】
参考例V〕
イソプロパノールを、N,N−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒として選択すること以外は上記参考例IIIの方法を繰り返した。その結果得られた生成物はIV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンであった。この得られた多形に対するX線回折パターンは図5に示される。
【0039】
参考例VI〕
N−メチルピロリドンを、N,N−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒として選択すること以外、上記参考例IIIの方法を繰り返した。その結果得られた生成物はV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンであった。この得られた多形に対するX線回折パターンは図6に示される。
【0040】
参考例VII〕
無置換ヒドロキシガリウムフタロシアニン
先駆物質−アルコキシ橋架けガリウムフタロシアニン二量体の合成:
20ガロンのガラス内張り反応がまを窒素でパージして、トルエン32kgを充填した。反応がまの攪拌機を始動して、ガリウムトリクロライド3.0kgを反応がまの充填口を介して充填した。反応がまの充填口を閉じて、反応がまジャケットに冷却を施しながら攪拌機の速度を200rpmに増加した。ナトリウムメトキサイド溶液11.04kg(メタノール中で25重量%)を添加容器から反応がま中へ30分間にわたって充填した。次に、反応がまにo−フタロジニトリル8.732kgとエチレングリコール20kgを充填した。次に、反応がまを、反応がまジャケットに熱油を供給して、加熱した。195〜200℃の反応温度まで加熱中に、メタノールとトルエンを留去した。蒸留物20kgを除去後、他の20kgのエチレングリコールを添加容器からこの反応がま中に10分間にわたって充填した。反応を195〜200℃で5時間行った。5時間の反応時間の終わりに、冷却を施した。反応がまの温度が90℃になると、反応がまの内容物を攪拌真空フィルタ中に排出して、濾液を流出させた。未精製材料を2回、反応がまをすすぐために使用された熱DMF50kgで再スラリー洗浄した。洗浄を、熱DMF100kgにより75〜90℃で2回以上行った。次に、その材料を脱イオン水50kgにより75〜90℃で3回再スラリー洗浄した。次に、得られたウェットケークを、温かいメタノール(45℃)50kgで30分間、更に3回、再スラリー洗浄して濾過した。メタノールを真空棚型乾燥機中で60℃で乾燥した。その結果、アルコキシ橋架けガリウムフタロシアニン二量体〔(PcGaOCH)〕8.51kg(収率81.4%)を得た。
【0041】
参考例VIII〕
先駆物質(I型HOGaPc)の加水分解:
硫酸(125g)を125mlの三角フラスコ内で40℃まで加熱した。その加熱した酸に上記記載したように製造したブルー固体のアルコキシ橋架けガリウムフタロシアニン二量体〔(PcGaOCH)〕5gを添加した。固体の添加は約15分間で完了した。その間に溶液の温度は約47〜48℃まで上昇した。次にこの酸性溶液を40℃で2時間攪拌した。その時点で、酸性溶液を濃縮(〜33%)アンモニア(265ml)と5℃未満の温度に冷却した脱イオン水(435ml)とからなる混合物に、滴下方法で添加した。溶解された顔料の添加を約30分間にわたって完了した。その間に溶液の温度は約35〜40℃に上昇した。次に、この再沈殿した顔料を冷却浴から取り出し、室温で1時間攪拌した。次に得られた顔料を、ワットマン934−AHグレードガラス繊維フィルタを取り付けた磁製漏斗によって濾過した。得られたブルー顔料を新しい脱イオン水中に、室温で1時間攪拌することにより再び分散させて、先程のように濾過した。この工程を少なくも3回、炉液の導電度が<20μSなるまで繰り返した。フィルタケークを50℃で1晩、オーブン乾燥して、ダークブルーの固体のI型ヒドロキシガリウムフタロシアニン4.75g(95%)を得た。
【0042】
V型HOGaPcへの転化:
上記(95%)のダークブルーの固体I型生成物顔料(3.0g)をガラスビーズ(直径1mm)90gを含む120mlのガラス瓶中のN,N−ジメチルホルムアミド(BDH保証)45mlに添加した。瓶をシールしてボールミル上に一晩(16〜24時間)置いた。固体をワットマンGF/Fグレードガラス繊維フィルターを取り付けた磁製漏斗を介して濾過により単離して、n−ブチルアセトン(50ml)で5回、フィルタ内で洗浄した。得られたフィルタケークを一晩、即ち約18時間、50℃でオーブン乾燥して、ダークブルー固体2.8g(93%)を得た。このダークブルーの固体をXRPDによりV型HOGaPcと同定した。
【0043】
参考例X〕
顔料混合物の製造:
V型ヒドロキシガリウムフタロシアニンとV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとの混合物を、ガラス瓶中にその2つの乾燥顔料を50%ずつ合体して、ボールミルにより2時間混合することにより製造した。
【0044】
[実施例]
デバイス製造:
デバイス、即ち光導電性画像形成部材を、単色光(λ=780nm)露光及びVddp =800Vの条件下で、下記デバイス構造を用いて試験した。
【0045】
Ti(マイラー)/〜0.05μmのγ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン/〜0.05μmのポリエステル49,000(グッドイヤー社)/〜0.1μm〜0.2μmの57容量%顔料:PVD(BMS)/〜25〜30μmの50N,N’−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン:MK(メチルケトン)。
