JPH0586541A - 流体噴射式織機 - Google Patents

流体噴射式織機

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Publication number
JPH0586541A
JPH0586541A JP3240933A JP24093391A JPH0586541A JP H0586541 A JPH0586541 A JP H0586541A JP 3240933 A JP3240933 A JP 3240933A JP 24093391 A JP24093391 A JP 24093391A JP H0586541 A JPH0586541 A JP H0586541A
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JP
Japan
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weft
pressure
nozzle
proportional constant
air
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JP3240933A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Ara
光弘 荒
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE4226693A priority patent/DE4226693C2/de
Priority to BE9200715A priority patent/BE1006086A4/fr
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 メインノズルの噴射圧力式の比例定数を制御
して、収束に時間がかかることを防止したり、緯糸のハ
ンチングを防止し、以て、正規の稼動開始までの時間の
短縮化を図る。 【構成】 緯入れ条件指令手段20dでメインノズル1
の噴射圧力を所定値の設定圧力に設定し、緯入れを行い
ながら、検出手段20aが、緯糸解舒タイミングを検出
し、この緯糸解舒タイミングと前記設定圧力とに基づい
て、演算手段20bが、緯糸測長貯留装置7からの緯糸
の引き出し特性を算出し、この緯糸の引き出し特性に基
づいて、前記空気の設定圧力を決めている圧力式の比例
定数を算出して指令手段20dに設定された圧力式の比
例定数を補正する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、流体噴射式織機に関
し、特に、メインノズルの噴射圧力を緯糸の引き出し特
性に応じて自動的に設定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】流体噴射式織機において、その始動時に
は、予め設定された圧力やタイミングでメインノズルや
サブノズルから空気を噴射して緯入れを行うが、糸の保
存状態や糸種によって緯糸牽引特性が変化するため、緯
糸が反緯入れ側に到達しなかったり、糸切れが生じるこ
とがある。
【0003】このため、従来では、織機の始動時には、
作業者が緯入れ状態を見ながら、前記圧力やタイミング
等を数回にわたり変更し、緯糸が反緯入れ側まで到達す
るようにしている。
【0004】かかる作業により織機の立ち上げが完了し
たところで、例えば、緯入れ自動制御、即ち、緯糸到達
時間が目標値となるようなメインノズルの噴射圧力(ノ
ズルに供給する空気の圧力)の制御が正常に作動して通
常運転が開始される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このような従
来の構成では、織機の立ち上げが完了し、緯入れ自動制
御が行われるようになるまで、作業者が経験と勘とによ
り緯入れ状態を見ながら作業を行っていたため、多大な
作業時間と工数が掛かるため、従来、次のような技術が
提案されている(特開昭62−199846号公報参
照)。
【0006】即ち、上記公報の装置は、正規の織機稼働
前に、あるいは、稼働中にメインノズルやサブノズルの
噴射圧力や噴射タイミングを種々変更し、各条件での緯
糸飛走特性を実測し、目標の緯糸飛走特性となる稼働時
の緯入れ条件を設定するようにしたものである。しか
し、この装置にあっては、緯入れ条件を種々能動的に変
化させているものの、同じ糸種であっても、糸の保存状
態や緯糸測長貯留装置などによって、緯糸の引き出し特
性が種々異なることにより、緯糸を確実に到達させるこ
とが難しく、通常運転開始まで多大な時間を要すること
がある。
【0007】特に、メインノズルからの噴射空気により
緯入れを行い、到達センサあるいは緯糸測長貯留装置の
緯糸解舒センサにて緯糸の引き出し速度あるいは緯糸解
舒タイミングを検出し、目標の引き出し速度や目標の緯
糸解舒タイミングになるように、メインノズルの噴射圧
力値を設定しているが、この噴射圧力式は、メイン圧力
の操作量をP(t)とし、比例定数(ゲイン)をKpと
し、引き出し速度あるいは緯糸解舒タイミングの目標値
をVrefとし、現在値をV(t)とすると、マイコン
によるフィードバック制御でのPIDアルゴリズムから
求められ、 P(t)=Kp(Vref−V(t))+C………(1) となっている。
【0008】また、引き出し速度Vは、緯糸の解舒量/
緯糸の解舒時間で表され、ノズル噴射圧力が高くなると
緯糸解舒時間が短くなり、引き出し速度(移送速度)が
変わる。
【0009】けれども、圧力式の比例定数Kpは、常に
一定になっているので、糸種を変更したり緯糸の性状が
変化したときには、比例定数が適切でなくなり、前記目
標値への収束に時間がかかったり、ハンチングを起こし
たりしてしまう。つまり、図6に示すように、圧力式中
の比例定数Kpが一定になっている場合において、感度
の鈍い糸種Aは、図6に点線で示すような引き出し速度
特性となり、感度の良い糸種Bは、図6に一点鎖線で示
すような引き出し速度特性となる。この糸種Aについて
みると、糸種Aの引き出し速度は、噴射圧力P(t−
1)において、目標値VrefよりもΔVだけ小さくな
っている。この偏差量を無くすために、(1)式よりメ
イン圧力P(t)を算出するが、この算出量は、比例定
数Kpによって決まるため、糸種Aの場合、噴射圧力P
(t)において目標値VrefよりもΔVAだけ小さく
なっており、さらに、ΔVを無くすために、メイン圧力
P(t)の変更を繰り返さなければならず、目標値に到
達するには、P(t+n)までかかることになり、この
ことは図7に点線で示すように収束に時間がかかる結果
となる。感度の良い糸種Bについてみると、糸種Bの引
き出し速度は、噴射圧力P(t)において目標値Vre
fよりもΔVBだけ大きくなっており、目標値を大幅に
越えて到達することとなり、このことは図7に一点鎖線
で示すようにハンチングを起こす結果となる。
【0010】そこで、本発明は、メインノズルと、緯糸
測長貯留装置間にはノズル噴射圧力と緯糸解舒タイミン
グとの関係に影響を及ぼすことが少なく、ノズル噴射圧
力と緯糸解舒タイミングとが一義的に定まることを利用
して、ノズルの噴射圧力式の比例定数を制御して、収束
に時間がかかることを防止したり、緯糸のハンチングを
防止し、以て、正規の稼動開始までの時間の短縮化を図
るようにすることを課題としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、空気噴射によ
り緯糸を緯入れするノズルに供給する空気の圧力を指令
する手段と、緯糸解舒タイミングのデータを検出する手
段と、前記ノズルに供給する空気の設定圧力と検出され
た緯糸解舒タイミングのデータとに基づいて緯糸測長貯
留装置からの緯糸の引き出し特性を算出する手段と、こ
の算出された緯糸の引き出し特性に基づいて前記空気の
設定圧力を決めている圧力式の比例定数を算出して前記
ノズル空気の指令手段に出力し、指令手段に設定された
圧力式の比例定数を補正する手段と、を備えている。
【0012】また、上記に加えて、算出された比例定数
を糸種と対応づけて記憶して、糸種の選択によりその糸
種に合った比例定数を出力する手段を付加してもよい。
なお、緯糸解舒タイミングとは、緯糸測長貯留装置か
ら、緯入れ期間中に、緯入れ開始から所定長の緯糸が引
き出される時間を総称するものであり、実施例では、織
機主軸の角度を利用している。すなわち、織機主軸回転
速度が一定であれば、織機主軸の回転速度は時間に置き
換えることができるからである。なお、緯糸測長貯留装
置としては、ドラム式、気流に浮かせるもの、面にはり
付けるものなどがある。また、緯糸の解舒タイミングの
データを検出する手段としては、経糸開口中の所定位置
にセンサを配置して、緯糸先端が前記センサ位置に到達
したタイミングを検出するものなどがある。
【0013】
【作用】指令手段でノズルの噴射圧力を所定値の設定圧
力に設定し、緯入れを行いながら、検出手段が、緯糸解
舒タイミングを検出し、この緯糸解舒タイミングと前記
設定圧力とに基づいて、演算手段が、緯糸測長貯留装置
からの緯糸の引き出し特性を算出し、この緯糸の引き出
し特性に基づいて、前記空気の設定圧力を決めている圧
力式の比例定数を算出して前記ノズル空気の指令手段に
出力し、指令手段に設定された圧力式の比例定数を補正
する。
【0014】また、比例定数と糸種とを対応づけて記憶
する手段を付加した場合には、緯糸の糸種が変わる際
に、糸種を指定するだけでその糸種に合った圧力が自動
的に設定される。
【0015】
【実施例】
第1実施例 図1は、第1実施例の織機を示している。この図1にお
いて、メインノズル1は、空気噴射により緯糸Yを緯入
れするもので、圧力空気供給源2から、電空比例弁3、
サージタンク4及び電磁開閉弁5を介して、空気が供給
される。従って、メインノズル1の噴射圧力(メインノ
ズル1に供給する空気の圧力)は電空比例弁3への電圧
制御により制御可能であり、メインノズル1の噴射開始
時期及び噴射終了時期は電磁開閉弁5により制御され
る。
【0016】緯糸Yは、給糸体6から引き出され、緯糸
測長貯留装置7を経て、メインノズル1に導かれてい
る。
【0017】緯糸測長貯留装置7は、モータ(図示せ
ず)により回転駆動される図外の中空回転軸の先端に相
対回転自在に支承して静止状態に保持したドラム9と、
中空回転軸8から斜め先方に突出し、かつ連通する巻付
け腕10と、ドラム9の周面に設けた図外の穴に対し電
磁アクチュエータ11により駆動されて突入・退出する
緯糸保持爪12とを有し、突入状態の緯糸保持爪12に
より緯糸Yを係止しつつ、巻付け腕10の回転により緯
糸Yをドラム9に巻き付けて測長貯留する。そして、所
定の爪抜き時期(緯入れ開始時期)にて緯糸保持爪12
を退出させ、メインノズル1の空気噴射により図示しな
い固定ガイドを介してドラム9上の緯糸Yを引き出させ
て緯入れさせる。
【0018】メインノズル1より射出された緯糸Yは、
図示しない筬の筬羽に形成した凹部の列による緯糸案内
通路を飛走し、ここで所定の間隔を以てブロック配置し
たサブノズル16により緯入れ側から反緯入れ側へとリ
レー式に吹き送られて緯入れされる。
【0019】サブノズル16は、数本(図では5本)ず
つグループ化され、圧力空気供給源2に電空比例弁17
を介して接続されたサージタンク18から、各電磁開閉
弁19を介して、夫々空気が供給される。従って、サブ
ノズル16の噴射圧力(サブノズル16へ供給する空気
の圧力)は電空比例弁17への電圧制御により制御可能
であり、サブノズル16の噴射開始時期及び噴射終了時
期は各電磁開閉弁19により制御される。なお、サブノ
ズル16は5つのグループとして図示してあることか
ら、各グループには、緯入れ側から反緯入れ側に渡っ
て、便宜的にNo.1からNo.5の符号を付してあ
る。
【0020】主制御装置20の検出器20aには、制御
入力として、アングルセンサ21から出力される信号
と、緯糸解舒センサ22から出力される信号と、緯糸到
達センサ23から出力される信号とが入力される。
【0021】前記アングルセンサ21は、織機主軸の回
転角度(以下、織機主軸回転角度という)に対応した信
号を出力する。
【0022】前記緯糸解舒センサ22は、ドラム9の近
傍にて緯入れ時にドラム9回りを解舒される緯糸Yの通
過を検出するものである。尚、緯糸Yの通過による緯糸
解舒信号は、1周解舒される毎に得られるので、1ピッ
ク分がn巻であるとすると、緯入れ終了までn回得られ
る。
【0023】前記緯糸到達センサ23は、緯糸案内通路
の反緯入れ側にて緯入れされた緯糸Yの到達を検出する
ものである。
【0024】ここで、主制御装置20は、これらの制御
入力を基に、内蔵のマイクロコンピュータにより所定の
演算処理を行って、電空比例弁3を介してメインノズル
1の噴射圧力を制御し、電磁開閉弁5を介してメインノ
ズル1の噴射時期を制御し、又、電磁アクチュエータ1
1を介して緯糸保持爪12の作動を制御する。更に、電
空比例弁17を介してサブノズル16の噴射圧力を制御
し、電磁開閉弁19を介してサブノズル16の噴射時期
を制御する。
【0025】メインノズル1及びサブノズル16の噴射
及び緯糸保持爪12の作動の制御は、アングルセンサ2
1により検出される織機主軸角度及び緯糸解舒センサ2
2から出力される緯糸解舒信号の発生を監視して行う。
【0026】即ち、織機主軸角度が噴射開始時期になっ
たときに、電磁開閉弁5をON(開)にしてメインノズ
ル1の空気噴射を開閉させる。
【0027】次に、爪抜き時期(緯入れ開始時期)にな
ったときに、電磁アクチュエータ11をONして緯糸保
持爪12を抜き出し、これにより緯入れを開始させる。
緯入れ中は、緯糸Yの先端の飛走に伴って、その位置に
あるグループのサブノズル16から空気噴射を行わせる
べく、各グループ毎に、織機主軸角度が噴射開始時期に
なったときに、電磁開閉弁19をON(開)にしてサブ
ノズル16の空気噴射を開始させる。そして、噴射終了
時期になったときに、電磁開閉弁19をOFF(閉)に
してサブノズル16の空気噴射を終了させる。
【0028】そして、噴射終了時期になったときに、電
磁開閉弁5をOFF(閉)にしてメインノズル1の空気
噴射を終了させる。
【0029】又、緯糸解舒センサ22からのn回目の解
舒信号が来たときに、電磁アクチュエータ11をOFF
して緯糸保持爪12を突入させる。これにより、n巻分
緯入れされた時点で緯糸Yが緯糸保持爪12に係止され
て、緯入れが終了する。
【0030】ここで、本実施例においては、機掛け時の
織り付け作業の際に、緩速度で主軸を回転しつつ経糸開
口列内に緯糸を挿入し、この緯糸の挿入時に緯入れ条件
を種々変更しつつ緯糸飛走状況のデータを検出して、こ
の検出されたデータに基づいて緯入れ条件を設定するよ
うに構成する。
【0031】かかる制御は前記主制御装置20により実
行される。
【0032】即ち、主制御装置20には入力手段24か
らのデータ信号が入力される。又、主制御装置20は、
前記検出器20a,演算器20b,記憶器20c,緯入
れ条件指令器20dとからなり、これらの各種手段によ
ってメインノズルの噴射圧力の設定制御を行い、各種の
作動手段を駆動する駆動回路25に制御信号を出力す
る。
【0033】ここで、機替え時の機掛け作業は、満巻の
ワープビームを織機に装着し、これの経糸を機掛け前に
製織されて切断された織り前部位に縛りつけ、新たに製
織を行うのであるが、このときには経糸には張力がかか
っていないため、そのまま通常運転を行っても経糸の開
閉口運動時に上下経糸が捌かれず、もつれ合っているの
で緯入れが確実に行われない。そのため、緩速度で織機
を回転させて緯糸を経糸開口列内に挿入する動作を何度
も繰り返して製品とならない織布を1〜2メートル程度
形成するといった織り付け作業が必要となる。
【0034】この織り付け作業時を利用して緯入れ条件
を設定するには、緩速度で主軸を回転(インチング)し
つつ経糸開口列内に緯糸を挿入する装置(織り付けモー
ドインチング装置と称す。)が必要となる。
【0035】この織り付けモードインチング装置の構成
について説明すると、インチング動作時には、主軸は約
30r.p.mの緩速度で正方向に回転する。そして、通
常運動時の同様の操作が行われる。この場合、主軸の回
転速度は通常回転時に比べて約1/20と遅いため、緯
糸Yの飛走に合わせて電磁開閉弁5,19を開く必要が
ある。このため、通常運転時と同等の空気噴射を行わせ
るには、アングルセンサ21からの信号に対して電磁開
閉弁5,19が開くタイミングの間隔を主制御装置20
によって狭く設定された疑似信号を発信させ、通常運転
時に比べて約1/20の角度内でメインノズル1及びサ
ブノズル16からの空気の噴射を行う必要がある。これ
を詳細に説明すると、通常運転であれば、織機主軸は高
速で回転しており、メインノズル1とサブノズル16と
が所定のタイミングで緯糸先端部の飛走位置に合わせて
空気噴射を行うよう各電磁開閉弁5,19が開閉する。
【0036】しかし、インチング時には、主軸は緩速度
で回転するのであるが、緯糸は通常の運転時と同等の速
度で飛走する。そのため、アングルセンサ21からの信
号をそのまま拾って各電磁開閉弁5,19を作動させて
しまっては空気噴射を行わないサブノズル16が出てく
るため、主制御装置20はアングルセンサ21からの信
号をそのまま各電磁開閉弁5,19に出力せず、インチ
ング時の角度が150度となったときをトリガとして通
常運転時の速度により導き出された通常運転時と略同じ
パルス時間幅の疑似信号により、通常運転時と同じ緯入
れ時間幅で各電磁開閉弁5,19に信号を出力し、これ
によって各電磁開閉弁5,19には何ら改良等を施すこ
となく緯糸の飛走位置に応じて緯糸を飛走させることが
できる。即ち、主制御装置20では、通常運転時にあっ
ては所定のタイミングで各電磁開閉弁5,19を開閉さ
せ、又、緯糸保持爪12が緯糸Yの係止を解舒するよう
各電磁開閉弁5,19を作動させるように疑似信号を発
生するのである。
【0037】具体的にその動作を説明すると、通常運転
時ではアングルセンサ21からは主軸が0度から360
度まで回転するときにパルスを均等間隔で発生し、主制
御装置20に入力される。このとき主制御装置20はパ
ルス数をカウントし、そのカウント数に応じて所定のタ
イミングでメインノズル1、サブノズル16が空気噴射
するように電磁開閉弁5,19への開閉信号を出力す
る。そして、インチングモード時に、主制御装置20で
は、前記アングルセンサ21からのパルスの入力は通常
運転時と同じであるが、そのパルス信号にて主軸の回転
角度を認識して、150度になった時に疑似のパルス発
生する。主制御装置20はこのときのパルス数をカウン
トして通常運転時と同じカウント数にて各電磁開閉弁
5,19が開閉するように信号を出力し、又、緯糸保持
爪12が緯糸の係止を解舒するよう各電磁開閉弁5,1
9を作動させるので、緯糸の飛走位置に応じてメインノ
ズル11,サブノズル16が空気噴射して緯糸が安定し
て飛走する。そして、緯糸解舒センサ22が緯糸Yの解
舒を検出して、所定解舒数で緯糸保持爪12が緯糸を係
止するように各電磁開閉弁5,19を作動させる。
【0038】この第1実施例によれば、緯入れ条件指令
器20dでメインノズル1の噴射圧力を所定値の設定圧
力に設定し、緯入れを行いながら、検出器20aが、緯
糸解舒タイミングを検出し、この緯糸解舒タイミングと
前記設定圧力とに基づいて、演算器20bが、緯糸測長
貯留装置7からの緯糸の引き出し特性を算出して、緯入
れ条件指令器20dの設定圧力を決めている圧力式、 P(t)=Kp(Vref−V(t))+C………(1) の比例定数Kpを算出する。この算出は、メイン圧力に
よる引き出し特性の計測結果たる図2より、 1/Kp=ΔVcy/ΔP………(2) となり、この(2)の逆数をとると、 Kp=ΔP/ΔVcy………(3) となる。したがって、演算器20bが、(3)式より算
出して比例定数Kpを緯入れ条件指令器20dに出力
し、この緯入れ条件指令器20dに設定された圧力式の
比例定数Kpを補正する。これにより、メインノズルの
噴射圧力を緯糸の引き出し特性に応じて自動的に設定さ
れ、以て従来のようなハンチングが発生するのを防止し
たり、目標到達時間に収束する時間の遅れが発生するの
を防止することができる。
【0039】第2実施例 図3は、第2実施例の織機を示している。この図3に示
す織機は、第1実施例の織機に糸種選択手段26を設け
た点に特徴がある。つまり、糸種選択手段26により、
糸種を前記第1実施例の織機の主制御装置20の記憶器
20cに入力すると、記憶器20cが第1実施例の演算
器20bで算出された比例定数Kpと糸種とを対応づけ
て記憶,保管されている図4に示すデータの中から、入
力された糸種に該当する比例定数Kpを演算器20bを
通して緯入れ条件指令器20dに出力にする。例えば、
図4に示すように、糸種選択手段26により、糸種Cを
入力すると、Kp3なる比例定数が緯入れ指令器20d
に出力され、メインノズル1の噴射圧力が、直ちに糸種
Cに適用した値に自動制御される。
【0040】つまり、この第2実施例によれば、上記第
1実施例で説明した図2より算出した比例定数Kpを、
図2より糸種毎に、例えば、A糸,B糸によって違った
比例定数Kpが算出され、この糸種毎の比例定数Kpを
図4に示すデータのように糸種と比例定数とを対応づけ
て記憶させておくことにより、糸種選択手段26で糸種
を入力するだけで、メインノズルの噴射圧力を糸種に合
った圧力に自動制御できる。
【0041】なお、前記第1,第2実施例において、K
pの算出方法について、緯糸解舒センサ22からの緯糸
解舒信号のn発目のタイミングを基準とした緯糸解舒タ
イミング基準Tcynから算出する場合には、1.メイ
ン圧力による解舒タイミングの計測結果としての図5よ
り次式にて1/Kpを算出する。つまり、 1/Kp=ΔTcyn/ΔP………(4) の逆数をとり、 Kp=ΔP/ΔTcyn………(5) とKpが算出され、(1)′式に代入する。
【0042】(1)′式は P(t)=Kp(Tcynref−Tcyn(t))+C………(1)′ ここで、Tcynref:解舒信号n発目のタイミング
の目標値 Tcyn(t):数ピックの平均化したn発目の解舒信
号のタイミング値を示す。
【0043】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、緯糸解舒
タイミングと設定圧力とに基づいて緯糸測長貯留装置か
らの緯糸の引き出し特性を算出し、この緯糸の引き出し
特性に基づいてメインノズルの空気の設定圧力を決めて
いる圧力式の比例定数を算出して、メインノズルの指令
手段に設定された圧力式の比例定数を補正するようにし
たので、目標値への収束に時間がかかることを防止した
