JP2864875B2 - 電子写真用感光体 - Google Patents

電子写真用感光体

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JP2864875B2
JP2864875B2 JP14465892A JP14465892A JP2864875B2 JP 2864875 B2 JP2864875 B2 JP 2864875B2 JP 14465892 A JP14465892 A JP 14465892A JP 14465892 A JP14465892 A JP 14465892A JP 2864875 B2 JP2864875 B2 JP 2864875B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はベンチジン系化合物を用
いる新規な電子写真用感光体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カールソンの発明を基礎とする電子写真
方式は感光体の表面を帯電させ、露光により静電潜像を
形成し、その潜像をトナーにより現像し、可視像にし、
ついで可視像を紙などに転写させる。感光体は付着した
残留トナーを除去し、除電後長期間に亘り、繰り返し、
反復使用される。このような感光体に要求される特性と
しては、帯電特性, 暗所における電荷保持特性, 光照射
時の電荷逸散性 (感度) が良好であることは勿論の事、
長期に亘る繰り返し反復使用される際の耐久性が良好な
事が要求され、加えて、使用時の環境の変化に対しても
耐性がある事が要求される。従来、電子写真感光体に用
いられる材料として、セレン, 酸化亜鉛, 硫化カドミウ
ムなどの無機系光導伝性物質を主成分として含む無機感
光体が広く用いられて来た。しかし、これらの感光体に
も感度、耐環境性、毒性等種々の欠点があり、必ずしも
満足すべきものではない。
【0003】これらの無機感光体に対し、有機系光導伝
材料を用いた感光体が近年盛んに開発され、すでに実用
化されている。有機感光体は無機感光体に比べ、一般的
に毒性が低く、透明性, 可撓性, 軽量性, 生産性などの
点にすぐれているため注目されている。例えば、特公昭
50−10496 号公報にはポリ−N−ビニルカルバゾールと
Z, 2, 7, −トリニトロ−9−フルオレノンを含有し
た感光体、特公昭48−25658 号公報にはポリ−N−ビニ
ルカルバゾールをピリリウム色素で増感した感光体が提
案されている。しかし、これらの感光体も感度, 耐久性
の点で必ずしも十分なものではなかった。
【0004】その後、電荷発生層と電荷移動層を分離し
たいわゆる機能分離型感光体が提案され、例えば、特公
昭55−42380 号公報にはクロロジアンブルーとヒトラゾ
ン化合物を組合せた機能分離型感光体が提案されてい
る。このように感光層を電荷発生層と電荷移動層の異な
る層に機能を分離させる事により、種々の特性をもつ感
光体を容易に作製する事が出来、感度が高く、耐久性の
良い感光体が得られるものと期待され、数多くの電荷発
生層と電荷移動層の組合わせが提案されている。
【0005】一般に機能分離型感光体の性能を左右する
ものとして、 1)電荷発生層は光吸収係数が大きく、光量子効率が大き
い事、さらには発生した電荷が効率よく基板側に流れ、
又、効率よく電荷移動層に注入される必要がある。 2)電荷移動層は電荷発生層で発生した電荷を効率よく注
入させ、層中でトラップする事なく速やかに移動させ、
表面電荷を打消す必要がある。 このため、性能の優れた電荷発生物質、電荷輸送物質の
探索, 注入効率の良い電荷発生層と電荷移動層の組合わ
せが精力的に続けられている。注入効率の良い組合わせ
を得るためには電荷発生層と電荷移動層のイオン化ポテ
ンシャルの整合性、電荷発生層と電荷移動層の接着性等
色々な解釈がなされているが、確立された統一的な方法
はなく、個々の電荷発生物質, 電荷輸送物質, さらには
バインダー, 用いる溶媒, 添加剤などの種類と組合わせ
の中で試行錯誤的な実験の中で最適な組合わせを見出し
