JPH0593912U - タイヤ滑止具 - Google Patents

タイヤ滑止具

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JPH0593912U
JPH0593912U JP3696292U JP3696292U JPH0593912U JP H0593912 U JPH0593912 U JP H0593912U JP 3696292 U JP3696292 U JP 3696292U JP 3696292 U JP3696292 U JP 3696292U JP H0593912 U JPH0593912 U JP H0593912U
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tightening
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 タイヤ外側側の緊締索が非伸張性索体から成
る場合、装着後の増締めを不要とし、装着作業の簡単
化、時間短縮、耐久性の向上を図る。 【構成】 滑止具本体2 の幅方向端縁の掛止部8,9 に係
合フック15,16 を介して非伸張性緊締索13,14 を掛止す
るタイヤ滑止具1 で、滑止具本体2 のタイヤ内側側の掛
止部8 には、非伸張性芯材10を埋設しているとともに、
滑止具本体2 のタイヤ外側側の掛止部9 には、非伸張性
芯材10を埋設せず、伸張可能とし、装着時及び走行中の
緩みを吸収して、滑止具本体2 のずれ、偏心を矯正す
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用タイヤの外周面に巻装して使用されるタイヤ滑止具に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種タイヤ滑止具として、図5に例示するゴム等の弾性材料製滑止具 本体から成るタイヤ滑止具1 が知られている。 (例えば特開昭62-278006 号公報 参照) 。該滑止具1 は、図5及び図6に示すように、滑止具本体2 が長手方向と 直交するラダー状接地部3 と、幅方向両側の斜交差網目状の側縁部4,5 と、長手 方向両端の連結帯部6,7 を備え、側縁部4,5 の幅方向各端縁が掛止部8,9 とされ 、内部に高張力性繊維製芯材10が全面にわたって埋設されている。
【0003】 そして、前記滑止具本体2 をタイヤの外周面に巻付け、前記連結帯部6,7 を互 いに対向させて連係フック11,12 を用いて連結し、前記各掛止部8,9 に、夫々緊 締索13,14 を係合フック15,16 を介して掛止するようになっている。なお、タイ ヤ内側側の係合フック15は、金属製帯板材から成り、内側緊締索13 (非伸張性ロ ープ) に巻付けてカシメ固定される。
【0004】 また、タイヤ外側側の係合フック16は、金属棒製でその一端が滑止具本体1 の タイヤ外側側掛止部9 にカシメ固定され、他端に外側緊締索14 (非伸張性ロープ 又はベルト、或いは伸張性ゴムリング) が係合されるようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術において、タイヤ外側側の緊締索14に弾性リングを用 いた場合、滑止具1 装着後の走行に伴なう緩みは、弾性リングにより吸収される ため、自動車を止めて増締めする必要はなく、また、装着時に滑止具本体2 が偏 心していても走行中に自然に矯正され外れの生ずることはないが、装着に多くの 時間を要し、高速走行時に滑止具本体2 がタイヤ外周面から浮き上がってタイヤ ハウジングに接触し、異音を発したり損傷するという問題がある。
【0006】 他方、タイヤ外側側の緊締索14に非伸張性ロープ又はベルトを使用する場合、 装着時間を短縮でき、高速走行時における滑止具本体2 の浮き上がりが極少とな るが、滑止具装着後の走行に伴なう緩みの吸収ができないので自動車を止めて締 め直し (増締め) をする必要が生じるが、この増締めをしないと滑止具1 の張り 具合が悪くなり、走行中に滑止具本体2 が偏心し片寄ってタイヤから外れる恐れ があるなどの問題があった。
【0007】 本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、タイヤ外側側の緊締索が非伸張性索体から成る場合、装着後に増締めを必要 とせず、短時間で簡単に装着できるタイヤ滑止具を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、非金属材料製滑止具本体の幅方向各端縁の掛止部に係合フッ クを介して緊締索を掛止するようにしたタイヤ滑止具において、前記滑止具本体 の少くともタイヤ外側側の掛止部には、非伸張性芯材を埋設していないことを特 徴としている。
