JPH05612A - 車両用サスペンシヨンの取付装置 - Google Patents
車両用サスペンシヨンの取付装置Info
- Publication number
- JPH05612A JPH05612A JP3177795A JP17779591A JPH05612A JP H05612 A JPH05612 A JP H05612A JP 3177795 A JP3177795 A JP 3177795A JP 17779591 A JP17779591 A JP 17779591A JP H05612 A JPH05612 A JP H05612A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- spring
- insulator
- mount
- actuator
- shock absorber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G15/00—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type
- B60G15/02—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring
- B60G15/06—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper
- B60G15/067—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the spring and damper unit
- B60G15/068—Resilient suspensions characterised by arrangement, location or type of combined spring and vibration damper, e.g. telescopic type having mechanical spring and fluid damper characterised by the mounting on the vehicle body or chassis of the spring and damper unit specially adapted for MacPherson strut-type suspension
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16F—SPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
- F16F13/00—Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
- F16F13/04—Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
- F16F13/06—Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper
- F16F13/08—Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper the damper being a fluid damper, e.g. the plastics spring not forming a part of the wall of the fluid chamber of the damper the plastics spring forming at least a part of the wall of the fluid chamber of the damper
- F16F13/14—Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially
- F16F13/16—Units of the bushing type, i.e. loaded predominantly radially specially adapted for receiving axial loads
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Vehicle Body Suspensions (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 入力分離型上部取付け構造を基本とし、流体
マウントインシュレータの追加により、あるいは外部制
御可能なアクチュエータを用いることにより、振動伝達
を改善し、乗心地性との両立を実現する。 【構成】 入力分離型ストラットをベースとして流体マ
ウントインシュレータを使用する構造では、スプリング
サポート21にはスプリングインシュレータ3の他、流体
マウントインシュレータ22を配設する。インシュレータ
22の他端は、ショックアブソーバロッド5に結合したマ
ウントサポート23に結合し、サポート21,23間を該イン
シュレータ22で連結させる。コイルスプリング1のサー
ジ振動励起時、サージ振動はインシュレータ23に対する
入力となり、スプリングサージはショックアブソーバの
内力として吸収される。
マウントインシュレータの追加により、あるいは外部制
御可能なアクチュエータを用いることにより、振動伝達
を改善し、乗心地性との両立を実現する。 【構成】 入力分離型ストラットをベースとして流体マ
ウントインシュレータを使用する構造では、スプリング
サポート21にはスプリングインシュレータ3の他、流体
マウントインシュレータ22を配設する。インシュレータ
22の他端は、ショックアブソーバロッド5に結合したマ
ウントサポート23に結合し、サポート21,23間を該イン
シュレータ22で連結させる。コイルスプリング1のサー
ジ振動励起時、サージ振動はインシュレータ23に対する
入力となり、スプリングサージはショックアブソーバの
内力として吸収される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用サスペンション
の取付装置、特にサスペンションの上部取付け構造の改
良に関する。
の取付装置、特にサスペンションの上部取付け構造の改
良に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用のサスペンションの上部取付け
構造として、例えば図9に示すような構成のものがあ
る。これは、通常、入力分離型ストラットと呼ばれるも
ので、かかるストラットタイプのサスペンションは、シ
ョックアブソーバを組み込んだストラット、コイルスプ
リング、ストラット下部の連結部及び上部マウント部な
どを含んで構成される。
構造として、例えば図9に示すような構成のものがあ
る。これは、通常、入力分離型ストラットと呼ばれるも
ので、かかるストラットタイプのサスペンションは、シ
ョックアブソーバを組み込んだストラット、コイルスプ
リング、ストラット下部の連結部及び上部マウント部な
どを含んで構成される。
【0003】図は、その上部取付け部分の構造であっ
て、コイルスプリング1の上端がスプリングサポート
(コイルスプリングサポート)2に固定され、該スプリ
ングサポート2はスプリングインシュレータ3を介して
アッパーサポート4に固定することができる。かかるア
ッパーサポート4は、ボルトにより車体に剛に締結され
る。また、コイルスプリング1下端は、弾性的に、もし
くは剛結的に図示しないショックアブソーバ外筒に固定
される。
て、コイルスプリング1の上端がスプリングサポート
(コイルスプリングサポート)2に固定され、該スプリ
ングサポート2はスプリングインシュレータ3を介して
アッパーサポート4に固定することができる。かかるア
ッパーサポート4は、ボルトにより車体に剛に締結され
る。また、コイルスプリング1下端は、弾性的に、もし
くは剛結的に図示しないショックアブソーバ外筒に固定
される。
【0004】一方、摺動部を有するショックアブソーバ
ロッド5は、上記アッパーサポート4の中央部を貫通
し、図示のような一対のストラットインシュレータ6を
介して弾性的にアッパーサポート4に結合される。この
場合のストラットインシュレータは、不図示のショック
アブソーバに対し、上部マウント部での直列に介挿され
たショックアブソーバインシュレータである。また、上
述したショックアブソーバ外筒については、これを弾性
的もしくは剛結的に図示しないナックルに連結すること
ができ、そのナックルは複数のリンクを介して弾性的に
車体もしくはフレームに固定される。ストラット下端で
の連結は、ショックアブソーバ外筒を弾性的にもしくは
剛結的にハブキャリアに連結することによっても行うこ
とができ、そのハブキャリアは複数のリンクを介して弾
性的に車体もしくはフレームに固定される。
ロッド5は、上記アッパーサポート4の中央部を貫通
し、図示のような一対のストラットインシュレータ6を
介して弾性的にアッパーサポート4に結合される。この
場合のストラットインシュレータは、不図示のショック
アブソーバに対し、上部マウント部での直列に介挿され
たショックアブソーバインシュレータである。また、上
述したショックアブソーバ外筒については、これを弾性
的もしくは剛結的に図示しないナックルに連結すること
ができ、そのナックルは複数のリンクを介して弾性的に
車体もしくはフレームに固定される。ストラット下端で
の連結は、ショックアブソーバ外筒を弾性的にもしくは
剛結的にハブキャリアに連結することによっても行うこ
とができ、そのハブキャリアは複数のリンクを介して弾
性的に車体もしくはフレームに固定される。
【0005】なお、図中7はバンパーラバー、8はダス
トブーツである。また、図10には上記構造による場合の
モデル図が示されている。
トブーツである。また、図10には上記構造による場合の
モデル図が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような入力分離型
上部取付け構造を有するサスペンションにおいては、そ
のスプリングサポート部〜車体側間に介挿した一方のイ
ンシュレータと、ショックアブソーバロッドを支持する
もう一方のインシュレータとの夫々のバネ定数の設定に
よって、適用する車両に応じその車重の必要な支持、所
望の乗心地性能を得ることができる。
上部取付け構造を有するサスペンションにおいては、そ
のスプリングサポート部〜車体側間に介挿した一方のイ
ンシュレータと、ショックアブソーバロッドを支持する
もう一方のインシュレータとの夫々のバネ定数の設定に
よって、適用する車両に応じその車重の必要な支持、所
望の乗心地性能を得ることができる。
【0007】図9でいえば、ストラットインシュレータ
6については、低周波数の路面入力に対して、ショック
アブソーバを通った入力が車体に伝播しないように、シ
ョックアブソーバは車体上下、前後及び左右方向に剛性
の低い(即ち、低バネの)ストラットインシュレータを
介して支持することができる。このため、良い乗心地性
能を得ることができる。また、スプリングインシュレー
タ3については、車重を支えるためにこれはストラット
インシュレータ6よりも大なるバネ定数(例えば2倍以
上のバネ定数)を持つように設定することができる。こ
うして、この場合は、夫々のバネ定数を容易に適宜のも
のに設定し、設計することができる。
6については、低周波数の路面入力に対して、ショック
アブソーバを通った入力が車体に伝播しないように、シ
ョックアブソーバは車体上下、前後及び左右方向に剛性
の低い(即ち、低バネの)ストラットインシュレータを
介して支持することができる。このため、良い乗心地性
能を得ることができる。また、スプリングインシュレー
タ3については、車重を支えるためにこれはストラット
インシュレータ6よりも大なるバネ定数(例えば2倍以
上のバネ定数)を持つように設定することができる。こ
うして、この場合は、夫々のバネ定数を容易に適宜のも
のに設定し、設計することができる。
【0008】しかして、入力分離型は上記のような利点
を有するものであるところ、振動伝達の面のより性能の
向上を図らんとするとき、単にその設計技術のままでは
それに応えるのに限界があり、改善の余地がある。
を有するものであるところ、振動伝達の面のより性能の
向上を図らんとするとき、単にその設計技術のままでは
それに応えるのに限界があり、改善の余地がある。
【0009】例えば、図9,10を参照して、その取付け
構造の場合は、路面からの入力等によりコイルスプリン
グ1の上下サージ振動が励起されると、そのサージ振動
はコイルスプリング下端部よりショックアブソーバ外筒
にも伝達される。サージ振動周波領域ではピストンロッ
ドとショックアブソーバ内筒はショックアブソーバ内部
のオイルの流通抵抗により摺動しにくくなる。このた
め、かかる状態では、直接ピストンロッドにコイルスプ
