JP3125243B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

Info

Publication number
JP3125243B2
JP3125243B2 JP05153645A JP15364593A JP3125243B2 JP 3125243 B2 JP3125243 B2 JP 3125243B2 JP 05153645 A JP05153645 A JP 05153645A JP 15364593 A JP15364593 A JP 15364593A JP 3125243 B2 JP3125243 B2 JP 3125243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
carrier
layer
ring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05153645A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0713371A (ja
Inventor
信吾 藤本
元虎 裴
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP05153645A priority Critical patent/JP3125243B2/ja
Publication of JPH0713371A publication Critical patent/JPH0713371A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3125243B2 publication Critical patent/JP3125243B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
詳しくは特定のアゾ化合物を含有する感光層を有する電
子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真感光体としては、セレ
ン、酸化亜鉛、硫化カドミウム、シリコン等の無機光導
電性化合物を主成分とする感光層を有する無機感光体
が、広く用いられてきた。しかし、これらは感度、熱安
定性、耐湿性、耐久性等において必ずしも満足し得るも
のではなく、また一部の無機感光体では感光体中に人体
に有害な物質を含むため、廃棄に際しての問題がある。
【0003】これら無機感光体の持つ欠点を克服する目
的で様々な有機光導電性化合物を主成分とする感光層を
有する有機感光体の研究・開発が近年盛んに行われてい
る。特にキャリア発生機能とキャリア輸送機能とを異な
る物質にそれぞれ分担させた機能分離型の感光体は、そ
れぞれの材料を広い範囲から選択することができ任意の
性能を有する感光体を比較的容易に作成し得ることから
多くの研究がなされており、一部実用に供されているも
のがある。例えばUSP3,871,882のキャリア発生層と
してペリレン誘導体、キャリア輸送層にオキサジアゾー
ル誘導体を用いたもの、また特開昭55-84943号にはキャ
リア発生物質にジスチリルベンゼン系ビスアゾ化合物、
キャリア輸送物質にヒドラゾン化合物を用いたものなど
が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしこのような感光
体は、感度及び耐久性においてかならずしも満足できる
ものではなく、ほとんどが低感度で耐刷性のあまりいら
ない低速機を中心に用いられてきた。そして高速機に対
応できるような高感度かつ耐久性の高い感光体の開発が
求められていた。
【0005】本発明の目的は、高感度でかつ残留電位が
小さく、更に繰り返し使用してもそれらの特性が変化し
ない耐久性の優れた電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は以上の目的
を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定のアゾ化合物
が電子写真感光体の優れた有効成分として働き得ること
を見いだし、本発明を完成したものである。 すなわち
本発明の上記目的は、導電性支持体上に一般式(1-a)
で示される非対称なビスアゾ化合物を含有する感光層を
有する電子写真感光体を用いることにより達成すること
ができる。
【0007】
【化3】
【0008】式中、R1、R2は水素、ハロゲン、アルキ
ル、アルコキシを示す。但しR1、R2は同時に水素とな
ることはない。またAは一般式(2)で示されるカプラ
ー残基を示し、Bは一般式(3)、(4)に示す群より
選ばれるカプラー残基を示す。
【0009】一般式(2)中、Ar1はアリール基を示
し、X1はベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環また
は複素環を形成する残基を示す。
【0010】一般式(3)中、Ar2はアリール基を示
し、X2はベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環また
