JPH06122271A - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JPH06122271A
JPH06122271A JP4273029A JP27302992A JPH06122271A JP H06122271 A JPH06122271 A JP H06122271A JP 4273029 A JP4273029 A JP 4273029A JP 27302992 A JP27302992 A JP 27302992A JP H06122271 A JPH06122271 A JP H06122271A
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JP
Japan
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heat
color
layer
supporter
thermal
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JP4273029A
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English (en)
Inventor
Keiji Yamauchi
啓滋 山内
Hideaki Shinohara
英明 篠原
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
New Oji Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 感熱記録時に、ヘッドの熱により記録部にボ
コツキやカールの発生が少ない感熱記録体を提供する。 【構成】 熱収縮率が1〜4%、厚さが90〜250μ
mの合成紙(ユポFPG、王子油化(株)品)の片面上
に、感熱発色層、オーバーコート層を設ける。 【効果】 記録後、ボコツキやカールが良好となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感熱記録体に関するもの
であり、更に詳しく述べるならばCAD(Computer Aid
ed Design)システムにおいて作成した図面を出力する
感熱プロッター、および、医療計測用のCRT画像をハ
ードコピーとして出力する画像用感熱プリンターで使用
するのに適した感熱記録紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】感熱記録体は一般に紙、合成紙、または
プラスチックフィルム等からなる支持体の片面上に、電
子供与性ロイコ染料のような無色または淡色の発色性物
質と、電子受容性のフェノール性化合物などのような有
機酸性顕色剤と、接着剤とを主成分として含む感熱発色
層を設けたものであって、これら発色性染料と顕色剤と
を熱エネルギーによって反応させて発色記録画像を得る
ことができる。
【0003】このような感熱記録体は、記録装置がコン
パクトでしかも安価であり、かつ保守が容易であること
などの利点を有し、ファクシミリや自動券売機、科学計
測機の記録用媒体としてだけでなく、POSラベル、C
AD、CRT医療画像用等の各種プリンター、プロッタ
ーの出力媒体として広く使用されている。その中で耐水
性、引張強度の必要な場合のほか記録画像の均一性、高
解像度が必要なCRT医療計測用の画像プリンターおよ
び、寸法安定性、細線記録の必要なCADプロッターに
は複層構造を有する合成紙や、必要に応じて無機顔料を
含有する2軸延伸した熱可塑性樹脂フィルムを支持体と
した感熱記録体が使用されている。
【0004】しかし、市販の複層構造を有する合成紙は
ポリオレフィン系樹脂と白色無機顔料を加熱混練し、ダ
イから押し出し、縦方向に延伸したものの両面にポリオ
レフィン系樹脂と白色無機顔料からなるフィルムを片面
当たり1〜2層積層し、横方向に延伸して製造されたも
のであるし、熱可塑性樹脂フィルムもポリオレフィン系
樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂単独あるい
は混合物をダイから押し出し2軸延伸したもの、および
熱可塑性樹脂に白色の無機顔料を加熱混練したものをダ
イから押し出し2軸延伸したものであるため、熱ヘッド
で密度の高い記録を行なうと、熱が支持体へ伝播し、支
持体を収縮させ、記録面側にカールが発生したり、支持
体にボコツキが発生し、外観を著しく損なう問題があっ
た。特に、従来は80μm以下の薄手の支持体を使用い
ていたため、カール、ボコツキの問題が顕著であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は複層構造を有
する合成紙や延伸した熱可塑性樹脂フィルム等の熱収縮
性支持体を使用した感熱記録体の記録後のカールおよび
ボコツキを改善しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは複層構造を
有する合成紙や延伸した熱可塑性樹脂フィルム等の熱収
縮性支持体を使用した感熱記録紙の記録後のカールおよ
びボコツキを改善するため、鋭意検討を進めた結果、本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は熱収縮性
支持体の片面上に無色、または淡色の電子供与性ロイコ
染料、加熱により該ロイコ染料を発色させる有機酸性物
質および接着剤を主成分として含有する感熱発色層を設
け、該感熱発色層上に水溶性及び/又は水分散性樹脂、
顔料、滑剤及び架橋剤を主成分として含有するオーバー
コート層を設けてなる感熱記録体において、支持体とし
