JPH0354885B2 - - Google Patents

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JPH0354885B2
JPH0354885B2 JP1128384A JP1128384A JPH0354885B2 JP H0354885 B2 JPH0354885 B2 JP H0354885B2 JP 1128384 A JP1128384 A JP 1128384A JP 1128384 A JP1128384 A JP 1128384A JP H0354885 B2 JPH0354885 B2 JP H0354885B2
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electrode
tuning device
tuning
electrodes
variable
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H5/00One-port networks comprising only passive electrical elements as network components
    • H03H5/02One-port networks comprising only passive electrical elements as network components without voltage- or current-dependent elements

Landscapes

  • Filters And Equalizers (AREA)
  • Coils Or Transformers For Communication (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ラジオ、テレビの送信機や受信機、
およびその他通信機全般に用いることができる同
調装置に関するものである。
従来例の構成とその問題点 近年、ラジオやテレビの放送電波や通信機の通
信電波の数が増加しており、受信を希望する電波
の周波数選択をする同調装置の性能においては、
高い安定性と信頼性が必要とされている。一方、
同調装置が設置される受信機、送信機や通信機の
製造コストの低減も大きな課題であり、特に合理
化が困難な高周波部の同調回路部品について抜本
的な新技術の開発が特に必要とされている。
以下図面を参照しながら従来の同調装置につい
て説明する。第1図は基本的な同調回路群よりな
る同調装置であり、それぞれ1は可変インダク
タ、2はトリマキヤパシタ、3は可変キヤパシタ
である。そして、それら可変インダクタ1とトリ
マキヤパシタ2からなる並列共振回路4にて構成
される同調装置は、従来においては第2図もしく
は第3図に示すような部品による構成で実現され
ていた。すなわち第2図に示すように可変インダ
クタ部品5とトリマキヤパシタ部品6のそれぞれ
別個の部品が回路導体7および8によつて接続さ
れて同調装置が構成されていた。また第3図に示
すような別の方法として、板状の誘電体9の表面
に平面インダクタ10を設置して、更に対向する
電極11および12それぞれよりなるキヤパシタ
13を設置し、それぞれ別個のインダクタ10と
キヤパシタ13が回路導体14aおよび14bに
よつて接続されて同調装置が構成されていた。
しかしながら上記のような構成においては (1) 第1図におけるそれぞれの同調回路4の同調
周波数変化範囲を任意にそれぞれ設定する場合
には、第2図もしくは第3図に示すような部品
によつて構成すれば少なくとも第2図における
インダクタ部品5もしくは第3図における平面
インダクタ10の種類(捲回数その他によるイ
ンダクタンスの異なるもの)がそれぞれ異なる
ものを使用する必要がある。それによつて同調
装置を構成する部品点数が極めて多くなり、同
調装置を大量製造する場合においてその部品の
維持管理が困難であつた。
(2) 第2図に示すものはインダクタ部品5が他の
部品と比較してサイズが大きく、特に高さ寸法
が非常に大きいことが原因して機器の小型化と
薄型化の実現を阻害していた。さらにインダク
タ部品のコイルに挿入されているフエライト材