ているのが実情である。
【0006】N, N, N',N' 置換ベンチジンを電荷輸
送物質とする電子写真感光体はすでに知られており、例
えば特開昭53−27033 号公報にはN, N' −ジフエニル
−N, N' −ビス (2−メチルフエニル) −1, 1' ビ
フエニル−4, 4' −ジアミンNN' −ジフエニル−
N, N' −ビス (3−メチルフエニル) −1,1' −ビ
フエニル−4, 4' −ジアミンなどのベンチジン化合物
を電荷輸送物質とする感光体が提案されており、又特開
昭61−132955号公報には上記したベンチジン化合物のバ
インダーに対する相溶性の悪さを改良する試みとしてビ
フエニル骨格の3, 3' の位置に置換基を設けた3,
3' −ジメチル−N, N, N',N'テトラフエニル−1,
1' −ビフエニル−4, 4' −ジアミンのようなベン
チジン化合物を電荷輸送物質とする提案がなされてい
る。
【0007】又、特開昭62−201447号公報及び特開平1
−315751号公報では1, 1' −ビフエニル−4, 4' −
ジアミンの4と4' に置換される基が互いに異なるいわ
ば左右非対称のベンチジン化合物を電荷輸送物質とする
事が提案され、その効果として、左右対称の化合物を電
荷輸送物質として用いるものより感度が優れ、又繰り返
し使用による特性の変化が少なく、又、休止中のメモリ
ー現象が少ない事を挙げている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】これらの化合物はいず
れもジアミンの両方又は一方がジアリール置換体であ
る。我々はこれらの化合物を電荷輸送物質として使用す
る電子写真感光体についての検討を続けた結果、これら
の化合物を使用する感光体の初期特性は比較的良好であ
るが、これを長期間繰り返し、反覆使用すると次第に性
能が劣化する事を見出した。特にこの現象は感光体を高
温度の環境下に長時間使用すると著しい。このような不
具合は高速電子写真装置ではその装置の内部の温度が高
くなり、感光体も高温度下で使用する必要があり、性能
の劣化は十分な画像濃度が再現出来ないなどの不都合が
生じる原因となる。
【0009】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たものであり、その目的とする所は新規な電荷輸送物質
を用いることにより感度に優れ、その感度が長期に亘る
繰り返し、反覆使用でも劣化することがなく、環境の変
化に対し耐性の優れた感光体を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的はこの発明に
よれば、導電性基体上に感光層を有し、感光層は一般式
(I) で示されるベンチジン系化合物を電荷輸送物質と
して含むこと、または
【0011】
【化3】 (R1 , R2 , R3 , R4 はそれぞれアリール基, アル
キルアリール基, アルコキシアリール基またはハロゲン
化アリール基を表し、R1 とR2 は縮合して縮環式芳香
基を形成するものであり、R5 , R6 はそれぞれ水素原
子, アルキル基,アルコキシ基またはハロゲン原子を表
す。)
【0012】導電性基体上に感光層を有し、感光層は一
般式 (II) で示されるベンチジン系化合物を電荷輸送物
質として含むとすることにより達成される。
【0013】
【化4】 (R1,R2,R3,R4はそれぞれアリール基、アルキル
アリール基、アルコキシアリール基またはハロゲン化ア
リール基を表し、R1とR2、およびR3とR4はそれぞれ
縮合してインドリン系またはテトラヒドロキノリン系
環式芳香基を形成するものであり、R5,R6はそれぞれ
水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原
子を表す。)
【0014】本発明は導電性基板に感光層を設けた電子
写真感光体において、感光層中に前記した一般式 (I)
または (II) で示されるベンチジン化合物を含有する事
を特長とするものであり、本発明に係るベンチジン化合