【0009】 また、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の材料を滑止具本体の他の部分の構 成材料よりも高弾性のものとすることを特徴としている。 さらに、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の係合フックが掛止される部分及 びその近傍に補強手段が施されていることを特徴としている。
【0010】
【作用】
本考案によれば、滑止具をタイヤに装着すると、緊締索の締付けによって、タ イヤ外側側の掛止部が伸びるため、車輪の軸中心に向う求心力が作用し、滑止具 本体の偏心装着により生じるずれ等の不具合が解消される。そして、滑止具装着 後の走行開始直後に生じる緩みは、タイヤ外側側の掛止部の弾性によって吸収さ れ、装着時の滑止具本体のずれ、偏心等は走行中に自然に矯正されて最適状態と なり、タイヤから外れるのが防止される。
【0011】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図1〜図4は本考案の実施例を示しているが、タイヤ滑止具1 の基本構成は図 5及び図6に示すものと同じであるため、図5,図6と同符号を付すと共に同名 称を用い、図5をも参照して説明する。
【0012】 図1及び図2は本考案の第1実施例を示し、タイヤ滑止具1 の滑止具本体2 は 非金属材料例えばゴム製で帯状を呈し、その長手方向と直交する互に平行な多数 のラダー状接地部3 と、幅方向両側の斜交差網目状側縁部4,5 と、長手方向両端 の前記接地部3 と平行な連結帯部6,7 とを備え、側縁部4,5 の幅方向端 (タイヤ への装着時にタイヤ内側と外側に位置する) の各端縁が掛止部8,9 とされ、タイ ヤ外側側の掛止部9 を除く全部分に非伸張性で高張力性の繊維製芯材10 (例えば ナイロン等の有機繊維をゴムで被霧したコード) が設けられている。なお、接地 部3 には、スパイクピン(P) が埋設されている。
【0013】 タイヤ外側側の前記掛止部9 は、滑止具本体2 の他の構成材料と同材質のもの を使用しているが、掛止部9 のみを成分の異なる高弾性ゴム材料を使用するなど して、滑止具本体2 の緩み吸収力が大でしかも高速走行時における不当な伸張を 生じさせないものとし、滑止具本体2 がタイヤ外周面から浮き上がらないように するのが好ましい。
【0014】 前記芯材10の配置は、2条の芯材10A,10B がラダー状接地部3 と側縁部4,5 の 接続部分及び側縁部4,5 内で交差し、かつタイヤ内側側の掛止部8 には1条10B のみが通るようになっている。なお、該芯材10は繊維ばかりではなく他の材料例 えば金属線材等を使用できる。 11,12 は連係フックで金属材料から成り、タイヤに滑止具本体2 を巻き付けて 連結帯部6,7 を連結するものであり、タイヤ内側側の連係フック11は連結帯部6 の一端にカシメ固定され、緊締索13の一端が固縛されると共に、緊締索13の他端 に連結されるフック部11A を有している。また、他方の連係フック12はタイヤ外 側側で連結帯部6,7 を連結するために滑止具本体2 側に二連フック部12A,12B を 有し、その一方のフック部12A が連結帯部6 の他端にカシメ固定されており、フ ック部12B を連結帯部7 に引掛けて両連結帯部6,7 を連結するようになっている 。なお、フック部12C にはタイヤ外側側の緊締索14が引掛け係合される。
【0015】 前記緊締索13,14 は、非伸張性材料からなり、緊締索13には有端ロープが用い られ、滑止具本体2 の掛止部8 に一方がカシメ固定された金属製係合フック15の 他方が緊締索13にカシメ固定されており、緊締索13の両端が前記連係フック11に より連結されるようになっている。 緊締索14には有端ロープ又はベルトが用いられ、タイヤ外側側の前記掛止部9 にカシメ固定された金属製係合フック16に引掛けて係合し、締付具 (図示省略) を用いて緊締索14の端部を連係しかつ締付けるようになっている。そして、該緊 締索14により係合フック16を介して滑止具本体2 をタイヤに締付けることによっ て、掛止部9 が所定量伸張すると共に滑止具本体2 を車輪軸心に向って緊張させ る求心力が生じる (図2参照) 。
