JPH06110234A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
- Publication number
- JPH06110234A JPH06110234A JP26037292A JP26037292A JPH06110234A JP H06110234 A JPH06110234 A JP H06110234A JP 26037292 A JP26037292 A JP 26037292A JP 26037292 A JP26037292 A JP 26037292A JP H06110234 A JPH06110234 A JP H06110234A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- carrier
- general formula
- azo compound
- substituent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Landscapes
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 高感度でかつ残留電位が小さく、更に繰返し
使用してもそれらの特性が変化しない耐久性の優れた電
子写真感光体の提供。 【構成】 導電性支持体上に下記一般式〔1〕で示され
る有機残基を、芳香族炭化水素環または芳香族複素環と
結合させた構造を有するアゾ化合物を感光層に含有させ
る。一般式〔1〕 〔式中、Xは置換基を有してもよい含窒素複素環を表
す。R1は低級アルキル基或いはアリール基を表す。R
2はCN、CONHR3、COOR4を表す。R3,R4は低級アルキル
基を示す。〕
使用してもそれらの特性が変化しない耐久性の優れた電
子写真感光体の提供。 【構成】 導電性支持体上に下記一般式〔1〕で示され
る有機残基を、芳香族炭化水素環または芳香族複素環と
結合させた構造を有するアゾ化合物を感光層に含有させ
る。一般式〔1〕 〔式中、Xは置換基を有してもよい含窒素複素環を表
す。R1は低級アルキル基或いはアリール基を表す。R
2はCN、CONHR3、COOR4を表す。R3,R4は低級アルキル
基を示す。〕
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは特定のアゾ化合物を含有する感光層を有する電
子写真感光体に関する。
詳しくは特定のアゾ化合物を含有する感光層を有する電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導
電性化合物を主成分とする感光層を備えた無機感光体
が、広く用いられてきた。しかし、これらは感度、熱安
定性、耐湿性、耐久性等において必ずしも満足し得るも
のではない。また一部の無機感光体では、感光体中に人
体に有害な物質を含むため、廃棄に際しての問題があ
る。
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導
電性化合物を主成分とする感光層を備えた無機感光体
が、広く用いられてきた。しかし、これらは感度、熱安
定性、耐湿性、耐久性等において必ずしも満足し得るも
のではない。また一部の無機感光体では、感光体中に人
体に有害な物質を含むため、廃棄に際しての問題があ
る。
【0003】これら無機感光体の持つ欠点を克服する目
的で様々な有機光導電性化合物を主成分とする感光層を
備えた有機感光体の研究・開発が近年盛んに行われてい
る。とくにキャリア発生機能とキャリア輸送機能とを異
なる物質にそれぞれ分担させた機能分離型の感光体は、
それぞれの材料を広い範囲から選択することができ任意
の性能を有する感光体を比較的容易に作成し得ることか
ら多くの研究がなされており、一部実用に供されている
ものがある。例えば米国特許3,871,882号のキャリア発
生層にペリレン誘導体、キャリア輸送層にオキサジアゾ
ール誘導体を用いたもの、また特開昭55-84943号にはキ
ャリア発生物質にジスチリルベンゼン系ビスアゾ化合
物、キャリア輸送物質にヒドラゾン化合物を用いたもの
などが知られている。
的で様々な有機光導電性化合物を主成分とする感光層を
備えた有機感光体の研究・開発が近年盛んに行われてい
る。とくにキャリア発生機能とキャリア輸送機能とを異
なる物質にそれぞれ分担させた機能分離型の感光体は、
それぞれの材料を広い範囲から選択することができ任意
の性能を有する感光体を比較的容易に作成し得ることか
ら多くの研究がなされており、一部実用に供されている
ものがある。例えば米国特許3,871,882号のキャリア発
生層にペリレン誘導体、キャリア輸送層にオキサジアゾ
ール誘導体を用いたもの、また特開昭55-84943号にはキ
ャリア発生物質にジスチリルベンゼン系ビスアゾ化合
物、キャリア輸送物質にヒドラゾン化合物を用いたもの
などが知られている。
【0004】
【本発明が解決しようとする問題点】しかしこのような
感光体は、感度及び耐久性において必ずしも満足できる
ものではなく、殆んどが低感度で耐刷性のあまりいらな
い低速機を中心に用いられてきた。そして高速機に対応
できるような高感度かつ耐久性の高い感光体の開発が求
められていた。
感光体は、感度及び耐久性において必ずしも満足できる
ものではなく、殆んどが低感度で耐刷性のあまりいらな
い低速機を中心に用いられてきた。そして高速機に対応
できるような高感度かつ耐久性の高い感光体の開発が求
められていた。
【0005】
【本発明の目的】本発明の目的は、高感度でかつ残留電
位が小さく、更に繰返し使用してもそれらの特性が変化
しない耐久性の優れた電子写真感光体を提供することに
ある。
位が小さく、更に繰返し使用してもそれらの特性が変化
しない耐久性の優れた電子写真感光体を提供することに
