JPH055679U - 作業車の安全フレーム取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ２柱式安全フレームの前後方向強度を合理的
に向上させる。 【構成】 芝刈機の運転席１の後部に２柱式の安全フレ
ーム４を取付け、この安全フレーム４とこれの前方部位
における機体フレーム３とを連結する補強ステー５を、
運転席１に対する肘掛けとなるように山折り状に曲げて
設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、運転席の後部に２柱式の安全フレームを取付けてある芝刈機、トラ クタといった作業車に関する。

【０００２】

【従来の技術】

安全フレームは、機体の不測の横転時における乗員保護として有用であり、比 較的機体重量の軽いものでは前方視界の良好な２柱式を採用することが多い。こ の種の作業車の例としては、特開平２−２４２６０９号公報で示された芝刈機が 挙げられる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

２柱式の安全フレームはその頂部を別部材で連結するか、あるいはループ状に 一体化することが殆どであり、その構造上前後方向の強度が左右方向の強度より も劣る傾向にある。従って、比較的機体重量が重い機種や、横転に不利な高重心 機種等に簡易構造の２柱式安全フレームを採用する場合には、前後方向の強度を 強化させる方が望ましい。 本考案の目的は、２柱式安全フレームの前後方向強度を合理的に向上させる構 造を得る点にある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

上記目的の達成のために本考案は、運転席の後部に２柱式の安全フレームを取 付け、この安全フレームとこれの前方部位における機体とを連結する補強ステー を、運転席に対する肘掛けとなる状態に形状設定して設けてあることを特徴とす る。

【０００５】

【作用】

２柱式の安全フレームの前後方向強度を向上させるには、柱そのものを太くす るとか、機体への取付部に行くほど太くなる部材で柱を構成する等の手段が考え られるが、前者では重量が重くなり後者では特殊な部材が必要でコスト高になる 等のデメリットが大きいので、実際には、柱と前あるいは後の機体部分とを連結 する補強部材を設けるのが効果的である。これによれば、柱は従来のもので良く 、かつ、補強部材もパイプ等の極一般的な部材でこと足りるので最も経済的に前 後強度を強化できる手段になる。 そして、２柱式安全フレームが運転席の後部にあるので、補強部材を前方に向 けて配置させるにあたり、その補強部材が丁度運転席に対する肘掛けとなるよう に形状設定できるので、該補強部材に補強機能と肘掛け機能との２つの機能を持 たすことができるのである。

【０００６】

【考案の効果】

従って、効率の良い補強手段を選択し、さらにその選択された補強手段を肘掛 けに利用させる工夫により、搭乗時の作業環境を改善しながら２柱式安全フレー ムの前後方向強度を向上し得る作業車の安全フレーム取付構造を提供できた。

【０００７】

【実施例】

以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図１に芝刈機の運転部が示され、１は運転席、２は操縦塔、３は機体フレーム 、４はループ状の２柱式安全フレームである。 安全フレーム４は運転席１の直後の位置における機体フレーム３に片側２本の ボルト止めによって立設してあり、その上下中間部と運転席１の前端部の前後位 置における機体フレーム３とを連結する補強ステー５を架設してある。補強ステ ー５は、１本のボルトで安全フレーム４に、２本のボルトで機体フレーム３に夫 々取付けてある。 図２に示すように、補強ステー５は中間部で山折り状に曲げてあり、その上面 に肘掛け用のアームレストマット６を取付けてある。すなわち、補強ステー５は 安全フレーム４の取付強度を補強すると同時に運転座席１に着座した作業者のア ームレストにもなるのである。

【０００８】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にする為に符号を記す が、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

【図１】芝刈機の側面図

【図２】安全フレームを示す斜視図

【符号の説明】

１ 運転座席 ４ 安全フレーム ５ 補強部材

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項１】 運転席（１）の後部に２柱式の安全フレ
   ーム（４）を取付け、この安全フレーム（４）とこれの
   前方部位における機体とを連結する補強ステー（５）
   を、前記運転席（１）に対する肘掛けとなる状態に形状
   設定して設けてある作業車の安全フレーム取付構造。