JPH09120171A - 光導電性画像形成部材 - Google Patents

光導電性画像形成部材

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JPH09120171A JP8197474A JP19747496A JPH09120171A JP H09120171 A JPH09120171 A JP H09120171A JP 8197474 A JP8197474 A JP 8197474A JP 19747496 A JP19747496 A JP 19747496A JP H09120171 A JPH09120171 A JP H09120171A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシ
アニンの簡便で経済的な製造方法及び近赤外線に感光性
を有し、ゼログラフィック電気特性に優れた光導電性画
像形成部材を提供する。 【解決手段】 支持基体、光発生層、及び電荷輸送層、
特にアリールアミン正孔輸送層、を含む光導電性画像形
成部材であって、該光発生層が下記式のテトラフルオロ
ヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野及び従来技術】本発明は、概し
てヒドロキシガリウムフタロシアニン及びその光導電性
画像形成部材に関する。更に詳細には、本発明はテトラ
フルオロ置換フタロシアニン、その光導電性画像形成部
材、及びその製造方法に関する。具体例では、本発明の
方法は、フルオロフタロニトリルを、N−メチルピロリ
ドン、1−クロロナフタレンのようなハロナフタレン、
キノリン、好ましくは1−クロロナフタレン等のような
有機溶媒中でガリウムハライド好ましくはガリウムクロ
ライドと反応させ、先駆物質顔料テトラフルオロハロガ
リウムフタロシアニン、好ましくはテトラフルオロクロ
ロガリウムフタロシアニンを提供する工程、次に前記先
駆物質を加水分解又は酸ペースト化して、好ましくはテ
トラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンI型を
提供する工程;その次に、I型をN,N−ジメチルホル
ムアミド、ジメチルアミノエタノール、イソプロパノー
ル、好ましくはN−メチルピロリドンのようなある種の
溶媒の存在下で混合して、使用される溶媒毎にテトラフ
ルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン(高感度のV
型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを
含む)の独特の多形となる工程と、を含む。本発明の具
体例は、I型、II型、III型、IV型及びV型のよ
うなある種のテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロ
シアニン、その製造方法、及びその光導電性画像形成部
材に関する。更に、具体例では、本発明はテトラフルオ
ロヒドロキシガリウムフタロシアニンとヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンとの混合物、その製造方法、及びそ
の光導電性画像形成部材に関する。
【0002】本発明の具体例において本発明と関係する
利点の例は、注意深い目視検査で観察して、顔料V型テ
トラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む
光発生層のコーティングの優良な分散品質と、スペクト
ルの赤外領域、具体例では約500〜約900nmに広
がるV型顔料のブロードなスペクトル応答と、例えば約
75〜約125Vcm2 /erg、具体例では約100
Vcm2 /ergの高感光度のような優良なゼログラフ
ィック(静電複写)特性と、例えば約0〜約20V/
秒、具体例では約11V/秒の低い暗減衰と、例えば約
0〜約20V、具体例では約11Vの低い残留電圧と、
HOGaPcとの相溶性と、1ポット製造用の電位と、
を含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は近赤外
線に感光度のある、改良された積層型光応答性画像形成
部材を提供することに関する。
【0004】本発明の他の目的はI型、II型、III
型、IV型およびV型のテトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンの単純で経済的な製造方法を提供す
ることである。
【0005】本発明の更なる目的は、ある新規のI型、
II型、III型、IV型およびV型のテトラフルオロ
ヒドロキシガリウムフタロシアニン、及びその光導電性
画像形成部材を提供することであり、得られる型(タイ
プ)はXRPD(X線粉末回折)により決定され、その
型は例えば選択する溶媒に依存する。
【0006】本発明の更なる目的は、ヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン、特にV型と、テトラフルオロヒドロ
キシガリウムフタロシアニン、特にV型との混合物、そ
の製造方法、およびその光導電性画像形成部材を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のこれらの及び他
の目的は、本発明の具体例においてテトラフルオロヒド
ロキシガリウムフタロシアニン、その製造方法、及びそ
の光導電性画像形成部材を提供することにより達成され
得る。具体例のフタロシアニンは図2乃至6に示され
る。また、具体例では、ヒドロキシフタロシアニンとテ
トラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとの混
合物、及びその光導電性画像形成部材が提供される。本
発明の好適な具体例は、テトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンV型、およびヒドロキシガリウムフ
タロシアニンV型とのその混合物、例えば置換フタロシ
アニン約1〜約99重量%、好ましくは約40〜約70
重量%と、無置換ヒドロキシガリウムフタロシアニン、
特にV型、約1〜約99重量%、好ましくは約30〜約
60重量%に関する。
【0008】本発明の具体例での方法は、フルオロフタ
ロニトリルをハロナフタレン、特にクロロナフタレンの
ような溶媒中でガリウムハライド、特にガリウムクロラ
イドと、反応させることにより、テトラフルオロ−ハロ
ガリウムフタロシアニン、特にテトラフルオロクロロガ
リウムフタロシアニンを生成し、次にそれを加水分解ま
たは酸ペースト化して、テトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンI型を提供し、次に、溶媒、例えば
N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアミノエタノ
ール、イソプロパノール又はN−メチルピロリドンの存
在下で有効時間、例えばボールミル磨砕により、混合し
て、I型をV型のテトラフルオロヒドロキシガリウムフ
タロシアニンにすることを含む。
【0009】本発明の具体例は、テトラフルオロヒドロ
キシガリウムフタロシアニンV型の製造方法に関し、該
方法は、1重量部のガリウムクロライドを、使用される
ガリウムクロライドの部当たり約5〜約100重量部、
好ましくは約15重量部の量のキノリン、クロロナフタ
レンのようなハロナフタレン、またはN−メチルピロリ
ドンのような溶媒中で約1〜約10重量部、好ましくは
4重量部の4−フルオロフタロニトリルと反応させ、顔
料先駆物質テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニ
ンを提供し、次にその顔料先駆物質テトラフルオロクロ
ロガリウムフタロシアニンをジメチルホルムアミドのよ
う成分で洗浄し、X線粉末回折で決定して先駆物質I型
テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニンの純粋
な、即ち95〜99.9%純粋な形態を提供し;得られ
たテトラフルオロクロロガリウムフタロシアニン顔料1
重量部を、約1〜約100重量部、具体例では約25重
量部の量の約94%の濃硫酸中に、該顔料を該酸中に有
効時間、例えば約30秒〜約24時間、具体例では約2
時間、約−5〜約25℃、好ましくは約0℃の温度で空
気中又はアルゴンや窒素のような不活性雰囲気下で攪拌
することにより溶解し;得られた混合物を、攪拌された
有機溶媒、例えば水性アンモニアに、約0.5〜約10
ml/分、具体例では約1ml/分の速さの滴下方法
で、貧溶媒に添加し〔該貧溶媒は使用された硫酸の容量
部当たり約1〜約10容量部、好ましくは約4容量部の
濃水性アンモニア溶液(14.8N)と、約1〜約10
容量部、好ましくは約6容量部の水とからなる混合物、
又は水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、メタノール、
又はエタノールの貧溶媒水溶液とすることができ、該貧
溶媒混合物を、該溶媒混合物の入っているフラスコの底
まで渦を十分に起こすことのできる速度で攪拌しなが
ら、約−25〜約10℃、具体例では約−5℃の温度ま
で冷却する〕;得られたブルー顔料を例えば濾過によっ
て単離し;及び、得られたテトラフルオロヒドロキシガ
リウムフタロシアニン生成物を、脱イオン水で再分散す
ることにより洗浄し、脱イオン水の部分から濾過し(該
部分は、使用された先駆物質顔料テトラフルオロクロロ
ガリウムフタロシアニンの重量部当たり約10〜約40
0容量部、具体例では約200容量部である);(生成
物、即ちダークブルーの固体は、15.6°及び26.
5°に主ピーク、及び6.5°2Θに最高ピークを有す
るそのX線回折パターンを基準として、I型テトラフル
オロヒドロキシガリウムフタロシアニンであることを確
認した)、次に、得られたI型テトラフルオロヒドロキ
シガリウムフタロシアニン生成物を、例えばI型テトラ
フルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を、直
径約1〜5mmの球形ガラスビーズの存在下で、約25
℃の室温で、約12時間〜約2週間、好ましくは約1週
間の間、ボールミル磨砕することにより、N,N−ジメ
チルホルムアミド、N−メチルピロリドン、イソプロパ
ノールのような溶媒で処理することを含み、これにより
約95〜99.5%までの純度のテトラフルオロヒドロ
キシガリウムフタロシアニンV型が得られる。
【0010】先駆物質テトラフルオロクロロガリウムフ
タロシアニンの製造のために、具体例の方法は、1重量
部のガリウムクロライドを、約1〜約10重量部、好ま
しくは約4重量部の4−フルオロフタロニトリルと、約
5〜約100重量部、好ましくは約15重量部の量の1
−クロロナフタレン溶媒の存在下で反応させることによ
り、未精製のテトラフルオロクロロガリウムフタロシア
ニンが得られ、次にそのテトラフルオロクロロガリウム
フタロシアニンを、例えば、洗浄されている固体先駆物
質顔料の容量の約1〜10倍、好ましくは3倍の量で、
約70〜約150℃、好ましくは約150℃の温度の熱
ジメチルホルムアミドで洗浄することにより、約99.