ある。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は以上の目
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアゾ化合
物が電子写真感光体の優れた有効成分として働き得るこ
とを見いだし、本発明を完成したものである。即ち本発
明の上記目的は、導電性支持体上に前記一般式〔1〕で
表される有機残基が、置換基を有してもよく直接または
結合基を介して結合してもよい芳香族炭化水素環または
芳香族複素環と結合した構造を有するアゾ化合物を含有
する感光層を備えた電子写真感光体を用いることにより
達成することができる。
的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアゾ化合
物が電子写真感光体の優れた有効成分として働き得るこ
とを見いだし、本発明を完成したものである。即ち本発
明の上記目的は、導電性支持体上に前記一般式〔1〕で
表される有機残基が、置換基を有してもよく直接または
結合基を介して結合してもよい芳香族炭化水素環または
芳香族複素環と結合した構造を有するアゾ化合物を含有
する感光層を備えた電子写真感光体を用いることにより
達成することができる。
【0007】前記一般式〔1〕においてXの含窒素複素
環の具体例としてはピリジン、ピリミジン、ピラジン、
ピリダジン、トリアジン等を挙げることができる。
環の具体例としてはピリジン、ピリミジン、ピラジン、
ピリダジン、トリアジン等を挙げることができる。
【0008】またR1のアルキル基としては炭素原子数
1から4のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t-ブチル基等を挙げることが
できる。R1のアリール基としてはフェニル基、トルイ
ル基等を挙げることができる。
1から4のアルキル基が好ましく、例えばメチル基、エ
チル基、イソプロピル基、t-ブチル基等を挙げることが
できる。R1のアリール基としてはフェニル基、トルイ
ル基等を挙げることができる。
【0009】またR2は水素原子またはCN、CONHR3、COO
R4等の電子吸引性基が好ましい。この中でR3、R4の低
級アルキル基としては炭素原子数1から4のアルキル基
が好ましく、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、t-ブチル基等を挙げることが出来る。
R4等の電子吸引性基が好ましい。この中でR3、R4の低
級アルキル基としては炭素原子数1から4のアルキル基
が好ましく、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル
基、t-ブチル基等を挙げることが出来る。
【0010】一般式〔1〕で示される有機残基が結合す
る、置換基を有してもよい芳香族炭化水素環または芳香
族複素環としてはベンゼン、ナフタレン、フルオレン、
ピレン等の芳香族炭化水素環、フラン、チオフェン、オ
キサジアゾール、ベンゾオキサゾール等の芳香族複素
環、さらに上記芳香環を直接または結合基を用いて結合
したもの、例えばビフェニル、スチルベン、トリフェニ
ルアミン、フルオレノン、アントラキノン、ジフェニル
オキサジアゾール、フェニルベンゾオキサゾール等が挙
げられる。
る、置換基を有してもよい芳香族炭化水素環または芳香
族複素環としてはベンゼン、ナフタレン、フルオレン、
ピレン等の芳香族炭化水素環、フラン、チオフェン、オ
キサジアゾール、ベンゾオキサゾール等の芳香族複素
環、さらに上記芳香環を直接または結合基を用いて結合
したもの、例えばビフェニル、スチルベン、トリフェニ
ルアミン、フルオレノン、アントラキノン、ジフェニル
オキサジアゾール、フェニルベンゾオキサゾール等が挙
げられる。
【0011】上記直接または結合する結合基を介して結
合してもよい芳香族炭化水素環または芳香族複素環には
置換基としてメチル、エチル、トリフルオロメチル等の
置換また無置換のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
置換または無置換のアルコキシ基、F、Cl、Br、I
のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、一般式〔1〕と
は異なるフェノール性水酸基を有するアゾ基を有してい
てもよい。
合してもよい芳香族炭化水素環または芳香族複素環には
置換基としてメチル、エチル、トリフルオロメチル等の
置換また無置換のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
置換または無置換のアルコキシ基、F、Cl、Br、I
のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、一般式〔1〕と
は異なるフェノール性水酸基を有するアゾ基を有してい
てもよい。
【0012】また上記フェノール性水酸基を有するアゾ
基の例としては詳しくは以下のような構造を有するもの
が挙げられる。
基の例としては詳しくは以下のような構造を有するもの
が挙げられる。
【0013】
【化3】
【0014】式中、Yはベンゼン環と縮合して多環芳香
族環またはヘテロ環を形成する残基を示し、R3は置換
基を有してもよいフェニル基を示す。
族環またはヘテロ環を形成する残基を示し、R3は置換
基を有してもよいフェニル基を示す。
【0015】上記式中、Yがベンゼン環と縮合して形成
される多環芳香族環またはヘテロ環の具体例としては、
ナフタレン、アントラセン、ベンゾカルバゾール、ジベ
ンゾフラン等が挙げられる。またR3のフェニル基の置
換基としてはメチル、エチル、トリフルオロメチル等の
