JPH06100219B2 - 弾性ヒンジを持つ物品及び弾性ヒンジを持つケース - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、各々が同一平面に略延長している少なくとも
２個の強固要素（剛性のある部材のこと、以下同様）
と、これら２個の強固要素を（特に略同一平面にある２
個の強固要素を意味しても良い）第１の角度に配置させ
る第１の位置と、一方が他方に当接して第２の角度に配
置させる第２の位置との間で回動自在に接続させるヒン
ジ手段と、これら２個の強固要素を第２の位置において
相互にロックさせる手段とを備えた型の片或は弾性ヒン
ジを持つ物品に関する。

この物品は、排他的でないが、特に、マイクロコンピュ
ータケース、HiFi装置ケース、写真或はカメラケースの
ような電子装置の箱或はケースに好適である。

勿論、特に興味のある他の応用分野は、折曲家具物品、
開口部及び固定部を備えた全物品の分野であり、窓、冷
蔵庫の扉、車両のグローブボックス等のような開口部が
固定部上で密封的に閉塞するためにヒンジ付けされてい
る。

「従来技術」 相互に回動自在に取付けられた要素（ヒンジ結合の対象
となる窓、扉、ケースなどを構成する部材のこと、以下
同様）を備えた上記形成型の物品は、既に公知である。

例えば、このような物品は、相互結合された半柔軟及び
半強固プラスチック材料のシートから形成された現存の
充填箱或はケースで存在する。厚紙貯蔵箱部と開口部と
のヒンジは、代表的にヒンジの全長において、これら部
と分離されるプラスチックシートの薄い部分によって形
成される。固定の舌は、箱が閉塞した時に折曲部分のケ
ース上の開口部を保持している。

「発明が解決しようとする課題」 このような装置は、種々の欠点を持っている。

ケースの強固性が良好でなく、ケースに相当の負荷が印
加された時に変形の原因となる。従って、ヒンジは、長
期間の使用で破損し、破壊する恐れがある。

最終的に、ケースとしてこのような装置の使用が制限さ
れる。特に、このようなケースは全部の面で開口し、或
は各面んで電子装置のような品目を固定すること不可能
である。

更に、現在、電子装置を含むケースが全く異なってデザ
インされている。これらは、着脱できるヒンジなしの板
から製造されて、組立中にネジ或は他の等価手段によっ
て互いに固定される。

このようなデザインは、ケースに対して十分な強固性及
び堅牢性が得られるが、各面に対応する分離部品の相当
の予備品の管理が要求され、幾分製造組立時間も長い。
勿論、このデザインでは、組立中にケースに固定される
ネジがなくなる恐れも存在する。

家具の分野においては、例えば折曲ブリッジテーブルの
ような軽量家具を除いて、家具用のヒンジが相互に平坦
に配置される部品のヒンジ付き要素を許容しない。

折曲椅子のようなより強力な折曲家具では、格納或は輸
送時の嵩張りが重要となり、従って、かなりの費用が伴
うこととなる。

「課題を解決するための手段」 本発明の目的は、上記型の改良された物品を提供するこ
とである。特に、例えば、電子装置用の混成材料から作
られた１片のケースからなる改良された物品を提供する
ことである。本発明の他の目的は、容易な格納と、最適
な輸送とを兼ね備えた弾性折曲物品を提供することであ
る。

本発明の他の目的は、組立及び製造が容易な物品を提供
することである。回避できない製造許容度を除いて、相
互接続される種々の近接要素間の遊び問題を除去したヒ
ンジを提供することが本発明の他の目的である。相互要
素の精密な相対位置が貴重な反復性を持って可能であ
る。換言すれば、ヒンジの各操作後、要素は同じ場所に
正確にシステム的にロック位置に戻ることができる。

本発明によれば、一方が他方にヒンジ部を介して互いに
回動可能に接続された２つの剛体部材が提供され、 このヒンジ部は弾性部を有し、この弾性部が湾曲するこ
とにより、これらの２つの部材は、該２つの部材が第１
の角度を形成するような第１の位置と、これらが第２の
角度をとる第２の位置とを占めるようにされ、 これらの部材には、これらの部材の前記第２の位置にお
いて互いに当接する当接部と、前記第２の位置において
これらの部材をロックするためのロック手段が設けら
れ、 さらに前記弾性部の長さは、前記２つの部材がその第１
の位置をとった時に弛緩し、２つの部材が前記第２の位
置において前記ロック手段によりロックされた時に緊張
して一方の剛体部材を他方の剛体部材に押圧するように
設定されているものである。

