JPH0558020A - 記録体 - Google Patents

記録体

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JPH0558020A
JPH0558020A JP3224460A JP22446091A JPH0558020A JP H0558020 A JPH0558020 A JP H0558020A JP 3224460 A JP3224460 A JP 3224460A JP 22446091 A JP22446091 A JP 22446091A JP H0558020 A JPH0558020 A JP H0558020A
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JP
Japan
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group
bis
phthalide
ethylene
hydrogen atom
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Pending
Application number
JP3224460A
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English (en)
Inventor
Haruo Omura
春夫 尾村
Tetsuo Tsuchida
哲夫 土田
Mitsuru Kondo
充 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd filed Critical Kanzaki Paper Manufacturing Co Ltd
Priority to JP3224460A priority Critical patent/JPH0558020A/ja
Publication of JPH0558020A publication Critical patent/JPH0558020A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】赤外領域に読取り波長を持つ光学文字(又はマ
ーク)読取り装置に対して優れた特性を備えた記録体を
提供する。 【構成】無色ないし淡色の塩基染料として、下記一般式
〔化1〕又は〔化2〕で表されるフタリド誘導体の少な
くとも一種を含有する記録体において、さらに下記一般
式〔化3〕又は〔化4〕で表されるフタリド誘導体の少
なくとも一種を含有せしめたことを特徴とする記録体。 【化1】 【化2】 【化3】 【化4】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、赤外領域に読取り波長
域を持つ光学文字(又はマーク)読取り装置に対して優
れた特性を備えた記録体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、無色ないし淡色の塩基性染料
と有機ないし無機の電子受容性物質との呈色反応を利用
し、圧力、熱、電気、光などのエネルギーの媒介によっ
て伝達される情報を記録する方法については各種の方式
が提案されており、例えば近藤、岩崎、紙パ技協誌30
巻411〜421頁、463〜470頁(1976年)
に記載の如く、感圧複写シート、感熱記録シート、通電
感熱記録シート、超音波記録シート、電子線記録シー
ト、静電記録シート、感光性記録シートさらには感光性
印刷材、タイプリボン、ボールペンインキ、クレヨン、
スタンプインキ等非常に沢山の方式が提案されている。
【0003】一方、事務処理の合理化と相俟って近年、
記録体の記録像を光学文字読取り装置(マーク読取りを
含む)によって読取り処理するケースが著しく増加して
おり、特に赤外領域に読取り波長をもつ光学文字読取り
装置を用いるケースが多くなっている。例えば、流通業
界においては、消費者のニーズにいち早く対応する為
に、POSシステムが有力なツールとして注目されてお
り、OCR文字やバーコード等を印刷した値札を、レジ
精算と同時にコンピューター処理して経営効率の向上が
図られているが、この読取り装置には小型で、安価な赤
外領域に読取り波長をもつ装置が使用されている。
【0004】ところが、前記の記録体で得られる記録像
(黒発色像、青発色像、赤発色像、緑発色像など)は可
視領域(400〜700nm)に読取り波長域を持つ光
学文字読取り装置に対しては、リードカラーとして読み
取りできるものの、赤外領域(700〜900nm)に
読取り波長域を持つ光学文字読取り装置に対しては、発
色色調に関係なく全てドロップアウトカラーとして機能
してしまうため適用できなかった。
【0005】このため、各種の記録体に使用される塩基
性染料として、近赤外部の光を利用した光学文字読取り
装置に適した染料の開発が進められており、例えばジビ
ニル基含有フタリド誘導体(特公昭58−5940号)
や、フルオレン骨格を持つフタリド誘導体(特開昭59
−199757号)の使用が提案されている。しかしな
がら、これらの化合物を用いて得られる記録像は、太陽
光や蛍光燈などの光照射によって簡単に褪色してしまう
ため、充分に満足すべき結果が得られていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、赤外領域に
読取り波長域を持つ光学文字読取り装置によって読取り
可能であり、しかも記録像の保存性、特に光照射に対し
て優れた安定性を備えた記録体を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、無色ないし淡
色の塩基性染料として、下記一般式〔化1〕又は〔化
2〕で表されるフタリド誘導体の少なくとも一種を含有
する記録体において、さらに下記一般式〔化3〕又は
〔化4〕で表されるフタリド誘導体の少なくとも一種を
含有せしめたことを特徴とする記録体である。
【0008】
【化1】
【0009】〔式中、R1 〜R6 は各々水素原子;C1
〜C8 のアルキル基;C5 〜C8 のシクロアルキル基;
3 〜C8 のアルコキシアルキル基;C3 〜C9 の不飽
和アルキル基;テトラヒドロフルフリル基;テトラヒド
ロピラン−2−イル−メチル基;ハロゲン原子,C1
4 のアルキル基又はC1 〜C4 のアルコキシル基で置
換されてもよいアルアルキル基;ハロゲン原子,C1
4 のアルキル基又はC 1 〜C4 のアルコキシル基で置
換されてもよいアリール基;ハロゲン原子、C1 〜C4
のアルキル基又はC1 〜C4 のアルコキシル基で置換さ
れてもよいフェノキシ基を有するC2 〜C8 のアルキル
基を示す。またR1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6
互いに又は隣接するベンゼン環と共にヘテロ環を形成す
ることもできる。〕
【0010】
【化2】
【0011】〔式中、R7 〜R16は各々水素原子;ハロ
ゲン原子;ニトロ基;置換されてもよい飽和又は不飽和
のアルキル基;置換されてもよいシクロアルキル基;置
換されてもよいアルコキシル基;置換されてもよいアシ
ロキシ基;置換されてもよいアリール基;置換されても
よいアルアルキル基;置換されてもよいフェノキシ基;
置換されてもよいチオアルコキシル基;アミノ基−NR
1819(但しR18、R19は各々水素原子;置換されても
よい飽和又は不飽和のアルキル基;置換されてもよいシ
クロアルキル基;置換されてもよいアリール基;置換さ
れてもよいアルアルキル基;テトラヒドロフルフリル
基;置換されてもよいアシル基を示すが、互いに又は隣
接するベンゼン環と共にヘテロ環を形成することもでき
る。)を示し、R17は水素原子;低級アルキル基を示
す。a、b、c、dは各々炭素原子を示すが、そのうち
1〜2個は窒素原子であってもよい。炭素原子には置換
基として水素原子;ハロゲン原子;アルキル基;アルコ
キシル基;置換されてもよいアミノ基;ニトロ基が結合
してもよく、a−b、b−cまたはc−d結合が他の芳
香環を形成してもよい。〕
【0012】
【化3】
【0013】〔式中、R22は水素原子;ハロゲン原子;
水酸基;C1 〜C8 のアルキル基;C 3 〜C8 のシクロ
アルキル基;C1 〜C8 のアルコキシル基;アミノ基−
NR3536を示し、R30は水素原子;ハロゲン原子;水
酸基;C1 〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロア
ルキル基;C1 〜C8のアルコキシル基;アミノ基−N
3738を示す。またR33、R34は各々水素原子;C1
〜C8のアルキル基;C 3 〜C8 のシクロアルキル基;
ハロゲン原子,C1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8
シクロアルキル基,C1 〜C8 のアルコキシル基又はア
ミノ基−NR39 40で置換されていてもよいアリール基
を示す。ここで、R35〜R40は各々水素原子;C1 〜C
8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;ハロ
ゲン原子,C1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8 のシク
ロアルキル基又はC1 〜C8 のアルコキシル基で置換さ
れていてもよいアリール基を示し、R33とR34、R35
36、R37とR38、R39とR40はそれぞれ隣接する窒素
原子と共にピロリジノ基、ピペリジノ基またはヘキサメ
チレンイミノ基を形成してもよい。さらにR20〜R21
23〜R29、R31〜R32は各々水素原子;ハロゲン原
子;水酸基;C1 〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシ
クロアルキル基;C1 〜C8のアルコキシル基を示す
が、R30とR31、R31とR32はそれぞれ互いに結合して
芳香環を形成してもよい。〕
【0014】
【化4】
【0015】〔式中、R41、R42は各々水素原子;C1
〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;
ハロゲン原子,C1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8
シクロアルキル基,C1 〜C8 のアルコキシル基又はア
ミノ基−NR5152で置換されていてもよいアリール基
を示し、R43〜R46は各々水素原子;ハロゲン原子;水
酸基;C1 〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロア
ルキル基;C1 〜C8 のアルコキシル基を示し、Aは下
記〔化5〕を示す。
【0016】
【化5】
【0017】ここで、R47〜R48、R50は各々水素原
子;ハロゲン原子;水酸基;C1 〜C 8 のアルキル基;
3 〜C8 のシクロアルキル基;C1 〜C8 のアルコキ
シル基を示す。また、R49は水素原子;ハロゲン原子;
水酸基;C1 〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロ
アルキル基;C1 〜C8のアルコキシル基;アミノ基−
NR5354を示す。尚、上記〔化4〕および〔化5〕に
おいて、R51〜R54は各々水素原子;C1 〜C8 のアル
キル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;ハロゲン原
子,C1 〜C8のアルキル基,C3 〜C8 のシクロアル
キル基又はC1 〜C8 のアルコキシル基で置換されてい
てもよいアリール基;置換基Aを示すが、R51とR52
53とR 54はそれぞれ隣接する窒素原子と共にピロリジ
ノ基、ピペリジノ基またはヘキサメチレンイミノ基を形
成してもよい。〕
【0018】
【作用】本発明の記録体は、上記の如く塩基性染料とし
て、一般式〔化1〕又は〔化2〕で表されるフタリド誘
導体の少なくとも一種を含有する記録体において、一般
式〔化3〕又は〔化4〕で表されるフタリド誘導体の少
なくとも一種を併用することにより、地肌かぶりが少な
く、耐熱性、耐湿性、耐可塑剤性、耐光性等の記録像の
保存性、特に耐光性が著しく改良され、結果的に長時間
光に曝されても記録像が褪色せず、安定して700〜9
00nmの赤外領域での光吸収性が維持されるものであ
る。
【0019】本発明において、上記一般式〔化1〕で表
されるフタリド誘導体としては、具体的には下記の化合
物が例示される。 3−ジメチルアミノ−6−(N−エチル−N−エトキシ
エチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′
