JP2919062B2 - 感熱記録体 - Google Patents

感熱記録体

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JP2919062B2
JP2919062B2 JP2330230A JP33023090A JP2919062B2 JP 2919062 B2 JP2919062 B2 JP 2919062B2 JP 2330230 A JP2330230 A JP 2330230A JP 33023090 A JP33023090 A JP 33023090A JP 2919062 B2 JP2919062 B2 JP 2919062B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感熱記録体に関するものであり、更に詳しく
述べるならばCAD(Computer Aided Design)システムに
おいて作成した図面を出力する感熱プロッター、および
医療計測用のCRT画像をハードコピーとして出力する画
像用感熱プリンターで使用するのに適した感熱記録体に
関するものである。
〔従来の技術〕
感熱記録体は一般に紙、合成紙、またはプラスチック
フィルムなどからなる支持体の片面上に、電子供与性ロ
イコ染料のような無色または淡色の発色性物質と、電子
受容性のフェノール性化合物などのような有機酸性顕色
剤と、装着剤とを主成分として含む感熱発色層を設けた
ものであって、これら発色性染料と顕色剤とを熱エネル
ギーによって反応させて発色記録画像を得ることができ
る。このような感熱記録体は、記録装置がコンパクトで
しかも安価であり、かつ保守が容易であることなどの利
点を有し、このため電子計算機のアウトプット、ファク
シミリ、自動券売機、科学計測機、CADのプリンター、
プロッター、あるいはCRT医療計測用のプリンター等の
用途に広く使用されている。
その中で耐水性、引張強度の必要な場合のほか記録画
像の均一性、高解像度が必要なCRT医療計測用の画像プ
リンターで使用する場合および寸法安定性、細線記録の
必要なCADプロッターで使用する場合には複層構造を有
する合成紙を支持体とした感熱紙が使用されている。
しかしながら、市販の複層構造を有する合成紙は構成
紙の本質的な性能である印刷適性、筆記性を向上させる
ために表面に凹凸を与えており、その凸部の中には感熱
記録体の支持体として不適当な高さ(5μm以上)の突
起がある。
このような支持体を使用した感熱記録紙で画像記録を
行うと中間調部およびベタ記録部において白ヌケが発生
し、均一性が低下したり細線記録を行うと線が切れる等
の問題があった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は複層構造を有する合成紙を支持体とした感熱
記録体において、合成紙表面の突起に起因する白ヌケ、
均一性不良、線切れ等の問題を改善しようとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は複層構造を有する合成紙を支持体とし、該支
持体の片面に感熱発色層を設け、さらに必要に応じて該
感熱発色層上にオーバーコート層を設けてなる感熱記録
体において、複層構造を有する合成紙の各層に含まれる
無機質微細粉末の平均粒子径、含有率を選択することに
よって基材表面より突出する凸部の高さ、個数を変化さ
せ得ることを知見して本発明を完成した。
すなわち本発明は、第1図に示す如き、複層構造を有
する合成紙よりなる支持体1の片面に感熱発色層2及び
必要に応じて設けたオーバーコート層3を順次設けた構
造の感熱記録体4において、前記支持体は無機質微細粉
末を0〜3重量%含有する熱可塑性樹脂フィルムからな
る肉厚0.5〜10μmの表面層と、平均粒径が0.05〜1.8μ
mの無機質微細粉末を8〜65重量%含有する熱可塑性樹
脂フィルムからなる紙状層とを含む複層構造のフィルム
であって、前記表面層の平坦面より突出する凸部の高さ
が5μm以上の突出物が基材0.1m2当たり50個以下であ
ることを特徴とする感熱記録体に関するものである。
本発明の感熱記録体における支持体は、表面層、紙状
層の外、好ましくは基材層を含むことができる。
第2図に感熱記録体の一例を示す。支持体1は紙状層
B、表面層C及び基材層Aから成る。
支持体各層を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリオ
レフィン樹脂例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エ
チレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリ(4−メチルペンテン−1)、ポリステレ
ン、ポリアミド、ポリエチレンテレフタレート、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体の部分加水分解物、エチレン−
アクリル酸共重合体およびその塩、塩化ビニリデン共重
合体例えば塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、その
他およびこれらの混合物がある。
熱可塑性樹脂に配合すべき無機質微細粉末としては、
基材層用には平均粒径が20μm以下で、また紙状層には
平均粒径が0.05〜1.8μmの炭酸カルシウム、焼成クレ
ー、ケイ藻土、タルク、酸化チタン、硫酸バリウム、硫
酸アルミニウム、シリカ等が、また表面層用には、炭酸
カルシウム、酸化チタン、硫酸バリウム等がある。
次に各層ごとに詳細に説明する。
(1) 紙状層 紙状層は、(a)ポリプロピレン35〜92重量%と、
(b)ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリ
エチレン、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル
共重合体より選ばれた1又は2以上の熱可塑性樹脂0〜
30重量%と、(c)平均粒径が0.05〜1.8μmの無機質
微細粉末8〜65重量%とから成る組成物を1軸延伸した
フィルムを使用する。
ポリスチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重
合体を使用するのは、延伸性を向上させること、さらに
ポリスチレン、高密度ポリエチレンは合成紙の折り畳み
性を良好とする作用を有するためである。しかし、紙状
層に比べ、2軸延伸フィルムである基材層の寄与の方が
大きいので積極的に配合する必要はない。
無機質微細粉末としては、平均粒径が20μm以下の炭
酸カルシウム、焼成クレー、ケイ藻土、タルク、酸化チ
タン、硫酸バリウム、硫酸アルミニウム、シリカ等が使
用される。これらは、紙状層の不透明化、白色化、紙状
化に寄与する。第2図において、紙状層に含まれる無機
質微細粉末を5で示す。紙状層Bより表面層Cに突出し
た無機質微細粉末6はアンカーの役目をなし、表面層
C、基材層Aとの接着力を高める。第2図の左上部分に
無機質微細粉末の凝集した状態のもの、右上部分に同じ
く巨大粒子を示す。なおこれらのうち、表面層Cの平坦
面10より突出した部分を突出部8とする。紙状層は合成
紙の不透明化を高くするため、無機質微細粉末の含量を
8重量%以上とする。但し、紙状層としての機械的強度
(圧縮強度、引張強度等)が要求されるので、無機質微
細粉末の上限は65重量%とすべきである。
好ましくは紙状層の組成割合は次の通りである。
(a) ポリプロピレン 45〜65重量% (b) ポリエチレン等の樹脂 0〜5重量% (c) 無機質微細粉末 35〜55重量% この紙状層は基材層を使用する場合その片面又は両面
上に設ける。
(2) 表面層 表面層は(a)ポリプロピレン40〜60重量%、(b)
高密度ポリエチレン60〜40重量%、及び(c)無機質微
細粉末0〜3重量から成る組成物を1軸延伸したフィル
ムから成る。ポリエチレンは密度が0.940〜0.970g/cm3
の高密度のものが好適である。
高密度ポリエチレンは、透明なポリプロピレンの不透
明化を無機質微細粉末なしで行うとともに表面の光沢、
平滑度を低下させ、合成紙上への油性ペン等による筆記
を容易とするとともに、筆記された文字を読み易くする
作用を示し、40〜60重量%の割合で用いられる。
なお、表面層の肉厚が0.5〜10μmと薄い場合は、表
面層はポリプロピレン単独から成るものであってもよ
い。
無機質微細粉末6は表面層Cに含有させない方が線切
れ、白抜け防止の点で好ましい。しかし感熱発色層との
密着性を改善するため、及び支持体の不透明性を向上さ
せるため、必要に応じて加えることができる。この場
合、添加量は高々3重量%以下とする。この無機質微細
粉末の平均粒径は、突出物の高さを制限し、白抜けを防
止する立場から3μm以下であることが好ましい。この
無機質微細粉末としては、炭酸カルシウム、酸化チタ
ン、硫酸バリウム等が利用できる。
本発明においては、さらに表面層の平坦面より突出す
る凸部の高さhが5μm以上の突出部8が基材0.1m2
り50個以下であることを重要な特徴としている。凸部の
高さは第2図のhで示されるが、ここで特に突出するの
高さが5μm以上のものを問題とするのは、存在する無
機質微細粉末径が3μm以下のものであっても粒子同士
が凝集したりして、粒径5μm以上の巨大粒子となるこ
とがあり、このようなものが含まれることがあることか
らである。
表面層の平坦面より突出する凸部の高さが5μm以上
の突出物の数が基材0.1m2当り50個を超えると、線切
れ、白抜けが生じたりして好ましくない。
(3) 基材層 基材層は、(a)ポリプロピレン50−95重量%と,
(b)高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密
度ポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合体より選
ばれた1又は2以上の熱可塑性樹脂0〜30重量%と、
(c)無機質微細粉末50〜5重量%とから成る組成物を
2軸延伸したフィルムを使用する。ここで、低密度ポリ
エチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、
エチレン・酢酸ビニル共重合体は、合成紙の延伸を容易
とし、紙状層の密着力を強固とするために使用される。
このようにこれらポリエチレン等は延伸性、耐衝撃性
の向上に寄与するが、過剰の添加は合成紙の曲げ強度の
低下につながるので上限を30重量%以下とすべきであ
る。無機質微細粉末5は、紙状層に使用したものと同様
のものが使用できる。第2図の7で示したように、延伸
により基材層フィルム内部に微細な空孔を多数生じさ
せ、合成紙を軽量とし、基材層を不透明とし、又、延伸
を容易とするために使用される。
無機質微細粉末の使用量の上限は50重量%である。無
機質微細粉末の増加につれフィルム内部の空孔数が増加
し、合成紙の軽量化、不透明化は巾広く変えることがで
きるが引張強度が低下する。
好ましくは基材層の組成は次の通りである。
(a) ポリプロピレン 60〜85重量% (b) 前述のポリエチレン等の樹脂 0〜8重量% (c) 無機質微細粉末 15〜40重量% 次に支持体各層の肉厚について説明する。
複層構造の合成紙の肉厚は40〜800μm、好ましくは6
0〜300μmとするのが適当である。基材層Aは、合成紙
の肉厚の40%以上を占める。
表面層C、裏面層Cの各々の肉厚は0.5〜10μmとす
る。0.5μm未満では紙状層Bの表面を突出している無
機質微細粉末がこの表面層Cをも突出し、脱落するおそ
れがあり線切れ、白抜け防止の効果が期待できない。紙
状層の無機質微細粉末の粒径は前述のように通常3μm
以下、好ましくは0.05〜1.8μmである。また、表面層