物の代表的な例を示すと以下のようなものがある。
【0015】
【化5】
【0016】本発明に係る電子写真感光体は先に述べた
ように、導電性基体上に感光層を設けたものである。導
電性基体は鉄, ニッケル, 銅, アルミニウムなどの金
属, 金属蒸着したプラスチックフィルム, 導電性プラス
チックなどの導電性物質が用いられ、これらはシート,
ベルト, 筒状の形状で使用される。必要に応じ、これら
の基体の上に導電性下引層、バリヤー層を設ける事も出
来る。この上に設ける感光層は、電荷発生物質と電荷輸
送物質を共にバインダー中に分散, 溶解させ単一層とし
て設けた単層型感光体, 電荷発生物質を含む電荷発生層
と電荷輸送物質を含む電荷移動層を別々に分け互いに相
殺させて設けた機能分離型がある。
【0017】本発明の化合物に係る電荷輸送物質はその
いずれにも適用が可能である。単層型感光層として用い
る場合、電荷発生物質としては、セレン, セレンテル
ル, アモルファスシリコン, 多結晶シリコン, ピリリウ
ム塩, スクアリリウム塩, ピロロピロール系化合物, ア
ンサンスロン系化合物, ペリレン系化合物, ジスアゾ系
化合物、フタロシアニン系化合物などの化合物が使用出
来、これらは一種又は二種以上を混合して使用出来る。
これらの電荷発生物質と、先に述べた一般式 (I) の化
合物を含む電荷輸送物質を適当なバインダーに分散, 溶
解させるが、ここで使用する電荷輸送物質は必ずしも一
種類である必要はなく、例えば、特開平3−1151号公報
に提案されているようなベンチジン化合物以外の電荷輸
送物質例えばヒドラゾン化合物, フルオレン化合物を添
加する事も可能であり、又、本発明のベンチジン化合物
の二種以上を混合して使用する事も出来る。
【0018】これらの電荷発生物質, 電荷輸送物質は種
々のバインダー、例えば、スチレン系樹脂, アクリル系
樹脂, エチレン系共重合体, 塩化ビニル系樹脂, ポリエ
ステル樹脂, ポリアミド樹脂, ポリウレタン樹脂, エポ
キシ樹脂, ポリアリレート樹脂, ポリカーボネート樹
脂, ポリエーテル樹脂, シリコーン樹脂、などの樹脂が
使用出来る。一般的に多くの事例として実用的に使用さ
れている樹脂はポリスチレン樹脂, ポリ (メタ) アクリ
ル樹脂, ポリエステル樹脂, ポリカーボネート樹脂であ
る。
【0019】単層型感光層として感光体を形成する場
合、上記のバインダー100 重量部に対し、電荷発生物質
2〜20重量部、好ましくは3〜15重量部、電荷輸送物質
は40〜200 重量部、好ましくは50〜100 重量部が使用出
来る。これらはバインダー, 電荷発生物質, 電荷輸送物
質と共に必要ならば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、レベ
リング剤を加え、テトラヒドロフラン, メチルエチルケ
トン, ジオキサン, アセトン, ジクロロメタン, ジクロ
ロエタン等の溶媒と共に、通常の分散機例えば、ボール
ミル, ペイントシェーカー, サンドミル, アトライター
などを用いて分散する事が出来、得られた分散液は従来
のコーティング方法、例えばスプレー, ディップ、カー
テンフローコーティング, スクリーンコーティングなど
の方法により乾燥膜厚10〜50μmの厚さに塗布する事が
出来る。
【0020】電荷発生層と電荷移動層を分離した、いわ
ゆる機能分離型感光体の場合、感光層は電荷発生層と電
荷移動層から形成される。電荷発生層は、先の単層型感
光体にて説明したような電荷発生物質が使用出来るが、
本発明に特に有効に使用出来る電荷発生物質として、ジ
ブロムアントアントロン, アゾ系顔料, フタロシアニン
系顔料が選択出来る。電荷発生層は、前述の電荷発生物
質をバインダーに分散させ、導電性基体上に塗布する事
により形成される。バインダーとして好ましく使用され
る樹脂として、ポリビニルホルマール, ポリビニルアセ
タール, ポリビニルブチラール, フエノキシ樹脂, ポリ
エステル樹脂, ポリカーボネート樹脂, エポキシ樹脂,
メラミン樹脂, 塩化ビニール系共重合体などを挙げる事