置換また無置換のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
置換または無置換のアルコキシ基、F、Cl、Br、I
のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
される多環芳香族環またはヘテロ環の具体例としては、
ナフタレン、アントラセン、ベンゾカルバゾール、ジベ
ンゾフラン等が挙げられる。またR3のフェニル基の置
換基としてはメチル、エチル、トリフルオロメチル等の
置換また無置換のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
置換または無置換のアルコキシ基、F、Cl、Br、I
のハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基等が挙げられる。
【0016】本発明のアゾ化合物は、公知の方法により
芳香族炭化水素及び芳香族複素環系のアミノ体を亜硝酸
ソーダ等でジアゾ化を行い、次いでヒドロキシジピリド
イミダゾール等のカプラーを用いてジアゾカップリング
反応を行うことにより合成することができる。
芳香族炭化水素及び芳香族複素環系のアミノ体を亜硝酸
ソーダ等でジアゾ化を行い、次いでヒドロキシジピリド
イミダゾール等のカプラーを用いてジアゾカップリング
反応を行うことにより合成することができる。
【0017】本発明のアゾ化合物が一般式〔1〕の有機
残基と、一般式〔1〕から選択された有機残基ととは異
なるアゾ基とを同一分子内に有する場合にも同様な反応
を応用することができ、その場合にはヒドロキシジピリ
ドイミダゾールカプラーとそれとは異なるフェノール性
水酸基を有するカプラーを混合してカップリング反応さ
せることにより合成することができる。このようなカプ
ラーの混合カップリングの場合には、下記スキームに示
すように生成する顔料は、異なるカプラーを有する非対
称なビスアゾ顔料を主成分とし、他に同一カプラーの対
称なビスアゾ顔料2種を含む混合物となる。混合カップ
リングではこのような異種の顔料成分が適切に混り合う
ことにより電子写真感光体のキャリア発生物質として良
い状態を作り出していると推定されている。
残基と、一般式〔1〕から選択された有機残基ととは異
なるアゾ基とを同一分子内に有する場合にも同様な反応
を応用することができ、その場合にはヒドロキシジピリ
ドイミダゾールカプラーとそれとは異なるフェノール性
水酸基を有するカプラーを混合してカップリング反応さ
せることにより合成することができる。このようなカプ
ラーの混合カップリングの場合には、下記スキームに示
すように生成する顔料は、異なるカプラーを有する非対
称なビスアゾ顔料を主成分とし、他に同一カプラーの対
称なビスアゾ顔料2種を含む混合物となる。混合カップ
リングではこのような異種の顔料成分が適切に混り合う
ことにより電子写真感光体のキャリア発生物質として良
い状態を作り出していると推定されている。
【0018】
【化4】
【0019】次に、本発明のアゾ化合物の具体例につい
て述べるがこれによって本発明のアゾ化合物が限定され
るものではない。
て述べるがこれによって本発明のアゾ化合物が限定され
るものではない。
【0020】具体例を挙げるために、一般式〔2〕で示
されるアゾ顔料を基本形として、一般式〔1〕で示され
る本発明である有機残基の各置換部分R1,R2及びX
を、それぞれnの数で分類した結合基を介して結合して
もよく置換基を有してよい芳香族炭化水素環または芳香
族複素環Arとともに表内に示した。
されるアゾ顔料を基本形として、一般式〔1〕で示され
る本発明である有機残基の各置換部分R1,R2及びX
を、それぞれnの数で分類した結合基を介して結合して
もよく置換基を有してよい芳香族炭化水素環または芳香
族複素環Arとともに表内に示した。
【0021】
【化5】
【0022】
【化6】
【0023】
【化7】
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】次に一般式〔1〕から選択された有機残基
とは異なるアゾ基を有するアゾ化合物の具体例を示す。
とは異なるアゾ基を有するアゾ化合物の具体例を示す。
【0027】
【化10】
【0028】合成例1(例示化合物1の合成) 3,3’-ジクロルベンチジン 2.53g(0.01モル)を塩酸20
ml、水100mlに分散し、5℃以下に保ちつつ、亜硝酸ナ
トリウム1.4g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴
下した。同温度でさらに1時間撹拌し続けた後、尿素1.
2g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴下し、同温度
でさらに1時間撹拌した。次に不溶物を濾過除去し、濾
液に六弗化燐酸アンモニウム4.6gを水50mlに溶解した溶
液を加えた。析出したテトラゾニウム塩を濾取し、N,N
―ジメチルホルムアミド(DMF)200mlに溶解した。
5℃以下に保ちながら、1-ヒドロキシ-3-メチルジピリ
ド[1,2-a:3'2'-d]イミダゾール 4.48g(0.02モル)を
DMF400mlに溶解した溶液を滴下した。引続き5℃以
下に保ちながら、トリエタノールアミン6.0g(0.04モ
ル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、5℃以下で
2時間、室温で1時間撹拌した。反応後、析出した結晶
を濾取し、DMF洗浄、水洗、メタノール洗浄して乾燥
し、目的物 5.7g を得た。
ml、水100mlに分散し、5℃以下に保ちつつ、亜硝酸ナ
トリウム1.4g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴
下した。同温度でさらに1時間撹拌し続けた後、尿素1.
