JPH0552331B2 - - Google Patents

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JPH0552331B2
JPH0552331B2 JP58054260A JP5426083A JPH0552331B2 JP H0552331 B2 JPH0552331 B2 JP H0552331B2 JP 58054260 A JP58054260 A JP 58054260A JP 5426083 A JP5426083 A JP 5426083A JP H0552331 B2 JPH0552331 B2 JP H0552331B2
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JP
Japan
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solution
solvent
dimethylformamide
water
nca
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JP58054260A
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JPS59179512A (ja
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Shinji Uchida
Yukio Tsushimo
Tomeyoshi Oohori
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Publication of JPS59179512A publication Critical patent/JPS59179512A/ja
Publication of JPH0552331B2 publication Critical patent/JPH0552331B2/ja
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明はポリアミノ酸ウレタン樹脂溶液組成物
および該組成物を基材に塗布又は含浸させた後、
溶媒を除去して得られる被覆成形物に関する。 従来ポリアミノ酸ウレタン樹脂(以後PAUと
略す)を塗布又は含浸した被覆成形物はその工業
的製造において原料として使用するPAU溶液の
溶媒が非水溶性であるため湿式法で製造すること
が困難であり、乾式法でしか製造されていない。 そのためPAUの特徴である透湿性、風合い等
の特性を十分生かし、かつ機械的強度の優れた成
形物が得られがたいという問題があつた。 本発明者らは、この問題点を解決することを目
的に工業的に湿式加工も出来る(凝固浴として水
を使用出来る)PAU溶液並びにPAU溶液を基材
成形物に塗布又は含浸した被覆成形物について検
討した。 その結果特定の原料の組合せによつて合成した
PAUとジメチルホルムアミドを主体とした溶媒
とから基材成形物に塗布又は含浸可能な乳濁状溶
液が得られ、この溶液を用いて工業的に被覆成形
物を作る際、PAU溶液の溶媒の除去を、従来の
乾式法と新たな方法として湿式法でも行うことが
出来、前記問題点を解決出来ることを知見し、本
発明に到達した。 本発明の要旨は、光学活性−γ−アルキルグル
タメート−N−カルボン酸無水物を主体としたα
−アミノ酸−N−カルボン酸無水物、芳香族イソ
シアネートを主体としたイソシアネート基を有す
るウレタンプレポリマーおよび水、ヒドラジン又
は活性水素を有する有機アミンを反応させて得ら
れるポリアミノ酸ウレタン樹脂と、ジメチルホル
ムアミドを主体とした溶媒との重量比が3:97〜
50:50の範囲にあることを特徴とする乳濁状樹脂
溶液組成物を成形物に塗布又は含浸した後、湿式
法で溶媒を除去して得られることを特徴とする被
覆成形物の製造法に存する。 以下、本発明を詳細に説明する。 本発明に使用する光学活性γ−アルキル−グル
タメート−M−カルボン酸無水物(以下において
N−カルボン酸無水物をNCAと略す)としては、
γ−メチル−L−グルタメートNCA、γ−エチ