−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジメチルアミノ−6
−(N−エチル−N−メトキシエチルアミノ)フルオレ
ン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタ
リド、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−(N−メチル−
N−メトキシエチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−
3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ピロリ
ジノ−6−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ピロリジノ)
フタリド、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミ
ノ)−6−(N−エチル−N−エトキシエチルアミノ)
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミ
ノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−(N−メチル
−N−アリルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−
(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジメチルアミ
ノ−6−(ジアリルアミノ)フルオレン−9−スピロ−
3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジ−n
−ブチルアミノ−6−(N−メチル−N−アリルアミ
ノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチル
アミノ)フタリド、3−ピロリジノ−6−(N−エチル
−N−2−ブテニルアミノ)フルオレン−9−スピロ−
3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−(N−
メチル−N−シクロヘキシルアミノ)−6−(N−エチ
ル−N−プロパギルアミノ)フルオレン−9−スピロ−
3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジメチ
ルアミノ−6−(N−メチル−N−テトラヒドロフルフ
リルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−
ジメチルアミノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−
(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フ
ルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミ
ノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−(N−メチル
−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオレン−9
−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、
3−ジ−n−プロピルアミノ−6−(N−メチル−N−
テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオレン−9−スピ
ロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−モ
ルホリノ−6−(N−ブチル−N−テトラヒドロフルフ
リルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−
ピロリジノ)フタリド、3−(N−エチル−N−シクロ
ペンチルアミノ)−6−(N−エチル−N−テトラヒド
ロピラン−2−メチルアミノ)フルオレン−9−スピロ
−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジメ
チルアミノ−6−(N−エチル−N−β−フェニルエチ
ルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジ
メチルアミノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−
(N−メチル−N−α−フェニルエチルアミノ)フルオ
レン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フ
タリド、3−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−N−
p−クロロベンジルアミノ)フルオレン−9−スピロ−
3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3−ピロリ
ジノ−6−(N−ブチル−N−β−フェニルエチルアミ
ノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−モルホリ
ノ)フタリド、3−(N−オクチル−N−メチルアミ
ノ)−6−(N−メチル−N−α−フェニルエチルアミ
ノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチル
アミノ)フタリド、3−ジメチルアミノ−6−(N−メ
チル−N−フェノキシエチルアミノ)フルオレン−9−
スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド、3
−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−N−フェノキシ
エチルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′
−ジメチルアミノ)フタリド、3−ジ−n−ブチルアミ
ノ−6−(N−エチル−N−p−メトキシフェノキシエ
チルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−
ジエチルアミノ)フタリド、3−ピロリジノ−6−(N
−ブチル−N−p−クロロフェノキシプロピルアミノ)
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ピロリジノ)
フタリド、3−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミ
ノ)−6−(N−メチル−N−p−メチルフェノキシエ
チルアミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−
ジメチルアミノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−
ジメチルアミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′
−ジメチルアミノ)フタリド、3,6−ビス(ジエチル
アミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメ
チルアミノ)フタリド、3−ジブチルアミノ−6−ジメ
チルアミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジ
メチルアミノ)フタリド、3−ジブチルアミノ−6−ジ
エチルアミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−
ジメチルアミノ)フタリド、3,6−ビス(ジメチルア
ミノ)フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチ
ルアミノ)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジエチルアミ
ノ)フタリド、3−ジエチルアミノ−6−ジメチルアミ
ノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジエチルア
ミノ)フタリド、3−ジブチルアミノ−6−ジメチルア
ミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジエチル
アミノ)フタリド、3,6−ビス(ジエチルアミノ)フ
ルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジエチルアミ
ノ)フタリド、3−ジブチルアミノ−6−ジエチルアミ
ノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジエチルア
ミノ)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フル
オレン−9−スピロ−3′−(6′−ジブチルアミノ)
フタリド、3−ジエチルアミノ−6−ジメチルアミノフ
ルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジブチルアミ
ノ)フタリド、3−ジメチルアミノ−6−メチルアミノ
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミ
ノ)フタリド、3−ジメチルアミノ−6−ジベンジルア
ミノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチル
アミノ)フタリド、3−ピロリジノ−6−ジメチルアミ
ノフルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルア
ミノ)フタリド、3−ピペリジノ−6−ジメチルアミノ
フルオレン−9−スピロ−3′−(6′−ジメチルアミ
ノ)フタリド、3−ジメチルアミノ−6−(N−メチル
−N−シクロヘキシルアミノ)フルオレン−9−スピロ
−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド等。
【0020】また、一般式〔化2〕で表されるフタリド
誘導体の具体例としては、例えば下記のような化合物が
挙げられる。 3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ジ
エチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(2−メチル−4−ジエチルアミノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(2−メ
トキシ−4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−
イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,
3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル
−1−プロペン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラ
クロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ジ
メチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−5−ピ
ロリジノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−
ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−
ピロリジノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4
−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−
5,6−ジクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕フタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメ
チルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−5−ジメ
チルアミノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4
−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6
−ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−5−ニトロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−6−ニトロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−5−エトキシフタリド、3,3−ビス〔1,1−
ビス(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−6−エトキシフタリド、3,3−ビス〔1,1−
ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−5−メチルフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−6−メチルフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス−(4−N−エチル−N−ベンジルアミノフェニル)
エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロ
フタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス−(4−N−メ
チル−N−p−トリルアミノフェニル)エチレン−2−
イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,
3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−5,6−ベンゾフタリド、
3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−4−アザフタリド、3,
3−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−5−アザフタリド、3,3
−ビス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)
エチレン−2−イル〕−6−アザフタリド、3,3−ビ
ス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−7−アザフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,7−ジアザフタリド、3,3−ビ
ス〔1,1−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−5,6−ベンゾ−4,7−ジアザフ
タリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノ
フェニル)エチレン−2−イル〕−フタリド、3,3−
ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−5−ニトロフタリド、
3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−6−ニトロフタリド、3,
3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エ
チレン−2−イル〕−5−エトキシフタリド、3,3−
ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−6−エトキシフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−
2−イル〕−5−メチルフタリド、3,3−ビス〔1,
1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−6−メチルフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
5−ピロリジノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−6
−ピロリジノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
5,6−ジクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビ
ス(4−ピペリジノフェニル)エチレン−2−イル〕フ
タリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピペリジノ
フェニル)エチレン−2−イル〕−5−ジメチルアミノ
フタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピペリジ
ノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジメチルアミ
ノフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピペリ
ジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7
−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス
(4−モルホリノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(4−ヘキサメチレンイミノフェニル)
エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロ
フタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(2−メチル−
4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(2−メトキシ−4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロ
リジノフェニル)−1−プロペン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(1−メチル−1,2,3,4−テトラ
ヒドロキノリン−4−イル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(ジュロリジン−9−イル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−5,6−ジクロロ−4,7
−ジブロモフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4
−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,7
−ジクロロ−5,6−ジブロモフタリド、3,3−ビス
〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−
2−イル〕−5−クロロ−4,6,7−トリブロモフタ
リド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−6−クロロ−4,5,
7−トリブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(4−エ
チルフェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)
エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロ
フタリド、3,3−ビス〔1−(4−メチルフェニル)
−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3
−ビス〔1−フェニル−1−(4−ジベンジルアミノフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリド、3,3−ビス〔1,1−ビス(4−
エトキシフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,
6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス〔1−
(4−エトキシフェニル)−1−(4−メトキシフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−シクロヘキシ
ルフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−アリルフェニル)−1−
(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕
−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビ
ス〔1−(4−エトキシフェニル)−1−(2−ジメチ
ルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,
6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス〔1−
(4−N−テトラヒドロフルフリル−N−メチルアミノ
フェニル)−1−(3−クロロ−4−エトキシフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−6−クロロ−4,5,7−
トリブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(4−フェノ
キシエチルフェニル)−1−(4−N−メチル−N−エ
チルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−5−ニト
ロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−クロロフェノキ
シエチルフェニル)−1−(4−N−メチル−N−エチ
ルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ニトロ
フタリド、3,3−ビス〔1−(4−N−p−クロロフ
ェニル−N−エチルアミノフェニル)−1−(3,4−
ジメチルフェニル)エチレン−2−イル〕−5−エトキ
シフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−
イル〕フタリド、3,3−ビス〔1−(3−ニトロフェ
ニル)−1−(3−プロパギルフェニル)エチレン−2
−イル〕−4,5,6,7−テトラフルオロフタリド、
3,3−ビス〔1−(4−β−ジメチルアミノエチルア
ミノフェニル)−1−(3−アセチルフェニル)エチレ
ン−2−イル〕フタリド、3,3−ビス〔1−(4−γ
−ジエチルアミノプロピルアミノフェニル)−1−(3
−p−エチルベンゾイルフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3
−ビス〔1−(4−p−クロロフェニルフェニル)−1
−(4−フェネチルフェニル)エチレン−2−イル〕フ
タリド、3,3−ビス〔1−(2,6−ジメチル−4−
tert−ブチルフェニル)−1−(4−アミノフェニル)
エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモ
フタリド、3,3−ビス〔1−(4−ブトキシフェニ
ル)−1−(4−N−シクロヘキシル−N−メチルアミ
ノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−
テトラブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(2−メチ
ル−4−メチルメルカプトエチルフェニル)−1−(4
−N,N−ジアリルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、
3,3−ビス〔1−(4−3′,3′,5′−トリメチ
ルシクロヘキシルフェニル)−1−(N−p−メチルフ
ェニル−N−エチルアミノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3
−ビス〔1−(2−メチル−4−クロロエトキシプロピ
ルフェニル)−1−(2,6−ジエチル−4−ブチルフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−5−クロロ−4,6,
7−トリブロモフタリド、3,3−ビス〔1−(4−p
−メチルベンゾイルオキシフェニル)−1−(3,5−
ジメチルフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6
−トリクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メチ
ルメルカプトフェニル)−1−(N−p−トルオイルフ