【0016】 上記第1実施例において、滑止具1 のタイヤへの装着は、従来例のタイヤ外側 側緊締索14に非伸張性ロープ又はベルトを用いた場合と同じ操作で装着できると 共に、掛止部9 に芯材10が埋設されていないので装着が従来例に比して極めて簡 単でかつ、締付けが容易でしかも短時間で行なえ、掛止部9 が伸びるため車輪軸 心に向う求心力が作用し、滑止具本体2 の偏心装着により生じるずれ等の不具合 が解消される。
【0017】 さらに、滑止具装着後の走行開始直後に生じる緩みは、掛止部9 の弾性によっ て吸収され、装着時の滑止具本体2 のずれ、偏心等は、走行中に自然に矯正され て最適装着状態となり、滑止具本来の機能を発揮すると共にタイヤから外れるの が防止される。また、高速走行時においては、掛止部9 の弾性の限界即ち伸びの 限界によって、滑止具本体2 がタイヤ外周から浮き上がらずタイヤハウジングに 接触することはない。
【0018】 そして、タイヤ滑止具1 をタイヤから取り外す場合は、従来同様に緊締索14の 締付具による締付けを解放すると共に係合フック16から外し、連結帯部6,7 の連 係フック11,12 を外すことによって、簡単にかつ短時間で外すことができる。 図3は本考案の第2実施例を示し、第1実施例と異なるところは、滑止具本体 2 がタイヤ周方向 (長手方向) に複数分割され、かつ芯材10の埋入配列がラダー 接地部2 で交差しないよう一方通行編みにした点であり、第1実施例と同等の効 果が期待できる。したがって、図1と同符号を付し説明は省略する。
【0019】 図4(a) 〜(c) は、第1及び第2実施例における掛止部9 の補強手段を示し、 図4(a) は掛止部9 の係合フック16が引掛けられる部分及びその近傍の寸法 (断 面積) を大きくして伸びにくくして伸張による劣化及び損傷による耐久性の向上 を図っている。図4(b) も(a) と同様に強度を高めかつ伸びを抑えるために断面 積を大きくしている。図4(c) は、掛止部9 の係合フック16が引掛けられる部分 及びその近傍に、掛止部9 の緩み吸収機能を損ねない程度に補強材 (例えば繊維 製繊維物等)17 を埋入し、補強を図ると共に部分的に伸びを抑えて劣化を防止し ている。
【0020】 本考案は、上記各実施例に限定されるものではなく、例えば滑止具本体のタイ ヤ内側側の掛止部も芯材を埋設しないで高弾性とすることができ、また滑止具本 体の形状を変更 (例えばラダー状接地部に代えて側縁部のような斜交差網目状と する) することができる。
【0021】
【考案の効果】 本考案は、上述のように、非金属材料製滑止具本体の幅方向各端縁の掛止部に 係合フックを介して緊締索を掛止するようにしたタイヤ滑止具において、前記滑 止具本体の少くともタイヤ外側側の掛止部には、非伸張性芯材を埋設していない ことを特徴とするものであるから、ずれ、偏心等を自然に矯正して最適装着状態 とすることができ、タイヤへの装着後走行開始時における締め直し(増締め)作 業が不要で、しかも簡単かつ短時間で着脱が可能であり、滑止機能を十分に発揮 できかつ耐久性の向上が図れる。
【0022】 また、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の材料を滑止具本体の他の部分の構 成材料よりも高弾性のものとすることを特徴とするものであるから、掛止部の弾 性を最適にすることができると共に、耐久性の向上を図ることができる。 さらに、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の係合フックが掛止される部分及 びその近傍に補強手段が施されていることを特徴とするものであるから、掛止部 の伸びによる劣化を防止でき、耐久性の向上を図ることができる。
【提出日】平成4年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】 【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車用タイヤの外周面に巻装して使用されるタイヤ滑止具に関す るものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種タイヤ滑止具として、図5に例示するゴム等の弾性材料製滑止具 本体から成るタイヤ滑止具1 が知られている。 (例えば特開昭62-278006 号公報 参照) 。該滑止具1 は、図5及び図6に示すように、滑止具本体2 が長手方向と 直交するラダー状接地部3 と、幅方向両側の斜交差網目状の側縁部4,5 と、長手 方向両端の連結帯部6,7 を備え、側縁部4,5 の幅方向各端縁が掛止部8,9 とされ 、内部に高張力性繊維製芯材10が全面にわたって埋設されている。