ル−L−グルタメートNCA等のγ−アルキル−
L−グルタメートNCAおよびγ−メチル−D−
グルタメートNCA、γ−エチル−D−グルタメ
ートNCA等のγ−アルキル−D−グルタメート
NCAを示し、単独又はこれらの混合物が使用さ
れる。 又γ−アルキル−グルタメートNCAを主体と
したα−アミノ酸NCAとは前記光学活性γ−ア
ルキルグルタメートNCAと他のアミノ酸NCA、
例えばグリシンNCA、L−アスパラギン酸−β
−メチルエステルNCA、L−アラニンNCAおよ
びD−アラニンNCA等との混合物を意味し、物
性と価格を考慮すると、γ−メチル−L−グルタ
メートNCA又はγ−メチル−D−グルタメート
NCAを単独で用いる場合の方が有利である。 芳香族イソシアネート基を主体としたイソシア
ネート基を有するウレタンプレポリマーとしては
イソシアネートとポリオールを当量比、NCO/
OH>1の条件で反応させて得られるものである
が、イソシアネート成分としては芳香族ジイソシ
アネート単独又は脂肪族ジイソシアネートあるい
は脂環式ジイソシアネートとの混合物が用いられ
る。 但し混合物の場合は、芳香族ジイソシアネート
の含有率が50重量%以上であり、好ましくは80重
量%以上である。 又混合物の場合、すなわち二種以上のイソシア
ネート成分を含むプレポリマー、例えば芳香族ジ
イソシアネートと、脂肪族ジイソシアネートを並
用したプレポリマーを合成する場合は、反応性の
低い脂肪族ジイソシアネートの方を、大部分先に
反応させるか、イソシアネートの種類毎にプレポ
リマーを合成してから混合する方が好ましい。イ
ソシアネート成分として芳香族系イソシアネート
を用いない場合、すなわち脂肪族系又は脂環式イ
ソシアネート単独又は混合物と、ポリオールとか
ら前記の方法でウレタンプレポリマーを造りこれ
を本発明の方法によるPAU溶液の合成に用いる
と透明ゲル状の溶液となり基材に塗布又は含浸出
来るものは得られない。 イソシアネート成分の具体例としては、トルエ
ン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−ジフエ
ニルメタンジイソシアネート・メタフエニレンジ
イソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,
10−デカメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジ
イソシアネートおよび1,4−シクロヘキサンジ
イソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシア
ネート(イソホロンジイソシアネート)等が挙げ
られる。 ポリオール成分としてはポリエーテルポリオー
ル、ポリエステルポリオールの単独又はこれらの
混合物があげられる。ポリエーテルポリオールの
例としてはポリプロピレンエーテルグリコール、
ポリエチレンポリプロピレンエーテルグリコー
ル、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポ
リペンタメチレンエーテルグリコール、ビスフエ
ノールAにプロピレンオキサイド又はエチレンオ
キサイドを付加して得られる芳香環を有するグリ
コール等があげられる。 ポリエステルポリオールの代表例はポリカプロ
ラクトポリオール、又はエチレングリコール、
1,4−ブタジオール等のジオール類とアジピン
酸、セバシン酸等の二塩基酸との反応で得られた
ものが用いられる。 これらのポリエーテルおよびポリエステルの数
平均分子量は200〜300以上のものが好ましい。 本発明に使用する水は通常の水を意味し水道
水、非脱塩水、又は脱塩水のいずれでもよい。 ヒドラジンは無水ヒドラジン、又は含水ヒドラ
ジンのいずれでもよく、工業的には含水ヒドラジ
ンの方が安全性の面において有利である。 活性水素を有する有機アミン類はエチレンジア
ミン、プロパンジアミン等の脂肪族1級ジアミ
ン、ピペラジン等の脂環式二級ジアミン、および
フエニレンジアミン、ジフエニルメタンジアミン
等の芳香族系ジアミンが適当である。 本発明でいう乳濁状樹脂溶液組成物とは波長