ェニル−N−2−ブテニルアミノフェニル)エチレン−
2−イル〕−4,5,6−トリブロモフタリド、3,3
−ビス〔1−(2−メチル−4−ピロリジノフェニル)
−1−(3−クロロ−4−メチルフェニル)−1−プロ
ペン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド、3,3−ビス〔1−(4−o−メチルフェニルプ
ロピルフェニル)−1−(3−メチル−4−ジブチルア
ミノフェニル)−1−ブテン−2−イル〕−4,5,
6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−
(3−アリル−4−p−エチルフェノキシエチルフェニ
ル)−1−(4−N−エトキシプロピル−N−エチルア
ミノフェニル)エチレン−2−イル〕−5,6−ジクロ
ロ−4,7−ジブロモフタリド、3,3−ビス〔1−
(2−メトキシ−4−シクロヘキシルフェニル)−1−
(2−エチル−4−クロロエチルメルカプトエチルフェ
ニル)エチレン−2−イル〕フタリド、3,3−ビス
〔1−(4−シクロヘキシルエチルフェニル)−1−
(N−テトラヒドロフルフリル−N−β−メタリルアミ
ノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−
テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−
3′,3′−ジメトキシプロピルフェニル)−1−(N
−p−クロロフェニル−N−イソプロピルアミノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−5−エチルフタリド、3,
3−ビス〔1−(3,5−クロロ−4−ジメチルアミノ
フェニル)−1−フェニルエチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラブロモフタリド、3,3−ビス〔1
−(2−プロピオニル−4−ピロリジノフェニル)−1
−(2−クロロ−4−エトキシフェニル−5−メチルフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−5−ブトキシフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−イソアミルフェニル)−
1−フェニルエチレン−2−イル〕−4−ニトロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−α−ナフチルフェニル)
−1−(4−N−3′−メチルシクロヘキシル−N−ア
セチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4−ニ
トロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−p−ジメチル
アミノフェニルフェニル)−1−(4−モルホリノフェ
ニル)エチレン−2−イル〕−5−ジアリルアミノフタ
リド、3,3−ビス〔1−(4−イソプロポキシフェニ
ル)−1−(4−ピペラジノフェニル)エチレン−2−
イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,
3−ビス〔1−(4−ブロモフェニル)−1−(1−メ
チル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−イソプロポキ
シフェニル)−1−(2,2,4−トリメチル−1,2
−ジヒドロキノリン−6−イル)エチレン−2−イル〕
−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビ
ス〔1−(2−アセチルアミノ−4−ピペリジノフェニ
ル)−1−(2−アセトキシ−4−3′,5′−ジメチ
ルフェノキシフェニル)エチレン−2−イル〕フタリ
ド、3,3−ビス〔1−フェニル−1−(4−ジメチル
アミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,
7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−フェニ
ル−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3
−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−(4−ジ
メチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1
−(4−エトキシフェニル)−1−(4−ジメチルアミ
ノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−
テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メト
キシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド、3,3−ビス〔1−(4−フェノキシフェニル)
−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イ
ル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3
−ビス〔1−(4−エトキシフェニル)−1−(4−ジ
エチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−4,
5,6,7−テトラクロロフタリド、3,3−ビス〔1
−(4−ブトキシフェニル)−1−(4−ピペリジノフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(2−メチル−
4−メトキシフェニル)−1−(4−ジエチルアミノフ
ェニル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テト
ラクロロフタリド、3,3−ビス〔1−(2−メチル−
4−メトキシフェニル)−1−(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド、3,3−ビス〔1−(3−クロロ−4−
エトキシフェニル)−1−(4−アミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−
1−(2−メチル−4−ピロリジノフェニル)エチレン
−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリ
ド、3,3−ビス〔1−(4−エトキシフェニル)−1
−(3−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド、3,3−ビス〔1−(3−メチルフェニル)−1
−(4−N−メチル−N−ベンジルアミノフェニル)エ
チレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフ
タリド、3,3−ビス〔1−(3,5−ジクロロフェニ
ル)−1−(4−ヘキサメチレンイミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド、3,3−ビス〔1−(4−エトキシフェニル)−
1−(4−ピペリジノフェニル)エチレン−2−イル〕
−5,6−ベンゾフタリド、3,3−ビス〔1−(4−
メチルフェニル)−1−(ジュロリジン−9−イル)エ
チレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフ
タリド、3,3−ビス〔1−(4−プロポキシフェニ
ル)−1−(3−メチル−4−ピロリジノフェニル)エ
チレン−2−イル〕−4,7−ジアザフタリド、3,3
−ビス〔1−(4−n−ブチルフェニル)−1−(4−
ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−5,
6−ベンゾ−4,7−ジアザフタリド、3,3−ビス
〔1−(3−エチル−4−エトキシフェニル)−1−
(4−ジエチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕
−4−アザフタリド、3,3−ビス〔1−(4−エトキ
シフェニル)−1−(4−ピペリジノフェニル)エチレ
ン−2−イル〕−5−ジブチルアミノフタリド、3,3
−ビス〔1−(4−エトキシフェニル)−1−(4−ピ
ペリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−6−ジエチ
ルアミノフタリド、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−6−ピロリジノフタリド、3,3−
ビス〔1−(4−N−メチル−N−β−ジメチルアミノ
エチルフェニル)−1−(4−フルオロフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4−アザフタリド、3,3−ビス
〔1−(4−N−エチル−N−β−クロロエチルアミノ
フェニル)−1−(4−シクロ00シルオキシフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4−アザフタリド、3,3
−ビス〔1,1−ビス(4−n−ブチルフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド等。なお、上記一般式〔化1〕又は〔化2〕で表さ
れるフタリド誘導体は、必要に応じて2種以上を混合し
て使用することもできる。
【0021】本発明において、これらのフタリド誘導体
と併用される前記一般式〔化3〕又は〔化4〕で表され
る特定のフタリド誘導体は、無色ないし淡色の化合物で
あるが、これらの化合物は例えばアミン誘導体やフェニ
レンジアミン誘導体にo−フタルアルデヒド酸を反応さ
せる方法などにより簡単に合成することができる。
【0022】一般式〔化3〕で表されるフタリド誘導体
の具体的としては、例えば下記が挙げられる。 3−〔N−(4−ジメチルアミノフェニル)−N−フェ
ニルアミノ〕フタリド、3−〔N,N−ビス(4−ジメ
チルアミノフェニル)アミノ〕フタリド、3−〔N−
(4−フェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミ
ノ〕フタリド、3−〔N−(4−ジブチルアミノフェニ
ル)−N−フェニルアミノ〕フタリド、3−〔N−(4
−ジメチルアミノフェニル)−N−(4−フェニルアミ
ノフェニル)アミノ〕フタリド、3−〔N−(4−(2
−ナフチルアミノ)フェニル)−N−(2−ナフチル)
アミノ〕フタリド、3−〔N−(4−(1−ナフチルア
ミノ)フェニル)−N−(1−ナフチル)アミノ〕フタ
リド、3−〔N−(4−イソプロポキシフェニル)−N
−フェニルアミノ〕フタリド、3−〔N−(4−メトキ
シフェニル)−N−(4−フェニルアミノ)フェニルア
ミノ〕フタリド、3−〔N,N−ビス(4−ジメチルア
ミノフェニル)アミノ〕−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3−〔N−(4−フェニルアミノフェニル)−N−
フェニルアミノ〕−6−ジブチルアミノフタリド、3−
〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)アミ
ノ〕−6−ジメチルアミノフタリド、3−〔N−(4−
フェニルアミノフェニル)−N−フェニルアミノ〕フタ
リド、3−{N−〔4−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)アミノフェニル〕−N−フェニルアミノ}フタリ
ド、3−{N−〔4−(4−メトキシフェニル)アミノ
フェニル〕−N−フェニルアミノ}フタリド、3−
{N,N−ビス〔4−(フェニルアミノ)フェニル〕ア
ミノ}フタリド、3−{N−〔4−(4−フェニルアミ
ノフェニル)アミノフェニル〕−N−フェニルアミノ}
フタリド等。
【0023】また、一般式〔化4〕で表されるフタリド
誘導体の具体例としては、例えば下記の如き化合物が例
示できる。 N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N,N′−ジフ
ェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ(フタ
リド−3−イル)−N,N′−ジ(2−ナフチル)−p
−フェニレンジアミン、N,N′−ジ(フタリド−3−
イル)−N,N′−ジ(1−ナフチル)−p−フェニレ
ンジアミン、N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N
−フェニル−N′−(4−ジメチルアミノフェニル)−