2g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴下し、同温度
でさらに1時間撹拌した。次に不溶物を濾過除去し、濾
液に六弗化燐酸アンモニウム4.6gを水50mlに溶解した溶
液を加えた。析出したテトラゾニウム塩を濾取し、N,N
―ジメチルホルムアミド(DMF)200mlに溶解した。
5℃以下に保ちながら、1-ヒドロキシ-3-メチルジピリ
ド[1,2-a:3'2'-d]イミダゾール 4.48g(0.02モル)を
DMF400mlに溶解した溶液を滴下した。引続き5℃以
下に保ちながら、トリエタノールアミン6.0g(0.04モ
ル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、5℃以下で
2時間、室温で1時間撹拌した。反応後、析出した結晶
を濾取し、DMF洗浄、水洗、メタノール洗浄して乾燥
し、目的物 5.7g を得た。
【0029】この化合物は、元素分析において、実測値
(C=60.3%,H=2.68%,N=23.0%,Cl=9.54
%)が、理論値(C=59.8%,H=2.77%,N=23.2
%,Cl=9.82%)と良く一致することから、目的物と
する例示化合物No.1であると確認された。
(C=60.3%,H=2.68%,N=23.0%,Cl=9.54
%)が、理論値(C=59.8%,H=2.77%,N=23.2
%,Cl=9.82%)と良く一致することから、目的物と
する例示化合物No.1であると確認された。
【0030】合成例2(例示化合物81の合成) 3,3’-ジクロルベンチジン 2.53g (0.01モル)を塩酸2
0ml、水100mlに分散し、5℃以下に保ちつつ、亜硝酸ナ
トリウム1.4g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴
下した。同温度でさらに1時間撹拌し続けた後、尿素1.
2g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴下し、同温度
でさらに1時間撹拌した。次に不溶物を濾過除去し、濾
液に六弗化燐酸アンモニウム4.6gを水50mlに溶解した溶
液を加えた。析出したテトラゾニウム塩を濾取し、N,N
―ジメチルホルムアミド(DMF)200mlに溶解した。
5℃以下に保ちながら、1-ヒドロキシ-3-メチルジピリ
ド[1,2-a:3'2'-d]イミダゾール 3.36g(0.015モル)
と2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸アニリド 2.53g(0.01モ
ル)をDMF400mlに溶解した溶液を滴下した。引続き5
℃以下に保ちながら、トリエタノールアミン6.0g(0.04
モル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、5℃以下
で2時間、室温で1時間撹拌した。反応後、析出した結
晶を濾取し、DMF洗浄、水洗、メタノール洗浄して乾
燥し、目的物 5.1g を得た。
0ml、水100mlに分散し、5℃以下に保ちつつ、亜硝酸ナ
トリウム1.4g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴
下した。同温度でさらに1時間撹拌し続けた後、尿素1.
2g(0.02モル)を水5mlに溶解した溶液を滴下し、同温度
でさらに1時間撹拌した。次に不溶物を濾過除去し、濾
液に六弗化燐酸アンモニウム4.6gを水50mlに溶解した溶
液を加えた。析出したテトラゾニウム塩を濾取し、N,N
―ジメチルホルムアミド(DMF)200mlに溶解した。
5℃以下に保ちながら、1-ヒドロキシ-3-メチルジピリ
ド[1,2-a:3'2'-d]イミダゾール 3.36g(0.015モル)
と2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸アニリド 2.53g(0.01モ
ル)をDMF400mlに溶解した溶液を滴下した。引続き5
℃以下に保ちながら、トリエタノールアミン6.0g(0.04
モル)をDMF30mlに溶解したものを滴下し、5℃以下
で2時間、室温で1時間撹拌した。反応後、析出した結
晶を濾取し、DMF洗浄、水洗、メタノール洗浄して乾
燥し、目的物 5.1g を得た。
【0031】この化合物は、元素分析において、実測値
(C=63.8%,H=3.13%,N=15.8%,Cl=8.99
%)が、理論値(C=63.2%,H=3.21%,N=16.2
%,Cl=9.13%)と良く一致することから、目的物と
する例示化合物No.81であると確認された。
(C=63.8%,H=3.13%,N=15.8%,Cl=8.99
%)が、理論値(C=63.2%,H=3.21%,N=16.2
%,Cl=9.13%)と良く一致することから、目的物と
する例示化合物No.81であると確認された。
【0032】本発明の前記アゾ化合物は優れた光導電性
を有し、これをバインダ中に分散した感光層を導電性支
持体上に設けることにより本発明の電子写真感光体を製
造することができる。本発明のアゾ化合物は、その優れ
たキャリア発生能を利用して、これをキャリア発生物質
として用い、これと組合せて有効に作用し得るキャリア
輸送物質と共に用いることにより、いわゆる機能分離型
の感光体とすることができる。前記機能分離型感光体は
前記両物質の混合分散型のものであってもよいが、本発
明のアゾ化合物からなるキャリア発生物質を含むキャリ
ア発生層と、キャリア輸送層とを積層した積層型感光体
とすることがより好ましい。
を有し、これをバインダ中に分散した感光層を導電性支
持体上に設けることにより本発明の電子写真感光体を製
造することができる。本発明のアゾ化合物は、その優れ
たキャリア発生能を利用して、これをキャリア発生物質
として用い、これと組合せて有効に作用し得るキャリア
輸送物質と共に用いることにより、いわゆる機能分離型
の感光体とすることができる。前記機能分離型感光体は
前記両物質の混合分散型のものであってもよいが、本発
明のアゾ化合物からなるキャリア発生物質を含むキャリ
ア発生層と、キャリア輸送層とを積層した積層型感光体
とすることがより好ましい。
【0033】本発明の電子写真感光体は例えば、支持体
(導電性支持体またはシート上に導電層を設けたもの)
上にキャリア発生物質とバインダ樹脂を含有するキャリ
ア発生層を下層としキャリア輸送物質とバインダ樹脂を
含有するキャリア輸送層を上層とする機能分離型の積層