て熱収縮率が1.0%〜4.0%であり、かつ厚さが9
0〜250μmのものを使用することにより、記録後の
カール、ボコツキを改善するものである。
【0007】本発明で使用する熱収縮性の支持体は、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステ
ル等の熱可塑性樹脂単独又は加熱混合した樹脂をフィル
ム状にダイから押し出し、2軸延伸して得られたフィル
ムや、これらの樹脂に白色無機顔料を混合し、半透明化
又は不透明化したフィルムおよびポリオレフィン系樹脂
と白色無機顔料を加熱混合し、ダイから押し出し、タテ
方向に延伸したものの両面にポリオレフィン系樹脂と白
色無機顔料からなるフィルムを1〜2層積層し、横方向
に延伸して半透明化あるいは不透明化した合成紙が使用
できる。
【0008】合成紙は例えば王子油化合成紙(株)より
販売されているユポのうち、TPG(半透明タイプ)、
KPK(半透明タイプ)、WST(半透明タイプ)、S
GG(不透明タイプ)、FPG(不透明タイプ)、GF
G(不透明タイプ)、WFP(不透明厚手タイプ)、W
SF(不透明タイプ)、WCF(不透明タイプ)等のグ
レードのものがある。
【0009】これらの支持体は、樹脂と顔料の界面にボ
イドを形成させ、不透明度、断熱性を高め、普通紙感を
出すため、縦方向及び横方向にそれぞれ3〜8倍延伸さ
れているので、感熱記録ヘッドで加熱されると収縮する
傾向がある。
【0010】熱収縮率が1〜4%で支持体の厚さが90
μm未満のものは、オーバーコート層、感熱発色層を通
して200℃程度の熱が加えられるので、支持体の厚さ
方向への熱の伝達を考えた場合、熱は支持体の裏面付近
まで達し感熱発色層側に強く収縮するため、カールが発
生しやすく、残された薄い未収縮の支持体層ではそれを
矯正することができないのに対し、支持体の厚さが90
μm以上の場合は、残された未収縮の支持体層が厚くな
るため、カール矯正力が強く、結果として小さなカール
に抑えることができる。
【0011】熱収縮率はフィルムの流れ方向(縦)又は
それと直角方向(横)を長辺とする200mm×15m
mの長方形のサンプルを正確に切り、120℃の乾燥機
中に30分間静置した後、常温に冷却し長辺の長さを測
定し、次式から縦方向および横方向の熱収縮率を求め
る。熱収縮率の大きい方をその支持体の熱収縮率とす
る。 熱収縮率=(L0−L/L0)×100(%) L0 : 元の長辺の長さ(200mm) L : 120℃で30分間処理後の長辺の長さ(mm)
【0012】本発明の熱収縮性支持体上に設ける感熱発
色層は、無色、又は淡色の電子供与性ロイコ染料、加熱
により該ロイコ染料を発色させる有機酸性物質および接
着剤を主成分として含有するほか、必要に応じて架橋
剤、顔料、熱可融性物質を添加した感熱発色層塗料を塗
工することにより設けることができる。感熱発色層の塗
工量は、発色感度、発色濃度の点で一般に3〜10g/
2が好ましい。塗工方法はエアナイフ方式、メイヤー
バー方式、ブレード方式、リバースロール方式、スリッ
トダイ方式等の従来から当業者で使用されている方法を
利用することができる。
【0013】また感熱発色層の表面をスーパーカレンダ
ー、グロスカレンダー、マシンカレンダー等により平滑
化処理を行うことにより、オーバーコート層の塗工性を
高め、記録濃度、感度を向上させることができる。発色
性染料としては、顕色剤と加熱下に反応して発色するこ
とのできる無色又は淡色の電子供与性染料が用いられ
る。
【0014】本発明に用いられる発色性染料は、例え
ば、2,2ビス{4−〔6’−(N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ)−3’−メチルスピロ(フタリド−
3,9’−キサンテン)−2’−イルアミド〕フェニ
ル}プロパン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−
アニリノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7
−アニリノフルオラン、3−(N−メチル−N−シクロ
ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラ
ン、3−〔N−エチル−N−(p−メチルフェニル)ア
ミノ〕−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジ
エチルアミノ−7−(メタトリフルオロメチル)アニリ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフ
ルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラ
ン、3−(N−エチル−N−イソペンチル)アミノ−6
−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,Nジブ
チル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン等
のフルオラン系染料の少なくとも1員からなるものであ
る。
【0015】本発明に用いられる顕色剤は、発色性染料
と加熱下に反応してこれを発色させることのできる電子
受容性有機酸性物質からなるものである。このような顕
色剤は、常温以上、好ましくは70℃以上で液化または
気化して、上記発色性染料と反応してこれを発色させる
ものである。顕色剤は発色濃度を最高とするため、通
常、発色性染料1重量部に対し1〜5重量部、好ましく
は1.5〜3重量部の割合で混合使用される。
【0016】顕色剤は、例えば、4,4’−イソプロピ
リデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4’−
イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,
4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノー
ル)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−t−
ブチルフェノール)、4,4’−sec−ブチリデンジ
フェノール、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノー
ル、4−t−ブチルフェノール、4−フェニルフェノー
ル、4−ヒドロキシジフェノキシド、4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジ
フェニルスルホン、3,3’−ジヒドロキシジフェニル
スルホン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキ
シジフェニルスルホン、3,3’−ジアリル−4,4’
−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3’−ジクロ
ロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−
ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4’
−イソプロピルオキシジフェニルスルホン、4−ヒドロ
キシ−4’−ベンジルオキシジフェニルスルホン、2,
4−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4−ジヒド
ロキシ−4’−メチルジフェニルスルホン、および3,
4−ジヒドロキシフェニル−p−トリスルホンなどから
選ばれた少なくとも1員からなるものである。
【0017】発明において、感熱発色層に含まれる接着
剤は水溶性樹脂及び水分散性樹脂のいずれでも使用可能
である。例えば、ポリビニルアルコール、澱粉、変性澱
粉、アラビアゴム、ゼラチン、カゼイン、キトサン、メ
チルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロ
キシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリア
クリル酸塩、ポリアクリルアマイド、ポリエステル樹
脂、スチレン−アクリル酸エステル共重合樹脂、スチレ
ン−無水マレイン酸共重合樹脂、メチルビニルエーテル
−無水マレイン酸共重合樹脂、イソプロピレン−無水マ
レイン酸共重合樹脂等の水溶性樹脂、及び、酢酸ビニル
エマルジョン、アクリル酸エステル共重合エマルジョ
ン、メタクリル酸エステル共重合エマルジョン、ポリウ
レタンエマルジョン、ポリ塩化ビニルエマルジョン、ポ
リ塩化ビニリデンエマルジョン、SBRラテックス、M
BRラテックス等の乳化物で最低造膜温度が20℃以下
の造膜性の良好な水分散性樹脂を単独又は混合して使用
することができる。
【0018】しかし、前記発色性染料及び顕色剤の各分
散液と混合したときに混合液が発色したり、凝集した
り、あるいは高粘度になったりしないことが必要であ
り、また形成された感熱記録層皮膜が強靭であること、
減感作用がないことが必要である。感熱発色層中の接着
剤の配合量は感熱発色層の固形分に対し8〜20 %が
望ましく、8%未満では塗膜強度が低い欠点があるし、
20%を越すと感度が低下する問題がある。また、感熱
発色層の耐水性を向上させるためには、樹脂を硬化させ
るための架橋剤を使用することができる。例えば、グリ
オキザール、ポリアルデヒド等のジアルデヒド系化合
物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポ
キシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリセ
リンジグリシジルエーテル等のジグリシジル系化合物、
ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロッ
クイソシアネート化合物、並びに過硫酸アンモニウムや
塩化第二鉄、及び塩化マグネシウム、四ホウ酸ソーダ、
四ホウ酸カリウム等の無機化合物又はホウ酸、ホウ酸ト
リエステル、ホウ素系ポリマーを感熱発色層の固形分に
対し1%〜10%の範囲で用いることができる。
【0019】顔料は、感熱発色層の白色度向上、スティ
ック、カスの減少のため、白色度が高く、平均粒径が5
μm以下の微粒子顔料を使用することができる。例えば
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレ
ー、タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケ
イ酸アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アル
ミニウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウ
ムやシリカなどの無機顔料、並びに、尿素−ホルマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合樹脂、ポリスチレ
ン樹脂等の有機顔料が使用できる。顔料の配合量は、発
色濃度を低下させないため、感熱発色層の固形分に対し
40%以下が望ましい。
【0020】熱可融性物質としては、例えば、ステアリ