のコアは機械的振動によつてその設定位置の変
動が発生し、それによつて同調周波数が非常に
大きく変動していた。またそのフエライト材の
コアにおける透磁率μの温度依存性の大きいこ
とが原因してインダクタンスが不安定であり、
それによつても同調周波数が大きく変動してい
た。それと同時に同調Qも影響を受けて大きく
変動していた。さらに同調周波数を設定目標値
に安定確保するために、それぞれの部品を定め
られた設定位置に高い精度で設置する必要があ
り、特に高周波数同調装置として量産する場合
にはその設置精度の確保が困難であり、それに
よつて同調周波数が設定目標値から大きく離れ
るとともに一定値に収斂させることが不可能で
あり、その量産性に問題があつた。
(3) 第3図に示すものはインダクタおよびキヤパ
シタによる占有面積が大きく、それによつて機
器の小型化の実現を阻害していた。さらにそれ
ぞれの部品を構成するために機能する電極はイ
ンダクタ電極とキヤパシタを形成する対向電極
の少なくとも合計3個の機能電極が必要であ
り、導電率が高く従つてコストの高い電極材料
を多量に使用するため同調装置の製造コストが
高くなり、それと共に省材料化を図ることが不
可能であつた。
(4) 第2図および第3図に示すものにおける共通
の問題点として、インダクタおよびキヤパシタ
はそれぞれ別個の部品として形成されたもので
あり、それぞれ設置された部品に対して長い経
路の回路導体を介して接続されるように構成さ
れていた。それによつて不要なリードインダク
タンスやストレーキヤパシタが多く発生し、そ
れによつて同調装置の動作が不安定であると共
に初期の設計目標を実現することが困難であつ
た。従つて修正を含む設計作業に多くの時間を
費していた。またそれぞれの同調装置は独立し
た最小機能単位の別個部器の集合回路であるた
め、既存の技術概念では部品点数の削減および
製造の合理化について対処することが不可能で
あり、それによつて同調装置のコスト低減およ
び可変同調周波数精度の向上には限界がある。
などの問題を有していた。
発明の目的 本発明は、特性バラツキを有する可変リアクタ
ンス素子をそれぞれ設置した複数の同調装置のそ
れぞれにおいて、それぞれの可変リアクタンス素
子の特性バラツキを有するリアクタンス変化を連
動させかつ同一種類のインダクタ部品を用いて
も、それぞれの同調回路における可変同調周波数
範囲を任意の異なるレンジに設定することができ
るとともに、それぞれの可変同調周波数をトラツ
キングさせることができ、更に設定した可変同調
周波数範囲が周囲環境の変化に対しても充分に安
定であり、その同調Qも充分に高く、可変同調動
作が超高周波領域においても安定で、更に超薄型
化形態の実現を可能にする同調装置を提供するこ
とを目的とするものである。
発明の構成 上記目的を達成するために本発明は、誘電体を
介して対向設置した少なくとも一ケ所の屈曲部を
有する第1および第2の電極におけるアース端子
または共通端子の位置のそれぞれの電極で互いに
対向しない相異対向位置関係となるように設定さ
れ、かつ可変リアクタンス素子を有する同調器を
複数設置し、上記第1の電極におけるアース端子
または共通端子は補助電極を介して設定され、更
に上記第1の電極における補助電極の接続幅が所
定幅に設定され、または接続位置が所定位置に設
定され、もしくは上記第2の電極における所定部
分がカツトされた構成にしたので、上記第1の電
極における主たる電極の電極形状が全て同一であ
つても、可変リアクタンス素子のそれぞれにおけ
るリアクタンス可変を任意に連動させることによ
り、それぞれの同調器における可変同調周波数範
囲を任意に設定することができるものであり、こ
れによりそれぞれの同調器における第1の電極が
インダクタとして作用し、第1の電極と第2の電
極が対向して先端オープンの伝送路による分布定
数回路を形成してこの分布定数回路によつて発生
する負リアクタンスによるキヤパシタンスを実現
し、上記のインダクタと並列に作用させることが
できるものであり、更にそれぞれの第1の電極に
おける主たる電極として全て同一形状のものを接
続設置し、かつ可変リアクタンス素子として特性
バラツキを有するものを用いて連動させるように
しても、それぞれの第1の電極における補助電極
