JP2515874Y2 - タイヤ滑り止め具 - Google Patents

タイヤ滑り止め具

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JP2515874Y2
JP2515874Y2 JP6434890U JP6434890U JP2515874Y2 JP 2515874 Y2 JP2515874 Y2 JP 2515874Y2 JP 6434890 U JP6434890 U JP 6434890U JP 6434890 U JP6434890 U JP 6434890U JP 2515874 Y2 JP2515874 Y2 JP 2515874Y2
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敏孝 西
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オーツタイヤ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車用タイヤの外周部に巻装されて使用
されるタイヤ滑り止め具に関するものである。
(従来の技術) 一般に、積雪、氷結した路面を自動車で走行する場
合、椅子形又は亀甲形等の多数の網目部を有する非金属
材料例えばゴム製のタイヤ滑り止め具が使用されてい
る。
従来、この種タイヤ滑り止め具1としては、第12図に
示すものがある。すなわち、該滑り止め具1は、タイヤ
の外周部に巻装される網目状の帯状本体2と、該本体2
の長手方向両端の連結帯部3,4を互いに対向させて連結
帯部3,4の本体幅方向端部3a,3b,4a,4bを連結する連結金
具5,6,7と、本体2の幅方向端縁2a,2bに係合具8,9を介
して係合する緊締策10,11とから成っている。
そして、前期本体2は、網目状とされた芯材に弾性を
有するゴム等からなる被覆材で被覆されており、芯材と
して、ポリエステル、ナイロン又はレーヨン等の合成繊
維や天然繊維が使用されている。
また、前記緊締策10,11は、タイヤ外側用10が弾性リ
ング、タイヤ内側用11がロープからなり、外側緊締策10
はフック状の金属製係合具8を介して係脱自在とされ、
内側緊締策11は金属製係合具9を介して長手方向移動可
能にそれぞれ本体2の端縁2a,2bに装着されており、内
側緊締策11の両端部11a,11bが連結金具7を介して連結
されている。
なお、本体2の連結帯部3,4の各端部3a,3b,4a,4bに
は、それぞれ連結帯部3,4の幅方向中心線L上に位置し
て連結金具取付孔12a,12b,13a,13bが設けられ、該取付
孔12a,13aには連結金具5が、取付孔12bには連結金具6
が、取付孔13bには連結金具7がそれぞれ嵌入されカシ
メ固定されている。そして、連結金具6の外端は、内側
緊締策11の環状とされた一端部11aに嵌入されカシメ固
定されており、連結金具7は、第14図(b)に示すよう
に緊締策11の環状とされた他端部11bに嵌入係合される
係合部7aと、緊締策11の一端部11aに係合されるフック
部7bを有し、該フック部7bに緊締策11の一端部11aが係
脱自在とされている。
(考案が解決しようとする課題) この滑り止め具1をタイヤに巻装した場合、両連結帯
部3,4は平行でかつその間隔E1,E2が同じで狭い方が良
く、外側の連結金具5は前記間隔E1を最小限に狭くでき
るが、内側の連結金具7はそのフック部7bに緊締策11の
一端部11aを係合させて自然に抜けないようにするた
め、間隔E2を狭くするには限度がある。すなわち、第14
図(b)に示すように、フック部7bの寸法F及び間隔G
は、緊締策11の太さよりも大きくする必要があり、係脱
を容易にすると共に緊締策11が自然に抜けないようにす
るため、第14図(a)に示すように寸法F及び間隔Gの
大きい即ち全長をH+Kとしたものを使用せざるを得な
い。したがって、第13図に示すように、連結帯部3,4の
外側間隔E1に対して内側間隔E2が広くなり、連結帯部3,
4の摩耗が激しく、耐久性の低下はもとより振動が大き
く乗心地が悪くなり、空転(スリップによる)時に本体
2に弛みが生じ、緊締策11の一端部11aが連結金具7の
フック部7bから外れるなどの問題がある。
本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、本体の連結帯部の対向間
隔を可及的に狭くかつ互いに平行に保持することがで
き、耐久性並びに乗心地を向上させ、緊締策が連結金具
から外れることのないタイヤ滑り止め具を提供するにあ