感光体、支持体上にキャリア輸送層を下層としキャリア
発生層を上層とする積層感光体、及び支持体上にキャリ
ア発生物質、キャリア輸送物質及びバインダ樹脂を含有
する感光層をもうけた単層構成の感光体等が挙げられ
る。いずれの層構成においても、支持体と感光層の間に
バリア機能と接着性を持つ下引層(中間層)を設けても
よく、感光層の上に保護層を設けてもよい。
(導電性支持体またはシート上に導電層を設けたもの)
上にキャリア発生物質とバインダ樹脂を含有するキャリ
ア発生層を下層としキャリア輸送物質とバインダ樹脂を
含有するキャリア輸送層を上層とする機能分離型の積層
感光体、支持体上にキャリア輸送層を下層としキャリア
発生層を上層とする積層感光体、及び支持体上にキャリ
ア発生物質、キャリア輸送物質及びバインダ樹脂を含有
する感光層をもうけた単層構成の感光体等が挙げられ
る。いずれの層構成においても、支持体と感光層の間に
バリア機能と接着性を持つ下引層(中間層)を設けても
よく、感光層の上に保護層を設けてもよい。
【0034】本発明において、キャリア発生層は代表的
には前述の本発明のアゾ化合物を適当な分散媒に単独も
しくは適当なバインダ樹脂と共に分散せしめた分散液を
ディップ塗布、スプレイ塗布、ブレード塗布、ロール塗
布等によって支持体、下引層またはキャリア輸送層上に
塗布して乾燥させる方法により設けることができる。ま
た本発明のアゾ化合物の分散にはボールミル、ホモミキ
サ、サンドミル、超音波分散機、アトライタ等が用いら
れる。
には前述の本発明のアゾ化合物を適当な分散媒に単独も
しくは適当なバインダ樹脂と共に分散せしめた分散液を
ディップ塗布、スプレイ塗布、ブレード塗布、ロール塗
布等によって支持体、下引層またはキャリア輸送層上に
塗布して乾燥させる方法により設けることができる。ま
た本発明のアゾ化合物の分散にはボールミル、ホモミキ
サ、サンドミル、超音波分散機、アトライタ等が用いら
れる。
【0035】感光層、保護層、下引層に使用可能なバイ
ンダ樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、
メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰返し単位のうち
の2つ以上を含む共重合体樹脂、またこれらの絶縁性樹
脂の他、ポリ-N-ビニルカルバゾール等の高分子有機半
導体が挙げられる。
ンダ樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、
メラミン樹脂並びに、これらの樹脂の繰返し単位のうち
の2つ以上を含む共重合体樹脂、またこれらの絶縁性樹
脂の他、ポリ-N-ビニルカルバゾール等の高分子有機半
導体が挙げられる。
【0036】次に前記感光層を支持する導電性支持体と
しては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板、金属ド
ラム、またはアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウム
などを蒸着したプラスチックフィルム、または導電性物
質を塗布した紙、プラスチックフィルム、ドラムを使用
することができる。
しては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板、金属ド
ラム、またはアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウム
などを蒸着したプラスチックフィルム、または導電性物
質を塗布した紙、プラスチックフィルム、ドラムを使用
することができる。
【0037】本発明のアゾ化合物の分散媒としては、例
えばトルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンクロ
ライド、1,2-ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ等のアルコ−ル類及びこの誘導
体;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ−テル
類;ピリジン、ジエチルアミン等のアミン類;N,N-ジメ
チルホルムアミド等のアミド類等の窒素化合物;その他
脂肪酸及びフェノール類;二硫化炭素や燐酸トリエチル
等の硫黄、燐化合物等の1種又は2種以上を用いること
ができる。
えばトルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンクロ
ライド、1,2-ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ等のアルコ−ル類及びこの誘導
体;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエ−テル
類;ピリジン、ジエチルアミン等のアミン類;N,N-ジメ
チルホルムアミド等のアミド類等の窒素化合物;その他
脂肪酸及びフェノール類;二硫化炭素や燐酸トリエチル
等の硫黄、燐化合物等の1種又は2種以上を用いること
ができる。
【0038】本発明の感光体が積層型構成の場合、キャ
リア発生層中のバインダ:キャリア発生物質の重量比は
0〜10:1〜50である。以上のようにして形成されるキ
ャリア発生層の膜厚は、好ましくは0.01〜10μm、特に
好ましくは0.1〜5μmである。
リア発生層中のバインダ:キャリア発生物質の重量比は
0〜10:1〜50である。以上のようにして形成されるキ
ャリア発生層の膜厚は、好ましくは0.01〜10μm、特に
好ましくは0.1〜5μmである。
【0039】本発明において用いられるキャリア輸送物
質に特に制限はないが、光照射時発生するキャリアの支
持体・表面側への輸送能力が優れており、前記本発明の
アゾ化合物との組合せに好適なものが好ましく用いられ
る。かかるキャリア輸送物質として特に好ましいもの
は、下記一般式(A)及び(B)で表されるスチリル化
合物が挙げられる。
質に特に制限はないが、光照射時発生するキャリアの支
持体・表面側への輸送能力が優れており、前記本発明の
アゾ化合物との組合せに好適なものが好ましく用いられ
る。かかるキャリア輸送物質として特に好ましいもの
は、下記一般式(A)及び(B)で表されるスチリル化
合物が挙げられる。
【0040】
【化11】
【0041】但し一般式(A)のAr1、Ar2、Ar4
はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3