をカツトトリミングすることによつてインダクタ
ンスを調整設定し、更に第2の電極をカツトトリ
ミングしてキヤパシタンスを調整設定することに
よつてL/C比を任意に設定することができ、そ
れによつてそれぞれの同調器における可変同調周
波数範囲を任意にかつ高精度に設定できるととも
にそれぞれの可変同調周波数をトラツキングさせ
ることができるものである。
実施例の説明 以下本発明の実施例における同調装置について
図面を参照しながら説明する。
第4図は本発明の第1の実施例における同調装
置の構成を示す。第4図aは同調装置の正面図、
bはその側面図、cはその裏面図を示す。第4図
a〜cにおいて、15はセラミツク等からなる板
状の誘電体16,17,18,19は誘電体15
の表面にインダクタを形成するスパイラル形状の
主電極であり、この主電極16,17,18,1
9は、該スパイラル形状跡にさらにそれぞれのそ
の一端部に接続される端子取出し部20aを有す
る形状をもつて誘電体15表面に形成された補助
電極20の上に該スパイラル形状跡と対応させて
接続設置されている。21,22,23,24は
誘電体15の裏面に形成された電極で、表面の主
電極16,17,18,19に対向するスパイラ
ル形状に構成されており、さらに該電極21,2
2,23,24は主電極16,17,18,19
と相俟つて分布定数回路を構成し、キヤパシタを
形成する。ここで、補助電極20において主電極
16,17,18,19と重なり合わない端子取
出し部分20aはアース電極として設定される。
そして、主電極16,17,18,19と電極2
1,22,23,24におけるアース取り出しは
それぞれ互いに反対側からとなるように設定され
る。更に、インダクタを形成する主電極16,1
7,18,19が分布定数回路として有効に機能
する部分は主電極16,17,18,19と補助
電極20におけるアース電極部分としての端子取
出し部20aとの接続部25,26,27,28
の長さによつて決定される。すなわち、接続部2
5,26,27,28の長さが短かい場合は主電
極16,17,18,19がインダクタとして機
能する部分が比較的長く、従つて比較的大きなイ
ンダクタンスを形成することができる。反対に接
続部25,26,27,28の長さが長い場合は
主電極16,17,18,19がインダクタとし
て機能する部分が比較的短かく、従つて比較的小
さなインダクタンスを形成することができる。こ
のように主電極16,17,18,19が同一形
状の場合でも補助電極20の形状を任意に定める
ことによつて同調装置におけるインダクタンスを
任意に設計することができる。
ここで同調部29,30,31,32のそれぞ
れにおける接続部25,26,27,28のそれ
ぞれの長さは、接続部25が最も長く、次いで接
続部26,28、そして接続部27が最も短かく
設定されている。従つてそれぞれの同調部29,
30,31,32においては、同調部29のイン
ダクタンスが最も小さく、次いで同調部30,3
2、そして同調部31のインダクタンスが最も大
きく設定される。このように主電極16,17,
18,19の形状がそれぞれ同一であつても、補
助電極20の形状、特に接続部29,30,3
1,32の長さを任意に設計することによつて、
同調部29,30,31,32におけるそれぞれ
のインダクタンスを任意に設定することができ
る。
一方、キヤパシタンスは電極21,22,2
3,24における長さによつて決定される。すな
わち電極23においてアース端子からカツト部6
3までの部分、電極24においてアース端子から
カツト部64までの部分、電極22においてアー
ス端子からカツト部65までの部分、電極21に
おいてアース端子からカツト部66までの部分の
それぞれがキヤパシタ電極として有効に機能す
る。ここで同調部29,30,31,32のそれ
ぞれにおけるキヤパシタ電極の長さは、電極23
が最も短かく、次いで電極24,22そして電極
21が最も長く設定されている。従つてそれぞれ
の同調部29,30,31,32においては、同
調部29のキヤパシタンスが最も大きく、次いで
同調部30,32、そして同調部31のキヤパシ
タンスが最も小さく設定される。それによつて各
同調部29,30,31,32それぞれにおける