Cの肉厚が10μmを越えると紙状層Bの粗面効果や紙状
層の外観が表面層により陰べいされ、表面層は光沢が高
く、平滑度も向上するので紙的風合から遠ざかる。
紙状層Bの肉厚は、基材層Aを陰べいするために少な
くとも8μm以上、好ましくは20〜100μmの肉厚とす
る。
合成紙に存在する空孔7は、次式で定義される空隙率
で15〜65%の値となる程度とする。延伸倍率は縦方向4
〜10倍、横方向4〜12倍であり、延伸温度は縦延伸が14
0〜158℃であり、横延伸がポリプロピレンの融点(163
〜168℃)より高い温度である。
ρ0:延伸前のフィルム密度 ρ1:延伸後のフィルム密度 本発明の合成紙支持体は、たとえば、前記基材層組成
物をシート状に押し出し、ポリプロピレンの融点より低
い温度で一方向に延伸して得られる1軸方向に配向した
フィルムから成る基材層Aの両面に、共押出された紙状
層B組成物と表面層C組成物とを溶融積層したフィルム
を紙状層が基材層に接するようにラミネートさせ、次い
でこの積層フィルムをポリプロピレンの融点より高い温
度で前記延伸方向と直角の方向に延伸することにより得
ることができる。
また、縦方向に1軸配向した基材層Aフィルムの片面
に、共押出された紙状層B組成物と表面層C組成物とを
溶融積層したフィルムを紙状層Bが基材層Aに接するよ
うにラミネートさせ、基材層Aの他方の片面に紙状層B
組成物の溶融フィルムを別の押出機を用いてラミネート
し、得た積層物を横方向に延伸した複層合成紙であって
もよい。
基材層は、無機質微細粉末が配合されているので、基
材層のフィルム内部には微細な空孔が多数存在する。
この合成紙の1軸延伸フィルムの基材層は合成紙の強
度を高めるのに寄与する。また、紙状層フィルムは紙的
風合を呈する。もし紙状層が2軸延伸フィルムであると
パール光沢を有し、紙的風合からはほど遠い。したがっ
て紙状層としては1軸延伸フィルムを使用することによ
り、この紙状層が基材層を陰べいし、合成紙に紙的風合
を与えるようになる。
表面層は、無機粉末を含有する紙状層を被覆し、無機
質微細粉末が脱落するのを防止するとともに表面を粗面
とするので筆記が可能となる。
この支持体の合成紙は、必要によりその表面層、裏面
層側をコロナ放電処理し、印刷性を高めることができ
る。
この合成紙の表面層側はグラビア印刷、スクリーン印
刷、フレキソ印刷が可能であり、また、油性ペンによる
筆記も可能である。また、鉛筆で筆記可能である。なお
この合成紙の裏面が表面層をもたず紙状層であるときは
上記印刷は勿論のこと、オフセット多色印刷も可能であ
る。更に鉛筆筆記性も裏面が表面層を有している場合よ
りも優れている。
本発明の感熱記録体は、以上詳細に説明した支持体上
に、感熱発色層及び必要に応じてオーバーコート層を順
次設けた構造のものである。
本発明の感熱発色層は、無色または淡色の電子供与性
ロイコ染料と、加熱により該ロイコ染料を発色させる有
機酸性物質を接着剤を主成分として含有するロイコ染料
タイプのものと、加熱時に塩基性環境を発生させ、弱塩
基性環境でジアゾニウム塩とカップリングして色素を形
成するジアゾタイプのものがある。
ロイコ染料タイプの感熱発色層は熱、湿度、光、可塑
剤、油等に対する耐性が乏しいが、ジアゾタイプの感熱
発色層はこれらに対する耐性があり、しかも記録後紫外
線ランプ等を照射し、未反応のジアゾニウム塩を分解す
ると、追加して記録できない定着型の感熱記録体とな
る。
ロイコ染料タイプのものでは、ロイコ染料として例え
ば、2,2ビス{4−〔6′−(N−シクロヘキシル−N
−メチルアミノ)−3′−メチルスピロ〔フタリド−3,
9′−キサンテン〕−2′−イルアミド〕フェニル}プ
ロパン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリ
ノフルオラン、3−ピペリジノ−6−メチル−7−アニ
リノフルオラン、3−(N−メチルN−シクロヘキシル
アミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−
ジエチルアミノ−7−クロロアニリノフルオラン、3−
〔N−エチル−N−(p−メチルフェニル)アミノ〕−
6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(メタトリフルオロメチル)アニリノフルオ
ラン、3−〔N−エチル−N−テトラヒドロフルフリ
ル〕アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3
−〔N−エチル−イソペンチル〕アミノ−6−メチル−
7−アニリノフルオラン、3−〔N,Nジブチル〕アミノ
−6−メチル−7−アニリノフルオラン等のフルオラン
系染料の少なくとも1又は2種以上を混合して使用する
ことができる。
有機酸性物質は、ロイコ染料と加熱下に反応してこれ
を発色させることのできる顕色作用を有するものであ
る。このような顕色剤は、常温以上、好ましくは70℃以
上で液化または気化して、前記ロイコ染料と反応してこ
れを発色させるものである。
本発明に用い得る顕色剤は、例えば、4,4′−イソプ
ロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4′
−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,
4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)
4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−tert−ブチルフェ
ノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノール、4,
4′−シクロヘキシリデンジフェノール、4−tert−ブ
チルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロ
キシジフェノキシド、ナフトール、β−ナフトール、メ
チル−4−ヒドロキシベンズエート、4−ヒドロキシ−
アセトフェノン、サリチル酸アニリド、ノボラック型フ
ェノール樹脂、ハロゲン化ノボラック型フェノール樹
脂、4,4′−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチル
フェノール)、p−ヒドロオキシ安息香酸プロピル、p
−ヒドロオキシ安息香酸イソプロピル、p−ヒドロオキ
シ安息香酸ブチル、p−ヒドロオキシ安息香酸ベンジ
ル、p−ヒドロオキシ安息香酸メチルベンジル、シュウ
酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハク酸、ステア
リン酸等の脂肪酸カルボン酸、安息香酸、p−tert−ブ
チル安息香酸、フタル酸、没食子酸、サリチル酸、3−
イソプロピルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジ
ルサリチル酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフ
ィド、1,7−ジ(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−
ジオキサヘプタン、p−ニトロ安息香酸、これら有機顕
色剤と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カル
シウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金
属との塩、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
2,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、3,3′−ジヒ
ドロキシジフェニルスルホン、3,3−ジアミノ−4,4′−
ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、3,3′−ジアリル
−4,4′−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、3,3′−
ジクロロ−4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ
−4′−イソプロピルジフェニルスルホン、4−ヒドロ
キシ−4′−イソプロピルオキシジフェニルスルホン、
4−ヒドロキシ−4′−ベンジルオキシジフェニルスル
ホン、2,4−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン、2,4−
ジヒドロキシ−4′−メチルジフェニルスルホン、およ
び3,4−ジヒドロキシフェニル−p−トリスルホンなど
から選ばれた1種又は2種以上を混合して使用すること
ができる。
ジアゾニウム塩タイプのものは、ジアゾニウム化合物
として例えばパラ−ジアゾN,N−ジメチルアニリンクロ
リド塩化亜鉛複塩、パラ−ジアゾN,N−ジエチルアニリ
ンクロリド塩化亜鉛複塩、パラ−ジアゾN−エチル塩化
亜鉛複塩、N−β−ヒドロキシエチルアニリンクロリド
塩化亜鉛複塩、N−(パラ−ジアゾフェニル)−モルホ
リンクロリド塩化亜鉛複塩、P−ジアゾN,N−ジ−ノル
マルプロピルアニリンクロリド塩化亜鉛複塩、P−ジア
ゾ−N−エチル、N−ノルマルプロピールアニリンクロ
リド塩化亜鉛複塩、2−ヒドロキシ2′−N(パラ−ジ
アゾ,N−メチルアニリン)エチルエーテルクロリド塩化
亜鉛複塩、パラ−ジアゾN−エチル、N−ヒドロキシエ
チルメタ−トルイジンクロリド塩化亜鉛複塩、2−ヒド
ロキシ2′−N−(パラジアゾ,N−エチルアニリン)エ
チルエーテルクロリド塩化亜鉛複塩、パラ−ジアゾ−N
−タシャリープルチアニリンクロリド塩化亜鉛複塩、4
−ベンゾイルアミノ−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾ
ニウムクロリド塩化亜鉛複塩、4−(4′−メトキシベ
ンゾイルアミノ)−2,5−ジエトキシベンゼンジアゾニ
ウムクロリド塩化亜鉛複塩、4−(パラ−トルイルメル
カプト)−2,5−ジメトキシベンゼンジアゾニウムクロ
リド塩化亜鉛複塩等やこれらのホウフッ化水素酸の錯塩
がある。また、ジアゾ基を多数持ついわゆるジアゾポリ
マーの使用も可能である。弱塩基性環境でジアゾニウム
塩とカップリングして色素を形成するカプラーとして
は、例えばフェノール、レゾルシン、フロログルシン、
α−ナフトール、β−ナフトール、ジヒドロキシナフタ
レンオキシナフトイツク酸誘導体、ピラゾロン誘導体、
β−ジケトン酸誘導体、オキシジフェニル誘導体などが
ある。
塩基性物質としては、例えばチアゾール誘導体、ピロ
ール誘導体、ピラゾール誘導体、ピリミジン誘導体、ピ
ペリジン誘導体、インドール誘導体、イミダゾール誘導
体、トリアゾール誘導体、モルホリン誘導体、ポリメチ
ルレンテトラミンポリマーキノリン誘導体、グアニジン
誘導体、ピリジン誘導体、ヒドラジン誘導体、1級アミ
ン類、2級アミン類、3級アミン類、ジアミン類などが
ある。
ジアゾニウム化合物とカプラーと塩化性物質はそのま
ま混合すると発色する傾向があるので、これら3成分の
うち1成分を、50℃〜150℃で溶融するワックス類又は
脂肪酸アミド等に含有させた微粉末と他の2成分とを接
着剤中に含有させることにより、安定な塗料とすること
ができる。
その他の添加物としては、カップリング抑制剤、安定
化剤、酸化防止剤を使用することにより、更に安定性を
増すことができる。
カップリング抑制剤としては、例えば、リン酸、ホウ
酸、酒石酸、クエン酸、乳酸、オキシピリジン、ピラゾ
ロンカルボン酸、オキシキノリン、オキシベンゾトリア
ゾール等がある。