【0003】 そして、前記滑止具本体2 をタイヤの外周面に巻付け、前記連結帯部6,7 を互 いに対向させて連係フック11,12 を用いて連結し、前記各掛止部8,9 に、夫々緊 締索13,14 を係合フック15,16 を介して掛止するようになっている。なお、タイ ヤ内側側の係合フック15は、金属製帯板材から成り、内側緊締索13 (非伸張性ロ ープ) に巻付けてカシメ固定される。
【0004】 また、タイヤ外側側の係合フック16は、金属棒製でその一端が滑止具本体1 の タイヤ外側側掛止部9 にカシメ固定され、他端に外側緊締索14 (非伸張性ロープ 又はベルト、或いは伸張性ゴムリング) が係合されるようになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術において、タイヤ外側側の緊締索14に弾性リングを用 いた場合、滑止具1 装着後の走行に伴なう緩みは、弾性リングにより吸収される ため、自動車を止めて増締めする必要はなく、また、装着時に滑止具本体2 が偏 心していても走行中に自然に矯正され外れの生ずることはないが、装着に多くの 時間を要し、高速走行時に滑止具本体2 がタイヤ外周面から浮き上がってタイヤ ハウジングに接触し、異音を発したり損傷するという問題がある。
【0006】 他方、タイヤ外側側の緊締索14に非伸張性ロープ又はベルトを使用する場合、 装着時間を短縮でき、高速走行時における滑止具本体2 の浮き上がりが極少とな るが、滑止具装着後の走行に伴なう緩みの吸収ができないので自動車を止めて締 め直し (増締め) をする必要が生じるが、この増締めをしないと滑止具1 の張り 具合が悪くなり、走行中に滑止具本体2 が偏心し片寄ってタイヤから外れる恐れ があるなどの問題があった。
【0007】 本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、タイヤ外側側の緊締索が非伸張性索体から成る場合、装着後に増締めを必要 とせず、短時間で簡単に装着できるタイヤ滑止具を提供するにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、非金属材料製滑止具本体の幅方向各端縁の掛止部に係合フッ クを介して緊締索を掛止するようにしたタイヤ滑止具において、前記滑止具本体 のタイヤ内側側の掛止部には、非伸張性芯材を埋設しているとともに、前記滑止 具本体の タイヤ外側側の掛止部には、前記非伸張性芯材を埋設していないことを 特徴としている。
【0009】 また、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の材料滑止具本体の他の部分の構 成材料とは弾性率が異なっていることを特徴としている。 さらに、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の係合フックが掛止される部分及 びその近傍に補強手段が施されていることを特徴としている。
【0010】
【作用】
本考案によれば、滑止具をタイヤに装着すると、緊締索の締付けによって、 イヤ外側側の掛止部には非伸張性芯材を有していないことから、 タイヤ外側側の 掛止部が伸びるため、車輪の軸中心に向う求心力が作用し、滑止具本体の偏心装 着により生じるずれ等の不具合が解消される。そして、滑止具装着後の走行開始 直後に生じる緩みは、タイヤ外側側の掛止部の弾性によって吸収され、装着時の 滑止具本体のずれ、偏心等は走行中に自然に矯正されて最適状態となり、タイヤ から外れるのが防止される。
【0011】
【実施例】 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図1〜図4は本考案の実施例を示しているが、タイヤ滑止具1 の基本構成は図 5及び図6に示すものと同じであるため、図5,図6と同符号を付すと共に同名 称を用い、図5をも参照して説明する。
【0012】 図1及び図2は本考案の第1実施例を示し、タイヤ滑止具1 の滑止具本体2 は 非金属材料例えばゴム製で帯状を呈し、その長手方向と直交する互に平行な多数 のラダー状接地部3 と、幅方向両側の斜交差網目状側縁部4,5 と、長手方向両端 の前記接地部3 と平行な連結帯部6,7 とを備え、側縁部4,5 の幅方向端 (タイヤ への装着時にタイヤ内側と外側に位置する) の各端縁が掛止部8,9 とされ、タイ ヤ外側側の掛止部9 を除く全部分に非伸張性で高張力性の繊維製芯材10 (例えば ナイロン等の有機繊維をゴムで被霧したコード) が設けられている。なお、接地 部3 には、スパイクピン(P) が埋設されている。