540μの光を当てた時、その透過率が水の15%以
下になる濁度のものである。 濁度が低く透明に近い溶液の場合は流動性が極
めて悪くゲル状となる場合が多い。この場合は溶
媒で希釈しても流動性が向上しがたく基材成形物
にコーテイング又は含浸することが困難であり実
用的でない。 しかし濁度が高いもので粘度が高いためにゲル
状の場合は、溶媒で希釈すれば流動性が向上し、
基材にコーテイング又は含浸することが可能であ
る。 本発明に使用するジメチルホルムアミドを主体
とした溶媒とはジメチルホルムアミド単独又はジ
メチルホルムアミドと他の溶媒との混合溶媒を示
し、混合溶媒の場合はジメチルホルムアミドの含
有率が50重量%以上であり好ましくは70重量%以
上とくに好ましくは90重量%以上である。 ここでいう他の溶媒としては非ハロゲン系の炭
化水素、エーテル、エステル、ケトン等が好まし
い。これらの溶媒の例としてはトルエン、キシレ
ン、シクロヘキサン、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノ
ン、酢酸エチル等があげられる。実用的にはジメ
チルホルムアミド単独溶媒の方が汎用性があり、
工業的には有利である。PAU溶液の使用上、も
し他の溶媒の共存が必要な場合は当該溶媒を生成
したPAU溶液に混合して使用することが出来る。 本発明におけるPAUを合成する際無溶媒では
ほとんど困難であるため溶媒を使用することが好
ましい。その溶媒としてはジメチルホルムアミド
単独又はジメチルホルムアミドを主体としたもの
が好ましいが、他の溶媒を使用することも出来
る。他の溶媒を使用する場合は、PAU合成後ジ
メチルホルムアミドで希釈する必要があり、希釈
後の溶媒組成がジメチルホルムアミドが50重量%
以上、好ましくは70重量%以上とくに好ましくは
90重量%以上になるように他の溶媒量を規制する
必要がある。 本発明におけるα−アミノ酸NCAとウレタン
プレポリマーとの重量比は、90:10〜10:90であ
り、更に好ましくは80:20〜20:80の範囲であ
る。この重量比は目的とする製品物性に応じて決
定され、例えば風合い、透湿性の優れた人工皮革
銀面を与えるPAUの場合はα−アミノ酸NCAが
多い方が好ましく、又人工皮革、不織布バインダ
ーにおける弾性、接着性、風合いを重視する場合
にはウレタンプレポリマー成分の多い方が好まし
い。 本発明におけるヒドラジンおよび活性水素を有
するアミンの使用量はアミノ基としてウレタンプ
レポリマーのイソシアネート基に対し1/2当量以
上が好ましく更に好ましくは2/3当量以上である。 水はイソシアネート基と反応してアミノ基を生
成するのでアミンの代替として用いることが出来
る。 ヒドラジンおよびアミンの使用量は反応系の水
分、反応温度および目的とする製品の粘度により
決定される。 本発明におけるPAU溶液中の樹脂濃度は、生
成樹脂溶液換算で10〜50重量%の範囲であるが、
好ましくは10〜30重量%の範囲である。あまり濃
度が高すぎると粘度が著しく高くゲル状となり、
基材に塗布および含浸する時は溶媒で希釈して使
用すれば良いが、取扱いが困難である。又あまり
濃度が低すぎると高粘度(10000cps以上)のもの
が得られがたく、汎用性に乏しい。 また本発明においてPAUを製造する際の反応
温度はα−アミノ酸NCAから高分子量のポリア
ミノ酸単一ポリマーを合成出来る温度が好ましく
10〜60℃の範囲が良い。60℃より高くなると、共
重合時にアミノ酸鎖がα−ヘリツクス構造をとり
にくくなるために、アミノ酸鎖の重合度が上らな
くなり、高分子量のPAUが得られない場合があ
る。また高温で反応させるとイソシアネート基と
アミノ基との反応によつて生じる尿素結合にイソ
シアネート基がビユレツト反応をし、ゲル化を起
す場合がある。 PAUを製造する際の好ましい製造法としては、 (イ) ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒中
で、ウレタンプレポリマーと、水、ヒドラジン
または活性水素を有する有機アミンとを反応さ
せたのち、α−アミノ酸NCAを添加して反応
させる方法、 (ロ) ジメチルホルムアミドを主体とした溶媒中