は置換又は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子
又はアルキル基、アリール基の置換、無置換の2群の基
を表す。このような化合物の具体例は特開昭58-65440号
及び同58-198043号に詳細に記載されている。
はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3
は置換又は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子
又はアルキル基、アリール基の置換、無置換の2群の基
を表す。このような化合物の具体例は特開昭58-65440号
及び同58-198043号に詳細に記載されている。
【0042】また一般式(B)のAr1、Ar2はそれぞ
れ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3は置換又
は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子又はアル
キル基、アリール基の置換、無置換の2群の基を表す。
このような化合物の具体例は特開昭60-175052号及び特
開平1-93746号に詳細に記載されている。
れ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3は置換又
は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子又はアル
キル基、アリール基の置換、無置換の2群の基を表す。
このような化合物の具体例は特開昭60-175052号及び特
開平1-93746号に詳細に記載されている。
【0043】本発明のその他の好ましいキャリア輸送物
質としては、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、
ポリビニルカルバゾールなどの高分子有機半導体等を挙
げることができる。
質としては、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、
ポリビニルカルバゾールなどの高分子有機半導体等を挙
げることができる。
【0044】キャリア輸送層はキャリア輸送物質を適当
な溶媒に単独であるいは上述のバインダ樹脂と共に溶解
分散せしめたものを塗布、乾燥して形成することができ
る。用いられる溶媒としては前記キャリア発生物質の分
散において用いた分散媒を用いることができる。
な溶媒に単独であるいは上述のバインダ樹脂と共に溶解
分散せしめたものを塗布、乾燥して形成することができ
る。用いられる溶媒としては前記キャリア発生物質の分
散において用いた分散媒を用いることができる。
【0045】キャリア輸送層中のバインダ樹脂100重量
部当りキャリア輸送物質は20〜200重量部が好ましく、
特に好ましくは30〜150重量部である。形成されるキャ
リア輸送層の膜厚は、好ましくは5〜30μmである。
部当りキャリア輸送物質は20〜200重量部が好ましく、
特に好ましくは30〜150重量部である。形成されるキャ
リア輸送層の膜厚は、好ましくは5〜30μmである。
【0046】また、本発明のアゾ化合物を用いる単層機
能分離型の電子写真感光体の場合のバインダ:本発明の
アゾ化合物:キャリア輸送物質の割合は1〜100:1〜5
00:1〜500が好ましく、形成される感光層の膜厚は5
〜50μmである 本発明の感光層においては、オゾン劣化防止の目的で以
下に示すような酸化防止剤を添加することができる。
能分離型の電子写真感光体の場合のバインダ:本発明の
アゾ化合物:キャリア輸送物質の割合は1〜100:1〜5
00:1〜500が好ましく、形成される感光層の膜厚は5
〜50μmである 本発明の感光層においては、オゾン劣化防止の目的で以
下に示すような酸化防止剤を添加することができる。
【0047】(1)ヒンダードフェノール類 (2)ヒンダートアミン類 (3)パラフェニレンジアミン類 (4)ハイドロキノン類 (5)有機燐化合物類 これらの化合物はゴム、プラスチック、油脂類等の酸化
防止剤として知られており、市販品を容易に入手でき
る。
防止剤として知られており、市販品を容易に入手でき
る。
【0048】本発明において感光層には感度の向上、残
留電位及び反復使用時の疲労低減等を目的として、電子
受容性物質を含有せしめることができる。かかる電子受
容物質の添加割合は重量比で全キャリア発生物質:電子
受容物質=100:0.01〜100、好ましくは100:0.1〜50で
ある。
留電位及び反復使用時の疲労低減等を目的として、電子
受容性物質を含有せしめることができる。かかる電子受
容物質の添加割合は重量比で全キャリア発生物質:電子
受容物質=100:0.01〜100、好ましくは100:0.1〜50で
ある。
【0049】本発明の感光層中にはキャリア発生物質の
キャリア発生機能を改善する目的で有機アミン類を添加
することができ、特に2級アミンを添加するのが好まし
い。かかる有機アミンの添加量としては、キャリア発生
物質に対して該キャリア発生物質の1等量以下、好まし
くは0.2〜0.005倍の範囲のモル数とするのがよい。また
本発明の感光体には、その他、必要により感光層を保護
する目的で紫外線吸収剤また感色性補正の染料を含有し
てもよい。
キャリア発生機能を改善する目的で有機アミン類を添加
することができ、特に2級アミンを添加するのが好まし
い。かかる有機アミンの添加量としては、キャリア発生
物質に対して該キャリア発生物質の1等量以下、好まし
くは0.2〜0.005倍の範囲のモル数とするのがよい。また
本発明の感光体には、その他、必要により感光層を保護
する目的で紫外線吸収剤また感色性補正の染料を含有し
てもよい。
【0050】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
【0051】実施例 1〜15 ポリエステルフィルム上にアルミニウムを蒸着して成る
導電性支持体上に、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイ
ン酸共重合体「エスレックMF−10」(積水化学社製)
よりなる厚さ0.05μmの中間層を設け、その上に例示化
合物No.1,3,6,10,13,17,20,23,28,39,4
7,53,67,75,81をそれぞれ2.5gとポリビニルブチラ