リング1のサージ振動が伝達される。ここで、この時、
ショックアブソーバを支持しているストラットインシュ
レータ6は低バネのもので柔らかいため、その低バネの
分、ショックアブソーバは上下方向に振動し易いものと
なる。この場合に、ショックアブソーバの振動の吸収、
減衰という機能は期待しにくく、車体側への振動伝達の
一因となる。
構造の場合は、路面からの入力等によりコイルスプリン
グ1の上下サージ振動が励起されると、そのサージ振動
はコイルスプリング下端部よりショックアブソーバ外筒
にも伝達される。サージ振動周波領域ではピストンロッ
ドとショックアブソーバ内筒はショックアブソーバ内部
のオイルの流通抵抗により摺動しにくくなる。このた
め、かかる状態では、直接ピストンロッドにコイルスプ
リング1のサージ振動が伝達される。ここで、この時、
ショックアブソーバを支持しているストラットインシュ
レータ6は低バネのもので柔らかいため、その低バネの
分、ショックアブソーバは上下方向に振動し易いものと
なる。この場合に、ショックアブソーバの振動の吸収、
減衰という機能は期待しにくく、車体側への振動伝達の
一因となる。
【0010】ショックアブソーバが上下方向に振動する
とき、例えばその振動が更にナックル部の重心まわりに
モーメントととして作用すると、ショックアブソーバの
上下方向の振動の結果、ナックル部が回転振動し、ナッ
クル部に弾性的に取付けられているサスペンションリン
ク類を介して車体左右方向を中心に振動が車体に伝達さ
れ、車室内音を増加させることにもなる。
とき、例えばその振動が更にナックル部の重心まわりに
モーメントととして作用すると、ショックアブソーバの
上下方向の振動の結果、ナックル部が回転振動し、ナッ
クル部に弾性的に取付けられているサスペンションリン
ク類を介して車体左右方向を中心に振動が車体に伝達さ
れ、車室内音を増加させることにもなる。
【0011】本発明の目的は、入力分離型の上部取付け
構造を基本としつつそれに改良を加え、振動伝達の面で
もこれを抑制し軽減し得て、乗心地性との両立を図るこ
とのできる車両用サスペンションの取付装置を提供する
ことにある。
構造を基本としつつそれに改良を加え、振動伝達の面で
もこれを抑制し軽減し得て、乗心地性との両立を図るこ
とのできる車両用サスペンションの取付装置を提供する
ことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、以下の
車両用サスペンションの取付装置が提供される。車両用
サスペンションの上部取付け構造において、コイルスプ
リングの上端部を支持するスプリングサポート部にスプ
リングインシュレータと流体マウントインシュレータと
が配設され、前記スプリングインシュレータの他端がア
ッパーサポートに、または車体へ直接的に、結合される
とともに、前記流体マウントインシュレータの他端を、
ショックアブソーバロッドに結合されるマウントサポー
ト部に結合してなる車両用サスペンションの取付装置、
車両用サスペンションの上部取付け構造において、コイ
ルスプリングの上端部を支持するスプリングサポート部
にスプリングインシュレータと外部制御可能なアクチュ
エータとが配設され、前記スプリングインシュレータの
他端がアッパーサポートに、または車体へ直接的に、結
合されるとともに、前記アクチュエータの他端を、ショ
ックアブソーバロッドに結合されるマウントサポート部
に結合してなる車両用サスペンションの取付装置であ
る。更に、前者の流体マウントインシュレータによる場
合、また後者のアクチュエータによる場合において、夫
々、次の車両用サスペンションの取付装置が提供され
る。即ち、前者の場合のもので、入力分離型ストラット
サスペンションを基本とするストラットサスペンション
の取付構造であって、前記流体マウントのバネ定数のピ
ークをコイルスプリングのサージ周波数に略一致させる
とともに、ほぼピークより低い周波数領域においては流
体マウントのバネ定数がショックアブソーバを支持する
ストラットインシュレータのバネ定数より小さく、ほぼ
ピーク以降の周波数領域においては流体マウントのバネ
定数がスプリングインシュレータのバネ定数より大きく
なるよう設定されてなる車両用サスペンションの取付装
置である。更に、後者の場合のもので、アクチュエータ
の制御は、少なくとも、設定周波数以上の周波数領域に
おいてスプリングサポート部とマウントサポート部の相
対変化が発生しないようにアクチュエータを制御するも
のである車両用サスペンションの取付装置、入力分離型
ストラットサスペンションを基本とするストラットサス
ペンションの取付け構造であって、前記アクチュエータ
の制御周波数領域がコイルスプリングの共振周波数を含
む車両用サスペンションの取付装置、コイルスプリング
の共振周波数より低い周波数領域においてはマウント部
の変位を吸収するようアクチュエータの制御をする車両
用サスペンションの取付装置、及び設定周波数以上の周
波数領域においてスプリングサポート部とマウントサポ
ート部の相対変位が発生しないように、かつ、設定周波
数未満の周波数領域においてはマウントサポート部の変
位を吸収するように、アクチュエータを制御する車両用
サスペンションの取付装置である。更に、以上のいずれ
かのものにして、スプリングインシュレータが皿バネで
ある車両用サスペンションの取付装置が提供される。
車両用サスペンションの取付装置が提供される。車両用
サスペンションの上部取付け構造において、コイルスプ
リングの上端部を支持するスプリングサポート部にスプ
リングインシュレータと流体マウントインシュレータと
が配設され、前記スプリングインシュレータの他端がア
ッパーサポートに、または車体へ直接的に、結合される
とともに、前記流体マウントインシュレータの他端を、
ショックアブソーバロッドに結合されるマウントサポー
ト部に結合してなる車両用サスペンションの取付装置、
車両用サスペンションの上部取付け構造において、コイ
ルスプリングの上端部を支持するスプリングサポート部
にスプリングインシュレータと外部制御可能なアクチュ
エータとが配設され、前記スプリングインシュレータの
他端がアッパーサポートに、または車体へ直接的に、結
合されるとともに、前記アクチュエータの他端を、ショ
ックアブソーバロッドに結合されるマウントサポート部
に結合してなる車両用サスペンションの取付装置であ
る。更に、前者の流体マウントインシュレータによる場
合、また後者のアクチュエータによる場合において、夫
々、次の車両用サスペンションの取付装置が提供され
る。即ち、前者の場合のもので、入力分離型ストラット
サスペンションを基本とするストラットサスペンション
の取付構造であって、前記流体マウントのバネ定数のピ
ークをコイルスプリングのサージ周波数に略一致させる
とともに、ほぼピークより低い周波数領域においては流
体マウントのバネ定数がショックアブソーバを支持する
ストラットインシュレータのバネ定数より小さく、ほぼ
ピーク以降の周波数領域においては流体マウントのバネ
定数がスプリングインシュレータのバネ定数より大きく
なるよう設定されてなる車両用サスペンションの取付装
置である。更に、後者の場合のもので、アクチュエータ
の制御は、少なくとも、設定周波数以上の周波数領域に
おいてスプリングサポート部とマウントサポート部の相
対変化が発生しないようにアクチュエータを制御するも
のである車両用サスペンションの取付装置、入力分離型
ストラットサスペンションを基本とするストラットサス
ペンションの取付け構造であって、前記アクチュエータ
の制御周波数領域がコイルスプリングの共振周波数を含
む車両用サスペンションの取付装置、コイルスプリング
の共振周波数より低い周波数領域においてはマウント部
の変位を吸収するようアクチュエータの制御をする車両
用サスペンションの取付装置、及び設定周波数以上の周
波数領域においてスプリングサポート部とマウントサポ
ート部の相対変位が発生しないように、かつ、設定周波
数未満の周波数領域においてはマウントサポート部の変
位を吸収するように、アクチュエータを制御する車両用
サスペンションの取付装置である。更に、以上のいずれ
かのものにして、スプリングインシュレータが皿バネで
ある車両用サスペンションの取付装置が提供される。
【0013】
【作用】本発明の流体マウントインシュレータを用いる
構造のものでは、コイルスプリングの上端部を支持する
スプリングサポート部にスプリングインシュレータに加
えて更に流体マウントインシュレータを配設し、スプリ
ングインシュレータの他端は、アッパーサポートに、も
しくは車体へ直接に、結合する一方、流体マウントイン
シュレータの他端は、ショックアブソーバロッドに結合
されるマウントサポート部に結合し、サスペンションの
上部マウントにおいて、上記マウントサポート部とスプ
リングサポート部とが流体マウントインシュレータを介
して連結される。かかる流体マウントインシュレータを
用いる連結は、コイルスプリングのサージ振動をしてこ
れを流体マウントインシュレータに対する入力とするこ
とを可能ならしめ、サージをショックアブソーバの内力
として吸収させる。それ故、ショックアブソーバによる
振動の吸収、減衰の機能をこの場合においてもよく発揮
させ得て、ショックアブソーバロッドを支持するインシ
ュレータとして低バネのものを用いても、ショックアブ
ソーバが上下に振動してしまう構造のものに比し、サー
ジ振動周波領域での車体側への振動伝達を抑制、軽減で
き、騒音の低減にも寄与する。更に、請求項2では、ス
トラットサスペンションに適用し得て、コイルスプリン
グのサージ周波数、スプリングインシュレータのバネ定
数及びショックアブソーバロッドを支持するストラット
インシュレータのバネ定数に関して、流体マウントイン
シュレータのバネ特性を選定することができ、同請求項
記載のバネ定数の設定は、その流体マウントインシュレ
ータをして、低周波数領域ではストラットインシュレー
タより小さなバネ定数のものとなさしめ、サージ周波数
の高周波領域ではスプリングインシュレータのバネ定数
よりも大なるバネ定数の高バネ状態となさしめる。これ
により、この場合は、ストラットサスペンションの取付
け構造として、低周波数領域においては入力分離型の利
点である乗心地の良さを確保し、乃至向上させ、高周波
数領域においては入力集中型の利点であるコイルスプリ
ングサージ振動の抑制を実現することを可能ならしめ
る。
構造のものでは、コイルスプリングの上端部を支持する
スプリングサポート部にスプリングインシュレータに加
えて更に流体マウントインシュレータを配設し、スプリ
ングインシュレータの他端は、アッパーサポートに、も
しくは車体へ直接に、結合する一方、流体マウントイン
シュレータの他端は、ショックアブソーバロッドに結合
されるマウントサポート部に結合し、サスペンションの
上部マウントにおいて、上記マウントサポート部とスプ
リングサポート部とが流体マウントインシュレータを介
して連結される。かかる流体マウントインシュレータを
用いる連結は、コイルスプリングのサージ振動をしてこ
れを流体マウントインシュレータに対する入力とするこ
とを可能ならしめ、サージをショックアブソーバの内力
として吸収させる。それ故、ショックアブソーバによる
振動の吸収、減衰の機能をこの場合においてもよく発揮
させ得て、ショックアブソーバロッドを支持するインシ
ュレータとして低バネのものを用いても、ショックアブ
ソーバが上下に振動してしまう構造のものに比し、サー
ジ振動周波領域での車体側への振動伝達を抑制、軽減で
き、騒音の低減にも寄与する。更に、請求項2では、ス
トラットサスペンションに適用し得て、コイルスプリン
グのサージ周波数、スプリングインシュレータのバネ定
数及びショックアブソーバロッドを支持するストラット
インシュレータのバネ定数に関して、流体マウントイン
シュレータのバネ特性を選定することができ、同請求項
記載のバネ定数の設定は、その流体マウントインシュレ
ータをして、低周波数領域ではストラットインシュレー
タより小さなバネ定数のものとなさしめ、サージ周波数
の高周波領域ではスプリングインシュレータのバネ定数
よりも大なるバネ定数の高バネ状態となさしめる。これ
により、この場合は、ストラットサスペンションの取付
け構造として、低周波数領域においては入力分離型の利
点である乗心地の良さを確保し、乃至向上させ、高周波
数領域においては入力集中型の利点であるコイルスプリ
ングサージ振動の抑制を実現することを可能ならしめ
る。
【0014】本発明のアクチュエータを使用する構造の
ものは、流体マウントインシュレータに代わり外部制御
可能なアクチュエータを介してマウントサポート部とス
プリングサポート部とが連結される。この場合も、同様
にしてサージはこれをショックアブソーバの内力として
吸収させることを可能ならしめ、同様の振動伝達改善効
果を発揮させる。外部制御可能なアクチュエータの使用
はまた、流体マウントインシュレータによる場合のもの