【0013】 タイヤ外側側の前記掛止部9 は、滑止具本体2 の他の構成材料と同材質のもの を使用しているが、掛止部9 のゴム弾性を変えることによりその滑止具1 の最適 なものを得ることができる。ゴム弾性を変える方法としては、ゴム成分を変える か、或いは、太さや長さといった形状を変える方法があるが、例えば、掛止部9 のみを高弾性ゴム材料を 使用するなどして、滑止具本体2 の緩み吸収力が大でし かも高速走行時における不当な伸張を生じさせないものとし、滑止具本体2 がタ イヤ外周面から浮き上がらないようにするのが好ましい。
【0014】 前記芯材10の配置は、2条の芯材10A,10B がラダー状接地部3 と側縁部4,5 の 接続部分及び側縁部4,5 内で交差し、かつタイヤ内側側の掛止部8 には1条10B のみが通るようになっている。なお、該芯材10は繊維ばかりではなく他の材料例 えば金属線材等を使用できる。 11,12 は連係フックで金属材料から成り、タイヤに滑止具本体2 を巻き付けて 連結帯部6,7 を連結するものであり、タイヤ内側側の連係フック11は連結帯部6 の一端にカシメ固定され、緊締索13の一端が固縛されると共に、緊締索13の他端 に連結されるフック部11A を有している。また、他方の連係フック12はタイヤ外 側側で連結帯部6,7 を連結するために滑止具本体2 側に二連フック部12A,12B を 有し、その一方のフック部12A が連結帯部6 の他端にカシメ固定されており、フ ック部12B を連結帯部7 に引掛けて両連結帯部6,7 を連結するようになっている 。なお、フック部12C にはタイヤ外側側の緊締索14が引掛け係合される。
【0015】 前記緊締索13,14 は、非伸張性材料からなり、緊締索13には有端ロープが用い られ、滑止具本体2 の掛止部8 に一方がカシメ固定された金属製係合フック15の 他方が緊締索13にカシメ固定されており、緊締索13の両端が前記連係フック11に より連結されるようになっている。 緊締索14には有端ロープ又はベルトが用いられ、タイヤ外側側の前記掛止部9 にカシメ固定された金属製係合フック16に引掛けて係合し、締付具 (図示省略) を用いて緊締索14の端部を連係しかつ締付けるようになっている。そして、該緊 締索14により係合フック16を介して滑止具本体2 をタイヤに締付けることによっ て、掛止部9 が所定量伸張すると共に滑止具本体2 を車輪軸心に向って緊張させ る求心力が生じる (図2参照) 。
【0016】 上記第1実施例において、滑止具1 のタイヤへの装着は、従来例のタイヤ外側 側緊締索14に非伸張性ロープ又はベルトを用いた場合と同じ操作で装着できると 共に、掛止部9 に芯材10が埋設されていないので装着が従来例に比して極めて簡 単でかつ、締付けが容易でしかも短時間で行なえ、掛止部9 が伸びるため車輪軸 心に向う求心力が作用し、滑止具本体2 の偏心装着により生じるずれ等の不具合 が解消される。
【0017】 さらに、滑止具装着後の走行開始直後に生じる緩みは、掛止部9 の弾性によっ て吸収され、装着時の滑止具本体2 のずれ、偏心等は、走行中に自然に矯正され て最適装着状態となり、滑止具本来の機能を発揮すると共にタイヤから外れるの が防止される。また、高速走行時においては、掛止部9 の弾性の限界即ち伸びの 限界によって、滑止具本体2 がタイヤ外周から浮き上がらずタイヤハウジングに 接触することはない。
【0018】 そして、タイヤ滑止具1 をタイヤから取り外す場合は、従来同様に緊締索14の 締付具による締付けを解放すると共に係合フック16から外し、連結帯部6,7 の連 係フック11,12 を外すことによって、簡単にかつ短時間で外すことができる。 図3は本考案の第2実施例を示し、第1実施例と異なるところは、滑止具本体 2 がタイヤ周方向 (長手方向) に複数分割され、かつ芯材10の埋入配列がラダー 接地部2 で交差しないよう一方通行編みにした点であり、そうすることにより滑 止具1 の製造における作業性をあげることができ、生産性を向上し、第1実施例 の効果にプラス効果が期待できる 。したがって、図1と同符号を付し説明は省略 する。
【0019】 図4(a) 〜(c) は、第1及び第2実施例における掛止部9 の補強手段を示し、 図4(a) は掛止部9 の係合フック16が引掛けられる部分及びその近傍の寸法 (断 面積) を大きくして伸びにくくして伸張による劣化及び損傷による耐久性の向上 を図っている。図4(b) も(a) と同様に強度を高めかつ伸びを抑えるために断面 積を大きくしている。図4(c) は、掛止部9 の係合フック16が引掛けられる部分 及びその近傍に、掛止部9 の緩み吸収機能を損ねない程度に補強材 (例えば繊維 製繊維物等)17 を埋入し、補強を図ると共に部分的に伸びを抑えて劣化を防止し ている。
