JPH057375Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、古い建物の外壁改装、新規建物の
外壁形成等のため壁材、カーテンウオール等の外
装材を建物外面にアンカーによつて支持させる場
合、その他種々の用途に使用されるアンカーの建
物外面等の被取付部への取付部構造に関する。

（従来の技術） 従来例えば、外装材を建物外面にアンカーによ
つて支持させる場合に、山形材からなるアンカー
の一辺部を、建物外面に予め植設されたアンカー
ボルトにより締着するアンカー取付部構造が一般
に使用されているが、この従来構造では、アンカ
ーの鉛直出しを行う場合該アンカーの一辺部と建
物外面との間に適宜のスペーサーを試行錯誤的に
介在させる方法を採つているが、操作が煩雑で手
数がかかり、能率低下を招く等の欠点があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本案は、垂直出しを容易に行うことができるア
ンカー取付部構造を提供することを目的とする。

（問題点を解決するための手段） 上記の目的を達成するため、本案は、 アンカーボルトを突設された被取付部外面への
当接面を有する取付部を具備するアンカーにおい
て、その取付部当接面に、水平方向の突条を突設
すると共に該突条と適宜上下間隔をあけた位置に
調整ネジを該当接面から進退自在に設け、さらに
上記突条と調整ネジの中間位置に取付部を貫通す
るアンカーボルト用通し孔を設け、 上記調整ボルトの進退により上記当接面の鉛直
度を調整すると共に上記アンカーボルト用通し孔
に通したアンカーボルトによりアンカーを固定し
た、 構造とした。以下建物外面に外装材を取付ける
場合に使用したアンカーの取付部構造について図
面を参照して説明する。

（実施例） 第１，２図において、アンカー１は、建物外面
Ｗに取付けられる矩形平板状の取付部２と、外装
材を支持する同じく矩形平板状の支持部３とから
なる直角山形材で、その取付部２の建物外面Ｗに
当接される当接面４の下端部に、断面弧状で水平
方向に延長する突条５を突設すると共に、上記当
接面４の上端部に該取付部２を垂直に貫通する調
整ネジ用ネジ孔６を設け、該ネジ孔６に調整ネジ
７を螺合し、そのネジ７先端を上記当接面４から
進退自在に突出させ、さらに上記取付部２におけ
る上記突条５とネジ孔６との中間位置にアンカー
ボルト用通し丸孔８，８を開設してある。９，９
はアンカー１を取付けるべき建物外面Ｗに予め突
設したアンカーボルトである。他方の支持部３に
は例えばボルト通し孔を設けておく。

上記のようなアンカー１の当接面４を建物外面
Ｗに向けてアンカーボルト９，９を取付部２の通
し丸孔８，８に挿通し、各アンカーボルト９，９
に座板１０を介してナツト１１をそれぞれ螺合し
て仮締めし、それにより当接面４の突条５及び調
整ネジ７先端を建物外面に軽く当接させる。その
状態で調整ネジ７を回してそのネジ先端を当接面
４から進退させ、それによりアンカー１を突条５
の当接点を支点として揺動変位させて当接面４の
鉛直度を微動調整する。鉛直度の調整が完了した
らナツト１１を本締めし、アンカー１を固定す
る。

上記のように建物外面に固定したアンカー１の
支持部３に例えば山形材ピースからなるフアスナ
ーＦをボルトｂ、ナツトｎにより連結し、該フア
スナーＦに外装材ｐを適宜の手段により取付け
る。

以上の例は、アンカー１取付の際上下方向の調
整を行なわない場合について示したが、上下方向
の調整が必要な場合、例えな上記ピース材のフア
スナーＦに代え通し材の横胴縁を使用する場合等
は、他の実施例として、第３，４，５図示のよう
にアンカー１ａが、調整ネジ用ネジ孔６ａ，６ａ
及び上下方向に長径を有するアンカーボルト用通
し長孔８ａを有すると共に、当接面４ａの裏側の
面における上記通し長孔８ａの周囲に水平方向に
延長する多数突条１２ａ…を一定ピツチで形成し
てあり、又座板１０ａの取付部２ａと接する面に
上記突条１２ａ…とかみ合う突条１３ａ…を形成
してあり、他の構造は上例と実質的に同一とした
アンカー取付部構造が使用される。アンカー取付
けにおいては、上記通し長孔８ａにより上下位置
調整を行うと共に、上例と同様に鉛直度の調整を
行いつつナツト１１ａを締着し、しかる後横胴縁
Faをアンカー１ａの支持部３ａに連結する。上
記ナツト１１ａの締着により座板１０ａの突条１
３ａ…とアンカー取付部２ａの突条１２ａ…が係
合してアンカー１ａが上下に移動することがな
い。

本案のアンカーは、上例の山形材に限らず、用
途に応じ種々の形状のものにすることができる。

（考案の効果） この考案のアンカー取付部構造によれば、調整
ネジの回し操作によりアンカー当接面の鉛直度を
微動調整することができ、しかもその操作が簡単
で能率的に行える利点もあり、実用上きわめて有
効である。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の実施例を示し、第１図は一部
切欠側面図、第２図はアンカーの背面図、第３図
はアンカーの他の例の背面図、第４図は同上側面
図、第５図は他の実施例の一部切欠側面図であ
る。 １，１ａ……アンカー、２，２ａ……取付部、
４，４ａ……当接面、５，５ａ……突条、７……
調整ネジ、８……アンカーボルト用通し丸孔、８
ａ……アンカーボルト用通し長孔、９……アンカ
ーボルト、Ｗ……建物外面。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 アンカーボルトを突設された被取付部外面への
   当接面を有する取付部を具備するアンカーにおい
   て、その取付部当接面に、水平方向の突条を突設
   すると共に、該突条と適宜上下間隔をあけた位置
   に調整ネジを該当接面から進退自在に設け、さら
   に上記突条と調整ネジの中間位置に取付部を貫通
   するアンカーボルト用通し孔を設け、 上記調整ボルトの進退により上記当接面の鉛直
   度を調整すると共に上記アンカーボルト用通し孔
   に通したアンカーボルトによりアンカーを固定し
   た、 アンカー取付部構造。