で、α−アミノ酸NCAとウレタンプレポリマ
ーとを混合したのち、水、ヒドラジンまたは活
性水素を有する有機アミンを添加して反応させ
る方法 等が挙げられる。 以上のようにして得られるPAUは、α−アミ
ノ酸NCAが少い場合、例えばα−アミノ酸NCA
とウレタンプレポリマーとの重量比が5:95〜
15:85の範囲内では濁りの比較的少い溶液となる
が、α−アミノ酸NCAの比率が多くなるに従い、
濁りが増大し、粘度10cps〜100万cps/25の範囲
内で任意の粘度のものが得られる。 以上のようにして得られるPAU溶液を脱溶媒
して得られるフイルムは透湿性、ガス透過性にす
ぐれており、被覆材として、とくに有用である。
PAU溶液を塗布又は含浸して被覆成形物を製造
する際の基材成形物としては、シート状物質例え
ば織布、不織布および多孔質フイルム等があげら
れる。 さらに詳述すれば、基材としては、綿、麻、パ
ルプ、木材、竹、ビスコース人絹、ベンベルグ人
絹、セルロースアセテートなどの繊維素並びにそ
の誘導体、絹、羊毛、毛髪、天然皮革、再生皮
革、合成皮革、人工皮革、ポリアミノ酸類、ポリ
アミド類、ポリウレタン類、ポリエステル類、ポ
リエステルアミド類、アクリロニトリル系重合
体、塩化ビニル系重合体、ポリスチレン並びにそ
の共重合体、ポリビニルアルコール並びにその誘
導体、ポリ酢酸ビニル並びにその共重合体、ポリ
アクリルアミド、又はポリメタクリルアミド並び
にこれらの誘導体、天然ゴム並にポリイソプレン
あるいはポリブタジエンなどの合成ゴムあるいは
これらの混合物、ポリエチレン並びにその共重合
体、ポリプロピレン並にその共重合体、フエノー
ル樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂類などの各種プ
ラスチツクス、石英、ガラス、セメント類、各種
金属類、などの一種又は二種以上の混合物があげ
られる。 又成形物の形状も粉末、粒状、ブロツク状、フ
イルム状、シート状、板状、繊維状、多孔状な
ど、基材の種類と形状を選ぶことにより、目的に
応じたものをつくることが出来る。 又PAU溶液を基材成形物に塗布又は含浸した
後、溶媒を除去する方法としては、湿式法が用い
られる。湿式法の場合は、PAU溶液を基材に塗
布又は含浸した後水中に入れる方法で溶媒を除去
することが出来る。 これら環式、乾式双方において、必要に応じて
界面活性剤、撥水剤、着色剤およびその他の添加
剤等を、あらかじめPAU溶液に加えて使用する
ことも可能である。 また基材に塗布又は含浸するPAU溶液の量は
製品(被覆成形物)の用途、種類、要求される性
能に応じて決定される。 このような方法によつて得られた被覆成形物は
透湿性、防水性、ガス透過性と分離性および機械
的強度等の優れたものが得られ、基材の種類とコ
ーテイング方法を適宜選択することにより、各種
用途への展開が可能である。その用途の代表例と
しては、合成皮革、人工皮革等の人造皮革および
防水布等があげられる。 特に防水布としては高透湿性で防水性能の高い
ものが得られ、その具体的用途として、テント、
防水性衣料、包装材、オムツおよびオムツカバー
等があげられる。 又水蒸気、酸素、炭酸ガスなどの透過性の高い
密封包帯用複合フイルムならびに液体又は気体混
合物の分離材料等に応用可能である。 次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明
するが、本発明はその要旨を逸脱しない限りこれ
らの実施例により限定されるものではない。 実施例 1 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(OH
価56.7)989.5gとジフエニルメタンジイソシア
ネート313gを70℃で3時間反応させて末端にイ
ソシアネート基を有するウレタンプレポリマーを
得た。該ウレタンプレポリマー191.4gとγ−メ
チル−L−グルタメートNCA191.4gをジメチル
ホルムアミド1105gに溶解し、かきまぜながらヒ
ドラジンヒドラート4.6gをジメチルホルムアミ
ド267gに溶解したものを添加した。3時間反応