が出来る。これらのバインダーの電荷発生層中に占める
割合は60重量%以下、好ましくは50重量%以下、10重量
%以上、好ましくは30重量%以上が適している。これら
はバインダーを溶解する溶媒と共にサンドミル, ペイン
トシェーカー, アトライター等を用い分散させ薄膜層、
例えば3μm以下、好ましくは0.01μm〜1μmの厚さ
となるよう塗布する。この電荷発生層と相殺して設けら
れる電荷移動層は前述した一般式 (I) で示される化合
物をバインダーと共に適当な溶剤と共に溶解し塗布, 乾
燥し形成する。
【0021】電荷移動層用に用いられるバインダーとし
てはポリエステル樹脂, ポリスルホン樹脂, ポリケトン
樹脂, ポリカーボネート樹脂, (メタ) アクリル樹脂,
スチレン樹脂などのような樹脂が使用出来、バインダー
と電荷輸送物質である一般式(I) の配合はバインダー1
00 重量部に対し300 重量部〜10重量部が好ましい範囲
である。この際用いられる溶剤は用いるバインダーの溶
解度によって異なるが、具体的にはメタノール, エタノ
ール, ブタノールなどのアルコール類、アセトン, メチ
ルエチルケトン, メチルイソブチルケトン, シクロヘキ
サノンなどのケトン類、テトラヒドロフラン, ジオキサ
ン, エチレングリコールモノメチルエーテルなどのエー
テル類、酢酸メチル, 酢酸エチルなどのエステル類、ク
ロロホルム, ジクロロメタン, ジクロロエタン, ジクロ
ロエチレン, トリクロロエタンなどのハロゲン化炭素
類、トルエン, キシレン, ジクロロベンゼンなどの芳香
族類が使用出来、固型分濃度、10重量%から60重量%、
好ましくは20重量%から40重量%の濃度で使用する。こ
の塗液は公知の塗工法例えばスプレーコート, ディップ
コート, カーテンフローコートなどにより塗布乾燥し、
5μm〜50μm、好ましくは10μm〜40μmの厚さに電
荷発生層と相殺して設けられる。
【0022】次に本発明に係るベンチジン化合物の一般
的な製造方法について説明する。 1)R1 , R2 及びR3 , R4 の組合わせの両方が縮環式
芳香基の場合; 相当する4, 4' −ジヨードビフエニル
化合物と、インドリン, 又は1, 2, 3, 4−テトラヒ
ドロキノリンなどの縮環式芳香2級びアミンとを無水炭
酸カリウム, 銅粉と共にスルホランのような溶剤中で加
熱し縮合させ合成する事が出来る。 2)R1 , R2 とR3 , R4 の組合わせの一方のみが縮環
式芳香基の場合; 相当する4−ニトロ−4' −ヨードビ
フエニル化合物とインドリン, 又は1, 2, 3, 4−テ
トラヒドロキノリンなどを反応させ、4−ニトロ−4'
−N−置換−ビフエニル化合物を得これを通常の方法で
還元し、4−アミノ, 4' −N−置換−ビフエニル化合
物を得、これとハロゲン化ベンゼン誘導体、例えば、ヨ
ードベンゼン, 2−, 3−, 又は4−ヨードトルエン等
と反応させ合成する事ができる。
【0023】次に前記化合物の合成例を示す。 化合物例(1) の合成例 三つ口フラスコに4, 4' −ジヨードビフエニル20grと
インドリン12gr, 無水炭酸カリウム21gr、銅粉3gr、ス
ルホラン50mlを加え、 220℃にて60時間攪拌下加熱を続
けた。冷却後水500ml を加え攪拌後分液した。この操作
を3回繰り返した。残液にメタノールを加え固形分を濾
別し、トルエン/n−ヘキサンの混合溶媒にて抽出し、
再結晶した。合成物の元素分析の結果は表1の通りであ
った。
【0024】
【表1】
【0025】又、日本電子 (株) 製質量分析機、FDM
S (JMS−AX500)にて測定した分子量は388 であっ
た。
【0026】化合物例(8) の合成例 4−ニトロ, 4' −ヨードビフエニル16grとインドリン
6gr, 無水炭酸カリウム11gr, 銅粉2gr, スルホラン30
mlを三つ口フラスコに入れ220 ℃にて60時間攪拌下反応
を行った。化合物例(1) の合成例と同様な方法で、4−
ニトロ−4' −N置換ビフエニルを得、これを通常の方
法で還元し4−アミノ−4' −N置換ビフエニルを得