5%の純度まで精製される。
【0011】また、I型テトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン生成物を下記工程、即ち(1)1重
量部の中間顔料I型テトラフルオロヒドロキシガリウム
フタロシアニンを、シールガラス瓶中の約5〜約25重
量部、具体例では約15重量部の量で存在するN−メチ
ルピロリドンのような溶媒および直径約1〜10mm、
具体例では1mmの球形ガラスビーズに添加する工程;
(2)約25℃の室温で、約12時間〜約2週間、具体
例では約1週間ボールミル磨砕する工程;(3)得られ
た顔料分散体をワットマン(Whatman) GF/Fグレード
ガラス繊維濾布を取り付けたブッフナー(Buchner)漏斗
を介して濾過する工程;(4)この顔料を、使用された
顔料I型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシア
ニンの重量部当たり約10〜約100容量部、具体例で
は約50容量部の量のアセトン、又はメタノール等のよ
うな溶媒で、洗浄する工程;(5)得られたフィルタケ
ークを、オーブン中で約40〜約100℃、具体例では
約50℃の温度で乾燥する工程;により、より高い感光
性の多形に転化することができ、ブルー固体を、例えば
90%よりも大きい、より詳細には95%の許容可能な
収率で単離し、約99.5%まで、より詳細には98%
の純度のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロ
シアニンは6.0°、13.4°、14.7°、15.
9°、16.9°、26.1°及び27.0°にピー
ク、及び6.6°2Θに最高ピークを有するX線回折パ
ターンを示す。
【0012】本発明のテトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンは、下記化学式を参照して示される。
【0013】
【化2】
【0014】ここで、V型のような形態毎に、結晶構造
(又はパッキング)は変化する、即ち同様でない。
【0015】本発明のテトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンを他の顔料、特に前記テトラフルオロ
ヒドロキシガリウムフタロシアニンと非常に似た化学構
造を有するV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンと合
体するか又は混合することができる。前記混合物は、例
えば約5〜約15V/秒の望ましい度合いの暗減衰およ
び例えば約0〜約20Vの残留電圧を維持しながら、約
100〜約300V.cm2 /ergの範囲の感光性を
有する受光体を製造するという利点を有する。テトラフ
ルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンとヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンとの混合物を、例えば0%のV
型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと
100%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニン;5
0%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシ
アニンと50%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン;100%のV型テトラフルオロヒドロキシガリウム
フタロシアニンと0%のV型ヒドロキシガリウムフタロ
シアニン等の異なる量、及びその両方のあらゆる比率で
製造することができ、上記記載した及び表2に示される
ような感光性の範囲を有する受光体デバイスを得ること
ができる。
【0016】2つの乾燥顔料、即ちV型テトラフルオロ
ヒドロキシガリウムフタロシアニンとV型ヒドロキシガ
リウムフタロシアニンを所望の比率、例えば50%のV
型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンと
50%のV型ヒドロキシガリウムフタロシアニンでシー
ル瓶中に合体して、例えば約25℃の室温で、約1時間
以上、具体例では約1〜10時間の間ボールミル磨砕に
より混合を行うことにより、混合物を製造することがで
きる。
【0017】本発明の方法によって得られたテトラフル
オロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料、特にV型
を有する様々な異なった積層型光導電性画像形成部材を
製造することができる。従って、具体例では積層型光応
答性画像形成部材は、支持基体、ブロッキング層、電荷
輸送層、特にアリールアミン正孔輸送層、及びそれらの
間に配置された光発生層を含み、この光発生層が本明細
書に示されたI型乃至V型の光発生顔料、及びヒドロキ
シガリウムフタロシアニンとテトラフルオロヒドロキシ
ガリウムフタロシアニン光発生顔料の混合物を含む。本
発明の他の具体例は、正に帯電した積層型光応答性画像
形成部材に関し、これは支持基体、ブロッキング層、電
荷輸送層、特にアリールアミン正孔輸送層、及びトップ
オーバーコーティング(表面処理塗)層として、本発明
の方法により得られたV型テトラフルオロヒドロキシガ
リウムフタロシアニン顔料を含む。更に本発明に従っ
て、改良され負に帯電した光応答性画像形成部材が提供
され、これは支持基体、薄い接着層、ポリ(ビニルブチ
ラール)のようなポリマー樹脂バインダ中に分散された
本発明の方法により得られたV型テトラフルオロヒドロ
キシガリウムフタロシアニン光発生剤、及びトップ層と
してポリカーボネートのようなポリマー樹脂バインダ中