ン酸アミド、ステアリン酸エチレンビスアミド、オレイ
ン酸アミド、パルミチン酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、
ベヘニン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、
カルナバロウ、パラフィンワックス、エステルワックス
等のワックス類(または滑剤)、テレフタル酸ジメチル
エステル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル
酸ジベンジルエステル、イソフタル酸ジブチルエステ
ル、1−ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、1,
2−ジ(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフ
ェノキシエタン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフ
ェノキシ)エタン、炭酸ジフェニル、p−ベンジルビフ
ェニル、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t
−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6
−t−ブチル−3−メチルフェノール)、1,1,3−
トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチル
フェニル)ブタン、2,2’−メチレンビス(4−エチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、2,4−ジ−t−ブ
チル−3−メチルフェノール、4,4’−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のヒンダード
フェノール類、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチル
フェニル)−ベンゾトリアゾール、および2−ヒドロキ
シ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン等の増感剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤等がある。
【0021】熱可融性物質は、一般に顕色剤1重量部に
対して4重量部以下の割合で感熱発色層に含まれている
ことが好ましい。更に、感熱層塗料のヌレを良くしハジ
キをなくすため、アセチレングリコール、ジアルキルス
ルホコハク酸塩等のヌレ性向上剤や顔料の分散剤、消泡
剤、蛍光染料等を添加することもできる。
【0022】本発明の感熱発色層上に設けるオーバーコ
ート層は水溶性及び/又は水分散性樹脂、顔料、滑剤及
び架橋剤を主成分として含有する塗料を乾燥後の塗工量
が1.0〜5.0g/m2、望ましくは2.0〜4.0
g/m2塗工して得ることができる。塗工量が1.0g
/m2未満であれば塗膜が均一に形成されないため、ピ
ンホールや塗工欠陥が存在し、そこから油や可塑剤が浸
入し、耐油性、耐可塑剤性を低下させる原因となる。塗
工量が5.0g/m2を越すと感度が低下し、印字濃度
が薄くなる欠点がある。
【0023】オーバーコート層の樹脂は、オーバーコー
ト層の固形分に対し40〜80%、顔料は20〜40%
の範囲が良好であり、樹脂の配合比が80%を越すと記
録時にスティックが発生する問題がある。また、樹脂の
配合比が40%未満では塗膜のバリヤー性が低く、耐油
性、耐可塑剤性が低下する。滑剤はオーバーコート層の
固形分に対し、5〜30%の範囲で配合するのが望まし
い。架橋剤は同様に5〜30%の範囲で配合することが
できる。
【0024】オーバーコート層の塗工方式は感熱発色層
の塗工に使用した方式の中から選んで利用することがで
きる。オーバーコート層に使用する樹脂、顔料、架橋剤
は感熱発色層に使用したものの中から適宜選択して使用
できる。
【0025】オーバーコート層に使用される滑剤は、ス
テアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレ
ンワックス、カルナバロウ、パラフィンワックス、エス
テルワックス等のワックス類、ラウリルリン酸エステ
ル、オレイルリン酸エステル、ステアリルリン酸エステ
ル等のアリキルリン酸エステルおよびそのアルカリ金属
塩、ラウリルスルホン酸エステル、オレイルスルホン酸
エステル、ステアリルスルホン酸エステル等のアルキル
スルホン酸エステルおよびそのアルカリ金属塩、モノミ
リスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、
モノオレイン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリ
ル、ジオレイン酸グリセリル等のグリセリン脂肪酸エス
テル、モノラウリル酸ジグリセリル、ジラウリル酸ジグ
リセリル、モノラウリル酸テトラグリセリル、モノラウ
リル酸ヘキサグリセリル、モノラウリル酸デカグリセリ
ル等のポリグリセリン脂肪酸エステル等がある。
【0026】オーバーコート層に使用する滑剤は減感作
用、消色作用、地発色作用のないものを選択する必要が
ある。オーバーコート層を塗工した後、カール防止、帯
電防止の点から必要に応じて支持体の反対面にバック層
を塗工し、さらにスーパーカレンダー、グロスカレンダ
ー、マシンカレンダー等により平滑化処理を行うことに
より、画像の均一性を向上させることができる。
【0027】
【実施例】以下に本発明を実施例によって更に具体的に