は複素環を形成する残基を示す。
【0011】一般式(4)中、X3は芳香族炭化水素環
または複素環の二価の基を示す。
【0012】一般式(1−a)中、R1、R2のハロゲン
の具体例としてはF,Cl,Br,Iを挙げることがで
きる。R1、R2のアルキル基の具体例としてはメチル、
エチル、トリフルオロメチル等の基を挙げることができ
る。R1、R2のアルコキシ基の具体例としてはメトキ
シ、エトキシ等の基を挙げることができる。特にはフル
オレノン環の4位に置換するブロム基が好ましい。
【0013】一般式(2)中、Ar1のアリール基には
フェニル、ナフチル等の基を挙げることができ、またA
1のアリール基には置換基としてはメチル、エチル等
のアルキル基、メトキシ、エトキシ等のアルコキシ基、
F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、シアノ基、ニトロ
基等を有していても良い。また一般式(2)中、X1
ベンゼン環と縮合して形成される芳香族炭化水素環また
は複素環には、ナフタレン、アントラセン、ベンゾカル
バゾール、ジベンゾフラン等が挙げられる。
【0014】一般式(2)で示されるカプラー残基Aの
具体例として以下のようなカプラー残基を挙げることが
できる。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】一般式(3)中、Ar2のアリール基の具
体例としてはフェニル、ナフチル等の基を挙げることが
できる。またAr2のアリール基には置換基としてはメ
チル、エチル等のアルキル基、メトキシ、エトキシ等の
アルコキシ基、F、Cl、Br、Iのハロゲン原子、シ
アノ基、ニトロ基等を有していても良い。また一般式
(3)中、X2がベンゼン環と縮合して形成される芳香
族炭化水素環または複素環のには、ナフタレン、アント
ラセン、ベンゾカルバゾール、ジベンゾフラン等が挙げ
られる。
【0018】一般式(3)で示されるカプラー残基Bの
具体例として以下のようなカプラー残基を挙げることが
できる。
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】
【0021】一般式(4)中、X3の芳香族炭化水素環
または複素環の二価の基にはO-フェニレン基、O-ナフチ
レン基、2,3-ピリジンジイル基等を挙げることができ、
またX3の芳香族炭化水素環または複素環には置換基と
してはメチル、エチル等のアルキル基、メトキシ、エト
キシ等のアルコキシ基、F、Cl、Br、Iのハロゲン
原子、シアノ基、ニトロ基等を有していても良い。
【0022】一般式(4)で示されるカプラー残基Bの
具体例として以下のようなカプラー残基が挙げられる。
【0023】
【化8】
【0024】次に、本発明の具体例について述べるがこ
れによって本発明のアゾ化合物が限定されるものではな
い。
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】次に、本発明のいまひとつのフルオレノン
型非対称ビスアゾ化合物を含有する電子写真感光体につ
いて述べる。
【0028】
【化11】
【0029】一般式(1-b)中、R1、R2は水素また
はハロゲン、アルキル、アルコキシの各基を示す。但し
1、R2は同時に水素となることはない。またA、Bは
各々独立に一般式(3)、(4)、(5)に示す群より
選ばれる相異なるカプラー残基を示す。
【0030】一般式(3)中、Ar2はアリール基を示
し、X2はベンゼン環と縮合して芳香族炭化水素環また
は複素環を形成する残基を示す。
【0031】一般式(4)中、X3は芳香族炭化水素環
または複素環の二価の基を示す。
【0032】なお、一般式(3),(4)の説明は前記
のとおりである。
【0033】一般式(5)中、R3はアルキル基、アリ
ール基を示し、R4はCN基、COOR7基、CONHR
7基を示し、R5、R6、R7は各々水素またはハロゲン、
アルキル、アルコキシの各基を示す。
【0034】一般式(1-b)中、R1、R2のハロゲン
の具体例としてはF,Cl,Br,Iを挙げることがで
きる。R1、R2のアルキル基の具体例としてはメチル、
エチル、トリフルオロメチル等の基を挙げることができ
る。R1、R2のアルコキシ基の具体例としてはメトキ
シ、エトキシ等の基を挙げることができる。特にはフル
オレノン環の4位に置換するブロム基が好ましい。
【0035】一般式(5)中、R3のアルキル基、アリ
ール基にはメチル、エチル、フェニル、クロロフェニル
基等を挙げることができる。またR5、R6のアルキル基
にはメチル、エチル基等を挙げることができ、R5、R6
のハロゲン基にはF、Cl、Br、I等を挙げることが
でき、R5、R6のアルコキシ基にはメトキシ、エトキシ
基等を挙げることができる。
【0036】次に一般式(5)で示されるカプラー残基
の具体例として以下のようなカプラー残基を示す。
【0037】
【化12】
【0038】次に、本発明の具体例について述べるがこ
れによって本発明のアゾ化合物が限定されるものではな