安定化剤としては、塩化亜鉛が最も効果的である。
本発明において、感熱発色層に含まれる接着剤として
は、従来感熱発色層用接着剤として知られているもの
は、全て使用可能である。しかし前記ロイコ染料と顕色
剤、又はジアゾニウム化合物カプラー、塩基性物質を混
合した時に、混合液が発色したり、凝集したり、或いは
高粘度となったりすることのないものであることが好ま
しく、また形成された感熱記録層皮膜が強靭であるこ
と、減感作用のないことなどが要求される。
水溶性接着剤としては、ポリビニルアルコール、変性
澱粉、アラビアゴム、ゼラチン、メチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩、ポリア
クリルアマイド、スチレン−無水マレイン酸共重合体、
メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体、イソ
プロピレン−無水マレイン酸共重合体、水分散性接着剤
としてはスチレン−ブタジエンラテックス、酢酸ビニル
−アクリル酸エステル共重合エマルジョン、ポリウレタ
ンエマルジョン、ポリ塩化ビリルエマルジョン、ポリ塩
化ビニリデンエマルジョン、メタクリル酸エステル共重
合エマルジョンおよびアクリル酸エステル共重合体の乳
化動物等が使用できる。
塗膜の耐水性を強固なものとするためには、反応基、
例えばアセトアセチル基、カルボキシル基、又はアミド
等を含有する水溶性および/または水分散性高分子物質
と架橋剤とを組み合わせて用いることが好ましい。
水溶性高分子物質用架橋剤としては、グリオキザー
ル、ポリアルデヒド等のジアルデヒド系化合物、ポリエ
チレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合
物、ポリアミド樹脂、グリセリンジグリシジルエーテル
等のジグリシジル系化合物、ジメチロールウレア化合
物、並びに過硫酸アンモニウムや塩化第二鉄、および塩
化マグネシウム等のような無機化合物を用いることがで
きる。
感熱発色層には、必要に応じ、顔料、特に白色顔料を
含んでいてもよい。このような顔料としては、例えば炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、
タルク、焼成クレー、シリカ、ケイソウ土、合成ケイ酸
アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニ
ウム、硫酸バリウム、表面処理された炭酸カルシウムや
シリカなどの無機系微粉末、並びに、尿素−ホリマリン
樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン
樹脂等の有機系樹脂微粉末を挙げることができる。
感熱発色層には、必要に応じ、感熱記録材料に従来慣
用されている補助添加成分、例えば、分散剤、界面活性
剤、熱可融性物質等を添加することは差支えない。
熱可融性物質としては、例えば、ステアリン酸アミ
ド、ステアリン酸エチレンビスアミド、オレイン酸アミ
ド、パルミチル酸アミド、ヤシ脂肪酸アミド、ベヘニン
酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステ
アリン酸カルシウム、ポリエチレンワックス、カルナバ
ロウ、パラフィンワックス、エステルワックス等のワッ
クス類(または滑剤)、テレフタル酸ジメチルエステ
ル、テレフタル酸ジブチルエステル、テレフタル酸ジベ
ンジルエステル、イソフタル酸ジブチルエステル、1−
ヒドロキシナフトエ酸フェニルエステル、1,2−ジ(3
−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ジフェノキシエタ
ン、1−フェノキシ−2−(4−メチルフェノキシ)エ
タン、炭酸ジフェニル、p−ベンジルビフェニル、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4′−ブチリデンビス(6−t−ブチル−
3−メチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル
−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、
2,2′−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,4−ジ−t−ブチル−3−メチルフェノ
ール、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチル
フェノール)等のヒンダードフェノール類、2−(2′
−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)−ベンゾトリア
ゾール、および2−ヒドロキシ−4−ベンジルオキシベ
ンゾフェノン等の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等
が挙げられる。
感熱発色層は、ロイコ染料タイプの場合、前記ロイコ
染料、有機酸性物質、接着剤を主成分とし、ジアゾタイ
プの場合、ジアゾニウム化合物、カプラー塩基性物質、
接着剤を主成分として必要に応じて架橋剤、白色顔料、
分散剤、界面活性剤、熱可触性物質を含有する塗料を前
記支持体の片面に塗布して得ることができる。
塗工方法は、メイヤーバー方式、エアナイフ方式、ブ
レード方式、リバースロール方式、スリットダイ方式等
の従来から当業者が使用されている方法を利用すること
ができる。
乾燥後の塗工量は2〜13g/m2、好ましくは3〜10g/m2
となるように調整される。
また、感熱記録体特にロイコ染料タイプの記録の安定
性、例えば記録物が50℃〜60℃の高温、80%RH〜90%RH
の高湿条件に保存されたり、消しゴム、塩ビフィルム等
に含有される可塑剤と接触しても記録濃度を低下させな