勿論、本発明は、以下の有利な実施例も提供している。
即ち、弾性部或は弾性特性を持つ部分が例えば２個の要
素に着脱自在に強固に固定される片であり、 弾性特性を持つ部分及び２個の強固要素が同一材料から
作られて、互いに一体形成され、 ２個の強固要素を形成する片及び弾性特性を持つ部分
は、弾性特性が変化できて、商標名HYTRELの公知型であ
る熱プラスチックエラストマ材料から作られ、 弾性特性を持つ部分が例えばゴムから作られる弾性材料
片であり、 弾性特性を持つ部分が例えばバネを形成する波形の舌か
ら作られる金属片であり、 ヒンジ手段は、弾性部を極端な加張点まで段階的に加張
し、その後この加張を弛緩して、２個の強固要素を相互
にロック位置に到着するのを補助するようになり、 弾性特性を持つ部分は、２個の強固要素が同一平面に略
平坦になった時に弛緩され、２個の強固要素が相互に15
0°以下の角度を形成した時に加張され、 ロック手段が少なくとも１個の中間ロックノッチを備
え、２個の強固要素が中間ロックに対応する第１の位置
及び第２の位置間の中間位置に適合した時に、ヒンジ手
段が弾性部を中間加張位置に占有させるようになり、 ヒンジ手段は、まず一方の強固要素にボール継手を形成
する細長突起と、この突起と協働するようになっている
他の強固要素に形成された溝とを備えている。弾性特性
を持つ部分は、加張中に細長突起上で支持されてもよ
く、或は突起部に形成された窪みに挿入されて、極端な
加張点を通過し、その後弛緩して、ロック前に２個の強
固要素を互いに引っ張る手助けをしてもよい。

また、物品は、中央要素と、この中央要素にヒンジ手段
によって結合された４個の周辺要素とを備えた略四辺形
の板の形態の少なくとも５個の要素を備え、この組立体
が中央要素に対して周辺要素の折曲位置において略六面
体のケースを形成している。

これら要素は、例えばガラス繊維或は合成繊維で補強さ
れた（熱プラスチック或は熱固化ポリマー）強固なプラ
スチック材料から作られ、 このプラスチック材料がアクリロニトルブタジエン及び
スチレン三級ポリマーであり、 弾性特性を持つ部分が例えばブタジエン及びスチレン基
礎の合成ゴムGRSの（天然或は合成ゴム）エラストマか
ら作られる。勿論、ゴムは、当業者にとって公知なシリ
コン或は他の要素を備えてもよく、 一要素を他の要素でロックする手段が単純圧力でロック
或は解除できるクリップによって形成される。

勿論、本発明は、ベース要素及び４個の横要素を備えた
略四辺形の形態の少なくとも５個の強固要素と、 ベース要素の各側に各横要素を接続すると共に、強固要
素に接続される弾性材料部を備え、強固要素と弾性材料
部との接続点間で測定された長さと比較して小さい厚さ
を持ち、各弾性材料部は、対応のベース要素及び横要素
が略同一面にある時に弛緩位置を取り、対応のベース要
素及び横要素が相互に折り曲げられた当接位置にある時
に各弾性材料部が長さにそって加張される位置を取るよ
うに配列されるヒンジ手段と、 これら折曲げ当接位置においてベース要素に関する各横
要素をロックして、ケースを閉塞位置に維持するロック
手段とを備え、従って、該ロック手段が活性化した時
に、加張弾性材料部が各４個の横要素及びベース要素間
のヒンジ手段の良好な強固度を形成する電子回路用のプ
ラスチック材料ケースも形成している。

有利な実施例においては、横要素及びベース要素が成型
ABS型の熱プラスチックポリマーから作られ、弾性材料
部は、成型時に相互に溶接（融けた状態で一体化する融
着をも含む、以下同様）されるプラスチック材料要素の
既に形成された空間に成型される合成ブタジエン及びス
チレン基礎のゴムの合成エラストマから作られる。