p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ(フタリド−3
−イル)−N−フェニル−N′−(4−メトキシフェニ
ル)−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ(フタリ
ド−3−イル)−N−フェニル−p−フェニレンジアミ
ン、N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N−フェニ
ル−N′−{4−〔N−フェニル−N−(フタリド−3
−イル)アミノ〕フェニル}−p−フェニレンジアミ
ン、N,N′−ビス(6−ジメチルアミノフタリド−3
−イル)−N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジア
ミン、N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N,N′
−ビス{4−〔N−フェニル−N−(フタリド−3−イ
ル)アミノ〕フェニル}−p−フェニレンジアミン等。
勿論、一般式〔化3〕又は〔化4〕で表されるフタリド
誘導体は、これらの具体例に限られるものではなく、ま
た、必要に応じて2種以上の併用も可能である。
【0024】本発明において、前記一般式〔化1〕又は
〔化2〕で表されるフタリド誘導体と前記一般式〔化
3〕又は〔化4〕で表されるフタリド誘導体の併用割合
については特に限定するものではないが、〔化3〕又は
〔化4〕で表されるフタリド誘導体が〔化1〕又は〔化
2〕で表されるフタリド誘導体の10重量%より少なく
なると、必ずしも充分な効果が得難く、一方、500重
量%を超える程使用すると、例えば感熱記録体等では地
肌部に不要な着色(カブリ)を生じたり、日光照射で黄
変する等の難点が派生する恐れもあり、また経済的にも
不利となる。このため、〔化3〕又は〔化4〕で表され
るフタリド誘導体は、〔化1〕又は〔化2〕で表される
フタリド誘導体の10〜500重量%、好ましくは20
〜300重量%の範囲で併用するのが望ましい。
【0025】本発明の記録体においては、前記〔化1〕
又は〔化2〕で表されるフタリド誘導体と〔化3〕又は
〔化4〕で表されるフタリド誘導体を組合わせて使用す
ることにより、付随的に可視部の色相も得られるが、必
要に応じて以下に例示するような各種の塩基性染料を併
用することもできる。 3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジ
メチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジメチルア
ミノフェニル)フタリド、3−(4−ジメチルアミノフ
ェニル)−3−(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェ
ニル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメ
チルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルインド
ール−3−イル)フタリド、3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−3−(2−メチルインドール−3−イル)
フタリド、3,3−ビス(1,2−ジメチルインドール
−3−イル)−5−ジメチルアミノフタリド、3,3−
ビス(1,2−ジメチルインドール−3−イル)−6−
ジメチルアミノフタリド、3,3−ビス(9−エチルカ
ルバゾール−3−イル)−6−ジメチルアミノフタリ
ド、3,3−ビス(2−フェニルインドール−3−イ
ル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチ
ルアミノフェニル)−3−(1−メチルピロール−3−
イル)−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジベ
ンジルアミノフェニル)−3−(1,2−ジメチルイン
ドール−3−イル)−7−アザフタリド、3−(4−ジ
エチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エ
チル−2−メチルインドール−3−イル)−7−アザフ
タリド、3,3−ビス(1−エチル−2−メチルインド
ール−3−イル)フタリド、N−ブチル−3−{ビス
〔4−(N−メチルアニリノ)フェニル〕メチル}カル
バゾール等のトリアリールメタン系化合物、4,4′−
ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリルベンジルエーテ
ル、N−ハロフェニル−ロイコオーラミン、N−2,
4,5−トリクロロフェニルロイコオーラミン、4,
4′−ビス(ジメチルアミノ)ベンズヒドリル−p−ト
ルエンスルフィン酸エステル等のジフェニルメタン系化
合物、3,7−ビス(ジエチルアミノ)−10−ベンゾ
イルフェノオキサジン、ベンゾイルロイコメチレンブル
ー、p−ニトロベンゾイルロイコメチレンブルー等のチ
アジン系化合物、3−メチルスピロジナフトピラン、3
−エチルスピロジナフトピラン、3−フェニルスピロジ
ナフトピラン、3−ベンジルスピロジナフトピラン、3
−メチルナフト(6′−メトキシベンゾ)スピロピラ
ン、3−プロピルスピロジベンゾピラン、ジ−β−ナフ
トスピロピラン、3−メチル−ジ−β−ナフトスピロピ
ラン等のスピロ系化合物、ローダミン−B−アニリノラ
クタム、ローダミン(p−ニトロアニリノ)ラクタム、
ローダミン(o−クロロアニリノ)ラクタム等のラクタ
ム系化合物、3−ジエチルアミノ−6−メチルフルオラ
ン、3−ジメチルアミノ−7−メトキシフルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メトキシフルオラン、3−ジエ
チルアミノ−7−メトキシフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ−6
−メチル−7−クロロフルオラン、3−ジエチルアミノ
−6,7−ジメチルフルオラン、3−(N−エチル−p
−トルイジノ)−7−メチルフルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−(N−アセチル−N−メチルアミノ)フル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジベンジル
アミノフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(N−メ
チル−N−ベンジルアミノ)フルオラン、3−ジエチル
アミノ−7−(N−β−クロロエチル−N−メチルアミ
ノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ジエチルア
ミノフルオラン、4−ベンジルアミノ−8−ジエチルア
ミノベンゾ〔a〕フルオラン、3−〔4−(4−ジメチ
ルアミノアニリノ)アニリノ〕−7−クロロ−6−メチ
ルフルオラン、8−〔4−(4−ジメチルアミノアニリ
ノ)アニリノ〕ベンゾ〔a〕フルオラン、3−(N−エ
チル−p−トルイジノ)−6−メチル−7−フェニルア
ミノフルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)
−6−メチル−7−(p−トルイジノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−フェ
ニルアミノフルオラン、3−ジペンチルアミノ−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−(2−カルボメトキシ−フェニルアミノ)フ
ルオラン、3−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)
−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−
(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)−6−メチ
ル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピロリジノ−
6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ピペ
リジノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフル
オラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロフェニ
ルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ−7−(o
−クロロフェニルアミノ)フルオラン、3−(N−エチ
ル−N−イソアミルアミノ)−7−(o−クロロフェニ
ルアミノ)フルオラン、3−(N−メチル−N−プロピ
ルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラ
ン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−ブチルフェ
ニルアミノフルオラン、3−(N−エチル−N−イソブ
チルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−p−n−ブチ
ルフェニルアミノフルオラン、3−(N−メチル−N−
n−ヘキシルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミ
ノフルオラン、3−(N−エチル−N−n−ヘキシルア
ミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン、
3−(N−エチル−N−シクロペンチルアミノ)−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−〔N−
(3−エトキシプロピル)−N−メチルアミノ〕−6−
メチル−7−フェニルアミノフルオラン、3−〔N−エ
チル−N−(3−エトキシプロピル)アミノ〕−6−メ
チル−7−フェニルアミノフルオラン、3−ジエチルア
ミノ−7−〔m−(トリフルオロメチル)フェニルアミ
ノ〕フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−フル
オロフェニルアミノ)フルオラン、3−ジブチルアミノ
−7−(o−フルオロフェニルアミノ)フルオラン、3
−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−フェニルアミノフ
ルオラン、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフ
リルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
2,2′−ビス{4−〔6′−(N−シクロヘキシル−
N−メチルアミノ)−3′−メチルスピロ〔フタリド−
3,9′−キサンテン〕−2′−イルアミノ〕フェニ
ル}プロパン等のフルオラン系化合物等。
【0026】本発明の記録体において、上記の如き塩基
性染料と組合わせて用いられる電子受容性物質は記録体
の種類に応じて適宜選択されるものであるが、圧力、
熱、電気エネルギーの媒介によって塩基性染料と電子受
容性物質を接触せしめる、例えば感圧記録体、感熱記録
体、通電感熱記録体、超音波記録体、静電記録体、タイ
プリボン、ボールペンインキ、クレヨンなどの記録体に
おいてはブレンステッドまたはルイス酸として作用する
物質が好ましく用いられる。具体的には例えば酸性白
土、活性白土、アタパルガイト、ベントナイト、コロイ
ダルシリカ、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪
酸亜鉛、珪酸スズ、焼成カオリン、タルクなどの無機顕
色剤、シュウ酸、マレイン酸、酒石酸、クエン酸、コハ
ク酸、ステアリン酸などの脂肪族カルボン酸、安息香
酸、p−tert−ブチル安息香酸、フタル酸、没食子酸、
サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−フェニ
ルサリチル酸、3−シクロヘキシルサリチル酸、3,5
−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3−メチル−5−ベン
ジルサリチル酸、4−ペンチルオキシサリチル酸、4−
(2−p−トリルスルホニルエトキシ)サリチル酸、4
−(2−フェノキシエトキシ)サリチル酸、5−〔p−
(2−p−メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリ
チル酸、3−フェニル−5−(α,α−ジメチルベンジ
ル)サリチル酸、3,5−ジ−(α−メチルベンジル)
サリチル酸、2−ヒドロキシ−1−ベンジル−3−ナフ
トエ酸などの芳香族カルボン酸、4,4′−イソプロピ
リデンジフェノール、4,4′−イソプロピリデンビス
(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデ
ンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4′−イ
ソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)、
4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノー
ル)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジメ
チルフェーノル)、4,4′−イソプロピリデンビス
(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−sec −ブ
チリデンジフェノール、4,4′−シクロヘキシリデン
ビスフェノール、4,4′−シクロヘキシリデンビス
(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノー
ル、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノ
キシド、α−ナフトール、β−ナフトール、メチル−4
−ヒドロキシベンゾエート、ベンジル−4−ヒドロキシ
ベンゾエート、2,2′−チオビス(4,6−ジクロロ
フェノール)、4−tert−オクチルカテコール、2,
2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,
2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフ
ェノール)、2,2′−ジヒドロキシジフェニル、4−
ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′
−メチルジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−
イソプロポキシジフェニルスルホンなどのフェノール性
化合物、p−フェニルフェノール−ホルムアルデヒド樹
脂、p−ブチルフェノール−アセチレン樹脂などのフェ
ノール樹脂の如き有機顕色剤、さらにはこれら有機顕色
剤と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシ
ウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケルなどの多価金
属との塩、および塩化水素、臭化水素、沃化水素、ホウ
酸、ケイ酸、リン酸、硫酸、硝酸、過塩素酸の如き無機
酸、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、スズ、チタン、ホ
ウ素などのハロゲン化物などが挙げられる。
【0027】また、電子線記録体、感光性記録体の場合
には電子線や光によって塩化水素、臭化水素、沃化水素
の如きハロゲン化水素、カルボン酸、スルホン酸、フェ
ノール類などを生じる例えば、四臭化炭素、α,α,α
−トリブロモアセトフェノン、ヘキサクロロエタン、ヨ
ードホルム、2−トリブロモメチルピリジン、トリクロ
ロメチルスルホニルベンゼンの如き有機ハロゲン化合
物、o−キノンジアジド系化合物、光Fries 転移を起す
ようなカルボン酸又はスルホン酸のフェノールエステル
類などが好ましく用いられる。
【0028】本発明の各種の代表的な記録体について、
以下にさらに具体的に説明する。感圧記録体は例えば米
国特許第2505470号、同2505471号、同2
505489号、同2548366号、同271250
7号、同2730456号、同2730457号、同3
418250号、同3924027号、同401003
8号などに記載されているように種々の形態のものがあ
り、本発明はこれら各種の形態の感圧記録体に適用出来
るものである。
【0029】一般的には、前記〔化1〕又は〔化2〕で
表されるフタリド誘導体と前記〔化3〕又は〔化4〕で
表されるフタリド誘導体、さらに必要に応じてトリアリ
ールメタンラクトン類、スピロピラン類、フルオラン
類、ジフェニルメタン類、アジン類などの塩基性染料を
アルキル化ナフタレン、アルキル化ジフェニル、アルキ
ル化ジフェニルメタン、アルキル化ターフェニルなどの
合成油、木綿油、ヒマシ油などの植物油、動物油、鉱物
油或いはこれらの混合物などからなる溶媒に溶解し、さ
らにバインダー中に分散させた分散液、又は上記溶液を
コアセルベーション法、界面重合法、in−situ法などの
各種カプセル製造法によりマイクロカプセル中に含有さ
せ、バインダー中に分散させた分散液を紙、プラスチッ
クシート、樹脂コーテッド紙などの支持体上に塗布する
ことによって本発明の感圧記録体は製造される。
【0030】勿論、支持体の片面に上記分散液を塗布し
た所謂上用シート、支持体の片面に顕色剤を主体とする
顕色剤塗液を塗布し、反対面に上記分散液を塗布した所
謂中用シート、さらには支持体の同一面に上記カプセル
と顕色剤が混在する塗液を塗布するか、カプセル分散液
を塗布した上に顕色剤塗液を塗布するなどして、同一面
に上記カプセルと顕色剤を共存させた所謂単体複写シー
トなど各種の形態が含まれることは云うまでもない。な
お、塩基性染料の使用量は所望の塗布量、感圧記録体の
形態、カプセルの製法、その他各種助剤を含めた塗布液
の組成、塗布方法等各種の条件により異なるのでその条
件に応じて適宜選択すればよい。
【0031】いずれにしろ、前記〔化1〕又は〔化2〕
で表されるフタリド誘導体と前記〔化3〕又は〔化4〕
で表されるフタリド誘導体を併用することにより、長時
間の耐光性に優れ、しかも光学文字読取り装置によって
読取り可能な記録像を形成することのできる感圧記録体
が得られるものである。
【0032】感熱記録体は例えば特公昭44−3680
号、同44−27880号、同45−14039号、同
48−43830号、同49−69号、同49−70
号、同52−20142号などに記載されているように
種々の形態のものがあり、本発明はこれら各種の形態の
感熱記録体に適用でき、前述の如き優れた性質を有する
記録像を呈する感熱記録体が得られるものである。一般
的には、バインダーを溶解または分散した媒体中に、前
記〔化1〕又は〔化2〕で表されるフタリド誘導体と前
記〔化3〕又は〔化4〕で表されるフタリド誘導体を併
用した塩基性染料、さらに顕色剤の微粒子を分散させて
得られる塗液を紙、プラスチックフイルム、合成紙さら
には不織布シート、成形物などの適当な支持体上に塗布
することによって本発明の感熱記録体は製造される。記
録層中の塩基性染料と顕色剤の使用比率は特に限定する
ものではないが、一般に染料1重量部に対し0.1〜5
0重量部、好ましくは2〜10重量部の顕色剤が用いら
れる。
【0033】また、発色能の改良、記録層表面の艶消
し、筆記性の改良などを目的として、多価金属の酸化
物、水酸化物、炭酸化物等の無機金属化合物や無機顔料
を一般に顕色剤1重量部に対し0.1〜5重量部、好ま
しくは0.2〜2重量部併用することができ、さらに例
えば分散剤、紫外線吸収剤、熱可融性物質、消泡剤、螢
光染料、着色染料などの各種助剤を必要に応じて適宜併
用できる。本発明の感熱記録体は上述の如く、一般に塩
基性染料と顕色剤の微粒子を分散させた塗液を支持体に
塗布することによって製造されるが、塩基性染料と顕色
剤のそれぞれを別個に分散せしめている2種の塗液を支
持体に重ね塗りしてもよく、含浸、抄き込みによって製
造することも勿論可能である。その他塗液の調製方法、
塗布方法などについても特に限定されるものではなく、
塗布量も一般に乾燥重量で2〜12g/m2 程度塗布さ
れる。さらに、記録層上に記録層を保護する等の目的の
ためにオーバーコート層を設けたり、支持体に下塗り層
を設けることも勿論可能で、感熱記録体製造分野におけ
る各種の公知技術が適宜付加し得るものである。なお、
バインダーとしては例えばデンプン類、セルロース類、
蛋白質類、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、スチ
レン−無水マレイン酸共重合体塩、酢ビ−無水マレイン
酸共重合体塩、ポリアクリル酸塩、スチレン−ブタジエ
ン共重合体エマルジョンなどが適宜選択して用いられ
る。
【0034】通電感熱記録体は例えば特開昭49−11
344号、同50−48930号などに記載の方法によ
って製造される。一般に、導電性物質、塩基性染料およ
び顕色剤をバインダーと共に分散した塗液を紙などの支
持体に塗布するか、支持体に導電性物質を塗布して導電
層を形成し、その上に染料、顕色剤およびバインダーを
分散した塗液を塗布することによって本発明の通電感熱
記録体は製造される。なお、塩基性染料と顕色剤が共に
70〜120℃といった好ましい温度領域で溶融しない
場合には適当な熱可融性物質を併用することにより、ジ
ュール熱に対する感度を調整することができる。
【0035】感光性記録体は塩基性染料を用い、例えば
特公昭38−24188号、同45−10550号、同
45−13258号、同49−204号、同49−62
12号、同49−28449号、特開昭47−3161
5号、同48−32532号、同49−9227号、同
49−135617号、同50−80120号、同50
−87317号、同50−126228号などに記載の
方法によって製造される。
【0036】その他超音波記録体(仏国特許第2120
922号)、電子線記録体(ベルギー特許第79599
86号)、静電記録体(特公昭49−3932号)、感
光性印刷材(特開昭48−12104号)捺印用材(特
公昭47−10766号)、タイプリボン(特開昭49
−3713号)、ボールペンインキ(特開昭48−83
924号)、クレヨン(米国特許第3769045号)
など各種の記録体については、前記〔化1〕又は〔化
2〕で表されるフタリド誘導体と前記〔化3〕又は〔化
4〕で表されるフタリド誘導体を併用した塩基性染料を
使用し、それぞれの特許に記載された方法によって製造
することができる。
【0037】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明の要旨を超えない限り、これら
に限定されるものではない。また例中の部および%は特
に断らない限り、それぞれ重量部および重量%を表わ
す。
【0038】実施例1 A液調製 3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕
−4,5,6,7−テトラクロロフタリド3部、3−ジ
ブチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオ
ラン10部、3−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノ
フェニル)アミノ〕フタリド4部、メチルセルロースの
5%水溶液5部、および水40部からなる組成物をサン
ドミルで平均粒子径が1.5μmとなるまで粉砕し、A
液を得た。 B液調製 4,4′−イソプロピリデンジフェノール30部、メチ
ルセルロースの5%水溶液5部、および水55部からな
る組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなる
まで粉砕し、B液を得た。
【0039】 C液調製 1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン20部、
メチルセルロースの5%水溶液5部、および水55部か
らなる組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmと
なるまで粉砕し、C液を得た。 記録層の形成 A液62部、B液90部、C液80部、酸化珪素顔料
(吸油量:180ml/100g) 15部、20%酸化デ
ンプン水溶液50部、および水10部を混合して攪拌し
た。得られた塗液を100g/m2 の原紙に乾燥重量が
5g/m2 となるように塗布乾燥して、感熱記録紙を得
た。
【0040】この感熱記録紙を110℃の熱板に5秒間
押圧(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。この記録
像のPCS値は830nmにおいて0.93であり、日
光に8時間曝した後のPCS値は0.92であった。な
お、記録像の記録濃度を示す指数の一つとして、上記の
如くPCS値を記載したが、このPCS値は下記の式で
算出される。 PCS値=(発色前の反射率−発色後の反射率)/(発