に分散されたアリールアミン正孔輸送分子、を含む。
【0018】本発明の光応答性又は光導電性画像形成部
材は数多くの周知の方法、処理パラメータ、及び所望の
部材に依存する層のコーティング順序により製造され得
る。正の電荷に適した画像形成部材を、光発生剤と正孔
輸送層の付着順序を逆にすることにより製造することが
できる。画像形成部材の光発生層及び電荷輸送層を、溶
液又は分散体として、選択基体上に、スプレーコータ
ー、ディップコーター、押出コーター、ローラコータ
ー、ワイヤ・バーコーター、スロットコーター、ドクタ
ーブレードコーター及びグラビアコーター等を用いてコ
ーティングして、40℃〜約200℃で10分〜数時
間、静置状態下又は空気流中で乾燥させることができ
る。コーティングは、乾燥後に0.01〜約30μmの
最終コーティング厚みを与えるように行われる。所与の
層の製造条件は、最終デバイスにおいて最適な性能及び
コストを得られるように設定され得る。
【0019】本発明の画像形成部材は、様々な静電複写
画像形成及び印刷システム、特にゼログラフィック方法
として従来より知られている画像形成及び印刷システム
において有用である。特に、本発明の画像形成部材はゼ
ログラフィック画像形成方法において有用であり、この
画像形成部材では、I型テトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニン顔料が約500〜約900nm、好
ましくは約600〜約850nmの波長の光を吸収し、
628、708、及び792nmに主ピークを有する;
II型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン顔料が約500〜約900nm、好ましくは約600
〜約850nmの波長の光を吸収し、634、716、
及び789nmに主ピークを有する;III型テトラフ
ルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約50
0〜約900nm、好ましくは約600〜約850nm
の波長の光を吸収し、623及び790nmに主ピーク
を有する;IV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフ
タロシアニン顔料が約500〜約900nm、好ましく
は約600〜約850nmの波長の光を吸収し、622
及び696nmに主ピークを有する;V型テトラフルオ
ロヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料が約500〜
約900nm、好ましくは約600〜約850nmの波
長の光を吸収し、631及び799nmに主ピークを有
する。周知の方法であるが静電潜像は、先ず画像形成部
材上に形成されて、次いでスチレンメタクリレート、ス
チレンアクリレート、スチレンブタジエンのような樹
脂、ポリエステル、およびカーボンブラックのような顔
料のトナ−で現像され、その後、画像は適切な基体に転
写されてそれに定着する。本発明のV型テトラフルオロ
ヒドロキシガリウムフタロシアニン顔料を使用する画像
形成部材は高い感光度を示し、約700〜約800nm
の単色光線に露光した場合でさえ、一般的に約5.0e
rg/cm2 又はそれよりも少ないE1/2 を有する。
【0020】更に、本発明の画像形成部材を、典型的に
は660〜約830nmの波長で機能するガリウムヒ素
発光ダイオード(LED)アレイを用いる電子印刷方法
のために選択することができる。
【0021】本発明の1つの負に帯電した光応答性画像
形成部材は、示された順に支持基体と、例えばグッドイ
ヤーケミカル(Goodyear Chemical) 社より入手できるポ
リエステル49,000を含む接着層と、必要に応じて
不活性なポリマーバインダ中に分散される、本発明の方
法により得られるV型テトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンを含む光発生層と、その上に、ポリカ
ーボネートバインダ中に分散されたN,N’−ジフェニ
ル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’
−ビフェニル−4,4’−ジアミンを含む正孔輸送層
と、を含む。正に帯電した光応答性画像形成部材は、基
体と、その上に、ポリカーボネートバインダ中に分散さ
れたN,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチ
ルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジア
ミンを含む電荷輸送層と、必要に応じて不活性なポリマ
ーバインダ中に分散された、本発明の方法により得られ
たV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニ
ンを含むトップ光発生層と、を含む。
【0022】本発明の画像形成部材のために選択される
基体層の例は、半透明及び実質的に透明とすることがで
き、その基体層は要求される機械特性を有するあらゆる
適切な材料を含み得る。従って、基体は例えば市販のポ
リマーであるマイラー(MYLAR;商標名)、チタン
を含むマイラーのような無機又は有機ポリマー材料を含
む絶縁材料の層、インジウムスズオキサイド若しくはそ
の上に配置されたアルミニウムのような半導電性の表面
層又はアルミニウム、クロム、ニッケル若しくは黄銅等
を含む導電性材料を有する有機又は無機材料の層を含ん
でもよい。
【0023】基体層の厚みは経済的な配慮を含む多くの
ファクタに依存するので、この基体層は、例えば3,0
00μmを越える実質的な厚みを有するか又はシステム
に悪影響を及ぼさなければ最低の厚みを有することがで