た。これにヨードベンゼン10gr、無水炭酸カリウム12g
r、銅粉2gr、スルホラン30mlを加えて23℃にて40時間
反応を行った。化合物例(1) の合成例と同様な方法で精
製し結晶を採取した。合成物の元素分析の結果を表2に
示す。
【0027】
【表2】
【0028】FDMS (JMS−AX500)にて測定した
分子量は438 であった。尚、合成例以外の化合物も同様
な方法で合成出来る。以下本発明を実施例により説明す
るが、本発明はこれにより限定されない事はいうまでも
ない。
【0029】
【作用】本発明に係る電荷輸送物質は種々のバインダー
樹脂との相溶性に優れる。
【0030】
【実施例】
実施例1 外径60mm、長さ348mm 、厚み1mmの鏡面仕上げアルミニ
ウムシリンダーを用いこれにポリアミド樹脂 (アミラン
CM−8000:東レ (株) 製) の3%メタノール溶液をディ
ップコートし膜厚0.2μmの下引層を設けた。次に下記
構造をもつジスアゾ顔料2.1重量部、ポリビニルアセタ
ール樹脂 (積水化学 (株) 製エスレックスKS−1) 0.6
重量部をメチルエチルケトン16重量部、シクロヘキサノ
ン9重量部と共にペイントシェーカーにて分散し、さら
にKS−10.3重量部にメチルエチルケトン75重量部を加え
た塗液にてレットダウンし塗液とした。
【0031】
【化6】
【0032】この塗液を上記の下引層を設けたアルミニ
ウムシリンダーにディップコートし乾燥膜厚0.4μmの
電荷発生層を設けた。次に電荷輸送物質として前記例示
化合物(1) を10重量部、ポリカーボネート樹脂 (三菱ガ
ス化学 (株) 製、ユーピロンPCZ −300) 10 重量部をジ
クロルメタン80重量部に溶解した塗液を上記電荷発生層
上に塗布し、乾燥厚み25μmの電荷移動層を形成し感光
体を作成した。
【0033】実施例2, 3, 4 実施例1の電荷輸送物質に代わり、例示化合物、 (2)、
(6) 、(9) を用いた以外は実施例1と同様に感光体を作
成した。
【0034】比較例 電荷輸送物質として下記の構造にて示されるものを用い
た以外は実施例1と同様に感光体を作成した。 比較例1
【0035】
【化7】
【0036】比較例2
【0037】
【化8】
【0038】比較例3
【0039】
【化9】
【0040】比較例4
【0041】
【化10】
【0042】以上の実施例1〜4, 比較例1〜4の感光
体を市販の複写機 (松下電器 (株)製FP−3270) に取り
つけ、特性を評価した。感光体の初期の暗部電位, 明部
電位を夫々−800 V, −100 Vとし、暗部電位より明部
電位に到達するまでの光量 (lx・s) をもって感度とす
る。又、露光開始後、10 (lx・s) の光を照射した後の
電位をもって残留電位Vr とする。この操作を常温常湿
(25℃/50%Rh) 、高温高湿 (40℃/90%RH) にて各5
時間連続して運転し、特性の変化を測定し、同時に画像
の変化を観察した。結果を表3,表4に示す。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】表3, 表4の結果から明らかな如く本発明
に係る化合物を電荷輸送物質として使用した感光体は、
高温, 高湿下においてその特性が安定している事がわか
る。
【0046】実施例5〜8 外径60mmφ, 厚さ1mm, 長さ247mm の表面粗さ平均
Z :1.2μmのアルミニウムシリンダーに共重合ポリ
アミド樹脂 (アミランCM/80000,東レ (株) 製) の3%
メタノール溶液をディップ塗布し、乾燥厚み0.3μmの
下引層を設けた。次にX型無金属フタロシアニン (ファ
ーストーゲンブル−8120B:大日本インキ (株) 製)1
重量部, 塩ビ共重合樹脂 (MR−110 :日本ゼオン (株)
製) 1重量部を100 重量部のメチレンクロライドと共に
ペイントシェーカーにて分散させ塗液を作成した。この
塗液を先に作成した、下引層を設けたアルミニウムシリ
ンダーに乾燥厚み0.5μmとなるようにディップコート
し、電荷発生層を設けた。