「実施例」 本発明の特徴は、以下に添付図面を参照して詳述する。

第１図は、折曲位置即ち相互当接した２個の要素、即ち
突起部2aを備えた雄要素２と、中空部3aを備えた雌要素
３とを備えた物品のヒンジ手段１を示し、これら要素２
及び３が例えば90°の角度を形成している。

第３図は、平坦位置にある同要素２及び３を示してい
る。これら２個の要素２及び３は、強固で、各々が略同
一面に沿って延びている。ヒンジ手段１は、更に５及び
６で２個の要素に各々強固に固定された弾性材料から作
られる弾性片（弾性部）４を備えている。

この弾性片４は、強固要素との接続点５及び６間に測定
された長さと比較して小さい厚さを持っている。この長
さは、厚さより少なくとも５倍大きく、例えば10〜30倍
大きい。

２個の要素が略同一面にある時には、弾性片４が第３図
の弛緩位置を占めている。２個の要素が折曲位置にあ
り、第１図及び第３図に図示されていないロック手段に
よって相互にロックされた時には、弾性片４が２個の要
素２及び３を相互にヒンジ付けする手段１の良好な強固
性を形成するように加張位置を占有している。この弾性
片４が柔軟で、ある伸度を持っている。当接位置におい
ては、弾性片の固さが例えば約90ショアで、例えば約30
gの圧力で加張した時に３％延びる100ショアになる。し
かし、応用例に依存して、固さ、伸長度及び現れる圧力
値のパラメータが所望通りに変化してもよい。

第１図及び第３図において、要素２及び３及び弾性片４
間の溶接型の接続が示されている。これらは、全部プラ
スチック材料、例えば要素２及び３用にABS樹脂、弾性
片４用にブタジエン及びスチレンを含むエラストマから
作られる。エラストマは、最終固化前に要素２及び３内
に成型される。第１図の破線で示されたチャンネル７は
エラストマを流し込む役割を果たしている。

第２図は、要素２及び３がプラスチック材料或はアルミ
ニウム、スチール等の他の物質から作られる変形例を示
している。この場合、弾性片４は、もはや第１図のよう
に要素２及び３に溶接で固定されない。弾性片４の端部
10aが挿入されるギザギザを持ち、このギザギザが例え
ば固定化を促進するように波打っている片８及び９が形
成され、図示略の公知の手段によって要素２及び３に固
定される。

弾性片４が当業者にとって公知な接着或は他の固定手段
によって固定されてもよい。

第2a図は弾性片4aが波形金属舌から形成される変形例を
示している。この舌は、もし金属で作られていたなら
ば、溶接或は他の公知の手段によって要素2a及び3aに固
定されてもよい。金属製の弾性特性を持つ弾性片の使用
は、ヒンジが損傷しないで温度及び困難な条件に耐えら
れることを意味している。この配列は、特に、自動車工
業との応用に重要な利点である。

第４図は、２個のロック位置が可能である本発明のヒン
ジの変形例を示している。要素３は、雄要素２の第１の
刻み目2b或は第２の刻み目2cと協働する舌3bを備えてい
る。第４図においては、窓に対するヒンジの応用が示さ
れ、要素２が固定部、要素３が開口部を形成している。
要素の本体には、空間2d及び3cが形成されて、相互にあ
る弾性と柔軟性とを提供している。

第５図は、要素２及び３が相互角度を形成した時に弾性
片の当接位置が形成され、これら要素が同一面で平坦で
ある時に加張位置が得られる本発明の変形例を示してい
る。

第６図は本発明による電子回路のケースを示している。
このケースは、電子回路が恒久的に或は着脱自在に固定
される板の形態のベース要素10を持っている。電子カー
ド11、チップキャリア12、垂直支持体13等は、第６図の
表示の方法によって示されている。勿論、このケース
は、ベース要素10の各側でベース要素10が、本発明のヒ
ンジ15で接続された横要素14を備えている。これら要素
14は、ヒンジ手段15の回りを折り曲げることができ、相
互に支え、ロック手段16a、16bによってベース要素に関
して折曲位置に固定して、略平行六面体形状のケースを
形成している。全部のロック手段は、図面が繁雑になる
ので示されていない。