きる。一具体例のこの層厚みは約75〜約300μmで
ある。
【0024】更に画像形成部材に関しては、光発生層は
好ましくは本発明の方法により得られてポリマーバイン
ダ中に分散されたV型テトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンを含む。光発生層の厚みは他の層の厚
みやこの層に含まれる光発生材料の量を含む多数のファ
クタに依存する。従って、この層はジヒドロキシガリウ
ムフタロシアニン光発生組成物が約5〜約100容量%
の量で存在する場合、約0.05〜約10μmの厚みを
有し得る。1つの具体例では、光発生組成物がこの層中
に30〜75容量%の量で存在する場合、この層は約
0.25〜約1μmの厚みを有する。具体例のこの層の
最高厚みは、感光性、電気特性、機械的な配慮のような
ファクタに主に依存する。必要に応じたポリマーバイン
ダ材料を有する又は有さない適切な溶媒中で、本発明の
方法により得られたV型ヒドロキシガリウムフタロシア
ニンの分散体をコーティングすることにより、光発生層
を製造することができる。分散体を、ペイントシェー
カ、ボールミル、サンドミル、及びアトリッター(磨砕
機)のような装置中でV型を混合及び/又は粉砕するこ
とによって製造することができる。ガラスビーズ、スチ
ールボール又はセラミックビーズのような一般的な粉砕
媒体をこの装置中で使用することができる。例えば、
(光発生顔料とバインダの総重量%に基づいて)約10
〜約70重量%、好ましくは約35重量%の量で存在す
るバインダ樹脂は、ポリ(ビニルブチラール)、ポリ
(ビニルカルバゾール)、ポリエステル、ポリカーボネ
ート、ポリ(ビニルクロライド)、ポリアクリレート及
びメタクリレート、ビニルクロライドとビニルアセテー
トのコポリマー、フェノキシ樹脂、ポリウレタン、ポリ
(ビニルアルコール)、ポリアクリロニトリル、及びポ
リスチレンン等のような数多くの周知のポリマーから選
択され得る。本発明の具体例において、デバイスの他の
すでにコーティングされた層を乱さない又はそれらに悪
影響を与えないコーティング溶媒を選択することが望ま
しい。光発生層のコーティング溶媒用に選択することが
できる溶媒の例は、ケトン、アルコール、芳香族炭化水
素、ハロゲン化脂肪族炭化水素、エーテル、アミン、ア
ミド及びエステル等がある。特定の溶媒例は、シクロヘ
キサノン、アセトン、メチルエチルケトン、メタノー
ル、エタノール、ブタノール、アミルアルコール、トル
エン、キシレン、クロロベンゼン、カーボンテトラクロ
ライド、クロロホルム、メチレンクロライド、トリクロ
ロエチレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチ
ルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド、ブチルアセテート、エチルアセテート及びメトキ
シエチルアセテート等である。
【0025】本発明の具体例の光発生層のコーティング
を噴霧、浸漬、又はワイヤーバー方法により行うことが
でき、この場合、40〜150℃で5〜90分間乾燥
後、光発生層の最終的な乾燥厚みは0.01〜30μ
m、好ましくは0.1〜15μmである。
【0026】光発生顔料として選択することができるポ
リマーバインダ材料の実例は、米国特許第3,121,
006号に開示されたようなポリマーを含む。
【0027】通常、支持基体と接触する接着剤として、
ポリエステル、ポリアミド、ポリ(ビニルブチラー
ル)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリウレタン、及び
ポリアクリロニトリルを含む様々な公知の物質を選択す
ることができる。この層は、約0.001〜約1μmの
厚みを有する。必要に応じて、この層は導電性及び非導
電性の粒子、例えば酸化亜鉛、二酸化チタン、窒化ケイ
素、及びカーボンブラック等を含み、例えば本発明の具
体例において、所望の電気及び光学特性を提供すること
ができる。
【0028】一般的に約5〜約75μmの厚み、好まし
くは約10〜約40μmの厚みを有する、電荷輸送層、
特に正孔輸送層に選択されるアリールアミンは、高絶縁
性及び透明なポリマーバインダ中に分散された下記式の
分子を含む。
【0029】
【化3】
【0030】式中、Xはアルキル基又はハロゲンであ
り、特にCl及びCH3 から成る群から選択されたこれ
らの置換基である。ヒドラゾンのような他の電荷輸送成
分も具体例において選択することができる。
【0031】特定のアリールアミンの例は、アルキルが
メチル、エチル、プロピル、ブチル及びヘキシル等から
なる群から選択されるN,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(アルキルフェニル)−1,1−ビフェニル−
4,4’−ジアミンであり、またハロ置換基が好ましく
はクロロ置換基であるN,N’−ジフェニル−N,N’
−ビス(ハロフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,
4’−ジアミンである。他の周知の電荷輸送層分子は、
例えば米国特許第4,921,773号及び第4,46
4,450号を参照して選択することができる。
【0032】輸送層用の高絶縁性及び透明なポリマーバ
インダ材料の例は、米国特許第3,121,006号
(この開示内容は本明細書中に全て援用されて本発明の
一部とする)に記載されたような材料を含む。ポリマー
バインダ材料の特定の例は、ポリカーボネート、アクリ
レートポリマー、ビニルポリマー、セルロースポリマ
ー、ポリエステル、ポリシロキサン、ポリアミド、ポリ
ウレタン及びエポキシを含み、同様にこれらのブロッ
ク、ランダム又はその交互共重合体を含む。好適な電気
的に不活性のバインダは約20,000〜約100,0