と比較すれば、使用コイルスプリングなどが異なる仕様
のものに変更等されるときにでもそれに合わせて制御対
象周波数領域の設定も容易にできることから、対応性も
よい。請求項4の場合は、そのアクチュエータの制御に
あたり、少なくとも、設定周波数以上の周波数領域でマ
ウントサポート部とスプリングサポート部間の相対変位
が発生しないように制御がなされる。このため、そのと
きはスプリングサポート部はマウントサポート部と結合
された状態となってショックアブソーバの振動減衰吸収
効果を発揮せしめると共に、かかる制御対象周波数領域
においてのみ、スプリングサポート部とマウントサポー
ト部の相対変位が発生しないようにアクチュエータ制御
することが可能である。従ってまた、こうした制御態様
は、例えば低周波領域ではアクチュエータによる拘束が
ないようなタイプのそのアクチュエータを用いても実施
することを可能ならしめる。請求項5では、ストラット
サスペンションの取付構造として適用し、前記アクチュ
エータの制御周波数領域としてコイルスプリングの共振
周波数を含む制御周波数領域が設定されて同様の制御が
なされる。このときも、コイルスプリングの共振周波数
を含む領域以上でのショックアブソーバの作用による振
動低減が実現されると共に、コイルスプリング共振周波
数より低い低周波数領域でのショックアブソーバから伝
達する振動入力に対しては、入力分離型のストラットサ
スペンションのストラットインシュレータをもって吸収
することを可能ならしめる。かかる場合もまた、上記タ
イプのアクチュエータを用いても実施することが可能
で、低周波数領域でのアクチュエータの拘束がないと
き、そのアクチュエータを通したスプリングサポート部
側への経路によって振動伝達の遮断もされる。請求項6
は、アクチュエータの制御にあたり、コイルスプリング
の共振周波数より低い周波数領域においてはマウントサ
ポート部の変位を吸収するようアクチュエータを制御せ
しめ、もって上記タイプのアクチュエータと同様の機能
を発揮せしめる。この制御態様は、使用アクチュエータ
として例えば圧電アクチュエータ、超磁歪アクチュエー
タなどの使用をも可能ならしめる。請求項7では、設定
周波数以上の周波数領域においてはスプリングサポート
部とマウントサポート部の相対変位が生じないように、
かつ、設定周波数未満の周波数領域においてはマウント
部の変位を吸収するように、アクチュエータは制御され
る。アクチュエータの制御にあたっては、かように高周
波領域、低周波数領域で制御する制御態様のものとする
ことも可能で、そのようにして実施してもよい。また、
請求項8に記載の如くにスプリングインシュレータとし
て皿バネを用いるときは、車重を支持した上で、低動バ
ネを実現し、インシュレータ間のバネ定数の設定自由度
を高めるのに役立つ。
ものは、流体マウントインシュレータに代わり外部制御
可能なアクチュエータを介してマウントサポート部とス
プリングサポート部とが連結される。この場合も、同様
にしてサージはこれをショックアブソーバの内力として
吸収させることを可能ならしめ、同様の振動伝達改善効
果を発揮させる。外部制御可能なアクチュエータの使用
はまた、流体マウントインシュレータによる場合のもの
と比較すれば、使用コイルスプリングなどが異なる仕様
のものに変更等されるときにでもそれに合わせて制御対
象周波数領域の設定も容易にできることから、対応性も
よい。請求項4の場合は、そのアクチュエータの制御に
あたり、少なくとも、設定周波数以上の周波数領域でマ
ウントサポート部とスプリングサポート部間の相対変位
が発生しないように制御がなされる。このため、そのと
きはスプリングサポート部はマウントサポート部と結合
された状態となってショックアブソーバの振動減衰吸収
効果を発揮せしめると共に、かかる制御対象周波数領域
においてのみ、スプリングサポート部とマウントサポー
ト部の相対変位が発生しないようにアクチュエータ制御
することが可能である。従ってまた、こうした制御態様
は、例えば低周波領域ではアクチュエータによる拘束が
ないようなタイプのそのアクチュエータを用いても実施
することを可能ならしめる。請求項5では、ストラット
サスペンションの取付構造として適用し、前記アクチュ
エータの制御周波数領域としてコイルスプリングの共振
周波数を含む制御周波数領域が設定されて同様の制御が
なされる。このときも、コイルスプリングの共振周波数
を含む領域以上でのショックアブソーバの作用による振
動低減が実現されると共に、コイルスプリング共振周波
数より低い低周波数領域でのショックアブソーバから伝
達する振動入力に対しては、入力分離型のストラットサ
スペンションのストラットインシュレータをもって吸収
することを可能ならしめる。かかる場合もまた、上記タ
イプのアクチュエータを用いても実施することが可能
で、低周波数領域でのアクチュエータの拘束がないと
き、そのアクチュエータを通したスプリングサポート部
側への経路によって振動伝達の遮断もされる。請求項6
は、アクチュエータの制御にあたり、コイルスプリング
の共振周波数より低い周波数領域においてはマウントサ
ポート部の変位を吸収するようアクチュエータを制御せ
しめ、もって上記タイプのアクチュエータと同様の機能
を発揮せしめる。この制御態様は、使用アクチュエータ
として例えば圧電アクチュエータ、超磁歪アクチュエー
タなどの使用をも可能ならしめる。請求項7では、設定
周波数以上の周波数領域においてはスプリングサポート
部とマウントサポート部の相対変位が生じないように、
かつ、設定周波数未満の周波数領域においてはマウント
部の変位を吸収するように、アクチュエータは制御され
る。アクチュエータの制御にあたっては、かように高周
波領域、低周波数領域で制御する制御態様のものとする
ことも可能で、そのようにして実施してもよい。また、
請求項8に記載の如くにスプリングインシュレータとし
て皿バネを用いるときは、車重を支持した上で、低動バ
ネを実現し、インシュレータ間のバネ定数の設定自由度
を高めるのに役立つ。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明の一実施例で、入力分離型スト
ラットサスペンション上部取付け構造に適用した構成を
示す。本実施例によるストラットサスペンション上部取
付け構造は、図9に示した入力分離型ストラットによる
ものをその基本とする。
説明する。図1は本発明の一実施例で、入力分離型スト
ラットサスペンション上部取付け構造に適用した構成を
示す。本実施例によるストラットサスペンション上部取
付け構造は、図9に示した入力分離型ストラットによる
ものをその基本とする。
【0016】即ち、図1において、コイルスプリング1
上端部は、図9の場合と同様にして、スプリングサポー
ト21に固定される。スプリングサポート21は、本例では
これを図示の如くに端部21a を下方向へ延在させた形状
を有するものとなす。該スプリングサポート21は、その
一部がスプリングインシュレータを介してアッパーサポ
ート4に固定される。ここに、上記スプリングインシュ
レータとしては、本例では、ゴム材からなるインシュレ
ータ3を用いるものとし、一端側がスプリングサポート
21に固定された該スプリングインシュレータ3の他端
を、ストラットを車体に結合するアッパーサポート4に
結合する。該アッパーサポート4は図示しないボルトに
より車体に締結される。
上端部は、図9の場合と同様にして、スプリングサポー
ト21に固定される。スプリングサポート21は、本例では
これを図示の如くに端部21a を下方向へ延在させた形状
を有するものとなす。該スプリングサポート21は、その
一部がスプリングインシュレータを介してアッパーサポ
ート4に固定される。ここに、上記スプリングインシュ
レータとしては、本例では、ゴム材からなるインシュレ
ータ3を用いるものとし、一端側がスプリングサポート
21に固定された該スプリングインシュレータ3の他端
を、ストラットを車体に結合するアッパーサポート4に
結合する。該アッパーサポート4は図示しないボルトに
より車体に締結される。
【0017】上記のようにコイルスプリング1の上端部
を支持するスプリングサポート21にスプリングインシュ
レータ3が配設され、かつ、これに加えてスプリングサ
ポート21には、本例では流体マウントインシュレータ22
を配設する。該流体マウントインシュレータ22は、後記
で具体例をもって詳述する如く、使用コイルスプリング
のサージ周波数、使用スプリングインシュレータ、スト
ラットインシュレータのバネ定数に関してそのバネ特性
を選定することができるものであるが、コイルスプリン
グ1のサージ振動をしてこれを流体マウントインシュレ
ータ22に対する入力とすることを可能ならしめるべく、
図示のように、スプリングサポート21と、ショックアブ
ソーバロッド5に結合されたマウントサポート23との間
に介挿する。
を支持するスプリングサポート21にスプリングインシュ
レータ3が配設され、かつ、これに加えてスプリングサ
ポート21には、本例では流体マウントインシュレータ22
を配設する。該流体マウントインシュレータ22は、後記
で具体例をもって詳述する如く、使用コイルスプリング
のサージ周波数、使用スプリングインシュレータ、スト
ラットインシュレータのバネ定数に関してそのバネ特性
を選定することができるものであるが、コイルスプリン
グ1のサージ振動をしてこれを流体マウントインシュレ
ータ22に対する入力とすることを可能ならしめるべく、
図示のように、スプリングサポート21と、ショックアブ
ソーバロッド5に結合されたマウントサポート23との間
に介挿する。
【0018】即ち、スプリングサポート21には、更に、
前記した端部21a において、流体マウントインシュレー
タ22の一端が固定され、また流体マウントインシュレー
タ22の他端はマウントサポート23に固定されている。該
マウントサポート23は、ショックアブソーバロッド5に
結合される。ショックアブソーバロッド5の上端部は一
対のストラットインシュレータ6を介してアッパーサポ
ート4に固定される。なお、他の構成に関しては、前記
図9で説明したのと同様のものであってよい。
前記した端部21a において、流体マウントインシュレー
タ22の一端が固定され、また流体マウントインシュレー
タ22の他端はマウントサポート23に固定されている。該
マウントサポート23は、ショックアブソーバロッド5に
結合される。ショックアブソーバロッド5の上端部は一
対のストラットインシュレータ6を介してアッパーサポ
ート4に固定される。なお、他の構成に関しては、前記
図9で説明したのと同様のものであってよい。
【0019】本実施例では、こうして、入力分離型スト
ラットをベースとし、コイルスプリング1の上端部を支
持するスプリングサポート21に、スプリングインシュレ
ータ3と流体マウントインシュレータ22とを配設し、ス
プリングインシュレータ3の他端をストラットを車体に
結合するアッパーサポート4に結合するとともに、流体
マウントインシュレータ22の他端をショックアブソーバ
ロッド5に結合されたマウントサポート23に結合するよ
うになす。ここに、流体マウントインシュレータ22につ
いては、例えば、通常のエンジンマウントに用いられて
いるものを使用することができ、図示例では、エンジン
マウントに用いられているものと同様、ラバー24、上部
流体室25並びに下部流体室26、これら2室を連通するオ
リフィス部27からなる構成のものとされている。
ラットをベースとし、コイルスプリング1の上端部を支
持するスプリングサポート21に、スプリングインシュレ
ータ3と流体マウントインシュレータ22とを配設し、ス
プリングインシュレータ3の他端をストラットを車体に
結合するアッパーサポート4に結合するとともに、流体
マウントインシュレータ22の他端をショックアブソーバ
ロッド5に結合されたマウントサポート23に結合するよ
うになす。ここに、流体マウントインシュレータ22につ
いては、例えば、通常のエンジンマウントに用いられて
いるものを使用することができ、図示例では、エンジン
マウントに用いられているものと同様、ラバー24、上部
流体室25並びに下部流体室26、これら2室を連通するオ
リフィス部27からなる構成のものとされている。
【0020】流体マウントインシュレータ22はまた、好
ましくは、そのバネ定数について、コイルスプリングサ
ージ振動周波領域ではスプリングインシュレータ3のバ
ネ定数よりも大きなバネ定数を有し、低周波領域ではス
トラットインシュレータ6のバネ定数よりも小さなバネ
定数を有するものに選定する。図2は、流体マウントイ
ンシュレータ22を含んだ各使用インシュレータのバネ特
性図で、特性(イ)、(ロ)、(ハ)の如く、夫々周波
数に対する動バネ定数の関係の設定例を示してある。
ましくは、そのバネ定数について、コイルスプリングサ
ージ振動周波領域ではスプリングインシュレータ3のバ
ネ定数よりも大きなバネ定数を有し、低周波領域ではス