L/C比を任意に設定することが可能である。
そしてリアクタンス素子53,54,55,5
6のそれぞれを主電極16,17,18,19の
それぞれの任意の個所に接続設置することによ
り、可変同調器をそれぞれ構成することができ、
可変リアクタンス素子53,54,55,56に
おける特性バラツキを有する可変リアクタンス値
を連動変化させることによつて可変同調器のそれ
ぞれにおける可変同調周波数範囲を任意に設定す
ることができるとともに、その可変同調周波数範
囲を連動してトラツキング変化させることが可能
である。
第5図ないし第9図a,bは本発明の実施例に
おける同調装置に用いる電極(第4図における主
電極16,17,18,19および電極21,2
2,23,24)の形状構成を示す。第5図ない
し第7図に示すものは少なくとも一ケ所の任意の
屈曲角と屈曲方向を示す屈曲部を有する形状のも
のであり、第8図に示すものはスパイラル形状を
有するものである。第9図a,bに示すものはコ
イル形状を有するものであつて、第9図aはコイ
ル形状電極の正面図、bはその上面図を示す。こ
こで、第9図a,bに示す形状の電極に対する誘
電体としては円筒形状のものが使用することがで
き、更に角筒形状のものも使用することができ
る。
また第5図ないし第8図に示す実施例において
は屈曲部として角弧状のパターンで形成したもの
を示したが、これとは別に屈曲部として任意の曲
率を有する円弧状のパターンで形成した電極を用
いてもよいことはいうまでもない。
以上それぞれの実施例において、それぞれの電
極におけるアース端子は特別にアース端子として
設定せずとも、一般的に共通端子として設定して
他の回路(図示せず)に接続しても所要の目的は
達成することができる。
上記実施例のそれぞれにおいて、第4図に示す
ものは極く一般的な両面回路基板に適用すること
ができるものであり、製造プロセスが比較的容易
である。更に主電極16,17,18,19と電
極21,22,23,24の対向面積を広く設計
することができるので、比較的大容量のキヤパシ
タを形成することが可能であり、比較的低い同調
周波数の同調装置に適用することができる。第5
図ないし第8図に示すものは、同調装置の占有面
積が小さくても比較的大きなインダクタおよびキ
ヤパシタを形成することが可能である。従つて比
較的低い同調周波数を有する小型の同調装置が実
現でき、同調装置のスペースフアクタを向上させ
ることができる。第9図に示すものは同調装置を
小型化しても、より充分大きなインダクタとキヤ
パシタを形成することが可能である。また、これ
を製造する場合において、連続した円筒形状の誘
電体にそれぞれの電極を内側および外側に連続し
て形成し、所要の寸法長さで切断することによつ
て大量にかつ容易に製造することが可能である。
なお上記実施例における可変リアクタンス素子
としては電圧可変キヤパシタンスダイオードもし
くは機械式バリコンなどを用いることができる。
更に上記実施例においては同調装置に設置する同
調器として4個の設置個数例で説明したが、同調
器それぞれの設置個数は任意であることはいうま
でもない。
なお、上記それぞれの実施例における伝送路電
極としては金属導体、プリント金属箔導体、厚膜
印刷導体、薄膜導体などを使用することができ、
また上記それぞれの導体を異種組み合わせて伝送
路電極を形成してもよい。一方、誘電体としては
アルミナセラミツク、チタン酸バリウム、プラス
チツク、フツ化樹脂、ガラス、マイカ、樹脂系プ
リント回路基板などを用いることができる。
以上のように構成された本実施例の同調装置に
おける同調器について以下その動作を説明する。
第10図a〜eは本発明の同調装置の同調器に
おける動作を説明するための等価回路である。第
10図aにおいて、電気長lを有し、互いにアー
ス端子を逆方向側に設定したそれぞれの伝送路電
極70,71によつて形成される伝送路に対し
て、電圧eを発生する信号源72が伝送路電極7
0に接続されて信号を供給するものとする。そし
て、それによつて伝送路電極70の先端における
オーブン端子には進行波電圧eAが励起されるもの
とする。一方、伝送路電極71は上記の伝送路電
極70に近接して対向設置もしくは並設されてい
るので、相互誘導作用によつて電圧が誘起され