い。
【0039】
【化13】
【0040】
【化14】
【0041】このような非対称なビスアゾ化合物が高い
感度を有することの詳細は明かではないが、キャリア発
生物質が高いキャリア発生効率を持つにはCT状態での
電子−正孔間距離が大きいほどクーロン力が小さくなり
自由キャリアになりやすいと推測される。本発明の非対
称なビスアゾ化合物は非対称な中心母核に加えて相異な
るアリール基を有するカプラー残基によりキャリア発生
に関与している電子状態が分子内にわたって大きく非局
在化しているためと考えられる。
【0042】本発明のアゾ化合物は、公知の方法により
置換フルオレノンのアミノ体を亜硝酸ソーダ等でジアゾ
化を行い、次いでフェノール性水酸基を有するカプラー
を用いてジアゾカップリング反応を行うことにより合成
することができる。ジアゾカップリング反応は置換フル
オレノンのジアミノ体をテトラゾ化して2種の異なるカ
プラーを同時に反応させても良いし、保護基などを用い
てそれぞれのカプラーのジアゾカップリング反応を逐次
に行っても良い。特にはテトラゾニウム塩に2種の異な
るカプラーを同時に反応させる方法は合成経路も短く優
れた合成である。
【0043】
【作用】本発明の前記アゾ化合物は優れた光導電性を有
し、これをバインダー中に分散した感光層を導電性支持
体上に設けることにより本発明の電子写真感光体を製造
することができる。本発明のアゾ化合物は、その優れた
キャリア発生性能を利用して、これをキャリア発生物質
として用い、これと組み合わせて有効に作用し得るキャ
リア輸送物質を共に用いることにより、いわゆる機能分
離型の感光体とすることができる。前記機能分離型感光
体は前記両物質の混合分散型のものであってもよいが、
本発明のアゾ化合物からなるキャリア発生物質を含むキ
ャリア発生層と、キャリア輸送層とを積層した積層型感
光体とすることがより好ましい。
【0044】本発明の電子写真感光体は例えば、支持体
(導電性支持体またはシート上に導電層を設けたもの)
上にキャリア発生物質とバインダー樹脂を含有するキャ
リア発生層を下層としキャリア輸送物質とバインダー樹
脂を含有するキャリア輸送層を上層とする機能分離型の
積層感光体、支持体上にキャリア輸送層を下層としキャ
リア発生層を上層とする積層感光体、及び支持体上にキ
ャリア発生物質、キャリア輸送物質及びバインダー樹脂
を含有する感光層をもうけた単層構成の感光体等が挙げ
られる。いずれの層構成においても、支持体と感光層の
間にバリア機能と接着性を持つ下引層(中間層)を設け
ても良く、感光層の上に保護層を設けても良い。
【0045】発明において、キャリア発生層は代表的に
は前述の本発明のアゾ化合物を適当な分散媒に単独もし
くは適当なバインダー樹脂と共に分散せしめた分散液を
ディップ塗布、スプレイ塗布、ブレード塗布、ロール塗
布等によって支持体、下引層またはキャリア輸送層上に
塗布して乾燥させる方法により設けることができる。ま
た本発明のアゾ化合物の分散にはボールミル、ホモミキ
サ、サンドミル、超音波分散機、アトライタ等が用いら
れる。
【0046】感光層、保護層、下引層に使用可能なバイ
ンダー樹脂としては、例えばポリスチレン、アクリル樹
脂、メタクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹
脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコン樹脂、メ
ラミン樹脂ならびに、これらの樹脂の繰り返し単位のう
ちの2つ以上を含む共重合体樹脂、またこれらの絶縁性
樹脂の他、ポリ-N-ビニルカルバゾール等の高分子有機
半導体が挙げられる。
【0047】次に前記感光層を支持する導電性支持体と
しては、アルミニウム、ニッケルなどの金属板・金属ド
ラム、またはアルミニウム、酸化錫、酸化インジュウム
などを蒸着したプラスチックフィルム、または導電性物
質を塗布した紙・プラスチックフィルム・ドラムを使用
することができる。
【0048】本発明のアゾ化合物の分散媒としては、例
えばトルエン、キシレン等の炭化水素類;メチレンクロ
ライド、1,2-ジクロルエタン等のハロゲン化炭化水素;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;メタノール、
エタノール、プロパノール、ブタノール、メチルセルソ
ルブ、エチルセルソルブ等のアルコール類及びこの誘導
体;テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等のエーテル
類;ピリジンやジエチルアミン等のアミン類;N,N-ジメ
チルホルムアミド等のアミド類等の窒素化合物;その他
脂肪酸及びフェノール類;二硫化炭素や燐酸トリエチル
等の硫黄、燐化合物等の1種又は2種以上を用いること
ができる。
【0049】本発明の感光体が積層型構成の場合、キャ
リア発生層中のバインダ:キャリア発生物質の重量比は
0〜10:1〜50である。以上のようにして形成されるキ
ャリア発生層の膜厚は、好ましくは0.01〜10μm、特に