トラットインシュレータ6のバネ定数よりも小さなバネ
定数を有するものに選定する。図2は、流体マウントイ
ンシュレータ22を含んだ各使用インシュレータのバネ特
性図で、特性(イ)、(ロ)、(ハ)の如く、夫々周波
数に対する動バネ定数の関係の設定例を示してある。
【0021】流体マウントインシュレータ22のバネ定数
特性(イ)をみると、これは図に示すように、バネ定数
のピークをコイルスプリング1のサージ周波数に略一致
させると共に、概略そのピークより低い周波数領域(例
えば、約80Hz以下) においては、流体マウントのバネ定
数はショックアブソーバロッド5を支持するストラット
インシュレータ6のバネ定数より小さくするようにし、
概略前記ピーク以降の周波数領域においては、流体マウ
ントのバネ定数をスプリングインシュレータ3のバネ定
数よりも大きくなるように設定されている。また、スト
ラットインシュレータ6についての特性(ハ)と、スプ
リングインシュレータ3についての特性(ロ)との相互
の関係自体についていえば、既述の如く入力分離型をベ
ースとすることから、図に示すように、前者のバネ定数
は小とし、後者のそれを大としてある。上記の設定につ
いては、各インシュレータゴムの材質、流体マウントの
チューニングにより、これを行う。
特性(イ)をみると、これは図に示すように、バネ定数
のピークをコイルスプリング1のサージ周波数に略一致
させると共に、概略そのピークより低い周波数領域(例
えば、約80Hz以下) においては、流体マウントのバネ定
数はショックアブソーバロッド5を支持するストラット
インシュレータ6のバネ定数より小さくするようにし、
概略前記ピーク以降の周波数領域においては、流体マウ
ントのバネ定数をスプリングインシュレータ3のバネ定
数よりも大きくなるように設定されている。また、スト
ラットインシュレータ6についての特性(ハ)と、スプ
リングインシュレータ3についての特性(ロ)との相互
の関係自体についていえば、既述の如く入力分離型をベ
ースとすることから、図に示すように、前者のバネ定数
は小とし、後者のそれを大としてある。上記の設定につ
いては、各インシュレータゴムの材質、流体マウントの
チューニングにより、これを行う。
【0022】本実施例のストラットサスペンションの上
部取付け構造において、路面からの入力等によりコイル
スプリングの上下サージ振動が励起される場合、車体へ
の振動伝達の抑制は、次のようにして行われる。
部取付け構造において、路面からの入力等によりコイル
スプリングの上下サージ振動が励起される場合、車体へ
の振動伝達の抑制は、次のようにして行われる。
【0023】図1において、今、車両走行中、路面から
の入力によりコイルスプリング1のサージ振動が励起さ
れたとすると、サージ振動は、コイルスプリング下端部
より直接に(該下端部が直接的に不図示のショックアブ
ソーバ外筒に固定されている場合)、あるいはインシュ
レータを介して(同じく弾性的に固定されている場
合)、ショックアブソーバ外筒に伝達される。しかし
て、サージ振動周波領域では、先に触れたように、ピス
トンロッドとショックアブソーバ内筒はショックアブソ
ーバ内部のオイルの流通抵抗により摺動しなくなるた
め、直接ピストンロッドにコイルスプリング1のサージ
振動が伝達されることになる。
の入力によりコイルスプリング1のサージ振動が励起さ
れたとすると、サージ振動は、コイルスプリング下端部
より直接に(該下端部が直接的に不図示のショックアブ
ソーバ外筒に固定されている場合)、あるいはインシュ
レータを介して(同じく弾性的に固定されている場
合)、ショックアブソーバ外筒に伝達される。しかし
て、サージ振動周波領域では、先に触れたように、ピス
トンロッドとショックアブソーバ内筒はショックアブソ
ーバ内部のオイルの流通抵抗により摺動しなくなるた
め、直接ピストンロッドにコイルスプリング1のサージ
振動が伝達されることになる。
【0024】ここで、入力分離型ストラットでは、ショ
ックアブソーバを支持しているストラットインシュレー
タ6は柔らかくできるのが乗心地性の向上を図る上での
利点であって、本実施例でも図2に特性(ハ)として例
示した如く低バネ定数化したものを使用するものである
ところ、単にショックアブソーバの支持をこうしたスト
ラットインシュレータ6に依存するだけであると、その
バネ定数が低く設定されるが故に、上述のようにサージ
振動が伝達される時に、ショックアブソーバはそれに伴
い上下方向に振動することになる。即ち、ショックアブ
ソーバは、振動を吸収し、早期に減衰させるという機能
を十分には発揮し得ない。
ックアブソーバを支持しているストラットインシュレー
タ6は柔らかくできるのが乗心地性の向上を図る上での
利点であって、本実施例でも図2に特性(ハ)として例
示した如く低バネ定数化したものを使用するものである
ところ、単にショックアブソーバの支持をこうしたスト
ラットインシュレータ6に依存するだけであると、その
バネ定数が低く設定されるが故に、上述のようにサージ
振動が伝達される時に、ショックアブソーバはそれに伴
い上下方向に振動することになる。即ち、ショックアブ
ソーバは、振動を吸収し、早期に減衰させるという機能
を十分には発揮し得ない。
【0025】しかるに、本発明に従う構成では、ショッ
クアブソーバの機能を効果的に発揮させるのであり、ピ
ストンロッド上端部に結合しているマウントサポート23
を有して該マウントサポート23とスプリングサポート21
間には流体マウントインシュレータ22を介在させてあ
る。即ち、ピストンロッド上端部はマウントサポート2
3、流体マウントインシュレータ22を介して、スプリン
グサポート21(コイルスプリングサポート)、更にはコ
イルスプリング1上端部へと、かかる経路で連絡されて
いる。このため、サージ振動時でそれが前述の如くショ
ックアブソーバ外筒に伝達されるときでも、前記図9の
場合と異なり、サージ振動は流体マウントインシュレー
タ22に対する入力となり、結果、ショックアブソーバへ
の入力となる。
クアブソーバの機能を効果的に発揮させるのであり、ピ
ストンロッド上端部に結合しているマウントサポート23
を有して該マウントサポート23とスプリングサポート21
間には流体マウントインシュレータ22を介在させてあ
る。即ち、ピストンロッド上端部はマウントサポート2
3、流体マウントインシュレータ22を介して、スプリン
グサポート21(コイルスプリングサポート)、更にはコ
イルスプリング1上端部へと、かかる経路で連絡されて
いる。このため、サージ振動時でそれが前述の如くショ
ックアブソーバ外筒に伝達されるときでも、前記図9の
場合と異なり、サージ振動は流体マウントインシュレー
タ22に対する入力となり、結果、ショックアブソーバへ
の入力となる。
【0026】上記経路での入力は、コイルスプリング1
のサージ振動が励起された場合において、これをショッ
クアブソーバをして減衰させるようショックアブソーバ
の内力として吸収することを可能ならしめ、これにより
サージ振動の車体側への伝達を抑制し、サージ振動に起
因する車室内音を軽減する。ここで、図3、図4,5を
も参照して補足的に説明しておくと、図4,5に示すの
は入力集中型ストラットと呼ばれるタイプのものの構
造、及びモデル図であり、対するに図3は本実施例によ
る場合のマウントサポート22、スプリングサポート21の
各サポート部を含めて表したモデル図である(なお、後
記の他の実施例においてもこれに準ずる) 。入力集中型
ストラットは、図4に示す如く、スプリングサポート11
はコイルスプリング1を支持すると共に、ショックアブ
ソーバロッド12と剛結され、該ショックアブソーバロッ
ド12はストラットインシュレータ13を介して、アッパー
サポート14に結合する構造をもって構成することができ
る。本図では、フロントサスペンションに用いるタイプ
のものであるため、転舵を可能とするようにベアリング
15が介されており、また図中16, 17はバンパーラバー、
ダストブーツを夫々示し、更に他の構成については基本
的に入力分離型ストラットと同様に構成することができ
る。上記入力集中型ストラットでは、コイルスプリング
1のサージ振動はショックアブソーバに作用する内力と
して吸収することとなることから、サージ振動に起因す
る車室内騒音は抑制可能である。これは、他方では、ス
トラットインシュレータ13で車重を支えなければならな
いため、この部分を低バネ定数のものにしにくく、従っ
て、この面でバネ定数の設定に制約を受け、低バネ定数
とすることができないときはその分乗心地性能を確保す
ることはむずかしいのであるけれども、前者のサージ振
動の点については、図5に示すようにコイルスプリング
1とショックアブソーバが並列となるのであり、このた
めサージはショックアブソーバで減衰されることになる
のである。このような入力集中型によるコイルスプリン
グサージ振動の減衰、乃至遮断の作用は、本実施例の場
合には、マウントサポート23、流体マウントインシュレ
ータ22、スプリングサポート21による経路の形成をもっ
て図3に示す如くにコイルスプリング1に対しショック
アブソーバが並列になることで実現されることになる。
従って、ストラットインシュレータ6として低バネ定数
のものを使用しつつ、コイルスプリング1にサージ振動
が励起された場合での振動伝達の改善を行え、乗心地性
能と騒音性能の両立を図ることが可能であり、かつその
場合に流体マウントインシュレータ22のバネ定数特性を
図2の如きものに設定するときは、一層良好な結果を得
ることができる。
のサージ振動が励起された場合において、これをショッ
クアブソーバをして減衰させるようショックアブソーバ
の内力として吸収することを可能ならしめ、これにより
サージ振動の車体側への伝達を抑制し、サージ振動に起
因する車室内音を軽減する。ここで、図3、図4,5を
も参照して補足的に説明しておくと、図4,5に示すの
は入力集中型ストラットと呼ばれるタイプのものの構
造、及びモデル図であり、対するに図3は本実施例によ
る場合のマウントサポート22、スプリングサポート21の
各サポート部を含めて表したモデル図である(なお、後
記の他の実施例においてもこれに準ずる) 。入力集中型
ストラットは、図4に示す如く、スプリングサポート11
はコイルスプリング1を支持すると共に、ショックアブ
ソーバロッド12と剛結され、該ショックアブソーバロッ
ド12はストラットインシュレータ13を介して、アッパー
サポート14に結合する構造をもって構成することができ
る。本図では、フロントサスペンションに用いるタイプ
のものであるため、転舵を可能とするようにベアリング
15が介されており、また図中16, 17はバンパーラバー、
ダストブーツを夫々示し、更に他の構成については基本
的に入力分離型ストラットと同様に構成することができ
る。上記入力集中型ストラットでは、コイルスプリング
1のサージ振動はショックアブソーバに作用する内力と
して吸収することとなることから、サージ振動に起因す
る車室内騒音は抑制可能である。これは、他方では、ス
トラットインシュレータ13で車重を支えなければならな
いため、この部分を低バネ定数のものにしにくく、従っ
て、この面でバネ定数の設定に制約を受け、低バネ定数
とすることができないときはその分乗心地性能を確保す
ることはむずかしいのであるけれども、前者のサージ振
動の点については、図5に示すようにコイルスプリング
1とショックアブソーバが並列となるのであり、このた
めサージはショックアブソーバで減衰されることになる
のである。このような入力集中型によるコイルスプリン
グサージ振動の減衰、乃至遮断の作用は、本実施例の場
合には、マウントサポート23、流体マウントインシュレ
ータ22、スプリングサポート21による経路の形成をもっ
て図3に示す如くにコイルスプリング1に対しショック
アブソーバが並列になることで実現されることになる。
従って、ストラットインシュレータ6として低バネ定数
のものを使用しつつ、コイルスプリング1にサージ振動
が励起された場合での振動伝達の改善を行え、乗心地性
能と騒音性能の両立を図ることが可能であり、かつその
場合に流体マウントインシュレータ22のバネ定数特性を
図2の如きものに設定するときは、一層良好な結果を得
ることができる。
【0027】即ち、まず、路面からの入力によりコイル
スプリング1にサージ振動が励起された場合、この周波
数領域(サージ領域)においては、図2に示すように、
流体マウントインシュレータ22のバネ定数は、そのピー
ク以降の高バネ定数領域となり、スプリングインシュレ
ータ3のバネ定数よりも大きなものとなっている。従っ
て、スプリングサポート21はマウントサポート23と剛性
の高いバネで結合された状態となり、スプリングサージ
はショックアブソーバの内力として効果的に吸収され
る。その結果、ショックアブソーバ外筒がナックルに連
結されている場合にでも、ナックル部にはモーメントが
入力されないため、サスペンションリンクを介して車体