00の分子量を有し、約50,000〜約100,00
0の分子量を有することが特に好ましいポリカーボネー
ト樹脂を含む。一般的に輸送層は、電荷輸送材料を約1
0〜約75重量%、好ましくはこの材料を約35〜約5
0重量%含む。
【0033】また本発明の範囲内には、本明細書に記載
された光応答性デバイスを有する画像形成及び印刷方法
が含まれる。これらの方法は一般的に、画像形成部材上
に静電潜像を形成し、次いでその画像をトナー組成物で
現像する(米国特許第4,560,635号、第4,2
98,697号、及び4,338,390号を参照)。
【0034】
【実施例】
〔実施例I〕 先駆物質−テトラフルオロクロロガリウムフタロシアニ
ンの合成:アルゴン雰囲気下に維持された機械的攪拌
機、コンデンサ及びサーモメーターを取り付けた500
mlの三つ口フラスコに、4−フルオロフタロニトリル
(49.5g−0.338モル)、ガリウムクロライド
(14.9g−0.0846モル;アルドリッチケミカ
ル(Aldrich Chemical))およびモレキュラーシーブで乾
燥させた200mlの1−クロロナフタレンを充填し
た。その混合物を200℃で2時間加熱して攪拌した。
その生成物を〜150℃まで冷却して、沸騰DMFによ
り約150℃まで予め加熱した150mlのM−多孔性
ガラス漏斗を介して濾過した。次に、それを100ml
の沸騰DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)で3
回、次いで室温の100mlのDMFで3回、次に50
mlのメタノールで3回、徹底的に洗浄し、ブルーの粉
末23.2g(40%の収率)を提供した。この中間生
成物に関する典型的なX線回折パターンを図1に示す。
【0035】〔実施例II〕 先駆物質の加水分解:硫酸(125g)を125mlの
三角フラスコ中で0℃まで冷却した。その冷やした酸
に、上記記載したように製造したブルー固体顔料先駆物
質5gを添加した。固体の添加は約15分間で完了し
た。その間に溶液の温度は約10〜15℃に上昇した。
次に、得られた酸溶液を0℃で2時間攪拌した。その時
点で、酸溶液を濃縮(〜33%)アンモニア(265m
l)と、5℃未満の温度に冷却した脱イオン水(435
ml)とから成る混合物に滴下方法で添加した。溶解顔
料の添加を約45分で完了した。その間に溶液の温度は
約20℃に上昇した。次に、得られた再沈殿顔料を冷却
浴から取り出し、室温で1時間攪拌した。次に、その再
沈殿顔料をワットマン934−AHグレードガラス繊維
フィルタを取り付けた磁製漏斗により濾過した。得られ
たブルー顔料を新しい脱イオン水中に、室温で1時間攪
拌することにより再分散させて、先程のように濾過し
た。この工程を少なくとも3回、濾液の導電度が<20
μSになるまで繰り返した。得られたフィルタケークを
一晩、50℃でオーブン乾燥して、ダークブルーの固体
のI型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニ
ン4.75g(95%)を得た。この中間生成顔料に関
する典型的なX線回折パターンは図2に示される。
【0036】〔実施例III〕 新しい多形への転化:実施例IIIで製造された中間生
成顔料(3.0g)を、ガラスビーズ(直径1mm)9
0gを含む120mlのガラス瓶中のN,N−ジメチル
ホルムアミド45mlへ添加した(表1参照)。瓶をシ
ールして、ボールミルに1週間置いた。得られた固体
を、ワットマンGF/Fグレードガラス繊維フィルタを
取り付けた磁製漏斗を介して濾過により単離して、アセ
トン(50ml)〔BDH保証(Assured)〕で5回フィ
ルタ内で洗浄した。フィルタケークを50℃で一晩、オ
ーブン乾燥して、ダークブルー固体のII型テトラフル
オロヒドロキシガリウムフタロシアニン2.8g(93
%)を得た。得られた多形に対するX線回折パターンを
図3に示す。
【0037】〔実施例IV〕ジメチルアミノエタノール
を、N,N−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒とし
て選択すること以外は上記実施例IIIの方法を繰り返
した。その結果得られた生成物はIII型テトラフルオ
ロヒドロキシガリウムフタロシアニンであった。この得
られた多形に対するX線回折パターンは図4に示され
る。
【0038】〔実施例V〕イソプロパノールを、N,N
−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒として選択する
こと以外は上記実施例IIIの方法を繰り返した。その
結果得られた生成物はIV型テトラフルオロヒドロキシ
ガリウムフタロシアニンであった。この得られた多形に
対するX線回折パターンは図5に示される。
【0039】〔実施例VI〕N−メチルピロリドンを、
N,N−ジメチルホルムアミドの代わりに溶媒として選
択すること以外、上記実施例IIIの方法を繰り返し
た。その結果得られた生成物はV型テトラフルオロヒド
ロキシガリウムフタロシアニンであった。この得られた
多形に対するX線回折パターンは図6に示される。
【0040】〔実施例VII〕 無置換ヒドロキシガリウムフタロシアニン 先駆物質−アルコキシ橋架けガリウムフタロシアニン二
量体の合成:20ガロンのガラス内張り反応がまを窒素
でパージして、トルエン32kgを充填した。反応がま
の攪拌機を始動して、ガリウムトリクロライド3.0k
gを反応がまの充填口を介して充填した。反応がまの充
填口を閉じて、反応がまジャケットに冷却を施しながら
攪拌機の速度を200rpmに増加した。ナトリウムメ
トキサイド溶液11.04kg(メタノール中で25重
量%)を添加容器から反応がま中へ30分間にわたって
充填した。次に、反応がまにo−フタロジニトリル8.