要素14は、外部接続コードをケース内部に連通させる入
出力プラグ14aを備えている。勿論、自身の電子回路1
7、或は押しボタン19或は弾性接点20を通して操作でき
るボタンを備えたキーボード18のいずれかが備えられて
いることが有利である。これら横要素は勿論、スクリー
ン21或は他の電子ケースに見られる公知装置と協働して
もよく、これらはマイクロコンピュータ或はHiFi装置用
のケースである。ヒンジ手段15は、横要素及びベース部
材に強固に固定された弾性片16を備えている。

各極端部の強固要素に接続された弾性片は、対応の強固
要素での弾性片との接続点間に測定された長さに比較し
て小さく、即ち10〜20倍小さい厚さを持っている。

特に興味のある固定方法は、上述した方法で、要素がAB
S型の熱プラスチック材料から作られ、弾性片が第６図
に見られる５個の要素の組立体によって形成されたベー
ス片に成型されている。同じ装置は、まず、強固要素を
形成する熱固化プラスチックを注入し、次にヒンジ15の
片16を形成するエラストマ材料を注入するために有利に
使用できる。エラストマの注入中には、最初の成型体に
予め用意された通路22を通して、横要素の１つの圧力に
よって作動するキーボード18の部分を形成するために種
々の要素に形成された空間に有利に侵入してもよい。

第７図は、堅い材質から作られる部分23、24、25及び柔
らかい材質即ちエラストマから作られる部分26を備えた
種々の制御ボタン装置を示している。この公知のキーボ
ードの構造は更に記載しない。

第８図及び第９図において、コーナ片27は、ベース板10
に固定され、横要素14がクリップ或はロックされて示さ
れている。第８図において、概略的に示されるロック手
段16a及び16bは、例えば内径が僅かに小さい穴にロック
される小さいボールから形成されてもよい。

第９図は折曲位置にあるケースの理想的外観を部分的に
斜視的に示している。

第６図には示さなかったが、全部の横要素が閉塞位置に
折り曲げられた時に、ケースの蓋28が形成できるよう
に、横要素のベース10に接続された対抗側によって横要
素の１つに接続された追加要素を追加することが可能で
あり、幾分賢明である。この蓋28が例えばベース10のカ
ラム27の上部に当接する。

第10図及び第11図において、家具の弾性片は、前述のケ
ースのそれと同じヒンジ原理を使用して部分的に示され
ている。

第11図は、テーブル或はストールを形成してもよい２個
の要素の斜視的及び部分図を示している。

物が置かれる上部要素30及び足31として機能する要素が
問題である。これら要素は、全部金属、プラスチック、
木製等で形成されてもよい。

ヒンジ手段は、ボール継手32を形成する細長突起と、こ
の突起と協働する溝33によって形成されて、１つが要素
31に、他が要素30に形成されている。弾性片34は、相互
に２個の要素を接続し固定している。第10図及び第11図
に示すような折曲位置において、この弾性片の張力が組
立体の良好な強固性を保証している。

例えば、弾性片34を例えばウイール37の回転で段階的に
加張する手段36を備えたロック手段35が図面に示されて
いる。他の加張折曲ロック手段が当業者の視野内で使用
されてもよい。

第10図において、弾性片34の加張の故に、一要素に対す
る固定レベルでの弾性片の厚さｅが要素31のボール継手
32のレベルでの弾性片の中間部で測定された厚さｅ′よ
り大きいことが理解される。例えば、弾性片34が要素30
及び31に対して摺動することを防止する棒、或は他の手
段によって形成される手段38は、弾性片34がこれら要素
の結合用に挿入される要素30及び31の２個の長手方向の
ギザギザ39を形成している。

第12図及び第13図は、弾性特性を持つ部分及びこの部分
と相互接続される２個の強固要素が１つ及び同じ片で形
成される本発明の特に有利な実施例を示している。

事実、これは、弾性量の加減が要望された部分に対して
堅さ及び伸度が選択された厚さ及び応用された特殊処理
に依存して変化する物質が存在している。

特に、本発明の一実施例におけるヒンジとして使用され
た単一片は、技術的な熱プラスチックエラストマ用のデ
ュポン デ ネモーによって登録された商標名HYTRELで
公知な型の熱プラスチックエラストマから形成される。
この型の熱プラスチックエラストマは、ゴムに好ましい
数々の特性を伴った高性能柔軟プラスチックとして分類
される。