【0046】
クロロベンゼン61.5g中で、N,N’−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン5.4gとポリカーボネート8.1gを溶解することにより正孔輸送層溶液を製造した。その溶液を、10milのフィルムアプリケータを用いて、HOGaPcV型発生層上にコーティングした。こうして得られた電荷輸送層を115℃で60分間乾燥すると、約28μmの最終厚みとなった。
【0047】
上記記載したように製造した光応答性画像形成部材のゼログラフィック電気特性(表2)は、電位計に取り付けられた容量結合されたプローブで測定して表面電位が−800Vの初期暗減衰値V0 に達するまでコロナ放電ソースを用いてその表面を静電的に帯電させることにより決定した。暗室に0.5秒間放置した後、帯電した部材は表面電位、Vddp 、又は暗現像電位(dark development potential)に達した。次にその部材をキセノンランプからの濾光に露光した。光放電効果によるVddp からバックグランド(背景)電位Vbgへの表面電位の減少を観察した。V/秒の暗減衰は(VO −Vddp )/0.5として計算した。放電率は100×(Vddp −Vbg)/Vddp として計算した。半分の露光エネルギー、即ちVddp をその初期値の半分に減少させる露光エネルギーの量E1/2 を、決定した。選択された光の波長は780nmであった。
【0048】
【表1】
Figure 0003836190
【0049】
【表2】
Figure 0003836190
【0050】
【発明の効果】
本発明の光導電性画像形成部材は、上記のような構成としたので、簡便で経済的なテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンが得られ、並びにこの新規なテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを用いた光導電性画像形成部材は近赤外線に感光性を有し、ゼログラフィック電気特性が向上するという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】新規のI型テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは16.5°、25.5°、26.2°、27.3°および28.8°にピーク、および7.0°2Θに最高ピークを有する。
【図2】新規のI型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは6.5°に主ピーク、および15.6°と26.5°2Θに小ピークを有する。
【図3】新規のII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは6.6°に主ピーク、および12.7°、15.4°、26.3°および27.0°2Θに小ピークを有する。
【図4】新規のIII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは7.5°に主ピーク、および9.1°、15.6°、16.5°、19.5°、21.8°、22.6°および27.3°2Θに小ピークを有する。
【図5】新規のIV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは6.5°に主ピーク、および7.5°、15.2°、15.7°および26.5°2Θに小ピークを有する。
【図6】新規のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パターンは6.6°に主ピーク、および6.0°、13.4°、14.7°、15.9°、16.9°、26.1°および27.0°2Θに小ピークを有する。

Claims (3)

  1. 支持基体、光発生層、及び電荷輸送層を含む光導電性画像形成部材であって、該光発生層がテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む光導電性画像形成部材。
  2. 前記フタロシアニンが、6.6°のブラッグ角に主ピークを有し、12.7°、15.4°、26.3°及び27.0°2Θに小ピークを有するX線粉末回折トレースを有するII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン;7.5°のブラッグ角に主ピークを有し、9.1°、15.6°、16.5°、19.5°、21.8°、22.6°および27.3°2Θに小ピークを有するX線粉末回折トレースを有するIII型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン;又は6.5°のブラッグ角に主ピークを有し、7.5°、15.2°、15.7°および26.5°2Θに小ピークを有するX線粉末回折トレースを有するIV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン;である、請求項1に記載の光導電性画像形成部材。
  3. テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンが下記式のII型、III型又はIV型である請求項1に記載の光導電性画像形成部材。
    Figure 0003836190
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