る。
(課題を解決するための手段) 本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的
手段を講じた。
すなわち、本考案は、タイヤの外周部に巻装される帯
状本体2と、該本体2の長手方向両端の連結帯部3,4を
互いに対向させて連結帯部3,4の本体幅方向端部3a,3b,4
a,4bを連結する連結金具5,6,7と、本体2の幅方向各端
縁2a,2bに係合具8,9を介して係合する緊締策10,11とか
ら成り、タイヤ内側に位置する連結金具6,7は緊締策11
の一端部11aを介して連結されるタイヤ滑り止め具1に
おいて、前記本体2の連結帯部3,4のタイヤ内側に位置
する連結金具6,7係合孔12b,13bのうち少くとも一方12b
が連結帯部幅方向中心Lよりも本体2の長手方向中心寄
りに位置していることを特徴としている。
なお、タイヤ内側に位置する連結金具6,7のうち緊締
策11の両端部11a,11bが係合される連結金具7は、緊締
策11の一端部11aが係脱自在なフック部7bを備えかつ該
フック部7bの緊締策抜け止め具14が揺動可能に設けるこ
とができる。
(作用) 本考案によれば、本体2の連結帯部3,4のタイヤ内側
に位置する連結金具6,7の係合孔12b,13bのうち少くとも
一方12bが連結帯部幅方向中心Lよりも本体2の長手方
向中心寄りに位置しているので、連結金具7のフック部
7bを長くしても、連結帯部3,4のタイヤ内側間隔E2をタ
イヤ外側間隔E1と同一に狭くでき、しかも連結帯部3,4
を平行に保持できるので、摩耗及び振動が少なくなり、
耐久性並びに乗心地が向上する。
また、連結金具7のフック部7bの係合部が深くかつ長
くなり、緊締策11がタイヤの空転によっても外れること
がない。
(実施例) 以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。
なお、タイヤ滑り止め具1の基本構造は、第12図に示
す従来例と同じであるから、第12図をも援用すると共に
同一符号及び名称を用い、第1図〜第11図に基づき、本
考案の特徴部分について詳述する。
本体2の連結帯部3,4に設けられる連結金具5の連結
片5a,5bの係合孔12a,13aは、連結帯部3,4の幅W1,W2
向中心線L上に位置して設けられているが、連結金具6,
7の連結片6a,7cの係合孔12b,13bは、前記中心線Lより
も本体2長手方向中心寄りに位置して設けられている。
したがって、連結帯部3,4間の最小間隔Eを確保しう
る連結金具6,7係合孔12b−13bの中心間距離e2は、連結
金具5係合孔12a−13aの中心間距離e1よりも相当大きく
なり、連結金具7はそのフック部7bの係合部が長い第14
図(a)に示すようなものを使用でき、連結帯部3,4を
平行としかつ最小間隔Eとすることができる。
なお、連結帯部3,4の本体幅方向端部3b,4bは、本体2
の長手方向中心方向に延出され、部分的に広幅とされ、
強度的には全く遜色のないように設計されている。
そして、第14図(a)に示すフック部7bの寸法Fが長
くかつフック部7b先端の開き寸法Gの大きい連結金具7
が使用できるので、タイヤへの巻装作業における緊締策
11の連結操作が容易であり、連結後はフック部7bの寸法
Fが長いため、緊締策11が外れ難く、特にタイヤの空転
(スリップによる)時において、本体2が多少弛むこと
があっても、緊締策11が連結金具7から外れる恐れは全
くなく、また、タイヤからタイヤ滑り止め具1から脱落
することはない。
前記連結帯部3,4の形状は、第2図(a)〜(e)に
示すように設計変形でき、また、連結金具6又は7の一
方のタイヤ内側係合孔12b(又は13b)のみを、前記中心
線Lよりも本体2長手方向中心寄りとすることができ
る。
前記連結金具7は、第3図〜第5図に示すように、緊
締策11の他端部11b係合部7aを、屈曲によって略完全な
リング状にすると共にクロス部7dを設けることによっ
て、変形防止を図り、タイヤ空転時における本体2の弛
みや緊締策11が外れるのを防止することができる。さら
に、第6図〜第8図に示すように、緊締策11の連結金具
7は、その緊締策他端部11b係合部7aをリング状にする
と共にクロス部7dを設け、フック部7bの先端7eを外方に
屈曲して、緊締策11の係脱を容易にかつ外れ難くするこ
とができる。
そして、連結金具7は、第9図〜第11図に示すよう
に、フック部7bの先端間Gを開閉する略リング状のばね
鋼線からなる緊締策抜け止め具14を揺動可能でかつ常時
先端間Gを塞ぐように設けたものを採用することができ