説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定され
るものではない。各実施例中、「部」は「重量部」を示
す。
【0028】実施例1〜 実施例 4 市販の合成紙(王子油化合成紙(株)品)で、厚さが9
5μm(実施例1)、110μm(実施例2)、150
μm(実施例3)、250μm(実施例4)の合成紙の
片面上に次に示す感熱発色層を乾燥後の塗工量が5.5
g/m2となるように塗工し、さらにその上にオーバー
コート層を乾燥後の塗工量が3.0g/m2となるよう
に塗工した。
【0029】 ・感熱発色層の塗料調成 A液(感熱発色性染料分散液) 3−(N−エチル−N−イソペンチルアミノ) −6−メチル−7−アニリノフルオラン 10部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体水溶液 10部 水 7部 B液(顕色剤分散剤) 4,4’−イソプロピリデンジフェノール 30部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体水溶液 30部 水 22部 A液、B液をそれぞれ別々にウルトラビスコミルで分
散、粉砕し、平均粒径が1.5μm以下となるように調
整した。A液 30部、B液 90部、60%炭酸カル
シウムスラリー52部、10%ポリビニルアルコール水
溶液 40部、SBRラテックス(L−1537、固形
分50%、旭化成(株)品)28部、ステアリン酸アミ
ド(セロゾールA−877、固形分26.5%、中京油
脂(株)品)11部、水82部を混合し、感熱発色層塗
料とした。
【0030】 ・オーバーコート層塗料 カオリナイトクレースラリー (平均粒径0.6μm、固形分60%) 50部 カルボキシ変性ポリビニルアルコール (ゴーセナールT-330、日本合成化学(株)品)10%水溶液 300部 カゼイン水溶液(固形分10%) 200部 ステアリン酸亜鉛分散物(固形分30%) 17部 ジメチロール尿素溶液(固形分30%) 50部 水 53部 を混合し、オーバーコート層塗料とした。さらに反対面
にバック層塗料を乾燥後の塗工量が1.0g/m2とな
るように塗工した。 スーパーカレンダーで平滑処理を
行い、オーバーコート層の王研式平滑度(J.TAPP
I No.6)が5,000秒〜6,000秒の感熱記
録体を得た。
【0031】 ・バック層塗料 ポリスチレンスルホン酸ソーダ 30部 (ケミスタットSA-9 三洋化成(株)製、固形分33%) カゼイン水溶液(固形分10%) 200部 SBRラテックス(L−1537、固形分50%、 旭化成(株)品) 80部 コロイダルシリカ(スノーテックスC、固形分20%) 100部 ジメチロール尿素溶液(固形分30%) 33部 水 557部 を混合し、バック層塗料とした。
【0032】比較例1、比較例2 支持体として、厚さが80μm(比較例1)及び60μ
m(比較例2)の市販の合成紙を使用する以外は実施例
1と同様にして感熱記録体を得た。実施例1〜実施例4
および比較例1、比較例2で得られた110mm幅の感
熱記録体を市販の感熱プリンター(UP−860、ソニ
ー(株)製)で濃度レベルの異なるベタ記録を行ない、
記録後のボコツキおよびカールを評価した。結果は表1
に示す通りであり、実施例のものはボコツキ、カールと
も少なく良好であるが、比較例ではボコツキ、カールが
大きく記録物の外観を著しく低下させた。
【0033】
【表1】 *1 熱収縮率=(L0−L/L0)×100(%) L0:元の長さ(200mm) L :120℃30分処理後の長さ *2 ボコツキ ◎:ほとんどなし、○:わずかにあ
り、×:非常に大 *3 カール 記録物(110×80mm)の端面のカール高
さ ◎:10mm以下、○:11〜25mm、×:26mm以上〜円筒
【0034】
【発明の効果】本発明により製造した感熱記録体を感熱
式のプリンターで記録を行った場合、ボコツキやカール
の少ない記録物を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱収縮性支持体の片面上に無色、または
    淡色の電子供与性ロイコ染料、加熱により該ロイコ染料
    を発色させる有機酸性物質および接着剤を主成分として
    含有する感熱発色層を設け、該感熱発色層上に水溶性及
    び/又は水分散性樹脂、顔料、滑剤および架橋剤を主成
    分として含有するオーバーコート層を設けてなる感熱記
    録体において、支持体の熱収縮率が1.0%〜4.0%
    であり、かつ厚さが90μm〜250μmであることを
    特徴とする感熱記録体。
JP4273029A 1992-10-12 1992-10-12 感熱記録体 Pending JPH06122271A (ja)

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JP4273029A Pending JPH06122271A (ja) 1992-10-12 1992-10-12 感熱記録体

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JP (1) JPH06122271A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6596668B2 (en) 2000-03-03 2003-07-22 Chisso Corporation Heat-sensitive recording material

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