JPS63275783A - 自己呼吸性を有する複合シ−ト状物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、室内の温湿度の変化に対して吸放湿を行う自
己呼吸性を有し、外気との断熱効果に優れ且つ表面強度
の高いインテリア素材に適した複合シート状物、特に壁
装材として使用した場合外気の温度の変化から室内の温
湿度変化を緩和させ、壁装面で結露等を生じない複合シ
ート状物に関する。

〈従来技術〉 従来より、壁装材等のインテリア素材として合成樹脂シ
ートやプラスチック製ボード等が用いられている。しか
しながら、これらはいずれも疎水性で断熱効果に劣るた
め、外気温度の変化や室内の温湿度の変化で表面に結露
し、じみができたり、黴が生えたりする重大な欠点があ
る。

〈発明の目的〉 本発明の目的は、上記欠点のない壁装材に適したシート
を提供せんとするものである 〈発明の構成〉 本発明は、主として親水性繊維からなる見掛密度Ｏ，Ｏ
Ｓ〜０．２３　（１／、３の繊維質基材の内部空隙を多
孔質重合体で充填すると共に該基材の表面を多孔質重合
体で被覆してなる複合シート状物であって且つ該シート
状物の熱伝導率が０．０８Ｋｃａｌ／■、ｈ、”Ｃ以下
である自己呼吸性を有する複合シート状物に係るもので
ある。

本発明の複合シート状物の基材となる繊維質基材は、温
度２０℃、湿度６０％ＲＨの雰囲気下で平衡水分率が３
％以上の親水性１１１１．例えば綿、麻、羊毛等の天然
繊維、レーヨン等の再生繊維、前記親水性を備えた合成
１ａＨ等を用いて作成した編布、織布、不織布等からな
るものである。特に、繊維質基材は、その表面から、吸
着した水分を保持拡散する機能と適度の圧縮弾性率を有
することが好ましく、このためには構成繊維が厚さ方向
に繊維軸を向けて分布するものが好ましく、前記繊維を
パイル状に編んだもの又はこれを起毛、カットしたもの
が好ましい。また、かかる繊維質基材は、加’［１（１
／ａ２で測定した体積をもとに算出した見掛密度力０．
０５〜０．２３　　Ｑ／ｃ１１３でなければならない。

繊維が親水性に乏しいと、室内の温湿度の変化による吸
放湿が生ぜず、自己呼吸性に乏しく、壁装面で露点に達
するような条件になった場合室内の湿分が壁装面で結露
するようになる。また、繊維質ｌ！材の見掛密度が０．
０５　　ｇ／ａｍ’に達しないときは、均一で構造強度
の大きいものは得られがたく、０．２３　１１１／（：
ｌ”より大になると、最終的に得られる複合シート状物
の空隙率が小さくなり、充分な断熱効果が得られがたい
。

本発明にあっては、上記ｍＭ質基材の内部空隙を多孔質
重合体で充填すると共にその表面をも多孔質重合体で被
覆する。

このように多孔質重合体で充填、被覆することによって
、得られる複合シートは構造強度が維持され、耐久性が
保持される。また充填、被覆する重合体は微多孔状又は
網目状の多孔質であり、親水性繊Ｈ質塁材の吸放湿を妨
げずに自己呼吸性を保持し、且つ空気の通気拡散抵抗の
小さいものでなければならない。

ここで使用する重合体としては、１００％モジュラスが
１０〜２００Ｋｇ／ｃ！Ｒ２の範囲にあるゴム状弾性重
合体が好ましく、具体例としてポリウレタン樹脂、ポリ
アクリル酸樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂等
の弾性重合体、及びスチレン・ブタジェン共重合体、ア
クリロニトリル・ブタジェン共重合体等の合成ゴム系弾
性重合体等があげられる。これらの重合体中には必要に
応じて任意の添加剤、例えば着色剤、変色防止剤、防黴
剤、防臭剤、芳香剤等を添加配合してもよい。

これら重合体を、微細孔状又は網目状の多孔状にｍ、ｗ
質基材に充填及び被覆するには、例えば繊維質基材に重
合体の有機溶剤溶液を付与した後該溶剤に対しては混和
性で重合体に対しては非溶剤である溶剤で処理して凝固
させる方法、重合体の有機溶剤溶液に界面活性剤の作用
で水を混合分散させた分散液を繊維質基材に付与した後
水の蒸発を抑制しながら溶剤を選択蒸発させる方法、重
合体の水性エマルジョンをＩＩＭ質基材に付与した後水
性エマルジョンと反イオン性の無機塩凝固液中に浸漬す
る方法等が採用される。この際使用する重合体の有機溶
剤溶液や水性エマルジョンの濃度は、稀薄液であること
が好ましく、通常１５１１１１％以下、好ましくは１０
重量％以下であり、１ＩＮｌｉ！ｉ基材に対する重合体
の付着量はＩ！雑質基材の重量に対して通常５〜５０重
量％、好ましくは１０〜３０重量％である。