る。その伝送路電極71の先端におけるオーブン
端子に誘起される進行波電圧をeBとする。
ここで伝送路電極70および71においてはそ
れぞれのアース端子が逆方向側に設定されている
ので、誘起される進行波電圧eBは励起する進行波
電圧eAに対して逆位相となる。そして、それぞれ
の進行波電圧eAおよびeBは伝送路の先端がオーブ
ン状態であるので、伝送路電極70および71よ
り成る伝送路において電圧定在波を形成すること
になる。ここで伝送路電極70における電圧定在
波の分布様態を示す電圧分布係数をKで表わすも
のとすると、伝送路電極71における電圧分布係
数は(1−K)で表わすことができる。
そこで次に、伝送路電極70および71におい
て任意の対向する部分において発生する電位差V
を求めると V=KeA−(1−K)eB ……(1) で表わすことができる。ここで、それぞれの伝送
路電極70および71が同じ電気長lであるとす
ると eB=−eA ……(2) となり、それによつて第1式における電位差Vは V=KeA+(1−K)eA=eA ……(3) となる。すなわち伝送路電極70と71がそれぞ
れ対向する全ての部分において電位差Vを発生さ
せることができる。
ここで伝送路電極70および71はその電極巾
Wを有するものとし(電極の厚みは薄いものとす
る)、さらに誘電率εSを有する誘電体を介して間
隔dで対向されているものとする。この場合にお
ける伝送路の単位長当りに形成するキヤパシタン
スC0は C0=Q/V=Q/eA ……(4) Q=ε0εSW・V/d=ε0εSW・eA/d ……(5) であり、故に C0=ε0εSW/d ……(6) となる。
従つて、第10図aに示す伝送路は、第10図
bに示すような単位長当りにおいて第6式で求ま
るC0の分布キヤパシタ73を含んだ伝送路とな
る。
さらに、この伝送路は第10図cに示すよう
に、伝送路の分布インダクタ成分および伝送路の
屈曲形状により発生する集中インダクタ成分それ
ぞれによる総合的な分布インダクタ77および7
8と分布キヤパシタ73よりなる分布定数回路と
等価に表わすことができる。
次に、この分布キヤパシタ73の形成における
伝送路の電気長lとの関係について説明する。第
11図aに示すような伝送路における単位長当り
の特性インピーダンスZ0は、第11図bに示す等
価回路で表わすことができる。その特性インピー
ダンスZ0は一般的に となる。ここで伝送路が無損失の場合は となる。本発明の同調装置の同調器における実施
例の多くはこの仮定を適用することができ、かつ
説明の簡略化のため以下第8式に示す特性インピ
ーダンスZ0を用いる。第8式におけるキヤパシタ
ンスC0は第6式において求めた伝送路における
単位当りのキヤパシタンスC0と同じものである。
すなわち伝送路における単位長当りの特性インピ
ーダンスZ0はキヤパシタンスC0の関数であり、
それはまたキヤパシタC0に関与する誘電体の誘
電率εS、伝送路電極の巾Wおよびそれぞれの伝送
路電極の設置間隔dの関数でもある。
以上のように、伝送路における単位長当りの特
性インピーダンスがZ0で、その電気長がlであ
り、かつ先端がオーブン状態である伝送路の端子
に発生する等価リアクタンスXは X=−Z0、cotθ ……(9) で表わすことができる。ここで θ=2πl/λ ……(10) であり、特に の場合において等価リアクタンスXは X≦0 ……(12) となる。すなわち伝送路の端子における等価リア
クタンスはキヤパシテイブリアクタンスとなり得
る。したがつて伝送路の電気長lによつてθが第
11式に該当する場合、すなわち例えば電気長lを
λ/4以下に設定することによりキヤパシタを形
成することができる。そして、その形成できるキ
ヤパシタのキヤパシタンスCは で表わされるように、θの変化によつて、すなわ
ち伝送路の電気長lの設定によつて任意のキヤパ
シタンスCを実現することができる。
以上第9式〜第13式において説明した伝送路の
動作様態について図に表わしたものが第12図で
ある。第12図では、先端がオーブン状態の伝送
路において、その電気長lの変化に従つて端子に
発生する等価リアクタンスXが変化する様子を表
わしている。第12図から明らかなように、伝送
路の電気長lがλ/4以下もしくはλ/2〜