好ましくは0.1〜5μmである。
【0050】本発明において用いられるキャリア輸送物
質に特に制限はないが、光照射時発生するキャリアの支
持体・表面側への輸送能力が優れており、前記本発明の
アゾ化合物との組合せに好適なものが好ましく用いられ
る。かかるキャリア輸送物質として特に好ましいもの
は、下記一般式(A)及び(B)で表されるスチリル化
合物が挙げられる。
【0051】
【化15】
【0052】但し一般式(A)のAr1、Ar2、Ar4
はそれぞれ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3
は置換又は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子
又はアルキル基、アリール基の置換、無置換の2群の基
を表す。このような化合物の具体例は特開昭58-65440号
及び同58-198043号に詳細に記載されている。
【0053】また一般式(B)のAr1、Ar2はそれぞ
れ置換又は無置換のアリール基を表し、Ar3は置換又
は無置換のアリーレン基を表し、Rは水素原子又はアル
キル基、アリール基の置換、無置換の2群の基を表す。
このような化合物の具体例は特開昭60-175052号及び同1
-93746号に詳細に記載されている。
【0054】本発明のその他の好ましいキャリア輸送物
質としては、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン化合物、
ポリビニルカルバゾールなどの高分子有機半導体等を挙
げることができる。
【0055】キャリア輸送層はキャリア輸送物質を適当
な溶媒に単独であるいは上述のバインダ樹脂と共に溶解
分散せしめたものを塗布、乾燥して形成することができ
る。用いられる溶媒としては前記キャリア発生物質の分
散において用いた分散媒を用いることができる。
【0056】キャリア輸送層中のバインダ樹脂100重量
部当りキャリア輸送物質は20〜200重量部が好ましく、
特に好ましくは30〜150重量部である。形成されるキャ
リア輸送層の膜厚は、好ましくは5〜30μmである。
【0057】また、本発明のアゾ化合物を用いる単層機
能分離型の電子写真感光体の場合のバインダ:本発明の
アゾ化合物:キャリア輸送物質の割合は1〜100:1〜5
00:1〜500が好ましく、形成される感光層の膜厚は5
〜50μmである本発明の感光層においては、オゾン劣化
防止の目的で以下に示すような酸化防止剤を添加するこ
とができる。
【0058】(1)ヒンダードフェノール類 (2)ヒンダードアミン類 (3)パラフェニレンジアミン類 (4)ハイドロキノン類 (5)有機燐化合物類 これらの化合物はゴム、プラスチック、油脂類等の酸化
防止剤として知られており、市販品を容易に入手でき
る。
【0059】本発明において感光層には感度の向上、残
留電位及び反復使用時の疲労低減等を目的として、電子
受容性物質を含有せしめることができる。かかる電子受
容物質の添加割合は重量比で全キャリア発生物質:電子
受容物質=100:0.01〜100、好ましくは100:0.1〜50で
ある。
【0060】本発明の感光層中にはキャリア発生物質の
キャリア発生機能を改善する目的で有機アミン類を添加
することができ、特に2級アミンを添加するのが好まし
い。かかる有機アミンの添加量としては、キャリア発生
物質に対して該キャリア発生物質の1倍以下、好ましく
は0.2倍〜0.005倍の範囲のモル数とするのがよい。また
本発明の感光体には、その他、必要により感光層を保護
する目的で紫外線吸収剤また感色性補正の染料を含有し
てもよい。
【0061】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
するが、これにより本発明の実施態様が限定されるもの
ではない。
【0062】<実施例 1〜10>ポリエステルフィルム
上にアルミニウムを蒸着して成る導電性支持体上に、塩
化ビニル‐酢酸ビニル‐無水マレイン酸共重合体「エス
レックMF−10」(積水化学社製)よりなる厚さ0.05μ
mの中間層を設け、その上に例示化合物No.14,
5,8,11,12,16,19,25,30をそれぞれ2.5gとポ
リビニルブチラール樹脂「エスレックBH−3」(積水
化学工業社製)1gとをテトラヒドロフラン125mlに
加え、サンドグラインダーで6時間分散した。この分散
液を乾燥時の膜厚が、0.5μmになるように塗布し、キ
ャリア発生層とし、さらにその上に、キャリア輸送層と
して、後記(化16)に示す構造式のキャリア発生物質
(K−1)7.5gとポリカーボネート樹脂「ユーピロン
Z-200」(三菱ガス化学社製)10gを1,2-ジクロルエタ
ン60mlに溶解した液を乾燥後の膜厚が20μmになるよ
うに塗布して、キャリア輸送層を形成し、本発明の感光
体1〜20を作成した。
【0063】以上のようにして得られた感光体を(株)
川口電機製作所EPA-8100型静電紙試験機を用いて、
以下の特性評価を行なった。帯電圧−6kvで5秒間帯電
した後、5秒間放置し、その時の表面電位(V0)を測