後、粘度45000cpsの流動性良好な乳濁状溶液を得
た。溶液中の樹脂濃度は20重量%であつた。この
溶液に540μの光を当てた時、透過率は水の透過
率の1%であつた。 次にこの溶液をナイロンタフタにコーテイング
し20分間22℃、68%RHの雰囲気に放置した後、
25℃の水中に5分間浸漬凝固させさらに、流水中
に20分間放置し脱溶媒を行つた。 80℃で20分間乾燥させた後22℃、68%RHで24
時間以上放置し多孔質皮膜を有するシート状物質
(試料a)を得た。 本シート状物質の透湿度、風合い、耐摩耗特性
を表1に示す。 表1より本樹脂溶液を塗布したものはポリグル
タミン酸単一ポリマー(試料b)に比べて透湿度
と風合いはほゞ同等であるが、耐摩耗性、耐揉み
性等の機械的特性は大巾に優れている。さらに本
樹脂溶液は凝固浴として水を使えるのも大きな利
点である。 従つて本樹脂溶液を塗布したシート状物質はポ
リアミノ酸単一ポリマーの特性(透湿性)を維持
し欠点(耐摩耗性、耐揉み性、凝固浴に水を使え
ない)が改良されていることがわかる。
【表】 ※1 ポリグルタミン酸単一ポリマー 1,2−ジクロルエタン900gにトリエチ
ルアミン1.41gを溶解し、これにγ−メチル
−L−グルタメートNCA13g添加し、30℃
で30分反応させた後、更にγ−メチル−L−
グリタメートNCA117.1g加えて20時間反応
させた。粘度18000cpsで透明溶液を得た。常
温で更に3日間放置したものを試料aと同じ
方法で塗布し水中とメタノール中で凝固し
た。 ※2 試料c(ポリウレタン) ジメチルホルムアミド596gにヒドラジン
ヒドラート3.85gを溶解し30℃で前記の方法
で合成したウレタンプレボリマー191gをジ
メチルホルムアミド191gに溶解したものを
滴下し1時間反応後、粘度15000cpsの溶液を
得た。この溶液を試料aと同じ方法で塗布し
た。 また、乳濁状溶液をガラス板上に流延し60℃で
30分、さらに80℃で30分熱風乾燥した。これを常
温水に約20時間浸漬した後、乾燥してやゝ不透明
なフイルム(試料a′)を得た。 本フイルムの透湿度を表2にまた本フイルムの
引張り特性および接着力を表3に示す。 表2および表3より本樹脂溶液から得られるフ
イルムの透湿度はポリウレタン(試料c′)の約3
倍で、ポリアミノ酸単一ポリマー(試料b′)の
1.5倍あり又弾性接着性はポリアミノ酸単一ポリ
マーに比べて大巾に改良され、ジメチルホルムア
ミド中でポリアミノ酸単一ポリマーの特性(透湿
度)を維持し、欠点(弾性、接着性)が改良され
たポリアミノ酸ウレタン樹脂が得られたことがわ
かる。
【表】
【表】 ※1 表1のbにおける常温で3日間放置後の
溶液a′と同様にしてフイルムにしたもの ※2 フイルム特性測定方法 測定用試料:長さ12cm、巾1cmのタンザク型、
厚さ0.005cm 測定条件:チヤツク間隔5cm
【表】 ※3 接着力試験方法 樹脂溶液で乾式合成皮革のポリウレタン層
をはり合せて加熱乾燥後剥離テストで接着力
を見る。 ※4 試料c′(ポリウレタン) ジメチルホルムアミド396gにヒドラジン
ヒドラート1.25gを溶解し30℃でかきまぜな
がらウレタンプレポリマー63.8gをジメチル
ホルムアミド57.4gに溶解したものを滴下し
1時間反応後、粘度980cpsの溶液を得た。こ
の溶液から実施例1と同じ方法でフイルムを
つくつた。 実施例 2 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(OH
価56.7)989.5gとトリレンジイソシアネート
(2,4−トリレンジイソシアネートと2,6−
トリレンジイソシアネートとの混合物。2,4ト
リレンジイソシアネート含有率80wt%)174gを
70℃で5時間反応させて末端にイソシアネート基
を有するウレタンプレポリマーを得た。 該ウレタンプレポリマー123.1gとγ−メチル
−L−グルタメートNCA123.1gをジメチルホル
ムアミド927gに溶解し、かきまぜながらヒドラ
ジンヒドラート2.15gをジメチルホルムアミド74
gに溶解したものを添加した。3時間反応後
52000cpsの流動性良好な乳濁状の溶液を得た。溶