ール樹脂「エスレックBH−3」(積水化学工業社製)
1gとをテトラヒドロフラン125mlに加え、サンドグライ
ンダで6時間分散した。この分散液を乾燥時の膜厚が、
0.5μmになるように塗布し、キャリア発生層とし、さら
にその上に、キャリア輸送層として、後記〔化12〕に
示す構造式のキャリア発生物質(K−1)7.5gとポリカ
ーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱ガス化学
社製)10gを1,2-ジクロルエタン60mlに溶解した液を乾
燥後の膜厚が20μmになるように塗布して、キャリア輸
送層を形成し、本発明の感光体1〜15を作成した。
導電性支持体上に、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイ
ン酸共重合体「エスレックMF−10」(積水化学社製)
よりなる厚さ0.05μmの中間層を設け、その上に例示化
合物No.1,3,6,10,13,17,20,23,28,39,4
7,53,67,75,81をそれぞれ2.5gとポリビニルブチラ
ール樹脂「エスレックBH−3」(積水化学工業社製)
1gとをテトラヒドロフラン125mlに加え、サンドグライ
ンダで6時間分散した。この分散液を乾燥時の膜厚が、
0.5μmになるように塗布し、キャリア発生層とし、さら
にその上に、キャリア輸送層として、後記〔化12〕に
示す構造式のキャリア発生物質(K−1)7.5gとポリカ
ーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」(三菱ガス化学
社製)10gを1,2-ジクロルエタン60mlに溶解した液を乾
燥後の膜厚が20μmになるように塗布して、キャリア輸
送層を形成し、本発明の感光体1〜15を作成した。
【0052】以上のようにして得られた感光体を(株)
川口電機製作所EPA−8100型静電紙試験機を用いて、
以下の特性評価を行なった。帯電圧−6kvで5秒間帯電
した後、5秒間放置し、その時の表面電位(V0)を測
定した。次いで感光体を表面での照度10luxになるよう
にハロゲンランプ光を照射して、表面電位を半分に減衰
させるのに用する露光量(半減露光量)E1/2及び10秒
照射後の残留電位(Vr)を求めた。結果を表1に示
す。
川口電機製作所EPA−8100型静電紙試験機を用いて、
以下の特性評価を行なった。帯電圧−6kvで5秒間帯電
した後、5秒間放置し、その時の表面電位(V0)を測
定した。次いで感光体を表面での照度10luxになるよう
にハロゲンランプ光を照射して、表面電位を半分に減衰
させるのに用する露光量(半減露光量)E1/2及び10秒
照射後の残留電位(Vr)を求めた。結果を表1に示
す。
【0053】比較例(1) キャリア発生物質として後記〔化12〕に示す構造式の
ビスアゾ化合物(G−1)を用いた他は、実施例1と同
様にして比較用感光体を作成した。
ビスアゾ化合物(G−1)を用いた他は、実施例1と同
様にして比較用感光体を作成した。
【0054】この比較感光体について、実施例1と同様
にして測定を行なったところ、表1に示す結果を得た。
にして測定を行なったところ、表1に示す結果を得た。
【0055】
【表1】
【0056】以上の結果から明らかなように、本発明の
感光体は、比較用感光体に比べ感度に於て極めて優れた
ものである。
感光体は、比較用感光体に比べ感度に於て極めて優れた
ものである。
【0057】実施例 16〜17 直径60mmのアルミニウム製ドラムの表面に塩化ビニル−
酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体「エスレックMF
−10」(積水化学社製)より成る厚さ0.05μmの中間層
を設け、その上に各々例示化合物No.1,81の2.5gとポ
リビニルブチラール樹脂「エスレックBH−3」(積水
化学工業社製)1gとをテトラヒドロフラン125mlに混合
し、ボールミル分散機で24時間分散した分散液を乾燥
後の膜厚が0.5μmになるように塗布し、キャリア発生層
を形成した。
酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体「エスレックMF
−10」(積水化学社製)より成る厚さ0.05μmの中間層
を設け、その上に各々例示化合物No.1,81の2.5gとポ
リビニルブチラール樹脂「エスレックBH−3」(積水
化学工業社製)1gとをテトラヒドロフラン125mlに混合
し、ボールミル分散機で24時間分散した分散液を乾燥
後の膜厚が0.5μmになるように塗布し、キャリア発生層
を形成した。
【0058】更にこの上に、キャリア輸送物質(K−
1)75gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」
(三菱瓦斯化学社製)100gとを1,2-ジクロルエタン600m
lに溶解し、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布して
キャリア輸送層を形成し、感光体16及び17を作った。
1)75gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ−200」
(三菱瓦斯化学社製)100gとを1,2-ジクロルエタン600m
lに溶解し、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布して
キャリア輸送層を形成し、感光体16及び17を作った。
【0059】このようにして作成した感光体16及び17を
電子写真複写機「U−Bix1550MR」(Konica社製)の
改造機に装着し、画像を複写したところコントラストが
高く、原画に忠実でかつ鮮明な複写画像を得た。また、
本機を高温高湿下(33℃;80%)の環境試験室内に持っ
て行き、繰返しの耐久性を試験したところ、50,000回の
繰返しでもコントラストが高く鮮明な複写画像が得られ
た。
電子写真複写機「U−Bix1550MR」(Konica社製)の
改造機に装着し、画像を複写したところコントラストが
高く、原画に忠実でかつ鮮明な複写画像を得た。また、
本機を高温高湿下(33℃;80%)の環境試験室内に持っ
て行き、繰返しの耐久性を試験したところ、50,000回の
繰返しでもコントラストが高く鮮明な複写画像が得られ
た。
【0060】実施例18〜20 ポリエステルフィルム上にアルミニウムを蒸着して成る
導電性支持体上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレ
イン酸共重合体、「エスレックMF−10」(積水化学社
製)より成る厚さ0.05μmの中間層を設け、その上にキ
ャリア輸送物質として後記〔化12〕に示す構造式(K
−2)を7.5gとポリカーボネート樹脂「パンライトL−
1250」10gとを1,2-ジクロルエタン60mlに溶解した液を
乾燥後の膜厚が15μmに成るように塗布して、キャリア
輸送層を形成した。
導電性支持体上に、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレ
イン酸共重合体、「エスレックMF−10」(積水化学社
製)より成る厚さ0.05μmの中間層を設け、その上にキ
ャリア輸送物質として後記〔化12〕に示す構造式(K
−2)を7.5gとポリカーボネート樹脂「パンライトL−
1250」10gとを1,2-ジクロルエタン60mlに溶解した液を
乾燥後の膜厚が15μmに成るように塗布して、キャリア
輸送層を形成した。
【0061】さらにその上に各々例示化合物No.1,1
7,81の2g、上記キャリア輸送物質1.5g、ポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL−1250」2gとを1,2-ジクロ
ルエタン30mlに加え、24時間ボールミルで分散した液を
塗布し、乾燥後の膜厚が4μmであるキャリア発生層を
設け、本発明の感光体No.18〜20を作成した。
7,81の2g、上記キャリア輸送物質1.5g、ポリカーボ
ネート樹脂「パンライトL−1250」2gとを1,2-ジクロ
ルエタン30mlに加え、24時間ボールミルで分散した液を
塗布し、乾燥後の膜厚が4μmであるキャリア発生層を
設け、本発明の感光体No.18〜20を作成した。
【0062】
【化12】
【0063】これらの感光体について帯電極性を正帯電
とした他は実施例1と同様にして測定したところ表2に
示す結果を得た。
とした他は実施例1と同様にして測定したところ表2に
示す結果を得た。
【0064】
【表2】
【0065】以上の実施例、比較例の結果から明らかな
ように本発明の感光体は比較用感光体に比べ、安定性、
感度、耐久性において著しく優れたものである。
ように本発明の感光体は比較用感光体に比べ、安定性、
感度、耐久性において著しく優れたものである。
【0066】
【発明の効果】本発明のアゾ化合物を有する電子写真感
光体は、高感度で感色性も良好であり、特に繰返し使用
した時にも感度、帯電性、残留電位の変動が少く、耐久
性が極めて優れたものである。そして電子写真方式の普
通紙複写機のみでなく、レーザプリンタ、LEDプリン
タ等のプリンタ用感光体としても適した感光体である。
光体は、高感度で感色性も良好であり、特に繰返し使用
した時にも感度、帯電性、残留電位の変動が少く、耐久
性が極めて優れたものである。そして電子写真方式の普
通紙複写機のみでなく、レーザプリンタ、LEDプリン
タ等のプリンタ用感光体としても適した感光体である。
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性支持体上に下記一般式〔1〕で示
される有機残基を、置換基を有してもよく直接または結
合基を介して結合してもよい芳香族炭化水素環または芳
香族複素環と結合させた構造を有するアゾ化合物を含有
する感光層を有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 〔式中、Xは置換基を有してもよい含窒素複素環を表
す。R1は低級アルキル基或いはアリール基を表す。R2
はCN、CONHR3、COOR4を表す。R3,R4は低級アルキル
基を示す。) - 【請求項2】 アゾ化合物が下記一般式〔2〕で示され
るアゾ化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。 【化2】 〔式中、X、R1、R2は一般式〔1〕におけるX、
R1、R2と同義。Arは、置換基を有してもよく直接ま
たは結合基を介して結合してもよい芳香族炭化水素環ま
たは芳香族複素環を表し、nは2、3または4の整数を
示す。〕 - 【請求項3】 アゾ化合物が一般式〔1〕で示される有
機残基から選択されたアゾ基の少なくとも1種と、一般
式〔1〕とは異なるフェノール性水酸基を有する有機残
基の少なくとも1種とが同一分子内で、置換基を有して
もよく直接または結合基を介して結合してもよい芳香族
炭化水素環または芳香族複素環と結合した構造を有する
アゾ化合物である請求項2に記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26037292A JPH06110234A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26037292A JPH06110234A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06110234A true JPH06110234A (ja) | 1994-04-22 |
Family
ID=17347015
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26037292A Pending JPH06110234A (ja) | 1992-09-29 | 1992-09-29 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06110234A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015030484A1 (ko) * | 2013-08-28 | 2015-03-05 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
-
1992
- 1992-09-29 JP JP26037292A patent/JPH06110234A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015030484A1 (ko) * | 2013-08-28 | 2015-03-05 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
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