732kgとエチレングリコール20kgを充填した。
次に、反応がまを、反応がまジャケットに熱油を供給し
て、加熱した。195〜200℃の反応温度まで加熱中
に、メタノールとトルエンを留去した。蒸留物20kg
を除去後、他の20kgのエチレングリコールを添加容
器からこの反応がま中に10分間にわたって充填した。
反応を195〜200℃で5時間行った。5時間の反応
時間の終わりに、冷却を施した。反応がまの温度が90
℃になると、反応がまの内容物を攪拌真空フィルタ中に
排出して、濾液を流出させた。未精製材料を2回、反応
がまをすすぐために使用された熱DMF50kgで再ス
ラリー洗浄した。洗浄を、熱DMF100kgにより7
5〜90℃で2回以上行った。次に、その材料を脱イオ
ン水50kgにより75〜90℃で3回再スラリー洗浄
した。次に、得られたウェットケークを、温かいメタノ
ール(45℃)50kgで30分間、更に3回、再スラ
リー洗浄して濾過した。メタノールを真空棚型乾燥機中
で60℃で乾燥した。その結果、アルコキシ橋架けガリ
ウムフタロシアニン二量体〔(PcGaOCH)〕8.
51kg(収率81.4%)を得た。
【0041】〔実施例VIII〕 先駆物質(I型HOGaPc)の加水分解:硫酸(12
5g)を125mlの三角フラスコ内で40℃まで加熱
した。その加熱した酸に上記記載したように製造したブ
ルー固体のアルコキシ橋架けガリウムフタロシアニン二
量体〔(PcGaOCH)〕5gを添加した。固体の添
加は約15分間で完了した。その間に溶液の温度は約4
7〜48℃まで上昇した。次にこの酸性溶液を40℃で
2時間攪拌した。その時点で、酸性溶液を濃縮(〜33
%)アンモニア(265ml)と5℃未満の温度に冷却
した脱イオン水(435ml)とからなる混合物に、滴
下方法で添加した。溶解された顔料の添加を約30分間
にわたって完了した。その間に溶液の温度は約35〜4
0℃に上昇した。次に、この再沈殿した顔料を冷却浴か
ら取り出し、室温で1時間攪拌した。次に得られた顔料
を、ワットマン934−AHグレードガラス繊維フィル
タを取り付けた磁製漏斗によって濾過した。得られたブ
ルー顔料を新しい脱イオン水中に、室温で1時間攪拌す
ることにより再び分散させて、先程のように濾過した。
この工程を少なくも3回、炉液の導電度が<20μSな
るまで繰り返した。フィルタケークを50℃で1晩、オ
ーブン乾燥して、ダークブルーの固体のI型ヒドロキシ
ガリウムフタロシアニン4.75g(95%)を得た。
【0042】V型HOGaPcへの転化:上記(95
%)のダークブルーの固体I型生成物顔料(3.0g)
をガラスビーズ(直径1mm)90gを含む120ml
のガラス瓶中のN,N−ジメチルホルムアミド(BDH
保証)45mlに添加した。瓶をシールしてボールミル
上に一晩(16〜24時間)置いた。固体をワットマン
GF/Fグレードガラス繊維フィルターを取り付けた磁
製漏斗を介して濾過により単離して、n−ブチルアセト
ン(50ml)で5回、フィルタ内で洗浄した。得られ
たフィルタケークを一晩、即ち約18時間、50℃でオ
ーブン乾燥して、ダークブルー固体2.8g(93%)
を得た。このダークブルーの固体をXRPDによりV型
HOGaPcと同定した。
【0043】〔実施例X〕 顔料混合物の製造:V型ヒドロキシガリウムフタロシア
ニンとV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシ
アニンとの混合物を、ガラス瓶中にその2つの乾燥顔料
を50%ずつ合体して、ボールミルにより2時間混合す
ることにより製造した。
【0044】デバイス製造:デバイス、即ち光導電性画
像形成部材を、単色光(λ=780nm)露光及びV
ddp =800Vの条件下で、下記デバイス構造を用いて
試験した。
【0045】Ti(マイラー)/〜0.05μmのγ−
アミノプロピルメチルジエトキシシラン/〜0.05μ
mのポリエステル49,000(グッドイヤー社)/〜
0.1μm〜0.2μmの57容量%顔料:PVD(B
MS)/〜25〜30μmの50N,N’−ジフェニル
−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビ
フェニル−4,4’−ジアミン:MK(メチルケト
ン)。
【0046】クロロベンゼン61.5g中で、N,N’
−ジフェニル−N,N−ビス(3−メチルフェニル)−
1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン5.4gと
ポリカーボネート8.1gを溶解することにより正孔輸
送層溶液を製造した。その溶液を、10milのフィル
ムアプリケータを用いて、HOGaPcV型発生層上に
コーティングした。こうして得られた電荷輸送層を11
5℃で60分間乾燥すると、約28μmの最終厚みとな
った。
【0047】上記記載したように製造した光応答性画像
形成部材のゼログラフィック電気特性(表2)は、電位
計に取り付けられた容量結合されたプローブで測定して
表面電位が−800Vの初期暗減衰値V0 に達するまで
コロナ放電ソースを用いてその表面を静電的に帯電させ
ることにより決定した。暗室に0.5秒間放置した後、
帯電した部材は表面電位、Vddp 、又は暗現像電位(dar
k development potential)に達した。次にその部材をキ
セノンランプからの濾光に露光した。光放電効果による
ddp からバックグランド(背景)電位Vbgへの表面電