いため、あるいは耐水性、光沢度、筆記性を付与するた
め必要に応じて、感熱発色層上にオーバーコート層を設
けることができる。
オーバーコート層は水溶性樹脂、又は水分散性樹脂と
必要に応じて白色顔料、架橋剤、分散剤、界面活性剤を
含有するものであり、これらは感熱発色層で使用したも
のの中から選んで使用することができる。
オーバーコート層の塗工方法は、感熱発色層の塗工に
利用されたものと同じ方法が利用できる。乾燥後の塗工
量は0.5g/m2〜10g/m2、好ましくは1g/m2〜8g/m2となる
ように調整される。
塗工量が0.5g/m2未満であればオーバーコート層を設
けた効果が得られないし、10g/m2を越すと発色感度を低
下させる問題がある。
また、オーバーコート層を1回塗工しただけではその
効果が不十分な場合、2回に分割して塗工することも可
能である。その場合も合計の塗工量は10g/m2以下である
ことが望ましい。さらに2回目の塗料組成を1回目と変
え、その効果を増進させることができる。
例えば1回の塗工では完全に解消することのできない
塗膜のピンホールを2回目の塗工でカバーし、オーバー
コート層全体のバリヤー性を向上させ保存安定性を向上
させるとか、1回目の塗工でバリヤー性を保持し、2回
目の塗工を顔料配合量の多い塗料とし、印刷適性、筆記
性を付与するとか、2回目の塗工を溶剤系塗料、紫外線
硬化型塗料、EB硬化型塗料とすることにより、光沢度の
高いオーバーコート層を得ることができる。
溶剤系塗料は、例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル
樹脂、感化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル酸
エステル樹脂、ブチラール樹脂、ポリエステル樹脂、ニ
トロセルロース樹脂、スチレン樹脂、スチレン−アクリ
ル共重合樹脂等にイソシアネート基、エポキシ基、エチ
レンイミン基、アルコキシメチル基、ヒドラジン基、ア
ジリジン基等を有する架橋剤および必要に応じて、顔料
滑剤等を配合して調整することができる。
紫外線硬化型塗料は、各種エチレン誘導体などの光重
合性モノマーと、不飽和ポリエステル、エポキシ、アク
リル、各種ポリエステル等のプリポリマーまたはポリマ
ー、および光重合開始剤からなる紫外線硬化樹脂に必要
に応じて、白色顔料、滑剤等を配合して調整することが
できる。
EB硬化型塗料は 脂肪族脂環族芳香脂肪族2〜6の多価アルコール及び
ポリアルキレングリコール又はアルキレンオキサイドを
付加させた形の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレ
ート、 ポリ(メタ)アクリロイルオキシアルキルリン酸エス
テル、 ポリエステルポリ(メタ)アクリレート、 エポキシポリ(メタ)アクリレート、 ポリウレタン(メタ)アクリレート、 ポリアミドポリ(メタ)アクリレート、 ポリシロキサンポリ(メタ)アクリレート、 側鎖及び/又は末端に(メタ)アクリロイルオキシ基
を有するビニル系又はジエン系のプレポリマー、 エチレン性不飽和モノ又はポリカルボン酸等で代表さ
れるカルボキシル基含有モノマー及びそれらのアルカリ
金属塩、アンモニウム塩、アミン塩等のカルボン酸塩基
含有モノマー、などの電子線によって硬化するプレポリ
マー、又はモノマーと必要に応じて白色顔料、滑剤等を
配合して調整することができる。
紫外線硬化型塗料およびEB硬化型塗料は1回目のオー
バーコート層上に塗工量が0.1g/m2〜10g/m2、好ましく
は0.5g/m2〜8g/m2となるように塗工される。
〔実施例〕
以下に本発明を実施例によって更に具体的に説明する
が、勿論本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。各実施例中、「部」は「重量部」を示すものであ
る。
支持体の製造例 例 1 (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン80重
量部に平均粒径1.0μmの炭酸カルシウム20重量部を配
合し、270℃に設定した押出機にて混練後、シート状に
押出し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを得
た。このシートを、145℃に加熱後、縦方向に5倍延伸
した。
(2) 紙状層B,表面層C MI4.0のポリプロピレン50重量部と平均粒径1.0μmの
炭酸カルシウム粉末50重量部の紙状層B混合物と、MI4.
0のポリプロピレン50重量部と高密度ポリエステル50重
量部の表面層C混合物(無機質微細粉末は含まない。)
とを、それぞれ別々の押出機を用いて270℃で溶融混練
し、次いで一台のダイにそれぞれ供給してダイ内でラミ
ネートさせた後、上記(1)で得られた縦方向5倍延伸
基材層シートの両面に共押出しし、炭酸カルシウム粉末
を含まない表面層Cが外側となるようにした。次いで、
この5層積層物を185℃に加熱したのち横方向に7.5倍の
延伸を行って、5層のフィルムを得た。
(3) この5層積層フィルムの表面層をコロナ放電処
理し、C/B/A/B/Cの各フィルムの肉厚が3/17/40/17/3
(各単位μm)の5層構造物を得た。
この5層構造物の表面層Cの王研式ベック平滑度は45
0秒であった。
また、表面の凸部の高さが5μm以上の突出物は0.1m
2当り13個であった。
例 2 (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン80重
量部、高密度ポリエチレン8重量部の混合物に平均粒径
1.0μmの炭酸カルシウム20重量部を配合し、270℃に設
定した押出機にて混練後、シート状に押出し、冷却装置
により冷却して、無延伸シートを得た。このシートを、
145℃に加熱後、縦方向に5倍延伸した。
(2) 紙状層B,表面層C MI4.0のポリプロピレン50重量部とマレイン酸含量0.5