このプラスチックは、大きい粘りを持ち、弾性の外に、
繰り返される曲げと同様に、高流動抵抗、耐衝撃及び疲
労性も提供している。低温での貴重な柔軟性及び高温で
のこれら特性の良好な維持特性も勿論この型の熱プラス
チックエラストマの重要な特性である。更に、種々の工
業化学薬剤、油及び溶剤による劣化に対して抵抗力を持
っている。熱プラスチックを使用した種々の方法、特
に、注入成型、押出、押出ブロー、回転成型及び熔融状
態の流動方法は、所望の形状を持つ高性能片を容易に製
造できることが可能である。

変形方法及び使用されるポリマの型に依存して、170〜2
50℃、例えば約200℃の温度が使用される。

HYTREL型の熱プラスチックエラストマでは、ヒンジが単
一片にける本発明の物品のそれと同じ型で形成でき、従
って、ゴム型弾性片と相互結合される多重プラスチッ
ク、木製或は金属片と置換できる。

第12図及び第13図に部分的に示される物品は、必須的に
２個の部分、即ち突起部２′ａを備えた雄部分２′及び
中空部３′ａを備えた雌部分３′から形成される。第12
図は、折曲位置及び相互に当接した位置を示し、これら
部分２′及び３′が例えば90°の角度を形成している。

第13図は、平坦位置にある同じ部分２′及び３′を示し
ている。これら２個の要素は強固で、各々が略同一面に
延長している。更に、ヒンジ手段１′は、相互接続され
る部分２′及び３′と堅く結合された弾性部４′を備え
ている。これら部分２′、３′及び４′は、一体に形成
された同じ片であるが、部分２′及び３′が相当強固で
堅く、一方部分４′が弾性的で伸長的である。

２個の部分２′及び３′が略同一面にある時には、弾性
部４′が第13図の弛緩位置を占有している。２個の部分
２′及び３′が折曲位置にあり、第12図及び第13図に図
示略のロック手段で相互にロックした時には、弾性部
４′が２個の部分２′及び３′を相互にヒンジ付けする
手段１の良好な強固性を形成するように加張位置を占有
している。この弾性部４′が柔軟で、ある伸度を持って
いる。当接位置においては、弾性部の固さが例えば約90
ショアで、例えば約30gの圧力で加張した時に３％延び
る100ショアになる。しかし、理解されるように、応用
例に依存して、固さ、伸長度及び現れる圧力値の３個の
パラメータが使用されるHYTREL型の熱プラスチックエラ
ストマの組成及び厚さを調整することによって、所望通
りに変化してもよい。

第14図及び第15図は、弾性特性を持つ部分例えばゴム片
４″が第15図の折曲位置において、ヒンジの回転軸Oxの
後に延長した位置を占有するようになっている他の有利
な実施例を示している。従って、要素３″が要素２″の
ボール継ぎ手２″ａの回りを回転した時には、弾性片
４″が最大張力を通して貫通して、最大張力が弾性片
４″の回転軸Oxの背後の通過時に減少し、２個の要素
３″及び２″が相互ロックする位置にもたらす手助けを
している。

前述の記載から明らかで明白なように、本発明は上記応
用例のみに限定されない。全変形例は、特に以下の、略
同一面に延長した要素が例えば種々の数、容積及び寸法
の面に略直交して、該要素と一体或は固定された突出部
を備えた物品、 ２個の同じ要素間の弾性接続片が縦割りにされて、相互
に離間配置された種々の部分によって形成れた物品、 弾性片が要素の全長に亙って同じ要素に固定されないが
部分的に固定される物品、 相互接続要素が種々の材料から作られる物品、 要素は、中間ロック手段の故に、弛緩、当接或は緩衝位
置及び加張或は最先端位置間の弾性片の種々の張力に相
当する種々の中間位置に適応して、張力が種々の張力の
最高値である位置が必要でない物品を包含している。