【0020】 本考案は、上記各実施例に限定されるものではなく、例えば滑止具本体のタイ ヤ内側側の掛止部も芯材を埋設しないで高弾性とすることができ、また滑止具本 体の形状を変更 (例えばラダー状接地部に代えて側縁部のような斜交差網目状と する) することができる。
【0021】
【考案の効果】
本考案は、上述のように、非金属材料製滑止具本体の幅方向各端縁の掛止部に 係合フックを介して緊締索を掛止するようにしたタイヤ滑止具において、前記滑 止具本体のタイヤ内側側の掛止部には、非伸張性芯材を埋設しているとともに、 前記滑止具本体の タイヤ外側側の掛止部には、前記非伸張性芯材を埋設していな いことを特徴とするものであるから、ずれ、偏心等を自然に矯正して最適装着状 態とすることができ、タイヤへの装着後走行開始時における締め直し(増締め) 作業が不要で、しかも簡単かつ短時間で着脱が可能であり、滑止機能を十分に発 揮できかつ耐久性の向上が図れる。
【0022】 また、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の材料滑止具本体の他の部分の構 成材料とは弾性率が異なっていることを特徴とするものであるから、掛止部の弾 性を最適にすることができると共に、耐久性の向上を図ることができる。 さらに、本考案は、芯材を埋設しない掛止部の係合フックが掛止される部分及 びその近傍に補強手段が施されていることを特徴とするものであるから、掛止部 の伸びによる劣化を防止でき、耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す平面図である。
【図2】同第1実施例のタイヤへの装着状態の要部(掛
止部)を示す図面である。
【図3】本考案の第2実施例を示す平面図である。
【図4】(a) 〜(c) は掛止部の補強手段を示す拡大図で
ある。
【図5】従来例を示す平面図である。
【図6】従来例の芯材配置状態を示す拡大平面図であ
る。
【符号の説明】
1 タイヤ滑止具 2 滑止具本体 4,5 側縁部 8,9 掛止部 10 非伸張性芯材 13,14 緊締索 15,16 係合フック 17 補強材
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年6月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【考案の名称】 タイヤ滑止具
【実用新案登録請求の範囲】
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す平面図である。
【図2】同第1実施例のタイヤへの装着状態の要部(掛
止部)を示す図面である。
【図3】本考案の第2実施例を示す平面図である。
【図4】(a) 〜(c) は掛止部の補強手段を示す拡大図で
ある。
【図5】従来例を示す平面図である。
【図6】従来例の芯材配置状態を示す拡大平面図であ
る。
【符号の説明】 1 タイヤ滑止具 2 滑止具本体 4,5 側縁部 8,9 掛止部 10 非伸張性芯材 13,14 緊締索 15,16 係合フック 17 補強材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非金属材料製滑止具本体の幅方向各端縁
    の掛止部に係合フックを介して緊締索を掛止するように
    したタイヤ滑止具において、前記滑止具本体の少くとも
    タイヤ外側側の掛止部には、非伸張性芯材を埋設してい
    ないことを特徴とするタイヤ滑止具。
  2. 【請求項2】 芯材を埋設しない掛止部の材料を滑止具
    本体の他の部分の構成材料よりも高弾性のものとするこ
    とを特徴とする請求項1のタイヤ滑止具。
  3. 【請求項3】 芯材を埋設しない掛止部の係合フックが
    掛止される部分及びその近傍に補強手段が施されている
    ことを特徴とする請求項1又は2のタイヤ滑止具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62278006A (ja) * 1986-05-27 1987-12-02 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd タイヤ用滑止具
JPS63107219U (ja) * 1986-12-29 1988-07-11

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