色前の反射率) 記録像に要求されるPCS値は、使用される光学文字読
取り装置の種類によって異なるため、一概には決められ
ないが、読取り波長域において概ね0.5〜1.0の値
を有する必要があり、好ましくは0.6〜1.0、より
好ましくは0.7〜1.0の範囲である。
【0041】実施例2 A液調製において、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド4部の代わりに、
N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N,N′−ジフ
ェニル−p−フェニレンジアミン4部を使用した以外
は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱
記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/cm2)した
ところ黒色に発色した。この記録像のPCS値は830
nmにおいて0.93であり、日光に8時間曝した後の
PCS値は0.92であった。
【0042】実施例3 3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕
−4,5,6,7−テトラクロロフタリド3部の代わり
に、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレン−9−
スピロ−3′−(6′−ジメチルアミノ)フタリド10
部を用いて調製したA液69部を使用した以外は、実施
例1と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記録紙を
110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/cm2)したところ青
黒色に発色した。この記録像のPCS値は830nmに
おいて0.87であり、日光に8時間曝した後のPCS
値は0.75であった。
【0043】実施例4 A液調製において、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リド3部の代わりに、3,3−ビス〔1,1−ビス(4
−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラブロモフタリド3部を使用し、
また3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフ
ルオラン10部の代わりに、3−(N−エチル−N−イ
ソアミルアミノ)−6−メチル−7−フェニルアミノフ
ルオラン10部を用いた以外は、実施例1と同様にして
感熱記録紙を得た。この感熱記録紙を110℃の熱板に
5秒間押圧(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。こ
の記録像のPCS値は830nmにおいて0.91であ
り、日光に8時間曝した後のPCS値は0.89であっ
た。
【0044】実施例5 D液調製 3,3−ビス〔1−(4−メトキシフェニル)−1−
(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル〕−
4,5,6,7−テトラクロロフタリド10部、メチル
セルロースの5%水溶液5部、および水40部からなる
組成物をサンドミルで平均粒子径が1.5μmとなるま
で粉砕し、D液を得た。 E液調製 4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスル
ホン20部、メチルセルロースの5%水溶液5部、およ
び水55部からなる組成物をサンドミルで平均粒子径が
1.5μmとなるまで粉砕し、E液を得た。
【0045】 F液調製 1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン20部、
3−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ア
ミノ〕フタリド4部、メチルセルロースの5%水溶液5
部、および水55部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が1.5μmとなるまで粉砕し、F液を得た。 記録層の形成 D液55部、E液80部、F液84部、酸化珪素顔料
(吸油量:180ml/100g) 15部、20%酸化デ
ンプン水溶液50部、および水10部を混合して攪拌し
た。得られた塗液を100g/m2 の原紙に乾燥重量が
5g/m2 となるように塗布乾燥して、感熱記録紙を得
た。この感熱記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4
kg/cm2)したところ黒色に発色した。この記録像のPC
S値は830nmにおいて0.93であり、日光に8時
間曝した後のPCS値は0.89であった。
【0046】実施例6 F液調製において、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド4部の代わりに、3
−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)アミ
ノ〕−6−ジメチルアミノフタリド4部を使用した以外
は実施例5と同様にして感熱記録紙を得た。この感熱記
録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/cm2)したと
ころ黒色に発色した。この記録像のPCS値は830n
mにおいて0.91であり、日光に8時間曝した後のP
CS値は0.88であった。
【0047】実施例7 F液調製において、3−〔N,N−ジ(4−ジメチルア
ミノフェニル)アミノ〕フタリド4部の代わりに、N,
N′−ジ(フタリド−3−イル)−N−フェニル−N′
−(4−ジメチルアミノフェニル)−p−フェニレンジ
アミン4部を使用した以外は実施例5と同様にして感熱
記録紙を得た。この感熱記録紙を110℃の熱板に5秒
間押圧(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。この記
録像のPCS値は830nmにおいて0.93であり、
日光に8時間曝した後のPCS値は0.89であった。
【0048】実施例8 D液調製において、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン
−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
10部の代わりに、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ジメチルアミノフェニル)エチ
レン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタ
リドを10部使用した以外は、実施例5と同様にして感
熱記録紙を得た。この感熱記録紙を110℃の熱板に5
秒間押圧(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。この
記録像のPCS値は830nmにおいて0.90であ
り、日光に8時間曝した後のPCS値は0.87であっ
た。
【0049】実施例9 D液調製において、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン
−2−イル〕−4,5,6,7−テトラクロロフタリド
10部の代わりに、3,3−ビス〔1−(4−メトキシ
フェニル)−1−(4−ピロリジノフェニル)エチレン
−2−イル〕−4,5,6,7−テトラブロモフタリド
10部を使用した以外は、実施例5と同様にして感熱記
録紙を得た。この記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧
(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。この記録像の
PCS値は830nmにおいて0.90であり、日光に
8時間曝した後のPCS値は0.89であった。
【0050】実施例10 G液調製 3−ジブチルアミノ−6−メチル−7−フェニルアミノ
フルオラン10部、メチルセルロースの5%水溶液5
部、および水40部からなる組成物をサンドミルで平均
粒子径が1.5μmとなるまで粉砕し、G液を得た。 記録層の形成 実施例5と同様にして調製したD液55部、E液80部
およびF液84部に、上記で得たG液55部、酸化珪素
顔料(吸油量:180ml/100g) 15部、20%酸
化デンプン水溶液50部、および水10部を混合して攪
拌した。得られた塗液を100g/m2 の原紙に乾燥重
量が5g/m2 となるように塗布乾燥して、感熱記録紙
を得た。この感熱記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧
(4kg/cm2)したところ黒色に発色した。この記録像の
PCS値は830nmにおいて0.89であり、日光に
8時間曝した後のPCS値は0.86であった。
【0051】比較例1 A液調製において、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド4部を使用しなかっ
た以外は、実施例1と同様にして感熱記録紙を得た。こ
の感熱記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/c
m2)したところ黒色に発色した。この記録像のPCS値
は830nmにおいて0.92であり、日光に8時間曝
した後のPCS値は0.39であった。
【0052】比較例2 F液調製において、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド4部を使用しなかっ
た以外は、実施例5と同様にして感熱記録紙を得た。こ
の記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/cm2)し
たところ黒色に発色した。この記録像のPCS値は83
0nmにおいて0.90であり、日光に8時間曝した後
のPCS値は0.39であった。
【0053】比較例3 F液調製において、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド4部を使用しなかっ
た以外は、実施例10と同様にして感熱記録紙を得た。
この記録紙を110℃の熱板に5秒間押圧(4kg/cm2
したところ黒色に発色した。この記録像のPCS値は8
30nmにおいて0.90であり、日光に8時間曝した
後のPCS値は0.32であった。
【0054】実施例11 3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド5部、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド3部、ポリメチレン
ポリフェニルイソシアネート5部、2−イソシアナート
エチル−2,6−ジイソシアナートヘキサノエート2部
とをアルキルジフェニルエタン100部に溶解し、ポリ
ビニルアルコールの3%水溶液150部中に添加し乳化
分散した。この乳化液にジエチレントリアミン1部を加
え、室温下30分間攪拌した後、系の温度を70度まで
昇温して攪拌を続けながら3時間反応させた。この分散
液 100部(固形分)に、小麦デンプン80部とカルボ
キシ変性スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス15
部(固形分)を加え、固形分濃度が20%になるように
調製してカプセルを含有する塗液を得た。このカプセル
を含有する塗液を45g/m2 の原紙の片面に乾燥重量
が5g/m2 となるよう塗工し、裏面には水200部に
3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛
塩20部、カオリン80部、スチレン−ブタジエン共重
合体エマルジョン(50%固形分)30部を分散して得
た顕色剤塗液を乾燥重量が5g/m2 となるように塗工
して感圧複写紙(中用紙)を得た。
【0055】実施例12〜20 3−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ア
ミノ〕フタリドの代わりに、下記に示す化合物を用いた
以外は実施例11と同様にして9種類の感圧複写紙を得
た。 実施例12:N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−
N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン 実施例13:3−〔N−(4−ジメチルアミノフェニ