る。この抜け止め具14を備えておれば、緊締策11を係合
させる場合は該抜け止め具14を押すように、フック部7b
に挿入すればよいが、フック部7bから緊締策11を外す場
合は、前記抜け止め具14を内方に押して先端間Gを開き
(第11図に2点鎖で示す)、緊締策11の一端部11aを外
せばよい。したがって、緊締策11の一端部11aは、抜け
止め具14を人為的に押し開かない限り、抜き出すことが
できず、自然に或いはタイヤ空転時においても、緊締策
11が外れることはない。
本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、適
宜設計変更できる。
(考案の効果) 本考案は、上述のように、タイヤの外周部に巻装され
る帯状本体2と、該本体2の長手方向両端の連結帯部3,
4を互いに対向させて連結帯部3,4の本体幅方向端部3a,3
b,4a,4bを連結する連結金具5,6,7と、本体2の幅方向各
端縁2a,2bに係合具8,9を介して係合する緊締策10,11と
から成り、タイヤ内側に位置する連結金具6,7は緊締策1
1の一端部11aを介して連結されるタイヤ滑り止め具1に
おいて、前記本体2の連結帯部3,4のタイヤ内側に位置
する連結金具6,7係合孔12b,13bのうち少くとも一方の係
合孔12bが連結帯部幅方向中心Lよりも本体2の長手方
向中心寄りに位置していることを特徴とするものである
から、本体2の連結帯部3,4の対向間隔を可及的に狭く
かつ互に平行に保持することができ、摩耗を防止して耐
久性を向上させ、かつ振動が少なくなるので乗心地が向
上するほか、緊締策11が連結金具7から外れることがな
く、安全性並びに品質の向上を図ることができる。
なお、連結金具7のフック部7bに緊締策抜け止め具14
を設けることにより、緊締策11がフック部7bから外れる
のを完全に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第11図は本考案の実施例を示すもので、第1図
は使用状態を展開して示す要部平面図、第2図(a)〜
(e)は本体連結帯部の形状例を示す概略平面図、第3
図〜第5図は連結金具の一例を示し、第3図は平面図、
第4図は左側面図、第5図は第3図の上面図、第6図〜
第8図は連結金具の他の例を示す平面図、左側面図及び
上面図、第9図〜第11図は連結金具のさらに他の例を示
す平面図、左側面図及び上面図、第12図〜第14図は従来
例を示し、第12図は使用状態を展開して示す一部平面
図、第13図は同部分説明図、第14図(a)(b)は夫々
連結金具の上面図である。 1……タイヤ滑り止め具、2……本体、2a,2b……端
縁、3,4……連結帯部、3a,3b,4a,4b……端部、5,6,7…
…連結金具、7b……フック部、8,9……係合具、10,11…
…緊締策、11a……一端部、11b……他端部、12a,12b,13
a,13b……係合孔、14……緊締策抜け止め具。

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】タイヤの外周部に巻装される帯状本体
    (2)と、該本体(2)の長手方向両端の連結帯部
    (3)(4)を互いに対向させて連結帯部(3)(4)
    の本体幅方向端部(3a)(3b)(4a)(4b)を連結する
    連結金具(5)(6)(7)と、本体(2)の幅方向各
    端縁(2a)(2b)に係合具(8)(9)を介して係合す
    る緊締策(10)(11)とから成り、タイヤ内側に位置す
    る連結金具(6)(7)は緊締策(11)の一端部(11
    a)を介して連結されるタイヤ滑り止め具(1)におい
    て、 前記本体(2)の連結帯部(3)(4)のタイヤ内側に
    位置する連結金具(6)(7)係合孔(12b)(13b)の
    うち少くとも一方(12b)が連結帯部幅方向中心(L)
    よりも本体(2)の長手方向中心寄りに位置しているこ
    とを特徴とするタイヤ滑り止め具。
  2. 【請求項2】タイヤ内側に位置する連結金具(6)
    (7)のうち緊締策(11)の両端部(11a)(11b)が係
    合される連結金具(7)は、緊締策(11)の一端部(11
    a)が係脱自在なフック部(7b)を備えかつ該フック部
    (7b)の緊締策抜け止め具(14)が揺動可能に設けられ
    ている請求項(1)に記載のタイヤ滑り止め具。
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