このようにして得られる複合シート状物は、その見掛密
度は０．０１〜０．２５０／ａｘ”が好ましく、後述す
る方法で測定した熱伝導率は０．０８　Ｋｃａｌ／ｒ＊
、　ｈ、　’Ｃ以下であることが必要であり、０．０２
〜０．０６　Ｋｃａｌ／ａ＋、ｈ、”ｃが好ましい。こ
の見掛密度があまりに高くなり、空隙率が小さくなり過
ぎると、熱伝導率が大きくなり、断熱効果が小さくなり
、本発明の目的が達成しがたくなる。

〈実施例〉 以下に実施例をあげて本発明を更に説明する。

本発明における特性値の測定は以下の通りである。

厚ざ：加１１１４０Ｑ／ｃｍ２のもとで測定した値で示
す。

熱伝導率：非定常熱線法を測定原理とする熱伝導計（５
ｈｏｔｈｃｒａ　０ＴＨ−Ｆｌ）　　（昭和電工Ｈ製）
を使用して測定する。

実施例１ 羊毛糸４８番手双糸を表、裏にナイロン６の７５ｄｅ糸
を中心に使用して作成したトリコットニットバイル（厚
さ４．０履、目付重量４７５　ｇ／　ｍ２　、見掛密度
０．１１９　Ｑ／ａｘ’　）を作成し、これに４．４’
　−ジフェニルメタンジイソシアネートとポリへキサメ
チレンカーボネートジオールとエチレングリコールとを
ジメチルホルムアミド中で反応させて得たポリウレタン
樹脂（１００％モジュラス４０Ｋｇ／α２）の５％液に
浸漬して凝固させ、洗浄し、乾燥して厚さ４．２厘、目
付重量６１７　ａ／　ｍ２　、見掛密度０．１４７　（
Ｊ／ｃ！Ｒ３の複合シートを作成した。得られた複合シ
ートは繊維質基材の内部の空隙を多孔賀状のポリウレタ
ン樹脂が充填されており、熱伝導率は０．０５０Ｋｃａ
ｌ／ｍ、ｈ．℃であった。

この複合シートを厚さ　１００厘のコンクリートブロッ
クの一面に張付け、コンクリートブロックを０℃の冷気
室の一面をなすようにし、複合シート側を温度２５℃、
湿度６５％Ｒ１＋の雰囲気になるようにコントロールし
た外気と室内の気候を再現するモデル室に取付け４時間
放置した。

複合シートを取付けず、コンクリートブロック壁のみの
場合は直ぐに表面に結露し、水滴が溜ったが、複合シー
トを取付けた壁面には結露を生ぜず、壁材として極めて
適したものであった。

次にこの複合シートを温度２５℃、湿度６５％ＲＨで２
４時間放置した後温度２５℃、湿度８０％ＲＨで２４時
間放置したとき、吸湿ωは温度２５℃、湿度６５％旧１
で調湿した複合シートの重量を基準にして２２％の増加
が認められ、再び温度２５℃、湿度６５％ＲＨで２４時
間放置したとき、元の重量まで放湿が行なわれており、
湿度変化により吸放湿が行われ、自己呼吸性があること
が認められた。

糸を中心にしてパイル密度１４４本１０Ｉ２の両面パイ
ルトリコットを作成した。得られた繊維質基材は厚さ４
．２ａｌｌ、目付ｆ！ｍ　５４０　ｇ／　ｍ２　、見掛
密度０、１２９　Ｑ／　ｃｍ　’であった。

次いで、これにアニオン性スチレン・ブタジェン共重合
体く１００％モジュラス５ＫＩ／ｌｓ２＞の８％水水性
エマルジノンアクリル酸樹脂増粘剤を添加して粘度を上
げた後、これを上記の繊維質基材に含浸させ、次いで厚
さの４０％の間隙のスクイズロールで絞り、カチオン性
の金属塩凝固液中に浸漬して凝固させ、洗浄した。得ら
れた複合シートは厚さ４．５ｍ、目付量ｆｆｉ　６４８
　ａ／　ｍ２　、見掛密度０、１４４０／　ｃｍ　３、
熱伝導率は０．０６４Ｋｃａｌ／ｍ、ｈ．℃であった。

得られたシートを実施例１で実施したと同じ条件でコン
クリートブロックに張付けて本シート表面への結露テス
トを実施したところ、表面結露はなく、断熱性に優れ、
壁材として極めて適したものであった。

次にこの複合シートを温度２５℃、湿度６５％ＲＨで２
４時間放置した後温度２５℃、湿度８０％ＲＨで２４時
間放置したときの吸湿による重量増加は温度２５℃、湿
度６５％ＲＨで２４時間放置したときの重量を基準にし
て１５％の増加が認められ、再び温度２５℃、湿度６５
％ＲＨで２４時間放置したとき、元の重量まで放湿が行
なわれており、湿度変化により吸放湿が行われ、自己呼
吸性があることが認められた。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 主として親水性繊維からなる見掛密度０．０５〜０．２
   ３ｇ／ｃｍ＾３の繊維質基材の内部空隙を多孔質重合体
   で充填すると共に該基材の表面を多孔質重合体で被覆し
   てなる複合シート状物であって且つ該シート状物の熱伝
   導率が０．０８Ｋｃａｌ／ｍ．ｈ．℃以下である自己呼
   吸性を有する複合シート状物。