4λ/3などにおけるような場合には負の端子リ
アクタンスを形成することが可能であり、すなわ
ち等価的にキヤパシタを形成することができる。
さらに、負の端子リアクタンスを発生させる条件
において、伝送路の電気長lを任意に設定するこ
とによつて、キヤパシタンスCを任意の値に実現
することが可能である。
このようにして形成されるキヤパシタCは、第
10図dにおいて示す集中定数キヤパシタ79と
して等価的に置換することができる。そして、伝
送路に存在する分布インダクタ成分および伝送路
の屈曲形成によつて発生する集中インダクタ成分
それぞれの総合によつて形成されるインダクタ
は、集中定数インダクタ80として等価的に置換
することができる。この第10図dにおいてアー
ス端子を共通化して表わすと、明らかに最終的に
は第10図eにおいて示すように、集中定数キヤ
パシタ79および集中定数インダクタ80より成
る並列共振回路と等価になり、同調器を実現する
ことができる。
以上の動作原理の説明から明らかなように、第
13式において示す、形成されるキヤパシタのキヤ
パシタンスCはcotθの関数であり、これはすなち
第10式において示されるように伝送路の長さlに
依存するものである。このように形成されるキヤ
パシタのキヤパシタンスCは伝送路の長さlの設
定によつて任意に定めることができる。従つて第
4図に示す電極21,22,23,24の設計等
における長さの設定によつて、もしくは構成後に
おけるそれぞれの電極をカツトすることによつて
同調装置の同調周波数を任意に設定することが可
能である。
発明の効果 以上のように本発明は、誘電体を介して対向設
置した少なくとも一ケ所の屈曲部を有する第1お
よび第2の電極におけるアース端子または共通端
子の位置のそれぞれの電極で互いに対向しない相
異対向位置関係となるように設定され、かつ可変
リアクタンス素子を有する同調器を複数設置し、
上記第1の電極におけるアース端子または共通端
子は補助電極を介して設定され、更に上記第1の
電極における補助電極の接続幅が所定幅に設定さ
れ、または接続位置が所定位置に設定され、もし
くは上記第2の電極における所定部分がカツトさ
れたので、加えて上記可変リアクタンス素子のそ
れぞれにおけるリアクタンス可変を任意に連動さ
せることによつて上記それぞれの同調器における
可変同調周波数範囲を任意に設定することがで
き、次のような優れた効果が得られる。
(1) 同調装置における複数設置の同調器のそれぞ
れに用いる可変リアクタンス素子として特性バ
ラツキを有するものをそれぞれ用いても、それ
らそれぞれに対して並列に存在するインダクタ
およびキヤパシタよりなる回路のL/C比を任
意にかつ電極をカツトする容易な調整手段によ
つて調整設定することができ、それによつてそ
れぞれの同調器における可変同調周波数範囲を
それぞれ任意に設定することができ、かつ任意
の連動変化関係を維持しながらそれぞれの同調
周波数を連動可変することができるという従来
にない優れた効果が得られる。また上記の効果
は、同調器のそれぞれに用いる第1の電極にお
ける主電極部品として全て同一種類のものを用
いても実現が可能であるという優れた効果も同
時に得られる。
更にこの場合、誘電体となる同調装置に用い
る基板はそれぞれの同調器に対して共通に使用
する一枚もしくは一個の基板でも上記の効果の
実現が可能であるという優れた効果が得られ
る。それらの効果によつて第1の電極における
補助電極および第2の電極のそれぞれは通常の
両面プリント回路基板を構成するエツチング・
プリント工法もしくは導体印刷工法などの容易
な製造プロセスで実現することが可能で、更に
第1の電極における主電極は一種類の同一形状
のものを準備して接続設置するだけの極めて容
易な構成工法で実現することが可能となり、ま
たそれぞれの可変同調周波数範囲も容易な調整
手段で許容範囲内に設定できることが可能とな
る。それによつて大量製造にマツチする同調装
置の実現が可能となり、製造時間の短縮および
直接材料費用の低減を計ることができて、極め
て低コストで同調装置が実現できるという従来
にない優れた効果が得られる。
(2) 第1の電極における補助電極と第2の電極、
および誘電体のそれぞれは容易な両面プリント
回路基板形成工法で実現できるとともに、通常