液中の樹脂濃度18重量%であつた。この溶液に
540μの光を当てた時、透過率は水の透過率の1
%以内であつた。 この溶液をメリヤスにコーテイングし25℃の水
中に10分間浸漬し流水中に30分間放置し脱溶媒を
行つた。 80℃で20分間乾燥させた後22℃、68%RHで24
時間以上放置し、多孔質皮膜を有するシート状物
質を得た。樹脂の目付量は30g/m2であつた。 このシート状物質の透湿度g/m2×24hrs 30℃×80%RH 11000で耐揉みテスト2000回以上であつた。 またこの溶液を4日間放置し、実施例1と同様
な方法でフイルムをつくり、透湿度、フイルム物
性、および樹脂の接着力を測定した。結果を表
4、5に示す。
【表】
【表】 実施例 3 実施例2の方法で合成したウレタンプレポリマ
ー169.2g、γ−メチル−L−グルタメート−
NCA72.5gをジメチルホルムアミド731gに溶解
し、かきまぜながらヒドラジンヒドラート3.2g
をジメチルホルムアミド74gに溶解したものを添
加した。3時間反応後、25000cpsの流動性良好な
乳濁状液を得た。溶液中の樹脂濃度は22重量%で
あつた。得られた溶液に540μの光を当てた時の
透過率は水の透過率2.5%であつた。 この溶液を4日間放置後、ナイロンタフタにコ
ーテイングし、25℃の水中に10分間浸漬し流水中
20分間放置し脱溶媒を行つた。 80℃で20分間乾燥させた後22℃、68%RHで24
時間以上放置し、多孔質皮膜を有するシート状物
質を得た。 樹脂の目付量は30g/m2であつた。 このシート状物質の透湿度g/m2×24hrs 40℃×90%RH 9000で耐揉みテストは2000回以上であつた。 また、この溶液を4日間放置したのち、実施例
1と同様な方法でフイルムをつくり、透湿度を接
着力を測定した。 透湿度g/m2×24hrs 30℃×80%RH 1120、フイルム厚35μ、接着力(Kg/cm巾)>5
であつた。 実施例 4 実施例2で使用したウレタンプレポリマー63.8
gとγ−メチル−L−グルタメートNCA63.8g
をジメチルホルムアミドとテトラヒドロフランと
の混合溶媒(ジメチルホルムアミド/テトラヒドロフラ
ン=7/3重量 比)460gに溶解し、かきまぜながらヒドラジン
ヒドラート1.2gを前記混合溶媒54gに溶解した
ものを添加した。3時間反応後、流動性良好な乳
濁状溶液を得た。 溶液中の樹脂濃度は18重量%であつた。得られ
た溶液に540μの光を当てた時の透過率は水の透
過率の3.0%であつた。 この溶液をポリエステルタフタにコーテイング
した後、60℃の熱風乾燥を5分間、80℃熱風乾燥
を5分間行い、22℃、湿度68%の部屋に7日間放
置し、非多孔質皮膜のシート状物(試料a″)を得
た 本シート状物質の透湿度、風合い、耐摩耗性、
耐揉み性を表6に示す。 表6より本樹脂溶液からのものはポリグルタミ
ン酸単一ポリマー(試料b″)に比べて透湿度と風
合いはほゞ同等であるが、耐摩耗性、耐揉み性、
等の機械特性は大巾に優れている。 従つて本樹脂溶液を塗布したシート状物質はポ
リアミノ酸単一ポリマーの特性(透湿性)を維持
し欠点(耐摩耗性、耐揉み性)が改良されている
ことがわかる。
【表】 ※1 実施例1と同一のポリアミノ酸単独ポリ
マー ※2 ジメチルホルムアミド596gにヒドラジ
ンヒドラート4.10gを溶解し30℃でかきまぜ
ながら実施例2で使用したウレタンプレポリ
マー191gをジメチルホルムアミド191gに溶
解したものを滴下し1時間反応後、粘度
12000cpsの溶液を得た。この溶液を試料aと
同じ方法で塗布した。 また、乳濁状溶液から実施例1と同様にしてフ
イルムをつくり、透湿度と接着力を測定した。 透湿度g/m2×24hrs 30℃×80%RH は1250、フイルム厚40μ、接着力>5であつた。 実施例 5 ポリテトラメチレンエーテルグリコール(OH
価、111)1010gとトリレンジイソシアネート348
gを70℃で3時間反応させて末端にイソシアネー
ト基を有するウレタンプレポリマー(イソシアネ
ート当量708)を得た。 このウレタンプレポリマー80.7gとγ−メチル
−L−グルタメートNCA196.3gをジメチルホル