左右方向の振動が伝達されないことからコイルスプリン
グ1のサージ振動に起因して悪化していた車室内音を大
幅に低減することができる。
スプリング1にサージ振動が励起された場合、この周波
数領域(サージ領域)においては、図2に示すように、
流体マウントインシュレータ22のバネ定数は、そのピー
ク以降の高バネ定数領域となり、スプリングインシュレ
ータ3のバネ定数よりも大きなものとなっている。従っ
て、スプリングサポート21はマウントサポート23と剛性
の高いバネで結合された状態となり、スプリングサージ
はショックアブソーバの内力として効果的に吸収され
る。その結果、ショックアブソーバ外筒がナックルに連
結されている場合にでも、ナックル部にはモーメントが
入力されないため、サスペンションリンクを介して車体
左右方向の振動が伝達されないことからコイルスプリン
グ1のサージ振動に起因して悪化していた車室内音を大
幅に低減することができる。
【0028】更に、低周波数の路面入力に対しては、即
ちショックアブソーバから伝達する低周波領域の振動入
力に対しては、低バネのストラットインシュレータ6に
より吸収することができる。これは、基本的には、入力
分離型ストラットと同様の性質となるものである。ま
た、かかる低周波領域において、振動入力については、
流体マウントを通してスプリングサポート〜スプリング
インシュレータ〜アッパサポート〜車体という伝達経路
も考えられるところ、低周波領域においては図2に例示
した如く流体マウントインシュレータ22のバネ定数はス
トラットインシュレータ6よりも小さい値となっている
ため、かかる経路では振動はほとんど伝達されない。従
って、低周波数の入力により乗心地が損なわれることも
ない。
ちショックアブソーバから伝達する低周波領域の振動入
力に対しては、低バネのストラットインシュレータ6に
より吸収することができる。これは、基本的には、入力
分離型ストラットと同様の性質となるものである。ま
た、かかる低周波領域において、振動入力については、
流体マウントを通してスプリングサポート〜スプリング
インシュレータ〜アッパサポート〜車体という伝達経路
も考えられるところ、低周波領域においては図2に例示
した如く流体マウントインシュレータ22のバネ定数はス
トラットインシュレータ6よりも小さい値となっている
ため、かかる経路では振動はほとんど伝達されない。従
って、低周波数の入力により乗心地が損なわれることも
ない。
【0029】こうして、低周波数領域においては、入力
分離型の利点である乗心地の良さを確保し、乃至向上さ
せ、高周波数領域においては入力集中型の利点であるコ
イルスプリングサージ振動の抑制を実現し、乗心地性能
と、騒音性能を高度なレベルで両立させることが可能と
なる。
分離型の利点である乗心地の良さを確保し、乃至向上さ
せ、高周波数領域においては入力集中型の利点であるコ
イルスプリングサージ振動の抑制を実現し、乗心地性能
と、騒音性能を高度なレベルで両立させることが可能と
なる。
【0030】更に、高周波数領域においては、次のよう
なコイルスプリング上部からの車体への振動伝達の低減
を図ることも可能である。前記図9の構造のものでは、
コイルスプリング上端が固定されるスプリングサポート
は、スプリングインシュレータを介してアッパーサポー
ト、従って車体へ連結されるもので、そのスプリングイ
ンシュレータは車重を支えるために大きなバネ定数のも
のを用いる。ここで、コイルスプリングの上下サージ振
動が励起された場合を考えると、その振動がコイルスプ
リング下端部よりショックアブソーバ外筒へ伝達される
ことは既に述べた通りであるが、かかる経路の他、更に
そのサージ振動は、一方では、コイルスプリング上端部
から車体側へとバネ定数の大きいスプリングインシュレ
ータを介して、車体に伝達されることとなる。かような
コイルスプリング上部からの振動伝達も、車室内音の要
因となる。
なコイルスプリング上部からの車体への振動伝達の低減
を図ることも可能である。前記図9の構造のものでは、
コイルスプリング上端が固定されるスプリングサポート
は、スプリングインシュレータを介してアッパーサポー
ト、従って車体へ連結されるもので、そのスプリングイ
ンシュレータは車重を支えるために大きなバネ定数のも
のを用いる。ここで、コイルスプリングの上下サージ振
動が励起された場合を考えると、その振動がコイルスプ
リング下端部よりショックアブソーバ外筒へ伝達される
ことは既に述べた通りであるが、かかる経路の他、更に
そのサージ振動は、一方では、コイルスプリング上端部
から車体側へとバネ定数の大きいスプリングインシュレ
ータを介して、車体に伝達されることとなる。かような
コイルスプリング上部からの振動伝達も、車室内音の要
因となる。
【0031】これに対し、本実施例では、スプリングサ
ポート21はスプリングインシュレータ3を介してアッパ
ーサポート4、車体に結合されているが、図3にも併せ
て示すように、一端をスプリングサポート21の端部21a
に、他端をショックアブソーバロッド5に結合されたマ
ウントサポート6に結合した流体マウントインシュレー
タ22をも設けて、そのバネ特性を図2のように設定した
ものであり、高周波数領域のサージ領域では高バネ状態
となったかかる流体マウントインシュレータ22により振
動が抑制される。これがため、こうした点でも、単にコ
イルスプリング上端部がスプリングインシュレータを介
して車体側へ連結されるものに比し、コイルスプリング
上部からの経路での車体側への伝達は低減され、かかる
部位からの入力に起因する車室内音も低減することが可
能となる。
ポート21はスプリングインシュレータ3を介してアッパ
ーサポート4、車体に結合されているが、図3にも併せ
て示すように、一端をスプリングサポート21の端部21a
に、他端をショックアブソーバロッド5に結合されたマ
ウントサポート6に結合した流体マウントインシュレー
タ22をも設けて、そのバネ特性を図2のように設定した
ものであり、高周波数領域のサージ領域では高バネ状態
となったかかる流体マウントインシュレータ22により振
動が抑制される。これがため、こうした点でも、単にコ
イルスプリング上端部がスプリングインシュレータを介
して車体側へ連結されるものに比し、コイルスプリング
上部からの経路での車体側への伝達は低減され、かかる
部位からの入力に起因する車室内音も低減することが可
能となる。
【0032】図6,図7は夫々本発明の他の実施例を示
すものである。図6の場合は、前記図1の構造がスプリ
ングサポート22の端部21a を上下方向に沿い下方へ延在
させ、これに対向するマウントサポート23との間に流体
マウントインシュレータ22を介挿するようにしたもので
あったが、本実施例では、流体マウントインシュレータ
22を上下方向の圧縮タイプのものとした構造であって、
これにより前記実施例と同様の作用効果が得られるのに
加えて、バネ定数のチューニングを容易にしたものであ
る。
すものである。図6の場合は、前記図1の構造がスプリ
ングサポート22の端部21a を上下方向に沿い下方へ延在
させ、これに対向するマウントサポート23との間に流体
マウントインシュレータ22を介挿するようにしたもので
あったが、本実施例では、流体マウントインシュレータ
22を上下方向の圧縮タイプのものとした構造であって、
これにより前記実施例と同様の作用効果が得られるのに
加えて、バネ定数のチューニングを容易にしたものであ
る。
【0033】また、図7に例をもって示す実施例の場合
は、使用スプリングインシュレータとして皿バネを用い
るようにしたものである。図7では、前記図1の上部取
付け構造においてこれを適用した例を図示してあり、ゴ
ム材からなるスプリングインシュレータはそれに代えて
皿ばね3aが用いられている。皿ばねを用いる場合には、
前記図2のバネ特性上、(ロ)で示す特性は、これより
もはるかに低動バネ化が可能である。即ち、本実施例に
従えば、皿バネ3aを用いて、コイルスプリングからの車
重を支持した上で、低動バネを実現し、各インシュレー
タ間のバネ定数の設定自由度を更に上げるようにするこ
とができる。なお、皿バネを用いる態様は、図6の如き
流体マウントインシュレータを圧縮タイプの構成とする
場合にも組み合わせ実施できる。
は、使用スプリングインシュレータとして皿バネを用い
るようにしたものである。図7では、前記図1の上部取
付け構造においてこれを適用した例を図示してあり、ゴ
ム材からなるスプリングインシュレータはそれに代えて
皿ばね3aが用いられている。皿ばねを用いる場合には、
前記図2のバネ特性上、(ロ)で示す特性は、これより
もはるかに低動バネ化が可能である。即ち、本実施例に
従えば、皿バネ3aを用いて、コイルスプリングからの車
重を支持した上で、低動バネを実現し、各インシュレー
タ間のバネ定数の設定自由度を更に上げるようにするこ
とができる。なお、皿バネを用いる態様は、図6の如き
流体マウントインシュレータを圧縮タイプの構成とする
場合にも組み合わせ実施できる。
【0034】次に示すものは、前記各実施例が流体マウ
ントインシュレータを用いたものであったのに対し、図
8の如く外部制御可能なアクチュエータを用いる構成の
実施例である。
ントインシュレータを用いたものであったのに対し、図
8の如く外部制御可能なアクチュエータを用いる構成の
実施例である。
【0035】図において、本実施例でも、入力分離型ス
トラットをベースとしており、コイルスプリング1の上
端部を支持するスプリングサポート21には、スプリング
インシュレータ3の他、アクチュエータ30を配設し、該
アクチュエータ30はショックアブソーバロッド5に剛結
されたマウントサポート23に結合する。
トラットをベースとしており、コイルスプリング1の上
端部を支持するスプリングサポート21には、スプリング
インシュレータ3の他、アクチュエータ30を配設し、該
アクチュエータ30はショックアブソーバロッド5に剛結
されたマウントサポート23に結合する。
【0036】一端がスプリングサポート21の端部21a に
固定され、他端がマウントサポート23に固定されるアク
チュエータは、制御信号に応じて外部制御可能なもの
で、例えばスピーカに用いられているようなボイスコイ
ルタイプのもの、あるいは圧電アクチュエータ、超磁歪
アクチュエータなどを用いることができる。アクチュエ
ータ30に対する制御は、設定周波数以上の周波数領域に
おいてのみ、スプリングサポート21とマウントサポート
23の相対変位が発生しないようにアクチュエータ30を駆
動制御することを内容とする。本例での制御手段は、変
位センサ31、ハイパスフィルタ32、及びコントローラと
しての制御回路33を含み、スプリングサポートの端部21
a 側に取付けられた変位センサ31によりスプリングサポ
ート21とマウントサポート23との相対変位を検出し、検
出された相対変位信号をハイパスフィルタ32を通して制
御回路33に入力し、該制御回路33が上記制御のための制
御信号をアクチュエータ30に与える。
固定され、他端がマウントサポート23に固定されるアク
チュエータは、制御信号に応じて外部制御可能なもの
で、例えばスピーカに用いられているようなボイスコイ
ルタイプのもの、あるいは圧電アクチュエータ、超磁歪
アクチュエータなどを用いることができる。アクチュエ
ータ30に対する制御は、設定周波数以上の周波数領域に
おいてのみ、スプリングサポート21とマウントサポート
23の相対変位が発生しないようにアクチュエータ30を駆
動制御することを内容とする。本例での制御手段は、変
位センサ31、ハイパスフィルタ32、及びコントローラと
しての制御回路33を含み、スプリングサポートの端部21
a 側に取付けられた変位センサ31によりスプリングサポ
ート21とマウントサポート23との相対変位を検出し、検
出された相対変位信号をハイパスフィルタ32を通して制
御回路33に入力し、該制御回路33が上記制御のための制
御信号をアクチュエータ30に与える。
【0037】この場合、好ましくは、制御周波数領域の
設定にあたっては、使用コイルスプリング1に応じて該
領域がそのコイルスプリングの共振周波数を含むよう制
御系を構成する。例えば、これは、ハイパスフィルタ32
を使用し該フィルタを通した後、制御回路33に入力する
構成のときは、カットオフ周波数の選定によっても行う
ことはできる。
設定にあたっては、使用コイルスプリング1に応じて該
領域がそのコイルスプリングの共振周波数を含むよう制
御系を構成する。例えば、これは、ハイパスフィルタ32
を使用し該フィルタを通した後、制御回路33に入力する
構成のときは、カットオフ周波数の選定によっても行う
ことはできる。
【0038】また、装置は、上記制御に代えて、または
これと共に、低周波数域での制御をなすよう、その制御
系及び/又は使用アクチュエータの構成をすることがで
きる。即ち、コイルスプリング共振周波数より低い周波
数領域においてはマウントサポート23の変位を吸収する
ようにアクチュエータの制御をなすこともでき、また、