重量部のマレイン酸(改質単量体)変性ポリプロピレン
5重量部と平均粒径1.0μmの炭酸カルシウム46重量部
とを混合した紙状層B組成物(充填剤100重量部当りの
改質単量体量0.05重量部)を、270℃に設定した押出後
により溶融混練したものと、MI4.0のポリプロピレンC
を270℃に設定した別の押出機で溶融混練したものとダ
イ内で積層し、上記(1)にて得られた縦方向5倍延伸
シシートの片面に共押出しし、ポリプロピレンを含む層
Cが外側になるようにした。
一方フィルム基材層Aの他方の面に別の押出機を用い
て前記紙状層B組成物の溶融フィルムをラミネートし
た。このようにして得られた4層積層物を155℃に加熱
したのち横方向に7.5倍の延伸を行なった。
(3) この4層積層フィルム表面をコロナ放電処理
し、C/B/A/Bの各フィルムの肉厚が5/10/50/20(各単位
μm)の4層構造物を得た。
この4層構造物表面Cの王研式ベック平滑度は410秒
であった。裏面Bは200秒であった。また、表面Cの5
μm以上の凸部の数は0.1m2当り5個であった。
例 3 (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン79重
量部、高密度ポリエチレン5重量部の混合物に平均粒径
1.0μmの炭酸カルシウム16重量部を配合し、270℃に設
定した押出機にて混練後、シート状に押出し、冷却装置
により冷却して、無延伸シートを得た。このシートを、
140℃に加熱後、縦方向に5倍延伸した。
(2) 紙状層B,表面層C MI4.0のポリプロピレン(表面層)と、MI4.0のポリプ
ロピレン55重量部に平均粒径1.0μの炭酸カルシウム45
重量部を混合した紙状層B組成物とを別々の押出機で溶
融混練し、ダイ内で積層して共押出したシートを上記
(1)の5倍延伸シートの両面に表面層Cが外側になる
ように積層し、次いで60℃まで冷却後、約130℃まで加
熱し、テンターで横方向に7.5倍延伸し、165℃でアニー
リング処理し、60℃まで冷却し、耳部をスリットして5
層構造(C/B/A/B/C)の合成紙を得た。
このものの肉厚は、C/B/A/B/C=3/20/45/20/3(各単
位μm)であり、表面平滑度650秒であった。得られた
合成紙の表面層の5μm以上の凸部の数は0.1m2当り10
個であった。
例 4 (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン79重
量部、高密度ポリエチレン5重量部の混合物に平均粒径
1.0μmの炭酸カルシウム16重量部を配合Aし、270℃に
設定した押出機にて混練後、シート状に押出し、冷却装
置により冷却して、無延伸シートを得た。このシート
を、140℃に加熱後、縦方向に5倍延伸した。
(2) 紙状層B,表面層C MI4.0のポリプロピレンCと、MI4.0のポリプロピレン
55重量部に平均粒径1.0μの炭酸カルシウム45重量部を
混合した(紙状層)組成物とを別々の押出機で溶融混練
し、ダイ内で積層して共押出したシートを前記(1)の
5倍延伸シートの両面に表面層が外側になるように積層
し、次いで60℃まで冷却後、約160℃まで加熱し、テン
ターで横方向に7.5倍延伸し、165℃でアニーリング処理
し、60℃まで冷却し、耳部をスリットして5層構造(C/
B/A/B/C)の合成紙を得た。
このものの肉厚は、C/B/A/B/C=10/15/40/15/10(各
単位μm)であり、表面平滑度は3000秒であった。この
ものの表面層の5μm以上の凸部の数は0.1m2当り3個
であった。
例 5 (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン80重
量部に平均粒径1.0μmの炭酸カルシウム20重量部を配
合し、270℃に設定した押出機にて混練後、シート状に
押出し、冷却装置により冷却して、無延伸シートを得
た。このシートを145℃に加熱後、縦方向に5倍延伸し
た。
(2) 紙状層B,表面層C MI4.0のポリプロピレン50重量部と炭酸カルシウム粉
末50重量部の紙状層B混合物と、MI4.0のポリプロピレ
ン50重量部と高密度ポリエチレン50重量部の表面層C混
合物とを、それぞれ別々の押出を用いて270℃で溶融混
練し、次いで一台のダイにそれぞれ供給してダイ内でラ
ミネートさせた後、上記(1)にて得られた縦方向5倍
延伸シートAの両面に共押出しし、炭酸カルシウム粉末
を含まない表面層Cが外側となるようにした。次いで、
この5層積層物を185℃に加熱したのち横方向に7.5倍の
延伸を行って、5層のフィルムを得た。
(3) この5層積層フィルムの表層面をコロナ放電処
理し、C/B/A/B/Cの各フィルムの肉厚が1/19/40/19/1
(各単位μm)の5層構造物を得た。この5層構造物の
表面Cのベック平滑後は420秒であった。
また、表面Cの5μm以上の凸部の数は0.1m2当り45
個であった。
例 6(比較用) (1) 基材層A メルトインデックス(MI)0.8のポリプロピレン79重
量部、高密度ポリエチレン5重量部の混合物に平均粒径
1.0μmの炭酸カルシウム16重量部を配合し、270℃に設
定した押出機にて混練後、シート状に押出し、冷却装置
により冷却して、無延伸シートAを得た。このシート
を、140℃に加熱後、縦方向に5倍延伸した。
(2) 紙状層B MI4.0のポリプロピレン55重量部に平均粒径1.0μの炭
酸カルシウム45重量部を混合した紙状層B組成物を押出
機で溶融混練し、ダイよりシート状に押し出し、これを
前記(1)の延伸シートの両面に積層し、次いで60℃ま
で冷却後、約160℃まで加熱し、テンターで横方向に7.5
倍延伸し、165℃でアニーリング処理し、60℃まで冷却
し、耳部をスリットし(B/A/B=25/45/25(各単位μ
m)の3層構造の合成紙を得た。
このものの表面層Bの表面の平滑度は500秒であっ