【0047】このようにして電荷発生層を設けたアルミ
ニウムシリンダーの上に本発明に係る電荷輸送物質とし
ての化合物を前記例示化合物(7) 、(10)、(11)、(15)を
10重量部、ポリカーボネート樹脂 (ユーピロンPCZ −30
0,三菱ガス (株)製) 10重量部、メチレンクロライド80
重量部と共に溶解し作成した塗液をディップコートし、
乾燥厚み25μmの電荷移動層を設け感光体を作成した。
【0048】比較例5〜8 実施例5〜8にて作成した電荷発生層の上に比較例1〜
4に用いた化合物を電荷輸送物質とする電荷移動層を設
け感光体を作成した。これらを比較例5〜8とする。
【0049】感光体の評価方法 実施例5〜8, 比較例5〜8の感光体を、感光体プロセ
ス試験機に取りつけ、コロトロンにて−600 Vに帯電
し、周速78.5mm/sec にて回転し、露光波長780nm の光
を2μJ/cm2 の光強度で照射し、照射後0.2秒後の明
電位 (Vi)、さらに1.5秒後の電位を測定し残留電位
(Vr)とする。又、無照射時の暗電位 (Vo)を測定し
た。この測定を常温常湿下 (25℃/50%RH) 、高温, 高
湿 (38℃/85%RH) 下にて測定し、その環境下 (高温,
高湿) にて5時間放置後の特性の変化を測定した。結果
を表5, 表6に示す。
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】表5,表6の結果からも明らかなように本
発明の化合物を電荷輸送物質とする感光体は高温,高湿
下にても安定した特性を示す事がわかる。
【0053】
【発明の効果】以上のように本発明に係る電荷輸送物質
は種々のバインダー樹脂との相溶性に優れるので、電荷
保持性が良好であり、かつ感度が大きく残留電位の小さ
な感光体が得られ、また環境の変化に対してもその特性
が変わらず、安定性に優れ、極めて耐久性の優れた感光
体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 5/06 312

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性基体上に感光層を有し、感光層は一
    般式 (I) で示されるベンチジン系化合物を電荷輸送物
    質として含むことを特徴とする電子写真用感光体。 【化1】 (R1 , R2 , R3 , R4 はそれぞれアリール基, アル
    キルアリール基, アルコキシアリール基またはハロゲン
    化アリール基を表し、R1 とR2 は縮合して縮環式芳香
    基を形成するものであり、R5 , R6 はそれぞれ水素原
    子, アルキル基,アルコキシ基またはハロゲン原子を表
    す。)
  2. 【請求項2】導電性基体上に感光層を有し、感光層は一
    般式(II)で示されるベンチジン系化合物を電荷輸送
    物質として含むことを特徴とする電子写真用感光体。 【化2】 (R1,R2,R3,R4はそれぞれアリール基、アルキル
    アリール基、アルコキシアリール基またはハロゲン化ア
    リール基を表し、R1とR2、およびR3とR4はそれぞれ
    縮合してインドリン系またはテトラヒドロキノリン系
    環式芳香基を形成するものであり、R5,R6はそれぞれ
    水素原子、アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原
    子を表す。)
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の感光体におい
    て、感光層は電荷発生層と電荷移動層に機能分離した積
    層型であることを特徴とする電子写真用感光体。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の感光体におい
    て、感光層は単層型であることを特徴とする電子写真用
    感光体。
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