のプリント回路形成精度でも極めて高精度な可
変同調周波数範囲の設定管理が可能である。更
に第1の電極における主電極の形状寸法精度お
よびその設置精度を厳密に管理する必要もなく
充分に高い可変同調周波数精度を確保すること
ができるという優れた効果が得られる。更に第
1の電極における主電極として厚みの厚い導体
を用いることによつて表皮効果の影響を受けな
くしてインダクタのQを向上させることがで
き、それによつて同調Qを向上させることがで
きるという性能向上も同時に実現することが可
能になるという優れた効果が得られる。
(3) その他、インダクタとキヤパシタを一体化構
成できて一個の部品として扱うことが可能な同
調装置が実現でき、その形態を薄型化および小
型化することができ、また機械的可動部分が全
く無いモジユール化した構成で同調装置が実現
できるという優れた効果が得られる。その効果
により機械的振動に対して極めて安定な同調装
置が実現でき、不要な接続リード線によるリー
ドインダクタンスやストレーキヤパシタの発生
などの不安定要素の介在を皆無にして超高周波
領域まで極めて安定な同調装置が実現でき、更
に同調装置としての部品点数の削減およびスペ
ースフアクタの向上が実現できるという優れた
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は基本的な同調装置の回路図、第2図お
よび第3図は従来の同調装置における同調器の部
品構成を示す斜視図、第4図a〜cは本発明の一
実施例における同調装置の表面図、側面図および
裏面図、第5図ないし第8図はそれぞれの電極形
状を示す正面図、第9図a,bは他の電極形状を
示す正面図と上面図、第10図a〜e、第11図
a,b、第12図は本発明における同調装置の同
調器についての動作原理を示す説明図である。 15……誘電体、16,17,18,19……
主電極、20……補助電極、21,22,23,
24……電極、53,54,55,56……可変
リアクタンス素子、63,64,65,66……
キヤパシタ電極カツト部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 誘電体を介して対向設置した少なくとも一ケ
    所の屈曲部を有する第1および第2の電極におけ
    るアース端子または共通端子の位置のそれぞれの
    電極で互いに対向しない相異対向位置関係となる
    ように設定され、かつ可変リアクタンス素子を有
    する同調器を複数設置し、上記第1の電極におけ
    るアース端子または共通端子は補助電極を介して
    設定され、更に上記第1の電極における補助電極
    の接続幅が所定幅に設定され、または接続位置が
    所定位置に設定され、もしくは上記第2の電極に
    おける所定部分がカツトされた同調装置。 2 第1および第2のそれぞれの電極は、誘電体
    の表裏に設置した同調器を有することを特徴とす
    る特許請求の範囲第1項記載の同調装置。 3 可変リアクタンス素子として電圧可変キヤパ
    シタンスダイオードを用いたことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の同調装置。 4 第1の電極における主たる電極の形状が全て
    もしくは一部が同一である特許請求の範囲第1項
    記載の同調装置。 5 第1および第2のそれぞれの電極は、スパイ
    ラル形状であることを特徴とする特許請求の範囲
    第1項記載の同調装置。 6 第1の電極における補助電極は、主たる電極
    より厚みの薄いものを用いたことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の同調装置。 7 誘電体が筒状であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の同調装置。 8 それぞれの同調器における誘電体を共通とし
    たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    同調装置。
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