た。このものの表面層Bの5μm以上の凸部の数は0.1m
2当り85個であった。
5層積層物を185℃に加熱したのち横方向に7.5倍の延
伸を行って、5層のフィルムを得た。
ロイコ染料タイプ感熱発色層塗料の調成 A液(感熱発色性染料分散液) 3−(N−エチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6
−メチル−7−アニリノフルオラン 5部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合水
溶液 5部 水 8部 B液(顕色剤分散液) 2,4−ジヒドロキシ−ジフェニルスルホン 30部 10%メチルビニルエーテル−無水マレイン酸共重合体
水溶液 30部 水 22部 A液、B液をそれぞれ別々にウルトラビスコミルで分
散、粉砕し、平均粒径が1μm以下となるように調製し
た。
A液15部、B液38部、60%炭酸カルシウムスラリー33
部、10%ポリビニルアルコール水溶液50部、自己架橋型
アクリルエマルジョン(モビニール760H 固形分50%,
ヘキスト合成(株)製)15部、30%ステアリン酸亜鉛水
分散液7部、20%ステアリン酸アマイド水分散液3部及
び水20部を混合し、感熱発色塗料(C液)とした。
オーバーコート層塗料の調成 10%カルボキシ変性ポリビニルアルコール水溶液 550部 30%ポリアミド樹脂 50部 60%カオリン分散液 50部 水 150部 を混合し、オーバーコート層塗料(D液)とした。
ジアゾタイプの感熱発色層の塗料調成 パラ−ジアゾジエチルアニリンクロリド塩化亜鉛複塩
2重量部をエチルアルコール2重量部に加え、90℃のウ
ォータバス上で加熱溶解した。次に、融解したカルナバ
ワックス10重量部を前記エチルアルコール溶液に加え全
体をよく混合した。これを冷却し全体を固化した。これ
に水20重量部と直径5mmのガラスビーズ20重量部を加
え、振動式粉砕機により前記ジアゾ化合物を含むカルナ
バワックスの微粉末を作製した。
次に、これと同様の操作により、2,3−ジヒドロキシ
ナフタレン2重量部をカルナバワックス10重量部中に含
む微粉体を作製した。次に、ステアリルアミン(融点49
〜51℃)5重量部を90℃のウォータバス上で加熱し、直
接融解した。これに融解したカルナバワックス10重量部
を加えよく混合し、冷却後上述と同様にして微粉体を作
製した。次に、ステアリルアミンを含む微粉体3重量部
と、2,3−ジヒドロキシナフタレンを含む微粉体3重量
部と、5%ポリビニルアルコール3重量部に水3重量部
と、10%塩化亜鉛水溶液1重量部を加え、さらに10%の
クエン酸水溶液を加え全体をpH3〜4に調節した。最後
に、パラ−ジアゾエチルアニリンクロリド塩化亜鉛複塩
を含む微粉末3重量部を加えてジアゾタイプ感熱発色層
塗料(E液)とした。
実施例1〜実施例3 製造例1〜製造例3で作成した複層構造を有する合成
紙の片面にロイコ染料タイプの感熱発色塗料C液を乾燥
後の塗工量が5.5/m2となるように塗工した。さらにその
上にオーバーコート層塗料D液を乾燥後の塗工量が3.0g
/m2となるように塗工した後、スーパーカレンダーで平
滑処理を行い、JIS P 8119で測定した平滑度が1,000秒
の感熱記録体を得た。
実施例4,実施例5 製造例4および製造例5を作成した複層構造を有する
合成紙の片面にジアゾタイプの感熱発色塗料E液を乾燥
後の塗工量が8.0g/m2となるように塗工した。スーパー
カレンダー処理を行い、平滑度が1,800秒の感熱記録体
を得た。
比較例1,比較例2 製造例6で作成した複層構造を有する合成紙(比較例
1)および市販の複層構造を有する合成紙TPG−75(王
子油化合成紙(株)製)(比較例2)の片面に、実施例
1と同様に感熱発色層およびオーバーコート層を塗工し
た後スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得
た。
実施例および比較例で得られた感熱記録体を市販の感
熱プロッター(NS SP−FAX 新日本製鉄製)で印字した
結果を表−1に示す。
実施例1〜実施例5で得られた感熱記録体は線切れや
白ヌケがなく、均一性の良好な記録が得られたのに対
し、比較例1、比較例2で得られた感熱記録体では線切
れ、白ヌケがあり、プロッター用紙として使用できなか
った。
〔発明の効果〕
本発明により、感熱式のプリンター、プロッターで細
線の記録またはベタ記録を行った場合、線切れや白ヌケ
がなく均一性の良好な記録を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、感熱記録体の一例の断面図、第2図は本発明
で用いる支持体の断面拡大概略図、第3図は比較例1で
用いた支持体の断面図である。 1は支持体、2は感熱発色層、3はオーバーコート、4
は感熱記録体、5,6は微粉末、7は微細な空孔、8は突
出部、9は突出部の頂点、Aは支持体の基材層、Bは支
持体の紙状層、Cは支持体の表面層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複層構造を有する合成紙を支持体とし、該
    支持体の片面に感熱発色層及び必要に応じてオーバーコ
    ート層を順次設けた構造の感熱記録体において、前記支
    持体は無機質微細粉末を0〜3重量%含有する熱可塑性
    樹脂フィルムからなる肉厚0.5〜10μmの表面層と、平
    均粒径が0.05〜1.8μmの無機質微細粉末を8〜65重量
    %含有する熱可塑性樹脂フィルムからなる紙状層とを含
    む複層構造のフィルムであって、前記表面層の平坦面よ
    り突出する凸部の高さが5μm以上の突出物が基材0.1m
    2当たり50個以下であることを特徴とする感熱記録体。
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