設定周波数以上の周波数領域においては、スプリングサ
ポート21とマウントサポート23の相対変位が発生しない
ように、かつ、設定周波数以下の周波数領域においては
マウントサポート23の変位を吸収するようにアクチュエ
ータを制御するようになすこともできる。
これと共に、低周波数域での制御をなすよう、その制御
系及び/又は使用アクチュエータの構成をすることがで
きる。即ち、コイルスプリング共振周波数より低い周波
数領域においてはマウントサポート23の変位を吸収する
ようにアクチュエータの制御をなすこともでき、また、
設定周波数以上の周波数領域においては、スプリングサ
ポート21とマウントサポート23の相対変位が発生しない
ように、かつ、設定周波数以下の周波数領域においては
マウントサポート23の変位を吸収するようにアクチュエ
ータを制御するようになすこともできる。
【0039】外部制御可能なアクチュエータを用いる図
8の構成において、他の構成部分については前記実施例
と同様であってよく、具体的には、ここでは、スプリン
グインシュレータとしてゴム材のものを用いてこれがア
ッパーサポート4に固定される点、及びスプリングイン
シュレータ3が高バネ定数のもので、ストラットインシ
ュレータ6が低バネ定数のものである等の点で図1、あ
るいは図6と同じものである。また、モデル図も図3に
準じたものとなる。
8の構成において、他の構成部分については前記実施例
と同様であってよく、具体的には、ここでは、スプリン
グインシュレータとしてゴム材のものを用いてこれがア
ッパーサポート4に固定される点、及びスプリングイン
シュレータ3が高バネ定数のもので、ストラットインシ
ュレータ6が低バネ定数のものである等の点で図1、あ
るいは図6と同じものである。また、モデル図も図3に
準じたものとなる。
【0040】本実施例において、振動伝達の改善は次の
ようにして行われる。まず、路面からの入力によるコイ
ルスプリング1のサージ振動の励起時の場合をみると、
本実施例では、ピストンロッド上端部に結合しているマ
ウントサポート23とスプリングサポート21がアクチュエ
ータ30を介して連結されており、制御回路30はこの場合
変位センサ31からの信号に基づき、スプリングサポート
21とマウントサポート23の相対変位が発生しないように
該アクチュエータ30を駆動制御する。サージ振動の周波
数を含む領域以上でこの間の相対変位が発生しないよう
制御すると、スプリングサポート21とマウントサポート
23とはアクチュエータ30によって両者は結合された状態
となる。
ようにして行われる。まず、路面からの入力によるコイ
ルスプリング1のサージ振動の励起時の場合をみると、
本実施例では、ピストンロッド上端部に結合しているマ
ウントサポート23とスプリングサポート21がアクチュエ
ータ30を介して連結されており、制御回路30はこの場合
変位センサ31からの信号に基づき、スプリングサポート
21とマウントサポート23の相対変位が発生しないように
該アクチュエータ30を駆動制御する。サージ振動の周波
数を含む領域以上でこの間の相対変位が発生しないよう
制御すると、スプリングサポート21とマウントサポート
23とはアクチュエータ30によって両者は結合された状態
となる。
【0041】こうして、結合状態に制御された下では、
前記実施例の場合と同様、スプリングサージはショック
アブソーバの内力として吸収することができる。従っ
て、本実施例の場合でも、サージ振動がコイルスプリン
グ下端部からショックアブソーバ外筒に伝達され、かつ
サージ振動周波領域ではピストンロッドとショックアブ
ソーバ内筒が摺動しなくなるがゆえ直接ピストンロッド
にコイルスプリング1のそのサージ振動が伝達されるよ
うなときでも、それによってショックアブソーバが上下
方向に振動してしまうのを抑えることができる。結果、
上下方向の振動が例えばバブキャリア部の重心まわりに
モーメントとして作用するような場合でもそれが避けら
れ、サスペンションリンクを介して車体左右方向の振動
も伝達されないことから、この場合も、コイルスプリン
グ1のサージ振動周波数領域(高周波数領域)において
サージ振動に起因する車室内音を大幅に低減することが
できる。
前記実施例の場合と同様、スプリングサージはショック
アブソーバの内力として吸収することができる。従っ
て、本実施例の場合でも、サージ振動がコイルスプリン
グ下端部からショックアブソーバ外筒に伝達され、かつ
サージ振動周波領域ではピストンロッドとショックアブ
ソーバ内筒が摺動しなくなるがゆえ直接ピストンロッド
にコイルスプリング1のそのサージ振動が伝達されるよ
うなときでも、それによってショックアブソーバが上下
方向に振動してしまうのを抑えることができる。結果、
上下方向の振動が例えばバブキャリア部の重心まわりに
モーメントとして作用するような場合でもそれが避けら
れ、サスペンションリンクを介して車体左右方向の振動
も伝達されないことから、この場合も、コイルスプリン
グ1のサージ振動周波数領域(高周波数領域)において
サージ振動に起因する車室内音を大幅に低減することが
できる。
【0042】更に、ショックアブソーバから伝達する低
周波領域の振動入力に対しても、同様に、これは低バネ
のストラットインシュレータ6により吸収する。これは
通常の入力分離型ストラットと同様の性質となる。振動
入力は、この場合、前記図1によるものと同様、アクチ
ュエータ30を通してスプリングサポート21〜スプリング
インシュレータ3〜アッパーサポート4〜車体という伝
達経路も想定されるが、アクチュエータ30にボイスコイ
ルを用いた場合には、低周波領域においては制御を行わ
ず、アクチュエータ30による拘束がないため、振動はほ
とんど伝達されない。従って、低周波数の入力により乗
心地が損なわれることもない。また、アクチュエータに
圧電アクチュエータ、超磁歪アクチュエータなどを用い
た場合には、変位センサ31の信号により、ストラットマ
ウントの変位を吸収するような制御、即ちマウントイン
シュレータ23の変位を伝達しないような駆動制御を行え
ば、ボイスコイルタイプと同様の効果が得られる。
周波領域の振動入力に対しても、同様に、これは低バネ
のストラットインシュレータ6により吸収する。これは
通常の入力分離型ストラットと同様の性質となる。振動
入力は、この場合、前記図1によるものと同様、アクチ
ュエータ30を通してスプリングサポート21〜スプリング
インシュレータ3〜アッパーサポート4〜車体という伝
達経路も想定されるが、アクチュエータ30にボイスコイ
ルを用いた場合には、低周波領域においては制御を行わ
ず、アクチュエータ30による拘束がないため、振動はほ
とんど伝達されない。従って、低周波数の入力により乗
心地が損なわれることもない。また、アクチュエータに
圧電アクチュエータ、超磁歪アクチュエータなどを用い
た場合には、変位センサ31の信号により、ストラットマ
ウントの変位を吸収するような制御、即ちマウントイン
シュレータ23の変位を伝達しないような駆動制御を行え
ば、ボイスコイルタイプと同様の効果が得られる。
【0043】アクチュエータ30を使用する構成の場合
は、流体マウントインシュレータの場合と異なり、外部
制御可能であるため、コイルスプリングなどの異なる仕
様の場合にでも容易に対応できる等、高い対応性を示す
ものともなる。
は、流体マウントインシュレータの場合と異なり、外部
制御可能であるため、コイルスプリングなどの異なる仕
様の場合にでも容易に対応できる等、高い対応性を示す
ものともなる。
【0044】こうして、本実施例でも、アクチュエータ
を用いて、低周波数領域において乗心地の良さを確保
し、高周波数領域においてはコイルスプリングサージ振
動の遮断を実現し得て、乗心地性能と、騒音性能を高度
なレベルで両立させることが可能である。
を用いて、低周波数領域において乗心地の良さを確保
し、高周波数領域においてはコイルスプリングサージ振
動の遮断を実現し得て、乗心地性能と、騒音性能を高度
なレベルで両立させることが可能である。
【0045】なお、上記例では、スプリングサポートは
スプリングインシュレータを介してアッパーサポートに
固定されるようにしたが、スプリングインシュレータの
他端を、ショックアブソーバ、及びコイルスプリングを
車体に結合するアッパーサポート、あるいは車体に直接
結合するようにして実施してもよい。また、アクチュエ
ータを用いる場合において図7に示したような皿バネの
スプリングインシュレータを組み合わせて実施すること
もできる。更に、ストラットサスペンションを例にして
説明したが、他のタイプのサスペンションにも応用可能
である。
スプリングインシュレータを介してアッパーサポートに
固定されるようにしたが、スプリングインシュレータの
他端を、ショックアブソーバ、及びコイルスプリングを
車体に結合するアッパーサポート、あるいは車体に直接
結合するようにして実施してもよい。また、アクチュエ
ータを用いる場合において図7に示したような皿バネの
スプリングインシュレータを組み合わせて実施すること
もできる。更に、ストラットサスペンションを例にして
説明したが、他のタイプのサスペンションにも応用可能
である。
【0046】
【発明の効果】本発明の流体インシュレータを用いる構
造のものによれば、コイルスプリングのサージ振動を流
体マウントインシュレータに対する入力とし、サージを
ショックアブソーバの内力として吸収させることが可能
であり、従って、ショックアブソーバロッドを支持する
インシュレータが柔らかいものであっても、ショックア
ブソーバが上下に振動してしまう構造の場合のもに比
し、車体側への振動伝達を抑制し、軽減し得て、乗心地
性能と振動伝達低減との両立を図ることが可能である。
特に、請求項2によれば、入力分離型のサスペンション
上部取付け構造をベースとするストラットサスペンショ
ンに適用して好適であり、流体マウントインシュレータ
を含んで使用インシュレータのバネ特性を選定すること
ができ、低周波数領域においては入力分離型の利点であ
る乗心地の良さを確保し、高周波数領域においては入力
集中型の利点であるコイルスプリングのサージ振動の伝
達抑制を実現し、その基本構造への流体マウントインシ
ュレータの追加使用並びにそのバネ定数の設定により容
易に乗心地性能と騒音性能をより高度なレベルで両立さ
せることが可能となる。
造のものによれば、コイルスプリングのサージ振動を流
体マウントインシュレータに対する入力とし、サージを
ショックアブソーバの内力として吸収させることが可能
であり、従って、ショックアブソーバロッドを支持する
インシュレータが柔らかいものであっても、ショックア
ブソーバが上下に振動してしまう構造の場合のもに比
し、車体側への振動伝達を抑制し、軽減し得て、乗心地
性能と振動伝達低減との両立を図ることが可能である。
特に、請求項2によれば、入力分離型のサスペンション
上部取付け構造をベースとするストラットサスペンショ
ンに適用して好適であり、流体マウントインシュレータ
を含んで使用インシュレータのバネ特性を選定すること
ができ、低周波数領域においては入力分離型の利点であ
る乗心地の良さを確保し、高周波数領域においては入力
集中型の利点であるコイルスプリングのサージ振動の伝
達抑制を実現し、その基本構造への流体マウントインシ
ュレータの追加使用並びにそのバネ定数の設定により容
易に乗心地性能と騒音性能をより高度なレベルで両立さ
せることが可能となる。
【0047】また、本発明の外部制御可能なアクチュエ
ータによる場合のものも、流体マウントインシュレータ
に代えてこれを使用して同様の効果を奏することがで
き、車体側への振動伝達を抑制し、軽減し得て、乗心地
性能と振動伝達低減との両立を図ることが可能であり、
加えて対応性を高めることができる。請求項4によれ
ば、設定周波数以上の周波数領域においてのみ、スプリ
ングサポート部のマウントサポート部の相対変位が発生
しないようにアクチュエータを制御することが可能であ
る。この場合には、例えば低周波数領域ではアクチュエ
ータによる拘束がないようなタイプのものでも実施する
ことができる。また、請求項5によれば、更に、入力分
離型のサスペンション上部取付け構造のストラットサス
ペンションに適用して好適なものを得ることができ、こ
の場合は制御周波数領域として当該サスペンションのコ
イルスプリングの共振周波数を含む制御周波数領域が設
定され、かかる領域におけるアクチュエータの制御によ
りショックアブソーバの振動減衰、吸収の効果が発揮さ
せられるとともに、そのコイルスプリングの共振周波数
より低い周波数領域での乗心地性の影響を与える振動入
力に対しては、ストラットインシュレータをもって吸収
させることが可能である。従って、本請求項によるもの
でも、低周波数領域での入力分離型の利点である乗心地
の良さを得つつ、高周波数領域での入力集中型の利点で
あるコイルスプリングサージ振動の遮断が図れ、乗心地
性能と騒音性能を高度なレベルで両立させることが可能