定した。次いで感光体を表面での照度10luxになるよう
にハロゲンランプ光を照射して、表面電位を半分に減衰
させるのに用する露光量(半減露光量)E1/2及び10秒
照射後の残留電位(Vr)を求めた。結果を表1に示
す。
【0064】比較例1〜5 キャリア発生物質として後記(化16,17)に示す構造式
のビスアゾ化合物(G−1、G−2、G−3、G−4、
G−5)をそれぞれ用いた他は、実施例1と同様にして
比較用感光体1〜5を作成した。
【0065】この比較感光体について、実施例1と同様
にして測定を行なったところ、表1に示す結果を得た。
【0066】
【表1】
【0067】以上の結果から明らかなように、本発明の
感光体は、比較用感光体に比べ感度に於て極めて優れた
ものである。
【0068】<実施例 11〜12>直径60mmのアルミニ
ウム製ドラムの表面に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マ
レイン酸共重合体「エスレックMF−10」(積水化学社
製)より成る厚さ0.05μmの中間層を設け、その上に各
々例示化合物No.4,16の2.5gとポリビニルブチラ
ール樹脂「エスレックBH−3」(積水化学工業社製)
1gとをテトラヒドロフラン125mlに混合し、ボール
ミル分散機で24時間分散した分散液を乾燥後の膜厚が0.
5μmになるように塗布し、キャリア発生層を形成し
た。
【0069】更にこの上に、キャリア輸送物質(K−
1)75gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ-200」
(三菱瓦斯化学社製)100gとを1,2-ジクロルエタン600
mlに溶解し、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布
してキャリア輸送層を形成し、感光体21及び22を作っ
た。
【0070】このようにして作成した感光体21及び22を
電子写真複写機「U-BIX1550MR」(コニカ社製)
の改造機に装着し、画像を複写したところコントラスト
が高く、原画に忠実でかつ鮮明な複写画像を得た。ま
た、本機を高温高湿下(30℃、相対湿度80%)の環境試
験室内に持って行き、繰り返しの耐久性を試験したとこ
ろ、50,000回の繰り返しでもコントラストが高く鮮明な
複写画像が得られた。
【0071】<実施例 13〜15>ポリエステルフィルム
上にアルミニウムを蒸着して成る導電性支持体上に、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、「エ
スレックMF-10」(積水化学社製)より成る厚さ0.05
μmの中間層を設け、その上にキャリア輸送物質として
後記(化16、17)に示す構造式(K−2)を7.5gとポリ
カーボネート樹脂「パンライトL-1250」10gとを1,2-ジ
クロルエタン60mlに溶解した液を乾燥後の膜厚が15μ
mに成るように塗布して、キャリア輸送層を形成した。
【0072】さらにその上に各々例示化合物No.4,
5,16の2g、上記キャリア輸送物質1.5g、ポリカー
ボネート樹脂「パンライトL-1250」2gとを1,2-ジク
ロルエタン30mlに加え、24時間ボールミルで分散した
液を塗布し、乾燥後の膜厚が4μmであるキャリア発生
層を設け、本発明の感光体No.13〜15を作成した。
【0073】これらの感光体について帯電極性を正帯電
とした他は実施例1と同様にして測定したところ表2に
示す結果を得た。
【0074】
【表2】
【0075】以上の実施例、比較例の結果から明らかな
ように本発明の感光体は比較用感光体に比べ、安定性、
感度、耐久性において著しく優れたものである。
【0076】
【化16】
【0077】
【化17】
【0078】<実施例 16〜35>ポリエステルフィルム
上にアルミニウムを蒸着して成る導電性支持体上に、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体「エス
レックMF−10」(積水化学社製)よりなる厚さ0.05μ
mの中間層を設け、その上に例示化合物No.41,43,
44,46,47,48,51,52,53,55,56,57,58,60,6
2,66,71,74,75,77をそれぞれ2.5gとポリビニルブ
チラール樹脂「エスレックBH−3」(積水化学工業社
製)1gとをテトラヒドロフラン125mlに加え、サン
ドグラインダーで6時間分散した。この分散液を乾燥時
の膜厚が、0.5μmになるように塗布し、キャリア発生
層とし、さらにその上に、キャリア輸送層として、前記
(化16,17)に示す構造式のキャリア発生物質(K−
1)7.5gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ-20
0」(三菱ガス化学社製)10gを1,2-ジクロルエタン60
mlに溶解した液を乾燥後の膜厚が20μmになるように
塗布して、キャリア輸送層を形成し、本発明の感光体16
〜35を作成した。
【0079】以上のようにして得られた感光体を(株)