「発明の効果」 以上説明したように、本発明によれば、容易な格納と、
最適な輸送とを兼ね備えた弾性折曲物品を提供すること
ができ、組立及び製造が容易な物品、回避できない製造
許容度を除いて、相互接続される種々の近接要素間の遊
び問題を除去したヒンジを提供でき、相互要素の精密な
相対位置が反復性できる。換言すれば、ヒンジの各操作
後、要素は同じ場所に正確にシステム的にロック位置に
戻ることができる利点が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による物品の部分的側面図で、弾性特性
を持つ部分が折曲位置にある弾性材料片である図、第２
図は着脱弾性材料片を持つ第１図の変形例の側面図、第
2a図は波形舌の形態の金属弾性片を備えた本発明のヒン
ジの部分側面図、第３図は平坦位置にある第１図のヒン
ジの部分斜視図、第４図は窓に応用された２個のロック
位置を持つ本発明の変形例の部分斜視図、第５図は２個
の強固要素が同一面にある時に、弾性特性を持つ部分が
力によって作用する本発明の他のヒンジの断面図、第６
図は本発明の有利な実施例による電子部品用のケースの
部分概略斜視図、第７図は第６図のケースの一体キーボ
ードを持つ一面の部分断面図、第８図は折曲げられた面
を持つ第６図のケースに応用された型のケースッコーナ
の断面図、第９図は第８図のコーナの概略斜視図、第10
図は例えばテーブルのような家具の折曲片に応用された
本発明のヒンジの側断面図、第11図は本発明のテーブル
のヒンジ部分の部分斜視図、第12図は弾性特性を持つ部
分及び２個の強固要素が同一片で作られた折曲位置の本
発明の特定の実施例による物品の部分側面図、第13図は
平坦位置にある第12図のヒンジの一部斜視図、第14図は
ロック前に弾性片が中間最大張力を貫通させるようにな
っている本発明の他の有利な実施例による平坦位置にあ
るヒンジの一部断面図、第15図は折曲位置にある第14図
のヒンジの一部断面図である。 2,3…強固要素、2a…突起部、3a…中空部、４…弾性
片、1,15…ヒンジ、16…ロック手段。