ル)−N−フェニルアミノ〕フタリド 実施例14:3−{N,N−ビス〔4−(フェニルアミ
ノ)フェニル〕アミノ}フタリド 実施例15:N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N
−フェニル−N′−(4−メトキシフェニル)−p−フ
ェニレンジアミン 実施例16:3−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノ
フェニル)アミノ〕−6−ジメチルアミノフタリド 実施例17:N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N
−フェニル−N′−{4−〔N−フェニル−N−(フタ
リド−3−イル)アミノ〕フェニル}−p−フェニレン
ジアミン 実施例18:N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−
N,N′−ジ(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミ
ン 実施例19:N,N′−ジ(フタリド−3−イル)−N
−フェニル−N′−(4−メトキシフェニル)−p−フ
ェニレンジアミン 実施例20:3−〔N−(4−フェニルアミノフェニ
ル)−N−フェニルアミノ〕フタリド
【0056】実施例21 3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド5部、3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド3部、3−ジブチル
アミノ−6−メチル−7−フェニルアミノフルオラン3
部、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート5部、2
−イソシアナートエチル−2,6−ジイソシアナートヘ
キサノエート2部とをアルキルジフェニルエタン100
部に溶解し、ポリビニルアルコ−ルの3%水溶液150
部中に添加し乳化分散した。この乳化液にジエチレント
リアミン1部を加え、室温下30分間攪拌した後、系の
温度を70度まで昇温して攪拌を続けながら3時間反応
させた。この分散液 100部(固形分)に、小麦デンプ
ン80部とカルボキシ変性スチレン・ブタジエン共重合
体ラテックス15部(固形分)を加え、固形分濃度が2
0%になるように調製してカプセルを含有する塗液を得
た。このカプセルを含有する塗液を45g/m2 の原紙
の片面に乾燥重量が5g/m2 となるよう塗工し、裏面
には水200部に3,5−ビス(α−メチルベンジル)
サリチル酸の亜鉛塩20部、カオリン80部、スチレン
−ブタジエン共重合体エマルジョン(50%固形分)3
0部を分散して得た顕色剤塗液を乾燥重量が5g/m2
となるように塗工して感圧複写紙(中用紙)を得た。
【0057】実施例22 3,3−ビス〔1,1−ビス(4−ピロリジノフェニ
ル)エチレン−2−イル〕−4,5,6,7−テトラク
ロロフタリド5部と3−〔N,N−ビス(4−ジメチル
アミノフェニル)アミノ〕フタリド3部とをイソプロピ
ル化ナフタレン100部に溶解し、等電点8のピグスキ
ンゼラチン25部とアラビアガム25部を溶解した35
0部の温水(50℃)中に添加し乳化分散した。この乳
化液に1000部の温水を加え酢酸でpHを4に調節して
から10℃まで冷却し、グルタールアルデヒドの25%
水溶液10部を加えカプセルを硬化した。このカプセル
を含有する塗液を45g/m2 の原紙の片面に乾燥重量
が5g/m2 となるよう塗工し、裏面には水200部に
3,5−ビス(α−メチルベンジル)サリチル酸の亜鉛
塩20部、カオリン80部、スチレン−ブタジエン共重
合体エマルジョン(50%固形分)30部を分散して得
た顕色剤塗液を乾燥重量が5g/m2 となるように塗工
して感圧複写紙(中用紙)を得た。
【0058】比較例4 3−〔N,N−ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ア
ミノ〕フタリド3部を使用しなかった以外は、実施例1
1と同様にして感圧複写紙を得た。
【0059】上記で得た13種類の感圧複写紙の各々
を、カプセル塗布面と顕色剤塗布面が対向するように数
枚重ねて筆記、加圧したところ顕色剤塗布面に発色像が
得られた。この発色像の830nmにおけるPCS値
と、日光に8時間曝した後のPCS値を表1に示した。
【0060】
【表1】
【0061】実施例23 1%のポリビニルアルコール水溶液200部に、ヨウ化
第一銅200部、10%の亜硫酸ナトリウム水溶液5部
を加えサンドミルで平均粒径が2μmになるまで粉砕し
た。これにポリアクリル酸エステルエマルジョン8部、
酸化チタン20部を加えて充分に分散した後、50g/
2 の原紙に乾燥塗布量が7g/m2 となるよう塗工し
た。この塗布面の上に、実施例1と同様にして調製した
感熱塗液を乾燥塗布量が5g/m2 となるように塗工
し、通電感熱記録紙を得た。この記録紙をタングステン
の記録針電極を用い、150Vを印加して針圧10g、
走査速度630mm/sec の円筒走査型記録試験機で記録
したところ、濃青黒色の記録像が得られた。この記録像
の830nmにおけるPCS値は0.84であり、日光
に8時間曝した後のPCS値は0.61であった。
【0062】
【発明の効果】各実施例の結果からも明らかなように、
本発明の記録体は、いずれも赤外領域に読取り波長域を
有する光学文字読取り装置に対して充分適用でき、しか
も得られた記録像は耐光性に優れており、長時間の光照
射によっても褪色せず、保存性に優れた極めて商品価値
の高い記録体であった。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無色ないし淡色の塩基性染料として、下記
    一般式〔化1〕又は〔化2〕で表されるフタリド誘導体
    の少なくとも一種を含有する記録体において、さらに下
    記一般式〔化3〕又は〔化4〕で表されるフタリド誘導
    体の少なくとも一種を含有せしめたことを特徴とする記
    録体。 【化1】 〔式中、R1 〜R6 は各々水素原子;C1 〜C8 のアル
    キル基;C5 〜C8 のシクロアルキル基;C3 〜C8
    アルコキシアルキル基;C3 〜C9 の不飽和アルキル
    基;テトラヒドロフルフリル基;テトラヒドロピラン−
    2−イル−メチル基;ハロゲン原子,C1 〜C4 のアル
    キル基又はC1 〜C4 のアルコキシル基で置換されても
    よいアルアルキル基;ハロゲン原子,C1 〜C4 のアル
    キル基又はC 1 〜C4 のアルコキシル基で置換されても
    よいアリール基;ハロゲン原子、C1 〜C4 のアルキル
    基又はC1 〜C4 のアルコキシル基で置換されてもよい
    フェノキシ基を有するC2 〜C8 のアルキル基を示す。
    またR1 とR2 、R3 とR4 、R5 とR6 は互いに又は
    隣接するベンゼン環と共にヘテロ環を形成することもで
    きる。〕 【化2】 〔式中、R7 〜R16は各々水素原子;ハロゲン原子;ニ
    トロ基;置換されてもよい飽和又は不飽和のアルキル
    基;置換されてもよいシクロアルキル基;置換されても
    よいアルコキシル基;置換されてもよいアシロキシ基;
    置換されてもよいアリール基;置換されてもよいアルア
    ルキル基;置換されてもよいフェノキシ基;置換されて
    もよいチオアルコキシル基;アミノ基−NR1819(但
    しR18、R19は各々水素原子;置換されてもよい飽和又
    は不飽和のアルキル基;置換されてもよいシクロアルキ
    ル基;置換されてもよいアリール基;置換されてもよい
    アルアルキル基;テトラヒドロフルフリル基;置換され
    てもよいアシル基を示すが、互いに又は隣接するベンゼ
    ン環と共にヘテロ環を形成することもできる。)を示
    し、R17は水素原子;低級アルキル基を示す。a、b、
    c、dは各々炭素原子を示すが、そのうち1〜2個は窒
    素原子であってもよい。炭素原子には置換基として水素
    原子;ハロゲン原子;アルキル基;アルコキシル基;置
    換されてもよいアミノ基;ニトロ基が結合してもよく、
    a−b、b−cまたはc−d結合が他の芳香環を形成し
    てもよい。〕 【化3】 〔式中、R22は水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1
    〜C8 のアルキル基;C 3 〜C8 のシクロアルキル基;
    1 〜C8 のアルコキシル基;アミノ基−NR3536
    示し、R30は水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1
    8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;C
    1 〜C8 のアルコキシル基;アミノ基−NR3738を示
    す。またR33、R34は各々水素原子;C1 〜C8 のアル
    キル基;C 3 〜C8 のシクロアルキル基;ハロゲン原
    子,C1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8 のシクロアル
    キル基,C1 〜C8 のアルコキシル基又はアミノ基−N
    39 40で置換されていてもよいアリール基を示す。こ
    こで、R35〜R40は各々水素原子;C1 〜C8 のアルキ
    ル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;ハロゲン原子,
    1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8 のシクロアルキル
    基又はC1 〜C8 のアルコキシル基で置換されていても
    よいアリール基を示し、R33とR34、R35とR36、R37
    とR38、R39とR40はそれぞれ隣接する窒素原子と共に
    ピロリジノ基、ピペリジノ基またはヘキサメチレンイミ
    ノ基を形成してもよい。さらにR20〜R21、R23
    29、R31〜R32は各々水素原子;ハロゲン原子;水酸
    基;C1 〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアル
    キル基;C1 〜C8 のアルコキシル基を示すが、R30
    31、R31とR32はそれぞれ互いに結合して芳香環を形
    成してもよい。〕 【化4】 〔式中、R41、R42は各々水素原子;C1 〜C8 のアル
    キル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;ハロゲン原
    子,C1 〜C8 のアルキル基,C3 〜C8 のシクロアル
    キル基,C1 〜C8 のアルコキシル基又はアミノ基−N
    5152で置換されていてもよいアリール基を示し、R
    43〜R46は各々水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1
    〜C8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;
    1 〜C8 のアルコキシル基を示し、Aは下記〔化5〕
    を示す。 【化5】 ここで、R47〜R48、R50は各々水素原子;ハロゲン原
    子;水酸基;C1 〜C 8 のアルキル基;C3 〜C8 のシ
    クロアルキル基;C1 〜C8 のアルコキシル基を示す。
    また、R49は水素原子;ハロゲン原子;水酸基;C1
    8 のアルキル基;C3 〜C8 のシクロアルキル基;C
    1 〜C8 のアルコキシル基;アミノ基−NR5354を示
    す。尚、上記〔化4〕および〔化5〕において、R51
    54は各々水素原子;C1 〜C8 のアルキル基;C3
    8 のシクロアルキル基;ハロゲン原子,C1 〜C8
    アルキル基,C3 〜C8 のシクロアルキル基又はC1
    8 のアルコキシル基で置換されていてもよいアリール
    基;置換基Aを示すが、R51とR52、R53とR 54はそれ
    ぞれ隣接する窒素原子と共にピロリジノ基、ピペリジノ
    基またはヘキサメチレンイミノ基を形成してもよい。〕
  2. 【請求項2】記録体が感圧複写シート用記録体である請
    求項1記載の記録体。
  3. 【請求項3】記録体が感熱記録シート用記録体である請
    求項1記載の記録体。
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