川口電機製作所EPA−8100型静電紙試験機を用いて、
以下の特性評価を行なった。帯電圧−6kvで5秒間帯電
した後、5秒間放置し、その時の表面電位(V0)を測
定した。次いで感光体を表面での照度10luxになるよう
にハロゲンランプ光を照射して、表面電位を半分に減衰
させるのに用する露光量(半減露光量)E1/2及び10秒
照射後の残留電位(Vr)を求めた。結果を表3に示
す。
【0080】比較例 6〜10 キャリア発生物質として前記(化16,17)に示す構造式
のビスアゾ化合物(G−2、G−3、G−6、G−5、
G−7)をそれぞれ用いた他は、実施例1と同様にして
比較用感光体6〜10を作成した。
【0081】この比較感光体について、実施例1と同様
にして測定を行なったところ、表3に示す結果を得た。
【0082】
【表3】
【0083】以上の結果から明らかなように、本発明の
感光体は、比較用感光体に比べ感度に於て極めて優れた
ものである。
【0084】<実施例 36〜37>直径60mmのアルミニ
ウム製ドラムの表面に塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マ
レイン酸共重合体「エスレックMF-10」(積水化学社
製)より成る厚さ0.05μmの中間層を設け、その上に各
々例示化合物No.48,60の2.5gとポリビニルブチラ
ール樹脂「エスレックBH−3」(積水化学工業社製)
1gとをテトラヒドロフラン125mlに混合し、ボール
ミル分散機で24時間分散した分散液を乾燥後の膜厚が0.
5μmになるように塗布し、キャリア発生層を形成し
た。
【0085】更にこの上に、キャリア輸送物質(K−
1)75gとポリカーボネート樹脂「ユーピロンZ-200」
(三菱瓦斯化学社製)100gとを1,2-ジクロルエタン600
mlに溶解し、乾燥後の膜厚が20μmになるように塗布
してキャリア輸送層を形成し、感光体36及び37を作っ
た。
【0086】このようにして作成した感光体36及び37を
電子写真複写機「U-BIX1550MR」(コニカ社製)
の改造機に装着し、画像を複写したところコントラスト
が高く、原画に忠実でかつ鮮明な複写画像を得た。ま
た、本機を高温高湿下(30℃,相対湿度80%)の環境試
験室内に持って行き、繰り返しの耐久性を試験したとこ
ろ、50,000回の繰り返しでもコントラストが高く鮮明な
複写画像が得られた。
【0087】<実施例 38〜40>ポリエステルフィルム
上にアルミニウムを蒸着して成る導電性支持体上に、塩
化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体、「エ
スレックMF-10」(積水化学社製)より成る厚さ0.05
μmの中間層を設け、その上にキャリア輸送物質として
前記(化16,17)に示す構造式(K−2)を7.5gとポ
リカーボネート樹脂「パンライトL-1250」10gとを1,2
-ジクロルエタン60mlに溶解した液を乾燥後の膜厚が1
5μmに成るように塗布して、キャリア輸送層を形成し
た。
【0088】さらにその上に各々例示化合物No.47,
48, 60を2g、上記キャリア輸送物質1.5g、ポリカー
ボネート樹脂「パンライトL-1250」2gとを1,2-ジク
ロルエタン30mlに加え、24時間ボールミルで分散した
液を塗布し、乾燥後の膜厚が4μmであるキャリア発生
層を設け、本発明の感光体No.38〜40を作成した。
【0089】これらの感光体について帯電極性を正帯電
とした他は実施例1と同様にして測定したところ表4に
示す結果を得た。
【0090】
【表4】
【0091】以上の実施例、比較例の結果から明らかな
ように本発明の感光体は比較用感光体に比べ、安定性、
感度、耐久性において著しく優れたものである。
【0092】
【発明の効果】本発明のアゾ化合物を有する電子写真感
光体は高感度で感色性も良好であり、特に繰り返し使用
した時にも感度、帯電性、残留電位の変動が少なく耐久
性に優れたものである。そして電子写真方式の普通紙複
写機のみでなく、レーザープリンタ、LEDプリンタ等
のプリンタ用感光体としても適した感光体である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 - 5/16 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に一般式(1-a)で示さ
    れる非対称なビスアゾ化合物を含有する感光層を有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 〔 式中、R1、R2は水素、ハロゲン、アルキル、アル
    コキシを示す。但しR1、R2は同時に水素となることは
    ない。またAは一般式(2)で表されるカプラー残基を
    示し、Bは一般式(3)、(4)に示す群より選ばれる
    カプラー残基を表す。一般式(2)中、Ar1はアリー
    ル基を示し、X1はベンゼン環と縮合して芳香族炭化水
    素環または複素環を形成する残基を示す。一般式(3)
    中、Ar2はアリール基を示し、X2はベンゼン環と縮合