となる。また、アクチュエータも上記したタイプのもの
が適用可能で、その場合は、低周波数領域ではアクチュ
エータによる拘束がないため、アクチュエータによって
低周波数入力時に乗心地が損なわれることも回避され
る。また、請求項6によれば、例えば圧電アクチュエー
タ、超磁歪アクチュエータなどを使用アクチュエータと
して用いる場合にでも上記タイプのものと同様の効果が
得られる。また、請求項7によれば、アクチュエータの
制御につき、高周波領域、低周波領域で制御する態様の
ようなものでも実施することができる。更に、請求項8
によれば、車重を支持した上で、低動バネを実現し、イ
ンシュレータ間のバネ定数の設定自由度を上げることが
できる。
ータによる場合のものも、流体マウントインシュレータ
に代えてこれを使用して同様の効果を奏することがで
き、車体側への振動伝達を抑制し、軽減し得て、乗心地
性能と振動伝達低減との両立を図ることが可能であり、
加えて対応性を高めることができる。請求項4によれ
ば、設定周波数以上の周波数領域においてのみ、スプリ
ングサポート部のマウントサポート部の相対変位が発生
しないようにアクチュエータを制御することが可能であ
る。この場合には、例えば低周波数領域ではアクチュエ
ータによる拘束がないようなタイプのものでも実施する
ことができる。また、請求項5によれば、更に、入力分
離型のサスペンション上部取付け構造のストラットサス
ペンションに適用して好適なものを得ることができ、こ
の場合は制御周波数領域として当該サスペンションのコ
イルスプリングの共振周波数を含む制御周波数領域が設
定され、かかる領域におけるアクチュエータの制御によ
りショックアブソーバの振動減衰、吸収の効果が発揮さ
せられるとともに、そのコイルスプリングの共振周波数
より低い周波数領域での乗心地性の影響を与える振動入
力に対しては、ストラットインシュレータをもって吸収
させることが可能である。従って、本請求項によるもの
でも、低周波数領域での入力分離型の利点である乗心地
の良さを得つつ、高周波数領域での入力集中型の利点で
あるコイルスプリングサージ振動の遮断が図れ、乗心地
性能と騒音性能を高度なレベルで両立させることが可能
となる。また、アクチュエータも上記したタイプのもの
が適用可能で、その場合は、低周波数領域ではアクチュ
エータによる拘束がないため、アクチュエータによって
低周波数入力時に乗心地が損なわれることも回避され
る。また、請求項6によれば、例えば圧電アクチュエー
タ、超磁歪アクチュエータなどを使用アクチュエータと
して用いる場合にでも上記タイプのものと同様の効果が
得られる。また、請求項7によれば、アクチュエータの
制御につき、高周波領域、低周波領域で制御する態様の
ようなものでも実施することができる。更に、請求項8
によれば、車重を支持した上で、低動バネを実現し、イ
ンシュレータ間のバネ定数の設定自由度を上げることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図である。
【図2】図1における各インシュレータのバネ特性の設
定の一例を示す図である。
定の一例を示す図である。
【図3】実施例に係るサスペンション上部取付け構造の
説明に供するモデル図である。
説明に供するモデル図である。
【図4】比較例として示す入力集中型のストラットサス
ペンションの上部取付け構造の一例を示す図である。
ペンションの上部取付け構造の一例を示す図である。
【図5】図4の場合のモデル図である。
【図6】本発明の他の実施例を示す図である。
【図7】同じく更に他の実施例を示す図である。
【図8】同じく更に他の実施例を示す図である。
【図9】入力分離型ストラットサスペンションの上部取
付け構造を示す図である。
付け構造を示す図である。
【図10】図9の場合のモデル図である。
1 コイルスプリング
3 スプリングインシュレータ
3a 皿バネ
4 アッパーサポート
5 ショックアブソーバロッド
6 ストラットインシュレータ
7 バンパーラバー
8 ダストブーツ
21 スプリングサポート
22 流体マウントインシュレータ
23 マウントサポート
24 ラバー
25 上部流体室
26 下部流体室
27 オリフィス
30 アクチュエータ
31 変位センサ
32 ハイパスフィルタ
33 制御回路
Claims (8)
- 【請求項1】 車両用サスペンションの上部取付け構造
において、コイルスプリングの上端部を支持するスプリ
ングサポート部にスプリングインシュレータと流体マウ
ントインシュレータとが配設され、前記スプリングイン
シュレータの他端がアッパーサポートに、または車体へ
直接的に、結合されるとともに、前記流体マウントイン
シュレータの他端を、ショックアブソーバロッドに結合
されるマウントサポート部に結合してなることを特徴と
する車両用サスペンションの取付装置。 - 【請求項2】 入力分離型ストラットサスペンションを
基本とするストラットサスペンションの取付け構造であ
って、前記流体マウントのバネ定数のピークをコイルス
プリングのサージ周波数に略一致させるとともに、ほぼ
ピークより低い周波数領域においては流体マウントのバ
ネ定数がショックアブソーバロッドを支持するストラッ
トインシュレータのバネ定数より小さく、ほぼピーク以
降の周波数領域においては流体マウントのバネ定数がス
プリングインシュレータのバネ定数より大きくなるよう
設定されている請求項1記載の車両用サスペンションの
取付装置。 - 【請求項3】 車両用サスペンションの上部取付け構造
において、コイルスプリングの上端部を支持するスプリ
ングサポート部にスプリングインシュレータと外部制御
可能なアクチュエータとが配設され、前記スプリングイ
ンシュレータの他端がアッパーサポートに、または車体
へ直接的に、結合されるとともに、前記アクチュエータ
の他端を、ショックアブソーバロッドに結合されるマウ
ントサポート部に結合してなることを特徴とする車両用
サスペンションの取付装置。 - 【請求項4】 請求項3において、アクチュエータの制
御は、少なくとも、設定周波数以上の周波数領域におい
てスプリングサポート部とマウントサポート部の相対変
位が発生しないようにアクチュエータを制御するもので
あることを特徴とする車両用サスペンションの取付装
置。 - 【請求項5】 入力分離型ストラットサスペンションを
基本とするストラットサスペンションの取付け構造であ
って、前記アクチュエータの制御周波数領域がコイルス
プリングの共振周波数を含むことを特徴とする請求項4
記載の車両用サスペンションの取付装置。 - 【請求項6】 請求項3において、コイルスプリングの
共振周波数より低い周波数領域においてはマウントサポ
ート部の変位を吸収するようアクチュエータの制御をす
ることを特徴とする車両用サスペンションの取付装置。 - 【請求項7】 請求項3において、設定周波数以上の周
波数領域においてはスプリングサポート部とマウントサ
ポート部の相対変位が発生しないように、かつ、設定周
波数未満の周波数領域においてはマウントサポート部の
変位を吸収するように、アクチュエータを制御すること
を特徴とする車両用サスペンションの取付装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれかにおいて、ス
プリングインシュレータが皿バネであることを特徴とす
る車両用サスペンションの取付装置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3177795A JP2720638B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 車両用サスペンションの取付装置 |
US07/873,853 US5330166A (en) | 1991-06-24 | 1992-04-27 | Upper mounting structure for a wheel suspension |
DE4219151A DE4219151C2 (de) | 1991-06-24 | 1992-06-11 | Stützlager für eine Radaufhängung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3177795A JP2720638B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 車両用サスペンションの取付装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05612A true JPH05612A (ja) | 1993-01-08 |
JP2720638B2 JP2720638B2 (ja) | 1998-03-04 |
Family
ID=16037229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3177795A Expired - Lifetime JP2720638B2 (ja) | 1991-06-24 | 1991-06-24 | 車両用サスペンションの取付装置 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5330166A (ja) |
JP (1) | JP2720638B2 (ja) |
DE (1) | DE4219151C2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170008943A (ko) * | 2015-07-14 | 2017-01-25 | 현대자동차주식회사 | 차량용 현가장치의 인슐레이터 및 이의 제조방법 |
Families Citing this family (30)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5590733A (en) * | 1992-04-07 | 1997-01-07 | Ab Volvo | Shock absorbing and sprung suspension system |
JPH09280298A (ja) * | 1996-04-10 | 1997-10-28 | Nissan Motor Co Ltd | マウントインシュレータ |
DE19649246C1 (de) * | 1996-11-28 | 1998-03-05 | Mannesmann Sachs Ag | Verdrehsicherung für Stoßdämpfer und hydropneumatische Federaggregate sowie Luftfederaggregate mit Höhenstandssensoren |
JP3769854B2 (ja) * | 1997-01-20 | 2006-04-26 | 日産自動車株式会社 | サスペンションスプリングアッパマウント構造 |
US6293572B1 (en) * | 1997-12-16 | 2001-09-25 | Daimlerchrysler Corporation | Isolated support for a rear suspension component 1 |
KR100316267B1 (ko) | 1999-12-21 | 2001-12-12 | 류정열 | 리어 코일 스프링 시트 |
DE10039763B4 (de) * | 2000-08-16 | 2010-02-04 | Volkswagen Ag | Radaufhängung für Fahrzeuge |
US6776402B2 (en) * | 2000-11-20 | 2004-08-17 | Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha | Liquid-encapsulated damper mount and hydraulic damper mounting structure in suspension of automobile |
DE10137762A1 (de) * | 2001-08-02 | 2003-02-27 | Woco Franz Josef Wolf & Co Gmbh | Federbeinlager |
KR100488786B1 (ko) * | 2002-05-15 | 2005-05-12 | 기아자동차주식회사 | 유압식 스트럿 마운팅 구조 |
FR2847516B1 (fr) * | 2002-11-27 | 2005-01-28 | Roulements Soc Nouvelle | Butee de suspension instrumentee en rotation pour mesurer les efforts verticaux |