位の減少を観察した。V/秒の暗減衰は(VO
ddp )/0.5として計算した。放電率は100×
(Vddp −Vbg)/Vddp として計算した。半分の露光
エネルギー、即ちVddp をその初期値の半分に減少させ
る露光エネルギーの量E1/2 を、決定した。選択された
光の波長は780nmであった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の光導電性画像形成部材は、上記
のような構成としたので、簡便で経済的なテトラフルオ
ロヒドロキシガリウムフタロシアニンが得られ、並びに
この新規なテトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシ
アニンを用いた光導電性画像形成部材は近赤外線に感光
性を有し、ゼログラフィック電気特性が向上するという
優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】新規のI型テトラフルオロクロロガリウムフタ
ロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折パタ
ーンは16.5°、25.5°、26.2°、27.3
°および28.8°にピーク、および7.0°2Θに最
高ピークを有する。
【図2】新規のI型テトラフルオロヒドロキシガリウム
フタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折
パターンは6.5°に主ピーク、および15.6°と2
6.5°2Θに小ピークを有する。
【図3】新規のII型テトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回
折パターンは6.6°に主ピーク、および12.7°、
15.4°、26.3°および27.0°2Θに小ピー
クを有する。
【図4】新規のIII型テトラフルオロヒドロキシガリ
ウムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線
回折パターンは7.5°に主ピーク、および9.1°、
15.6°、16.5°、19.5°、21.8°、2
2.6°および27.3°2Θに小ピークを有する。
【図5】新規のIV型テトラフルオロヒドロキシガリウ
ムフタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回
折パターンは6.5°に主ピーク、および7.5°、1
5.2°、15.7°および26.5°2Θに小ピーク
を有する。
【図6】新規のV型テトラフルオロヒドロキシガリウム
フタロシアニンX線回折パターンを示し、このX線回折
パターンは6.6°に主ピーク、および6.0°、1
3.4°、14.7°、15.9°、16.9°、2
6.1°および27.0°2Θに小ピークを有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジェイムズ エム.ダフ カナダ国 エル5エヌ 2イー8 オンタ リオ州 ミシソーガ モンテビデオ ロー ド 6185 (72)発明者 ゴードン ケー.ハマー カナダ国 エル5エル 2ピー4 オンタ リオ州 ミシソーガ サウス ミルウェイ ナンバー1−2280 (72)発明者 サンドラ ジェイ.ガードナー カナダ国 エム2エイチ 3ジェイ8 オ ンタリオ州 ウィロウデイル ドン ミル ズ ロード ナンバー310−4001

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基体、光発生層、及び電荷輸送層を
    含む光導電性画像形成部材であって、該光発生層がテト
    ラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニンを含む光
    導電性画像形成部材。
  2. 【請求項2】 前記フタロシアニンが、6.5°のブラ
    ッグ角に主ピークを有し、15.6°及び26.5°2
    Θに小ピークを有するX線粉末回折トレースを有するI
    型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン;
    6.6°のブラッグ角に主ピークを有し、12.7°、
    15.4°、26.3°及び27.0°2Θに小ピーク
    を有するX線粉末回折トレースを有するII型テトラフ
    ルオロヒドロキシガリウムフタロシアニン;7.5°の
    ブラッグ角に主ピークを有し、9.1°、15.6°、
    16.5°、19.5°、21.8°、22.6°およ
    び27.3°2Θに小ピークを有するX線粉末回折トレ
    ースを有するIII型テトラフルオロヒドロキシガリウ
    ムフタロシアニン;又は6.5°のブラッグ角に主ピー
    クを有し、7.5°、15.2°、15.7°および2
    6.5°2Θに小ピークを有するX線粉末回折トレース
    を有するIV型テトラフルオロヒドロキシガリウムフタ
    ロシアニン;である、請求項1に記載の光導電性画像形
    成部材。
  3. 【請求項3】 テトラフルオロヒドロキシガリウムフタ
    ロシアニンが下記式のI型、II型、III型又はIV
    型である請求項1に記載の光導電性画像形成部材。 【化1】
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