フロントページの続き (72)発明者 デラムール ドミニケ フランス国 78490 レ メスニュル リ ュ デ ラ ミリエール 44 (72)発明者 ロディ オリビエール フランス国 78640 ノウフル ル シャ トウ アレ ドゥ プティ ニース ヴィ リエール セイン フレデリック ９ (56)参考文献 実公 昭48−44236（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭52−11118（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (16)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一方が他方にヒンジ部（１）を介して互い
   に回動可能に接続された２つの剛体部材（2,3）を有
   し、 このヒンジ部は弾性部（４）を有し、この弾性部が湾曲
   することにより、これらの２つの部材は、該２つの部材
   が第１の角度を形成するような第１の位置と、これらが
   第２の角度をとる第２の位置とを占めるようにされ、 これらの部材には、これらの部材の前記第２の位置にお
   いて互いに当接する当接部（2a,3a）と、前記第２の位
   置においてこれらの部材をロックするためのロック手段
   が設けられ、 さらに前記弾性部（４）の長さは、前記２つの部材（2,
   3）がその第１の位置をとった時に弛緩し、２つの部材
   が前記第２の位置において前記ロック手段によりロック
   された時に緊張して一方の剛体部材を他方の剛体部材に
   押圧するように設定されていることを特徴とする物品。
2. 【請求項２】前記弾性部（４）は、前記剛体部材（2,
   3）とは異なる部材であり、該２つの剛体部材に取り外
   し可能に固定されていることを特徴とする請求項１に記
   載の物品。
3. 【請求項３】剛性部材（2,3）が剛性の高いプラスチッ
   ク材料から製造され、前記弾性部（４）は合成ゴムのタ
   イプのエラストマーから製造されていることを特徴とす
   る請求項１又は２のいずれかに記載の物品。
4. 【請求項４】前記弾性部（４）と２つの剛性部材は同じ
   材料からなる単一の同じ部材を構成することを特徴とす
   る請求項１に記載の物品。
5. 【請求項５】前記２つの剛性部材と弾性部は、HYTRELの
   商標で知られるような熱可塑性を持つエラストマーから
   構成されていることを特徴とする請求項４に記載の物
   品。
6. 【請求項６】前記弾性部は弾性材料から形成されている
   ことを特徴とする請求項１又は２に記載の物品。
7. 【請求項７】前記弾性部はばねを形成する金属材料から
   形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載
   の物品。
8. 【請求項８】前記ヒンジ部（１）は、第１の位置から第
   ２の位置に至る加張過程の途中において弾性部が最も緊
   張が高くなり、第２の位置において２つの剛性部材が互
   いにロック位置に来たときに緊張が一部弛むように構成
   されていることを特徴とする請求項１ないし７のいずれ
   かに記載の物品。
9. 【請求項９】前記弾性部は、２つの剛性部材が実質的に
   同じ平面上で平坦である時に弛緩し、２つの剛性部材の
   なす角度が150度以下であるときに加張するようにその
   長さが設定されていることを特徴とする請求項１ないし
   ８のいずれかに記載の物品。
10. 【請求項１０】前記ロック手段には一方の剛体部材に形
    成された少なくとも１つのノッチ（2b）が設けられ、２
    つの剛体部材が第１の位置と第２の位置間の中間の位置
    を占めるときにこれが他方の剛体部材に形成された舌
    （3b）と係合して、弾性部が中間的なロック状態に対応
    する中間的緊張位置を占めるように構成されていること
    を特徴とする請求項１ないし９のいずれかに記載の物
    品。
11. 【請求項１１】前記ヒンジ部は、回転継手を形成する１
    つの剛体部材と一体の突起と、他の剛体部材に形成され
    てこの突起に係合する溝を有することを特徴とする請求
    項１ないし10のいずれかに記載の物品。
12. 【請求項１２】前記弾性部は、この弾性部が加張させら
    れたときに前記突起に押圧されるように形成されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の物品。
13. 【請求項１３】中央部材（10）と、この中央部材の各側
    部にヒンジ部（15）を介して接続された４つの周辺部材
    を有する少なくとも５つの矩形板状部材を含み、それに
    よって周辺部材を中央部材に対して畳んだときに平行六
    面体状の箱が構成されるようになっていることを特徴と
    する請求項１ないし12のいずれかに記載の物品。
14. 【請求項１４】１つの剛体部材を他の剛体部材にロック
    するためのロック手段がロック及びその解除が容易なク
    リップ（16a）であることを特徴とする請求項１ないし1
    3のいずれかに記載の物品。
15. 【請求項１５】プラスチック材料から構成された電気回
    路用のケースであって、ベース部材（10）、４つの横部
    材（14）及び前記ベース部材の各側部に４つの横部材を
    接続する手段を有し、 この接続手段は、前記横部材をベース部材に対して、全
    ての部材が実質的に同一面上にくるような平坦位置と、
    横部材を接触させて横部材がベース部材に対して折り畳
    まれて箱を形成する位置との間で回動可能に取り付ける
    ヒンジ部（15）を有し、 さらに、各横部材をベース部材に対してそれぞれの接触
    した折り畳み位置においてロックしてこの閉止位置を維
    持するロック手段を有し、 前記ヒンジ部（15）は、弾性材料から形成された弾性部
    （16）から構成されて長手方向の弾性変形特性を有し、
    ベース部材のそれぞれの側にそれぞれの横部材を結合
    し、前記横部材がベース部材に対して平坦であるときの
    弛緩位置と、前記横部材がベース部材に対してロックさ
    れて箱を閉じたときの加張位置の間において前記弾性部
    を加張させるように配置され、それによって、ロック手
    段が作動したときにこの加張状態の弾性部が横部材とベ
    ース部材の間のヒンジ部の高い剛性を確保するようにな
    っていることを特徴とするケース。
16. 【請求項１６】横部材とベース部材が型成型されたABS
    樹脂のタイプの熱可塑性ポリマーから構成され、前記弾
    性部は、ブタジエンやスチレンをベースとする合成ゴム
    のタイプの合成エラストマーから形成され、これは前記
    の型成型された熱可塑性樹脂に形成された空間に再度型
    成型され、この部材によって前記可塑性材料からなる部
    材がこの再度の型成型により融接されていることを特徴
    とする請求項15に記載のケース。