    して芳香族炭化水素環または複素環を形成する残基を示
    す。一般式(4)中、X3は芳香族炭化水素環または複
    素環の二価の基を示す。〕
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に一般式(1-b)で示さ
    れる非対称なビスアゾ化合物を含有する感光層を有する
    ことを特徴とする電子写真感光体。 【化2】 〔 式中、R1、R2は水素またはハロゲン、アルキル、
    アルコキシの各基を示す。但しR1、R2は同時に水素と
    なることはない。またA、Bは各々独立に一般式
    (3)、(4)、(5)に示す群より選ばれる相異なる
    カプラー残基を示す。一般式(3)中、Ar2はアリー
    ル基を示し、X2はベンゼン環と縮合して芳香族炭化水
    素環または複素環を形成する残基を示す。一般式(4)
    中、X3は芳香族炭化水素環または複素環の二価の基を
    示す。一般式(5)中、R3はアルキル基、アリール基
    を示し、R4はCN基、COOR7基、CONHR7基を
    示し、R5、R6、R7は各々水素またはハロゲン、アル
    キル、アルコキシの各基を示す。〕
JP05153645A 1993-06-24 1993-06-24 電子写真感光体 Expired - Fee Related JP3125243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05153645A JP3125243B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 電子写真感光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05153645A JP3125243B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 電子写真感光体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0713371A JPH0713371A (ja) 1995-01-17
JP3125243B2 true JP3125243B2 (ja) 2001-01-15

Family

ID=15567065

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05153645A Expired - Fee Related JP3125243B2 (ja) 1993-06-24 1993-06-24 電子写真感光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3125243B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0713371A (ja) 1995-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS62103650A (ja) 電子写真感光体
JP2903339B2 (ja) 電子写真感光体
JP3125243B2 (ja) 電子写真感光体
JPH0311357A (ja) 電子写真用感光体
JP3131673B2 (ja) 電子写真感光体
JPH037945A (ja) 電子写真感光体
JP3151693B2 (ja) 電子写真感光体
JPH0611869A (ja) 電子写真感光体
JP2586447B2 (ja) 感光体
JPH05158263A (ja) 電子写真用感光体
JPH06110234A (ja) 電子写真感光体
JPH05216258A (ja) 電子写真感光体
JP2864875B2 (ja) 電子写真用感光体
JPH05281766A (ja) 電子写真用感光体
JP2597911B2 (ja) 電子写真感光体
JP2652234B2 (ja) 電子写真感光体
JP2943329B2 (ja) 感光体
JPH04146445A (ja) 電子写真感光体
JPH0643676A (ja) 電子写真感光体
JPH05216257A (ja) 電子写真感光体
JPH04172357A (ja) 電子写真感光体
JPH04162045A (ja) 電子写真感光体
JPH0627696A (ja) 電子写真感光体
JPH01179160A (ja) 電子写真感光体
JPH05232723A (ja) 電子写真感光体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081102

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091102

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101102

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees