JPH0582764B2 - - Google Patents

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JPH0582764B2
JPH0582764B2 JP14325983A JP14325983A JPH0582764B2 JP H0582764 B2 JPH0582764 B2 JP H0582764B2 JP 14325983 A JP14325983 A JP 14325983A JP 14325983 A JP14325983 A JP 14325983A JP H0582764 B2 JPH0582764 B2 JP H0582764B2
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Japan
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electrode
main
tuner
electrodes
sub
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JP14325983A
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JPS6033704A (ja
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Joji Kane
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP14325983A priority Critical patent/JPS6033704A/ja
Priority to US06/627,727 priority patent/US4614925A/en
Priority to DE8484304606T priority patent/DE3474890D1/de
Priority to EP84304606A priority patent/EP0132088B1/en
Publication of JPS6033704A publication Critical patent/JPS6033704A/ja
Publication of JPH0582764B2 publication Critical patent/JPH0582764B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H5/00One-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H5/02One-port networks comprising only passive electrical elements as network components without voltage- or current-dependent elements

Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はテレビ、ラジオ、ステレオチユーナお
よびパーソナル無線の送信機や受信機、その他通
信機全般に用いることができる平衡型同調器に関
するものである。 従来例の構成とその問題点 近年、テレビやラジオの放送電波や通信機の通
信電波が増加しており、希望する信号を選択する
平衡型同調器の性能においては高い同調精度、平
衡性、安定性および信頼性の要求が高まつてい
る。一方、それら受信機、送信機や通信機の製造
コストの低減も大きな課題であり、特に合理化が
困難の高周波部の周波数選択同調器について抜本
的な技術開発が必要とされている。 以下図面を参照にしながら従来の平衡型同調器
について説明する。第1図は平衡型同調器の基本
回路図であり、中性点アース1を有するインダク
タ2とキヤパシタ3より並列共振回路を形成し、
端子4および5のそれぞれを平衡端子とする。第
2図は従来の平衡型同調器の構成図であり、中性
点タツプ6を有するインダクタ7の平衡端子8お
よび9にキヤパシタ10が回路導体11および1
2で接続され、それぞれ13および14が平衡型
同調器の平衡端子としてまた15がアース端子と
して構成されていた。 しかしながら、上記のような構成においては インダクタ部品およびキヤパシタ部品は他の
高周波部品と比較してサイズが大きく、特に高
さ寸法が機器の小型化と薄型化を阻害してい
る。 インダクタ部品は機械的振動によつてそのイ
ンダクタンスがずれ易く、またフエライトコア
の温度依存性が大きいのでインダクタンスが不
安定であり、同調周波数や平衡性の変動が大き
い。 インダクタ部品とキヤパシタ部品はそれぞれ
別個部品として存在し、導体の引き回し回路で
接続されているためリードインダクタンスやス
トレーキヤパシタが多く発生して回路動作が不
安定であり平衡性の確保が困難である。 〓 独立した最小単位機能の個別部品の集合回
路であるため部品点数の削減や製造の合理化に
限界がある。 等の問題点を有していた。 発明の目的 本発明の目的はインダクタ部品とキヤパシタ部
品を一体化構成した平衡型同調回路ブロツクを実
現することにあり、それによつて平衡型同調回路
ブロツクの形態を超薄型でかつ小型化し、更に機
械的振動に対しても同調周波数や平衡性が安定
で、同調周波数の同調精度を向上させ、同調周波
数や平衡性の温度依存性が小さく、接続リードの
悪影響をなくして高調波的にも安定で、また部品
点数を削減して製造の合理化を可能にすることで
ある。 発明の構成 本発明の同調器は端部もしくは中央部に設定し
たアース端子を基準にしてそれぞれ位相の異なる
信号を励起する電極よりなる主電極に対して、ア
ース端子が上記主電極と互いに逆方向側となるよ
うに設定され、かつ誘電体を介して対向設置する
かもしくは誘電体の表面で並設する副電極を設け
るように構成したものであり、これにより位相の
異なる信号を励起するそれぞれの主電極が分布イ
ンダクタとして作用し、またそれぞれの主電極と
副電極が対向することによつて先端オープンの分
布定数回路を形成し、それによつて発生する負リ
アクタンスによる分布キヤパシタンスを実現し、
上記のそれぞれの分布インダクタと並列に作用さ
せ平衡共振特性を得るものである。 実施例の説明 まず本発明の原理を説明する。 第3図a〜gは本発明の同調器における動作を
説明するための等価回路である。第3図aにおい
て、電気長lを有し、互いにアース端子を逆方向
側に設定したそれぞれの伝送路電極270,27
1によつて形成される伝送路に対して、電圧eを
発生する信号源272が伝送路電極270に接続
されて信号を供給するものとする。そして、それ
によつて伝送路電極270の先端におけるオープ
ン端子には進行波電圧eAが励起されるものとす
る。一方、伝送路電極271は上記の伝送路電極
270に近接して対向設置もしくは並設されてい
るので、相互誘導作用によつて電圧が誘起され
る。その伝送路電極271の先端におけるオープ
ン端子に誘起される進行波電圧をeBとする。 ここで伝送路電極270および271において
はそれぞれのアース端子が逆方向側に設定されて
いるので、誘起される進行波電圧eBは励起する進
行波電圧eAに対して逆位相となる。そして、それ
ぞれの進行波電圧eAおよびeBは伝送路の先端がオ
ープン状態であるので伝送路電極270および2
71より成る伝送路において電圧定在波を形成す
ることになる。ここで伝送路電極270における
電圧定在波の分布様態を示す電圧分布係数をKで
表わすものとすると、伝送路電極271における
電圧分布係数は(1−K)で表わすことができ
る。 そこで次に、伝送路電極270および271に
おいて任意の対向する部分において発生する電位
差Vを求めると V=KeA−(1−K)eB ……(1) で表わすことができる。ここで、それぞれの伝送
路電極270および271が同じ電気長lである
とすると eB=−eA ……(2) となり、それによつて第1式における電位差Vは V=KeA+(1−K)eA =eA ……(3) となる。すなわち伝送路電極270と271がそ
れぞれ対向する全ての部分において電位差Vを発
生させることができる。 ここで伝送路電極270および271はその電
極巾Wを有するものとし(電極の厚みは薄いもの
とする)、さらに誘電率εsを有する誘電体を介し
て間隔dす対向されているものとする。この場合
における伝送路の単位長当りに形成するキヤパシ
タンスCOは CO=Q/V=Q/eA ……(4) Q=εpεsW・V/d=εpεsW・eA/d ……(5) であり、故に CO=εpεsW/d ……(6) となる。 従つて、第3図aに示す伝送路は、第3図bに
示すような単位長当りにおいて第6式で求まる
COの分布キヤパシタ273を含んだ伝送路とな
る。また、それぞれの伝送路電極270と伝送路
電極271における電圧定在波分布(もしくは電
流定在波分布)は、上記において述べたように互
いに逆位相関係にあるので、この伝送路は等価的
に平衡モードの伝送路として動作することにな
る。これによつて第3図cに示すような、平衡電
圧e′を有する平衡信号源274によつて平衡モー
ドで励起される伝送路電極275および276に
よつて形成される平衡モード伝送路と等価にな
る。いうまでもなくその電気長は第3図aにおい
て示したものと電気長lと同じである。さらに、
この平衡モード伝送路は第3図dに示すように、
伝送路の分布インダクタ成分および伝送路の屈曲
形状により発生する集中インダクタ成分それぞれ
による総合的な分布インダクタ277および27
8と分布キヤパシタ273よりなる分布定数回路
と等価に表わすことができる。 次に、この分布キヤパシタ273の形成におけ
る伝送路の電気長lとの関係について説明する。
第4図aに示すように平衡モード伝送路における
単位長当りの特性インピーダンスZOは、第16図
bに示す等価回路で表わすことができる。その特
性インピーダンスZOは一般的に
【化】 となる。ここで伝送路が無損失の場合は
【化】 となる。本発明の同調器における実施例の多くは
この仮定を適用することができ、かつ説明の簡略
化のため以下第8式に示す特性インピーダンスZO
を用いる。第8式におけるキヤパシタンスCO
第6式において求めた伝送路における単位当りの
キヤパシタンスCOと同じものである。すなわち
伝送路における単位長当りの特性インピーダンス
ZOはキヤパシタンスCOの関数であり、それはま
たキヤパシタンスCOに関与する誘電体の誘電率
εs、伝送路電極巾Wおよびそれぞれの伝送路電極
の設置間隔dの関数でもある。 以上のように、伝送路における単位長当りの特
性インピーダンスがZOで、その電気長がlであ
り、かつ先端がオーブン状態である伝送路の端子
に発生する等価リアクタンスXは X=−ZOcotθ ……(9) で表わすことができる。ここで θ=2πl/λ ……(10) であり、特に
【化】 の場合において等価リアクタンスXは X≦O ……(12) となる。すなわち伝送路の端子における等価リア
クタンスはキヤパシテイブリアクタンスとなり得
る。したがつて伝送路の電気長lによつてθが第
11式に該当する場合、すなわち例えば電気長lを
λ/4以下に設定することによりキヤパシタを形
成することができる。そして、その形成できるキ
ヤパシタのキヤパシタンスCは
【化】 で表わされるように、θの変化によつて、すなわ
ち伝送路の電気長lを設定によつて任意のキヤパ
シタンスCを実現することができる。 以上第9式〜第13式において説明した伝送路の
動作様態について図に表わしたものが第5図であ
る。第5図では、先端がオープン状態の伝送路に
おいて、その電気長lの変化に従つて端子に発生
する等価リアクタンスXが変化する様子を表わし
ている。第5図から明らかなように、伝送路の電
気長lがλ/4以下もしくはλ2/〜4λ/3など
におけるような場合には負の端子リアクタンスを
形成することが可能であり、すなわち等価的にキ
ヤパシタを形成することができる。さらに、負の
端子リアクタンスCを任意の値に実現することが
可能である。 このようにして形成されるキヤパシタCは、第
3図eにおいて示す集中定数キヤパシタ279と
して等価的に置換することができる。そして、伝
送路に存在する分布インダクタ成分および伝送路
の屈曲形成によつて発生する集中インダクタ成分
それぞれの総合によつて形成されるインダクタ
は、集中定数インダクタ280として等価的に置
換することができる。そして、仮想的な平衡信号
源2274およびそれぞれの伝送路におけるアー
スを、もとの第3図aにおいて示した状態と等価
的と同じになるように置換すれば、第3図fに示
すようになる。この第3図fにおいてアース端子
を共通化して表わすと、明らかに最終的には第3
図gにおいて示すように、集中定数キヤパシタ2
79および集中定数インダクタ280より成る並
列共振回路と等価になり、同調器を実現すること
ができる。 以上において説明した構成と動作により、本発
明の同調器を実現するものであるが、本発明の同
調器における構成とそれに係る動作原理は従来の
同調器におけるものとは全く異なるものである。
そこで、本発明による同調器が従来の同調器もし
くは本発明の同調器における伝送路と同様のもの
を用いても他の構成にしたものそれぞれと比較し
て全く異なるものであることを証明するために、
従来の同調器もしくは他の伝送路構成による同調
器における構成および動作の次に説明して対比す
る。それによつて本発明による同調器との差異を
明確にすると共に、本発明における同調器の新規
性を明らかにする。 第6図は、伝送路電極として例えば本発明にお
ける同調器に用いるものと同様なもので形成して
も、アース端子が互いに同方向側に設定されてい
る点が異なる場合の動作を示すものである。第6
図aにおいて伝送路電極281および282より
なる先端オープンの伝送路が、電圧eを発生する
信号源283によつてドライブされているものと
する。それによつて伝送路電極281の先端にお
けるオープン端子には定在波電圧eAが励起され、
それと対向設置もしくは並設される伝送路電極2
82の先端におけるオープン端子には定在波電圧
eBが誘起されるものとする。ここで、それぞれの
伝送路電極281および282のアース端子は互
いに同方向側に設定されているので、それぞれの
定在波電圧eAとeBは互いに同位相となる。従がつ
て、伝送路電極281および282におけるそれ
ぞれの電圧分布係数は同じKを有することにな
る。それによつて伝送路電極が対向する任意の部
分における電位差Vは V=KeA−KeB ……(14) となる。ここで、それぞれの伝送路電極281お
よび282の電気長が同じ長さであるとすると eA=eB ……(15) となり、それによつて第14式における電位差Vは V=KeA−KeA=O ……(16) となる。すなわち伝送路のいずれの部分において
も電位差が発生しないことになる。第6図aにお
ける信号源283を伝送路端に置換設定したもの
が第6図bであり、電圧e′を発生する不平衡信号
源284を設置したことと等価になる。そしてこ
の等価回路においては互いに電位差を有しない平
行伝送路が存在するのみである。つまりこれは第
6図cに示すように、等価的に単なる一本の伝送
路電極285が存在する場合と同一であることは
明らかである。そして、信号源283およびアー
ス端子を第6図aに示したようにもとの回路に等
価置換することにより第6図dに示すようにな
る。つまり伝送路の分布インダクタ成分および伝
送路の屈曲形状により発生する集中インダクタ成
分それぞれより成る等価的な集中定数インダクタ
286のみを形成するだけである。以上より明ら
かなように、インダクタと並列にキヤパシタを形
成することができないので、目的とする並列共振
回路の同調器は実現することができない。 第7図は、片側の伝送路電極として例えば本発
明の同調器におけるものと同じもので形成した一
般的なマイクロストリツプラインであるが、その
伝送路電極と対向する電極が充分に広いアースと
なつている点が異なる場合の動作を示すものであ
る。第7図aにおいて伝送路電極287が充分に
広いアース電極288と対向し、電圧eを発生す
る信号源289によつてドライブされ、伝送路の
先端におけるオープン端子に定在波電圧eAが励起
されるものとし、その電圧分布係数をKとする。
一方、アース電極288には仮想的に電圧分布係
数Kを有する定在波電圧eBが発生するものと仮定
すると、伝送路電極287とアース電極288が
対向する任意の部分における電位差Vは V=KeA−KeB ……(17) で表わされる。しかし、アース電極288におけ
る定在波電圧eBは一様にアース電位(零電位)で
あり eB=O ……(18) となる。従つてアース電極288には電圧分布係
数も存在しない。その結果、電位差Vは V=KeA ……(19) となる。これによつて、伝送路電極287とアー
ス電極288の間に分布キヤパシタを形成するこ
とは可能である。しかしながら、伝送路電極28
7はアース電極288の近接して対向しているた
め、相互誘導作用によつて伝送路電極287にお
ける両先端がほとんどシヨート状態になつたもの
と等価になる。そのため伝送路電極287におけ
るインダクタ成分のQ性能を著しく劣化させるこ
とになる。すなわち、このマイクロストリツプラ
インは第7図bに示すように等価損失抵抗290
を含む集中定数インダクタ291および集中定数
キヤパシタ292それぞれより成る並列共振回路
を形成する。ここで等価損失抵抗290は実際に
は相当大きな抵抗値を有するものになるため、共
振回路における損失が非常に大きくなる。従つ
て、同調器としては明らかにQ性能が非常に低下
したものしか実現できず、実際的には実用に適す
るものではない。 第8図は従来において最も多く使用されている
λ/4共振器の回路構成を示し、その伝送路にお
ける先端条件および伝送路の長さの設定と、更に
アースの設定におけるそれぞれの点で本発明の同
調器と全く異なることを示すものである。第20
図において平衡モード伝送路電極293および2
94は、その電気長lが共振周波数におけるλ/
4に等しく設定され、かつ先端がシヨートされて
いる。そして電圧eを発生する平衡信号源295
によつて、それぞれの伝送路電極が平衡モードで
ドライブされているものとする。アース端子は平
衡信号源295の中性点に設定され、特に伝送路
電極におけるいずれかの端子にアースを設定する
ものではない。この場合における伝送路の端子に
発生する等価的な端子リアクタンスXは、伝送路
の特性インピーダンスをZOとすると X=ZOtanθ ……(20) となる。ここで特性インピーダンスZOは第8式に
おいて示したものと同じものであり、またθにつ
いても第10式において示したものと同じものであ
る。この共振器では伝送路の電気長lを l=λ/4 ……(21) としているので θ=π/2 ……(22) である。従つて第20式における端子リアクタンス
Xは X=ZOtanπ/2=∞ ……(23) となり、等価的に並列共振特性を得ることができ
るものである。しかしながら、このλ/4共振器
における構成を本発明の同調器における構成と比
較すると、まず伝送路の端子条件についてみると
本発明の同調器においてはオープン状態であるの
に対して、従来のλ/4共振器においてはシヨー
ト状態であり、従つて端子条件において全く異な
る構成であることが明らかである。更に伝送路の
電気長lの設定についてみると、本発明の同調器
においては同調周波数のλ/4以下に設定するも
のであり実際的にはλ/16程度の非常に短いもの
に設定して構成するものであるが、従来のλ/4
共振器においては厳密に共振周波数のλ/4に設
定するものであり、従つて伝送路の電気長lの設
定において根本的に異なる構成であることも明ら
かである。また、構成における伝送路の電気長l
の異いに起因して、両者において同一の同調周波
数もしくは共振周波数に設計しても、本発明の同
調器においては小型化することができるが、λ/
4共振器においては非常に長い伝送路を設ける必
要があり大型化する不都合があつた。従来のλ/
4共振器を小型化する目的で誘電率の非常に大き
な誘電体を介在させて伝送路の長さを短縮化した
ものもみられるが、それに用いる誘電率の高い誘
電体は一般に誘電体損失tanδが非常に大きく、従
つて共振器としてのQ性能が著しく低下する不都
合があつた。更に、誘電率の高い誘電体における
誘電率の温度依存性は一般に大きく、従つて共振
周波数の安定性を確保することが困難である不都
合もあつた。 次に、本発明の同調器における性能の優秀性を
明らかにするために、従来の同調器における性能
と比較した実験結果を示して説明する。第9図は
同調周波数の温度依存性を測定した実験結果を表
すグラフである。そして第10図は共振Qの温度
依存特性を測定した実験結果を表すグラフであ
る。第9図および第10図において、特性Aは本
発明における同調器の温度依存性であり、誘電体
としてアルミナセラミツク材もしくは樹脂系プリ
ント回路基板を使用した場合の実験結果である。
一方、特性Bは第2図において示すような、従来
において最も多く用いられていた同調器における
温度依存特性である。これらの実験結果から、本
発明の同調器においては一般的な誘電体を用いて
構成したものでもその同調周波数は極めて安定で
あり、更に共振Qが高く、かつ安定であることが
明らかである。一方、従来の同調器においては、
インダクタを構成するフエライト材のコアにおけ
る透磁率μとQの根本的な不安定性、およびコイ
ル部分の膨張と収縮によるインダクタンスの変化
がそれぞれ原因して、同調周波数と共振Qの安定
性を確保することが困難であつた。それによつ
て、他の温度補償部品もしくは他の自動安定化補
償回路を付加して不安定性を補つていた。 次に本発明の実施例について図面を参照しなが
ら説明する。 第11図は本発明の実施例における平衡型同調
器の回路構成図を示すものである。16は中性点
アース端子17を有する分布インダクタを形成す
る主電極であつて平衡端子18および19を有す
るものである。一方誘電体(図示せず)を介して
対向する副電極20はその両端がアース端子21
および22に設定されている。この場合において
主電極16のアース端子17を特別に設けなくと
も仮想的中性点を発生させることが可能であり等
価的にアース端子を実現することができて所要の
目的を達成することができる。平衡端子18およ
び19は主電極16の端部のみならず所要のイン
ピーダンスを呈する任意の位置に設定することも
可能である。また副電極20のアース端子21お
よび22も任意の所要位置に設定することができ
る。この実施例の場合には単体の主電極および副
電極の簡単な構成で平衡型同調器を構成すること
ができる。 第12図は本発明の他の実施例における平衡型
同調器の回路構成図を示すものである。23およ
び24は中性点アース端子25および26を有し
てかつ平衡端子27および28を有する主電極で
ある。一方誘電体(図示せず)を介して対向する
副電極29のアース端子30は主電極23および
24の平衡端子27および28とほぼ対向する位
置に設定されている。平衡端子27および28は
主電極23および24の端部のみならず所要のイ
ンピーダンスを呈する任意の位置に設定すること
も可能である。この実施例の場合には平衡端子2
7と28を近接して設置することができ信号の入
出力リードが短かく構成することができる。 第13図は本発明の他の実施例における平衡型
同調器の回路構成図を示すものである。中性点ア
ース端子31および平衡端子32と33を有する
主電極34の構成は第11図で説明したものと同
様であるが、他方電極の構成はアース端子35と
36を有する副電極37と38に分割されてい
る。アース端子31および35と36、および平
衡端子32と33の設定は第11図において説明
したように構成することができる。この第13図
に示す実施例と前記第12図に示す実施例の副電
極37と38、および副電極29それぞれのオー
プン端子側の所要位置をカツトすることによつて
分布キヤパシタンスを変化させることができて同
調周波数を可変設定することが可能であり、更に
平衡状態を調整することも可能である。 第14図は本発明の他の実施例における平衡型
同調器の回路構成図を示すものである。主電極3
9と副電極40よりなる同調部41は第11図に
おいて説明したものと同様であるが、主電極39
の平衡端子42および43に電圧可変キヤパシタ
ンスダイオード44および45が接続され、更に
不平衡−平衡モード変換器46の平衡端子と接続
されている。そして47は不平衡端子であり、4
8は制御電圧端子であり、49は不平衡2次タツ
プ端子である。ここで同調部41として第11図
に示すものを用いたが第12図もしくは第13図
に示すものを用いてもよく、また電圧可変キヤパ
シタンスダイオード44と45、および不平衡−
平衡モード変換器46は併設せずとも各々単独設
置してもよい。この実施例の場合には同調周波数
を可変制御することが可能で、しかも不平衡信号
回路系と接続することが可能な平衡型可変同調器
を構成することができる。ここで電圧可変キヤパ
シタンスダイオード44および45の替りに可変
空気コンデンサを用いても所要の目的を達成でき
ることはいうまでもない。そして同調器41に第
12図もしくは第13図のものを用いた場合には
副電極29もしくは37および38の所要部分を
カツトすることによつて同調周波数帯を任意に設
定することができ、また平衡性も調整することが
できる。 第15図ないし第22図は前記第11図で説明
した平衡型同調器を代表してその主副電極と誘電
体の構造の実施例を示すものである。第15図に
おいてaは表面図、bは側面図、cは裏面図を示
す。(以下第16図ないし第22図において同様)
第15図において100は誘電体基板であり、1
01と102は分布定数回路を形成して分布イン
ダクトと分布キヤパシタを実現する主電極であ
る。電極101と102のアース端子の設定は第
15図に示すように対向する主副電極相互におい
て任意の逆方向側となるようにする。(以下第1
6図ないし第22図において同様)第15図aに
示すA側、Bと第15図cに示すA側、Bがそれ
ぞれ対応する。(以下第16図ないし第22図に
おいて同様) 第16図においては誘電体基板103を介して
1個所の屈曲部を有する電極104と105がそ
れぞれ対向設置されている。 第17図においては誘電体基板106を介して
複数個所の屈曲部を有する電極107と108が
それぞれ対向設置されている。 第18図において誘電体基板109を介してメ
アンダ形状の電極110と111がそれぞれ対向
設置されている。 第19図においては誘電体基板112を介して
スパイラル形状の電極113と114がそれぞれ
対向設置されている。 第20図において誘電体基板115の表面に電
極116と117がそれぞれ側方対向して設置さ
れている。 第21図においては誘電体基板118の内部に
電極119と120がそれぞれ対向設置されてい
る。 第22図においては誘電体基板121の内部に
電極122が設置され、誘電体基板121の表面
に電極123が設置されそれぞれの電極122と
123が対向している。 以上第15図ないし第22図の実施例において
対向設置もしくは並設される電極それぞれは同一
形状の全面完全対向としたが、任意の片方電極が
他方電極と比較して等価長さが異なつていても、
また相方電極が部分的に対向するようにしても実
現できる。また第20図ないし第22図における
実施例に用いる電極それぞれの形状は第16図な
いし第19図に示す実施例で示したものを用いて
も実現することができる。 以上それぞれの実施例において第15図に示す
ものは簡単な電極パターンで構成することがで
き、第16図ないし第19図に示すものは小さい
同調器の占有面積で比較的大きな分布インダクタ
ンスと分布キヤパシタンスを形成することができ
従つて比較的低い同調周波数の同調器を構成する
ことができ、第20図に示すものは誘電体の片面
のみで電極を形成するので簡単に構成することが
でき、第21図および第22図に示すものは多層
基板と対応でき、電極が内蔵されるため外部の要
因によつて同調器の性能が影響を受けることが少
なく安定なものを構成することができる等の特徴
を有している。 第15図ないし第22図において200ないし
215はそれぞれ平衡端子である。 以上のように構成された本実施例の平衡型同調
器について以下その動作を説明する。 第23図に第11図に示す平衡型同調器を代表
してその動作等価回路を示す。第23図aにおい
て誘電体(図示せず)を介して対向設置されるか
もしくは誘電体(図示せず)の表面で並設される
主電極124と副電極125のアースは互いに逆
方向に設定されると共に主電極124の両端子1
26と127にはそれぞれ主として逆位相関係に
ある異なる位相の信号源128と129が接続さ
れて主電極124に信号電流を励起する。ここで
主電極124と副電極125はアース端子をそれ
ぞれ逆方向側に設定した平行伝送路を形成するの
で主電極124と副電極125それぞれの信号電
流は第23図aに示すようにある瞬時においては
矢印のような逆位相の信号電流位相関係を呈す
る。それにより対向する主電極124と副電極1
25における各々の対向部分に電位差が発生した
分布キヤパシタを形成する。そして副電極125
のインダクテイブ成分は打消されて第23図bに
示すようにアース面131と等価になり主電極1
24との間に分布キヤパシタ131を実現する。
主電極124は第23図cに示すように分布イン
ダクタ132と等価であり分布キヤパシタ131
と共に分布定数回路を形成する。これを集中定数
回路で示したものが第23図dでありインダクタ
133とキヤパシタ134および135の並列共
振回路を形成する。ここでアース端子136は中
性点であるためキヤパシタ134と135は第2
3図eに示すようにキヤパシタ137に集約され
て平衡型同調器を実現することができる。またイ
ンダクタ133と並列に可変キヤパシタ(図示せ
ず)を設置すれば平衡型可変同調器を実現するこ
とができる。 上記の動作説明は第13図および第14図に示
す平衡型同調器の実施例にも対応できるものであ
り、第12図に示す平衡型同調器の実施例につい
てもアース端子の設定と平衡端子の設定がそれぞ
れにおいて第11図、第13図、第14図に示す
ものと逆設定になつているが動作原理において異
なるものではない。 なお上記それぞれの実施例における平衡型同調
器の電極としては金属導体、印刷厚膜導体もしく
は薄膜導体等を使用することができ、また誘電体
基板としてはアルミナセラミツク、チタバリ、プ
ラスチツク、テフロン(登録商標)、ガラス、マ
イカ等を使用することができる。 発明の効果 以上の説明から明らかなように、本発明は薄い
誘電体層を介して対向設置するかもしくは誘電体
の表面で並設する平衡型電極で同調器を構成して
いるので 簡単の構成で平衡型同調器のインダクタ部品
とキヤパシタ部品を一体化構成することができ
る。 超薄型でかつ小型の平衡型同調器を実現する
ことができる。 平衡型同調器のインダクタとキヤパシタがリ
ードレスで接続されるのでリードインダクタや
ストレーキヤパシタの影響がなく、従つて同調
器としての動作が極めて安定になり同調精度が
向上すると共に完全な平衡性を確保することが
できる。 モジユール化した平衡型同調器が実現できる
ので機械的振動に対するインダクタとキヤパシ
タの定数変動が皆無であり、同調周波数や平衡
性が極めて安定である。 誘電体基板に温度依存性の小さい材料を用い
れば同調周波数や平衡性が周囲温度変化に対し
て極めて安定な平衡型同調器を実現することが
できる。 平衡同調器の部品点数を削減することが可能
づあり、製造の合理化やコストダウンが実現で
きる。 というすぐれた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は平衡型同調器の基本回路図、第2図は
従来の平衡型同調器の部品構成斜視図、第3図a
〜g、第4図a,b、第5図は本発明の動作原理
を示す説明図、第6図a〜d、第7図a,b、第
8図は従来の同調器における動作原理を示す説明
図、第9図、第10図は本発明と従来の同調器の
温度変化に対する同調周波数と共振Qの特性図、
第11図ないし第14図は本発明の実施例におけ
る平衡型同調器の回路構成図、第15図ないし第
22図は本発明の実施例における平衡型同調器の
構成図であり、それぞれにおいてaは表面図、b
は側面図、cは裏面図、第23図a〜eは本発明
の実施例における平衡型同調器の動作原理説明図
である。 16,23,24,34,39,101,10
4,107,110,113,116,119,
122,124……主電極、20,29,34,
40,102,105,108,111,11
4,116,120,123,125……副電
極、18,19,27,28,32,33,4
2,43,200,201,202,203,2
04,205,206,207,208,20
9,210,211,212,213,214,
215……平衡端子、44,45……電圧可変キ
ヤパシタンスダイオード、100,103,10
6,109,112,115,118,121…
…誘電体基板。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 中央部に設定したアース端子を電気的中性点
    にして、それぞれ位相が異なる信号を励起する2
    つの端子を両端部に設置した主電極に対して、ア
    ースに接続される端子が両端部に設定されかつ誘
    電体を介して対向設置する副電極を設け、上記主
    電極のアース端子と上記副電極のアース端子の間
    において上記主電極と上記副電極が対向する部分
    の電気的等価長が〔nλ/4〜(n+1)λ/4〕(こ こでn=0、2、4、6…〕であることを特徴と
    する同調器。 2 主電極において互いに逆位相となる信号をそ
    れぞれの電極に励起する特許請求の範囲第1項記
    載の同調器。 3 主および副電極として少なくとも一箇所以上
    の所定の屈曲角もしくは屈曲率および所定の屈曲
    方向を示す屈曲部を有するものを用いた特許請求
    の範囲第1項ないし第2項のいずれかに記載の同
    調器。 4 主および副電極としてスパイラル形状を有す
    るものを用いた特許請求の範囲第1項ないし第3
    項のいずれかに記載の同調器。 5 主もしくは副電極における長さを副もしくは
    主電極における長さよりも所定に短かく設定し、
    かつ所定の部分で対向設置させた特許請求の範囲
    第1項ないし第4項のいずれかに記載の同調器。 6 誘電体の内部においてそれぞれの主および副
    電極もしくは所定の片側の主もしくは副電極にお
    ける部分もしくは全部を設置した特許請求の範囲
    第1項ないし第5項のいずれかに記載の同調器。 7 主および副電極ぞれぞれにおいてアースに接
    続される端子を、アースと接続せずに共通端子と
    した特許請求の範囲第1項ないし第6項のいずれ
    かに記載の同調器。 8 副電極は、中央部で2分されていることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項ないし第7項のい
    ずれかに記載の同調器。 9 中央部で2分した電極における外側両端部に
    設定したアース端子を電気的中性点にし、それぞ
    れ位相の異なる信号を励起する2つの端子を内側
    両端部に設定する主電極に対して、アースに接続
    される端子が中央部に設定され、かつ誘電体を介
    して対向設置する副電極を設け、上記主電極のア
    ース端子と上記副電極のアース端子の間において
    上記主電極と上記副電極が対向する部分の電気的
    等価長が〔nλ/4〜(n+1)λ/4〕(ここでn= 0、2、4、6…)であることを特徴とする同調
    器。 10 主電極において互いに逆位相となる信号を
    それぞれの電極に励起する特許請求の範囲第9項
    記載の同調器。 11 主および副電極として少なくとも一箇所以
    上の所定の屈曲角もしくは屈曲率および所定の屈
    曲方向を示す屈曲部を有するものを用いた特許請
    求の範囲第9項ないし第10項のいずれかに記載
    の同調器。 12 主および副電極としてスパイラル形状を有
    するものを用いた特許請求の範囲第9項ないし第
    11項のいずれかに記載の同調器。 13 主もしくは副電極における長さを副もしく
    は主電極における長さよりも所定に短かく設定
    し、かつ所定の部分で対向設置させた特許請求の
    範囲第9項ないし第12項のいずれかに記載の同
    調器。 14 誘電体の内部においてそれぞれの主および
    副電極もしくは所定の片側の主もしくは副電極に
    おける部分もしくは全部を設置した特許請求の範
    囲第9項ないし第13項のいずれかに記載の同調
    器。 15 主および副電極それぞれにおいてアースに
    接続される端子を、アースと接続せずに共通端子
    とした特許請求の範囲第9項ないし第14項のい
    ずれかに記載の同調器。 16 副電極は、中央部で2分されていることを
    特徴とする特許請求の範囲第9項ないし第15項
    のいずれかに記載の同調器。
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