り、被制御量のハンチングを防止したりすることがで
き、通常運転時に、何らかの外乱が働いて、目標値との
ずれが生じても、迅速に補足され、精度の良い制御が実
現でき、以て、最適な緯入れ条件を自動的に設定して、
作業時間と工数の大幅な短縮を図ることができ、糸の保
存状態や緯糸測長貯留装置の配置などによって緯糸引き
出し特性が種々異なった場合であっても、緯糸を確実に
到達させることができ、通常運転の開始までの時間を大
幅に短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の流体噴射式織機を示す構
成図。
【図2】第1実施例の緯糸引き出し特性の算出に使用す
る特性図。
【図3】第2実施例の流体式噴射式織機を示す構成図。
【図4】第2実施例の糸種選択手段とそのデータとを示
す構成図。
【図5】第1,第2実施例の緯糸引き出し特性の算出に
使用する特性図。
【図6】従来例を説明するための噴射圧力の比例定数を
示す特性図。
【図7】従来の緯糸引き出し特性を示す特性図。
【符号の説明】
1…メインノズル 16…サブノズル 20a…検出器 20b…演算器 20d…緯入れ条件指令器 20e…記憶器 26…糸種選択手段
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年11月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】 即ち、主制御装置20は、前記検出器2
0a,演算器20b,記憶器20c,緯入れ条件指令器
20dとからなり、これらの各種手段によってメインノ
ズルの噴射圧力の設定制御を行い、各種の作動手段を駆
動する駆動回路25に制御信号を出力する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空気噴射により緯糸を緯入れするノズル
    に供給する空気の圧力を指令する手段と、 緯糸解舒タイミングのデータを検出する手段と、 前記ノズルに供給する空気の設定圧力と検出された緯糸
    解舒タイミングのデータとに基づいて緯糸測長貯留装置
    からの緯糸の引き出し特性を算出する手段と、 この算出された緯糸の引き出し特性に基づいて前記空気
    の設定圧力を決めている圧力式の比例定数を算出して前
    記ノズル空気の指令手段に出力し、指令手段に設定され
    た圧力式の比例定数を補正する手段と、 を備えたことを特徴とする流体噴射式織機。
  2. 【請求項2】 空気噴射により緯糸を緯入れするノズル
    に供給する空気の圧力を指令する手段と、 緯糸解舒タイミングのデータを検出する手段と、 前記ノズルに供給する空気の設定圧力と検出された緯糸
    解舒タイミングのデータとに基づいて緯糸測長貯留装置
    からの緯糸の引き出し特性を算出する手段と、 この算出された緯糸の引き出し特性に基づいて前記空気
    の設定圧力を決めている圧力式の比例定数を算出して前
    記ノズル空気の指令手段に出力し、指令手段に設定され
    た圧力式の比例定数を補正する手段と、 前記算出された比例定数を糸種と対応づけて記憶して、
    糸種の選択によりその糸種に合った比例定数を出力する
    手段と、 を備えたことを特徴とする流体噴射式織機。
JP3240933A 1991-08-12 1991-09-20 流体噴射式織機 Pending JPH0586541A (ja)

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KR1019920014387A KR940010634B1 (ko) 1991-08-12 1992-08-11 유체 제트 직기 및 그 작동 방법
TW081106372A TW226419B (ja) 1991-08-12 1992-08-12
DE4226693A DE4226693C2 (de) 1991-08-12 1992-08-12 Düsenwebautomat und Verfahren zu dessen Steuerung
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103696105A (zh) * 2013-12-30 2014-04-02 苏州尤盛纺织有限公司 凝固式捕纬装置
CN103696099A (zh) * 2013-12-30 2014-04-02 苏州尤盛纺织有限公司 引纬光学修正结构

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