FR2847515B1 (fr) * | 2002-11-27 | 2006-07-14 | Roulements Soc Nouvelle | Butee de suspension instrumentee en deformation pour mesurer les efforts |
US7172182B2 (en) * | 2003-07-15 | 2007-02-06 | Basf Corporation | Mixed mode mounting assembly for shock/strut rod |
US7048265B2 (en) * | 2003-07-21 | 2006-05-23 | Basf Corporation | Two stage isolation mount assembly |
FR2863329B1 (fr) * | 2003-12-09 | 2007-08-17 | Hutchinson | Dispositif d'appui de suspension et vehicule comportant un tel dispositif |
US7178795B2 (en) | 2003-12-23 | 2007-02-20 | Basf Corporation | Mounting assembly for a vehicle suspension component |
DE102004005571B4 (de) * | 2004-02-05 | 2008-07-10 | Daimler Ag | Verbindungsbereich zur Anbindung eines Anbauteils an eine Fahrzeugkarosserie |
US8308148B2 (en) | 2007-05-31 | 2012-11-13 | Ford Global Technologies, Llc | Plug-in body mount damping device for vehicles |
US20090020930A1 (en) * | 2007-07-18 | 2009-01-22 | Freudenberg-Nok General Partnership | Strut Top Mount With Dual Axial Rate Tuning |
US20100230877A1 (en) * | 2009-03-13 | 2010-09-16 | Gm Global Technology Operations, Inc. | Vehicular impact bumper assembly |
DE102011052706A1 (de) | 2011-08-15 | 2013-02-21 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Elastische Lagerung |
DE102011112405B4 (de) | 2011-09-03 | 2014-10-09 | Audi Ag | Dämpferlager zur Abstützung einer Fahrwerkskomponente an einer Kraftfahrzeugkarosserie |
CN102777533B (zh) * | 2012-07-31 | 2014-06-18 | 宁波南方减震器制造有限公司 | 复合减震器 |
DE102013000371B4 (de) | 2013-01-11 | 2015-04-02 | Audi Ag | Aktives Dämpfersystem |
DE102014115613A1 (de) * | 2014-10-28 | 2016-04-28 | Dr. Ing. H.C. F. Porsche Aktiengesellschaft | Aktives Dämpferlager |
DE102016201453A1 (de) * | 2016-02-01 | 2017-08-03 | Ford Global Technologies, Llc | Stützlager für eine Feder- und Dämpfungsvorrichtung einer Radaufhängung eines Fahrzeugs |
US9969230B2 (en) * | 2016-04-11 | 2018-05-15 | Beijingwest Industries Co., Ltd. | Top mount assembly having adjustable damping characteristics |
DE102016210240B4 (de) * | 2016-06-09 | 2024-08-08 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Federbeinstützlageranordnung für ein Kraftfahrzeug |
KR102496490B1 (ko) | 2016-12-12 | 2023-02-03 | 현대자동차주식회사 | 엔진 마운트 및 그 제조방법 |
CN108706049B (zh) * | 2018-05-25 | 2023-06-06 | 西南交通大学 | 一种动态特性可调的汽车副车架与车身连接装置 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5991908U (ja) * | 1982-12-13 | 1984-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | サスペンシヨンの取付け構造 |
JPH0256706U (ja) * | 1988-10-19 | 1990-04-24 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS55140607A (en) * | 1979-04-18 | 1980-11-04 | Nissan Motor Co Ltd | Strut-type suspender |
EP0105232B1 (en) * | 1982-09-14 | 1986-12-10 | Nissan Motor Co., Ltd. | Strut suspension for an automotive vehicle |
FR2555107B2 (fr) * | 1983-05-16 | 1986-04-11 | Peugeot | Dispositif de liaison entre la structure d'un vehicule et une jambe de suspension |
FR2572338B1 (fr) * | 1984-10-30 | 1988-12-09 | Ouest Cie | Attache elastique d'amortisseur |
JPS61257308A (ja) * | 1985-05-09 | 1986-11-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | サスペンシヨン制御装置 |
JPS6225206A (ja) * | 1985-07-25 | 1987-02-03 | Matsushita Electric Works Ltd | 面積計測方法 |
JPS6255208A (ja) * | 1985-09-04 | 1987-03-10 | Mitsubishi Motors Corp | 車両のキヤンバ角制御装置 |
US5009401A (en) * | 1986-07-14 | 1991-04-23 | Bridgestone/Firestone, Inc. | Air spring suspension system with dual path isolation |
DE3902269A1 (de) * | 1989-01-26 | 1990-08-02 | Porsche Ag | Karosserieseitige elastische lagerung fuer einen stossdaempfer eines kraftfahrzeugs |
JPH0747976B2 (ja) * | 1989-04-14 | 1995-05-24 | 東海ゴム工業株式会社 | サスペンション用アッパサポート |
JP2715699B2 (ja) * | 1991-05-31 | 1998-02-18 | 日産自動車株式会社 | ストラットサスペンションの上部取付構造 |
-
1991
- 1991-06-24 JP JP3177795A patent/JP2720638B2/ja not_active Expired - Lifetime
-
1992
- 1992-04-27 US US07/873,853 patent/US5330166A/en not_active Expired - Fee Related
- 1992-06-11 DE DE4219151A patent/DE4219151C2/de not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5991908U (ja) * | 1982-12-13 | 1984-06-22 | トヨタ自動車株式会社 | サスペンシヨンの取付け構造 |
JPH0256706U (ja) * | 1988-10-19 | 1990-04-24 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20170008943A (ko) * | 2015-07-14 | 2017-01-25 | 현대자동차주식회사 | 차량용 현가장치의 인슐레이터 및 이의 제조방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
DE4219151A1 (de) | 1993-01-14 |
DE4219151C2 (de) | 1998-08-06 |
US5330166A (en) | 1994-07-19 |
JP2720638B2 (ja) | 1998-03-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2720638B2 (ja) | 車両用サスペンションの取付装置 | |
JP2715699B2 (ja) | ストラットサスペンションの上部取付構造 | |
US4377218A (en) | Method and apparatus for reducing engine vibration induced vehicle cabin noise and resonance | |
US4203499A (en) | Apparatus for preventing or damping vibrations and noise in a vehicle | |
JP2010241422A (ja) | アクティブサスペンションおよび適応性減衰構成 | |
US10544851B2 (en) | Vehicular vibration isolation system and apparatus | |
US8398060B2 (en) | Vibration absorber for a vehicle suspension spring | |
JP4808481B2 (ja) | 自動車のパワーユニット支持構造 | |
EP1819260A2 (en) | Spare tire mass damper | |
JP2959958B2 (ja) | 懸架装置の板ばねの共振振動を吸収する方法及び装置 | |
JP3718749B2 (ja) | 駆動装置ユニットの支持構造 | |
JPH06312616A (ja) | 防振支持装置 | |
KR100527784B1 (ko) | 자동차의 엔진 마운팅 시스템 | |
US20050168046A1 (en) | Method and apparatus for dampening vibrations in an assembly of components | |
JPH08156551A (ja) | サスペンション装置におけるサスペンションアームの取付構造 | |
JPH05208606A (ja) | 緩衝装置を有する車両 | |
JPH03244844A (ja) | エアサスペンション | |
JPS61253207A (ja) | サスペンシヨン装置 | |
JPH05149367A (ja) | 防振支持構造 | |
KR100578025B1 (ko) | 차량의 진동 흡수 장치 | |
KR20110062752A (ko) | 커플 토션 빔 액슬 서스펜션 | |
JPS6143605Y2 (ja) | ||
JPH02120103A (ja) | 車両のサスペンション装置 | |
JPWO2002055900A1 (ja) | 液封入式防振装置 | |
KR0139694Y1 (ko) | 자동차의 가변형 스트럿 바 |