ムアミド814gに溶解し、かきまぜながらヒドラ
ジンヒドラート2.2gをジメチルホルムアミド92
gに溶解したものを添加し、30℃で6時間反応さ
せた。粘度15000cps(25℃)の乳濁状溶液が得ら
れた。溶液中の樹脂濃度は21重量%であつた。 この溶液に波長540μの光を当てた時の透過率
は水の透過率の2.5%であつた。 この溶液をナイロンタフタにコーテイングし、
60℃の熱風乾燥を5分間、80℃の熱風乾燥を5分
間行い、22℃、湿度68%の部屋に、7日間放置
し、非多孔質のシート状物質を得た。 樹脂の目付量は20g/m2であつた。 このシート状物質の透湿度g/m2×24hrs 40℃×90%RH 3600で耐揉みテスト(荷重2Kg)2000回以上であ
つた。 また溶液から実施例1と同様な方法でフイルム
をつくり、透湿度と接着力を測定した。 透湿度g/m2×24hrs 30℃×80%RH 1430、フイルム厚40μ、接着力(Kg/cm巾)>3
であつた。 実施例 6 実施例1で用いたウレタンプレポリマー64.6g
をDMF410gに溶解し、かきまぜながらヒドラジ
ン1.2gをDMF78.2gに溶解したものを添加し、
ついでγ−メチル−L−グルタメートNCA、
64.6gを添加し30℃で3時間反応後、粘度
55000cpsの乳濁状溶液を得た。溶液中の樹脂濃度
は19重量%であつた。この溶液に波長540μの光
を当てた時の透過率は水の透過率の1.5%であつ
た。 次にこの溶液をナイロンタフタにコーテイング
した後、25℃の水中に5分間浸漬凝固させ、さら
に流水中に20分間放置し、脱溶媒を行つた。 80℃で20分間乾燥させた後22℃、68%RHで24
時間以上放置し、多孔質皮膜を有するシート状物
質を得た。 樹脂の目付量は40g/m2であつた。 このシート状物質の透湿度g/m2×24hrs 40℃×90%RH 9000で対揉みテスト(荷重2Kg)2000回以上であ
つた。 また、溶液から実施例1と同様な方法でフイル
ムをつくり、透湿度、接着力を測定した。 透湿度g/m2×24hrs 30℃×80%RH 1330、フイルム厚40μ、接着力(Kg/cm巾)>3
であつた。 実施例 7 ジメチルホルムアミド878gにヒドラジンヒド
ラート2.7g溶解した後、かきまぜながら実施例
2で得たウレタンプレポリマー123gをジメチル
ホルムアミド123gに溶解したものを添加し、35
℃で30分間反応させた後、γ−メチル−L−グル
タメート−N−カルボン酸無水物123g添加し35
℃で3時間反応させると粘度25000cpsの流動性良
好な乳濁溶液を得た。この溶液中の樹脂濃度は18
重量%であつた。 この溶液に540μの光を当てた時、透過率は水
の透過率の2%であつた。 この溶液をナイロンタフタにコーテイングし25
℃の水中に5分間浸漬し、常温で2日間風乾させ
ると多孔質皮膜を有するシート状物質を得た。 樹脂の目付量は35g/m2であつた。 このシート状物質の透質度g/m2×24hrs 40℃×90%RH 9500で耐揉みテスト2000回行つても異常は認めら
れなかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 光学活性−γ−アルキルグルタメート−N−
    カルボン酸無水物を主体としたα−アミノ酸−N
    −カルボ酸無水物、芳香族イソシアネートを主体
    としたイソシアネート基を有するウレタンプレポ
    リマーおよび水、ヒドラジン又は活性水素を有す
    る有機アミを反応させて得られるポリアミノ酸ウ
    レタン樹脂と、ジメチルホルムアミドを主体とし
    た溶媒との重量比が10:90〜50:50の範囲にある
    ことを特徴とする乳濁状樹脂溶液組成物を成形物
    に塗布又は含浸した後、湿式法で溶媒を除去して
    得られることを特徴とする被覆成形物の製造法。
JP58054260A 1983-03-30 1983-03-30 乳濁状樹脂溶液組成物および該組成物を用いる被覆成形物の製造法 Granted JPS59179512A (ja)

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